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【就活の業界研究】:機械業界の現状と課題、未来を俯瞰して理解しておこう

就活初期にできるだけ幅広い業界・業種を理解するために、業界研究コンテンツを作りました。「就活の答え」では機械業界を、以下の項目に沿って解説していきます。

機械業界の6つのポイントを押さえよう

  • 機械業界の構造とビジネスモデルを理解しよう
  • 機械業界の現状と課題・未来
  • 機械メーカーにはどんな仕事があるのか、職種の情報
  • 機械メーカーに働く人のモチベ―ションは何か
  • 機械メーカーに向く人、向かない人はどんな人か
  • 機械メーカーの上位企業の特徴と業績

この記事では機械業界の現状と課題、そして未来についても分かり易く解説します。機械業界入門編として活用してください。尚、産業用機械を事業の一つとして製造している電機業界、電子部品業界、自動車部品業界に関しては別の記事でまとめていますので、そちらも併せて活用してください。

機械業界の現状

2018年度の産業機械受注額は前年比推定+4.5%の成長と4年ぶりの拡大を遂げたとされています。日本企業の業績は好調であり、設備投資の意欲の高まりと、外需の伸びが牽引したものです。

2019年度以降も堅調に推移すると考えられていますが、米中貿易摩擦の影響で中国向けの需要が減退トレンドにあることが懸念されています。しかし製造・物流現場の自動化関連需要が旺盛なことや、低温物流網の拡大の恩恵を受ける冷凍機械の需要増が見込まれているため、業界内はまだら模様、全体としては微増で推移するものと考えられています。

建設機械はオリンピック関連需要が縮小していくことが読み込まれていますが、都心再開発事業や首都高速道の改修、国土強靭化計画による公共事業などが継続していくため、内需は微増が継続していくでしょう。

外需も現状は鉱山機械の需要が好調ですが、2020年度以降は横ばいか若干のマイナス成長が予測されています。

工作機械は2018年度の内需は、好調な企業業績を背景とする旺盛な設備投資需要を受けて、過去最高水準で推移、下期では米中貿易摩擦による経済の先行き不透明感の増大や半導体製造装置向け受注の落ち込みを受けて減速したものの、2018 年度通期では前年度比+10%以上の二桁増と好調でした。

2019年度は内需・外需ともマイナス成長が予測されていますが2020年度以降は再び回復・復調することが見込まれています。

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自動車産業の影響

機械業界はそれぞれの企業が主力にしている産業や分野の景気の動向や顧客である企業の業績にどうしても左右されてしまいます。

典型的なBtoB業界であり、機械は非常に高額な場合が多いため顧客企業の業績が良く将来予測が明るければ設備投資への意欲も高まり、機械メーカーのビビジネスの+要因になります。

しかしその逆の場合もあるため、どうしても顧客次第という側面が強いのです。中でも日本の基幹産業である自動車産業は、部品メーカーも含めて製造業の中でも大きな割合を占めています。

日本の機械業界は自動車産業への依存度が高いとされており、自動車製造業の設備投資の動向は機械メーカー、特に工作機械メーカーには大きな影響を与えます。

自動車産業そのものが大きな変化を迎えようとしているため、当然その動向は自動車部品メーカーにも及び、それを支えている機械メーカー影響及ぼします。

自動車業界は典型的な例ですが、就活にあたっては機械メーカーの機械がどの産業の、その企業の、どういう用途に用いられていて、その業界全体の動向にもフォーカスしておきましょう。

印刷機械を製造しているメーカーは印刷業界を、建設機械を製造しているメーカーであれば国内需要と、輸出・外需比率を見ておくなど、顧客企業の業界の構造やトレンドもあわせて理解しておきましょう。

環境への対応

機械業界にとって、環境対策も大きなテーマの一つです。環境対策と言っても色んな切り口があります。

例えば「レトロフィット」という概念は、使用済み機械のリサイクルと省エネを実現しようという考え方で、古くなった機械をNC(数値制御)装置を最新のものに変更することによって、古い機械を今の時代に合った機械として活用しようという考え方です。

環境対策上で最も重視されるのが二酸化炭素の排出やフロン、窒素酸化物(Nox)、PM(煤などの浮遊粒子)の抑制です。

大手機械メーカーはグローバルに事業を展開しており、欧州等の環境に対する規制が厳しい国々の要求に応えていかなければなりません。

自動車産業に端的に現れているように、地球温暖化をはじめとして環境保護に対する規制に応えていくことは機械メーカーにも求められています。特に建設機械メーカーや重機械、プラント企業にとって、「環境」は戦略的にも重要な課題です。

上位企業はESGを経営方針、中期経営計画に反映する企業が増えています。EGSとは、環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の略で、事業経営に関しても強く社会や環境を意識して、事業の方向性を定めていくものです。

技術的な優位性と海外メーカーの競争力

日本の機械メーカーの技術力は非常に高く、産業用ロボットや自動化技術も含めて日本の「モノづくり」を支えている中心的存在です。

「精度」や「品質」は世界でも非常に高く評価されており、世界でも高いシェアを持っている企業も沢山あります。

高付加価値のハイエンドな機械には定評がありますが、工作機械においては低位・中位レベルの機械で、台湾、中国、インド等のメーカーが技術・品質でも追いついてきており海外市場においては脅威になるケースも出ています。

日本企業はメンテナンス技術や、改善、新たな要求に対するシステムの更新や対応、IoTやAI等の先端技術を取り入れたソリューション全体で付加価値をつけていく必要があるのです。

製造業の人材不足とファクトリーオートメ―ションの高度化

日本国内の製造行全体はGDPの約2割を占め、就労人口も全産業の2割弱となっています。先進国の経済は製造業からサービス業に産業構造が移っていく傾向と、日本の場合は人口減少と高齢化が急速に進んでいるため、製造業の現場では人材不足が深刻な課題になってきました。

中小企業などは人材不足や後継者問題で廃業に追いかまれてしまう場合も出てきており、産業の競争力を保つという意味で国家的な問題になりつつあります。

人手不足問題を解消する一つの有力な方法が、IoT、ロボット、AI、ビッグデータなどのコア技術を活用して、データの集約・ 共有の円滑化、異業種間の連携、 経営資源の集中、新技術・事業の早期実装推進することです。

それによって製造現場の自動化や、人と機械の協業、伝統技術や職人技の体系化による技術継承、製造現場のデータを細かく取得することによる新たな付加価値の創造などの効果を生み出そうという考え方です。

特に高度なファクトリーオートメーション、無人化・自動化技術、更に「スマート工場」と呼ばれるIoT技術を活用して工場内設備・システム・センサーなどをインターネットで接続し、総合的に管理することにより、生産性向上を達成することは、人手不足の解消に必要不可欠です。

機械産業はまさにその実現のコア部分を担う産業です。更に言うと、この実現のためには電機メーカー、ITメーカー、通信事業者等の広範な企業との連携が必要になります。特にデジタル人材の育成は質・量ともに必要になります。

日本企業はメカトロニクス分野では強みがありますが、IoT技術やAIでは必ずしも優位性はありません。米国企業をはじめ、中国企業も国家を上げてIoTやAIへの投資を行っているため、製造業全体としての投資と取り組みが必要になっています。

日本では「Edgecross」と呼ばれるコンソーシアムが発足しています。「Edgecross」は、企業・産業の枠を超え、コンソーシアム会員が共に構築し、FAとITとの協調を実現する、オープンな日本発のエッジコンピューティング領域のソフトウェアプラットフォームです。

エッジコンピューティングとは、利用者のスマートフォン、PCなどのインターネットにつながるIoT機器において情報を処理したり、利用者に近いエリアのネットワークにサーバを分散配置して処理を行ったりするコンピューティングモデルのことで「データの生成元、または、その近くでのデータ処理を容易にするソリューション」と定義されています。

興味がある方は、ぜひEDGECROSS CONSORTIUMのWebページを参照してみてください。

まとめ

機械業界はその産業によって状況も異なるため、厳密に言えば現状、課題、そして未来の姿も違いますが、上記では共通で括れる大きなトレンドや、考え方を解説しました。

ビジネスモデルの記事と併せて読めば、短時間で機械業界の重要なポイントは理解できると思います。

この業界に興味を繋ぐことができた人は、機械業界に特徴的な職種や仕事の内容、機械メーカーに勤める人の「やりがい」やモチベーションはどんなものなのか、また機械メーカーに向いている人、向かない人はどういう人なのかについてもチェックしておきましょう。

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