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これが基本!グループディスカッションに必要な思考法

就活のグループディスカッションやグループワークに必要な、基本的な思考方法の解説です。

経験がほとんどなく、自信がない学生はこの思考方法を身につければ、ディスカッションから置いていかれることを防げます。それ以上にグループに貢献し、リードすることさえできます。グループディスカッションに自信がある学生も、検証の意味で必ず役に立ちます。

ロジカルシンキングの数ある思考法やフレームワークの中から、これだけは押さえておくべき基礎的な思考法を解説します。

グループディスカッション(ワーク)に必須の4つの考え方

グループディスカッション(グループワーク)に必要な基礎的な考え方を身につけましょう。特に課題解決型には以下の4つを身につけておけば、グループディスカッションに必ず貢献できます。

グループディスカッション(グループワーク)の基礎的な考え方

  • MECEで考える
  • ピラミッド構造で考える
  • マトリクスで考える
  • 解決策を導く手順・フローを身に着ける
グループディスカッションの課題解決形式をはじめ、ほとんどのテーマに適用可能です。この4つの考え方をまず理解し、身に着けることは、骨格や基礎体力をつくることと同じです。その上に、ロジカルシンキングのフレームワークの高度な技を身につけていくイメージを持って下さい。

MECEとは何か

MECE(ミーシー)とはMutually Exclusive and Collectively Exhaustive の略です。Mutually =お互いに、Exclusive= 個別で重複が無い、そして、Collectively=全体に、Exhaustive漏れなく徹底している、という意味です。

どうして「全てにおいて漏れがなく、お互いに重複しないで個別である」ことがディスカッションの基本になるのでしょうか?具体的に例を挙げて解説していきます。

グループディスカッションのテーマ:スーパーマーケットの売り上げを2倍にする方法を考えよ

グループディスカッションで、「スーパーマーケットの売り上げを2倍にする方法を考えよ」というテーマが出た場合、まずスーパーマーケットの定義をすることから始めます。「曖昧な言葉を定義する」ことが必要です。

その上で、売り上げをつくる要素を分解して、それぞれの要素に対して売り上げ向上策を考えていくというプロセスになります。

そこで必要なのが、売り上げをつくる要素を、まず「全てにおいて漏れがなく、お互いに重複しないで個別である」ように分解することです。

学生Aが、「売り上げを伸ばすには、客数を増やせばいいのだ」と言ったとします。学生Bは、「客数はもちろんだが、購入回数、つまりスーパーマーケットに訪れる頻度、購入頻度を増やせばいい」と発言しました。グループ全員が二人の意見に合意して、客数を増やす方法と、購入頻度を増やす方法のアイディアを出してディスカッションを進めたとします。

この二つのアプローチは正しくないことは分かりますよね。客数が伸び、購入回数が増えれば普通は売り上げが伸びると考えがちですが、購入一回あたりの平均購入金額が減少してしまえば、必ずしも売り上げが増加するとは言えないのです。しかも、客数を延べで考えれば、訪問頻度が既に客数の中に含まれて、重複していることになります。

売り上げを向上させる方法を考える時に、このグループのディスカッションの前提が不十分であることが分かります。一回あたりの平均購入金額=バスケットプライスをあげる方法が完全に漏れてしまっていますね。

別のグループは「客数」、「購入頻度」、「平均購入金額」、「一回の買い物あたりの平均購入点数」を増加させようと議論しています。この場合も、「平均購入金額」と「一回の買い物あたりの平均購入点数」に一部重複があることが分かりますよね。「平均購入金額=バスケットプライス」」の概念の中に、購入点数が含まれています。もし細分化して議論するのであれば「一回当たりの平均購入商品単価」と「購入商品点数」になります。

客数を増やす方法でも、細分化しようと思えば新規顧客と既存顧客に細分化できます。更に全く別の視点から、売り上げを伸ばす変数であれば、売り場面積を増やすというアプローチもあるのです。

就活のグループディスカッションの場合は、具体策を考える時間も非常に限られているため、細分化した全てに対してアプローチを考えることは難しいと思います。

スーパーの売り上げの例で言えば、売り上げをつくる要素をいったん細分化して、議論の俎上にのせから、取捨選択して議論するというアプローチをとりましょう。

その理由は一旦は細分化しないと、重要なポイントが漏れてしまう可能性があるからです。上記の最初のグループの例で言えば、一回当たりの平均購入金額がまさにそれにあたります。

MECE=「全てにおいて漏れがなく、お互いに重複しないで個別である」状態で考え始めることが重要です。

ディスカッションの課題に対してMECEをあてはめていくには、ロジカルシンキングやマーケティングのフレームワークを使います。

主要なフレームワークに関しては別に解説します。基礎としてMECE=「全てにおいて漏れがなく、お互いに重複しないで個別である」をあてはめることをまず覚えておきましょう。 

ピラミッド構造で考える

ピラミッド構造で考えることも、物事を論理的に捉えるための基本です。難しく考える必要はありません。物事を構造的に捉えれば良いだけです。MECEと併用することで、複雑な事象を分解して考えるためのものなのです。物事を分解して、ピラミッド型の絵を描いていけば良いのです。

例えばスーパーマーケットの売り上げで言えば、頂点に売上高を置き、二列目には客数と、一回当たりの平均購入金額を置きます。三列目の客数の下には、新規顧客、既存顧客、来店頻度、平均購入金額の下には買い上げ点数と平均商品単価を置くといった形になります。

ピラミッド構造の絵を描くことにより、抜け漏れやダブりがないかを同時に考えていくことができるのです。集団で集中して考えていくと、見えていなかったものが見えてきたりして、新しい構造をつくることもできます。

このように物事を分解し、階層をつくって考えていくことは、グループディスカッションの基本中の基本です。

マトリクスで考える

マトリクスは縦の列と横の行で構成された行列ですが、それぞれの軸の項目を増やすと複雑になり過ぎるので、就活のグループディスカッションの場合は、二つに分ける事を基本にしましょう。2X2のマトリクスを使いましょう。

二つの軸は独立して、ダブりがないことが重要です。物事の優先順位を決めるための、有名な以下の例を参考にして下さい。

緊急 緊急でない
重要 第一領域 第二領域
重要でない 第三領域 第四領域

BCGマトリクス

市場シェアが低い 市場シェアが高い
市場成長率が高い 問題児 花形
市場成長率が低い 負け犬 金のなる木

グループディスカッションで、何かの課題の解決を求められた場合、初めにマスをつくって、そこにあてはまある解決策・アイディアをどんどん出していくことに使えますし、でてきた解決策の中から何を採用するかを決める際に応用ができます。

効果・インパクトが小さい 効果・インパクトが大きい
投資コスト大
投資コスト小

もしくは

効果・インパクトが小さい 効果・インパクトが大きい
実行に時間がかからない
実行に時間がかかる

というマトリクスも考えられるでしょう。軸を十字に切って、4象限のマトリクスにして解決策のポジショニングをプロットする応用も可能です。

このように象限を分けて考えることで、物事を網羅的にかつ俯瞰的に考えることができます。このマトリクス発想もグループディスカッションには必須アイテムですので使用してください。

解決策を導くフローを身につける

グループディスカッションを行っていると、はじめから「○○の問題を解決するには、Aと、BとCを何とかすれば良いので、A、B,Cを具体的に考えませんか」と提案する学生が多いです。

おそらく自分の頭の良さや、回転の速さをアピールしたいのでしょうが、自分一人の思い込みが基になっている場合がほとんどであり、安易にそれに乗ってはいけません。

問題を解決するための策を考えていくためには、適切なステップを踏むことが必要です。以下のシンプルなステップをまず身につけておきましょう。

問題解決のステップ:

  1. 問題個所の特定 (Where)
  2. 問題の原因を分析 (Why)
  3. 解決策の提案(How)
  4. 解決策のまとめ

グループディスカッションの場合は、解決策の実行(Do)は出来ないので、基本はステップ3の提案まででとなりますが、発表に備えて最後に結論としてまとめておく必要があります。余裕があれば実行の施策の管理・運用まで含められればベストです。

Step 1: 問題点の特定 (Where)

現在抱えている問題点をMECEで切っていくプロセスです。スーパーマーケットの売り上げ向上というテーマの場合であれば、売り上げが伸びていない原因をMECEで考えていきます。どこで、何の問題が起こっているのかを特定するのです。新規顧客が取り込めていないのか、既存顧客が他店に流出しているのか、平均購入金額の減少なのか、できるだけMECEで問題を特定していきます。

そして問題をピラミッド構造のツリー図にして書き出していきましょう。

Step 2: 問題の原因を分析 (Why)

就活のグループディスカッションの場合、MECEで出した問題点を全てつぶすことは難しいので、最も大きい原因から、何故その問題が起きるのかの原因を考えていきます。資料が与えられている場合は、資料・データを読み込んで原因を探り当てることが求められます。

資料がないパターンでは、知識と経験値で原因を推定して、ロジックを組み上げていきます。具体的には、問題に対して「何故その問題が起こるのか=Why」を5回ぐらい下に掘り下げて根本の原因を探っていきます。原因の原因を考えていくことを5回繰り返すアプローチです。

他店への既存顧客の流失が問題であれば、他店のポイントプログラムが当店より充実している、他店の方がセールの頻度が高い、他店の方が大幅ディスカウント商品の点数が多い、などの流出原因を掘り下げて考えていくことになります。

Step 3: 解決策の提案 (How)

問題の原因が特定できたら、それを解決するアイディアをどんどん出していきます。出し切ったところで、それらを評価しながら、優先順位を考えて選択していきます。原因を取り除く、もしくは対抗する具体策です。

選んだ解決策を具体化できるかをチェックするには5W1Hを使用しましょう。誰が、いつ、どこで、なにを、なんのために、どうするのかをクイックに検証しておきましょう。

ここでマトリクスを使用して取捨選択をします。具体的な解決策に落とし込んでいくために考慮すべきポイントがあります。

  • 解決策の準備から実行までに要する時間
  • 解決策の準備から実行までに要する費用
  • 解決策の準備から実行までに要するマンパワー
  • 効果の即効性
  • 効果のインパクト
これらを横軸にして、縦軸を解決策を書き出していきます。マトリクス構造にして、できたセルに、○X△や点数でスコアリングしていくと、全員の意見のコンセンサスをとりながら具体策を決定することができます。

Step 4: 解決策のまとめ

Step 3で選択した蹴解決策と、その理由、期待効果を簡潔な箇条書きでまとめておきましょう。余裕があれば解決策の実施後の運用や管理の方法まで提案できればベストです。

以上の4つのステップを頭に入れてグループディスカッションに臨んでください。くれぐれも根拠のない解決策を思い込みで提案するようなことは止めましょう。

この記事の結論をもう一度押さえておきます。

グループディスカッション(グループワーク)に臨むには以下の4つの基礎的な考え方を身に着けて臨みましょう。

  • MECEで考える
  • ピラミッド構造で考える
  • マトリクスで考える
  • 解決策を導く手順・フローを身に着ける

「就活の答え」ではグループディスカッションに強くなるフレームワークも詳しく解説しています。以下の記事も併せて参考にしてみて下さい。

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