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就活の能力試験の重要性
就活生が就職したいと思う企業のほとんどが行っているWebテスト(テストセンター試験も含む)の種類、見分け方をまとめて解説します。
採用に際し筆記・能力テストを行わない企業や、行っても参考にする程度であまり重視しない企業もあります。
しかし、多くの就活生が就職したいと思う企業のほとんどが、能力・適性試験を実施しています。
就活人気の高い企業は試験結果を「足切り」に使用するため、企業が独自に設定している基準を超えないとエントリーすらできない場合もあります。
当然、「足切り」なので面接も受けられません。
適性検査(能力テスト・性格テスト)のやり方は自宅のPCで受けられるWebテスト、指定された会場に行って設置されているPCで受けるテストセンター、志望している企業に行って受けるテスト(インハウスCBT)もしくはマークシートを記入するペーパーテスト方式に分かれます。
志望している企業に行って受けるテストは、ある程度選考が進んだ(絞られた)段階で受ける場合が多く、足切りというより、志望者の総合的なチカラを評価・確認するために行われる傾向が強いです。
就活生の皆さんが、まず意識してクリアすべきものは「足切り」のためのWebテストやテストセンター試験です。その試験で、企業が設定しているバーを越えることを目指すことになります。
あなたがとても魅力的な人格で、周囲からの信頼も厚く、主体性があり、リーダーシップを発揮できるポテンシャルのある人材だったとしても、適性検査(能力テスト・適性検査)をクリアしないと面接にも進めないことがあるのが就活の理不尽さです。
就活を開始した時点で、学歴という事実は変えられません。
同じ「足切り」フィルターである能力テストは取り組み・努力によって優秀なスコアを残す、あるいは企業側の設定したバーを越えることで「足切りフィルター」を克服して、選考に残る有効な方法になるのです。
もしも何の対策もせず、能力テストを回避する場合、「能力テストをしない企業、能力テストを重視しない企業」にしか、就職の可能性がありません。
能力テストを回避することは、個人の価値観で自由であり、その選択肢の中で頑張ったり、入社後も努力して満足のいく報酬や地位を得ることもできるので、必ずしも悪いこととは言えません。
しかし大卒新卒時の就職先の選択肢が狭まることは事実です。
そして更にやっかいなのは、企業が課す能力試験が「センター試験」のように統一でないことです。
種類で言えば10種類以上のテストがあり、同じ業界でも企業ごとにどのテストを採用しているのかが違うことです。
もちろん種類としては10タイプ程度なので、SPI、玉手箱等の多くの企業が利用しているテストがあり、エントリーする企業が同じ試験を使っていれば個別に対応する必要はありません。(ただし、テスト会社が実施するテストではなく、独自に試験を作成している企業もあります)
同じ試験であれば、試験の結果を流用できき、またよくできなかった場合は再度試験を行うことによって結果を更新できる運用になっています。
この記事では、企業が採用しているWebテストの種類、その見分け方を解説します。
テストの受け方と特徴
はじめにテストの受け方の種類とその特徴を理解しましょう。
テストは「能力テスト」と「性格テスト」に分かれています。この記事では特に事前の対策が必要な「能力テスト」を中心に解説します。
テストの受け方は自宅のPCで受ける方法(Webテスト)、テスト会社が指定した会場に出向き、その会場のPCで受ける方法(テストセンター方式)と、志望する企業に出向き、設置されているPCで受ける方法(インハウス方式)とマークシートで答えるペーパーテストに分かれます。
自宅受験型Webテスト(自宅のPCを使用)の場合:
自宅のPCでテストを受ける方式です。全体の制限時間ととともに、問題ごとに制限時間があるのが一般的なパターン(例外もあり)です。
その問題の制限時間が過ぎると自動的に次の問題に進むタイプのテスト、自分で「次へ」のボタンを押して進むタイプ(後戻りは不可の場合や問題の移動自由の場合)があり、テストの種類によって違いがあるため注意が必要です。
また自宅で受験するため。計数問題では電卓や計算用紙の使用が可能、言語問題では辞書の使用も可能です。(ただし辞書を使うと時間のロスになる)
テストセンター(専用会場のPCを使用)の場合:
テスト会社が用意した会場に出向き、その会場に設置されているPCでテストを受けます。企業からテストを受けてくださいという指示があると、Web上で日時を予約して会場に出向いて試験を受けます。
テストセンターの計数問題ではWebテストと違い電卓は使用でできないのが普通です、暗算もしくは筆算で行うことになります。
同じテストでも自宅で受けるWebテストと専用会場で受けるテストの内容がかなり異なる場合と、ほとんど同じ場合があります。テストの種類とその特徴を理解して対策を立てることが重要になります。
SPIのように同じ会場内の受験参加者の問題そのものが違う場合もあります。
これは受験者が解答していく正答率によって、その後に出題されていく問題の難易度を変えていく仕組みになっているためです。
従って、単純な正答率ではなく、問題の難易度を加味して総合判定されることになります。
主要テストの概要と見分け方
以下に主要な能力テストを一覧表でまとめておきます。
テスト名 | テスト会社 | テスト構成 | 受ける場所と所要時間 |
SPI | リクルートマネジメントソリューションズ | 総合職適性テスト
能力テスト (言語・非言語) 性格テスト |
自宅受験
|
テストセンター
*企業内で実施されるペーパーテストは別途 |
|||
ENG | SPIの英語試験
|
テストセンター
30分 40問 |
|
ペーパーテスト | |||
玉手箱 | 日本エス・エイチ・エル | 総合職適性テスト
能力テスト (言語・計数・英語) 性格テスト |
自宅受験
言語
計数
英語
※上記の内、企業毎に各科目1形式ずつ選択されて出題される形式 |
GAB | 言語理解
計数理解 パーソナリティ |
マークシート方式(GAB Compactの場合)
問題数は公表されていない |
|
Web-GAB | 言語理解
計数理解 パーソナリティ |
自宅受験方式
|
|
C-GAB | 言語理解
計数理解 英語 (パーソナリティは事前にWEBで受験) |
テストセンター
|
|
IMAGES | GABの簡易版
能力検査(計数・言語・英語) 性格テスト |
ペーパーテスト
|
|
Web-CAB | コンピューター職適性テスト
能力テスト(四則逆算、法則性、命令表、暗号) 性格テスト |
自宅受験
|
|
CAB | コンピュータ職適性テスト
能力テスト(暗算、法則性、命令表、暗号) 性格テスト |
テストセンター
|
|
TG-WEB | ヒューマネージ | 「成果を生み出す人材」を見極めるテスト
能力テスト 言語・計数・英語 性格テスト |
自宅受験
性格テスト 40問~161問/10分~30分(タイプによる) |
テストセンター | |||
CUBIC | CUBIC | 総合的な適性テスト
能力テスト (言語、数理、論理、図形、英語) 性格テスト |
自宅受験
|
ペーパーテスト | |||
TAP | 日本文化科学社 | 総合的な適性テスト
能力テスト (言語、数理、論理) 性格テスト 英語はオプション |
自宅受験
|
ペーパーテスト | |||
SCOA | NOMA総研 | 総合的な適性テスト
能力テスト (言語、数理、論理、英語、常識) 性格テスト |
テストセンター
|
内田クレペリン検査 | 日本・精神技術研究所 | 簡単な一桁の足し算をひたすら行い計算量と作業曲線、誤答から能力・性格・行動を判定 | ペーパーテスト
|
eF-1G | イーファルコン | ポテンシャルをテスト
能力検査(読み取り、図形、論理等、計数・言語とも独特) 性格テスト |
自宅受験
|
種類が多く、それぞれ特徴があるため全てに対策をする必要はありません。志望企業群が絞れている場合は、志望順位の高い企業順から過去にどのテスト会社の試験を、どのような方式で行っていたのかを把握して対策をしていきましょう。
ただし、過去と同じタイプの試験があなたの卒業年度の就活で必ず使用されるという保証はありません。その意味でも、どれか一つの試験ではなく、複数の試験に対応できるようにしておくことが大切です。
まだ志望企業群が絞れていない、就活準備(初期)段階では、採用している企業数が多いメジャーなものから早めに手をつけて対策をしていきましょう。
メジャーなものは、SPI、玉手箱・GAB系、コンピュータ職であればCAB系のテスト、TG-WEB等になります。
就活を意識し始めたら、まずSPIや玉手箱の問題集(Web上のテストサイトや書籍)に手を付けて自分にとっての難易度を把握し、もし難しいと感じたら問題の数をこなして、本番までに慣れておく必要があります。
Webテストの見分け方
志望企業にエントリーした後、企業から適性試験を受けるように指示・案内を受けることになります。この時から適性検査(能力テスト・性格テスト)のフローが開始されます。
まず案内に「テストセンター」の文字があれば、自宅受験型ではなくテストセンター試験です。指定の受付期間内に受験の手続きをWeb上で行い試験の会場と日時を選んで登録することになります。
自宅受験型の場合はテストを受けるためのURLと、受験の締め切り日時が記載された案内があるので、その期日までに試験を自宅で受けるというフローです。
自宅受験型Webテストの受け方
- 企業からの指示・案内に従ってWebテストサイトにアクセス
- 使用許諾ページ、個人情報の入力を済ませると、「実施説明」ページが表示されます
- 説明を読んだ段階での中止は可能。一旦説明書を読んでどのテストなのかを知ったうえで中止して、指定された期限内に再度アクセスしてテストすることは可能です。
- ただし一旦テストを開始したら途中で中止することは不可能です。途中であきらめて中断・中止してしまったら、それまでのスコアがあなたのスコアとして認識されます。(科目単位で中断できるものもありますが、その科目内での中断はできません)
Webテストの見分け方
自宅受験型テスト
- 企業から指定されたリンクの最初が http://arorua.net/ となっていると、SPIと判断できます
- 基礎能力検査の内訳に「言語検査」、「非言語検査」と書かれている場合はWebテスティング
玉手箱
- 受験科目の確認で、「計数」、「言語」、「英語」、「パーソナリティ」とあり、それぞれ「動作テスト」の時間とテスト時間が明記されていれば玉手箱
- また企業から案内されたリンク先の最初が、以下のどれかである場合には玉手箱である可能性が高いと考えてください
- https://web1.e-exams.jp/
- https://web2.e-exams.jp/
- https://web3.e-exams.jp/
Web-CAB
- 受験科目の確認で、「四則逆算」、「法則性」、「命令表」、「暗号」とあり、それぞれ「動作テスト」の時間とテスト時間が明記されていればWeb-CAB
- 企業から案内された最初のリンクが http://assessment.c-personal.com/ もしくは、 http://assessment.e-gitest.com/ となっていたら、TG-WEBであると考えられます
- 受験フローとして科目名が書かれず「表紙」「問題1」→「表紙」「問題2」→という流れで各問題の制限時間が書かれている場合はTG-WEBです(表紙の記載が割愛され問題1~4のみで表示されている場合もあり)
- 企業から案内されたURLがhttps://web-cubic.jpであり、受験ページTOPの検査項目一覧に「個人特性分析」、「数理」、「図形」、「論理」とそれぞれの制限時間が記載されていればCUBIC
- 企業から案内されたURLがhttps://www.empweb21.comの場合はTAP
- 適性検査の検査名に「検査I-1」、「検査I-2」、「検査I-3」、「検査II」の表記がとそれぞれの制限時間が記載されていればTAP
テストセンター受験の場合
- 企業から指定された予約サイトにアクセスした際、「基礎能力検査と性格検査の2部構成」との記述があり、テストセンターの会場の名前が「プロメトリック社」のテストセンターであるならSPI
- 受験科目の確認ページで「パーソナリティ」「知的能力」受験との記述があり、テストセンターの会場の名前が「Pearson VUE(REARSON VUE)」と表記されていればC-GAB
- テストセンターの受験予約ページの表題が「ヒューマネージテストセンター」であり、テストの会場の名前が「シー・ビー・ティ・ソリューションズ社*」である場合はTG-WEBのテストセンター試験
- *尚、SCOAのテストセンター試験もシー・ビー・ティ・ソリューションズ社の会場ですので注意してください
- 受験予約ページで、試験の種類が「適性検査(〇〇〇分)」と表記されていて、テストセンターの会場が「シー・ビー・ティ・ソリューションズ社*」と表記されている場合はSCOA
- *尚、TG-WEBのテストセンター試験もシー・ビー・ティ・ソリューションズ社の会場ですので注意してください
このように多種多様な試験を初見でも解ける学生は、一握りです。各社の問題には特徴があり、どんなに能力が高い学生でも、それを一度は解いてみておくことをお勧めします。また、計数問題は特にそうですが、少しかじってみて解けない人、解くのに多くの時間がかかってしまった人は、早めに対策をして問題集を数周しておきましょう。
自分の選択肢を狭めたくない人は、がんばるしかありません。
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