【例文あり】説得力のある、カルビーへの志望動機の書き方

2022/03/15

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「就活の答え」では就活生が特に気になる人気企業を選んで、書類選考を突破するための企業別志望動機の作成方法を解説します。この記事では食品・製菓業界の中でも人気の高いカルビーへの志望動機の例文をあげ、その作成方法を解説しています。

下の目次の項目をクリックすれば読みたい箇所に遷移します。

Contents

カルビーへの志望動機（例文）営業職
- カルビーを志望して頂いた理由をお聞かせください（400字以内）
- カルビー入社後に成し遂げたいことを自由にお書きください（400字以内）
企業別志望動機を書き始める前の注意点
志望動機の作り方
志望動機のロジック
再掲：カルビーへの志望動機（例文：営業職）の解説
まとめ

カルビーへの志望動機（例文）営業職

近年のカルビーのエントリーシートでは、志望動機に関連する設問は２問にまとめられています。

カルビーは日本の食品・製菓メーカーの中では非常にユニークな企業です。採用ページには企業理念は当然ですが、2030年ビジョンとして、2030年にあるべき姿「海外事業と新たな食領域を、成長の軸として確立する」や、その具体的な数値目標も示されています。

またカルビーのDNAは大切にしながら、現在より「未来」のあるべき姿、ビジョンを伝えることにウェイトが置かれた構成になっています。

「おいしさと食べる楽しさを世界に届け、グローバルに展開する食品企業」を目指すことが明確に示されている点が、他の日系食品企業との違いです。

カルビーの社 “無い”（しゃない）文化として、オフィスでのフリーアドレス制度や、フレックスタイム制度、モバイルワーク制度や役職名で呼ぶ文化が“無い”ことなど、日本メーカーより外資系企業に近い社風があるのも特徴です。

元々、製菓業界は就活人気が非常に高い業界です。中でもカルビーは学生に身近な商品を製造・販売している企業であることや、上記の様な学生にとっては魅力的と思われる社風のために特に人気が高い企業の一つです。

そのためカルビーを志望する方は、詳細な企業研究をして、志望動機も的確に作成しておくべきなのです。

では早速例文をみていきましょう。

カルビーを志望して頂いた理由をお聞かせください（400字以内）

私は「人々の日常生活を通じて、世界に影響を与える仕事」を就活の軸としており、大きな影響力を持つ「食」に係りたいと考えています。その中で貴社を志望する理由は３つあります。第一は貴社の事業分野であるスナック菓子やシリアル商品群が、日常の中で手に取り易く、子供から大人までをカバーしていること、第二は海外市場の開拓を成長の柱としていることです。第三は貴社の「自然素材を活かす」、「未利用の食糧資源を活用する」というDNAや、自由闊達でチャレンジを認めてくれる社風に大きな魅力を感じたからです。この3点によって、貴社を通じた私自身の成長が、世界の人々への貢献に繋がると判断しました。私の大学生活はコロナ禍で大きな影響を受けました。その中でも製パン工場でのアルバイトや、英語によるディベートサークルの部長としての活動等、チャレンジしてきたことは沢山あります。それを最も活かせるフィールドとして貴社を志望します。(398文字)

カルビー入社後に成し遂げたいことを自由にお書きください（400字以内）

私が貴社で成し遂げたいことは、貴社のDNAを全て体現したグローバル・ブランド、具体的には世界の多くの国々の子供から大人まで「おいしく、たのしく」食べられるスナック菓子を実現することです。この考えに至ったのは、欧米の食品メーカーが実現しているような商品が日本企業には未だ作れていないと考えているからであり、ベンチマークは〇〇〇社のチョコレート菓子である〇〇〇〇〇〇です。このビジョンの実現には、素材・原料の調達から生産、販売のバリューチェーンの構築や、マーケティングの現地化等が必要であり、非常に高い目標と理解していますが、それに挑戦し、成し遂げたいのです。そのために入社後は営業の最前線や生産現場での実践を通じて成長し、成果を出していきたいと考えます。持ち前のチャレンジ精神を基に、社内外の様々な方々との協働によって信頼を育み、将来は商品開発プロジェクトをリードできる存在として貢献していきたいです。(398文字)

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企業別志望動機を書き始める前の注意点

志望動機を書き始める前に、絶対に注意しておくべきポイントをあげておきます。

自分起点、事実起点で、具体的に、ポジティブに書くこと
志望動機を構成する要素（下記参照）はあらかじめ全て考え、揃えて、文章にまとめておくこと
志望動機単独で書かない事。ES全体の回答要求項目を精査して、そのバランスの中で何をどの質問に対してメインの要素として書いていくかを決めてから書くこと
ES全体の質問の回答要求項目に対し、文字数制限やスペース制限に従って結論ファーストでドラフトをつくる
ドラフトが完成したら、その上で面接の質問やつっこみ、会話のつかみを想定して志望動機の論理の一貫性が保たれているか、面接のつっこみ質問に耐えられるかを想定し、推敲、改善すること
完成したら信頼のおける友人や近親者に読んでもらい第三者のアドバイスをもらうこと。リクルーターにコンタクトできる場合は、見てもらえるかを相談してみること
文字数制限がある場合はPC上で文字数制限内（少なくとも80％以上）で書き上げ、誤字・脱字をチェックし、手書きの場合はできるかぎり丁寧に、読みやすく清書すること

従ってES解禁前の準備段階では、本サイトや他の信頼のおける就活サイトで志望企業の過去のES（直近年度及びその前）のES内容を把握しておきましょう。

食品会社の中にはESに「志望動機」を求めない会社も存在します。その場合でも志望動機は面接時に質問されると考え、以下に解説するロジックに従って作成しておいて下さい。

志望動機の作り方

志望動機の作り方のフローは「志望動機に、あなただけの説得力を増す方法」で詳しく解説しています。作成したことがない方は参照してください。

志望動機に、あなただけの説得力を増す方法

「就活の答え」では、学生に人気のある５０の業界・業種別に志望動機の書き方を解説しています。これらの記事も実践的に具体的な企業名をあげ、過去のESの設問に従って50社の志望動機の作り方を解説しています。以下の記事も是非参考にして下さい。

【例文あり】業界・業種別、就活で人気の50社の志望動機を徹底解説

この記事では、自己分析や企業研究を既に行い志望企業が定まった方が、具体的な企業を例に、どのように志望動機を書くべきかを解説します。

志望動機のロジック

「就活の答え」では、以下のチャートでの志望動機のロジックを推奨しています。「本当のあなた」の価値観から積み上げていくロジックです。

正攻法ですが、ESや面接における他の重要視質問、通常の「学生時代に最も力を入れて行ったこと」や自己PR以外でも、カルビーの場合は「あなたのこれまでの人生において、大事にしている考え方」、「現在、関心のある職種」や、カルビーがHR Valueとして設定している『超える人財』と『繋ぐ人財』というキーワードに関連する自身の経験を問う設問もあり、それらの質問に的確に答える必要があるのです。

面接では、これら以外でも多くの質問に答えなければならないため、自分の性格や興味、価値観に紐づいた経験や事実、そこから見出されるあなたの強みと企業選択の理由を結び付けることは非常に重要なエクササイズなのです。

このロジックの一貫性が「就活の軸」です。この軸の説得力があることがESや面接での戦闘力になります。

一部の学生は報酬や福利厚生の良さ、世間体、誰もが知っている大企業、人気企業、上場企業や格好よさげな業界や企業群から企業を選び、赤枠で囲った企業選択理由（志望動機）を考え、後付けでその下の構造を作っていく人もいます。そのやり方自体は理解できますが、お勧めはできません。

そのやり方は時間をセーブできるかもしれませんが、まともな企業であれば一部のハイパー学生（学歴も実績、能力が志望企業の水準に比べてずば抜けて高い学生）しか通用しないでしょう。

あとは人手不足でどんな学生でも欲しい企業、ブラック企業、ブラックでなくても早期離職が当たり前の厳しい業界や企業であれば内定は取れるでしょう。

人事担当や面接官はその企業で評価されている人達です。企業研究の深さや動機の強さ、弱さ、適性はすぐに分かってしまいます。

また食品企業の場合、安全・安心は絶対的な価値であり、コンプライアンスは厳しく、選考過程で「嘘」や「ごまかし」、「不誠実さ」、「不真面目さ」が感じられればなおさら選考を通過させません。

再掲：カルビーへの志望動機（例文：営業職）の解説

それでは上記のロジックで積み上げた、この志望者によるカルビーへの志望動機を再度例示しておきます。

再掲：カルビーを志望して頂いた理由をお聞かせください（400字以内）

再掲：カルビー入社後に成し遂げたいことを自由にお書きください（400字以内）

要素の分解：

結論１：カルビーを志望する理由

私は「人々の日常生活を通じて、世界に影響を与える仕事」を就活の軸としており、大きな影響力を持つ「食」に係りたいと考えています
- →カルビーへの志望理由の前提となる、食品業界を志望する理由を、志望者の就活の軸として明確にする
その中で貴社を志望する理由は３つあります
- →前述の前提に立ってカルビーへの志望理由(会社志望動機)を、３つに分解して説明することを明確に記述
第一は貴社の事業分野であるスナック菓子やシリアル商品群が、日常の中で手に取り易く、子供から大人までをカバーしていること、第二は海外市場の開拓を成長の柱としていることです
- →1番目の理由として、カルビーならではの主力事業ドメインが就活の軸に合致していることを示す
- →2番目の理由として、カルビーの現在から将来に渡る事業戦略が、就活の軸に合致していることを示す
第三は貴社の「自然素材を活かす」、「未利用の食糧資源を活用する」というDNAや、自由闊達でチャレンジを認めてくれる社風に大きな魅力を感じたからです
- →3番目の理由として、まさにカルビーにだけしかない、DNAや独自の社風に惹かれたことを志望者の資質(後述)に繋げる
この3点によって、貴社を通じた私自身の成長が、世界の人々への貢献に繋がると判断しました
- →上記3点が志望者の就活の軸とカルビーとの合致点であることを結論付け、志望理由に強い説得力を持たせると同時に、自身の成長への意欲を表現する(結論・まとめ表現)
私の大学生活はコロナ禍で大きな影響を受けました
- →志望者の経験やエピソードと志望理由を繋げるリード（上記の結論を違った角度：志望者の強み・特長へつなげるため）
その中でも製パン工場でのアルバイトや、英語によるディベートサークルの部長としての活動等、チャレンジしてきたことは沢山あります
- →学生時代に最も力を入れたとアピールしたい点(この例文では、アルバイトとサークル活動）、自分の強み(この例文の場合はチャレンジ精神)の表現
それを最も活かせるフィールドとして貴社を志望します
- →自分の強みを活かせる場所としてカルビーを志望したことを、意欲の表現として文を締める
注記：この例文では3つを理由としてあげていますが、３つに分けることを推奨している訳ではありません。1つでも2つでも、志望理由を志望者の視点で表現してください。ただし多くても３つまでにしておくことをお勧めします（それ以上は論点が複雑になり、焦点がぼけてしまいます）

結論　２: カルビー入社後成し遂げたいこと

私が貴社で成し遂げたいことは、貴社のDNAを全て体現したグローバル・ブランド、具体的には世界の多くの国々の子供から大人まで「おいしく、たのしく」食べられるスナック菓子を実現することです
- →カルビーに入社後、「成し遂げたいこと」を志望者のビジョンとして結論ファーストで記述
この考えに至ったのは、欧米の食品メーカーが実現しているような商品が日本企業には未だ作れていないと考えているからであり、ベンチマークは〇〇〇社のチョコレート菓子である〇〇〇〇〇〇です
- →「成し遂げたいこと」の理由を志望者独自の視点や、経験、エピソードで根拠づける（RTB：Reason to believe）
このビジョンの実現には、素材・原料の調達から生産、販売のバリューチェーンの構築や、マーケティングの現地化等が必要であり、非常に高い目標と理解していますが、それに挑戦し、成し遂げたいのです
- →志望者が成し遂げたいこと＝ビジョンを、志望者がどう理解しているのかを記述（思いつきや単なる表現ではなく、しっかり考えた上で述べていることを根拠として補強）
そのために入社後は営業の最前線や生産現場での実践を通じて成長し、成果を出していきたいと考えます
- →この志望者のビジョンの場合は、かなり将来的なビジョンであるため、そこまでのキャリアパスもしっかり考えた上で「成し遂げたい」と思っていることを示し、補強する
持ち前のチャレンジ精神を基に、社内外の様々な方々との協働によって信頼を育み、将来は商品開発プロジェクトをリードできる存在として貢献していきたいです
- →入社後に志望者自身の強み(この例文の場合はチャレンジ精神)をどう活かして、成し遂げたいことを実現するのかを記述し、意欲の表現で文を締める
注記：チャレンジ精神は、この志望者の強みの例に過ぎません。あなた自身の本来の強みを、カルビーが求める人材像の文脈にあてはめて表現していくことです

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まとめ

ESの設問のパターンによって答え方、書き方をアレンジする必要はありますが、志望動機のロジックツリーはあらかじめ作っておけるはずです。あなたの軸が強ければ後は書き方を工夫すれば良いだけです。

例文は営業系の志望動機ですが、他の分野への志望理由にも応用は可能です。要素の分解の→以下の要素を参考にしながら、自分のオリジナルを作っていくことです。例文は要素や文脈、構成の参考に止め、内容は自分自身の言葉で紡いでいきましょう。

またインターンシップに参加できた人やOB/OG訪問が出来た人は、その体験を通じての気づきや感動、カルビーの社員の方から得られたものを理由にあげることで、実際の体験を通じた「カルビーならでは」を表現することも有効です。

ただし、その場合でも社員の方やカルビーの良い点を単にあげるのではなく、必ず自分起点にすることです。インターンシップや個人的にOB/OG訪問ができた方はぜひ検討してみて下さい。

ESで志望動機の記述を求めない食品・製菓企業もありますが、面接では志望動機関連の質問は絶対にありますので、しっかり準備をしておきましょう。

そして文章化したものを信用のおける第三者にみてもらい、ブラシュアップをしていきましょう。

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