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【例文あり】電力業界への志望動機で差をつけよう

まず電力業界を理解することから始めよう

インフラ・エネルギー業界、特に電力業界は事業規模も大きく、安定したイメージもあるため学生に人気がある業界であり、入社のハードルは高い業界です。志望動機を書く前にまずしっかりと業界研究をすることをお勧めします。

インフラ・エネルギー業界の中には、電気、ガス、石油・ガソリンの違いや、サービスをする地域の違いと、成り立ち、歴史、収益構造によって企業毎に大きな違いがあります。また社会に必要不可欠なインフラ事業であり、特に技術職は人の生命や安全、生活そのものに関わっている事業の為、職種の専門性が高く、高度な知識や経験が必要になる職場です。志望動機を考える上では分野と職種を細かくみていく必要があります。

ただ「産業基盤を支える仕事がしたい」、「人々の生活の必要不可欠な部分に貢献したい」という動機だけでは、全く太刀打ちできない業界であることをはじめに理解しておきましょう。

この記事では特に学生に人気の高い、電力業界への志望動機の書き方を解説します。

  職種・分野の理解は不可欠

電力業界の場合はエントリーの段階で、分野・職種を選択する場合がほとんどです。事務系、技術系と別れているのが一般的で、それぞれどこまで細分化して志望動機を書くのかは各社毎で違いがあります。

もちろん志望した職種はあくまで参考であり、入社できた場合でもその職種に就けるとは限りません。入社直後は顧客との接点や現場に配属され、基礎を学んでからキャリアパスを歩んでいくのが通例です。しかし就活生の本気度を測る目的もあるため、志望動機に具体性を求めます。業務分野や職種に適したものでないとアピールできず、エントリーシート段階で落とされてしまいます。

電力業界全体としては、日本の人口減少や、製造業のグローバル化による生産拠点の海外移転、省エネルギー技術の発展により、国内の総需要そのものは減少傾向にあります。また2016年4月から電力の家庭用も含む小売が完全自由化されたために地域独占が崩れ、大きな転換期を迎えています。東日本大震災以降の原子力発電所の問題も業界全体の大きな課題です。

このような変革期に電力業界を目指し、活躍が期待できる人材を厳選するため、各社ともエントリーシートは詳細に記載させるフォーマットを使用しています。

 適切な志望動機を書くためには徹底的な個別の企業研究は当然ですが、インターンシップへの参加や、OB・OG訪問はぜひ実現して、志望企業に対する深い知識を基に志望動機を組み立てていきましょう。

電力会社の場合の業務分野と職種

 

電力会社には、主に発電(原子力、火力、水力、自然エネルギー)、燃料、送電、変電、配電、電子通信、建設・土木、技術開発などの技術職があります。技術職の内、いくつかの例を挙げておきます。

  • 送電とは発電設備で発電した高圧電力を送電線と変電所を経由しながら配電変電所まで電気を送る設備とプロセス全般を運用・管理します
  • 変電とは、電力会社が発電施設から需要家へ電力を供給する際、送電による電力損失を抑えるため送電線に高電圧を印加し、需要家の近傍で降圧することにより、需要家が必要とする電力を供給している。そのための変電所や変電設備による昇圧や降圧のプロセス全般と設備を管理する仕事です
  • 配電とは、送電網から変電所を通して受電した電力(電気)を需要家に供給するため、配電網システムの構築とその運用を行う仕事です。配電変電所からユーザーへの電気を届ける設備とプロセスを管理します
  • 電子通信は、サービス域内の電力需要を正確に把握し、各地の発電所に発電量を指示するためになくてはならない役目を果たしています。電力会社は非常に大規模な通信ネットワークを構築しています。電気はその性質上、常に生産(発電)量と消費量を厳密に合わせる必要があります。平成30年北海道胆振東部地震で北海道全域がブラックアウトした理由を思い出していただければイメージが湧くと思います
  • 建設・土木は発電所の調査、計画、施工、建設や保守を主に行います

事務系の仕事としては、経営計画、営業、マーケティング、企画、広報の他、経理、法務、総務、人事、システム、資材調達といったアドミニストレーションの職種があります。

志望動機の基本の書き方

まず基本の書き方を覚えましょう。志望動機については、以下のクリティカルな質問に対する答えを、必ず用意します。

  1. 何故、インフラ業界、何故、他の業種ではなく、電力業界なのか?
  2. 何故、電力業界の中の他の企業ではなく、この電力会社なのか?
  3. この電力会社で、何がしたいのか?何を実現したいのか?

志望動機の作成方法に関しては、以下の記事で詳しく解説しています。もし読んでいなければ電力会社への志望動機を書く前に、ぜひ参照してください。志望動機の構成要素に関する理解が深まります。

ここでは、作成のためのフローチャートと、志望動機のまとめ方のフローチャートを掲載しておきます。

志望動機の作成フロー

志望動機の構成要素とまとめ方

 

電力企業への志望動機の書き方

電力業界のへの志望動機を説明するために、具体的に東京電力への志望動機の例文を掲載しています。これは、あくまで電力業界への志望動機文の構成要素と文章フローの参考用です。具体的な例文に基づかないと、参考にし難いという理由からです。

しかし前述したように同じ電力業界でも、企業の特徴には違いがあります。その企業のポジショニングによっても差が出ますので注意が必要です。電力会社は地域独占が崩れたとはいえ、北海道電力、東北電力、北陸電力、東京電力ホールディングス、中部電力、関西電力、中国電力、四国電力、九州電力、沖縄電力で、それぞれの地域を中心に電力の供給を行っています。

また細かく言えば、電力自由化に伴い、全国で電力小売りをする事業者は471社(2018年5月11日現在)となっており、これらも電力企業です。全販売電力量に占める新電力のシェアは、2016年4月の全面自由化直後は約5%でしたが、2017年5月に10%を超え、2018年1月時点では約12%となっています。

例文はあくまで基本の考え方を示すものなので、志望業種、企業毎の徹底した企業研究が必要であり、個別のカスタマイズが必要なことを強調しておきます。

志望動機は、あくまで「あなた起点」で書かなければ意味がありません。就活本やマニュアル、就活支援サイトにある例文は参考にして良いですが、コピペや流用は止めましょう。コピペや流用をして書類選考を一時的にしのげたとしても、面接では説得力がなく、選考には勝ち残れないでしょう。

うまく内定がとれたとしても、あなたの本質からずれたところで選んだ企業に入社するリスクになります。入社後ミスマッチが起こると、あなたも企業もお互いに不幸な結果になってしまうため、志望動機は必ず自分の考えと意思で作成しましょう。

志望動機が書けない時は、志望動機ジェネレーターを活用してみよう

電力業界の志望動機を作成する際、深く考えても、なかなか良い内容が思い浮かばない方も多いはず。

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例文:東京電力への志望動機(技術職)

東京電力を志望した理由を教えてください。また、希望する事業会社でやってみたい仕事、あなたの強みを活かして実現したいことなどについて具体的に教えてください。(400字以内)

私は生活に不可欠なインフラを、技術で支える仕事に就くことを軸に就職活動を進めています。

 

貴社の企業研究やインターンシップの参加を通じて、社員の方々から東京電力の責任と使命を知り、その責任を果たすために不断の挑戦を続ける姿勢に共感と尊敬の念を抱きました。一人一人の社員の方々が、真剣且つ誠実に貴社の現状を説明されている姿に、私もその一員となって共に働き、挑戦していきたいとの思いを強くしました。

 

私は大学で超高電圧の放電現象と絶縁技術の研究を行っており、貴社のUHV送電技術の開発と実用化に大きな関心を持ちました。UHV技術を国内や海外、特にインフラ整備の需要が高い新興国への展開によって、貴社の収益向上と社会の発展に貢献していきたいと考えます。

 

貴社の技術革新に貢献することは、インフラである電力の安定供給に貢献し、直接的に福島の復興にも繋がるため、社会的な意義が大きく、やりがいを感じたため第一志望としています。

その電力会社で実現したいことを結論とする

エントリーシートでも、面接でも、「この電力会社で実現したいこと、やりたいこと」は志望動機の結論部分になります。結論は、エントリーシートの志望欄には一番初めに、明確に書きましょう。面接では、結論を始めに述べましょう。

電力会社を志望する場合、注意すべき点は「なぜ電力業界に魅力を感じるのか」、そして「その電力会社の強みや特徴は、自分にとって何が魅力なのか」を明確にして書くことです。

東京電力のESでは、「東京電力を志望した理由」をはじめに質問しているため、理由を述べるフローに従っていますが、このような指定がなく、「志望動機を教えてください」というフォーマットの場合は、「この電力会社でやりたいこと、実現したいこと」を結論としましょう。理由から入ると話の核心が見えにくく、弱くなってしまいます。ESでも面接の応答でも基本は結論をはじめに述べてから、その理由を簡潔に説明していくフローを使いましょう。

東京電力、技術職志望のAさんの場合は、就活の軸を冒頭に提示して、その軸に合うのが東京電力であるという構成にしているため、理由の中にも「自分の意思」を込める工夫をしています。

「私は生活に不可欠なインフラを、技術で支える仕事に就くことを軸に就職活動を進めています」

電力会社を志望する場合、他の業種との違いをしっかり理解して志望動機を作りましょう。しかし「何故、この業種なのか」という点は、あなたがその業種に専門性が無い場合は、明確に語ることは難しいと思います。

専門性に不安がある場合はその対策として、電力会社の志望動機に次の3点を考慮して書くことをお勧めします。

  • なぜ電力という業種に魅力を感じるのか、自分にとつての意味
  • その電力会社が得意とする分野、取り組んでいる事業の魅力、社会的な使命・重要性
  • インターンシップ、説明会、OB/OG訪問でのリアルな体験や社員との交流

冒頭に書くのは結論=核心部分なので、志望する電力会社の独自性、特長や業界でのポジショニングを反映していないと、非常に弱い結論になってしまいます。他業界の企業にもあてはまるような、「人々の生活を豊かにしたい」、「人々の幸せに貢献したい」「お客様との信頼を築く」などという抽象的なビジョンだけではアピール力はありません。

また、志望動機の結論に、「自分の成長」や「自己実現」など、自分へのメリットを書くのは止めましょう。企業はあなたのために採用活動を行っているのではありません。あくまで企業のために行っています。企業のためとは、企業の利益に貢献をすること、そのためには、企業の顧客に価値を提供することです。

成長していくという姿勢は非常に重要ですが、何のためにという部分が、自分に向いている志望動機はNGです。多くのエントリーシートを読んでいますが、ここをはき違えてしまっている学生は多いので注意しましょう。

この結論部分には、「あなたならでは」の要素を入れましょう。他の学生ではない、あなた独自の情報を入れないと、あなたの志望動機としては弱いものになってしまいます。あなた独自の情報とは、経験、価値観、独自の視点、専門分野を指します。

何故、電力会社という業種なのかを理由付ける

志望動機の作成フローにあるように、あなたが何故その業種に興味、関心があり職業選択の対象にしたのかを説明しましょう。そして、何が結論である「あなたがその電力会社でやりたいこと、実現したいこと」に結び付いているのかを説明します。

東京電力の望動機の例では、冒頭の「私は生活に不可欠なインフラを、技術で支える仕事に就くことを軸に就職活動を進めています」という説明で、電力業界を選択した理由を兼ねています。

何故、この電力企業なのかを理由付ける

同じ電力会社という業種の中で、何故、他の電力会社ではなく、この電力会社なのかを明確にします。このパートに説得力を持たせるのは、徹底した個別企業の研究と、自己分析です。志望企業はもちろんの事、その業界内で競合する企業を研究して、志望企業ならではの特徴、独自性を見つけていきます。

企業の独自性と、業界を志望する「あなた自身の理由」を結び付けて下さい。「私のしたい仕事、ビジョンを実現できるのは、○○○という特長を持っている貴社である」という文脈を構成しましょう。

東京電力でなければならない理由:

「貴社の企業研究やインターンシップの参加を通じて、社員の方々から東京電力の責任と使命を知り、その責任を果たすために不断の挑戦を続ける姿勢に共感と尊敬の念を抱きました。一人一人の社員の方々が、真剣且つ誠実に貴社の現状を説明されている姿に、私もその一員となって共に働き、挑戦していきたいとの思いを強くしました」

東京電力の「責任」の一つは、福島第一原発の処理であり、福島の復興なくして語れないことを社員全員が痛感し、その責任を全うする為に努力をしています。またそれには多額の費用を負担しなければならず、そのためにも電力自由化という激変の中で利益をだしていかなければなりません。その意味で社会的責任は他の電力会社より重いのです。

電力の安定供給という企業の存在意義からも、インフラを地道な、不断の努力で支えていく誠実さが求められる業界でもあります。災害が発生すれば電力の復旧に不眠不休で取り組まなければならず、社会的な使命感や規範意識が大切な業界です。

Aさんは東京電力の社員の方から、それを感じとり、同じ立場にたって働きたいという志望理由を語っています。

自己PR要素で、貢献できることに繋げよう

 電力会社の場合、社会のインフラを支える存在意義や、安定感から人気が高く、エントリーしてくる学生のレベルは非常に高いと言えます。エントリーシートの選考を通過するためには、自分のアピ―ルポイントを明記して、それによってどんな貢献ができるのかを、ビジョンでも良いので書くことが重要です。

エントリーシートには、自己PRや学生時代に力を入れたことを詳細に書く項目がある場合がほとんどです。その記述欄に自分で最も競争力があると思うアピールポイント(経験、能力、長所、強み、資格、専門領域など)を書くことは当然ですが、志望動機にもその連動性、一貫性を表現できているとプラスポイントになるでしょう。

東京電力の例文の場合は、志望動機としての文字数の制限内で、大学での専門領域、研究分野を実現したいことの根拠として語っています。

「私は大学で超高電圧の放電現象と絶縁技術の研究を行っており、貴社のUHV送電技術の開発と実用化に大きな関心を持ちました」
UHVとはUltrahigh Voltageの略で、電力を多量に送電し、送電線路の損失を少なくするために、送電電圧を 1000~1500kV とした送電方式のことです。超々高圧送電とも呼ばれます。

自己PR欄や学生時代に力を入れたことの欄がある場合は、必ずその詳細を記載しておきましょう。あなたの強みや長所、性格、経験や資格、専門領域などの自己PR要素から、「実現したいこと」、「貢献できること」に繋がるように構成できればベストです。

自己PR要素を盛り込む際に注意したいのは、いくらあなたの価値観や経験に適合しているからといって、派生した個別の活動にフォーカスするのは止めておきましょう。

東京電力は、社会インフラを担う企業として様々な社会貢献活動を行っています。他の業界とは一線を画し、事業と一体化した環境保護活動も多く、自分の専門分野や経験と合致すれば、そこから志望動機を掘り起こしていく方法もあります。また福島原発事故への対応も重要な責任であり、廃炉のための新技術の開発も行っています。これはら重要な活動であることには変わりはありません。

しかし志望動機の作成フローにもあるように、最も上位の概念はその企業の本質的な存在意義です。個別の活動ではなく、その活動の奥にある、企業の存在意義に基づいた本質的な部分に、あなた自身の志望動機を結び付けてください。

キャリアプランで意欲をアピールしよう

あまり無理やりこじつけるのは得策でありませんが、志望職種とキャリアプランまでできていれば、説得力を増すことになります。エントリーシート記載までに、職種志望動機とキャリアプランまでをまとめておきましょう。その企業に入って、具体的に何をしたいかを結論として書くためには避けては通れません。

文字数の制限がある場合はESには入れられなくても、自分が実現したいことには関わるため、ビジョンとしてでもまとめておきましょう。面接では必ず質問がありますので、ES提出段階で、早めに固めておくことをお勧めします。

Aさんの例文では、上記の自己PR、専門領域の説明の流れから、「UHV技術を国内や海外、特にインフラ整備の需要が高い新興国への展開によって、貴社の収益向上と社会の発展に貢献していきたいと考えます」として、実現したいことを具体的に語っています。

就活の軸、「企業選択で譲れない基準」を基に志望動機を結ぼう

志望動機文の最後のフレーズは、就活の軸の実現がこの企業だからできるという文脈で結びましょう。それまでの文章のフローで、二度同じことを言わないように表現を工夫する必要はあります。

文を締める意味で「貴社を志望しています」で結ぶために、核心部分を別の表現で補強しておきましょう。例文では文字数の制限のため冒頭から最後まで、文に一貫性を持たせて、文全体としてAさんの就活の軸が表現されています。

冒頭の就活の軸:

「私は生活に不可欠なインフラを、技術で支える仕事に就くことを軸に就職活動を進めています」

 

より具体的なビジョン:

「貴社の技術革新に貢献することは、インフラである電力の安定供給に貢献し、直接的に福島の復興にも繋がるため、社会的な意義が大きく、やりがいを感じたため第一志望としています」

電力業界・電力会社への志望動機のまとめ

  1. その電力会社で、実現したいこと、やりたいことを結論として初めに書く
  2. 何故、電力業界、電力会社なのかを理由付ける(業種・業界の存在意義 × 価値観・経験)
  3. 何故、他の電力会社ではなく、その電力会社なのかを理由付ける(志望する電力会社の存在意義・特徴・独自性 × 価値観 × 自己PR要素)
  4. 就活の軸、「企業選択で譲れない基準」を基に志望動機を結ぶ (志望する電力企業の存在意義・特徴・独自性 × 就活の軸)

尚、志望動機欄の文字数制限が300字以下の場合は、自己PR要素は削除してもかまいません。殆どのESには自己PR欄や、学生時代に力をいれたことを記述する欄がるため、そちらで集約して、志望動機は全体を簡潔にまとめてください。ただし上記の4つの要点はカバーしましょう。完全に一つ一つをカバーしなければならないという意味ではありません。文脈の中でうまく伝えることにトライしてください。ES全体として「あなた」という個性と志望動機に一貫性が読み取れ、採用担当が「あなたがこの企業で働いている姿」を想像できることが重要です。

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