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面接の自己PRでは、何が見られているのか
学生にとっての面接の目的は、自分を志望企業に売り込むことです。従って全ての回答は自己PRにつながります。狭義では、エントリーシートに記載した、能力・力、長所を、面接であらためて「あなたの自己PRをお願いします」、「あなたの長所は何ですか?」という質問で聞かれます。素直さを自己PR、長所としてアピールしたい場合、どう話せば面接官に響くのでしょうか?もっと言うと、素直さを自己PRのテーマとして選んでも大丈夫なのでしょうか?そんな疑問に答えるために、自己PR質問の意図からおさらいしておきましょう。
面接官が自己PRや長所の質問で知りたいのは次の5点に集約できます。
質問の意図:
- どんな人柄で、どんな特長(強み、長所)を持っているのか
- 物事に対する考え方、価値観、興味、取り組み方、態度・姿勢
- 人柄や特長(学生の主張)の裏付けや経験、事実
- 人柄や特長を、どのように活かしているのか、活かそうとしているのか
- 魅力的で、印象に残す紹介ができるか
自己PRで、素直さを取り上げる場合の注意点
素直さは企業が選考時にあたって重視する項目の一つです。経団連が1997年より毎年行っている「新卒採用に関するアンケート調査」で、直近の2018年卒では素直さに近しい概念として、誠実性が第5位(44.2%)という結果になっています。
またリクルートの調査では、企業が採用の際に最も重視するのは「人柄(90%)」という結果になっています。この二つの調査から、素直な人、誠実な人であれば仕事に一生懸命取り組み、着実に成果を出してくれるということを期待していることが分かります。
しかしここで注意したいのは、素直さのみでは訴求力は弱いということです。企業は「素直に会社の命令や指導に従って仕事に取り組んでほしい、それが最低限の約束である」というマイナスを避けたいという動機もあり、素直さのみでは積極的にプラスのポイントとして評価しにくいという面もあるのです。
素直さは、採用する人材が共通にもっていて欲しいと期待するもの、基礎的な資質や性格であり、差別化がしにくい長所なのです。
重要だが差別化が難しい素直さを自己PRのポイントにするには工夫が必要です。素直さアピールに説得力を増し、魅力的にするためのポイントを解説していきます。
素直さとは何か
あなたは「素直な人」を、どうイメージしますか?
- 人の意見をよく聞き、理解しようという意識が高い人
- 人の意見やアドバイスから謙虚に学び、自分の成長に役立てようとする意識が高い人
- 納得できれば物事に黙々と取り組み、努力を積み重ねて、前に進めることが出来る人
- 約束や規律を守り、指示、命令に従い、確実に応えていける人
- 嘘をつかない人、正直な人、誠実な人
また、「素直」と言っても具体的にどの側面をみるかによって、人により大きく印象が変わります。可愛げがあり、謙虚で従順とみるのか、成長意欲の高さでみるのかでも、素直さに対する評価が違います。
このように素直さとは非常に曖昧、抽象的な言葉であり、人の主観によって大きく評価が変わってしまう長所なのです。
就活の文脈でいう素直さとは何か
就活では多くの学生が素直さをアピールします。企業が採用の際、最も重視するのは人柄(90%)であり、その人柄に最もミートしやすいのが「素直さ」や「明るさ」だからです。
企業が人柄を新卒採用で最も重視するのは、学生のポテンシャルを買うからです。中途採用の場合は経験、能力、実績などのキャリアを買いますが、新卒の場合はそれがないため、学生の人柄を重視してその可能性を買います。
学生の可能性とは、ゼロから仕事を覚えて一人前になり、成果に貢献する可能性です。素直な性格とは先輩の指導や助言を吸収し、いち早く仕事を覚え、更に自分なりの工夫を加えて成果に貢献し続ける事です。
貢献し続けるためには助言や指導だけではなく、周囲の環境や、状況の変化にも真摯に向き合い、そこから学んで柔軟に対応し続ける必要があります。そのために基本的に必要な資質が「素直さ」なのです。
多くの学生が部活やサークル、習い事、特技や資格の習得、アルバイト、ゼミ・研究等をテーマに自分の素直さをアピールします。このように具体的な経験を話すこと素直さの自己PRには絶対に必要なことです。
企業が本当に知りたいのは、あなたがその活動をどう考え、どう取り組み、何を得ることができたのかという点です。単に「素直に助言や指導に従いました」と述べるだけでは、何のアピールにもなりません。その活動を通じて、あなたが払った努力や成長を語り、あなたの人柄を伝えることが大切です。
就活文脈の素直さに必要な要素
就活文脈の素直さをもう少し深く考えてみましょう。企業のニーズにマッチする要素は以下のようになります。
- 人に好かれ、良好な人間関係を構築できる
- 仕事の成果を出すために、他人からの助言を謙虚に受け入れる。指導、命令や指示を受け入れる
- 他人からの助言、指導、命令や指示を受け入れた上で、それを自主的に実行できる
- 物事に真面目に取り組める
- 環境や状況の変化を受け入れ、学び、柔軟に対応できる
- 高い目的意識と、目標に対する責任感がある
- 時間、約束、規律、規則を守れる
- 嘘をつかない、言い訳をしない、正直・誠実である
注意して欲しいのは、「素直さ故の短所」があるという点です。素直さは必要で大事な資質ですが、その反面以下のような短所が隠れている場合も多いのです。
- 自分の意見がない
- 自分で判断できない
- 相手のいいなりになって、不利なことでも受け入れてしまう
- 駆け引きや、交渉が苦手。裏が読めない。したたかさがない
- リスクに関する読みが甘い
- 不測の事態や、計画通りに行かなかった場合に対応できない
素直さを具体的に語ろう
素直という言葉の持つ意味が抽象的で、個人差があるため、素直さをアピールする際には、具体的にどんな強みなのかを定義して語ってください。自分がアピールしたい素直さとは何かをはっきり定義し、結論として冒頭に語ってください。
素直さのアピールポイントを語っただけでは誰も信じてくれません。なぜそう主張できるのかを事実・経験に基づいたエピソードで証明しましょう。
自己PRなのである程度仕方がない部分はありますが、本当に素直な性格の人は、あまり自分のことを「素直な性格」と、直截的な表現はしないものです。面接の自己PRで語る際は、あまり「素直」を連呼しないように注意してください。エピソードそのもので素直さを表現した方が、はるかに効果的です。
自己PRをエントリーシートに書くために、あなたの強み・長所は事実・経験から抽出していますね。その過程で使用したエピソードの展開フレームを面接にも応用しましょう。
素直さを上手くアピールするために、次の強み・長所を上手に伝えるパターンを応用してください。
強み・長所を上手に伝えるパターン
- 結論を先に述べる:「私の長所は○○○を○○○する○○力です」(長所の素直さを具体的に表現する)
経験・エピソードパート:
- 長所の根拠である経験、力を発揮できたエピソードの概要を簡潔に語る
- そこにあった問題点と課題、課題に対して考えたことや解決への動機
- 問題・課題に対してとった行動とその結果
まとめパート:
- あなたの素直さのまとめと、仕事への活かす決意
最後に重要なのは、選ぶエピソードはあなたの素直さが、あなたにメリットをもたらしたというエピソードではなく、他人やチームに良い影響をもたらしたというエピソードにして欲しいという点です。
分かり易く言えば:
「私が素直に助言を聞き入れ、努力した結果点数を伸ばすことができました」という文脈のエピソードではなく、「私が素直に助言を受け入れて改善した結果、周囲にも好影響を及ぼし、チーム全体で成果が上がった」というエピソードを選んだ方が、就活の面接という場面では好印象を残せます。
これらの要素を一気に話すのではなく、できるだけ面接官との会話の中で伝えてください。面接に慣れてくれば、順番を敢えて崩して印象を深めるなどの余裕も出てくると思います。
暗記した文の棒読みはだめです。キーワードをしっかり頭に入れて、会話で伝えることを心がけましょう。
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素直さを自己PRする場合の回答例
尊重というと大げさに聞えますが、人それぞれ、私にはないもの、私より優れているものを持っていると実感しているため、先輩の意見は当然ですが、後輩の意見にも耳を傾けます。
私の所属するオリジナル絵本の創作と、子供たちへの読み聞かせをするサークルでは、絵本に対する情熱や創作意欲は、私も含めて全員が持っています。それぞれの才能や良いところが違うため、それを認め合って全員で良い絵本をつくれるように、オープンな関係をつくろうという方針をたて、自ら先輩と後輩の接点になりました。
私も聞き役に徹している訳ではなく、自分の意見や考えを主張しますし、時にはちょっとした摩擦もあります。しかしメンバー全員が良い絵本を創りたいという思いは一緒なので、よく話合うことで、お互いに良いところは吸収しようという、お互いにフラットに尊重し合い、高められる関係ができていきました。
その結果、手作り絵本コンクールの共作部門で優秀賞を獲得することもでき、自分の築いてきた関係性が、良い結果につながり大きな自信になりました。
社会人になっても、先輩や同僚、後輩からも自分にないところや、自分ができないことを謙虚に学び、吸収して成長していきたいと思います。早く一人前になると同時に、私も周囲の人に良い影響を与えられるような存在になりたいと決意しています。
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