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【就活の業界研究】:運輸・倉庫業界の主要各社の現況を把握しておこう

就活初期にできるだけ幅広い業界・業種を理解するために、業界研究コンテンツを作りました。何故それが大事かに関しては以下の記事を参考にしてください。

「就活の答え」では運輸・倉庫業界を、以下の項目に沿って解説していきます。

運輸・倉庫業界の6つのポイントを押さえよう

  • 運輸・倉庫業界の特徴とビジネスモデル
  • 運輸・倉庫業界の現状と課題・未来
  • 運輸・倉庫会社にはどんな仕事があるのか、職種の情報
  • 運輸・倉庫会社に働く人のモチベ―ションは何か
  • 運輸・倉庫会社に向く人、向かない人はどんな人か
  • 運輸・倉庫業界の上位企業の特徴と業績

物流業界の中でも運送会社・倉庫会社の上場企業のうち、就活生にとって気になる売上上位の企業に絞って企業の現況やその事業を取り巻く状況をまとめて解説します。

就活生が、自分の未来を物流業界、中でも運送会社や倉庫会社に託したいと思うか、志望の意思を固める上での参考にして下さい。

運輸・倉庫企業の概況

日本通運株式会社

2021年3月期連結決算(2020年度)

売上高 (百万円)2,079,195
経常利益 (百万円)81,276
親会社株主に帰属する当期純利益(百万円)56,102
包括利益(百万円)69,369
従業員数(人)72,366
外、平均臨時雇用者数14,675
連結子会社252社
非連結子会社26社
持分法適用関連会社25社
関連会社38社

日本通運及びそのグループ会社は、国内・海外各地域で貨物自動車運送業、鉄道利用運送業、航空利用運送業、海上運送業、港湾運送業、倉庫業等を行っている「ロジスティクス事業」を中心に、専門事業として「警備輸送事業」、「重量品建設事業」、及び各事業に関連する販売業・不動産業等の「物流サポート事業」を展開している総合運輸企業です。

主軸のロジスティクス事業は地域別のセグメントになっており、具体的には以下の事業を展開しています。

ロジスティクス事業:

  • 日本: 日本各地での鉄道利用運送事業、貨物自動車運送事業、倉庫業、利用航空運送事業、海上運送業、港湾運送事業及び付随する事業、情報資産管理業
  • 米州: 米州の各都市での利用航空運送事業、海運業、倉庫業等
  • 欧州: 欧州の各都市での利用航空運送事業、海運業、倉庫業等
  • 東アジア:東アジアの各都市での利用航空運送事業、海運業、倉庫業等
  • 南アジア・オセアニア:利用航空運送事業、海運業、倉庫業、重機建設業等

 

警備輸送事業:警備業及び付随する事業

重量品建設事業:重量物の運搬、架設、設置及び付随する事業

物流サポート事業:物流機器・包装資材・梱包資材・車両・石油・LPガスをはじめとする各種商品の販売、リース、車両の整備、保険代理店業務等。その他、不動産業、調査・研究業、ロジスティクスファイナンス事業、労働者派遣業等

上記の様に多彩な事業を展開している日本通運グループは連結売上2兆円を超える巨大企業グループです。

日本通運の2021年3月期におけるグループ連結業績は、売上高が2兆791億円と前連結会計年度に比べ11億円、0.1%の減収という結果でした。

新型コロナウイルス感染症拡大による減少38億円等という状況であり、若干の減収となっています。

利益面では、営業利益は781億円(前連結会計年度に比べ188億円、31.9%増)、経常利益は812億円(同、238億円、41.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は561億円となり、前連結会計年度に比べ386億円222.3%増となり、増益を達成しています。

2021年3月期における事業セグメント別の業績は以下の通りです。

2021年3月期連結セグメント売上・利益の概要

事業名外部顧客売上高(百万円)売上構成比セグメント利益・損失(百万円)利益構成比
ロジスティクス(日本)1,197,93557.6%51,98156.4%
ロジスティクス(米州)64,9273.1%4870.5%
ロジスティクス(欧州)111,1745.3%3,4043.7%
ロジスティクス(東アジア)133,7476.4%8,4459.2%
ロジスティクス(南アジア・オセアニア)105,7475.1%9,87910.7%
警備輸送69,1613.3%-907-1.0%
重量品建設45,8252.2%5,2195.7%
物流サポート350,67816.9%13,64514.8%
合計2,079,195100.0%92,156100.0%
調整額*-14,055
計上額2,079,19578,100

*セグメント利益又は損失の調整額△14,055百万円には、セグメント間取引消去△364百万円、各報告セグメントに配分していない全社費用△13,698百万円が含まれていす。(全社費用は、主に企業イメージ広告費用及び提出会社本社のグループ会社等管理部門に係る費用)

日本通運の事業戦略

日本通運グループでは創立100周年を迎える2037年におけるグループのあるべき姿として、以下の長期ビジョンを掲げています。

事業成長:グローバル市場で存在感を持つロジスティクスカンパニー

その為に、変わらぬ価値観と変えるべき価値観を以下の様に定義しています。

変わらぬ価値観:安全・コンプライアンス・品質に対するこだわりを基本とした「現場力」、企業メッセージ「We Find the Way」に表現される「お客様第一の姿勢」

変えるべき価値観:「イノベーションによる新たな価値創造」、これまでの日本・日本通運単体中心の価値観を、グローバル基準にシフト

2037年に向けての具体的な成長の売上拡大のイメージも明示しおり、特に現在、20%程度にとどまる海外売上高比率の大幅な増加を目指し、創立100周年の頃には、連結総売上高3.5兆円から4兆円、営業利益率5%超、海外売上高比率は50%を超えることを目指しています。

中期では日通グループ経営計画として、2019年から2023年度を対象として、以下の戦略に取り組んでいます。

日通グループ経営計画2023:

  • 顧客(産業軸)・事業軸・エリア軸の3軸アプローチをコア事業の成長戦略とする
  • 成長戦略の基盤となる高い収益性を実現することを日本事業の強靭化戦略とする
  • M&Aをグローバル経営基盤の強化・拡充を成し遂げるための非連続的な成長戦略と位置付ける
  • グローバルガバナンスをはじめとした、持続的成長と企業価値向上のためのESG経営を確立する

就活で日本通運を志望する皆さんは、日本通運の理念やビジョン、中長期の事業戦略をしっかり把握して、自分自身のビジョンや志望動機の作成に活かしていきましょう。

ヤマトホールディングス株式会社

2021年3月期連結決算(2020年度)

営業収益 (百万円)1,695,867
経常利益 (百万円)94,019
親会社株主に帰属する純利益(百万円)56,700
包括利益(百万円)73,292
従業員数(人)223,191
子会社54社
関連会社27社

ヤマトグループは持株会社のヤマトホールディングス株式会社の傘下で、中核企業であるヤマト運輸をはじめ、事業会社である子会社及び関連会社が以下のセグメントで事業を展開しています。

事業内容と主要製品

  • デリバリー事業:宅急便、宅急便コンパクト、ネコポス、クール宅急便、宅急便タイムサービス、国際宅急便、ゴルフ・スキー・空港宅急便、クロネコDM便、国内航空貨物輸送、時間便
  • BIZ-ロジ事業:ロジスティクス、メディカル製品物流サービス、メンテナンスサポートサービス、リコールサポートサービス、国際貨物一貫輸送サービス、海外生活支援サービス
  • ホームコンビニエンス事業:家財・家電の集配・セッティングサービス、引越・生活関連サービス、物品販売事業
  • e-ビジネス事業:システムの開発、システムパッケージの販売、物流情報サービス、情報セキュリティサービス
  • フィナンシャル事業:宅急便コレクト、ネット総合決済サービス、企業間流通決済サービス
  • オートワークス事業:車両整備事業、燃料販売、損害保険代理店業
  • その他:JITBOXチャーター便、シェアードサービス

ヤマトホールディングスの2021年3月期におけるグループ連結業績は、主にEC領域の荷物の取扱数量が増加に対応した結果、営業収益が1兆6,958億67百万円となり、前連結会計年度に比べ657億20百万円の増収となっています。

利益面では、営業利益が921億21百万円(前連結会計年度比474億20百万円の増益、6.1%増)、経常利益は940億19百万円(同533億94百万円の増益、31.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益が567億円(同343億76百万円の増益、54.0%増)となり、増収増益を達成しています。

2021年3月期における上記事業の売上収益及びセグメント別利益は以下の通りです。

2021年3月期連結セグメント売上・利益の概要

事業名外部顧客営業収益(百万円)売上構成比セグメント利益・損失(百万円)利益構成比
デリバリー事業1,418,99383.7%77,19564.7%
BIZ-ロジ事業146,6098.6%5,1084.3%
ホームコンビニエンス事業26,8471.6%-5,699-4.8%
e-ビジネス事業28,4171.7%11,6699.8%
フィナンシャル事業39,6712.3%6,2765.3%
オートワークス事業21,8331.3%3,6003.0%
その他13,4930.8%21,13617.7%
合計1,695,867100.0%119,287100.0%
調整額-27,165
計上額1,695,86792,122

ヤマトグループは、一貫して社会的インフラとしての宅急便ネットワークの高度化、より便利で快適な生活関連サービスの創造、革新的な物流システムの開発を通じて、豊かな社会の実現に貢献することを経営理念に掲げ、生活利便の向上に役立つ商品・サービスを開発している企業です。

ヤマトホールディングスの事業計画

現在は新たにヤマトグループ中期経営計画「Oneヤマト2023」を2021年1月に策定し、この中期経営計画を基に事業を展開しています。

「Oneヤマト2023」は、ラストマイルの配送の強み、多くの法人顧客との接点を起点として、グループ一丸で幅広い顧客のサプライチェーンの下流から中・上流まで入り込むことを掲げています。

顧客・社会のニーズ変化に「Oneヤマト」で向き合い、「物流」領域を徹底的に強化することを基本方針とし、中期経営計画の最終年度となる2024年3月期において、連結営業収益2兆円、連結営業利益1,200億円(連結営業利益率6.0%)、ROE10.0%の達成を定量目標としています。

2020年1月に策定した、ヤマトグループの中長期的なグランドデザインである、経営構造改革プラン『YAMATONEXT100』では13の経営課題、3つの事業構造改革(「デリバリー事業の構造改革」、「非連続成長を実現するための収益・事業構造改革」、「持続的に成長していくためのグループ経営構造改革」)を具体化するために、以下、9つの重点課題を設定し、それぞれに対応した施策を展開中です。

9つの重点課題

  1. データ分析に基づく経営資源の最適配置
  2. グループインフラの強靭化
    • 拠点の再配置と機能拡充による価値提供の強化と、生産性の向上
    • 輸送機能の最適化、多機能化と、オープンな配送ネットワークの拡充
    • 業務プロセス改革(BPR)の推進
  3. サプライチェーンをトータルに支援する、ビジネスパートナーへの進化
    • 上流から下流まで、サプライチェーン全体にわたる価値提供の強化
    • お客様に向き合う法人部門の一体運営
  4. 「ECエコシステム」の最適解の創出
  5. 資本効率の向上
  6. 運創業」を支える人事戦略の推進
  7. 経営体制の刷新とガバナンスの強化
  8. データ戦略、イノベーション戦略の推進
  9. サステナブル経営の強化

ここ数年特に消費スタイルの急速な変化等に伴い小口貨物が増加し続ける一方、国内労働需給の逼迫感がさらに強まっていることを背景に、中核のデリバリー事業では、収益力の回復と集配キャパシティの拡大を両立させるべく、プライシングの適正化やお客様からの信頼と期待に応えるための集配体制の強化など、ラストワンマイルネットワークの再構築を推進中です。

またグローバル市場への対応としては、ヤマトグループ8社が取得した小口保冷配送サービスに関する国際規格の認証を梃とし、高付加価値なクロスボーダー・ネットワークの構築を積極的に推進するなど、引き続きクロスボーダー物流の拡大に対応すべく、日本・東アジア・東南アジア・欧州・米州の5極間の連携と各地域の機能強化に取り組んでいます。

就活でヤマトホールディンスを志望する皆さんは、運輸業界が直面する課題を理解することは当然として、その課題に対応し、更なる成長を目指すための中長期の事業戦略をしっかり理解して、自分自身のビジョンや志望動機の作成に役立ててみて下さい。

SGホールディングス株式会社

2021年3月期連結決算(2020年度)

営業収益 (百万円)1,312,085
経常利益 (百万円)103,666
親会社株主に帰属する当期純利益(百万円)74,342
包括利益(百万円)92,981
従業員数(人)52,021
外、平均臨時雇用者数45,753
連結子会社115社
持分法適用関連会社3社

SGグループホールディングス及びグループ企業は、佐川急便を中核的な企業として形状・頻度・数量など法人顧客の様々なニーズに基づいた出荷に対応可能な物流配送網を構築し、物流業務受託(B to B(事業者間の物流)及びB to C(事業者から個人への物流)、を中心に事業展開を行っています。

具体的な事業セグメントは物流ソリューションの提供のために、主に輸送業務を担う会社を「デリバリー事業」とし、物流業務の包括受託(3PL:サードパーティー・ロジスティクス)と国際輸送及び海外現地物流を担う会社を「ロジスティクス事業」、主に物流ソリューション提供のための事業インフラである物流施設を中心に不動産の開発、賃貸、管理等を行う「不動産事業」に区分しています。

SGホールディングス、佐川急便の特徴は、約30,000人のセールスドライバーが集配業務のみならず営業担当者として法人顧客のニーズの把握・ソリューションの提案などを行い、顧客企業のサプライチェーンを把握した上で、SGホールディングスグループのあらゆるリソースを活用した効率的な物流システムの提案及び提供をしているところにあります。

各事業の主要商品は以下の通りです。

  • デリバリー事業:飛脚宅配便、飛脚ラージサイズ宅配便、メール便、特定信書便、引越、ルート配送、チャーター輸送、設置輸送、美術品輸送、納品代行、食品配送
  • ロジスティクス事業:流通加工、物流システム構築、在庫保管・入出庫管理、物流センター運営、ルート配送、チャーター輸送、国際宅配便、国際航空・海上輸送
  • 不動産事業:不動産賃貸・管理、不動産開発、資産管理・運用、再生可能エネルギー供給
  • その他:商品販売、保険代理、燃料販売、自動車整備・販売、システム販売・保守、e-コレクト、人材派遣・請負

SGホールディングスの2021年3月期におけるグループ連結業績は、営業収益が1兆3,120億85百万円となり、前連結会計年度に比べ11.8%の増加なり増収という結果でした。

利益面では、営業利益が1,017億26百万円(前連結会計年度比34.8%増)、経常利益は1,036億66百万円となり同期比28.7%の増加、税金等調整前当期純利益は1,117億88百万円となり、同40.7%の増加、親会社株主に帰属する当期純利益は743億42百万円となり、前連結会計年度に比べ57.2%の増収増益を達成した年度決算となっています。

2021 年3月期における上記事業の営業収益及びセグメント別利益は以下の通りです。

事業名外部顧客営業収益(百万円)売上構成比セグメント利益
(百万円)
利益構成比
デリバリー事業1,014,95277.4%71,49671.7%
ロジスティクス事業207,80815.8%12,74512.8%
不動産事業22,8511.7%11,31411.3%
その他66,4725.1%4,2094.2%
合計1,312,085100.0%99,766100.0%
調整額1,959
計上額1,312,085101,726

SGホールディングスの事業計画

SGホールディングスグループは、2017年3月期から2025年3月期までの9年間の長期経営計画で目指す姿を「アジアを代表する総合物流企業グループへ」と定めています。

現在はその第2段階として新中期経営計画「Second Stage 2021」(2020年3月期から2022年3月期)で定めた次の経営戦略を重点的に取り組んでいます。

中期経営計画の経営戦略:

  1.  グループ総合力の結集による進化した物流ソリューションの提供
  2.  経営資源の価値最大化による成長基盤の確立
  3.  デジタル化の推進と最新技術の導入による効率化・顧客利便性の追求
  4.  グローバル物流事業における顧客基盤拡大と高いプレゼンスの発揮
  5.  組織・人材の課題解決力の高度化による競争優位性の創出
  6.  経営管理体制の一層の強化及びステークホルダーの満足度向上

グループ総合力の結集による進化した物流ソリューションの具体的な戦略として、顧客の様々なニーズに応え、物流課題を解決するために、デリバリー、3PL、国際物流及びITなどグループの機能を有機的に組み合わせること、また、新たなサービスの創出を通じてのソリューション提供のため、「GOAL」と呼ばれるプロジェクトチームを組織し、先進的ロジスティクスの提供に注力しています。

中期経営計画の具体化として、2020年2月に次世代型大型物流センター「Xフロンティア」を開設し、本稼働しています。「Xフロンティア」は、宅配便の大規模中継センター機能に加え、国際物流、eコマース向け物流プラットフォーム、大型・特殊輸送などグループの様々な物流機能を集約した拠点です。

Xフロンティアによって宅配便の高性能な仕分け搬送機等の導入により1時間当たり約10万個の仕分けが可能となり、ネットワーク全体での取扱個数のキャパシティを押し上げる効果とともに、国際物流、eコマース向け物流プラットフォーム、大型・特殊輸送などグループの様々な物流機能を集約しており、より高度な物流の提供を可能としています。

「Xフロンティア」を起点に、「GOAL」を継続的に強化・進化させながら、変化する顧客ニーズに合致した物流ソリューションを提供し、事業拡大を推進知る方針です。

また2016年3月には株式会社日立物流と資本業務提携契約を締結(その後2020年に一部見直しを実施)しており、「デリバリー事業とロジス ティクス事業の融合」をテーマとして掲げ、両社の経営資源を活用した新たな物流ソリューションの提供、車 両・センターの共同活用による効率化等、様々な事業シナジーの創出に取り組んでいます。

またグローバルネットワークの強化として、南アジア・東南アジア・東アジア・アフリカ等から欧米への物流ネットワークに強みがあるEXPOLANKA HOLDINGS PLCと日本を基軸として展開した国際物流ネットワークを連携させることにより、今後の成長が期待される新興地域でのグローバル物流の強化を計画しています。

株式会社 日立物流

2021年3月期連結決算(2020年度)

売上収益 (百万円)652,380
調整後営業利益(百万円)36,711
税引前利益 (百万円)39,134
親会社株主に帰属する当期利益(百万円)22,873
親会社株主に帰属する包括利益(百万円)29,211
従業員数(人)22,682
外、平均臨時雇用者数13,853
連結子会社81社
持分法適用関連会社16社

日立物流及びグループ企業は、顧客に対して、陸・海・空を網羅した総合的な物流サービスの提供等を行っています。具体的には国内物流、国際物流、その他の3つのセグメントで以下の内容の事業を展開しています。

事業区分事業内容
国内物流・3PL事業〔国内〕

(物流システム構築、情報管理、在庫管理、受発注管理、流通加工、物流センター運営、工場構内物流作業、輸配送など物流業務の包括的受託)

一般貨物・重量品・美術品などの輸送・搬入・据付作業、工場・事務所などの大型移転作業、倉庫業、トランクルームサービス、産業廃棄物の収集・運搬業

国際物流・3PL事業〔国際〕

(通関手続、陸上・海上・航空の輸送手段を利用した国際一貫輸送など物流業務の包括的受託)

海外現地物流業務、航空運送代理店業

その他物流コンサルティング業、情報システムの開発・設計業務、情報処理の受託業務、コンピューターの販売業務、旅行代理店業務、自動車の整備・販売・賃貸業務、不動産賃貸業、自動車教習事業 等

日立物流の2021年3月期におけるグループ連結業績は、売上収益が前連結会計年度に比べ3%減少し、6,523億80百万円という結果でした。

利益面では、調整後営業利益は売上収益の減少はあったものの、国内発着及び中国フォワーディング事業の収益性向上や、各地域における生産性改善・総コスト抑制効果等により前連結会計年度に比べ10%増加し、367億11百万円、営業利益は、新型コロナウイルス感染症拡大による損失等があったものの、佐川急便(株)の全株式の譲渡*等によりその他の収益が増加したことなどにより、前連結会計年度に比べ19%増加し、410億50百万円、税引前当期利益は前連結会計年度に比べ16%増加し、391億34百万円、親会社株主に帰属する当期利益は、前年度比6%増加し、228億73百万円となり、増益の年度決算となっています。

  • *日立物流とSGホールディングス及び佐川急便との資本提携の一部変更により、日立物流はSGホールディングス(株)が保有する日立物流株式の一部を取得するとともに、日立物流が保有する佐川急便(株)の株式の全てをSGホールディングス(株)に譲渡しています。
  • 日立物流とSGホールディングス及び佐川急便は、2016年に締結した資本提携の成果を踏まえ、経営統合の可能性について検討・協議をしてきましたが、日々の協創・協業活動をベースとした事業面のさらなる強化を図りながらも、それぞれ独自に成長戦略を推進することが、お互いの企業価値の最大化に寄与するという結論に達したため、経営統合の協議は当面見送る方針を発表しています。

2021年3月期における上記事業の売上収益及びセグメント別利益は以下の通りです。

事業名外部顧客売上収益(百万円)売上構成比セグメント利益
(百万円)
利益構成比
国内物流421,19064.6%25,17668.6%
国際物流216,25833.1%10,34028.2%
その他14,9322.3%1,1953.3%
合計652,380100.0%36,711100.0%
調整額
計上額652,38036,711

日立物流グループは、中期的な経営戦略の基本方針として、ブランドスローガン「未知に挑む。」とビジネスコンセプト「LOGISTEED」を掲げ、機能としての物流強化(スマートロジスティクス)を中核としながらも、事業・業界を超えた協創領域の拡大を図り、ロジスティクスの領域を超えた、新たなイノベーションを創出することを目指しています。

「LOGISTEED」とは LOGISTICSと、Exceed、Proceed、Succeed、そしてSpeedを融合した言葉で、ロジスティクスを超えてビジネスを新しい領域に導いていく意思が込められています。

2019年度から2021年度(2019年4月1日 ~2022年3月31日)を対象とした中期経営計画(LOGISTEED 2021)では、以下の重点施策を展開しています。

  1. 強固なコア領域(スマートロジスティクス領域)構築のためのM&Aも含めたポートフォリオ戦略の実行
  2. コア領域を強化するとともにさらなる領域拡大へとつなげる協創戦略の実行
    • SGホールディングス、株式会社エーアイテイー、株式会社近鉄エクスプレス、三菱HCキャピタル、各社との協創
  3. 物流領域を基点/起点としたサプライチェーンのデザイン
    • 実業×デジタルトランスフォーメーション」の具現化
    • 協創パートナーも含めたデジタライゼーションによる「物流現場力×プラットフォーム」の拡大
  4. トップライン成長戦略の実行
  5. 次世代につなぐオペレーションオリジン(現場主義)とその継承
  6. 環境・社会・ガバナンスと企業倫理

上記は骨子のみですが、中期経営計画は日立物流の独自の考え方や戦略が色濃く表れたものになっています。

就活で日立物流を志望する皆さんは、中期経営計画(LOGISTEED 2021)の内容を把握して、業界及び企業研究を深め、自身のビジョンや志望動機に活かしていきましょう。

セイノーホールディングス株式会社

2021年3月期連結決算(2020年度)

売上高 (百万円)592,046
経常利益 (百万円)27,751
親会社株主に帰属する当期純利益(百万円)16,660
包括利益(百万円)22,746
従業員数(人)29,411
外、平均臨時雇用者数9,134
連結子会社82社
非連結子会社1社
関連会社20社

セイノーホールディングスは純粋持株会社であり、国内輸送の西濃運輸をはじめとして多くのグループ企業が輸送事業、自動車販売事業、物品販売事業、不動産賃貸事業、その他を主な事業として展開しています。

各事業の特徴は以下の通りです。

輸送事業:

国内輸送においては、連結子会社40社、持分法適用関連会社2社及び関連会社9社が相互輸送を行っています。

トラック輸送のパイオニアとして小口商業貨物を主力とし、宅配、引越、貸切等の運送を行う貨物自動車運送事業、航空、鉄道、海上等の各種交通機関を利用して貨物の運送を行う貨物利用運送事業のほか、貨物運送による付帯業務として倉庫業、航空運送代理店業、損害保険代理業等も展開しています。

国際輸送においては、連結子会社7社、持分法適用関連会社3社及び持分法適用関連会社2社が相互輸送及び通関業に従事しており、ワールドワイドなネットワークを構築しています。

自動車販売事業:

自動車販売事業は連結子会社11社、持分法適用関連会社1社がトラック、乗用車および自動車部品の販売、修理事業等を展開しています。

物品販売事業:

物品販売事業は、連結子会社2社によって燃料販売、紙類販売等を展開しています。

不動産賃貸事業:

不動産賃貸事業は、連結子会社20社によって代替されたトラックターミナル跡地等の資産の有効活用を図っています。

その他事業:

その他としての事業は情報関連業、事務代行業、広告代理店業、タクシー業、建築工事請負業、保険代理店業、旅行代理店業、労働者派遣業、住宅販売業、印刷業等であり連結子会社22社及非連結子会社1社及び関連会社3社で展開しています。

その他事業:

その他としての事業は情報関連業、事務代行業、広告代理店業、タクシー業、建築工事請負業、保険代理店業、旅行代理店業、労働者派遣業、住宅販売業、印刷業等であり連結子会社23社及非連結子会社1社び関連会社3社で展開しています。

セイノーホールディングスの2021年3月期におけるグループ連結業績は、売上高が5,920億46百万円(前連結会計年度比5.4%減)という結果でした。

利益面では、営業利益は245億60百万円(前連結会計年度比17.3%減)、経常利益は277億51百万円(前連結会計年度比11.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は166億60百万円(前連結会計年度比35.5%減)となり、減収減益の年度決算になっています。

2021年3月期における上記事業の売上収益及びセグメント別利益は以下の通りです。

事業名外部顧客売上高(百万円)売上構成比セグメント利益
(百万円)
利益構成比
輸送事業441,09074.5%18,37571.0%
自動車販売事業98,33316.6%4,78018.5%
物品販売事業31,0345.2%7322.8%
不動産賃貸事業1,8640.3%1,4945.8%
その他19,7223.3%4851.9%
合計592,046100.0%25,868100.0%
調整額*-1,308
計上額592,04624,560

*セグメント間取引消去及び全社費用(全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない提出会社の営業費用)

セイノーホールディングスグループは3ヵ年中期経営計画「バリューアップ チャレンジ 2020 〜成長へのテイクオフ〜」に取り組んできました。輸送事業での課題を以下のように設定して、事業を展開してきました。

 

輸送事業:

  • 主力の輸送事業では、ネットワークの安定・維持・拡大を図り、盤石な輸送ネットワークの構築によるお客様への最適輸送の提供、ロジスティクス事業では、ロジ・トランス機能の拡大、グローバル3PLの拡大、集配車両とビジネスセンターのベストミックスによる街区一帯の効率化(スマートシティー)の実現、国際化への対応では、国際輸送サービス「5つの機能」(国際物流、国内集配送、クロスボーダー輸送、倉庫、貿易金融)の提供等に注力

少子高齢化による人口減少と労働力不足への対策として、人員戦力を最大限に活かし生産性向上に注力しています。長距離路線便の一部を鉄道やフェリーによる輸送に切り替えるモーダルシフトの拡大、ダブル連結トラックの運行を開始するなど、労働力不足の中、運び方改革を推進することで収益の改善や環境負荷軽減を図ってきました。

また配達時の電子サインの普及率を高め、更にWeb受領書照会サービスを導入してお客様自身による受領印の検索が可能とするなどの業務の効率化も図っています。

現在は2020年度を初年度とする新3ヵ年中期経営計画の基となる方針『Connecting our values』~すべてはお客様の繁栄のために~を策定し、第2次総合物流商社から価値創造型総合物流商社へ進化させる方針です。

顧客の課題解決に向けた価値提供やロジスティクスなどの成長分野への集中投資を通じて、事業変革と更なる効率化を展開しています。

株式会社 近鉄エクスプレス

2021年3月期連結決算(2020年度)

営業収入 (百万円)609,110
経常利益 (百万円)34,529
親会社株主に帰属する当期純利益(百万円)21,644
包括利益(百万円)25,473
従業員数(人)16,587
外、平均臨時雇用者数2,951
連結子会社129社
持分法適用関連会社10社

近鉄エクスプレス及びそのグループ企業は、航空、海上、陸上の貨物運送業、倉庫業及びその付帯サービスを事業として展開しています。

国際物流サービスを提供しており、事業セグメントは近鉄エクスプレス及び株式会社近鉄ロジスティクス・システムズ他による「日本」、Kintetsu World Express (U.S.A.), Inc.他による「米州」、Kintetsu World Express (Deutschland) GmbH他による「欧州・中近東・アフリカ」、Kintetsu World Express (HK) Ltd.他による「東アジア・オセアニア」、KWE-Kintetsu World Express (S) Pte Ltd.他による「東南アジア」及びAPL Logistics Ltd及びそのグループ会社による「APLL」に区分されています。

具体的な事業と主なサービスの内訳は以下のようになります。

貨物運送事業:

  • 貨物利用運送事業(航空、海上、鉄道)、一般貨物自動車運送業及び貨物自動車利用運送業、航空運送代理店業、輸入混載貨物仕分業務、通関業、梱包業

倉庫業(流通加工・作業サービス含む):

  • 貨物の仕分け、保管、在庫管理、検品、流通加工、及びそれらに付随するサービス

その他付帯事業:人材派遣業、不動産管理業、損害保険代理店業

近鉄エクスプレスの2021年3月期におけるグループ連結業績は、営業収入が609,110百万円(前連結会計年度比11.9%増)となり増収という結果でした。

利益面では、営業利益が34,177百万円(同73.4%増)、経常利益は34,529百万円(同98.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は21,644百万円(同358.2%増)となり、大幅な増益を達成しています。

2021年3月期における上記事業の売上収益及びセグメント別利益は以下の通りです

事業名売上構成比セグメント利益
(百万円)
利益構成比
日本145,45823.9%8,22924.1%
米州55,5729.1%5,13615.0%
欧州・中近東・アフリカ37,2516.1%1,3353.9%
東アジア・オセアニア130,84221.5%11,13432.6%
東南アジア91,66715.0%8,01323.5%
APLL147,95124.3%-19-0.1%
その他3650.1%3170.9%
合計609,110100.0%34,147100.0%
調整額30
計上額609,11034,177

近鉄エクスプレスグループの経営理念は「ロジスティクスを通して新たな価値と最良の環境を創造し、お客様・株主・従業員と共にグローバル社会の発展に貢献する」です。

グローバルネットワークを駆使し、お客様に対して輸送業者としてのみならず、欠かすことの出来ないビジネスパートナー、真の「グローバル・ロジスティクス・パトナー」となることを標榜しています。

長期ビジョンとしては「Global Top 10 Solution Partner~日本発祥のグローバルブランド」として営業収入1兆円、営業利益500億円、航空貨物物量100万トン超、海上貨物物量100万TEU、純有利子負債ゼロを具体的なあるべき姿として描いています。

また中期的な経営戦略としては、3ヵ年の「中期経営計画」(2020年3月期~2022年3月期)を策定しており、具体的には以下の戦略を展開しています。

基本方針:

  • 主力事業である航空・海上フォワーディング事業を基軸とする事業規模の拡大
  • ロジスティクス事業はライトアセットモデルを基本に幅広い顧客ニーズに対応
  • サプライチェーン・ソリューションをコアビジネスとするAPLLとの協業によるグローバル市場での事業拡大と企業価値の向上

基本戦略と施策

経営基盤の強化:

  • グループガバナンスの強化
  • 次世代ITの企画/導入
  • グローバル人材の育成強化
  • 財務健全性の向上

営業戦略:

  • 顧客基盤の拡充
  • 品目別営業戦略の推進
  • アジア域内およびアジア発着物量の拡大

オペレーション戦略:

  • スケールメリットを活かした原価削減

APLL事業戦略:

  • 顧客産業別(Automotive, Retail, Consumer, Industrial)ビジネス拡大の推進

上記中期経営計画の骨子の一部ですが、就活で近鉄エクスプレスを志望する皆さんは、特に国際物流事業を深く理解することは必須となります。

その上で近鉄エクスプレスの中長期のビジョンや事業戦略を理解して、ビジョンや志望動機の作成に活かしていきましょう。

株式会社 上組

2021年3月期連結決算(2020年度)

営業収益(百万円)268,290
経常利益 (百万円)26,184
親会社株主に帰属する純利益(百万円)17,932
包括利益(百万円)23,280
従業員数(人)4,335
連結子会社25社
関連会社17社

上組及びそのグループ企業は、物流企業を中核として以下のセグメントで事業を展開しています。港湾総合運送では首位級の企業です。

国内物流事業:

  • 港湾荷役、コンテナターミナル運営、上屋保管等を行う港湾運送、貨物の保管及び保管貨物の入出庫作業を行う倉庫業、貨物自動車運送及び貨物自動車運送の委託、取次ぎを行う自動車運送業、その他国内における運輸関連の事業

国際物流事業:

  • 国際複合一貫輸送などの国際輸送業及び海外における輸送及びそれに付随する事業

その他:

  • 重量建設機工事業、不動産賃貸事業、酒類の製造販売、物品等の販売・リース、金融業、農産物生産販売業、太陽光発電事業、ソフトウエアの開発・設計及びメンテナンス等の事業

上組の2021年3月期におけるグループ連結業績は、営業収益が2,682億90百万円(前年同期比3.8%減)となり若干の減収という結果でした。

利益面では、営業利益が244億49百万円(同0.9%減)、経常利益261億84百万円(同0.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益179億32百万円(同2.4%減)となり、若干の減益の決算となっています。

2021年3月期における上記事業の売上収益及びセグメント別利益は以下の通りです。

事業名外部顧客営業収益(百万円)売上構成比セグメント利益
(百万円)
利益構成比
国内物流事業211,16778.7%20,57484.2%
国際物流事業32,67312.2%1,6276.7%
その他24,4499.1%2,2429.2%
合計268,290100.0%24,445100.0%
調整額4
計上額268,29024,449

上組の中期5ヵ年計画(2021年3月期から2025年月期)の経営戦略では、以下の課題に注力する方針となっています。

基幹事業の強化:

  • 新たな貨物の開拓:上組の基盤となる貨物(青果物、穀物、飼料原料、エネルギー関連貨物など)に加えて、新たな収益の柱となる貨物を開拓
    • 例:今後の市場成長が見込まれる冷蔵冷凍貨物や、都市部におけるeコマース関連貨物等
  • 顧客への積極的な物流改革提案
  • 新エネルギーへの転換における物流展望
    • 物流分野における環境負荷軽減を視野に入れ、水素やバイオマスなど新エネルギー資源の輸送・保管技術の確立
    • 太陽光・風力・水素電池などの物流機器・施設への取り込みを積極的に検討

海外事業の収益性強化:

  • 物流センター業務への取り組みや、グループが出資参画するコンテナターミナルでの荷役作業の受注獲得による収益性向上
  • 開発途上国におけるインフラ建設案件や、加速する中国からの生産拠点移転をにらんだ重量物輸送・据付案件の増加への取り組み
  • ASEAN等の熱帯・亜熱帯地域における温度管理型の物流施設のニーズ増加への対応
  • ASEAN経済共同体(AEC)内の越境輸送では、物流センターやトラック輸送の需要が旺盛であり、設備投資を前提とした参入余地を検討

新規事業開拓

  • 物流事業における新規顧客・貨物の開拓を推進
  • 物流以外の広範な領域での柔軟な発想による収益事業の創出

人材確保・育成強化に向けた取り組み:

  • 総合物流企業にふさわしい企画力・提案力・実行力を備えた人材の確保・育成のため、採用の強化と教育体制の充実を含めた人事政策のさらなる改善に取り組む

経営目標の達成状況を判断する指標:

  • 中期5ヵ年計画の最終年度となる2025年3月期の連結業績目標:営業収益2,800億円、営業利益300億円、経常利益310億円

三井倉庫ホールディングス株式会社

2021年3月期連結決算(2020年度)

営業収益 (百万円)253,559
経常利益 (百万円)17,240
親会社株主に帰属する当期純利益(百万円)11,549
包括利益(百万円)15,635
従業員数(人)8,502
外、平均臨時雇用者数3,210
連結子会社81社
関連会社9社

三井倉庫ホールディングスのグループ各社は、倉庫保管・荷役、港湾作 業・運送、海外における物流サービス・複合一貫輸送、航空貨物輸送、3PL、サプライチェーンマネジメント支援、 陸上貨物運送等、様々な物流サービスを有機的・効率的に顧客に提供する物流事業とビル賃貸業を中心とする不動産事業を展開しています。

三井倉庫ホールディングスの2021年3月期におけるグループ連結業績は、営業収益が前年同期比124億79百万円増の2,535億59百万円となり、増収という結果でした。

利益面では連結営業利益が同58億52百万円増の176億61百万円、連結経常利益は同67億9百万円増の172億40百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は、同51億53百万円増の115億49百万円となり、過去最高益を更新する結果となっています。

この増収増益は、新型コロナウイルス感染症の影響として、輸出入の減少による海上フォワーディング業務等の取扱減少があった一方、巣ごもり消費拡大を受けた家電メーカー物流等の取扱の増加、顧客のサプライチェーンの見直しおよび海上コンテナ不足による海上輸送からの切り替えの動きに伴う航空輸送の取扱増加に加え、航空輸送の需給逼迫による運賃高騰などが寄与したカタチとなっています。

また三井倉庫グループが注力している統合ソリューションサービス関連のソリューション物流の既存業務取扱増加及び新規取扱開始なども貢献しています。

事業セグメントは物流事業と不動産事業に分かれているシンプルな構成です。

2021年3月期における上記事業の売上収益及びセグメント別利益は以下の通りです。

事業名外部顧客営業収益百万円)売上構成比セグメント利益
(百万円)
利益構成比
物流事業244,64596.5%14,98472.0%
不動産事業8,9143.5%5,83328.0%
合計253,559100.0%20,818100.0%
調整額-3,156
計上額253,55917,661

各事業の中核となる企業及びその特徴は以下の通りです。新卒の採用は各社で行われているため、詳しくは個別の企業研究が必要になります。

  • 三井倉庫株式会社:倉庫保管・港湾事業・海外における物流サービス
  • 三井倉庫エクスプレス株式会社:複合一貫輸送・航空貨物
  • 三井倉庫ロジスティクス株式会社:サードパーティロジスティクス
  • 三井倉庫サプライチェーンソリューション株式会社:サプライチェーンマネージメント支援
  • 三井倉庫トランスポート株式会社:陸上貨物輸送

三井倉庫ホールディングスグループは、5ヶ年計画である「中期経営計画2017」を現在実行中であり、引き続き抜本的事業収益力の強化を目指し、適正料金収受を始めとする粗利益改善施策の実行、コスト削減の推進に注力しています。

中期経営計画における事業運営の基本方針:

反転から持続的成長

  1. 抜本的な事業収益力の強化
  2. 財務基盤の再建
  3. グループ経営の強化による顧客起点の統合ソリューションサービスの構築

国内外フォワーディング業務は好調に推移しており、現在注力しているヘルスケア貨物の保管荷役業務の取扱伸張、家電量販向け輸配送業務における取扱量の増加に取り組んでいます。

また、現在は重点施策として「圧倒的な現場力」の構築、一気通貫の「統合ソリューションサービス」の構築、「ESG経営」を掲げ、事業を展開しています。

株式会社 日新

2021年3月期連結決算(2020年度)

売上高 (百万円)155,915
経常利益 (百万円)4,287
親会社株主に帰属する純利益(百万円)2,007
包括利益(百万円)6,987
従業員数(人)5,868
外、平均臨時雇用者数790
子会社及び関連会社78社

日新及びグループ会社は、国内外にわたる物流事業をはじめとして、旅行事業および不動産事業を展開しています。

日新では物流事業および不動産事業を展開、子会社・関連会社は、物流事業(米州地域4社、欧州地域7社、東南アジア・インド地域16社、中国8社、国内28社の63社)および旅行事業(11社)、不動産事業(不動産事業専業1社を含む4社)という構成です。

主力の物流事業はグループ各社が連携し国際複合一貫輸送、海外物流、航空貨物輸送、港湾運送、自動車運送、倉庫、構内作業などが中心となります。

日新の2021年3月期におけるグループ連結業績は、売上高が155,915百万円(前連結会計年度比79.0%)となり減収という結果でした。

利益面では、営業利益が、2,611百万円(前連結会計年度比74.0%)、経常利益は、4,287百万円(同104.2%)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,007百万円(同74.2%)となり、減益となっています。

2021年3月期における上記事業の売上収益及びセグメント別利益は以下の通りです。

事業名外部顧客売上高(百万円)売上構成比セグメント利益
(百万円)
利益構成比
物流事業150,47696.5%4,149158.9%
旅行事業4,1942.7%-2,315-88.7%
不動産事業1,2450.8%77629.7%
合計155,915100.0%2,611100.0%
調整額0
計上額155,9152,611

日新では2022年3月期を最終年度とする日新グループ第6次中期経営計画を基に事業を展開していましたが、新型コロナウイルス感染症拡大による世界経済環境の変化が著しく、更なる感染拡大の懸念等収束が見通せない状況の中、当初策定した定量目標の達成は困難なものと判断し、定量目標を取り下げています。

中期的な課題としては、世界最高品質のサービスを提供できる「グローバル・ロジスティクス・サービス・プロバイダー(GLSP)」であることを目指し、海外事業の強化・拡大、国内事業の再構築、また、経営の効率化の推進に注力しています。

中期経営計画の定量目標は取り下げられていますが、経営計画の骨子である以下の重点施策には引き続き注力して事業を展開しています。

重点分野への投資加速:

  • 自動車関連物流 ~自動車関連物流における日新ブランドの確立
  • 化学品・危険品物流 ~危険品施設の拡充と化学品・危険品物流のグローバルネットワーク構築
  • 食品物流 ~食品物流機能の拡充と食品物流のグローバル展開

国内事業の収益力向上:

  • 物流施設の再編
  • 業務効率化の追求
  • 物流事業・旅行事業の連携強化
  • AIを活用した提案型営業の推進

グループ経営基盤の強化:

  • ガバナンスの強化とコンプライアンスの徹底
  • 人材の確保と育成
  • 資金の効率化などの財務体質の強化

各地域拠点の連携により取扱品目と分野を拡大して行くことで、海上事業と航空事業の収益拡大する、またアジア、中国へ生産拠点を移転による物流需要に対応する等の活動にも注力しています。

三菱倉庫株式会社

2021年3月期連結決算(2020年度)

営業収益 (百万円)213,729
経常利益 (百万円)16,013
親会社株主に帰属する当期純利益(百万円)39,160
包括利益(百万円)55,603
従業員数(人)4,598
外、平均臨時雇用者数2,570
子会社54社
関連会社15社

三菱倉庫及びグループ企業は倉庫事業を中核として陸上運送事業、港湾運送事業、及び国際運送取扱事業を総合的、一貫的に運営、またビル賃貸業を中心とした不動産事業を展開しています。

事業セグメントは倉庫・港湾運送等の物流事業と不動産事業のシンプルな構成です。

中核事業の倉庫・港湾運送等の物流事業は、以下の事業で構成されています。

  • 倉庫事業:貨物の寄託を受けてこれを倉庫に保管し、あわせて庫入、庫出、その他の荷役を行う事業
  • 陸上運送事業:貨物自動車による貨物の運送、利用運送又は運送取次を行う事業
  • 港湾運送事業:荷主又は船舶運航事業者の委託を受け、港湾において、貨物の船舶への積込又は船舶からの取卸のほか、はしけによる運送、上屋その他荷捌場への搬入、搬出、保管等を一貫して、又は個別に行う事業
  • 国際運送取扱事業:国際間に輸送システムを整備し、各種輸送手段の有機的結合を図り、荷主の委託を受けて国際間の物品運送の取扱(国内海運貨物取扱を含む)を行う事業
  • その他:上記各事業に関連した付帯事業、物流情報システムの開発業務、事業会社の管理等

三菱倉庫の2021年3月期におけるグループ連結業績は、営業収益が前期比153億2千8百万円(6.7%)減の2,137億2千9百万円となり、減収という結果でした。

利益面では、営業利益が物流事業で若干の増益となったものの不動産事業で減益となったため、全体として前期比4億6千万円(3.8%)減の117億3千5百万円、経常利益は同8億8百万円(4.8%)減の160億1千3百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は、特別利益で、名古屋駅近辺の当社不動産事業用地の一部譲渡等による固定資産処分益及び受取補償金(合計約366億円)等を計上したほか、政策保有株式の一部売却による投資有価証券売却益の増加もがあったため、前期比273億8百万円(230.4%)増の391億6千万円という結果でした。

2021年3月期における上記事業の売上収益及びセグメント別利益は以下の通りです。

事業名外部顧客営業収益百万円)売上構成比セグメント利益
(百万円)
利益構成比
倉庫・港湾運送等の物流事業178,57983.6%7,23241.9%
不動産事業35,14916.4%10,03858.1%
合計213,729100.0%17,270100.0%
調整額*-5,535
計上額213,72911,735

*セグメント利益の調整額△5,535百万円には、セグメント間取引消去9百万円、各報告セグメントに配分していない全社費用△5,545百万円が含まれています。(全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費)

三菱倉庫グループでは、2030年に目指す姿「MLC2030ビジョン」を新たに策定し、「お客様の価値向上に貢献する」を第一に、お客様のパートナーとして調達から流通・販売までのサプライチェーンを一貫で担う ロジスティクス企業として、国内外のお客様から選ばれ続ける企業グループとなることを目指しています。

現在は中期経営計画[2019-2021]を策定し、2019年度から2021年度の3カ年を「MLC2030ビジョン」の実現に向けた飛躍のための第1ステージと位置付けて、「医療・ヘルスケア」「食品・飲料」「機械・電機」を重点分野における事業基盤の整備や、東南アジア(ASEAN)等において増加が見込まれる高品質なコールドチェーン需要を狙い、「医療・ヘルスケア」「食品・飲料」分野におけるお客様のサプライチェーンのサポート体制拡充とフォワーディング事業の強化に取り組んでいます。

また港運事業においては、世界トップレベルの評価を受ける荷役能率等を武器に競争力を更に高める戦略を実行しています。

中期計画では以下の施策への取り組みを方針としています。

  1. 重点分野における事業基盤の整備
  2. 新技術活用体制の構築
  3. 港運事業の競争力維持
  4. 不動産事業の複合施設等の開発と運営力強化のための体制整備
  5. 業務プロセス効率化等による生産性の向上
  6. 働き方改革とイノベーション創出のための環境整備
  7. 株主還元の強化
  8. CSR経営の推進

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まとめ

以上、運輸・倉庫業界の上位企業の現状をみてきました。凝縮したサマリーですが、物流の中核である運送・倉庫会社の事業内容と規模感や経営方針、グローバルへの展開などを感覚的にも理解できたと思います。

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