注意:
厚生労働省が定めている「公正な採用選考」では、採用選考にあたっては「応募者の基本的人権を尊重すること」及び「応募者の適性・能力に基づいて行うこと」としており、公正な採用選考を行う基本は、「応募者に広く門戸を開くこと:雇用条件・採用基準に合った全ての人が応募できる原則を確立すること」及び「応募者の適性・能力に基づいて行うこと:応募者のもつ適性・能力が求人職種の職務を遂行できるかどうかを基準として採用選考を行うこと」としています。
就活の面接における「尊敬する人は誰ですか?」という質問は、適性や能力に関係ない事項の把握であり、「本来自由であるべき事項(思想信条にかかわること)の把握)」の一つです。
しかしながら「公正な採用選考」を行うコンプライアンスが徹底されてない企業、もしくは偶然担当する面接官によっては、「尊敬する人は誰ですか?」及び類似する質問をする場合があります。
就活生は面接官を選べないため、偶然担当した面接官から該当する質問をされた場合は、回答を拒否するべきという考え方もありますが、回答拒否した場合には面接官の心象を概して次の選考ステップに進めないリスクも高まります。そのような場合でも就活生が不利にならないように以下の解説を行っています。ただし、「公正な採用選考」を逸脱する面接を受けた場合は、たとえ志望意欲が高い場合でも、再度ご自身で慎重に見極め、判断することをお勧めします。
Contents
あなたは「尊敬する人は誰ですか?」という質問に答えられますか?
就活の面接で頻発される「尊敬する人は誰ですか?」という質問。定番とも言ってよいでしょう。
厚生労働省は「採用選考時に配慮すべき事項」の中で、適性や能力に関係のない避けるべき質問の中に、思想信条に関わることの一つとして「尊敬する人物に関すること」を挙げています。
コンプライアンスに厳しい企業は「あなたが一番影響を受けた人は誰ですか?」という質問に変えて質問するでしょう。
面接官は何故、あなたが尊敬する人、あなたが一番影響を受けた人を聞くのでしょうか?
あなたが質問に答えない、もしくは「尊敬する人はいません」と答える事で、マイナスの評価を受けてしまうのは、あまりにも馬鹿馬鹿しいため、この質問への対策はしておきましょう。
この記事を読み進む前に、是非あなたの答えを出してみて下さい。そして後半の解説と照らし合わせて、問題なければ、以下の質問の意図を反映した答え方をすれば大丈夫です。
それでは、この定番質問の意図から順に解説していきます。
質問の意図:「尊敬する人は誰ですか?」
面接官がこの質問をする意図は次の3点に集約できます。
- あなたがどんな人を尊敬するのか、またその理由は何かを知ることであなたの価値観や人柄を知りたい
- 尊敬する人から、どんな影響を受けて変化したことはあるのか、物事に取り組んでいるのか、自分はどうなりたいかを具体的に知りたい
- 質問の意図を理解し、的確な答えを返せるかをチェックしたい
この質問が答え難いのは、普通の学生は日ごろから「尊敬する人」を特別意識して生活している訳ではないので、いきなり質問された場合、誰を答えて良いのか判断できない点です。
尊敬するレベルに、あまりにも個人差があるため、たとえば両親、父親、母親が頭に浮かぶ人もいれば、恩師、歴史上の人物、スポーツ選手、著名人、経営者など、どういう人選にすべきかがその場で判断できずパニックになります。
答えを想定していないと苦しまぎれに、両親、イチロー選手、スティーブ・ジョブス、マザーテレサなどが頭に浮かんで、適当に答えてしまうことになります。
回答のポイント:「尊敬する人は誰ですか?」
Point 1: 面接官(普通の社会人)なら知っていると思われる人から選んでみよう
レベルの差こそあれ、尊敬する人の何人かは思い浮かぶと思います。
そして明確ではないかもしれませんが、だいたいの順位付けができるでしょう。その順位で一番上位にくる、面接官(普通の社会人)なら知っていると思われる人を第一候補にしましょう。
そして、なぜその人を選んだのか、その人のどんなところに惹かれたのか、尊敬の念をいだいたのか、その理由を自分の言葉で表現しましょう。それがあなたの価値観や性格、人柄を表す言葉になります。
面接官(普通の社会人)なら知っていると思われる人から優先して選ぶ理由は、面接官にはその人物に対するある程度のイメージや理解があるため、それを前提としてあなたの主張が共感されやすいためです。
適当な人が見つからない場合のセカンドチョイスは、あなたの最も興味のある分野のエキスパート(プロ、学者、その道の権威など)、から選びましょう。面接官が知らなくても、あなたが何故その分野に興味があるのかを説明できれば、その分野を通じてあなたの価値観や個性が伝わるからです。
最終チョイスは恩師や先輩、両親など、あなたしか分からない、周囲の人からの人選になります。
面接官と価値観が共有できないため、このチョイスをする場合は「具体的な出来事」を通じて、どんなとこが尊敬できるのかを、交わした会話やエピソードなどを織り交ぜて詳しく説明する必要があります。それがないと、スルーされるか、世間が狭い学生と思われるリスクが高まります。
Point 2: 最も影響を受けたと言えるだけの、変化や良い影響を語ろう
ただ単に、尊敬する人とその理由を語るだけでは不十分です。
特に「一番影響を受けた人」という質問に対して答えるには、その人の言葉や生き方を学ぶことによって起きた考え方、ものの見方の変化や、物事に取り組む姿勢がポジティブに変わった点など、影響そのものを答える必要があります。
尊敬する人の場合も、価値観への影響や物事に取り組む姿勢の変化を加えて語りましょう。
その変化や影響を、社会人になって活かせるか、自分はどうなりたいか、という目標視点で語れると、より的確な答えになります。
Point 3: 志望企業の社風や面接官を考慮して、的確に答えよう
この質問は、面接の質問の一つに過ぎませんが、年配の面接官が重視する傾向があります。また企業の社風や事業内容にも気を使う必要があります。
たとえば歴史も古く、重厚長大で保守的な社風の企業に、尊敬する人としてマーク・ザッカーバーグを上げた場合、共感は得られにくいことは覚悟すべきです。場と相手を読むということです。
この質問には正解などありませんし、基本的にあなたの尊敬できる人から答えれば良いのです。誰を選ぶかを面接前に考えていればパニックは防げます。
尊敬する人、尊敬する理由と、あなたに与えた良い変化・影響、仕事に活かせるかを簡潔に答えられれば的確な答えになります。
Point4: 自己分析ツールで「尊敬する人物」の回答を完成させよう
「尊敬する人物」はあなたの価値観を聞く質問。上手く答えるには、自己分析を通じて、自分はどんな事に価値を感じるタイプなのか理解しておく必要があります。
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「尊敬する人は誰ですか?」の回答例
回答例は要素と構成の参考にしてください。このように話そうという目的ではありません。要素と構成を参考に自分のオリジナルを作って、練習と場数で磨いていきましょう。
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