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【就活の業界研究】製薬業界の構造と主要製薬企業の概況をチェックしておこう

就活初期にできるだけ幅広い業界・業種を理解するために、業界研究コンテンツを作りました。何故それが大事かに関しては以下の記事を参考にしてください。

「就活の答え」では製薬業界を、以下の項目に沿って簡潔に情報をまとめていますので活用してください。

製薬業界の7つのポイントを押さえよう

  • 製薬業界のビジネスモデルを理解しよう
  • 製薬企業の現状と課題・未来
  • 製薬企業にはどんな仕事があるのか、職種の情報
  • 製薬企業に働く人のモチベ―ション、「やりがい」は何か
  • 製薬企業に向く人、向かない人はどういう人か
  • 製薬業界の構造
  • 主要製薬企業各社の概況

人々の命や健康を医薬品の研究、開発、製造、販売を通じて支えている製薬業界。そして薬学・理系の学生を中心に歴史的に非常に人気の高い製薬企業。

その性格から社会的な責任や影響も大きい存在です。

この記事では製薬業界の構造と大手製薬企業の概況をまとめました。自分自身が、製薬業界に自分の未来を託したいと思うか、志望の意思を固める上での参考にして下さい。

新型コロナウイルスが生活様式を一変させるような影響を与えているため、新薬やワクチンの開発に注目が集まっている業界です。製薬業界に就職を目指す皆さんは、深い業界研究を進めていきましょう。

製薬業界の構造

日本製薬工業協会の2021DATA BOOKでは、2020年度における製薬企業数は総数で286社:*にも及んでいます。

その内訳は、主に医療用医薬品を製造販売している企業は104社、主に一般用医薬品を製造販売している企業が93社、医療用・一般用医薬品以外の医薬品を製造・販売している企業は89社となっています。

  • *出所:厚生労働省「薬事工業生産動態統計年報」
  • 出典:日本製薬工業協会 DATA BOOK 2022

日本製薬工業協会の2022DATA BOOKは就活生が製薬業界全体を理解できる非常に優れた資料です。

就活で製薬業界への志望を検討している方は、是非入手して業界研究を深めてください。Web公開されているのでダウンロードできます。

別のデータになりますが、厚生労働省が毎年発表している「医薬品・医療機器産業実態調査」によると、2020年度における国内の製薬企業数は323社になっています。その内訳は内資系製薬企業が275社(88.2%)、外資系製薬企業が38社(11.8%)という割合です。

売上規模で言うと、医薬品売上が500億円以上の企業が39社(全体の12.6%)、100億~500億の企業が55社(17.8%)となっています。年間売上100億以下の企業は215社(全体の69.6%)でした。(医薬品売上高の記載のない14社除く集計)

就活でこの記事を読んでいる方は、大手試薬企業の名前を数社直に思い出せると思いますが、売り上げ規模が500憶以上の企業だけでも39社,100億以上まで広げれば94社もあり、意外と裾野の広い業界であることが理解できると思います。

また医薬品の上場企業の数は81社が該当し、東証プライム市場のみでも30社、スタンダード市場は2社(2022年1月現在)あり、大手有名製薬企業だけではなく、一度視野を広げて業界各社を調べて企業研究をする事をお勧めします。

製薬企業の分類は、ビジネスモデル記事でも解説しましたが以下を参考にしてください。

  • 広域創薬型:広い領域に渡る新薬の研究、開発、製造、販売を行っている企業
  • 領域特化型:特定の領域、狭い領域に特化して新薬の研究、開発、製造、販売を行っている企業
  • ジェネリック特化型:特許が切れた医薬品に特化して、研究、開発、製造、販売を行っている企業
  • ハイブリット型:新薬とジェネリックの両方の医薬品の研究、開発、製造、販売を行っている企業
  • OTCメーカー:処方箋の必要がない一般医薬品の研究、開発、製造、販売を行っている企業
  • 兼業メーカー:食品や化学品等、他分野のメーカーが医薬品の研究、開発、製造、販売を行っている場合、もしくは製薬メーカーが他の分野の製品の製造、販売を行っている場合
この記事では売上規模の大きい内資系・広域創薬型の製薬企業とジェネリック医薬品の大手企業の直近年度の有価証券報告書や中期経営計画からその概況を解説していきます。

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内資系大手、広域創薬型の製薬企業の概況

武田薬品工業株式会社

2022年3月期連結決算  (2021年度)

売上収益 (百万円) 3,569,006
税引前当期利益(百万円) 302,571
当期利益(百万円) 230,166
親会社の所有者に帰属する
当期利益(百万円)
230,059
当期包括利益(百万円) 824,427
従業員数(人) 47,347
連結子会社 205社
持分法適用関連会社 19社

武田薬品は国内首位の売上を誇る製薬会社です。

国際化が進んでおり、医療用医薬品の売上全体で、3兆5,690億円の内、日本国内は6,589億円であり18.5%に過ぎません

残りの8割以上は米国、欧州及びカナダ、新興国であげているグローバル企業です。なかでも連結売上収益における米国の割合は既に約5割(2021年度実績では48%)となっています。

武田薬品グループの事業は「医薬品事業」単一のセグメントになっています。

グループの主要な事業は、医薬品の研究、開発、製造および販売であり、消化器系疾患、希少疾患、血漿分画製剤(免疫疾患)、オンコロジー(がん)、およびニューロサイエンス(神経精神疾患)が主要ビジネスエリアとなっています。

2022年3月期(2021年度)連結業績の概要

2022年3月期における武田薬品工業の連結業績は、売上収益が、前年度から3,712億円増収(+11.6%)となり、3兆5,690億円*という結果でした。

  • *2021年4月、日本における糖尿病治療剤ポートフォリオの1,330億円での帝人ファーマ株式会社への譲渡を完了し、これを売上収益に計上しています。
  • この当該譲渡価額を除くと、2021年度の売上収益は4%の増収

利益面では、営業利益が年度から484億円減益(△9.5%)となり、4,608億円、当期利益は、前年度から1,460億円減益(△38.8%)の2,302億円という結果でした。

2022年3月期における地域別の売上収益の構成は以下のようになっています。

国・地域 売上収益(百万円) 2021年度地域別売上構成比
2020/4/1~2021/3/31 2021/4/1~2022/3/31
日本 559,748 658,983 18.5%
米国 1,567,931 1,714,421 48.0%
欧州およびカナダ 666,177 739,168 20.7%
アジア(日本除く) 57,560 196,964 5.5%
中南米 121,638 128,467 3.6%
ロシア/CIS 156,240 62,057 1.7%
その他 68,518 68,945 1.9%
合計 3,197,812 3,569,005 100.0%

武田薬品は、「オンコロジー(がん)」、「消化器系疾患」、「希少疾患」、「ニューロサイエンス(神経精神疾患)」の4つの重点疾患領域のビジネスにフォーカスするとともに「血漿分画製剤」及び「ワクチン」に研究開発分野を絞り込み、研究開発体制の変革に取り組んでいます。

また成長ドライバーを消化器系疾患、オンコロジー、ニ ューロサイエンス、新興国事業として、成長戦略を推進しています。

2019年度には、アイルランドの製薬会社であるシャイアーを6兆8000億の日本企業最大となる巨費を投じてM&Aを行いました。(2019年1月)

この買収により武田は重点領域の消化器や中枢神経系を強化するとともに、希少疾患の製品とパイプラインを獲得し2021年12月期では、世界第11位の規模を誇るグローバル企業となっています。

2022年3月期の連結決算における、疾患領域及び製品別の売り上げ構成は以下のようになっています。

疾患領域別および製品別の売上収益

疾患領域 売上収益(百万円) 2021年度領域別売上構成比
2020/4/1~2021/3/31 2021/4/1~2022/3/31
消化器系疾患 777,800 875,685 24.5%
希少疾患(合計) 591,746 611,196 17.1%
血漿分画製剤(免疫疾患)合計 420,389 506,951 14.2%
オンコロジー 416,512 468,730 13.1%
ニューロサイエンス 417,297 482,294 13.5%
その他 574,068 624,150 17.5%
合計 3,197,812 3,569,006 100.0%

製薬業界を目指す就活生なら誰もが気になる、新型コロナウイルス(COVID-19)のワクチンに関しては、武田薬品は日本におけるCOVID-19ワクチンの供給に係る以下の2つの提携をしています。

  • Novavax社のCOVID-19ワクチン候補であるNVX-CoV2373(日本での開発コード:TAK-019)の日本における開発、製造、流通に関する提携
  • Moderna社のCOVID-19ワクチン候補であるmRNA-1273(日本での開発コード:TAK-919)の日本への輸入および供給に関するModerna社および厚生労働省との提携

2021年5月には武田薬品工業が日本におけるモデルナ社製ワクチンである「TAK-919」の安全性および免疫原性を評価する国内臨床試験の良好な結果を受けて、厚生労働省より製造販売承認を取得し、 日本における供給を開始し2022年用の追加分を含めて供給を行ってきました。

2022年5月、武田薬品工業およびModerna社は、2022年8月1日付で同ワクチンの製造販売承認を武田薬品工業からモデルナ・ジャパンに継承することを発表しています。

武田薬品工業は、当面の間、COVID-19にかかわる特例臨時接種の枠組みの下、同ワクチンの流通を引き続き担うカタチとなっています。

就活における企業理解度に直接係るニュースなので、就活生は今後の動向をモニターしていきましょう。

尚、就活生の皆さんが知っておくべき情報として、武田薬品工業はOTC(一般用医薬品)子会社の武田コンシューマーヘルスケアを米投資ファンド・ブラックストーンに売却しています。

売却は2021年3月末に完了し新会社はアリナミン製薬としてアリナミンブランドの製品や、ベンザブロック、マイティアやボラギノールをはじめとするOTC医薬品のマーケティングを移管しています。

売却前の武田コンシューマーヘルスケアの2020年3月期の売上高は609億円で、武田薬品の連結売上高に占める割合は1.9%という状況でした。

近年は減収が続いており、売上収益の比率も年々低下していました。経営的に重点領域として投資をしていくのが難しいため、武田コンシューマーヘルスケアの成長のためにも新たなパートナーに売却という選択となりました。

真のグローバル製薬企業への加速

2022年4月には、業務執行の創造性と革新性を確保し、重点戦略分野へのさらなる注力により、将来にわたって競争力を維持するため、タケダ・エグゼクティブ・チーム(TET)の体制を戦略的に変更しています。

TETは、世代、国籍、性的指向、性別、の側面において多様性を有するメンバーにより構成されるチームです。

グローバル ポートフォリオ ディビジョンは、製品のライフサイクルマネジメント、地理的拡大、市場浸透を通じてグローバル製品を成長させるとともに、後期開発パイプラインを引き続き進捗させるための支援を行い、製品上市や中国における事業拡大を推進するなど、当社の将来の成功に向けて機能を結集して新設されました。

TETでは、データ、デジタルおよびテクノロジーとサステナビリティにおいて注力する分野の体制変更も実施しています。

就活で武田薬品工業を志望する方は、事業の内容や直近のトピックスを深く理解するのは当然として、グローバル製薬企業としてのビジョンや中長期の戦略も理解して、自分の就活の軸や志望動機作成に役立ててください。

アステラス製薬株式会社

2022年3月期連結決算  (2021年度)

売上収益 (百万円) 1,296,163
税引前利益(百万円) 156,886
親会社の所有者に帰属する当期利益(百万円) 124,086
親会社の所有者に帰属する当期包括利益(百万円) 208,117
従業員数(人) 14,522
連結子会社 78 社
持分法適用関連会社 3社

2022年3月期(2021年度)連結業績の概要

2022年3月期(2021年度)における、アステラス製薬の連結業績は、売上収益が1兆2,962億円 (前連結会計年度比3.7%増) という結果でした。

利益の概要は以下の通りです。

  • 営業利益:営業利益は1,556億86百万円(前会計年度比、196億35百万円 14.4%の増加)
  • 税引前利益:税引前利益は1,558億86百万円(前会計年度比、115億63百万円 8.0%の増加)
  • 当期利益:当期利益は1,240億86百万円(前会計年度比、34億97百万円 2.9%の増加)

2022年3月期における地域別の売上収益の構成は以下のようになっています。

地域別売上収益計算 売上収益高(百万円) 売上収益構成比
日本 268,940 20.7%
米国 544,103 42.0%
その他 483,120 37.3%
合計 1,296,163 100.0%

その他は、エスタブリッシュドマーケット:欧州、カナダ、オーストラリア、グレーターチャイナ:中国、香港、台湾、インターナショナル:ロシア、中南米、中東、アフリカ、東南アジア、南アジア、韓国、輸出売上等

アステラス製薬の事業戦略

アステラス製薬では、「変化する医療の最先端に立ち、科学の進歩を患者さんの『価値』に変える」ことをVISIONに掲げ、最先端の科学を追求し、患者さんに「価値」をもたらす医療ソリューションの創出を継続的に目指しています。

新たな経営計画である「経営計画2021」は、2025年度までを期間設定しており、以下の4つの戦略目標と、それを推進する企業風土を醸成するための “道しるべ”となる3つの組織健全性目標、それらが全て達成された際に到達できると考える3つの成果目標を設定して、事業を展開しています。

  • 患者さんのより良いアウトカムの実現
    • 中長期的な成長を牽引するXTANDI及び重点戦略製品について、計画しているスケジュールから遅滞のない承認申請やグローバル展開までの期間短縮、洗練された発売計画を実行
  • 科学の進歩を確かな「価値」へ
    • 研究開発戦略上のPrimary Focusに優先的に経営資源を投下し、パイプライン価値を高める
    • バイオ医薬品における最先端のイノベーションを効果的に探索し、革新的な医薬品を創出するためのFocus Areaアプローチの実行を新たな次元へ進める
      • Primary Focus: 遺伝子治療、がん免疫、再生と視力の維持・回復、ミトコンドリアバイオロジー、免疫ホメオスタシス、標的タンパク質分解誘導
  • Rx+ビジネスの進展
    • Rx+プログラムの事業化に、より一層注力し、「科学的根拠に基づくヘルスケアソリューションによって、心身ともに健康に、自分らしく生きることができる社会の実現」を目指す
    • 糖尿病を対象としたデジタルセラピューティクスであるBlueStarの日本展開や、腹部及び骨盤内手術時に尿管を可視化する蛍光造影剤であるASP5354の上市など、本経営計画期間中に複数のプロジェクトで事業化を予定
  • 持続可能性(サステナビリティ)向上の取り組みを強化
    • サステナビリティ向上への取り組みの重要性を認識し、社会及び当社の持続可能性向上に努めます。特に、「保健医療へのアクセス向上」と「環境(気候変動対策)」を重点テーマとし、ステークホルダーからの信頼獲得を目指す

3つの組織健全性目標:

  • 目標1:果敢なチャレンジで大きな成果を追求
  • 目標2:人材とリーダーシップの活躍
  • 目標3:One Astellasで高みを目指す

3つの成果目標 (2025年時点での達成を見込んだ数値成果目標)

  • 売上収益:XTANDI及び重点戦略製品の売上は2025年度に2兆円以上
  • パイプライン価値:Focus Areaプロジェクトからの売上は2030年度に5,000億円以上
  • コア営業利益率:2025年度に30%以上

これら3つの成果目標を達成することで、2025年度には当社は株式時価総額7兆円以上と評価されるような企業となることを目指す

就活でアステラス製薬を目指す皆さんは、事業の内容を深く理解するとともに、企業のビジョンや成長戦略を自分事化して、自身の就活の軸や志望動機に反映できるように企業研究を深めてください。

第一三共株式会社

2022年3月期連結決算  (2021年度)

売上収益 (百万円) 1,044,892
税引前利益(百万円) 73,516
親会社の所有者に帰属する当期利益(百万円) 66,972
親会社の所有者に帰属する包括利益(百万円) 130,292
従業員数(人) 16,458
連結子会社 49 社
関連会社 2社

2022年3月期(3021年度)連結業績の概要

第一三共グループの2022年3月期における連結業績は、売上収益が前連結会計年度比824億円(8.6%)増収となり、1兆449億円という結果でした。

この増収は、主にグローバル主力品リクシアナ(一般名:エドキサバン)、エンハーツ(一般名:トラスツズマブ デルクステカン:T-DXd/DS-8201)等の伸長が貢献しています。

利益面の概要は以下の通りです。

  • コア営業利益:前連結会計年度比(以下、前年度比)118億円(14.9%)増益の906億円
  • 営業利益:前年度比92億円(14.5%)増益の730億円
  • 税引前利益: 前年度比6億円(0.8%)減益の735億円
  • 親会社の所有者に帰属する当期利益:前年度比90億円(11.8%)減益の670億円

2022年3月期における地域別の売り上げ構成は以下のようになっています。

地域別売上収益計算 売上収益(百万円) 売上収益構成比
日本 558,253 53.4%
北米 235,997 22.6%
欧州 138,618 13.3%
その他 112,022 10.7%
合計 1,044,892 100.0%

また、医療用医薬品以外にヘルスケア事業も展開しており、その売上げ構成は以下の通りです。

製品・サービス 売上収益(百万円) 売上収益構成比
医療用医薬品 938,847 89.9%
ヘルスケア 64,532 6.2%
技術料収入 28,311 2.7%
その他 13,201 1.3%
合計 1,044,892 100.0%

第一三共の事業戦略

第一三共は、ESG経営のもと、新たに「サステナブルな社会の発展に貢献する先進的グローバルヘルスケアカンパニー」となることを2030年ビジョンとして掲げています。

パーパス(存在意義)である「世界中の人々の健康で豊かな生活に貢献する」の実現に向けて、第一三共グループに期待される社会課題の解決(革新的医薬品の創出、SDGsへの取り組みなど)を目指し、強みであるサイエンス&テクノロジーに基づき、イノベーティブなソリューション提供に挑戦するとしています。

具体的に現在は第5期中期経営計画(2021年度-2025年度)を基に事業を展開しています。

2025年ビジョンとして「がんに強みを持つ先進的グローバル創薬企業」となることを掲げ、2030年ビジョン達成に向けた成長ステージに移行することを目指した計画という位置づけです。

具体的には、2025年までの中期計画では、以下の4を戦略の柱としています。

  1. 3ADC*最大化の実現
  2. 既存事業・製品の利益成長
  3. 更なる成長の柱の見極めと構築
  4. ステークホルダーとの価値共創

*ADCとは、Antibody Drug Conjugateの略、抗体薬物複合体。抗体医薬と薬物(低分子医薬)を適切なリンカーを介して結合させた医薬品で、がん細胞に発現している標的因子に結合する抗体医薬を介して薬物をがん細胞へ直接届けることで、薬物の全身曝露を抑えつつ、がん細胞への攻撃力を高めた薬剤のことです。

第一三共では、第5期中期経営計画において、エンハーツ、Dato-DXd、HER3-DXdの3つのADCの最大化の実現を最重要課題として設定しています。

エンハーツ、Dato-DXdについてはアストラゼネカとの戦略的提携を活用、またHER3-DXdについては自社開発による最速での上市を目指しています。

4つの戦略の柱の実行を支える基盤を強化するため、DX推進によるデータ駆動型経営を実現するとともに、先進デジタル技術による変革や新たなグローバルマネジメント体制により迅速な意思決定を実現していく方針です。

また2025年度の定量目標として、売上収益1兆6,000億円、がん領域売上収益6,000億円以上等の数値目標を掲げて事業を展開しています。

新型コロナウイルスに関しては、第一三共は、新型コロナウイルス感染症の予防を目指しmRNAワクチンの開発を最優先プロジェクトの1つに位置づけています。

アストラゼネカの新型コロナウイルスワクチンの受託製造も担い、国産の新型コロナウイルスワクチンの早期供給開始にも注力しています。

就活生の皆さんには、ロキソニンや、ルル、マキロン等のヘルスケア製品でなじみがあると思いますが、就活で第一三共を志望する皆さんは、事業の全体像や重点領域を深く理解するとともに、中長期のビジョンと成長戦略を頭に入れて就活に臨んで下さい。

大塚ホールディングス株式会社

2021年12月期連結決算 (2021年度)

売上収益 (百万円) 1,498,276
税引前益(百万円) 163,638
親会社の所有者に帰属する当期利益(百万円) 125,463
親会社の所有者に帰属する当期包括利益(百万円) 212,218
従業員数(人) 33,226
外、平均臨時雇用者数 4,984
子会社 169 社
関連会社 30社

大塚ホールディングスの医療関連事業は、国内においては、大塚製薬㈱及び大鵬薬品工業㈱他が、海外においては大塚アメリカファーマシューティカルInc.、大鵬オンコロジー Inc.及び大塚ファーマシューティカルヨーロッパ Ltd.他が医療用医薬品の販売を担っています。

精神・神経領域、がん・がんサポーティブケア領域を重点領域として、また循環器・腎領域にも研究開発を進めています。その他領域(皮膚や泌尿器領域)も加えて日本、米国、欧州、アジアにて積極的に事業を展開しています。

また、ポカリスエットやオロナミンC、SOYJOYやカロリーメイト、チオビタドリンクやOS-1、サプリメントのネイチャーメイド、スキンケア商品のインナーシグナルでおなじみのニュートラシューティカルズ関連事業や消費者関連事業(クリスタルカイザー、ジャワティストレート、マッチ、ボンカレー等)を展開しています。消費者関連事業は連結子会社の大塚食品が担っています。

その他の事業は商品の保管、保管場所の提供、化学薬品及び液晶評価機器・分光分析機器他を生産及び販売が主な事業です。

2021年12月期(2021年度)連結業績の概要

2021年12月期における大塚ホールディングスの連結業績は、売上収益が1,498,276百万円(前期比5.3%増)と増収となっています。

利益面では、営業利益が154,497百万円(同22.2%減)、当期利益は129,209百万円(同14.8%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益は125,463百万円(同15.3%減)となり、減益の決算という結果でした。

減益の主な要因は、医薬品新ブランドへの先行投資や研究開発費の増加、さらにセンタナファジンに係る条件付対価の公正価値変動に伴う費用および減損損失等を計上したことが影響しています。

2021年12月期における、事業セグメント別の連結業績概要は以下の通りです。

2021年12月期 事業セグメント別業績概要:

セグメント名 外部顧客売上収益(百万円) 売上収益構成比 セグメント利益(百万円) 利益構成比
医療関連事業 977,508 65.2% 137,342 68.4%
ニュートラシューティカルズ関連事業 376,600 25.1% 46,559 23.2%
消費者関連事業 31,893 2.1% 5,312 2.6%
その他の事業 112,274 7.5% 11,437 5.7%
合計 1,498,276 100.0% 200,652 100.0%
調整額 -46,154
連結合計 1,498,276 154,497
  • 医療関連事業:売上収益は977,508百万円(前期比3%増)、事業利益は139,942百万円(同29.0%減)
  • ニュートラシューティカルズ関連事業:売上収益は376,650百万円(前期比7%増)、事業利益は46,551百万円(同10.9%増)
  • 消費者関連事業:売上収益は31,918百万円(前期比8%増)、また、持分法投資利益の減少等により、事業利益は5,324百万円(同50.0%減)
  • その他の事業:売上収益は149,987百万円(前期比0%増)、事業利益は10,774百万円(同3.1%増)

大塚ホールディングスの事業戦略

大塚ホールディングスは、Otsuka-people creating new products for better health worldwide”の企業理念のもと、「流汗悟道(Commitment)」、「実証(Actualization)」、「創造性(Creativity)」という経営の真髄に基づき、ユニークかつ多様な事業と世の中の真のニーズ・インサイト、サイエンスやテクノロジーを有機的に結合させることから生まれる新しいコンセプトや、多様な事業との重なりや派生、ニッチな領域の開拓により新たな価値を創造している企業です。

その目指す姿を、「世界の人々の健康に貢献する、なくてはならない企業」と定義し、医療関連事業では、顕在化しているが満たされない医療ニーズにアプローチし、ニュートラシューティカルズ関連事業では消費者が気づいていないニーズを開拓することを柱にして事業を行っています。

現在は、第3次中期経営計画(2019年度~2023年度)-を基に具体的な取り組みを行っています。

第3次中期経営計画は、「独自のトータルヘルスケア企業として世界に躍進~成長の5年間~」と位置づけ、医療関連事業とニュートラシューティカルズ関連事業をコア事業として、既存事業価値の最大化と新たな価値創造に注力しています。

具体的には、年平均成長率10%以上の事業利益成長を掲げ、既存事業価値の最大化と新たな価値創造による事業戦略を展開、主力製品・ブランドへの戦略的な取り組みにより成長を加速させ、更に次世代の事業・製品への取り組みにも積極的に取り組んでいます。

大塚ホールディングス傘下のそれぞれの事業会社への就活を考える皆さんは、それぞれの企業の企業研究を深めるのは当然として、グループ全体のビジョン、理念や価値観を十分理解し、自分就活の軸や志望動機作成に役立ててください。

エーザイ株式会社

2022年3月期連結決算  (2021年度)

売上収益(百万円) 756,226
営業利益(百万円) 53,750
当期利益(百万円) 45,717
親会社の所有者に帰属する
当期利益(百万円)
47,954
当期包括利益(百万円) 90,777
従業員数(人) 11,322
連結子会社 48 社
持分法適用関連会社 2社

エーザイグループの医薬品事業は、医療用医薬品、一般用医薬品等の研究開発・製造・販売で構成されています。

日本(医療用医薬品、一般用医薬品等)、アメリカス(北米)、中国、EMEA(欧州、中東、アフリカ、オセアニア)、アジア・ラテンアメリカ(韓国、台湾、香港、インド、アセアン、中南米等)、一般用薬品(日本)の6つの地域別事業セグメントで事業を展開しています。

2022年3月期(2021年度)連結業績の概要

2022年3月期(2021年度)におけるエーザイグループの連結業績は、売上収益が前年比117.1% 増の7,562億円となり、コロナ前の水準を超えた売上収益を達成しています。

利益面では、営業利益が537億円(前年比4.1%増)、当期利益は457億円(前年比8.1%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は、480億円(前年比 14.3%増)という結果でした。

2022年3月期における、売上収益の構成は以下の通りです。

事業 医薬品販売による収益 ライセンス供与による収益 その他の収益 合計
医薬品事業 (単位:百万円)
日本 202,554 2,972 8,520 214,046
アメリカス 167,198 4,683 134 172,016
中国 101,830 4,590 106,420
EMEA 59,339 59,339
アジア・ラテンアメリカ 50,281 351 50,632
一般用医薬品等 23,829 23,829
報告セグメント計 605,032 12,595 8,654 626,281
その他の事業* 121,075 8,870 129,945
合計 605,032 133,670 17,524 756,226

*その他事業は、親会社のライセンス収入及び医薬品原料などに係る事業

セグメント別の業績概要は以下の通りです。

  • 日本医薬品事業:売上収益は2,140億円(前期比92.3%)、セグメント利益は612億円(同73.0%)
  • アメリカス医薬品事業:売上収益は1,720億円(前期比120.5%)、セグメント利益は792億円(同122.5%)
  • 中国医薬品事業:売上収益は1,064億円(前期比125.1%)、セグメント利益は554億円(同137.3%)
  • EMEA医薬品事業:売上収益は593億円(前期比107.4%)、セグメント利益はZonegranの権利の譲渡の影響により409億円(同159.3%)
  • アジア・ラテンアメリカ医薬品事業:売上収益は506億円(前期比110.3%)、セグメント利益は208億円(同111.6%)
  • 一般用医薬品等事業:売上収益は238億円(前期比94.7%)、セグメント利益は47億円(同92.7%)

エーザイの事業戦略

エーザイは、「患者様とそのご家族の喜怒哀楽を第一義に考え、そのベネフィット向上に貢献すること」を企業理念として、世界のヘルスケアの多様なニーズを充足し、いかなる医療システム下においても存在意義のあるヒューマン・ヘルスケア(hhc)企業となることを目指しています。

ヒューマン・ヘルスケアはエーザイのテレビコマーシャルの最後にナレーションで入るため記憶に残っている方も多いでしょう。

中期経営計画である「EWAY 2025」では、以下の3つを戦略意志として、その実現を目指すことを掲げてきました

  • 「病気になりたくない、罹っていれば早く知りたい、そして治りたい」に応える
  • 「住み慣れた場所、地域やコミュニティで自分の病気を管理し、予後や老後を安心して過ごしたい」に応える
  • 「hhc(ヒューマン・ヘルスケア)ニーズにもとづく立地(機会)が見出せ、それを満たすイノベーションが可能な事業分野」に集中する

エーザイでは現在、中期経営計画「EWAY Future & Beyond」を基に事業を展開しています。

2021年度からの5年間を「EWAY Future」、2026年度以降を「EWAY Beyond」とし、視点を患者様から生活者一人ひとりであるThe Peopleに転換、「The Peopleの“生ききる”を支える」をビジョンとして、エーザイグループが最も強みを持つニューロロジー領域とオンコロジー領域に立脚し、サイエンスに基づくソリューション創出を推進する方針を打ち出しています。

具体的にはニューロロジー(神経)領域およびオンコロジー(がん)領域を戦略的重点領域と位置づけ、戦略的パートナーシップおよび新ビジネスモデルによる新薬創出の加速とその価値最大化を目指しています。

エーザイではニューロジー領域で最も注力しているアルツハイマー病/認知症領域や、オンコロジー領域では自社創製の抗がん剤「レンビマ」、「ハラヴェン」の価値最大化に向けた取り組みを行っています。

「EWAY Future & Beyond」では、長年実践してきたhhc理念に基づく、顧客の憂慮を知り、取り除くための戦略を立案し、解決するというhhcプロセスを磨き、一人ひとりの人生に寄り添っていくことで、健康な状態から最期の時まで、その人らしく生ききることを叶え、支えるhhc理念+エコシステム (hhceco)へと進化すること目指しています。

またhhcecoを実現する上で、幹となるのがEisai Universal Platform(EUP)というプラットフォームを構築するというユニークな戦略を発表しています。

EUPは、グループが強みとして有するアセットからなるプラットフォームであり、R&D&I(リサーチ&ディベロップメント&インキュベーション)とSP&D(ソリューションパッケージ&デリバリー)の二つのレイヤーによって成り立っています。

様々な産業、地方自治体などとのエコシステムの構築、様々な外部パートナーの技術とエーザイの持つ技術(R&D)とのシンクロにより、医薬品をはじめとするソリューションをパッケージ化し、そのパッケージをリアルあるいはバーチャルに提供する構想です。

また日常領域では、健康状態の維持・支援、疾患啓発と予防・検査・病院検索、医療領域では正確な診断、治療(薬物・非薬物)の効果確認、QOL(quality of life)の向上に寄与する施策などのソリューションが想定しています。

これらの活動によって、人々の健康憂慮の解消と医療較差の是正という社会善を効率的に実現することを目指す方針です。

これらの新しい戦略はエーザイならではのものです。

エーザイを就活の対象に考える皆さんは、ぜひ新たな中期経営計画の内容とエーザイのユニークネスを理解して、自身の就活に役立ててください。

ジェネリック医薬品企業の概況

サワイグループホールディングス株式会社

2022年3月期連結決算  (2021年度)

売上高 (百万円) 193,816
税引前益・損失(百万円) -36,214
当期利益・損失(百万円) -41,924
親会社の所有者に帰属する
当期利益・損失(百万円)
-28269
親会社の所有者に帰属する当期包括利益・損失(百万円) -22,566
従業員数(人) 2,968
外、平均臨時雇用者数 330
連結子会社 7社

サワイグループホールディングスは、沢井製薬が事業形態を持株会社制に移行したことにより設立された企業です。

サワイグループホールディングスグループは、主としてジェネリック医薬品の研究開発、製造及び販売を日本及び米国で展開しています。

「なによりも健やかな暮らしのために」の企業理念の下で、ジェネリック医薬品事業では、いち早く新しいジェネリック医薬品を開発・上市するとともに、品質・安定供給・情報提供においてトップレベルの水準を維持し、循環器官用薬、中枢神経系用薬、消化器官用薬など、さまざまな薬効の約900品目を提供しています。

事業セグメントは、日本セグメントと米国セグメントの2つに分かれています。

日本セグメントでは、主に沢井製薬が製造した医薬品を国内の販売会社、卸売店及び他の医薬品メーカーに販売するほか、医療機関にも直接販売を行っています。その他、メディサ新薬(株)、化研生薬(株)、トラストファーマテック(株)によって事業を展開しています。

米国セグメントではSAWAI AMEICA HOLDINGS INC.及びSAWAI AMERICA, LLCを米国持株会社として米国の子会社管理統括業務を行っています。またUpsher-Smith Laboratories, LLCは製造した医薬品を米国の卸売店等に販売し、沢井製薬と協働して研究開発を行う体制です。

2022年3月期(2021年度)連結業績の概要

202年3月期における沢井製薬の連結業績は、売上収益が193,816百万円(前期比3.5%増)となり、前会計年度より若干の増収という結果でした。

利益面では、営業損失35,888百万円(前期は18,888百万円の営業利益)、税引前当期損失36,214百万円(前期は18,460百万円の税引前当期利益)、親会社の所有者に帰属する当期損失28,269百万円(前期は12,340百万円の親会社の所有者に帰属する当期利益)となり、損失計上した赤字決算という結果でした。

損失計上の主な理由は、米国事業での事業再構築に着手することに伴い、米国セグメントの将来計画を見直した結果、のれんをはじめとした米国セグメントの資産について減損損失68,770百万円を認識することとなり、セグメント損失を68,249百万円(前期比822.8%減) を計上したことによります。

2022年3月期における事業セグメント別の業績概要は以下の通りです。

セグメント名 外部顧客売上収益(百万円) 売上収益構成比 セグメント利益・損失(百万円)
日本セグメント 163,841 84.5% 32,361
米国セグメント 29,975 15.5% -68,249
合計 193,816 100.0% -35,888
セグメント間取引調整他
連結合計 193,816 100.0% -35,888

中長期の事業計画

サワイグループホールディンスでは、2030年度(2031年3月期)に向けた長期ビジョン及びそのファーストステップとして2023年度(2024年3月期)を最終年度とする3か年の中期経営計画を策定し、事業を展開しています。

中長期の事業計画概要は以下の通りです。

長期ビジョン「Sawai Group Vision 2030」

1.2030年度に目標とする企業グループイメージ

  • 創りたい世界像:
    • より多くの人々が身近にヘルスケアサービスを受けられ、社会の中で安心して活き活きと暮らせる世界
  • ありたい姿:
    • 個々のニーズに応じた、科学的根拠に基づく製品・サービスを複合的に提供することで、人々の健康に貢献し続ける、存在感のある会社

2.財務目標

  • 売上収益 4,000億円 ROE 10%以上

中期経営計画「START 2024」

  1. 重点戦略
    1. 国内ジェネリック市場におけるシェア拡大
      • 新製品の売上増加
      • 安定供給力の強化
    2. 米国事業における将来の成長に向けた事業投資
    3. 新たな成長分野の開拓
      • デジタル・医療機器事業
      • オーファン医薬品事業
      • 健康食品事業
  1. 社会課題解決に向けた取り組み
    • 1.持続可能な社会保障制度と医療アクセス向上への貢献
      • ジェネリック医薬品による医療費節減効果として、日米ジェネリック事業の売上全体の約2倍を節減
    • 2.新規事業による健康寿命延伸への貢献
      • 未病・予防を含む、より広いヘルスケア領域に事業拡大
  1. 資本政策
    • 1.成長に向けた投資を積極的かつ効果的に実施
      • 研究開発・製品等買収約750億円、設備投資約700億円、新規事業(投資枠)300億円
    • 2.配当性向30%をめどに安定的かつ継続的に配当を実施
      • 3年間での配当総額約170億円(年間130円/株)以上

国内においてはジェネリック医薬品の需要増が確実なため、ジェネリック医薬品業界のリーディング・カンパニーとして、いち早く新しいジェネリック医薬品を開発・上市するとともに、品質・安定供給・情報提供においてトップレベルの水準を維持し続けることにより、ブランド価値高め、競争に勝ち、持続的に成長していく戦略です。

そのために以下の7点を優先課題として事業を展開しています。

  1. 高付加価値ジェネリック医薬品のいち早い開発と確実な上市
  2. 安定供給の維持・確保
  3. 信頼性の向上
  4. 情報提供の充実
  5. マーケティング機能の充実
  6. 企業体質・経営管理の強化
  7. 新規事業基盤の構築・強化

日医工株式会社

売上収益 (百万円) 179,060
税引前利益・損失(百万円) -107,842
親会社の所有者に帰属する当期利益/当期損失(百万円) -104,948
親会社の所有者に帰属する当期包括利益(百万円) -101,737
従業員数(人) 2,656
外、平均臨時雇用者数 724
子会社 14 社
関連会社 1 社

日医工グループの事業の特徴は、後発医薬品メーカーとして売上規模国内最大手の一つであり、また自社開発した先発医薬品と後発医薬品を併せ持つ、技術力と販売力を兼ね備えた医薬品メーカーです。

幅広い品目構成を揃えていることや、医薬品卸におけるシェアが他の主要ジェネリック医薬品メーカーと比較して高いこと等を特徴としています。

当面政府の政策によりジェネリック医薬品の需要増が明らかなために、生産設備の増強に投資を行って市場拡大に対応できる生産体制を構築してきました。

海外事業も米国ではSagent Pharmaceuticals, Inc.を株式取得により完全子会社化し、米国市場でのバイオシミラー上市及び製剤の日米相互の市場での上市等の具体化作業を進めています。また東南アジア市場においては、Nichi-Iko(Thailand)Co.,Ltd.を通じて活動を展開中です。

2022年3月期(2021年度)連結業績の概要

日医工は、2021年3月に業務停止処分を受けた富山第一工場において、製造する全製品について、厳しい品質評価等を行いながら、順次、生産・出荷を再開してはおりますが、同工場ではいまだ一部の製造予定品目については出荷再開には至っていません。

また、小林化工株式会社における生産・出荷停止の影響により、日医工の連結子会社であるエルメッド株式会社が同社に製造委託していた製品の販売を中止しています。

これらの品質問題に起因した売上の減少に加えて、毎年の薬価引き下げにより、収益構造が大幅に悪化しているのが現状です。

加えて北米事業において投資を継続してきた、バイオシミラー(バイオ医薬品の後続品)、オーファンドラッグ製剤(希少疾病治療薬)の開発計画全体を見直すことに起因して、のれん・無形資産を中心に減損損失を2022年3月期に計上しました。

厳しい経営環境、財務体質の中で、今後の再成長に向けた強固な収益体質の確立と財務体質の抜本的な改善を図るため、産業競争力強化法に基づく特定認証紛争解決手続(本事業再生ADR手続)のもとで事業再生に取り組んでいます。

2022年3月期(2021年度)の連結業績の概要は以下の通りです。

  • 売上収益:Sagent グループは増収も、日医工グループの減収があり、前年同期比91億58百万円(9%減)の減収で、1,790億60百万円
  • コア営業利益:日医工グループ、Sagent グループとも減益で、前年同期比177億54百万円の減益となり、167億76百万円の損失
  • 営業利益:のれんを含む固定資産の減損(日医工グループ 324億80百万円、Sagent グループ 269億円)、バイオシミラー、オーファンドラッグを始めとした開発費等の減損(日医工グループ 165億8百万円、Sagent グループ 82億41百万円)、富山第一工場製造品における今後の製造再開スケジュールの見直しに伴う棚卸資産評価損の計上(日医工グループ 73億89百万円)などの一時費用の計上があり、前年同期比1,101億58百万円の減益となり、1,101億51百万円の損失
  • 税引前利益:前年同期比1,089億11百万円の減益となり、1,078億42百万円の損失
  • 親会社の所有者に帰属する当期利益:前年同期比1,008億4百万円の悪化となり、1,049億84百万円の損失

事業セグメントを日医工グループとSagentグループに分けており、2022年3月期は以下のような売上・利益の構成になっています。

セグメント名 外部売上収益(百万円) 売上収益構成比 セグメント利益/損失(百万円)
日医工グループ 139,027 77.6% -14,017
Sagentグループ 40,056 22.4% -2,759
合計 179,084 100.0% -16,776
調整額
連結合計 179,084 100.0% -16,776
  • 日医工グループ:売上収益は1,390億27百万円(前年同期比134億53百万円減)、セグメント損失は140億17百万円(前年同期は29億95百万円のセグメント利益)の大幅な減収減益
  • Sagent グループ:市場での売上伸長などにより、売上収益は400億56百万円(前年同期比37億67百万円増)と増収となったものの、SterRx での生産設備見直しによる工場の稼働停止や、主力品の販売単価下落などの影響から、セグメント損失は27億59百万円(前年同期比7億41百万円の損失増)

日医工の事業戦略

日医工では2019年5月に、第8次中期経営計画「NEXUS∞」(2020年3月期~2022年3月期)を策定し事業を展開してきましたが、2021年3月に品質不正問題で業務停止命令を受けたことで事業が急激に悪化してしまいました。
当面は金融機関の理解と支援を受けながら、本事業再生ADR手続きの中で事業を再建を軌道に乗せることが急務となっています。

東和薬品株式会社

2022年3月期連結決算  (2021年度)

売上高 (百万円) 165,615
経常利益(百万円) 22,739
親会社株主に帰属する当期純利益(百万円) 15,914
包括利益(百万円) 17,960
従業員数(人) 4,078
外、平均臨時雇用者数 852
連結子会社 12 社
関係会社 1社

2022年3月期(2021年度)連結業績の概要

2022年3月期における東和薬品の連結業績は、売上高が165,615百万円(前期比6.9%増)となり、増収を達成しています。

利益面では、営業利益19,205百万円(同3.6%減)、経常利益22,739百万円(同21.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益15,914百万円(同14.0%増)という結果となっています。

セグメント別の業績概要は以下の通りです。

地域名 売上高(百万円) 売上構成比 営業利益(百万円) 利益構成比
日本 126,676 76.5% 18,878 94.4%
海外 38,938 23.5% 1,127 5.6%
合計 165,615 100.0% 20,006 100.0%
調整額 -801
連結合計 165,615 100.0% 19,205 100%
  • 国内セグメント
    • 売上高:126,676百万円(前期比6.7%増)
    • セグメント利益*:18,878百万円(同6.8%減)
  • 海外セグメント:
    • 売上高:38,938百万円(前期比7.5%増)
    • セグメント利益*:1,127百万円(同164.9%増)

*報告セグメントのセグメント利益は、のれん償却前の数値

東和薬品の事業戦略

ジェネリック医薬品のリーディング企業の一角を占める東和薬品工業は、ジェネリック医薬品の更なる普及と自社のシェア拡大のために、以下の5点を基本方針として事業を展開しています。

基本方針1 :コア事業としてのジェネリック医薬品事業の進化

  • ジェネリック医薬品への信頼を取り戻すための、品質確保・安定確保の徹底と適切な情報発信
  • 総合ジェネリック医薬品メーカーとして、より信頼され、必要とされる存在となる」
  • 安定供給体制の向上のための「原薬調達」、「生産能力向上、「販売体制の最適化」を継続
  • 品質保証体制の強化・幅広い品揃え・製品総合力1の製品づくりに取り組む
  • 医薬品における品質や安定供給に関する問題が起こる中で、ジェネリック医薬品メーカーとしての安定供給責任を果たす

基本方針2 :海外市場での拡大と成長

  • 欧州・米国での新製品投入を通じた事業の持続的成長
  • 海外の顕在的及び潜在的ニーズにも応える東和品質の製品開発とその展開
  • 未進出地域への事業拡大に向けた市場探索等に取り組む

基本方針3 :新たな健康関連事業への展開

  • 「人々の健康に貢献する」という理念に沿って、新たな技術の獲得及びまったく新しい知見や技術との融合を図りつつ、新しい医療体制に対応した健康に関連する新規事業の創出に取り組む

基本方針4 :技術イノベーションと製品価値の創出

  • 「原薬技術」「製剤化技術」「生産技術」における技術イノベーションの創出に継続して取り組む
  • 既存薬の新たな薬効を発見し、別の治療薬として開発する「ドラッグ・リポジショニング」等のように新たな製品価値の創出にも取り組む

基本方針5 :働きがいのある環境づくりと人財育成

  • 個人の成長やキャリアの充実により、社員一人ひとりにとって、働きがいのある会社であり続けることに取り組み、製品づくりへのこだわりや思いが社員に伝承されることで、東和薬品らしさが存続することを目指す

上記は骨子の一部ですが、国内ではジェネリック医薬品の品質不正問題によって、供給不足が続いており、問題となっている中、政府は医療費の抑制のために処方される医薬品のジェネリック比率を現状の約8割(令和3年9月診療分では全国平均79.24%)から更に引き上げ、2023年度末までに全ての都道府県で80%以上とする新たな目標を定めており、ジェネリック医薬品メーカーの社会的な重要度が増しているとも言えます。

東和薬品の様なジェネリック大手の企業が果たす社会的な役割は大きいため、医薬品業界に興味のある就活生は、ジェネリック医薬品メーカーも含めて、業界・企業研究を進めてみて下さい。

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まとめ

以上、駆け足で製薬企業の現況をみてきました。いずれの企業も規模が大きく、特徴があるため、個別の徹底した企業研究は必須です。

製薬業界は非常に高度なエキスパティーズを必要とする業界です。また世界有数の外資系巨大製薬企業も日本に進出しており、この業界でキャリアを磨いていけば職業人としての力は間違いなくつくため、報酬やキャリアアップしていくことも充分可能な業界です。海外志向の強い人にもチャンスは広がっています。

大手製薬企業は年収が高いことで有名であり就活では最難関業界の一つですが、人の命や幸福にも貢献でき、チャレンジしがいのある業界です。製薬業界に興味を持ったら、ぜひ徹底した企業研究をして志望動機を固めていきましょう。

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