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【就活の業界研究】:農業・縫製・食品・印刷機械メーカー、主要各社の現況を把握しておこう

就活初期にできるだけ幅広い業界・業種を理解するために、業界研究コンテンツを作りました。何故それが大事かに関しては以下の記事を参考にしてください。

「就活の答え」では機械業界を、以下の項目に沿って解説していきます。

機械業界の6つのポイントを押さえよう

  • 機械業界の構造とビジネスモデルを理解しよう
  • 機械業界の現状と課題・未来
  • 機械メーカーにはどんな仕事があるのか、職種の情報
  • 機械メーカーに働く人のモチベ―ションは何か
  • 機械メーカーに向く人、向かない人はどんな人か
  • 機械メーカーの上位企業の特徴と業績

この記事では機械製造業界の中でも農業・縫製・食品・印刷機械メーカーのトップ企業に絞って、各メーカーの特徴や現況を、直近の有価証券報告書や中期経営計画を基に解説します。

就活生が、自分の将来をどんなカテゴリーの機械メーカーに託したいと思うか、志望の意思を固める上での参考にして下さい。

機械製造業は工作機械・ロボット、建設機械・プラント、重機械・農業・縫製・食品・印刷産業機械など、様々な分野を専門的に扱っている企業や複数の分野を扱っている企業、更に部品と機械の両方を製造している企業等、あるいは総合電機メーカーの一事業として機械を製造している等、様々なパターンがあります。

従って厳密にカテゴライズするのは難しい部分もありますが、就活生の専門分野や興味のある分野もあるため大枠で分類しています。

それでは、農業・縫製・食品・印刷機械カテゴリーの特徴から解説していきます。

農業機械の特徴

農業機械は農産物の生産から流通に至るまでの過程で使用される機械をすべて含むためその範囲は広く、多種多様な機械群となります。

代表的な農業機械はトラクタ、田植機、コンバインを挙げることが出来ます。

農業機械メーカーは日本標準産業分類の中では農業用機械製造業に分類されます。

農業機械業界の大手企業は、国内トップのクボタ、未上場企業ですが知名度の高いヤンマー、井関農機、やまびこ、三菱マヒンドラ農機(未上場)、タカキタなどの企業があります。

以下では業界トップのクボタのみの現況を紹介しますが、それぞれユニークな農業機械を製造している企業なので、農業機械に興味を持っている方はまず各社のWebサイトを検索してみましょう。

株式会社 クボタ

2021年12月期連結決算 (2021年度)

売上高 (百万円) 2,196,766
税引前利益 (百万円) 252,559
親会社株主に帰属する当期純利益(百万円) 175,637
親会社株主に帰属する当期包括利益(百万円) 270,034
従業員数(人) 43,293
外、平均臨時雇用者数 3,356
連結子会社 183社
持分法適用関連会社 14社

クボタ及びそのグループ企業は機械、水・環境、その他の3事業セグメントにわたって多種多様な製品・サービスの提供を事業としています。具体的な主要品目は以下の通りです。

機械:

  • 農業機械及び農業関連商品:
    • トラクタ、耕うん機、コンバイン、田植機、芝刈機、ユーティリティビークル、その他農業機械、インプルメント、アタッチメント、ポストハーベスト機器野菜機械、中間管理機、その他関連機器、ミニライスセンター、育苗・精米・園芸施設、各種計量・計測・制御機器及びシステム、空調機器、空気清浄機
  • エンジン:
    • 農業機械用・建設機械用・産業機械用・発電機用等各種エンジン
  • 建設機械:
    • ミニバックホー、ホイールローダ、コンパクトトラックローダ、スキッドステアローダ、その他各種建設機械関連商品

 

水・環境:

  • パイプインフラ関連:
    • ダクタイル鉄管、合成管、ポンプ及びポンププラントバルブ、排水集合管、各種建設工事等の設計・施工、反応管、ハースロール、圧延用ロール、TXAX[ブレーキ用材料]、スパイラル鋼管(鋼管杭、鋼管矢板)、空調機器

 

  • 環境関連:
    • 上下水処理装置及びプラント、ポンプ及びポンププラント、水処理用膜ユニット、種用排水プラント、し尿処理プラント、廃棄物焼却・溶融プラント、廃棄物破砕・選別プラント、排煙脱硫装置、膜型発酵メタンプラント、浄化槽、浴槽、民需向けバルブ

 

その他:物流・金融等各種サービス、屋根材、外壁材

クボタは上記事業を展開していますが、主力は機械事業であり、機械事業の売り上げ構成比は84.9%(2021年12月期実績)を占めています。農業機械では誰もが知っているトップブランドです。

また一般の方には国内の農機具ブランドのイメージが強いかもしれませんが、既に海外売上高比率は72.6%(2021年12月期実績)に達しているグローバル企業です。

2021年12月年(2021年度)連結業績概要

クボタの2021年12月期におけるグループ連結業績は、売上高は初めて2兆円を超え、営業利益も過去最高益を達成しています。

概要は以下の通りです。

売上高:前年度比3,435億円(18.5%)増加して2兆1,968億円

  • 国内売上高:水・環境部門やその他部門が減少しましたが、機械部門が農業機械等を中心に増加したため、前年度比76億円(1.3%)増の6,028億円
  • 海外売上高:水・環境部門が減少しましたが、農業機械や建設機械が大きく伸長したため、前年度比3,359億円(26.7%)増の1兆5,940億円

2021年度の海外売上高比率は前年度比4.7ポイント上昇して72.6%

利益面では、利益指標で以下の増益を達成しています。

  • 営業利益:
    • 国内外での大幅な増収や為替の改善等により、前年度比709億円(40.5%)増の2,462億円
  • 税引前利益:
    • 営業利益の増加により前年度比667億円(35.9%)増加して2,526億円
  • 当期利益は:前年度比493億円(34.9%)増の1,907億円
  • 親会社の所有者に帰属する当期利益:前年度を471億円(36.7%)上回る1,756億円

2021年12月連結決算における事業別の業績概要、及び製品別の売上、地域別の売上は以下の通りです。

事業セグメント別業績概要

製品別 売上(百万円) 売上構成比
機械(農機械・エンジン) 1,474,428 67.1%
(建設機械) 390,375 17.8%
水環境(パイプ・インフラ関連) 184,584 8.4%
(環境関連) 120,796 5.5%
その他 26,583 1.2%
合計 2,196,766 100.0%

製品別売上概要

製品別 売上(百万円) 売上構成比
機械(農機械・エンジン) 1,474,428 67.1%
(建設機械) 390,375 17.8%
水環境(パイプ・インフラ関連) 184,584 8.4%
(環境関連) 120,796 5.5%
その他 26,583 1.2%
合計 2,196,766 100.0%

地域別売上概要

地域別 売上(百万円) 売上構成比
日本 602,783 27.4%
北米 819,813 37.3%
欧州 285,651 13.0%
アジア(日本除く) 406,884 18.5%
その他 81,635 3.7%
合計 2,196,766 100.0%

中長期の事業計画

クボタの長期ビジョン「GMB2030」

クボタでは経営方針でも「グローバル・メジャー・ブランド」=「最も多くのお客様から信頼されることにより、最も多くの社会貢献をなしうるブランド」となることを長期目標としてはっきり掲げており、研究開発体制、生産調達体制、情報システムの早期拡充に注力をしています。

クボタの長期ビジョン「GMB2030」の骨子は以下の通りです。

クボタグループのあるべき姿:

  • 「豊かな社会と自然の循環にコミットする“命を支えるプラットフォーマー”」
    • 食料の生産性・安全性を高めるソリューション、水資源・廃棄物の循環を促進するソリューション、都市環境・生活環境を向上させるソリューションを通じて持続可能な社会へ最大限の貢献をすることにより、長期にわたる持続的発展を目指す

長期的な成長と企業価値の一層の増大を実現していくための、対応すべき環境変化・解決すべき事業上の課題:

  • 企業を取り巻く社会の変化により企業の社会的責任がより重くなっていること
  • 10年後の持続的成長を可能とする、社会課題・メガトレンドを見据えた新たなビジネスモデルの確立が求められていること
  • 既存事業の拡大機会を確実に捉え、更なる成長に向けた基礎固めを進める必要があること
  • 競争環境の激化や先行投資により利益率が低下傾向にあること
  • 事業のグローバル化が進む中で、事業運営体制が実態に合わなくなってきていること

現在クボタでは、上記の環境変化に対応するとともに、事業上の課題を解決するため、2021年から2025年までの5年間を対象とする中期経営計画を策定し、事業を展開しています。

クボタの中期経営計画(2021年-2025年):

中期経営計画の5年間をGMB2030の実現に向けた土台づくりを完了する期間とし、以下の取り組みに注力していくテーマを打ち出しています。

  1. ESGを経営の中核に据えた事業運営への転換
  2. 次世代の成長ドライバー候補の確保に向けた取り組み、基礎づくり
  3. 既存事業売上高の拡大
  4. 利益率の向上
  5. 持続的な成長を支えるインフラ整備(共通テーマとしてのDX推進)

クボタは2020年2月、創業130周年を迎えました。

現在は中期経営系計画を基に、センシング・分析システム、AI等を利用したスマート農業の高度化に取り組んでおり、KSASのオープン化による他システム・アプリとのデータ連携等を推進中です。

また、出資を通じて資源循環ビジネスの構築に向けた活動を開始、更に今後の継続的な成長のために、研究開発体制の強化による基幹技術・先端技術の開発強化と製品機器方トータルソリューションへの事業転換に積極的に取り組んでいます。

上記は中長期計画の骨子のみですが、就活でクボタを志望する皆さんは、企業研究を深め事業を理解するのは当然として、クボタのビジョンや中長期の戦略・具体的な施策の概要も把握して、自分自身のビジョンや志望動機の作成に活かしていきましょう。

縫製機械の特徴

縫製機械は日本標準産業分類では縫製機械製造業に分類され、工業用ミシン、家庭用ミシン、同部品及び縫製準備工程機械が含まれます。

輸入から始まったミシン業界も、戦後海外メーカーの技術を研究・解明したうえで独自の発想や新しい技術を開発、搭載することによって世界的にも高い評価を受けてきました。

現在でもその技術力の高さは世界で確固たる地位を築いてはいますが、家庭でのミシンの需要が減退したことと、縫製産業の海外移転が急速に進んだ結果、現状は工業用ミシンと海外需要がメインの業界になっています。

工業用ミシンの生産は1991年の年間180万台をピークに一貫して縮小し、2005年、2006年にはいったん上昇(46万台)に転じましたが、2007年から再び減少し、2021年は85,575台というレベルです家庭用ミシンは、ここ10年は年間5万~6万台のレベルで推移しています。

なかでも工業用ミシンで世界のトップをはしるJUKIの現況をチェックしておきましょう。

JUKI 株式会社

2021年12月期連結決算(2021年度)

売上高 (百万円) 101,292
経常利益・損失 (百万円) 3,439
親会社株主に帰属する当期純利益・純損失(百万円) 2,154
包括利益(百万円) 4,890
従業員数(人) 5,255
子会社 32社
関連会社 4社

JUKI及びそのグループ企業は、縫製機器&システム事業及び産業機器&システム事業として主に、工業用ミシン、家庭用ミシン、マウンタ及び受託加工製品・部品の製造販売を事業として展開しています。

工業用ミシンでは世界首位のシェアを持っています。家庭用ミシンは国内3位という状況です。

産業機器分野では主に電子部品を基板に取り付ける表面実測機(チップマウンタ)や検査機、印刷機を製造販売、グループ内の受託加工製品・部品供給とカスタマーサービス事業で構成されています。

2021年12月期時点での事業別売り上げシェアは、縫製機器&システム事業が62.4%、産業機器&システム事業が37.4%という状況です。

2021年12月期(2021年度)連結業績概要

JUKIの2021年12月期におけるグループ連結業績については売上高が1,012億9千2百万円となり、対前年比43.9%の増収という結果でした。

利益面では、売上の増加及び工場稼働率が向上したことに加え、コスト構造改革で抑制した固定費削減の継続に努めたことや、為替相場が円安基調で推移したことから利益率は向上しましたが、一方で部品・物流コストの増加があった年度でした。

その結果、営業利益は38億6千8百万円 (前年同期は44億6千9百万円の損失)、経常利益は34億3千9百万円 (前年同期は39億5千7百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純利益は21億5千4百万円 (前年同期は46億8千8百万円の損失)となり、改善して黒字化に復帰できた年度となりました。

2021年度12月期連結決算における事業別の業績概要は以下の通りです。

事業セグメント別業績概要

事業名 外部顧客売上高(百万円) 売上構成比 セグメント利益
(百万円)
利益構成比
縫製機器&システム事業 63,213 62.4% 1,517 34.0%
産業機器&システム事業 37,834 37.4% 2,865 64.3%
その他 244 0.2% 75 1.7%
合計 101,292 100.0% 4,458 100.0%
調整額 -1,018
計上額 101,292 3,439

中長期計画

JUKIでは、長期ビジョンとしての「21世紀を生き抜くグローバルでイノベーティブ(革新的)なものづくり企業」のもと、2017年にJUKIグループが将来に亘って継続的に成長していくための中期計画「Value up 2022」を策定し事業を行ってきました。

現在は、新型コロナ感染拡大や米中貿易摩擦の継続による景気減速の影響、競合他社との競争の激化や、AI/IoT/5G等技術革新の加速、Afterコロナを展望した市場/顧客の変化による新たなビジネス展開が必要となっています。

このような事業環境の変化に対応するため、2020年から2022年までを計画期間とする中期計画「Value up 2022」のフェーズIIの見直しを行っています。

中期計画フェーズIIの見直しにおいて、2022年ビジョンを「お客様とJUKIが製品・サービスを通じて企業価値を向上できる“モノ-コト”づくり企業~スマートファクトリーに向けてWinWinのパートナーへ~」としています。

中期計画2021-2022では、付加価値構造改革及びコスト構造改革を強力に推進し、併せて以下の、「6つの変革(6X)」で事業戦略と体制戦略の変革を行うことで成長軌道に回帰しつつ、質的変換を図る方針を打ち出しています。

中期計画2021-2022の6つの変革

 

  1. ボーダレスX:新興国市場(ミドルマーケット)や産地移転に伴い成長性の期待できる市場とお客様の開拓
  2. ビジネスモデルX:ノンアパレルや検査機、自動倉庫等、収益力をアップする事業領域の拡大
  3. SDGs経営X:事業を通じた新興国における雇用機会の創出や縫製工場のスマート化支援による衣料廃棄ロス削減などの社会課題の解決を通じて持続可能な経営を実現
  4. R&DモデルX:先端技術の活用によるネットワーク/プラットフォーム事業、ロボット事業の強化や、利便性、利用価値の高い商品・サービスの開発など、イノベーティブな技術領域の拡大
  5. 働き方改革X:工場のスマート化、間接業務のスリム化、職責と成果重視のジョブ型雇用制度の導入など、経営の5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)を軸とした生産体制及び管理(間接)業務体制の構築
  6. 財務体質X:売上債権や在庫の回転期間適正化によるCCC(キャッシュコンバージョンサイクル)の短縮など、財務体質強化による自己資本強化と資産効率向上

現在は、上記の6つの変革の実行とともに、3年先の2025年を見据え、各事業について投資とリターンを明確化し、中長期視点を踏まえ重点分野への投資を積極的に行うROIC経営を導入しています。

また同時に、コスト構造改革、事業領域拡大や新規顧客獲得など高付加価値分野の強化により収益の最大化を図っていく方針です。

JUKIも産業構造の変化や時代の急速な変化に対応すべく、再生と変革、そして成長軌道に移行すべく変革を実行中です。

就活でJUKIを志望する方は、伝統的な価値観への理解ともに、変革・挑戦へのマインドセットを自分のビジョンや志望動機に反映していきましょう。

食品機械の特徴

食品機械は農産物や畜産物、水産物を原材料として加工処理し、多種多様な食品や飲料、調味料等を製造する機械です。

日本食品機械工業会では、食品機械を精米麦・製粉機械、製麺機械、製パン・製菓機械、牛乳・飲料・肉類・水産・野菜加工機械、食糧調理・加工機械、豆腐用機械、鮮度管理・品質保持機械、乾燥機械などに分類しています。

食品機械業界は数多くの中小企業群で支えられており、国内需要を中心に比較的安定している業界ともいえます。

栃木県宇都宮市に本社を置く食品加工機械メーカートップのレオン自動機は輸出にも注力しており、海外売上比率は5割以上に達するユニークな存在です。

レオン自動機株式会社

2022年3月期連結決算 (2021年度)

売上高 (千円) 26,585,005
経常利益 (千円) 1,468,289
親会社株主に帰属する当期純利益(千円) 1,486,773
包括利益(千円) 2,217,085
従業員数(人) 1,095
連結子会社 5社

レオン自動機及びグループ企業は、主として食品加工機械の開発・製造・販売を行っており、そのほか食品の製造販売の事業活動を展開しています。

  • 食品加工機械製造販売事業:
    • レオン自動機 (日本、アジア)、レオンUSA(北米・南米)、レオンヨーロッパ(ヨーロッパ)が、各地域をそれぞれ担当しており、販売体制を基礎とした地域別の管理実施。また、(株)レオンアルミ(日本)による、アルミ鋳物部品の製造・販売
  • 食品製造販売事業:
    • グループ企業(連結子会社)によるパン・菓子の製造・販売(北米・南米)、天然酵母パン種の開発・製造・販売(日本)の事業をそれぞれ行っており、事業別および地域別の管理を実施

食品加工機械製造販売事業はグローバルに展開されており、北米・南米、ヨーロッパ、アジアのきめ細かい食品加工ニーズに対するソリューションを提供しています。

2022年3月期(2021年度)連結業績の概要

レオン自動機の2022年3月期におけるグループ連結業績については、売上高が26,585百万円となり、前年同期比19.3%の増収となりました。

利益面では、営業利益が1,099百万円(前年同期比21.7%減)、経常利益は1,468百万円(前年同期比9.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,486百万円(前年同期比7.6%減)となり、総じて増収・減益の年度という結果でした。

2022年度3月期連結決算における事業別の業績概要は以下の通りです。

事業セグメント別業績概要:

事業名 外部顧客売上高(千円) 売上構成比 セグメント利益
(千円)
利益構成比
食品加工機械製造販売事:日本 9,260,157 34.8% 2,326,050 75.7%
:北米・南米 2,494,964 9.4% 165,702 5.4%
:ヨーロッパ 3,457,451 13.0% 343,103 11.2%
:アジア 2,516,225 9.5% 719,819 23.4%
食品製造販売事業:北米・南米 8,381,224 31.5% -553,836 -18.0%
日本 474,982 1.8% 71,679 2.3%
合計 26,585,005 100.0% 3,072,518 100.0%
調整額* -1,973,091
計上額 26,585,005 1,099,426

*セグメント間取引消去と本社一般管理費

中長期計画

レオン自動機及びそのグループ企業では、レオロジー(流動学)の応用工学に基づく独自の開発技術により、常に進歩的な新技術の開発を行い、食文化の継承と発展を通じて、「存在理由のある企業たらん」を社是として、人類繁栄に貢献することを経営の基本理念としています。

食品工業界におけるパイオニア的役割を果たすとともに、研究開発メーカーとしての使命を遂行している企業です。

提案型企業を標榜しており、レオン自動機の機械でどのような食品が生産できるか、顧客企業(食品生産者)の売上を伸ばすためにはどのような食品が必要か、などのプロアクティブな研究と営業に注力し、レオン・ソリューションセンターを設立して、来客テスト、食品開発等の研究にも注力しています。

コロナ禍では、安全・衛生面に配慮した設備や交替勤務を実現するための省力化装置の導入支援や、テイクアウトや宅配向け商品の開発支援、更に巣ごもり消費の長期化により消費者の持帰り商品に対する質的な要望が上昇し、付加価値が高い商品の需要増加に対する設備支援ニーズにも対応しています。

現在の中期経営計画(2022年度:2023年3月期が最終年度)では、4つの重点施策 (1: 生産(開発)体制の強化、2: 販売体制の強化、3: 人材育成、4:業務環境整備)に取り組み、売上高 314億円、営業利益率8%以上、RO7.5%を目指して事業を展開しています。

食品や機械工学に興味のある就活生は、企業研究を深めていきましょう。

印刷機械の特徴

日本の印刷機器工業は多様な印刷ニーズにきめ細かく応えることで成長してきました。

印刷機械産業は情報加工・製版機械、印刷機械、製本機械、そしてこれらの周辺機器で構成され、印刷機械としてはその用途によって新聞輪転印刷機、書籍・雑誌などの商業輪転印刷機、カタログ用などの枚葉印刷機、グラビア印刷機、フォーム印刷機、スクリーン印刷機、フレキソ印刷機、シール印刷機、オンデマンド印刷機(デジタル印刷機)等に分かれています。

印刷機械メーカーを調べるには一般社団法人 日本印刷産業機械工業会のWebサイトを検索することをおすすめします。現状正会員102社が加入しています。

その中でも国内トップの小森コーポレーションの現況をチェックしておきましょう。

株式会社 小森コーポレーション

2022年3月期連結決算(2021年度)

売上高 (百万円) 87,623
経常利益・損失(百万円) 3,408
親会社株主に帰属する当期純利益・純損失(百万円) 6,158
包括利益(百万円) 8,122
従業員数(人) 2,613
連結子会社 25社

小森コーポレーション及びそのグループ会社は、印刷機械の製造販売を主な内容とし、更に事業に関連する資材・機材の供給、ファイナンスの提供並びに不動産管理等の事業を展開しています。

小森コーポレーションは印刷機の専業メーカーで国内トップであり、オフセット枚葉印刷機や輪転印刷機、紙幣用特殊印刷機、紙器用輪転印刷機なども手掛けています。

印刷機の開発力、技術力に優れ、多様な印刷ニーズに対応した幅広い製品ラインナップを充実させています。また国内唯一の紙幣印刷機メーカーとしてユニークな存在です。

生産体制は一部の製品を除き一括して日本で行う体制になっておりますが、販売体制は、海外の重要販売拠点に子会社を展開してグローバルな体制をとっています。

海外の重要販売拠点となっている海外子会社はそれぞれ独立した経営単位で、各地域での包括的な販売戦略を立案し、事業活動を展開しているため、事業セグメントも地域性となっています。

2022年度3月期(2021年度)連結業績概要

小森コーポレーションの2022年3月期におけるグループ連結業績については、受注高が97,571百万円で、前連結会計年度比、(以下前年度比)36.2%増加となり、売上高は、87,623百万円(前度比22.0%増加)となっています。

損益面では、営業損益は2,267百万円の利益(前年度は2,332百万円の損失)、経常損益は、為替レートの良化による為替差益が発生した影響もあり、3,408百万円の利益(前年度は1,149百万円の損失)となりました。

税金等調整前当期純損益は、事業体質強化策の一環で事業所統合による効率化を推進した結果、固定資産売却益等により、6,990百万円の利益、(前年度は1,522百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純損益は、6,158百万円の利益という結果になっています。(前連結会計年度は2,068百万円の損失)

総じて前年度に比較して増収・増益 を達成し、黒字回復した年度となっています。

また、海外売上高は63,635百万円(前年度比50.9%増)で、売上高に占める割合は72.6%に高まっています。

2022年度3月期連結決算における事業別の業績概要は以下の通りです。

尚、日本セグメントは一部の製品を除き一括して生産しており、国内、中南米、及び中国の一部を除くアジアや海外証券印刷機の販売を含んでいます。

事業セグメント別業績概要

事業名 外部顧客売上高(百万円) 売上構成比 セグメント利益・損失(百万円) 利益構成比
日本 43,657 49.8% 284 11.6%
北米 7,912 9.0% 1,141 46.7%
欧州 20,464 23.4% 703 28.8%
中華圏(中国+その他) 13,513 15.4% 216 8.8%
その他 2,075 2.4% 96 3.9%
合計 87,623 100.0% 2,444 100.0%

中長期計画

印刷産業は、先進国では電子媒体普及の影響を受け、出版関係を中心に減少傾向にあります。

商業印刷分野は近年横ばいで推移していますが、中国を中心としたアジア地域では成長が期待されています。

パッケージ印刷の需要は総じて高く、その成長エンジンは中国を中心とするアジア地域ですが、日本や欧米の先進国においても、環境問題によりプラスチックから紙器への見直し気運が高まっていることから、世界の印刷市場は中期的には比較的緩やかに成長して行くことが予想されています。

小森コーポレーションでは2016年4月から第5次中期経営計画をスタートさせ、その計画を基に「収益構造変革」を目標にして「事業構造変革」の推進、「営業の業態変革」と「モノづくり革新」等を実行してきました。

その間の具体的な成果として、証券印刷機事業では、英国中央銀行およびCrane社への紙幣印刷機械の一括納入の完了とアジア各国からの大型受注に成功したこと、DPS事業では新型デジタル印刷機「Impremia(インプレミア)IS29」の量産販売を国内外で開始し販売成果が出たこと等があげられます。

更に将来の印刷会社でのIoTを目指した「KP-Connect(KP-コネクト)」(KOMORIソリューションクラウド)の国内販売を開始し、顧客の生産性と収益性の向上に資する総合的なソリューション提案にも注力しています。

なお、現在は2023年に迎える創業100周年を見据え、実効性のある新たな5ヵ年計画として第6次中期経営計画を基に事業を展開しています。

第6次中期経営計画における事業戦略の骨子は以下の通りです。

  • 事業役割の明確化と、目的達成に向けた施策の着実な実行
    1.  コア事業(オフセット印刷機・証券印刷機)の収益性向上
    2.  DPS(デジタル印刷機)事業の収益化及びリカーリングインカム*の確立と拡大
    3.  PE(プリンテッドエレクトロニクス)事業の将来に向けた布石
    4.  PESP(プリント・エンジニアリング・サービス・プロバイダー)事業びリカーリングインカム*の推進

*リカーリングインカムとは、一度の販売で取引が完了して利益を得るのではなく、継続して取引をおこなうシステムを構築することで、繰り返し利益を得ることができるビジネスモデルを確立することです。

中期経営計画では、計画の実行体制として収益責任を明確にした組織運営とアメーバ経営推進による収益改善や労働生産性向上に資する働き方改革の実行、また財務戦略や2024年3月期における経営数値目標も掲げて、事業を展開しています。

PE(プリンテッドエレクトロニクス)事業におけるプリント基板/電子部品市場における差別化商品の開発・投入等、印刷機械技術を活用して、変化に強い事業構造の確立を推進していく方針です。

自分は機械メーカーに向いているタイプか、適性を診断してみよう

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まとめ

以上、農業・縫製・食品・印刷の分野別で機械メーカーの上位企業の現状をみてきました。凝縮したサマリーですが、各分野の機械メーカーの事業内容と規模感、各社の海外展開度合いや世界でのポジショニングが感覚的にも理解できたと思います。

機械業界の上位企業は理工系の学生に非常に人気の高い企業であり、難関です。機械業界に興味や志望意欲を繋ぐことができた方は、志望企業候補のあたりをつけて、詳細な企業研究を進めて下さい。

上位企業の多くはインターンシップに積極的です。OB・OG訪問も含めぜひトライして門戸を開いていってください。

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機械分野別、上位企業の概要はこちら:

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