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【就活の業界研究】:農業・縫製・食品・印刷機械メーカー、主要各社の現況を把握しておこう

就活初期にできるだけ幅広い業界・業種を理解するために、業界研究コンテンツを作りました。何故それが大事かに関しては以下の記事を参考にしてください。

「就活の答え」では機械業界を、以下の項目に沿って解説していきます。

機械業界の6つのポイントを押さえよう

  • 機械業界の構造とビジネスモデルを理解しよう
  • 機械業界の現状と課題・未来
  • 機械メーカーにはどんな仕事があるのか、職種の情報
  • 機械メーカーに働く人のモチベ―ションは何か
  • 機械メーカーに向く人、向かない人はどんな人か
  • 機械メーカーの上位企業の特徴と業績

この記事では機械製造業界の中でも農業・縫製・食品・印刷機械メーカーのトップ企業に絞って、各メーカーの特徴や現況を、直近の有価証券報告書や中期経営計画を基に解説します。

就活生が、自分の将来をどんなカテゴリーの機械メーカーに託したいと思うか、志望の意思を固める上での参考にして下さい。

機械製造業は工作機械・ロボット、建設機械・プラント、重機械・農業・縫製・食品・印刷産業機械など、様々な分野を専門的に扱っている企業や複数の分野を扱っている企業、更に部品と機械の両方を製造している企業等、あるいは総合電機メーカーの一事業として機械を製造している等、様々なパターンがあります。

従って厳密にカテゴライズするのは難しい部分もありますが、就活生の専門分野や興味のある分野もあるため大枠で分類しています。

それでは、農業・縫製・食品・印刷機械カテゴリーの特徴から解説していきます。

農業機械の特徴

農業機械は農産物の生産から流通に至るまでの過程で使用される機械をすべて含むためその範囲は広く、多種多様な機械群となります。

代表的な農業機械はトラクタ、田植機、コンバインを挙げることが出来ます。

農業機械メーカーは日本標準産業分類の中では農業用機械製造業に分類されます。

農業機械業界の大手企業は、国内トップのクボタ、未上場企業ですが知名度の高いヤンマー、井関農機、やまびこ、三菱マヒンドラ農機(未上場)、タカキタなどの企業があります。

以下では業界トップのクボタのみの現況を紹介しますが、それぞれユニークな農業機械を製造している企業なので、農業機械に興味を持っている方はまず各社のWebサイトを検索してみましょう。

株式会社 クボタ

2022年12月期連結決算 (2022年度)

売上高 (百万円) 2,196,766
税引前利益 (百万円) 252,559
親会社株主に帰属する当期純利益(百万円) 175,637
親会社株主に帰属する当期包括利益(百万円) 270,034
従業員数(人) 43,293
外、平均臨時雇用者数 3,356
連結子会社 183社
持分法適用関連会社 14社

クボタ及びそのグループ企業は機械、水・環境、その他の3事業セグメントにわたって多種多様な製品・サービスの提供を事業としています。具体的な主要品目は以下の通りです。

機械:

  • 農業機械及び農業関連商品:
    • トラクタ、耕うん機、コンバイン、田植機、芝刈機、ユーティリティビークル、その他農業機械、インプルメント、アタッチメント、ポストハーベスト機器、野菜機械、中間管理機、その他関連機器、ミニライスセンター、育苗・精米・園芸施設、各種計量・計測・制御機器及びシステム、空調機器、空気清浄機
  • エンジン:
    • 農業機械用・建設機械用・産業機械用・発電機用等各種エンジン
  • 建設機械:
    • ミニバックホー、ホイールローダ、コンパクトトラックローダ、スキッドステアローダ、その他各種建設機械関連商品

 

水・環境:

  • パイプシステム関連:
    • ダクタイル鉄管、合成管、官需向けバルブ、排水集合管、各種建設工事等の設計・施工
  • 素形材・都市インフラ関連:
    • 反応管、ハースロール、TXAX[ブレーキ用材料]、スパイラル鋼管(鋼管杭、鋼管矢板)、空調機器
  • 環境関連:
    • 上下水処理装置及びプラント、ポンプ及びポンププラント、水処理用膜ユニット、各種用排水プラント、し尿処理プラント、廃棄物焼却・溶融プラント、廃棄物破砕・選別プラント、排煙脱硫装置、膜型発酵メタンプラント、浄化槽、民需向けバルブ

 

  • その他:物流・金融等各種サービス、屋根材、外壁材

クボタは上記事業を展開していますが、主力は機械事業であり、機械事業の売り上げ構成比は86.9%(2022年12月期実績)を占めています。農業機械では誰もが知っているトップブランドです。

また一般の方には国内の農機械ブランドのイメージが強いかもしれませんが、既に海外売上高比率は77.5%(2022年12月期実績)に達しているグローバル企業です。

2022年12月年(2022年度)連結業績概要

クボタの2022年12月期におけるグループ連結業績は、売上高は初めて2兆円を超えた前期(2021年12月期)の売上高を大幅に上回る増収となっています。

概要は以下の通りです。

売上高:前年度比4,820億円(21.9%)増加して2兆6,788億円

  • 国内売上高:水・環境は増収でしたが、機械が農業機械等を中心に減収となったほか、その他も減収となったため、前年度比4億円(0.1%)減の6,024億円
  • 海外売上高:機械、水・環境ともに増収となり、前年度比4,824億円(30.3%)増の2兆764億円

2022年度の海外売上高比率は前年度比4.9ポイント上昇して77.5%

利益面での業績は以下の通りです。

  • 営業利益:
    • 値上げ効果や為替の改善等の増益要因があった一方、原材料価格の上昇や物流費の増加等の減益要因により、前年度比256億円(10.5%)減の2,189億円
  • 税引前利益:
    • 営業利益の減少により前年度比170億円(68%)減少して2,339億円
  • 当期利益は:前年度比128億円(6.8%)減の1,764億円
  • 親会社の所有者に帰属する当期利益:前年度を186億円(10.6%)下回る1,562億円

2022年12月連結決算における事業別の業績概要、及び製品別の売上、地域別の売上は以下の通りです。

事業セグメント別業績概要(2022年度実績)

事業名 外部顧客売上高(百万円) 売上構成比 セグメント利益
(百万円)
利益構成比
機械 2,327,990 86.9% 237,134 92.1%
水・環境 327,602 12.2% 17,250 6.7%
その他 23,180 0.9% 3,089 1.2%
合計 2,678,772 100.0% 257,473 100.0%
調整額* -38,531
計上額 2,678,772 218,942

*調整欄にはセグメント間の内部取引に係る消去額、事業セグメントに配賦していない費用及び全社資産等が含
まれています。事業セグメントに配賦していない費用の金額は当年度は-38,531百万円であり、その主なものは親会社で発生する管理部門の費用、基礎研究費及び為替差損益です。

製品別売上概要(2022年度実績)

製品別 売上(百万円) 売上構成比
機械(農機械・エンジン) 1,821,532 68.0%
機械(建設機械) 506,458 18.9%
水環境(パイプシステム関連) 134,628 5.0%
水環境(素形材・都市インフラ関連) 68,958 2.6%
水環境(環境関連) 124,016 4.6%
その他 23,180 0.9%
合計 2,678,772 100.0%

地域別売上概要(2022年度実績)

地域別 売上(百万円) 売上構成比
日本 602,376 22.5%
北米 1,101,960 41.1%
欧州 337,976 12.6%
アジア(日本除く) 532,989 19.9%
その他 103,471 3.9%
合計 2,678,772 100.0%

中長期の事業計画

クボタの長期ビジョン「GMB2030」

クボタでは経営方針でも「グローバル・メジャー・ブランド(GMB)」=「最も多くのお客様から信頼されることにより、最も多くの社会貢献をなしうるブランド」となることを長期目標としてはっきり掲げており、研究開発体制、生産調達体制、情報システムの早期拡充に注力をしています。

クボタの長期ビジョン「GMB2030」の骨子は以下の通りです。

クボタグループのあるべき姿:

  • 「豊かな社会と自然の循環にコミットする“命を支えるプラットフォーマー”」
    • 食料の生産性・安全性を高めるソリューション、水資源・廃棄物の循環を促進するソリューション、都市環境・生活環境を向上させるソリューションを通じて持続可能な社会へ最大限の貢献をすることにより、長期にわたる持続的発展を目指す

長期的な成長と企業価値の一層の増大を実現していくための、対応すべき環境変化・解決すべき事業上の課題:

  • 企業を取り巻く社会の変化により企業の社会的責任がより重くなっていること
  • 10年後の持続的成長を可能とする、社会課題・メガトレンドを見据えた新たなビジネスモデルの確立が求められていること
  • 既存事業の拡大機会を確実に捉え、更なる成長に向けた基礎固めを進める必要があること
  • 競争環境の激化や先行投資により利益率が低下傾向にあること
  • 事業のグローバル化が進む中で、事業運営体制が実態に合わなくなってきていること

現在クボタでは、上記の環境変化に対応するとともに、事業上の課題を解決するため、2021年から2025年までの5年間を対象とする中期経営計画を策定し、事業を展開しています。

クボタの中期経営計画(2021年-2025年):

中期経営計画の5年間をGMB2030の実現に向けた土台づくりを完了する期間とし、以下の取り組みに注力していく5つのメインテーマを打ち出しています。

  1. ESGを経営の中核に据えた事業運営への転換
  2. 次世代の成長ドライバー候補の確保に向けた取り組み、基礎づくり
  3. 既存事業売上高の拡大
  4. 利益率の向上
  5. 持続的な成長を支えるインフラ整備(共通テーマとしてのDX推進)

更に、グローバル化の新たな局面に対応しつつ、事業運営のスピードを上げて中期経営計画2025やGMB2030を実現させるためには、選択と集中や重点志向によりリソースを生み出す必要があるとの認識のもと、「製品・事業ポートフォリオの見直し」、「経営体制(フォーメーション)の改革」、「バックオフィス機能の充実」、「オペレーション(業務)の変革」に取組むことでリソースを確保し、GMB2030の土台づくりを進める方針を掲げています。

製品・事業ポートフォリオの見直し:

  • 成長ドライバーについては、北米建設機械事業の拡大と水・環境事業のソリューションビジネスへの転換は順調
  • 一方で、その他の成長ドライバーはもう一段の加速が必要なため、課題となっている経営リソースの不足の対応策として、技術・製品・事業ポートフォリオの見直しを行い、全方位ではなく収益の上がる成長ドライバーやクボタの未来を担う事業へリソースをシフトさせる

 

経営体制(フォーメーション)の改革:

  • 経営体制は、売上高が現在の半分以下であった10年前と本質的には大きく変わっていない一方、単なる製品販売・サービス事業からソリューションプロバイダーになるには、事業部門間の連携強化と社外パートナーとの協力関係構築が必要である
  • グローバル企業として発展していくためには、本部と各地域の連携強化により、スピード感のあるマーケットイン活動を行い、各地域で競争優位に立つ展開を図る必要がある
  • これら2つの観点から、現在の経営体制が今後持続的成長を遂げるための体制として最適かどうか、今一度検討し、必要な改革を実行する

 

バックオフィス機能の充実:

  • 海外売上高比率が7割を超え、開発・製造機能の海外移転が進むなか、これからの体制にマッチしたバックオフィス機能を作り上げる必要がある
  • 各々の機能強化に取組みつつ、権限と責任が明確でコミュニケーションがしっかり取れる「One Kubota」の体制づくりを推進

クボタは2020年2月、創業130周年を迎えました。

現在は中期経営系計画を基に、センシング・分析システム、AI等を利用したスマート農業の高度化に取り組んでおり、KSAS(クボタスマートアグリシステム)のオープン化による他システム・アプリとのデータ連携等を推進中です。

また、出資を通じて資源循環ビジネスの構築に向けた活動を開始、更に今後の継続的な成長のために、研究開発体制の強化による基幹技術・先端技術の開発強化と製品機器方トータルソリューションへの事業転換に積極的に取り組んでいます。

上記は中長期計画の骨子のみですが、就活でクボタを志望する皆さんは、企業研究を深め事業を理解するのは当然として、クボタのビジョンや中長期の戦略・具体的な施策の概要も把握して、自分自身のビジョンや志望動機の作成に活かしていきましょう。

縫製機械の特徴

縫製機械は日本標準産業分類では縫製機械製造業に分類され、工業用ミシン、家庭用ミシン、同部品及び縫製準備工程機械が含まれます。

輸入から始まったミシン業界も、戦後海外メーカーの技術を研究・解明したうえで独自の発想や新しい技術を開発、搭載することによって世界的にも高い評価を受けてきました。

現在でもその技術力の高さは世界で確固たる地位を築いてはいますが、家庭でのミシンの需要が減退したことと、縫製産業の海外移転が急速に進んだ結果、現状は工業用ミシンと海外需要がメインの業界になっています。

工業用ミシンの生産は1991年の年間180万台をピークに一貫して縮小し、2005年、2006年にはいったん上昇(46万台)に転じましたが、2007年から再び減少し、2021年は85,575台、2022年は生産台数の上昇がみられ93,302台(前年同期比119.4%)というレベルです

家庭用ミシンは、ここ10年は年間5万~6万台のレベルで推移しており、2022年は54,651台(前年同期比98.7%)

日本メーカーの上位企業は、ブラザー工業、JUKI、蛇の目ミシン、PEGASUS(旧:ペガサスミシン)等になりますが、なかでも工業用ミシンで世界のトップをはしるJUKIの現況をチェックしておきましょう。

JUKI 株式会社

2022年12月期連結決算(2022年度)

売上高 (百万円) 117,454
経常利益・損失 (百万円) 1,163
親会社株主に帰属する当期純利益・純損失(百万円) -78
包括利益(百万円) 2,272
従業員数(人) 5,230
子会社 33社
関連会社 5社

JUKI及びそのグループ企業は、縫製機器&システム事業及び産業機器&システム事業として主に、工業用ミシン、家庭用ミシン、マウンタ及び受託加工製品・部品の製造販売を事業として展開しています。

工業用ミシンでは世界首位のシェアを持っています。家庭用ミシンは国内3位という状況です。

事業セグメント及び主要製品は以下の通りです。

  • 縫製機器&システム事業:
    • 工業用ミシン、家庭用ミシン
  • 産業機器&システム事業
    • (産業装置事業):マウンタ、検査機、印刷機
    • (グループ事業):受託加工製品・部品
    • (IOTプラットフォーム機器&システム事業):パーツ, 技術サービス、システム販売

産業機器分野では主に電子部品を基板に取り付ける表面実測機(チップマウンタ)や検査機、印刷機を製造販売、グループ内の受託加工製品・部品供給とカスタマーサービス事業で構成されています。

その他事業は不動産管理及びお客様センター等、その他のサービス事業です。

2022年12月期時点での事業別売り上げシェアは、縫製機器&システム事業が68.1%、産業機器&システム事業が31.7%という状況です。

2022年12月期(2022年度)連結業績概要

JUKIの2022年12月期におけるグループ連結業績については、売上高が1,174億5千4百万円となり、対前年比16.0%の増収でした。

利益面では、売上に対する円安効果があったものの、同時に海外の材料費や経費等の負担増や、上期の中国工場のロックダウンなどによる工場稼働率の低下、原材料価格や物流費の高騰継続などコスト負担増に対応する値上げの遅れ、付加価値の高い事業ポートフォリオへの改善途上などの要因があった年度でした。

その結果、営業利益は28億5千8百万円(対前年比26.1%減)、経常利益は11億6千3百万円(対前年比66.2%減)、親会社株主に帰属する当期純損失は7千8百万円(前年同期は21億5千4百万円の利益)となり、前期比減益の年度となっています。

2022年12月期連結決算における事業別の業績概要は以下の通りです。

事業セグメント別業績概要

事業名 外部顧客売上高(百万円) 売上構成比 セグメント利益
(百万円)
利益構成比
縫製機器&システム事業 79,937 68.1% 119 5.6%
産業機器&システム事業 37,253 31.7% 1,942 92.2%
その他 263 0.2% 45 2.1%
合計 117,454 100.0% 2,107 100.0%
調整額 -943
計上額 117,454 1,163

中期経営計画

JUKIでは、長期ビジョンとしての「21世紀を生き抜くグローバルでイノベーティブ(革新的)な“モノ―コトづくり”企業」のもと、2023年から2025年までを計画期間とする新中期経営計画2023-2025を策定し、事業を展開しています。

新中期経営計画2023-2025の概要:

2025年までに目指す姿(2025年ビジョン)として「『感動』と『安心』をお届けできる企業として、“ソリューションパートナー”であり続けるとともに、ESG経営の実践により社会から信頼され、必要とされる企業」を掲げ、「付加価値構造改革による顧客基盤の維持/拡大」、「コスト構造改革による資本効率の改善」、「行動改革による人/カルチャーの変革」を経営の重点とし、6つの変革(6X)を軸として施策の着実な実現を図る方針を掲げています。

6つの変革:

  1. ボーダレスX:成長性の期待できる市場とお客様の開拓
  2. ビジネスモデルX:事業領域の更なる拡大や新事業の創出
  3. SDGs経営X:“持続可能な”経営の実現
  4. R&DモデルX:利用価値の高い商品・サービスの開発
  5. 働き方改革X:生産体制及び管理業務体制の高度化
  6. 財務体質X:財務体質強化による自己資本強化と資産効率向上

加えて、サステナビリティのさまざまな課題解決を盛り込み、ESG視点を重視した経営を徹底して行くことで、持続的な社会の実現と当社の持続的な成長を図っていく方針です。

具体的にはサステナビリティ推進委員会を設置し、サステナビリティに関する方針・計画・施策の審議決定、進捗管理を行い、2022年7月にTCFD提言へ賛同するとともに、2050年までのカーボンニュートラルの実現を図るとしています。

上記の6つの変革の実行とともに、各事業について投資とリターンを明確化し、中長期視点を踏まえ重点分野への投資を積極的に行うと同時に、コスト構造改革、事業領域拡大や新規顧客獲得など高付加価値分野の強化により収益の最大化を図っていく方針です。

JUKIも産業構造の変化や時代の急速な変化に対応すべく、再生と変革、そして成長軌道に移行すべく変革を実行中です。

就活でJUKIを志望する方は、伝統的な価値観への理解ともに、変革・挑戦へのマインドセットを自分のビジョンや志望動機に反映していきましょう。

食品機械の特徴

食品機械は農産物や畜産物、水産物を原材料として加工処理し、多種多様な食品や飲料、調味料等を製造する機械です。

日本食品機械工業会では、食品機械を精米麦・製粉機械、製麺機械、製パン・製菓機械、牛乳・飲料・肉類・水産・野菜加工機械、食糧調理・加工機械、豆腐用機械、鮮度管理・品質保持機械、乾燥機械などに分類しています。

食品機械業界は数多くの中小企業群で支えられており、国内需要を中心に比較的安定している業界ともいえます。

しかしながら、成長という意味では日本国内の人口減少によって限界があることも確かです。

栃木県宇都宮市に本社を置く食品加工機械メーカートップのレオン自動機は輸出にも注力しており、海外売上比率は6割以上に達するユニークな存在です。

レオン自動機株式会社

2023年3月期連結決算 (2022年度)

売上高 (千円) 35,269,281
経常利益 (千円) 3,209,925
親会社株主に帰属する当期純利益(千円) 2,737,801
包括利益(千円) 3,534,256
従業員数(人) 1,123
連結子会社 5社

レオン自動機及びグループ企業は、主として食品加工機械の開発・製造・販売を行っており、そのほか食品の製造販売の事業活動を展開しています。

  • 食品加工機械製造販売事業:食品成形機、製パンライン等の開発、製造、販売
    • 修理その他(部品、オプション、技術指導料、修理工賃)
    • 仕入商品(オーブン、ミキサー、包装機等の他社よりの仕入商品)
    • レオン自動機 (日本、アジア)、レオンUSA(北米・南米)、レオンヨーロッパ(ヨーロッパ)が、各地域をそれぞれ担当しており、販売体制を基礎とした地域別の管理実施。また、(株)レオンアルミ(日本)による、アルミ鋳物部品の製造・販売
  • 食品製造販売事業:
    • グループ企業(連結子会社)によるパン・菓子、高加工度冷凍食品の製造・販売(北米・南米)、天然酵母パン種の開発・製造・販売(日本)の事業をそれぞれ行っており、事業別および地域別の管理を実施

食品加工機械製造販売事業はグローバルに展開されており、北米・南米、ヨーロッパ、アジアのきめ細かい食品加工ニーズに対するソリューションを提供しています。

2023年3月期(2022年度)連結業績の概要

レオン自動機の2023年3月期におけるグループ連結業績については、売上高が35,269百万円となり、前年同期比32.7%の増収でした。

利益面の業績は、営業利益が3,007百万円(前年同期比173.5%増)、経常利益は3,209百万円(前年同期比118.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,737百万円(前年同期比84.1%増)となり、前期比大幅な増収・増益を達成した年度となっています。

2023年度3月期連結決算における事業別の業績概要は以下の通りです。

事業セグメント別業績概要:

事業名 外部顧客売上高(千円) 売上構成比 セグメント利益
(千円)
利益構成比
食品加工機械製造販売事:日本 11,646,540 33.0% 3,244,943 63.5%
:北米・南米 3,663,599 10.4% 158,887 3.1%
:ヨーロッパ 3,515,469 10.0% 353,371 6.9%
:アジア 2,697,615 7.6% 698,829 13.7%
食品製造販売事業:北米・南米 13,247,238 37.6% 612,169 12.0%
日本 498,817 1.4% 43,068 0.8%
合計 35,269,281 100.0% 5,111,268 100.0%
調整額* -2,103,868
計上額 35,269,281 3,007,400

*セグメント間取引消去と本社一般管理費

中長期計画

レオン自動機及びそのグループ企業では、レオロジー(流動学)の応用工学に基づく独自の開発技術により、常に進歩的な新技術の開発を行い、食文化の継承と発展を通じて、「存在理由のある企業たらん」を社是として、人類繁栄に貢献することを経営の基本理念としています。

食品工業界におけるパイオニア的役割を果たすとともに、研究開発メーカーとしての使命を遂行している企業です。

提案型企業を標榜しており、レオン自動機の機械でどのような食品が生産できるか、顧客企業(食品生産者)の売上を伸ばすためにはどのような食品が必要か、などのプロアクティブな研究と営業に注力し、レオン・ソリューションセンターを設立して、来客テスト、食品開発等の研究にも注力しています。

コロナ禍では、安全・衛生面に配慮した設備や交替勤務を実現するための省力化装置の導入支援や、テイクアウトや宅配向け商品の開発支援、更に巣ごもり消費の長期化により消費者の持帰り商品に対する質的な要望が上昇し、付加価値が高い商品の需要増加に対する設備支援ニーズにも対応しています。

中期経営計画(2022年度:2023年3月期が最終年度)では、4つの重点施策 (1: 生産(開発)体制の強化、2: 販売体制の強化、3: 人材育成、4:業務環境整備)に取り組み、売上高 314億円、営業利益率8%以上、RO7.5%を目指して事業を展開してきました。

現在は、2023年度から新たな5ヶ年の中期経営計画(2023年度~2027年度)を基に事業を展開しています。

中期経営計画(2023年度~2027年度)の概要

新しい中期経営計画では、さまざまな課題を解決することで、1:成長基盤の強化、 2:利益基盤の強化、 3:経営基盤の強化に取り組む方針です。

成長基盤の強化:

  • 日本国内の市場飽和および人口減少等から、グループの成長には海外市場の拡大が欠かせないため、海外販路開拓・拡大に向けたグローバル活動体制整備を推進
    • 欧米では大型自動化ラインの拡販を進めるため、アルチザンブレット市場やペストリー市場へ新たな製パンラインを投入することで市場拡大に努める
    • 代理店の強化を進めることで販売網の拡大を図る(特に中国における新たな販売ルートの開拓(食肉・冷凍食品など)に注力)
    • 国内においては、社会課題の解決や環境変化の対応(食品ロス・HACCP・賞味期限等)を踏まえた提案を強化
    • 周辺装置やオプションを含めた効率的な生産ラインをお客様のご要望に合わせてご提案する「ターンキー提案」を充実させるべく、エンジニアリング力の向上を図る

 

  • 食品製造販売事業のオレンジベーカリーでは、急回復した米国経済を背景に業績が好調に推移しており、引き続き以下の活動に注力する
    • スーパー、コンビニ、ファストフードは今後も期待できる市場であり、省人化と食品ロスを考慮した商品(ホイロ後冷凍パン等)を拡販
    • スマートファクトリーに向けた実験工場として食品加工機械製造販売事業との連携を重視

中期経営計画は、上記の成長戦略を支えるための利益基盤の強化、経営基盤の強化を推進する構成になっています。

また経営基盤の強化における人材育成に関しては、新たな試みとして、グローバル人材の育成や女性の活躍を促すために「評価と報酬」「採用」「活用(育成、教育)」「組織管理」における改革に取り組むとしています。

上記は中期経営計画の骨子の一部に過ぎません。

就活でレオン自動機を志望する方は、企業研究は当然として、中期経営計画の概要をよく理解して、自分自身の中長期のビジョンを形成してみて下さい。

印刷機械の特徴

日本の印刷機器工業は多様な印刷ニーズにきめ細かく応えることで成長してきました。

印刷機械産業は情報加工・製版機械、印刷機械、製本機械、そしてこれらの周辺機器で構成され、印刷機械としてはその用途によって新聞輪転印刷機、書籍・雑誌などの商業輪転印刷機、カタログ用などの枚葉印刷機、グラビア印刷機、フォーム印刷機、スクリーン印刷機、フレキソ印刷機、シール印刷機、オンデマンド印刷機(デジタル印刷機)等に分かれています。

印刷機械メーカーを調べるには一般社団法人 日本印刷産業機械工業会のWebサイトを検索することをおすすめします。現状正会員98社が加入しています。

その中でも国内トップの小森コーポレーションの現況をチェックしておきましょう。

株式会社 小森コーポレーション

2023年3月期連結決算(2022年度)

売上高 (百万円) 97,914
経常利益・損失(百万円) 6,611
親会社株主に帰属する当期純利益・純損失(百万円) 5,716
包括利益(百万円) 6,819
従業員数(人) 2,567
連結子会社 25社

小森コーポレーション及びそのグループ会社は、印刷機械の製造販売を主な内容とし、更に事業に関連する資材・機材の供給、ファイナンスの提供並びに不動産管理等の事業を展開しています。

小森コーポレーションは印刷機の専業メーカーで国内トップであり、オフセット枚葉印刷機や輪転印刷機、紙幣用特殊印刷機、紙器用輪転印刷機なども手掛けています。

印刷機の開発力、技術力に優れ、多様な印刷ニーズに対応した幅広い製品ラインナップを充実させています。また国内唯一の紙幣印刷機メーカーとしてユニークな存在です。

生産体制は日本を中心に欧州及び中華圏で行う体制になっており、販売体制は、海外の重要販売拠点に子会社を展開してグローバルな体制になっています。

海外の重要販売拠点となっている海外子会社はそれぞれ独立した経営単位で、各地域での包括的な販売戦略を立案し、事業活動を展開しているため、事業セグメントも地域性となっています。

2023年度3月期(2022年度)連結業績概要

小森コーポレーションの2023年3月期におけるグループ連結業績については、売上高が前連結会計年度(以下、前年度)に比べ10,290百万円増加し、97,914百万円(前年度比11.7%増加)となっています。

利益面の業績は、営業利益は5,719百万円(前年度は2,267百万円)、経常利益は、上記営業利益と為替差益の影響により、6,611百万円(前年度は3,408百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益は5,716百万円(前年度は固定資産売却益等により6,158百万円)という結果でした。

また、海外売上高は65,638百万円(前連結会計年度比3.1%増)で、売上高に占める割合は67.0%となっています。

2023年度3月期連結決算における事業別の業績概要は以下の通りです。

事業セグメント別業績概要

事業名 外部顧客売上高(百万円) 売上構成比 セグメント利益・損失(百万円) 利益構成比
日本 50,552 51.6% 5,251 85.8%
北米 8,015 8.2% 230 3.8%
欧州 22,549 23.0% 370 6.0%
中華圏(中国+その他) 13,478 13.8% -32 -0.5%
その他 3,318 3.4% 302 4.9%
合計 97,914 100.0% 6,122 100.0%

中長期計画

印刷産業は、先進国では電子媒体普及の影響を受け、出版関係を中心に減少傾向にあります。

商業印刷分野は近年横ばいで推移していますが、中国を中心としたアジア地域では成長が期待されています。

パッケージ印刷の需要は総じて高く、その成長エンジンは中国を中心とするアジア地域ですが、日本や欧米の先進国においても、環境問題によりプラスチックから紙器への見直し気運が高まっていることから、世界の印刷市場は中期的には比較的緩やかに成長して行くことが予想されています。

小森コーポレーションでは2016年4月から第5次中期経営計画をスタートさせ、その計画を基に「収益構造変革」を目標にして「事業構造変革」の推進、「営業の業態変革」と「モノづくり革新」等を実行してきました。

その間の具体的な成果として、証券印刷機事業では、英国中央銀行およびCrane社への紙幣印刷機械の一括納入の完了とアジア各国からの大型受注に成功したこと、DPS事業では新型デジタル印刷機「Impremia(インプレミア)IS29」の量産販売を国内外で開始し販売成果が出たこと等があげられます。

更に将来の印刷会社でのIoTを目指した「KP-Connect(KP-コネクト)」(KOMORIソリューションクラウド)の国内販売を開始し、顧客の生産性と収益性の向上に資する総合的なソリューション提案にも注力しています。

なお、現在は2023年に迎える創業100周年を見据え、実効性のある新たな5ヵ年計画として第6次中期経営計画を基に事業を展開しています。

第6次中期経営計画における事業戦略の骨子は以下の通りです。

  • 収益性の向上+成長事業の基盤づくり
  • 事業役割の明確化と、目的達成に向けた施策の着実な実行
    1.  コア事業(オフセット印刷機・証券印刷機)の収益性向上
    2.  DPS(デジタル印刷機)事業の収益化及びリカーリングインカム*の確立と拡大
    3.  PE(プリンテッドエレクトロニクス)事業の将来に向けた布石
    4.  PESP(プリント・エンジニアリング・サービス・プロバイダー)事業びリカーリングインカム*の推進

*リカーリングインカムとは、一度の販売で取引が完了して利益を得るのではなく、継続して取引をおこなうシステムを構築することで、繰り返し利益を得ることができるビジネスモデルを確立することです。

また、PE(プリンテッドエレクトロニクス)事業におけるプリント基板/電子部品市場における差別化商品の開発・投入等、印刷機械技術を活用して、変化に強い事業構造の確立を推進していく方針です。

中期経営計画では、計画の実行体制として収益責任を明確にした組織運営とアメーバ経営推進による収益改善や労働生産性向上に資する働き方改革の実行、また財務戦略や2024年3月期における経営数値目標も掲げて、事業を展開しています。

  • 2024年3月期の経営数値目標
    • 売上高 : 1,100 億円
    • 営業利益 : 77 億円
    • 営業利益率 : 7.0%
    • ROE: 5.3%
      • *前提為替レート : 1US ドル=105 円 1 ユーロ= 120 円

上記は小森コーポレーションの現在の中期経営計画の骨子の一部に過ぎません。

高い技術を持ち、グローバルで存在感を示す小森コーポレーションを就活の対象とする方は、企業研究は当然として、中長期の課題や成長戦略を理解して、自分自身のビジョンを形成して選考に臨んで下さい。

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まとめ

以上、農業・縫製・食品・印刷の分野別で機械メーカーの上位企業の現状をみてきました。凝縮したサマリーですが、各分野の機械メーカーの事業内容と規模感、各社の海外展開度合いや世界でのポジショニングが感覚的にも理解できたと思います。

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