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就活準備の第一歩!「就活の答え」流、かんたん自己分析とは?

「就活の答え」の自己分析の意味はとてもシンプルです。

その答えは「ホントは自分ってどんな人」を率直に把握することに尽きます。

就活を意識し始めて、一番初めにつきあたる問いは「自分は何になりたいか?」,「自分は何をしたいのか?」ではないでしょうか。

以前から「自分は○○になりたい」、「自分はこれがしたい」と明確に決めていた学生は、職業の選択に迷いがないと思います。大学もそれに合った専攻を選択している場合は特にそうでしょう。

しかし、大半の就活生は、小さい時から親や友達によく聞かれた「将来は何になりたいの?」という質問に、大学3年になった時点でも即答できないのではないでしょうか。

誰しもが今まで漠然としか意識していなかった、「これからの人生、自分は何をして生きて行くのか、自分でどうお金を稼いで生活していくのか」の問いに直面していると思います。

この問いは就職事情の好況、不況という客観的な状況に関わらず、どんな時代でも自分にストレートにつきつけられる問いなのです。

一番初めに「どう考え、アプローチすべきか」を自己分析の「始め」に考えてみましょう。

何故「自分は何になりたい」が決まっていないのか?

欧米では小さい時から教育の中に職業選択のためのプログラムが用意されているため、将来の「なりたい自分」をはっきりイメージしている学生が大半です。

大学の専攻もそれに基づいて選択する学生が多いのに対し、日本では「一流大学」→「一流企業」という親が考えるレールに載って、幼いころから塾→受験という「ルート」と「方法」をこなすことが目的化されている傾向が強いのです。

これが日本の大学生の大半が、この質問に答えられない主因です。

企業側も、日本独特の新卒一括採用というシステムを続けているため、学生に専門知識や能力を求めるのではなく、ポテンシャルを重視して採用し、入社後じっくり時間をかけて専門知識と経験を与えていきます。

そのため、親も学生も、仕事の中身はほとんど意識せず、ブランド(社会的なステイタス・良い待遇)のみを気にしてきたのです。

乱暴に言えば「ブランド」さえあれば「内容・中身」は問わない、という考え方で親も子も流され、質的な「何をして生きて行くか」に向き合っていないのです。

いったん立ち止まって「自分は何になりたいか」、「何をしてこれから生きていくのか」を考えることからはじめましょう。

「自分は何になりたいか」、「何をしたいか」が決まっていない学生へ

多くの就活本や就活サイトは、はまず「自己分析」からはじめましょうとアドバイスして、その詳細な方法や分析ワークを提案しています。

そして自己分析によって長所・強み、短所・弱みの分析し、自己PRを作成する方法までを含んで解説しています。

自己PRは就活において非常に重要ですので「就活の答え」では章を分けて詳細に解説します。

ここでは、「自分は何を職業としていきたいか」を見つけるための「自己分析」に特化して解説をします。

「自分は何を職業としていきたいか」を見つけるための「自己分析」は、「必要最小限で、はじめにやっておきましょう」という程度のものです。

他の就活マニュアルにあるような、膨大な時間を必要とするものではありません。

自己分析は重要ですが、就活の過程で深めて行った方が効率的です。

はじめに膨大な時間をかけ、それがうまくできないために先に進めないことの弊害の方が大きいというスタンスです。

何故就活マニュアル通りの「やりたいこと」自己分析はそれほど重要ではないのか?

身もふたもない言い方かもしれませんが、自己分析をして自分の「好きなこと」「やりがい」を見つけたとしても(正確には、見つけられたと思ったとしても)、それが具体的に「何になりたいのか」「どんな仕事につきたいのか」に直結しないからです。

「好きなこと」、「やりたいこと」を無視しろという意味ではないので、そこは誤解しないで下さい。

真剣に考えてみた結果の「好きなこと」、「やりたいこと」は、自分の価値観や行動特性、願望・欲望が反映されるので、むしろ重要です。

いくら小学校時代から今までの人生を振り返り、「子供のころからの夢」、「好きだったこと」、「嬉しかったこと」、「やりがいを感じたこと」を絞り出し、大変な努力をして自己分析できても、それを現実の職業に結びつけることが出来る学生はどれだけいるのでしょうか。

正直、私にはできませんでした。

なぜなら、就活準備を始めるタイミングでは、「現実の職業の実態」をよく知らないからです。

いくら自分の「やりたいこと」を分析できても、それが現実の職業に適合しているかどうかの判断をするには、圧倒的にそれを結びつける情報と知識、経験が不足しているからです。

その結果がこうです。

2017年マイナビ新入社員意識調査により引用:

社会人生活の中でどのようなことに期待を持っていますか?(複数回答)

  • 自分のやりたい仕事ができる:8%

厚生労働省による大卒3年以内の離職率

  • 大学新卒3年後の離職率:32%  (厚生労働省2016年3月卒業者調べ:2019年調査)
  • 大学新卒3年後の離職率:32.3% (厚生労働省2020年3月卒業者調べ:2023年調査)
    • 過去4年間、ほとんど変化はなく、3人に1人が入社後3年以内に離職しています

では「自己分析」は全く無意味なのでしょうか?

こたえはNoです。意味は大いにあります。やりたいことを真剣に考えてみる事は大切なことです。

ただし、就活の冒頭で、それだけに膨大な時間と手間をかけなくても良いというのが「就活の答え」のポジションです。

「好きなこと」、「やりたいこと」だけではだめで、「好きなこと」、「やりたいこと」を重視しながら、業界や企業の情報入手を並行して行ってくことが重要です。

やりたいこと探しの「自己分析」は「必要最低限」行っておきましょう。

大切な時間を有効に、効率的に、使うために、「始めに行っておくべき自己分析」の目的とやり方を解説します。

自己分析の目的とやり方

「自己分析」の目的を理解しておきましょう。目的は次の4つに集約できます。

  • 目的1:自分が何に「興味」があるのか「興味」の手がかりを得る
  • 目的2:自分の「感性」「価値観」をおさえておく
  • 目的3:自分が適応できるものは何で、どうしても適応できないものは何かをはっきり「決める」
  • 目的4:自分の「長所・強み」、「短所・弱み」を分析して自分を見つめなおし、今後の就活に活かす
特に目的3はあなたの職業選択にとって重要です。目的別にどういうアプローチをすべきなのかを解説します。

Step 1:自分が何に「興味」があるのか、「興味」の手がかりを得るアプローチ

「何に興味がありますか?」と質問すると、答えられない学生も多いのです。

普通に答えると「ゲーム」、「ファッション」、「 動画」、「映画」、「お笑い」、「旅行」、「スポーツ」などの答えが返ってきます。短絡的に自分がその関係の職業に「つきたい」となりますか?興味と一致しないことが多いので困るのです。

少しアプローチを変えてみましょう。

  • 質問1:いままで、あなたが最も多くの時間を割いて取り組んだことは?
  • 質問2:何の予定もない日に、休むこと・寝ること以外にしたいと思うことは?
この究極の2問と真剣に向き合って答えを書き出してください。

質問1の答えの出し方:

ひとつを書き出すのではなく、思うままに単語や文章を紙やポストイットにできるだけ多く書き出してください。書き出したら同じ傾向の言葉を線で結ぶ、ポストイットなら近しい言葉をまとめていきます。

質問2の答えの出し方も質問の1と同じです。

この質問2は、就活の「本選考」の面接で、ベテランの面接官が聞く質問の一つです。

何気ない日常の、休日という「あなたの自由になる時間」で、あなたが主体的に何をしているのかを知ることができるからです。

そそこから、あなたの行動特性を読み取ろうとしているのです。

就活対策で頭でっかちになる前に、本当の自分を知っておきましょう。

Step 2:自分の「感性」「価値観」を知るアプローチ

それぞれの質問の答えがざっくりと、いくつかのグループにまとまったので、各グループを適切に表現する言葉でくくりましょう。

たとえば質問1でゲームというグルーピングの下に、今まで費やしてきた時間の多さと興味に比例したタイトルが書きだされているとします。

Step 2では質問1と質問2の答えに対してどうして自分それに興味が湧いたのか」「どうしてそれをしたいと思うのか」その理由を分析して記述します。

このStepによって、自分の「感性」や「価値観」の傾向がみえてきます。

たとえば何の予定もない時に「友達に電話して誘ってみる」、と出ればその理由を言葉にすることによって自分の価値観、たとえば「楽しいことをみんなで分かち合いたい」等々、自分が何に喜びを感じるか、や行動特性の手がかりを再認識することができるのです。

Step 3:自分が適応できるもの、できないものを決めるアプローチ

ここまでできたら、仕事に関連する場面をできる限り想像します。

その想像は、「こうありたい、こうなったらうれしい、こういうところで自分を表現してみたい」というポジティブなこと、「これは耐えられない、これは絶対にいや、これは勘弁して」、と思うネガティブことをランダムにできる限り具体的にあげていきましょう。

そして今までと同じようにグルーピングしておきましょう。

一例をあげると、絶対に耐えられないことに「家族の予定があるのに休日に得意先との接待ゴルフに行く羽目になる」ということを想像された方は、「自分は仕事より家庭を大切にしたい」という価値観が反映されています。

その価値観はステップ2で抽出した価値観と矛盾があるか、ないかを分析して、絶対に譲れないものは何かを「決めておく」ことです。いやだけど「耐えられる」、「場合によってはOK」というレベル分けをしておきましょう。

ポジティブ面で、具体的な職業のイメージまで浮かべられた人は、その状況を言葉にして記述しておきましょう。

たとえば「海外で自社のWEBサービスを英語でプレゼンして採用される」という具体的な「やりたいことのイメージ」が出てくれば、それは自分自身の深層に、どこかでつながっている大事な発見です

そこまで詰められなくても、「海外で外国人相手にビジネスをする」というレベルでも良いです。

Step 1の興味とStrep 2の価値観との関連を考えノートに残しておきましょう。深く考え、できるだけ多くのイメージを文字にしていって下さい。

「何となく」でも良いので、「やりたいことイメージ」が複数でてきたら、「何故そう思うのか、何故そう考えたのか」を書き出していってください。

理由に関しては「何となく」はNGです。理由が言語化できるまで、自問をして下さい。

Step 4:自分の長所・強みと短所・弱みを把握するアプローチ

次は長所・強みと短所・弱みの分析です

ポストイットを用意してください。1枚1枚に、思いつくままに自分の性格を示すキーワードをどんどん出していってください。

「短気」、「我慢強い」、「すぐ、いらいらする」、「計画性がある」などのワードでもいいし「一人で作業するのが好き」「友達が多い」「サークルでみんなといる時が一番好き」、「人から頼りになれることが多い」などの短文でもなんでもかまいません。思いつくことがなくなるまで書きなぐる感じでよいです。

それができたら近しいものをグルーピングしていきます。そしていくつかのグループができたらそれを俯瞰してみて、各グループのワードや文章の数・量を把握します。

次に、割と関連があると思われるグループを近くに置き、括る、もしくは結んでいきます。

たとえば、「我慢強い」「粘れる」「すこし辛くても、最後まで頑張れる」系のワードの量が多い場合、それは長所・強みとして言葉にしておきましょう。短所・弱みも同じようにグループ化して言語化します。

最後にやるべきこと

ここまでできたら、いったん立ち止まって冷静に自分の性格とフィットしているかをチエックしましょう。

Step 3で明らかにした、職業において自分が適応できるものは何で、どうしても適応できないものは何かと、Step 4の長所と短所の相関をチエックします。

ポジティブと長所・強み、ネガティブと短所・弱みの相関を把握しておきましょう。

そして以上の4つのStepのノートやポストイットを保存するか、少なくともスマホで写真として記録しておいてください。自己PRの作成や面接対策などで頻繁に振り返ることになります。

ここまでで簡易的な自己分析は終了です。

マニュアルにあるような時系列の年表や、モチベーショングラフ、共通するキーワードの発見、やりがいの詳細なリスト化、ランク付けは膨大な時間がかかります。

またどうしても「就活のためにする、内定を得る目的に最適化した」自己分析になりがちです。

それに膨大な時間を使う前に、このフレームワークを使って「ホントは自分ってどんな人」を正直に把握してから次のステップにすすみましょう。

業界研究から企業研究を開始して、自己分析と並行して進めていきましょう。

自分の本質的な部分と、職業情報を結び付けて職業選びを軌道に乗せて、走りながら精緻化していきましょう。

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