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志望動機の基本の書き方
まず基本の書き方を覚えましょう。志望動機については、以下の本質的な質問に対する答えを必ず用意しましょう。
- 何故、他の業界・業種ではなく建設機械メーカーという業種なのか?
- 何故、他の建設機械メーカーではなく、この建設機械メーカーなのか?
- この建設機械メーカーで、何がしたいのか?何を実現したいのか?
志望動機の作成方法に関しては、以下の記事で詳しく解説しています。もし読んでいなければ建設機械メーカーへの志望動機を書く前に、ぜひ参照してみてください。志望動機の構成内容に理解が深まります。
ここでは、作成のためのフローチャートと、志望動機のまとめ方のフローチャートを掲載しておきます。
志望動機の作成フロー
志望動機の構成要素とまとめ方
建設機械メーカーへの志望動機の書き方
建設機械メーカーへの志望動機を説明するために、具体的にコマツへの志望動機の例文を掲載しています。これは、あくまで建設機械メーカーへの志望動機文の構成要素と文章フローの参考用です。具体的な例文に基づかないと、参考にし難いという理由からです。
志望動機は、あくまで「あなた起点」で書かなければ意味がありません。就活本やマニュアル、就活支援サイトにある例文は参考にして良いですが、コピペや流用は止めましょう。コピペや流用をして書類選考を一時的にしのげたとしても、面接では説得力がなく、選考には勝ち残れないでしょう。
うまく内定がとれたとしても、あなたの本質からずれたところで選んだ企業に入社するリスクになります。入社後にミスマッチが起こると、あなたも企業もお互いに不幸な結果になってしまうので、志望動機は必ず自分の考えと意思で作成してください。
例文:コマツへの志望動機
第一希望の職種(=研究開発)を選択した理由を記入してください。(150文字)
ユーザーとメーカーの課題を同時に解決する開発を担うことは、建設機械メーカーの存在意義に大きな影響を与え、大きなやりがいを感じるためです。
あなたの会社選びの基準・軸を教えてください。(300文字)
私は機械工学科で機械システムの知能化・自律化を実現する研究をしており、貴社のICT建機等の最先端技術に惹かれ、インターンシップにも参加しました。
貴社の研究開発の一端を担うことで、現場の安全、環境、生産性を大幅に改善し、如いては発展途上国のインフラ構築、日本の労働人口減少、過酷な現場での労働問題など、大きな社会的課題の克服に貢献したいと考えています。更に約6割が外国籍社員というオープンな環境で、自分を試してみたいと考え志望しました。
その建設機械メーカーで実現したいことを結論として初めに書く
エントリーシートでも、面接でも、「この建設機械メーカーでやりたいこと、実現したいこと」は志望動機の結論部分になります。結論は、エントリーシートの志望欄には一番初めに、明確に書きましょう。面接では、結論を始めに述べましょう。
コマツのESは第一希望の職種を選択し、その選択理由を述べるという非常に具体的、且つ実務的なコマツらしいフォーマットになっています。
コマツ志望のAさんの場合は、研究開発職を選択し、質問の意に沿ってその選択理由を述べていますが、そこにAさんの仕事に対する「ビジョン」を込めています。
建設機械メーカーを目指す理系の学生は、あなたが本当にある特定部分のスペシャリストで、専門知識があり、その分野にこだわりがあれば、専門分野とやりたい仕事を一致させて勝負する方法もあります。
しかし採用する側から見ると、その分野に携われない場合、使い難い人材と評価されるリスクがあることも理解しておきましょう。特定分野を書く場合でも、その前提となる「大きなビジョン」から落とし込んで書くことをお勧めします。
文の冒頭は、結論=核心部分から書きましょう。コマツの場合は選択した職種の選択理由を求めているため、理由を説明しますが、その場合でも「あなたの意思」を反映して書くことがポイントです。単に企業の特長をのべただけではアピール不足です。
質問が「理由を述べよ」、もしくは特定の事柄に対する回答を求めていない場合は、理由の説明から入ると話の核心が見えにくく、弱くなってしまいます。ESでも面接の応答でも基本は結論を始めに述べてから、その理由を簡潔に説明していくフローを使いましょう。
冒頭に書くのは結論=核心部分なので、建設機械メーカーの独自性、特徴や業界でのポジショニングを反映していないと、非常に弱い結論になってしまいます。他業界の企業にもあてはまるような、「日本・世界に貢献している」「技術で人々の生活を豊かにしている」などという抽象的なものではアピールできません。
また、志望動機の結論に、「自分の成長」や「自己実現」など、自分へのメリットを中心にするのは止めましょう。企業はあなたのために採用活動を行っているのではありません。あくまで企業のために行っています。企業のためとは、企業の利益に貢献をすること、そのためには、企業の顧客に価値を提供することです。
多くのエントリーシートを読んでいますが、志望動機の結論部分を自分の成長など、自分へのメリットに重きを置いて書いてしまっている学生は非常に多いのです。自分の成長は大切なことですが、自己目的化した志望動機になってしまわないように注意してください。
この結論部分には、「あなたならでは」の要素を入れましょう。他の学生ではない、あなた独自の情報を入れないと、あなたの志望動機としては弱いものになってしまいます。
あなたならではの要素とは、あなた自身の経験や価値観、独自の視点、強みや専門分野などの情報です。単に企業のWEBサイトをなぞったような内容にならないように意識をしてください。
何故、建設機械メーカーなのかを理由付ける
建設機械メーカーを志望する場合、まず他の業種との違いをしっかり理解して志望動機を作りましょう。何故、建設機械メーカーなのか、を明確にする必要があります。
志望動機の作成フローにあるように、あなたがなぜその業界に興味、関心があり職業選択の対象にしたのかを説明しましょう。そして、何が結論である「あなたがその建設機械メーカーで実現したいこと」に結び付いているのかを説明しましょう。
何故、同業他社ではなく、この建設機械メーカーなのかを理由付ける
このパートに説得力を持たせるのは、徹底した個別企業の研究と、自己分析です。志望企業はもちろんの事、その業界内で競合する企業を研究して、志望企業ならではの特徴、独自性を見つけていきます。
企業の独自性と、業界を志望する「あなた自身の理由」を結び付けて下さい。「私のしたい仕事、ビジョンを実現できるのは、○○○という特長を持っている貴社である」という文脈を構成しましょう。
コマツのエントリーシートの場合、二問目の質問で「あなたの会社選びの基準・軸を教えてください」と具体的に質問しています。この質問は一般論として答えるのではなく、あなた自身の会社選びの基準・軸が、いかにコマツに合っているかを伝えるべきなのです。
Aさんは前半で自分自身の基準を三点あげ、後半でその三点がコマツに適合していることを表現しています。
コマツ:「貴社のICT建機等の最先端技術に惹かれ」
会社選びの基準2:「第二は社会に大きな影響力を持つ事」
コマツ:「貴社の研究開発の一端を担うことで、現場の安全、環境、生産性を大幅に改善し、如いては発展途上国のインフラ構築、日本の労働人口減少、過酷な現場での労働問題など、大きな社会的課題の克服に貢献したい」
会社選びの基準3:「第三に人を重視し、実力主義のオープンな社風かどうか」
コマツ:「更に約6割が外国籍社員というオープンな環境で、自分を試してみたい」
自己PR要素で、どんな貢献ができるのかを明記しよう
建設機械メーカーの場合、学生に人気がある業種でありエントリーしてくる学生のレベルが非常に高いため、エントリーシート段階でも、自分のアピ―ルポイントを明記して、それによってどんな貢献ができるのかを、ビジョンでも良いので書くことが重要です。
自分で最も競争力があると思うアピールポイント(経験、能力、長所、強み、資格、専門領域など)を書いておきましょう。書いていない場合、書いていないことではじかれるリスクも避けられます。
コマツの例文のように自己分析から抽出したあなたの強みや長所、性格、経験や資格、専門領域などの自己PR要素を最低限でも良いので入れていきましょう。300字であれば、自己の経験、実績、能力、強み、長所、人格から選んで、結論を補強できます。
自己PR要素を盛り込む際に注意したいのは、いくらあなたの価値観や経験に適合しているからといって、企業の本質から遠い活動に志望動機を結びつけるのはお勧めできません。
例えば、コマツの場合は、日本を代表するグローバル企業、また建設機械メーカーとして、災害復興支援活動やカンボジアやアンゴラでの対人地雷処理、復興試支援などの様々な社会貢献活動を行っていて、素晴らしいと思いますが、それはコマツのCSRの一環であっても事業の根幹を成す本質的な活動ではありません。
志望動機の作成フローにもあるように、最も上位の概念はその企業の本質的な存在意義です。そこからナローダウンする必要はありますが、存在意義に基づいた企業や事業の本質的な部分に、あなた自身の志望動機を結び付けてください。
個別の活動が、その企業に対する「興味を持つきっかけ」になった場合でも、それをそのまま志望理由にするのではなく、その活動の奥にある企業の存在意義まで掘り下げていきましょう。
職種志望とキャリアプランで意欲をアピールしよう
エントリーシートの記載までに、職種志望動機とキャリアプランまでをまとめておきましょう。その企業に入って、具体的に何をしたいかを結論として書くためには避けては通れません。
コマツのようにES段階で詳細な職種志望の選択が必要な場合は当然ですが、そうでない場合でも志望動機欄が、300文字以上であれば、キャリアプランのイメージをビジョンとして入れておきましょう。
その場合注意すべきことは、限定的なイメージを持たれないように書くことです。企業はあなたの希望ではなく、企業の論理で人事配置を決定することを忘れないでください。
エントリーシートでは具体的なキャリアパスのイメージを持っておくことは需要ですが、「それしかない」と思われてしまわないように書き方を注意しましょう。私には大きなビジョンがあり、それに向かうための「私が現時点で考える、有力なルート」というニュアンスを込めて書いてみて下さい。
就活の軸、「企業選択で譲れない基準」を基に志望動機を結ぼう
志望動機文の最後のフレーズは、就活の軸の実現が、この建設機械メーカーだからできるという文脈で結びましょう。それまでの文章のフローで、二度全く同じことを言わないように表現を工夫する必要はあります。
文を締める意味で「貴社を志望しています」、「貴社に貢献したい」という志望意欲を伝えるために、核心部分を別の表現で補強しておきましょう。例文では冒頭のビジョンをより具体的に言い換えています。
建設機械メーカーへの志望動機のまとめ
- その建設機械メーカーでやりたいこと、実現したいこと、ビジョンを結論として初めに書く
- 何故、建設機械メーカーなのかを理由付ける(業種・業界の存在意義 × 価値観・経験)
- 何故、他の建設機械メーカーではなく、その建設機械メーカーなのかを理由付ける(志望する建設機械メーカーの存在意義・特徴・独自性 × 価値観 × 自己PR要素)
- 就活の軸、「企業選択で譲れない基準」を基に志望動機を結ぶ(志望する建設機械メーカーの存在意義・特徴・独自性 × 就活の軸)
尚、志望動機欄の文字数制限が300字以下の場合は、自己PR要素は削除してもかまいません。殆どのESには自己PR欄や、学生時代に力をいれたことを記述する欄がるため、そちらで集約して、志望動機は全体を簡潔にまとめてください。
ただし上記の4つの要点はカバーしましょう。完全に一つ一つをカバーしなければならないという意味ではありません。文脈の中でうまく伝えることにトライしてください。ES全体として「あなた」という個性と志望動機に一貫性が読み取れ、採用担当が「あなたがこの企業で働いている姿」を想像できれば選考を勝ち抜けます。
志望動機に時間をかけられない時は、「志望動機作成ツール」を活用してみよう
志望動機を作成する際、伝えたいことは沢山あっても、文章で上手くまとめる自信がない就活生も多いはず。
そんな時は、「志望動機作成ツール」を活用してみましょう。
就活サービスを提供している、キャリアパークの「志望動機作成ツール」を使えば、Step1:簡単な質問に答えていくだけ、Step2:志望企業・業界の有力企業の内定者ESを参照できる、Step3:人事が見ているポイント、他の学生との差別化をするポイントが分かり、自分独自、かつ理想的な流れの志望動機が完成します。
あとは志望企業のESにあわせてチューニングするだけなので、準備を大幅に効率化できます。
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