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【就活の業界研究】:化学専門商社の概況をチェックしよう

「就活の答え」では代表的な専門商社の概況を専門分野別で紹介していきます。

この記事では化学専門商社の内上位企業3社の概況を、直近年度の有価証券報告書や中期経営計画を基にまとめています。短時間で読めるようにコンサイスにまとめていますので参考にしてください。

専門商社と一口に言っても、国内外のメーカー企業に製造に必要な原料、素材、部品などを主に輸入して供給する上流部分を主な事業とする商社、製品や商品を国内のユーザーや小売業に卸売することを主な事業にしている商社、その両方を事業としている商社があるため注意が必要です。

それによって「海外」への向き合い方も違っていますので、専門的に取り扱っている分野とともに、商社毎の事業の内容を把握しておきましょう。

また、化学専門商社といっても、化学製品、化学素材のみを扱っている訳ではありません。特に大手化学専門商社は、情報・電子等のエレクトロニクス分野、生活産業分野、エネルギー分野等の幅広い事業を展開しています。

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代表的な化学専門商社の業績と概況

長瀬産業株式会社

2023年3月期連結決算(2022年度)

売上高 (百万円) 912,896
経常利益 (百万円) 32,528
親会社株主に帰属する当期純利益(百万円) 23,625
包括利益(百万円) 37,994
従業員数(人) 7,220
子会社(内、連結子会社数) 83社(77社)
関連会社(内、持分法適用会社数) 25社(20社)

長瀬産業及びグループ各社は、長瀬産業を中核として多角的に各種商品の輸出入および国内取引の業務を行うほか、商品の製造・販売、サービスの提供等の事業活動を展開しています。

各事業区分における多少業界と主な取扱商品またはサービスの内容は以下の通りです。

  • 機能素材:
    • 対象業界:
      • 塗料・インキ、樹脂、ウレタンフォーム、有機合成、界面活性剤、エレクトロニクスケミカル、通信機材、水処理関係、金属加工、樹脂/フィルム加工等の業界
    • 主要商品:
      • 塗料・インキ・接着剤用原料、ウレタン原料・副資材、樹脂原料、樹脂添加剤、油剤原料、水処理関連原材料、界面活性剤原料、フッ素ケミカル、封止材原料、5G関連素材、シリコーン原料、環境ソリューション・環境関連商材、焼結金属フィルター等を販売

 

  • 加工材料:
    • 対象業界:
      • 顔料・添加剤関連、塗料、インキ、プラスチックコンパウンド、マスターバッチ、文具、情報印刷関連材料、デジタル印刷、繊維加工並びに樹脂原材料・樹脂成型品、機能性フィルム・シート、家電OA機器、電子、包材、日用品、家庭用品、衛生材料、土木建材等の業界
    • 主要商品:
      • 染料、顔料、添加剤、加工顔料、分散体、機能性色素、感熱紙材料、トナー・インクジェット材料、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、導電塗料、合成ゴム、無機材料、合成樹脂製品、樹脂成形機・金型等を販売

 

  • 電子・エネルギー
    • 対象業界:
      • 半導体、電子部品、AR/VR、環境エネルギー、3Dプリンティング、重電・弱電、HDD、車載・航空機関連、ディスプレイ、タッチパネル、住宅、照明、蓄電池およびエネルギー関連企業、再生エネルギー、セキュリティ機器、大型商業施設等の業界
    • 主要商品:
      • 変性エポキシ樹脂、フッ素製品、精密研磨材料、半導体アセンブリ材料および装置、接着・封止材料、ディスプレイパネル用部材および装置、ディスプレイ製造工程用薬液管理装置、低温・真空機器、液状態分析装置、LED、3Dプリンティング関連商材、蓄電池システムの設計・製造、太陽光パネル、光無線通信機器等を販売
    • 主要サービス:
      • エネルギーマネジメントシステム提案、電池評価、ヘルスケアサービス

 

  • モビリティ:
    • 対象業界:
      • モビリティ全般および関連業界
    • 主要商品
      • 合成樹脂全般、二次電池用素材、内外装用素材、機能部品用素材、電動化用製品、センサー部品、車内エレクトロニクス用製品、車載ディスプレイ関連部材、自動運転用製品等を販売

 

  • 生活関連:
    • 対象業界:
      • 医薬、食品・飲料、化粧品、農業、トイレタリー、ヘルスケア等の業界
    • 主要商品:
      • 医薬・農薬原料、研究用試薬、検査薬、酵素剤、食品添加物、食品成分、スポーツニュートリション、プレミックス、化粧品添加物、飼料、界面活性剤、医療機器を販売
    • 主なサービス
      • 放射線測定、睡眠測定を提供
    • 消費財:
      • 最終消費者に対して、化粧品、健康食品、美容食品等を販売
  • その他:情報処理サービス、職能サービス

2023年3月期(2022年年度)連結業績概要

長瀬産業の2023年3月期におけるグループ連結業績は、売上高が9,128億96百万円(対前年同期比+17.0%)となり、増収でした。

利益面の業績は、売上総利益が1,554億10百万円(同+11.4%)、営業利益が337億71百万円(同-5.4%)、経常利益は325億28百万円(同-10.9%)、親会社株主に帰属する当期純利益は236億25百万円(同-8.9%)という結果となっています。

2023年3月期(2022年度)は、為替が円安に推移したものの、売上総利益率の低下や販売費及び一般管理費が増加したこと等により営業利益は減益となっています。

親会社株主に帰属する当期純利益については、営業利益の減少に加え、金利の上昇に伴う支払利息の増加等により、前期比で23億円減少の236億25百万円となっています。

セグメント別では、生活関連セグメントがPrinovaグループ食品素材等の販売、加工、および最終製品の受託製造を行っている米国の連結子会社)の牽引により増益となったほか、機能素材セグメントおよびモビリティセグメントが引き続き好調に推移した一方で、加工材料セグメントおよび電子・エネルギーセグメントは減益という結果でした。

2023年3月期における、事業セグメント別の業績概要は以下の通りです。

2023年3月期(2020年度)セグメント別業業績概要

事業名 外部顧客売上高(百万円) 売上構成比 セグメント利益・損失(百万円) 利益構成比
機能性素材 112,092 12.3% 8,810 20.5%
加工材料 265,024 29.0% 9,342 21.8%
電子・エネルギー 136,975 15.0% 9,273 21.6%
モビリティ 125,560 13.8% 4,794 11.2%
生活関連 273,161 29.9% 10,581 24.7%
その他 81 0.0% 108 0.3%
合計 912,896 100.0% 42,910 100.0%
全社* -9,932
調整額 394
計上額 912,896 33,371

*「全社」におけるセグメント利益又は損失(△)は、各報告セグメントおよび「その他」に配分していない費用

中長期計画

NAGASEグループの、グループ共通の価値観として、経営理念、ビジョン、ありたい姿およびサステナビリティ基本方針は以下の通りです。

経営理念:

社会の構成員たることを自覚し、誠実に正道を歩む活動により、社会が求める製品とサービスを提供し、会社の発展を通じて、社員の福祉の向上と社会への貢献に努める

ビジョン:

社員の一人ひとりが、日々の活動で「見つけ、育み、拡げる」を体現することにより、「人々が快適に暮らせる安心・安全で温もりのある社会」の実現に貢献する

サステナビリティ基本方針:

「NAGASEグループと社会の持続的な成長のため、企業活動を通じて社会・環境の課題に貢献し続ける」ことを理念体系全てに共通する考え方として位置づける

  1. 誠実な事業活動
  2. 社会との良好な関係
  3. 環境への配慮

また、長瀬産業はNAGASEグループの、2032年(創業200年)の「ありたい姿」を、“温もりある未来を創造するビジネスデザイナー”とし、その実現に向け、NAGASEにとって重要なステークホルダーと各ステークホルダーに提供したい価値、それらを実現するための重要課題(マテリアリティ)を特定した上で、中期経営計画を策定しています。

 中期経営計画 ACE 2.0:

NAGASEは、2032年(創業200年)の「ありたい姿」を実現するため、2032年からバックキャスティングし、5ヶ年の中期経営計画ACE 2.0を策定し、事業を展開しています。

ACE 2.0の位置づけを“質の追求”と掲げ、2021年4月から計画を始動しています。

尚、ACEは、Accountability(主体性)、Commitment(必達)、Efficiency(効率性)を表しています。

 

基本方針:

  • NAGASEの持続的な成長を可能にするため、すべてのステークホルダーが期待する“想い”を具体的な“形”(事業・仕組み・風土)として創出し、“温もりある未来を創造するビジネスデザイナー”を目指し、「収益構造の変革」と「企業風土の変革」の2つの変革と、両変革を支える機能として、DXのさらなる加速、サステナビリティの推進およびコーポレート機能の強化を図る

 

収益構造の変革‐“ありたい姿”に向けた収益基盤の構築:

長瀬産業は、事業ポートフォリオの最適化として、成長性、収益性、事業規模を観点に、事業を「育成領域」、「注力領域」、「基盤領域」、「改善領域」の4つの領域に仕分けを行い、各領域に応じて戦略を実行してきました。

今後は更にリソースシフトを加速させるべく、全社投下資本の10%を確保した上で注力/育成領域に再投下していく方針です。

注力領域:

  • 注力領域は、競争優位性が維持できる経営資源を保有する事業シナジー実現の加速が見込める事業であり、具体的には以下の事業が対象となっています。
    • 環境関連
    • 次世代通信関連(5G,6G,CASE)
    • バイオ関連
    • 半導体関連
    • フード関連

育成領域:

  • 育成領域は、新たな事業の育成と探索、将来の注力事業に向けた種まきの位置づけであり、具体的には以下の領域となっています。
    • 環境関連
    • 次世代通信関連(5G,6G,CASE)
    • エネルギー関連
    • 海外主導事業

以下の改善領域、基盤領域は、一部撤退もしくは注力事業への移行を図る領域です。

改善領域:

  • 提供価値が希薄化、グループシナジーが少ない、NAGASEのコアコンピタンスが活かせない、競争優位性が構築しづらい事業
    • 汎用材料・製品・仲介

基盤:

  • 組織能力(無形資産に競争力)があり、安定的にキャッシュを創出している事業
    • 汎用材料・製品・仲介

また既存事業の強化にあたり、グローバリゼーションによる事業機会の拡大および製造業の生産性向上と技術革新による付加価値の拡大、加えて、DXの活用等により顧客、社会との接点を増やし、そこから見つけた新たな課題に対し、「利益を生み出す解決策」を提供することで、社会・環境価値向上に向けた“持続可能な事業”(=N-Sustainable事業)の創出を図っていく方針です。

上記は新中期経営計画の骨子の一部に過ぎません。

就活で長瀬産業を志望する皆さんは長瀬産業というユニークなポジショニングの理念体系や事業を理解することは当然として、中長期の成長戦略を理解して、自分自身のビジョンや志望動機の作成に活かしていきましょう。

稲畑産業株式会社

2023年3月期連結決算(2022年度)

売上高 (百万円) 735,620
経常利益 (百万円) 19,110
親会社株主に帰属する当期純利益(百万円) 19,478
包括利益(百万円) 15,129
従業員数(人) 4,316
子会社 58社
関連会社 11社
その他の関係会社 1社

稲畑産業及びグループ各社は、情報電子、化学品、生活産業、合成樹脂、その他の各分野における商品の販売及び製造を主たる業務として事業を展開しています。

各事業セグメントの主な商品・サービスは以下の通りです。

  • 情報電子:
    • 半導体・液晶材料、機械装置類、複写機・プリンター用染顔料、エレクトロニクス業界向け材料
  • 化学品:
    • 自動車部品原料、樹脂・ゴム用原料、塗料・インキ・接着剤原料、製紙用薬剤、染料・染織資材、木材、集成材、木質系建材、住宅機器、住宅設備関連資材
  • 生活産業:
    • 医農薬原料、ファインケミカル、殺虫剤・トイレタリー原料、機能性食品原料、水産物、農産物、澱粉類
  • 合成樹脂:
    • 汎用樹脂、エンジニアリングプラスチックス、各種フィルム製品

2023年3月期(2022年度)連結業績概要

稲畑産業の2023年3月期におけるグループ連結業績については、売上高が735,620百万円(対前年度比で8.0%増収)となり、過去最高を達成しています。

利益面の業績としては、営業利益が20,314百万円(同1.3%増)となり過去最高となっていますが、海外での金利上昇の影響等により、経常利益は19,110百万円(同11.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益19,478百万円(同12.9%減)という結果になっています。

2023年3月期における、事業セグメント別の業績概要は以下の通りです。

2023年3月期(2022年度)セグメント別業業績概要

事業名 外部顧客売上高(百万円) 売上構成比 セグメント利益
(百万円)
利益構成比
情報電子 238,003 32.4% 5,269 25.9%
化学品 89,820 12.2% 2,770 13.6%
生活産業 43,662 5.9% 1,936 9.5%
合成樹脂 363,955 49.5% 10,205 50.2%
その他 178 0.0% 131 0.6%
合計 735,620 100.0% 20,314 100.0%
調整額
計上額 735,620 20,314

中長期計画

稲畑産業は、「愛」(I)、「敬」(K)を社是と定め、「人を愛し、敬う」という人間尊重の精神に基づき、社会の発展に貢献することを経営理念とし、グローバルに事業を展開する商社グループとして、高い専門性や複合機能を活用して、変化する顧客や社会のニーズに応えることで価値ある存在として常に進化を続けることを目指す姿として事業を展開しています。

企業として重視する価値観(IK Values)は、倫理観、志、組織風土、機能、共生です。

また、稲畑産業では、2030年頃のグループの「ありたい姿」として、長期ビジョン「IKVision 2030」を2017年5月に策定し公表しています。

稲畑産業の根本が商社であることを再確認するとともに、創業以来、長年培ってきた専門知識を持つ人財、商社業のツールとなる製造・物流・金融機能、そして海外18カ国60余拠点で展開する拠点網などの経営資源を最大限活用することで商社機能の高度化を図り、顧客への付加価値の提供を進めていくことを標榜しています。

「IKVision 2030」の達成指標:

  • 機能 :商社機能を基本としつつも、製造・物流・ファイナンス等の複合的な機能の一層の高度化を図る
  • 規模感 :連結売上高 1兆円以上を早期に実現
  • 海外比率: 70%以上
  • ポートフォリオ: 情報電子・合成樹脂以外の事業の比率を1/3以上に

現在は長期ビジョンを目指す第2ステージとなる、3カ年の新中期経営計画「New Challenge 2023(NC2030)」を策定し、2021年4月より計画をスタートしていましたが、NC2023の達成に向けグループ全社を挙げて取り組んだ結果、初年度である2021年度の業績が最終年度となる2024年3月期の目標数値を売上高及び利益で上回ったことから、売上高、各段階の利益等の数値目標を上方修正しています。

「New Challenge 2023」では、New Challenge2020の基本線を継承しつつ、主要重点施策を以下のように設定しています。この主要重点施策は変更せず、継続して取り組みを強化・推進しています。

  1. 主力ビジネスのさらなる深掘りと成長分野への横展開
  2. 将来の成長が見込める市場への多面的な取り組みと確実な収益化
  3. 将来の成長に向けた投資の積極化
  4. グローバルな経営情報インフラの一層の高度化
  5. 保有資産の継続的見直しと資金・資産のさらなる効率化
  6. 人的資本活用に向けた取り組みの強化

上記は骨子の一部のみですが、就活で稲畑産業を志望する皆さんは、企業の事業内容を理解するのは当然として、中長期の経営・成長戦略を理解して自分自身のビジョンや志望動機の作成に結び付けていきましょう。

明和産業株式会社

2023年3月期連結決算(2022年度)

売上高 (百万円) 156,662
経常利益 (百万円) 3,169
親会社株主に帰属する当期純利益(百万円) 1,720
包括利益(百万円) 2,875
従業員数(人) 505
子会社 11社
関連会社 4社
その他の関係会社 1社

明和産業及びグループ企業では、資源・環境ビジネス事業、難燃剤事業、機能建材事業、石油製品事業、高機能素材事業、機能化学品事業、合成樹脂事業、無機薬品事業、自動車事業、電池材料事業を主たる業務とし、さらに各事業に関連する各種のサービスを事業も含めて事業を展開しています。

主な事業内容及び取扱商品は以下の通りです。

  • 第一事業:資源・環境ビジネス事業、難燃剤事業、機能建材事業
    • レアアース・レアメタル、環境関連、金属関連難燃剤、断熱材、防水材、内装材
  •  第二事業:石油製品事業
    • 潤滑油、ベースオイル、添加剤
  •  第三事業:高機能素材事業、機能化学薬品事業、合成樹脂事業、無機薬品事業
    • フィルム製品、印刷原材料、製紙薬剤、粘接着剤、合成樹脂原料、合成樹脂製品、無機薬品
  •  自動車・電池材料事業 :自動車事業、電池材料事業
    • 自動車部品関連、電池材料

2023年3月期(2022年度)連結業績概要

明和産業の2023年3月期におけるグループ連結業績は、売上高が1,566億6千2百万円となり、前年同期の9.5%にあたる136億3千7百万円の増収となっています。

利益面の業績は、営業利益が36億5千5百万円と前年同期の7.5%にあたる2億5千3百万円の増益、経常利益は31億6千9百万円と前年同期の7.1%にあたる2億4千1百万円の減益、親会社株主に帰属する当期純利益については、17億2千万円と前年同期の28.5%にあたる6億8千6百万円の減益という結果でした。なりました。

主な要因は以下の通りです。

  • 売上高:第一事業、第二事業、第三事業が概ね好調に推移したことによる増収
  • 営業利益:売上高の増加による売上総利益が増加したことにより、販売費及び一般管理費の増加があったものの増益を確保
  • 経常利益:営業利益の増加、投資先からの受取配当金の増加等があったものの、持分法による投資損失が大幅に増加したことによる減益
  • 親会社株主に帰属する当期純利益:上記要因による減益

2023年3月期における、事業セグメント別の業績概要は以下の通りです。

2023年3月期(2022年度)セグメント別業業績概要

事業名 外部顧客売上高(百万円) 売上構成比 セグメント利益・損失(百万円) 利益構成比
第一事業:資源・環境ビジネス事業、難燃剤事業、機能建材事業 41,357 26.4% 1,583 56.6%
第二事業: 石油製品事業 49,731 31.7% 1,637 58.5%
第三事業:高機能素材事業、機能化学薬品事業、合成樹脂事業、無機薬品事業 57,761 36.9% 1,072 38.3%
自動車・電池材料事業: 自動車事業、電池材料事業 6,024 3.8% -1,489 -53.2%
その他 1,787 1.1% -3 -0.1%
合計 156,662 100.0% 2,799 100.0%
セグメント間取引等、調整・消去 370
計上額 156,662 3,169

中期経営計画

明和産業は、「明光和親」= 「事を処するに公正明朗、全社員が和を旨としてお互いに協調し、真に暖かみのある事業体をつくると共に、事業を通じて広く社会に貢献する」という企業理念のもとに事業を展開しています。

「明光和親」という企業理念は、企業の経営は人の問題であり、人格を尊重し合い和やかな交わりを開くという考え方に基づくもので、それぞれが常に自己研鑽に努め、その能力を最大限に発揮することで会社全体をより強い個の集団とすること、それを基盤に、事業を通じて広く社会に貢献し、社員もまた良き恩恵を受けるような事業体の実現を理想としています。

現在は、2026年3月期を最終年度とする3ヶ年の中期経営計画を策定し、事業を展開しています。

中期経営計画の概要:

グループの既存ビジネスが、カーボンニュートラルへの取り組みやデジタル技術の進展などに大きく影響を受ける状況の中、既存事業の収益性・効率性の向上とともに、社会や市場、ビジネスの変化を捉え新たなビジネスを創出することで、企業価値の更なる向上と新たな価値の創出を目指す計画となっています。

ビジョン:

「これまで を これから へ、新たな未来を切り拓く」を、10年先を見据えたビジョンとし、変化し続ける環境に適応しながら新たな価値を創造し続け、持続的な成長を実現する

経営指標:

2023年度 2024年度 2025年度
連結純利益 22億円 24億円 26億円
ROE 7%以上を目標とし、中長期で二桁の実現を目指す
株主還元 財務健全性を維持しつつ、連結配当性向50%を基本として、機動的な株主還元を行う
基盤・成長投資金額 35億~45億円

基本方針及び施策:

企業価値の更なる向上及び新たな価値創造を実現するための基本方針は以下の通りです。

  • あらゆることに変化を求め、挑戦し続ける
  • 新たな事業創出を通じ、人と会社を成長させる
  • 機能や強みに磨きをかけ、稼ぐ力を高める

基本方針に則った5つの施策:

  1. 新たな領域での事業開発
    • 新たな領域において、収益の柱となるような新規事業の創出を行うべく、投資パイプラインの強化や企業内起業家の育成・支援、そしてM&Aの推進やスタートアップとの共創といった施策によって事業開発を推進
  2. 既存事業の収益性・効率性の向上
    • 既存事業においては、注力領域における事業の強化、資本の効率化推進、事業ポートフォリオの最適化等を施策とし、収益性と効率性を向上させる
  3. 人材への投資強化
    • 事業を生み出す人材の開発、専門性を持つ人材の育成・獲得、グローバルに活躍できる人材の育成強化、能力発揮を促進する働き方の改革、全社員をデジタル人材として育成を通じて多様な個の集団の形成と能力を発揮する環境を整備
  4. デジタル化の推進
    • DXを推進する人材の育成・獲得やデジタル技術を活用した生産向上を行い業務の効率化や新たなビジネスの創出する体制を整備
  5. 連結経営の深化
    • 環境の変化を企業価値向上に繋げるコーポレート機能として、変化を捉え分析する体制の整備と施策立案力を更に高め、資本効率化に向けた財務施策実行
    • 事業投資先における経営基盤の充実、リスクマネジメント機能の更なる向上を行い事業投資先へのガバナンスを強化

上記は中期経営計画の骨子の一部に過ぎません。

明和産業では企業理念をもとにした「和・個・専」というグループの「らしさ」と、経営資源を有効に活用しながら、パートナーと共に新たな領域や事業へ挑戦し、中国やその他の地域で事業を展開してきていることを「強み」ととらえています。

この「強み」と「らしさ」を基盤として、事業・パートナー・地域・素材・技術などを「つなぎ・むすぶ」ことにより、価値を創出し続ける方針です。

就活で明和産業を志望する方は、企業理解を深めることは当然として、将来の成長戦略や具体的な施策に照らして、自分自身の将来ビジョンを形成して選考に臨んで下さい。

まとめ

専門商社を目指す就活生は、その分野の代表的な企業を深く研究することが不可欠です。各社の戦略に違いがあり、その特徴を自分の価値観や強み、就活の軸に照らして吟味して、志望動機を磨いていきましょう。

そのマッチングが曖昧だと、上位企業の選考には勝ち残れません。「商社ビジネス」への憧れや、海外志向から志望業界にするのは良いですが、志望動機と現実を意識して専門分野と企業研究に時間をかけて取り組んでください。

化学専門商社は売り上げ規模を大きく、日本や世界の広範な産業を支える重要な役割を担っています。

化学メーカーを志望する方は多いと思いますが、専門性が必要な、化学を事業分野とする専門商社業界も併せて検討してみてください。

そして興味が繋げた方は、ぜひ積極的にチャレンジしてみましょう。

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