就活初期にできるだけ幅広い業界・業種を理解するために、業界研究コンテンツを作りました。何故それが大事かに関しては以下の記事を参考にしてください。
「就活の答え」では小売業界を、以下の項目に沿って簡潔に情報をまとめていますので活用してください。
小売業界の7つのポイントを押さえよう
- 小売業界の業態を把握しておこう
- 小売業のビジネスモデルを理解しよう
- 小売業界の現状と課題・未来
- 小売業界にはどんな仕事があるのか、職種の情報
- 小売業界に働く人のモチベ―ション、「やりがい」は何か
- 小売業界に向く人、向かない人はどういう人か
- 主要小売各社の概況
Contents
小売業界主要各社の概況
多くの業態があり、また多くの企業が存在する小売業界。それでも売上上位企業の業績を把握することでその業界、業態のリアルな現状がみえてきます。
この記事では売り上げの大きい企業5社の有価証券報告書や中期経営計画から、各社の概況を解説します。個別の企業研究に進む前に、上位企業の現状を把握して小売業に対する理解を深めて下さい。
イオン株式会社
2020年2月期連結決算 (2019年度)
売上高 (百万円) | 8,604,207 |
経常利益(百万円) | 205,828 |
親会社株主に帰属する当期純利益(百万円) | 26,838 |
包括利益(百万円) | 60,292 |
従業員数(人) | 160,227 |
外、平均臨時雇用者数(人) | 259,938 |
連結子会社 | 287社 |
持分法適用関連会社 | 28社 |
2020年2月期連結決算 セグメント別業績概要
セグメント名 | セグメント売上高(百万円) | 売上構成比 | セグメント利益/損失(百万円) | 利益構成比 |
GMS | 3,070,521 | 33.1% | 7,223 | 3.4% |
SM | 3,224,363 | 34.8% | 21,507 | 10.0% |
ヘルス&ウェルネス | 883,220 | 9.5% | 35,029 | 16.3% |
総合金融 | 484,719 | 5.2% | 70,464 | 32.8% |
ディベロッパー | 371,926 | 4.0% | 63,279 | 29.5% |
サービス・専門店 | 739,599 | 8.0% | 5,124 | 2.4% |
国際 | 439,202 | 4.7% | 10,386 | 4.8% |
その他 | 52,623 | 0.6% | 1,789 | 0.8% |
合計 | 9,266,176 | 100.0% | 214,805 | 100.0% |
セグメント間取引調整他 | -661,968 | ー | 724 | ー |
連結合計 | 8,604,207 | ー | 215,530 | ー |
イオンの事業セグメントの概要は以下の通りです。
- GMS事業: 総合スーパー、弁当惣菜専門店
- SM事業:スーパーマーケット、ディスカウントストア、コンビニエンスストア、小型スーパーマーケット
- ヘルス&ウエルネス事業:ドラッグストア、調剤薬局等
- 総合金融事業:クレジットカード事業、フィービジネス、銀行業
- ディベロッパー事業:ショッピングセンターの開発及び賃貸
- サービス・専門店事業:総合ファシリティマネジメントサービス業、アミューズメント、外食、ファミリーカジュアルファッション・婦人服・靴等を販売する専門店
- 国際事業:アセアン地区及び中国における小売事業
- その他事業:モバイルマーケティング事業、デジタル事業
決算の状況を売上構成比率でみるとGMSは33.1%、SMは34.8%であり二つの事業をあわせると売り上げの約70%弱を占めていることが分かります。しかしセグメント利益構成比でをみていくとGMS事業では3.4%、SM事業では10.0%と、二つの事業を併せても全体の13.4%の利益しか産んでいない苦しい状況がみえてきます。
反面総合金融とディベロッパー事業は売り上げ規模は小さいですが、利益面の貢献は金融事業32.8%、ディベロッパー事業は29.5%と利益の6割以上を稼いでいます。
イオンは各種、多様な小売業を展開しつつ金融やディベロッパー事業とシナジーをつくり、大きなグループ経済圏をつくっていく事業モデルなのです。当然各事業が適正な利益を上げることは重要であり、とくにGMS事業の改革は長年の課題になっています。
食を取り巻く環境変化に対応し、健康志向や低価格志向の高まりに対応したプライベートブランドの強化や食のSPA化、衣料品や住居用品のSPA化、Eコマース事業のさらなる強化などに注力しています。
株式会社セブン&アイ・ホールディングス
2020年2月期連結決算 (2019年度)
営業収益 (百万円) | 6,644,359 |
経常利益(百万円) | 417,872 |
当期純利益(百万円) | 218,185 |
包括利益(百万円) | 231,253 |
従業員数(人) | 57,270 |
外、平均臨時雇用者数(人) | 81,538 |
連結子会社 | 141社 |
持分法適用関連会社 | 25社 |
セブン&アイ・ホールディングスの事業セグメントの内容は以下の通りです。
- 国内コンビニエンスストア事業:株式会社セブン‐イレブン・ジャパンが展開するコンビニエンスストア事業、中国事業
- 海外コンビニエンスストア事業:北米の7-Eleven, Inc.が展開する事業等
- スーパーストア事業:株式会社イトーヨーカ堂が展開するGMS, PB開発、ショッピングセンターアリオ、中国事業、株式会社ヨークベニマルの食品スーパー事業、中国事業等
- 百貨店事業:株式会社そごう・西武が展開する百貨店事業等
- 金融関連事業:株式会社セブン銀行が展開する、主にATMビジネス、セブン・カードサービス等による決済サービス
- 専門店事業:株式会社赤ちゃん本舗、株式会社ロフト、株式会社セブン&アイ・フードシ ステムズはレストラン「デニーズ」、通信販売のニッセンホールディングス、FrancFranc、タワーレコード等の事業
- その他事業:グループのシステム開発、出版、文化教室、旅行、ディベロッパー、不動産、ホテル運営、チケット事業等
2020年2月期のセグメント別の業績概要は以下の通りです。
2020年2月期連結決算 セグメント別業績概要
セグメント名 | セグメント売上高(百万円) | 売上構成比 | セグメント利益/損失(百万円) | 利益構成比 |
国内コンビニエンスストア事業 | 971,236 | 14.5% | 256,601 | 58.2% |
海外コンビニエンスストア事業 | 2,739,833 | 40.8% | 102,001 | 23.2% |
スーパーストア事業 | 1,849,121 | 27.5% | 21,307 | 4.8% |
百貨店事業 | 577,633 | 8.6% | 797 | 0.2% |
金融関連事業 | 217,367 | 3.2% | 53,610 | 12.2% |
専門店事業 | 339,660 | 5.1% | 4,690 | 1.1% |
その他の事業 | 25,202 | 0.4% | 1,554 | 0.4% |
合計 | 6,720,054 | 100.0% | 440,562 | 100.0% |
セグメント間取引調整他 | -75,695 | ー | -16,296 | ー |
連結合計 | 6,644,359 | ー | 424,266 | ー |
セブン&アイ・ホールディングスは純粋持株会社であり、各事業会社が事業を展開しています。グループ連結の売上規模は6兆7,912億を誇る国内第二位の巨大小売グループを形成しています。
株式会社セブン‐イレブン・ジャパンは、2020年2月末時点で20,955店舗を展開しており、コンビニ業界の断トツ首位企業です。国内コンビニ事業はグループ全体の利益の58%を稼ぎ、北米の海外コンビニ事業をあわせると、なんとグループ全体の利益の8割以上を稼いでいることになります。
スーパーストア事業(GMS,SC,食品SM)は売り上げの27.5%を構成していますが、利益の構成比は4.8%でしかありません。長年イトーヨーカドー(GMS)の改革に取り組んでいますが、顕著な効果が出るまでには至っていません。
セブン&アイ・ホールディングスはコンビニからGMS,スーパー、百貨店、通販などを展開しており、グループの販売力を背景にPBや独自MDの開発に注力しています。
またコンビニという非常に強力なインフラを使用し、ATMを中心とした決済や生活に必要なサービスを開発して、グループ全体のシナジーを一層発揮することに注力しています。コンビニでの新しいサービスのほとんどが、セブン・イレブンから生まれてきました。
オムニチャネルを標榜したECは、現状成功しているとは言えないため、グループとしてECを含めた消費者への価値創出に取り組んでいます。
株式会社ファーストリテイリング
2019年8月期連結決算
営業収益 (百万円) | 2,290,548 |
営業利益(百万円) | 257,636 |
税引前利益(百万円) | 252,447 |
親会社の所有者に帰属する当期利益(百万円) | 162,578 |
親会社の所有者に帰属する当期包括利益(百万円) | 140,900 |
従業員数(人) | 56,523 |
外、平均臨時雇用者数(人) | 80,758 |
連結子会社 | 133社 |
持分法適用関連会社 | 4社 |
ファーストリテイリングの2019年8月期連結決算は、売上収益が2兆2,905億円(前期比7.5%増)、営業利益が2,576億円(同9.1%増)という過去最高の業績を達成しています。
国内、海外ともユニクロ事業が好調であり、特に海外ユニクロ事業が大幅な増収増益になったことや、ジーユー事業が大幅な増収増益を達成したことが好業績に貢献しています。
2019年8月期の事業セグメント別の業績概要は以下の通りです。
2019年8月期連結決算 セグメント別業績概要
セグメント名 | セグメント売上収益(百万円) | 売上構成比 | セグメント利益/損失(百万円) | 利益構成比 |
国内ユニクロ事業 | 872,957 | 38.1% | 101,393 | 37.2% |
海外ユニクロ事業 | 1,026,032 | 44.8% | 139,624 | 51.2% |
ジーユー事業 | 238,741 | 10.4% | 27,968 | 10.3% |
グローバルブランド事業 | 149,939 | 6.5% | 3,570 | 1.3% |
その他 | 2,877 | 0.1% | 123 | 0.0% |
合計 | 2,290,548 | 100.0% | 272,678 | 100.0% |
セグメント間取引調整他 | ー | ー | -20,233 | ー |
連結合計 | 2,290,548 | ー | 252,447 | ー |
ファーストリテイリングは「情報製造小売業」として世界No.1のアパレル小売企業となることを中期ビジョンに掲げ、特に海外ユニクロ事業、ジーユー事業の拡大に注力しています。
ユニクロは小売業に分類されますが、SPA業態の独自MDのアパレルメーカーでもあり商品の品質も高くコンセプトも明確なため、今後一層のグローバルブランド、グローバル企業化を進めています。
各国において、ユニクロの出店を継続すると同時に、世界主要都市にグローバル旗艦店、大型店を出店し、ユニクロブランドの更なるグローバル化を図っています。
2019年8月期の国内ユニクロ事業のEコマース売上高は832億円、前年比32.0%の増収、売上構成比は9.5%へと上昇しています。情報発信によるリアル店舗へのシナジーの提供や補完も含めて、好調に推移していることが分かります。
海外ユニクロ事業は1兆260億円(14.5%増)、営業利益は1389億円(16.8%増)と、大幅な増収増益を達成しており、売上収益は初めて1兆円を超えています。
ジーユー事業の売上収益は2387億円(12.7%増)、営業利益は281億円(139.2%増)と、過去最高の業績を活性しています。
Eコマース売上高は、グローバルで2583億円、売上構成比11.6%まで成長しており、今後更に強化をしていく方針を示しています。
2019年8月期の決算発表のプレゼンテーションで柳井会長兼社長は、資源大量消費型の社会への問題意識と、永続的繁栄に対する疑問符が付けられる時代背景から、サステナブルであることが何よりも優先されるとして今後の展望としてブランドコンセプトをLifeWear = Sustainabilityと定義しています。
優れた個人・企業と志を共にし、サステナブルな社会を実現する企業、「ファッションとしての服」から「上質な生活のための服」を実現するブランド、服を変え、常識を変え、世界を変えていく企業となることを標榜しています。
決算発表のプレゼンテーションのビデオはファーストリテイリングのWebサイトで公開されています。ファーストリテイリングに就職を目指す皆さんは必見の内容になっていますので、是非参考にしてください。
またファーストリテイリングの年度決算は8月期なので、2020年8月期の業績も12月末までには発表されるので、ファーストリテイリングを志望する皆さんは業績動向をチエックしておきましょう。
株式会社 ヤマダ電機
2020年3月期連結決算(2019年度)
営業収益 (百万円) | 1,611,538 |
経常利益(百万円) | 46,074 |
親会社株式に帰属する当期純利益(百万円) | 24,605 |
親会社株式に帰属する包括利益(百万円) | 22,548 |
従業員数(人) | 19,985 |
外、平均臨時雇用者数(人) | 9,496 |
連結子会社 | 16社 |
非連結子会社 | 12社 |
持分法非適用会社 | 1社 |
ヤマダ電機では、家電・情報家電事業と非家電の事業を行っていますが、家電・情報家電の販売事業の割合が高く、品目別の販売実績のみを開示しています。
セグメント名 | セグメント売上収益(百万円) | 売上構成比 |
家電・情報家電 | 1,349,472 | 83.7% |
非家電 | 262,065 | 16.3% |
合計 | 1,611,538 | 100.0% |
ヤマダ電機では、家電販売を中心に家電と親和性の高い住宅、リフォーム、住宅設備機器、住空間の家具雑貨関係の提案に加え、金融や不動産窓口、カフェコーナー等が一体となった新業態店舗「家電住まいる館」の開発及び展開に注力しています。業態変更(改装)を年間約10店舗として新店の開発を行っていく計画です。
また、従来の家電・リフォームに加え、家具・インテリア関連のSPA商品の開発強化や株式会社家守りホールディングスの「家守りステーション」の展開、ホームIoTサービス「YAMADAスマートホーム」の取り扱い等により「住宅まるごと提案」の拡充も図っています。
家電販売だけに頼らない新しい収益モデルへの改革の継続、ネットと店舗網、物流網の強みを活かしたネット販売の強化・推進と店舗の融合等、これまでの取り組みを継続して実践し、「日本最大級のネットワーク・サービスのIoT企業」という長期ビジョンのもと、家電オンリーのビジネスから、新たな「ハウスライフIoTネットワークソリューションビジネス」へのシフトを推進していく方針です。
家電販売を核として、「住宅設備機器事業」「金融サービス事業」「サポートサービス事業」「環境ビジネス事業」「ネ ットモールサービス事業」「モバイル事業」「家電販売事業」「関係子会社家電事業」「法人事業」を手掛けており、住まいや生活に関連した総合サービス事業への変革に向け新たな挑戦を開始しています。
株式会社 三越伊勢丹ホールディングス
2020年3月期連結決算(2019年度)
売上高 (百万円) | 1,119,191 |
経常利益(百万円) | 19,771 |
親会社株主に帰属する当期純利益又は純損失(百万円) | -11,187 |
包括利益(百万円) | -17,794 |
従業員数(人) | 12,453 |
外、平均臨時雇用者数(人) | 9,146 |
連結子会社 | 38社 |
持分法適用関連会社 | 8社 |
非連結子会社 | 22社 |
持分法非適用関連会社 | 3社 |
2020年3月期の事業セグメント別の業績概要は以下の通りです。
2020年3月期連結決算 セグメント別業績概要
セグメント名 | セグメント売上収益(百万円) | 売上構成比 | セグメント利益/損失(百万円) | 利益構成比 |
百貨店事業 | 1,035,589 | 86.9% | 2,203 | 14.2% |
クレジット・金融・友の会 | 38,595 | 3.2% | 5,669 | 36.7% |
不動産業 | 35,399 | 3.0% | 5,970 | 38.6% |
その他 | 82,418 | 6.9% | 1,618 | 10.5% |
合計 | 1,192,001 | 100.0% | 15,462 | 100.0% |
セグメント間取引調整他 | -72,809 | ー | 217 | ー |
連結合計 | 1,119,191 | ー | 15,679 | ー |
三越、伊勢丹が経営統合を行ったのが2008年4月であったので、すでに12年が経過したことになります。
経営統合当時、百貨店業界は各社とも苦しい状況で、業界全体で合併統合が展開されていました。
統合後三越・伊勢丹は伊勢丹出身の社長が伊勢丹流の「百貨店改革」をすすめ、それが好業績に結び付いていきました。
しかしながら2015-2017年の中期計画で掲げた数値目標は大幅な未達となってしまいました。2018年度は、ビジネスモデル転換に向
けた事業基盤の整備、店舗の投資や店舗事業改革等の取り組みに加えて、次の成長に向けた新しい事業へのチャレンジに着手しています。
グループでは「三越伊勢丹グループ3ヶ年計画」を2018年11月に発表しています。
目指す姿「オンラインとオフラインのマッチングプラットフォーマー」の実現に向けて、2019年度は、「人と時代をつなぐ三越伊勢丹グループ」の確立に向け、お客さまとモノ・コト・情報を「オフライン(店舗)とオンライン(デジタル)でマッチング(つなぐ)」というコンセプトでビジネスモデルの革新に取り組んでいます。
また2019年度は、伊勢丹相模原店、伊勢丹府中店、新潟三越など収益力に課題のあった大型店舗を営業終了しています。
更に三越恵比寿店の営業終了を決定するなど大規模構造改革にを推進するとともに、伊勢丹新宿本店や三越日本橋本店のリモデルを積極的に進めています。
株式会社ファミリーマート
(旧会社名 ユニー・ファミリーマートホールディングス株式会社)
2020年2月期連結決算(2019年度)
営業収益 (百万円) | 517,060 |
税引前利益(百万円) | 46,221 |
親会社の所有者に帰属する当期純利益又は純損失(百万円) | 43,529 |
親会社の所有者に帰属する当期包括利益(百万円) | 43,774 |
従業員数(人) | 13,955 |
外、平均臨時雇用者数(人) | 5,547 |
子会社 | 24社 |
関連会社及び共同支配企業 | 20社 |
株式会社ファミリーマートは伊藤忠商事株式会社及びその関係会社から構成される、伊藤忠グループに属しています。伊藤忠商事は2020年2月29日現在ファミリーマート株式会社の41.5%の株式を保有しています。
その後、伊藤忠商事は2020年7月8日に、5800億円を投じてTOB(株式公開買い付け」)を実施し完全子会社化することを発表、公開買付けを2020年7月9日より実施し、2020年8月24日をもって終了しています。伊藤忠の保有比率は65.71%に高まり、残りの株式については、株式併合によって取得する予定で株式併合が実施された段階で、ファミリーマートは上場廃止になります。
2020年2月期の業績は、営業収益は5,170億6千万円(前連結会計年度比16.2%減)、事業利益は645億4千7百万円(同25.2%増)、税引前利益は462億2千1百万円(同994.1%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は435億2千9百万円(同4.1%減)という状況でした。
2021年2月期の半期決算(2020年3月1日から8月31日)の継続事業の営業収益は2,357億円(前年同期は2,654億円)で、297億円の減収、営業損失が125億円(前年同期は398億円の利益)の苦しい状況が続いています。
今後は伊藤忠グループの総合力を活かしてファミリーマートの物流コスト削減やグループ共通でのデータ活用などを進めて事業基盤を強化していく計画です。
株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス
2020年6月期連結決算
売上高 (百万円) | 1,681,947 |
経常利益(百万円) | 75,173 |
親会社株主に帰属する当期純利益(百万円) | 50,303 |
包括利益(百万円) | 50,209 |
従業員数(人) | 14,186 |
外、平均臨時雇用者数(人) | 33,523 |
連結子会社 | 76社 |
非連結子会社 | 11社 |
持分法適用関連会社 | 2社 |
パン・パシフィック・インターナショナルホールディングスはディスカウントストア事業、総合スーパー事業、テナント賃貸事業を中心に事業を展開しています。
主力のディスカウントストア事業は、(株)ドン・キホーテ、(株)長崎屋を中心に家電製品、日用雑貨品、衣料、食品、住居関連商品、時計・ファッション用品、スポーツ・レジャー用品及びDIY用品の販売を行う「ビッグコンビニエンス&ディスカウントストア」として、ユニークな業態を展開しています。
総合スーパー事業は(株)ユニーのアピタ、ピアゴ等のGMS業態を展開しています。
2020年6月期のセグメント別業績は以下の通りです。
2020年6月期 セグメント別業績概要
セグメント名 | セグメント売上収益(百万円) | 売上構成比 | セグメント利益/損失(百万円) | 利益構成比 |
ディスカウントストア | 1,122,691 | 65.9% | 47,311 | 62.7% |
総合スーパー | 498,342 | 29.3% | 16,992 | 22.5% |
テナント賃貸 | 61,223 | 3.6% | 13,579 | 18.0% |
その他 | 20,838 | 1.2% | -2,373 | -3.1% |
合計 | 1,703,094 | 100.0% | 75,509 | 100.0% |
セグメント間取引調整他 | -21,147 | ー | 488 | ー |
連結合計 | 1,681,947 | ー | 75,997 | ー |
パンパシフィック・インターナショナルグループが特に重要視する経営指標は、売上高及び利益の持続的増加を継続していくことであり、中長期経営戦略として「Passion 2030:2030年に営業利益2,000億円、売上高3兆円」を目標として事業を展開しています。
この目標達成のために、国内事業では店舗フォーマットの再構築、マシュマロ構想*、新MD(Merchandising:商品化計画)をグループで取り組むことにより、オンリーワンリテーラーとしての収益力向上を実現して「量」から「質」への転換を進めています。
*マシュマロ構想とは、白くて柔らかいマシュマロのように、PPIHのカラーに染まっていない外部の価値観を柔軟に受け入れることを意味し、外部のあらゆるリソースを活用しながらオープンイノベーションを推進し、新しいマーケティング手法やAIやデータの活用、新事業の創出等を目指す方針です。
海外事業ではアメリカ及び東南アジアの環太平洋地域において出店拡大を行うとともに、魅力的なジャパンブランド・スペシャリティストア業態を構築しする戦略です。
まとめ
以上、アウトラインのみですが小売業界の売上上位企業の概況を解説しました。小売業界全体は非常に裾野が広く、全国展開している企業だけではなく、地方密着した特徴や強身を持つ企業が沢山あります。
従ってこの業界を目指す就活生は大枠のあたりをつけたあと、企業毎の詳細な研究が不可欠になります。説得力のある志望動機をつくるためには個別の深い企業研究は避けては通れません。真剣に研究すればするほど理解も深まり、その企業に対する志望意欲も高まっていくものです。
小売業はマーケティングという観点からも非常に奥の深い業界です。企業によっては海外市場にも活躍の場が開かれています。タフな業界ですが、適性がある方には大きな「やりがい」を感じることが出来る業界です。興味があるかたは是非チャレンジしてみてください。
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