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リーマンショックを超える経済危機に対し、21年卒・22年卒の就活生がやるべきこと

2020年上半期に勃発した新型コロナウイルスの問題。2月から3月にかけて、世界へのパンデミックが起こり、世界及び日本経済に甚大な影響を及ぼしつつあります。

2020年3月末時点では、まだその影響がどこまで及ぶかの予測はできない状況ですが、既にアメリカや日本では、政府がリーマンショック時を上回る大規模な財政支出を行い、経済を支える努力をすることが決定しています。

これは新型コロナイルスの影響がリーマンショックを上回ることを想定していることを意味し、21年卒、22年卒の就活生は、それを前提に就活戦略を組み直す必要があります。

もちろん、新型コロナウイルスに対する世界各国の対策が奏功し、治療薬やワクチンが新たに開発され早急に終息に向かうことを祈るのみですが、そうならない場合は企業の新卒採用方針にも悪影響を及ぼし、「売り手市場」と言われている就活の様相も悪化する可能性があります。

では、21年卒、22年卒の就活生は、この危機に対して何をすればよいのでしょうか。それを考えるために、まず、リーマンショックと今回の危機の違いをみていきましょう。

リーマンショックと新型コロナウイルスショックとの違い

リーマンショックは、アメリカの大手投資銀行のリーマン・ブラザースが破綻した2008年9月に端を発しています。

細かい説明は省きますが、リーマンショックとは2000年に起こったITバブル崩壊後の経済を立て直すために、米政府が金融緩和を進めたことにより住宅バブルを引き起こし、本来返済能力が不十分な人への住宅ローン(サブプライムローン)を証券化した投資商品が米国の住宅バブル崩壊とともに 一挙に値崩れすることによって、金融機関や投資家が保有する債権が棄損し、信用不安が起こり世界的な金融危機、経済危機にまで発展した事象を指します。

リーマンショックは世界経済に大打撃を与えましたが、その本質は金融機関の破綻が実体経済への悪影響を及ぼすというパターンでした。

それに対し、今回の新型コロナウイルスショックは、人々の生命や生活を直撃して、移動の自由、観光、余暇活動、飲食、買い物等の消費と、生産やサービスの提供というサプライサイドの両方に悪影響を及ぼすパターンになっています。

実際に新型コロナウイルスによる「緊急事態」が発せられた国々や大都市の光景を見れば、この状況が続くことがいかに深刻な影響を及ぼしてしまうかが直感的に分かると思います。

この実体経済で、悪影響に直撃された企業が連鎖倒産を引き起こした場合、それらの企業に債権を持つ金融機関が棄損してしまうと世界的な信用収縮(クレジットクランチ)にまで発展する可能性すら懸念されています。

金融機関が打撃を受けると、更に実体経済に悪影響を起こすことになり、それが連鎖的に拡大していくと「大恐慌」にまで発展してしまうのです。

本当に、新型コロナウイルス問題が早期に終息することを祈るばかりですが、次はリーマンショック前後で、大卒新卒の就活がどう変わったのかをみていきます。

リーマンショック前後の就活の変化

リーマンショックが起こった2008年9月は、2010年卒生の就活のプレエントリー開始(10月1日)の直前でした。

リーマンショック前後の年の卒業予定者の2月1日現在の就職内定率は以下の様な推移になっています。

政府統計引用:大学・短期大学・高等専門学校及び専修学校卒業予定者の就職内定状況等調査 / 令和元年度/ 令和2年2月1日現在

リーマンショックが起こった2008年の大学卒の内定率は88.7%でありは2005年から2014年の10年間の中で最高の内定率*を示しています。(*2月1日現在)

同様のデータで2020年卒の2020年2月1日現在の大卒内定率は92.3%となり、1997年からの統計で最も高くなっています。

リーマンショック直前と、現在の就活は「売り手市場」と呼ばれていた点は共通していますが、2020年は企業がより積極的に新卒の労働力確保に動いていることが分かります。

リーマンショック後の2009年の大学卒内定率は86.3%と微減、2010年卒は一気に6.3ポイントマイナスの80.0%、2011年卒の77.4%は1997年以降2020年までの最悪の内定率という推移になっています。

もちろんリーマンショック時と現在の状況は違うため、単純に比較はできませんが、経済危機が就活に及ぼす影響は若干時間差が出るということが考えられます。

これは企業のパフォーマンスと採用計画の関係を考えれば当然なことです。

  • リーマンショックが起こる直前の2008年春→それ以前の「いざなぎ景気」で好調
  • 2009年卒→リーマンショックが起こる前の採用計画によるため微減
  • 2010年卒→リーマンショック直後の採用計画のため削減傾向(内定取り消しが始まった年)
  • 2011年卒→リーマンショック後の決算により採用計画の見直しによる大幅減

2009年卒や2010年卒では、採用予定数を発表していない企業や、発表している企業でも応募した学生が採用するレベルに至らない場合は無理に採用しないという消極的運用が起こっていたと考えられます。

このパターンを2020年の新型コロナウイルスショックに当てはめてみると、以下の予測ができます。

  • 2020年卒→新型コロナウイルスショックが起こる前の採用計画による空前の「売り手市場」
  • 2021年卒→新型コロナウイルスショックが起こる前の採用計画によるが、悪影響を受ける度合いの強い産業・企業は採用数を減らす等の調整があり、全体の内定率は微減を予測
  • 2022年卒→新型コロナウイルスの影響を受ける2020年度決算をベースに採用計画がたてられるため影響大

上記は全体の傾向の予測であり、航空業界、観光業界、外食産業、娯楽・イベント産業等では2021年卒から顕著な影響が出る可能性があります。

また悪い影響とは逆に、産業や企業によっては業績を伸ばす産業や企業もあるでしょう。新型コロナウイルス関連では、人工呼吸器や人口心肺システム等の医療機器や検査機器を製造している企業などが分かり易い例です。

2022年卒以降は、新型コロナウイルスがいつ終息に向かうかによって、どの産業がどれだけの影響を被るかで違ってくるので非常に予測が難しい状況です。また原油価格や為替の動向、米中貿易摩擦などの要因もあるので、それらの動向は注意深くウォッチしていく必要があります。

2020年4月の段階では、中国以外は新型コロナウイルスの感染拡大を封じ込めることができておらず、「封じ込め」が火急の課題です。

日本では延期された東京オリンピック・パラリンピックが2021年夏に完全な形で開催できれば(それまでに充分、新型コロナウイルスが早期に終息に向かい制御可能であることが条件)、政府の財政出動の効果と相まってV字的な回復の可能性もあります。

ぜひ、そうなることを願いますが、2021年卒、2022年卒の就活生の皆さんがこの状況を乗り切るためにするべきことをまとめておきます。

2021年卒の就活生がやっておくべきこと

2020年4月:

  • エントリーした書類選考、適性検査の選考結果をモニターしつつ、志望業界、志望企業を拡大してエントリー数をアップしておく(内定獲得まで持ち駒の確保を常に行っておく)
  • 面接の準備と面接の実施によって、選考結果を分析し面接力の改善を図る
  • 選考結果が思わしくない場合は志望業界、志望企業を拡大し、追加エントリーを随時していく
  • 一般選考ルート以外の道、スカウトサービスや内定直結イベントの参加、就活エージェントに相談して適した企業の紹介を受ける等のBプランを用意しておく

2022年卒の就活生がやっておくべきこと

4月~5月:

  • 就活の全体像を把握し、危機感を以って1年間のスケジュール(アクションプランや資金計画含む)を立てる
  • 自己分析と業界研究、企業研究を開始し、「自分は何をやりたいのか」、「将来なりたい自分の像」を明確にすること
  • 就活や「やりたいこと」、「理想像」に向けて、自分が「最も足りていないこと」を把握して、それを改善する方法を考える事
  • インターンシップに参加するための準備

生まれた年の巡りあわせと新型コロナウイルスの存在を呪いたいという気持ちは理解できます。

でも、呪うだけでは状況は好転しません。

ここ20年間で就活が最も厳しかった2011年卒の学生は、非常に能力が高いという声が多くの企業から上がっています。

状況を変えていけるのは「あなた」であり、困難を克服して社会に出ても強い、変化に対応できる本当の力をつけていきましょう。

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