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【例文あり】信用金庫への志望動機で差別化しよう!

志望動機の基本の書き方

まず基本の書き方を覚えましょう。志望動機については、以下のクリティカルな質問に対する答えを、必ず用意します。

  1. 何故、金融業界の中の信用金庫なのか?
  2. 何故、他の信用金庫ではなく、この信用金庫なのか?
  3. この信用金庫で、何を実現したいのか?何がしたいのか?

志望動機の作成方法に関しては、以下の記事で詳しく解説しています。もし読んでいなければ信用金庫への志望動機を書く前に、ぜひ参照してください。志望動機の構成に対する理解が深まります。

ここでは、作成のためのフローチャートと、志望動機のまとめ方のフローチャートを掲載しておきます。

志望動機の作成フロー

志望動機の構成要素とまとめ方

信用金庫への志望動機の書き方

信用金庫への志望動機を説明するために、具体的に朝日信用金庫*への志望動機の例文を掲載しています。これは、あくまで信用金庫への志望動機文の構成要素と文章フローの参考用です。具体的な事実に基づかないと、参考にし難いという理由からです。

*朝日信用金庫:営業地域は東京23区、西東京市、埼玉県と千葉県の主要市、本店は東京都台東区(上野・浅草エリア)

志望動機は、あくまで「あなた起点」で書かなければ意味がありません。就活本やマニュアル、就活支援サイトにある例文は参考にして良いですが、コピペや流用は止めましょう。コピペや流用をして書類選考を一時的にしのげたとしても、面接では説得力がなく、選考には勝ち残れないでしょう。

うまく内定がとれたとしても、あなたの本質からずれたところで選んだ企業*(*信用金庫は企業ではないですが、一般論として企業という言葉を使用しています)に入社するリスクになります。入社後ミスマッチが起こると、あなたも企業もお互いに不幸な結果になってしまうので、志望動機は必ず自分の考えと意思で作成しましょう。

例文:朝日信用金庫への志望動機(400文字)

私は人と地域の深い関係性の中で、信用金庫という業態に銀行や他の金融機関にない魅了を感じました。東京の下町で暮らす人々へ、金融という、人の一生に大きな影響を与える分野でお役に立ちたいと思っております。

 

私は栃木県の出身で、大学入学に際して台東区に引っ越してきました。地域の人々の人情が厚く、慣れない東京での一人暮らしを色々助けてもらいました。地元の祭りにも誘っていただく等、街の方々と仲良くなっていく過程で、この地域のために役に立ちたいと思うようになりました。

 

大学で経済学を学び、地域経済活性化のゼミに所属して、研究テーマのために台東区の企業経営者の方々との交流を持ったことも貴庫を知る良いきっかけになりました。

 

お世話になったリクルーターの対応や、そのお話しに感動して益々志望意欲を強くしました。私は知らない人ともすぐに仲良くなれる性格です。この人柄を活かして、貴庫のお役に立ちたいと考え志望致しました。

その信用金庫で実現したいことを結論として初めに書く

エントリーシートでも、面接でも、「この信用金庫で実現したいこと、やりたいこと」は志望動機の結論部分になります。結論は、エントリーシートの志望欄には一番初めに、明確に書きましょう。面接では、結論を始めに述べましょう。

理由から入ると、話の核心が見えにくく、弱くなってしまいます。ESでも面接の応答でも基本は結論をはじめに述べてから、その理由を簡潔に説明していくフローを使いましょう。

朝日信用金庫志望のAさんの志望動機の場合は、以下の部分が結論になります:

私は人と地域の深い関係性の中で、信用金庫という業態に銀行や他の金融機関にない魅了を感じました。東京の下町で暮らす人々へ、金融という、人の一生に大きな影響を与える分野でお役に立ちたいと思っております
信用金庫を志望する場合、まず銀行との違いをしっかり理解して志望動機を作りましょう。

信用金庫は株式会社ではなく、信用金庫法にもとづく会員の出資による営利を目的としない協同組織の地域金融機関なのです。

また営業地域も限定しており、その地域の中小企業並びに個人のための専門金融機関であり、大企業や営業地域以外の企業や個人に融資ができないという制約があります。

企業への融資は、信用金庫の所在する地域の会員中小企業(従業員数300人以下、あるいは資本金9億円以下)が対象となります。企業が融資を受けるためには会員(出資者)になることが必要条件となっています。

これは、地域で集めた資金を地域の中小企業と個人に還元することにより、地域社会の発展に寄与するという、信用金庫という仕組みを日本に導入する際の、そもそもの目的に基づいています。存在意義と言っても良いでしょう。

志望動機の結論=核心部分は、その信用金庫の独自性、特長や業界でのポジショニングを反映していないと、非常に弱い結論になってしまいます。どのメガバンク、地方銀行、信用金庫にもあてはまるような、「金融面で地域経済を支えていきたい」「金融サービスで、地域の人々の生活を支えていきたい」というようなものではアピール不足です。

「人々の幸せに貢献したい」「暮らしを豊かにしたい」「お客様との信頼を築く」など、どの企業でも言えるようなことは、全くアピール力がないことは、言うまでもありません。

志望動機の結論に、「自分の成長」や「自己実現」など、自分へのメリットを書くのは止めましょう。企業はあなたのために採用活動を行っているのではありません。あくまで企業のために行っています。

企業のためとは、企業の利益に貢献をすること、そのためには、企業の顧客に価値を提供することです。信用金庫の場合は営業地域の個人と中小企業に対し価値を提供すること、それによって得た利益を、更に地域に還元していくことです。

多くのエントリーシートを読んでいますが、志望動機の結論部分を自分の成長など、自分へのメリットに重きを置いて書いてしまっている学生は非常に多いのです。個人の成長は大事なことですが、志望動機として自己目的化しないように注意しましょう。

この結論部分には、「あなたならでは」の要素を入れましょう。他の学生ではない、あなた独自の情報を入れないと、あなたの志望動機としては弱いものになってしまいます。この朝日信用金庫の例では:

「大学入学に際して台東区に引っ越してきました。地域の人々の人情が厚く、慣れない東京での一人暮らしを色々助けてもらいました。地元の祭りにも誘っていただく等、街の方々と仲良くなっていく過程で、この地域のために役に立ちたいと思うようになりました」がそれにあたります。

あなた独自の情報とは、経験、価値観、独自の視点や専門領域を指します。

何故、信用金庫なのかを理由付ける

志望動機の作成フローにあるように、あなたが何故その業界に興味、関心があり人生の重い決断である職業選択の対象にしたのかを説明しましょう。そして、何が結論である「あなたがその信用金庫でやりたいこと」に結び付いているのかを説明します。

朝日信用金庫への志望動機の例では:

「大学入学に際して台東区に引っ越してきました。地域の人々の人情が厚く、慣れない東京での一人暮らしを色々助けてもらいました。地元の祭りにも誘っていただく等、街の方々と仲良くなっていく過程で、この地域のために役に立ちたいと思うようになりました」の部分がそのリードになっています。
A君は栃木県出身で、慣れない東京に出てきたあと、台東区の地元の方々に色々とお世話になったことが覗えます。
更に、「大学で経済学を学び、地域経済活性化のゼミに所属して、研究テーマのために台東区の企業経営者の方々との交流を持ったことも貴庫を知る良いきっかけになりました」として、自分の専門分野と、朝日信用金庫の存在意義が重なっていることをアピールしています。
信用金庫の地域経済を金融面で支援するという社会的な存在意義を、地元愛と、大学でのゼミの研究という自分起点で捉えています。

何故、他の信用金庫ではなく、この信用金庫なのかを理由付ける

このパートに説得力を持たせるのは、徹底した個別の企業研究と、自己分析です。志望企業はもちろんの事、その業界内で競合する企業を研究して、志望企業ならではの特徴、独自性を見つけていきます。

その独自性と、業界を志望する「あなた自身の理由」を結び付けて下さい。

例文では、朝日信用金庫を選んだもう一つの理由として、リクルーターになっていただいた、朝日信用金庫の社員の方との交流の事実、そして、そのリクルーターの対応やお話の素晴らしさに感動したことを訴求しています。

「お世話になったリクルーターの対応や、そのお話しに感動して益々志望意欲を強くしました」の部分です。
信用金庫の場合、その顧客はまさにその地域に住む市井の人々であり、個人商店や零細、中小企業の方々で、そこにビジネスが立脚しています。

人との関係は非常に重要ですし、信用金庫に努めている方々は人に対する接し方に特に気を配っています。まさに人の中に入って、その人々を金融面でサポートしているのです。金融以外の相談にも乗ったりしているのです。

このような特徴のある信用金庫へのアピールでは、対人能力は一番重視されます。OB/OG訪問やリクルーターとの接点は、大きな武器になります。出会ったリクルーターはまさに朝日信用金庫の独自性を体現しているのです。

自己PRの要素を加えよう

ここで、自己分析から抽出したあなたの強みや長所、人柄、経験や資格、専門領域などの自己PR要素を入れていきましょう。

例文では文字数の関係で「私は知らない人ともすぐに仲良くなれる性格です。この人柄を活かして、」と、最低限しか触れていませんが、文字数が許せば、自己PR要素をもう少し入れましょう。
注意したいのは、いくらあなたの価値観や経験に適合しているからといって、企業の本質から遠い活動に結びつけるのはNGです。

たとえば朝日信用金庫は、その性格上から夏祭りや、交通安全活動、環境活動など地域のコミュニティに対する社会貢献活動を行っていて、素晴らしいと思いますが、それは朝日信用金庫の事業の一環ではあっても、本質の活動ではありません。

作成フローにもあるように、最も上位の概念はその企業の存在意義です。そこからナローダウンする必要はありますが、存在意義に基づいた企業や事業の本質的な部分に、あなた自身を結び付けてください。

職種志望とキャリアプランで意欲を補強しよう

あまり無理やりこじつけるのは得策でありませんが、志望職種とキャリアプランまでできていれば、説得力を増すことになります。エントリーシート記載までに、職種志望動機とキャリアプランまでをまとめておきましょう。その企業に入って、具体的に何をしたいかを結論として書くためには避けては通れません。

文字数の制限がある場合はESには入れられなくても、自分が実現したいことには関わるため、ビジョンとしてでもまとめておきましょう。面接では必ず質問がありますので、ES提出段階で、早めに固めておくことをお勧めします。

就活の軸、「企業選択で譲れない基準」を基に志望動機を結ぼう

志望動機文の最後のフレーズは、就活の軸の実現が、この信用金庫だからできるという文脈で結びましょう。それまでの文章のフローで、二度同じことを言わないように表現を工夫する必要はあります。

文を締める意味で「貴庫を志望しています」、「貴庫に貢献したい」という志望意欲を伝えるために、核心部分を別の表現で補強しておきましょう。例文では文字数の関係で文末では長所の流れから志望意欲へと繋いでいます。

「私は知らない人ともすぐに仲良くなれる性格です。この人柄を活かして、貴庫のお役に立ちたいと考え志望致しました」がそれにあたります。この志望文では、冒頭から一貫して人との関係性の中で、自分を活かしたいという姿勢が感じられるため、結論部分にもう一度強調しなくても、十分趣旨は伝わる構成になっています。

志望動機に時間をかけられない時は、「志望動機作成ツール」を活用してみよう

志望動機を作成する際、伝えたいことは沢山あっても、文章で上手くまとめる自信がない就活生も多いはず。

そんな時は、「志望動機作成ツール」を活用してみましょう。

就活サービスを提供している、キャリアパークの「志望動機作成ツール」を使えば、Step1:簡単な質問に答えていくだけ、Step2:志望企業・業界の有力企業の内定者ESを参照できる、Step3:人事が見ているポイント、他の学生との差別化をするポイントが分かり、自分独自、かつ理想的な流れの志望動機が完成します。

あとは志望企業のESにあわせてチューニングするだけなので、準備を大幅に効率化できます。

無料でダウンロードして効率的に基本の流れを作り、自分独自の志望動機を完成させましょう。またこのツールを利用する際、就活をより効率化できる無料の就活サービスを同時登録することも忘れずに!

信用金庫への志望動機のまとめ

  1. その信用金庫で実現したいこと、やりたいことを結論として初めに書く
  2. 何故、信用金庫なのかを理由付けをする (業種・業界の存在意義 X 価値観・経験)
  3. 何故、他の信用金庫ではなく、その信用金庫なのかを理由付けをする(志望する信用金庫の存在意義・特徴・独自性 X 価値観 X 自己PR要素)
  4. 就活の軸、「企業選択で譲れない基準」を基に志望動機を結ぶ (志望する信用金庫の存在意義・特徴・独自性 X 就活の軸)

尚、文字数制限300字以下の場合は、自己PR要素は削除してもかまいません。殆どのESには自己PR欄や、学生時代に力をいれたことを記述する欄がるため、そちらで集約して、志望動機は全体を簡潔にまとめてください。

ただし上記の4つの要点はカバーしましょう。完全に一つ一つをカバーしなければならないという意味ではありません。文脈の中でうまく伝えることにトライしてください。ES全体として「あなた」という個性と志望動機に一貫性が読み取れ、採用担当に「あなたがこの企業で働いている姿」が想像できれば選考を勝ち抜けます。

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