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志望動機の基本の書き方
まず基本の書き方を覚えましょう。志望動機については、以下のクリティカルな質問に対する答えを、必ず用意します。
- 何故、金融業界の中の生命保険という業種、生命保険会社なのか?
- 何故、他の生命保険会社ではなく、この生命保険会社なのか?
- この生命保険会社で、何を実現したいのか?何をやりたいのか?
志望動機の作成フロー
志望動機の構成要素とまとめ方
生命保険会社への志望動機の書き方
生命保険会社への志望動機を説明するために、具体的に第一生命への志望動機の例文を掲載しています。これは、あくまで生命保険会社への志望動機文の構成要素と文章フローの参考用です。具体的な事実に基づかないと、参考にし難いという理由からです。
志望動機は、あくまで「あなた起点」で書かなければ意味がありません。就活本やマニュアル、就活支援サイトにある例文は参考にして良いですが、コピペや流用は止めましょう。コピペや流用をして書類選考を一時的にしのげたとしても、面接では説得力がなく、選考には勝ち残れないでしょう。
うまく内定がとれたとしても、あなたの本質からずれたところで選んだ企業に入社するリスクになります。入社後にミスマッチが起こると、あなたも企業もお互いに不幸な結果になってしまうので、志望動機は必ず自分の考えと意思で作成しましょう。
例文: 第一生命保険への志望動機 (300文字)
生命保険業界を選んだ理由と、その中で当社を選んだ理由を記入してください。(300文字以内)
高校時代の親友がお父様を失くし、彼女を含めご遺族を救ってくれたのが生命保険だったという話を聴いた時、生命保険の大切さとその仕事の重さを知りました。
二番目の軸は「女性として一生ビジネスの最前線で活躍したい」というものです。貴社を選んだ理由は、業界で最も女性の人財育成に力を入れていると感じたからです。貴社の事業に貢献して、将来的にはリーダーとして会社を牽引できるようになりたいと思います。
人の一生を左右することもある、生命保険という社会的な意義のある事業に貢献したいと考え志望しました。
お客様の個別の状況に適した保険商品をご提案すること、万が一の時にお客様に寄り添い、サポートすることは私の就活の軸である「人から感謝される仕事」に合致します。
リーテイルでしっかりとした業績を残した後は、販売ツールの企画や、中長期的な営業戦略の立案などの基幹業務にも携わっていきたいと考えています。
個別指導塾講師のアルバイトでは、一人一人に寄り添って一番合う方法を考え指導した結果、教えている生徒全員合格の実績を作りました。私の強みである対人関係構築力と提案力で貴社に貢献したいと考え志望しました。
その生命保険会社で実現したいことを結論として初めに書く
エントリーシートでも、面接でも、「この生命保険会社でやりたいこと、実現したいこと」は志望動機の結論部分になります。結論は、エントリーシートの志望欄には一番初めに、明確に書きましょう。面接では、結論を始めに述べましょう。
この第一生命のエントリーシートのフォーマットは、まず業界志望動機と会社志望動機の「理由」を述べ、その後、希望の職種(ビジネスフィールド)を選択して、その選択理由も述べよというフォーマットになっているため、それぞれ理由を答えています
このような「理由を答える」縛りがない場合は、志望動機の理由から入ると話の核心が見えにくく、弱くなってしまいます。ESでも面接の応答でも基本は結論をはじめに述べてから、その理由を簡潔に説明していくフローを使いましょう。
また理由を答える場合、企業の特長のみを書いている志望文は踏み込み不足です。「理由」に「あなたの意思」が読み取れない場合は選考通過は難しいでしょう。
第一生命保険へのAさんの志望動機の場合は、以下二つの部分を「就活の軸」につなげて結論としています:
「二番目の軸は「女性として一生ビジネスの最前線で活躍したい」というものです」
生命保険会社の本質は、人の一生に関わる「死亡や疾病、けがに関わるリスク」をヘッジすることにより、もしもの出来事が起こっても、安定的な生活を維持でいるという社会的な意義です。(第一分野保険)
また生命保険会社と損害保険会社の両方が扱える保険は第三分野と呼ばれ、傷害保険や医療保険、がん保険、介護保険などが該当します。
冒頭に書くのは結論=核心部分なので、その生命保険会社の独自性、特長や業界でのポジショニングを反映していないと、非常に弱い結論になってしまいます。
銀行や他の金融機関、損害保険会社にもあてはまるような、「金融面で日本経済を支えていきたい」「金融サービスで人々の生活を支えていきたい」「人のお役に立ちたい」「人々に安心をお届けしたい」などという抽象的なビジョンではアピール不足です。
「人々の幸せに貢献したい」「暮らしを豊かにしたい」「お客様との信頼を築く」など、どの企業でも言えるようなことは、全くアピール力がないことは、言うまでもありません。
志望動機の結論に、「自分の成長」や「自己実現」など、自分へのメリットを書くのは止めましょう。企業はあなたのために採用活動を行っているのではありません。あくまで企業のために行っています。企業のためとは、企業の利益に貢献をすること、そのためには、企業の顧客に価値を提供することです。
多くのエントリーシートを読んでいますが、志望動機の結論部分を自分の成長など、自分へのメリットに重きを置いて書いてしまっている学生は非常に多いのです。自分の成長は大切なことですが、志望動機が自己目的化しないように注意してください。
この結論部分には、「あなたならでは」の要素を入れましょう。他の学生ではない、あなた独自の情報を入れないと、あなたの志望動機としては弱いものになってしまいます。あなた独自の情報とは、経験、価値観、独自の視点や専門領域を指します。第一生命の例では、高校時代の経験と「就活の軸」で、あなた自身を表現しています。
何故、生命保険会社なのかを理由付ける
志望動機の作成フローにあるように、あなたがなぜその業界・業種に興味、関心があり人生の重い決断である職業選択の対象にしたのかを説明しましょう。そして、何が結論である「あなたがその生命保険会社でやりたいこと、実現したいこと」に結び付いているのかを説明します。
第一生命への志望動機の例では:
何故、他の生命保険会社ではなく、この生命保険会社なのかを理由付ける
このパートに説得力を持たせるのは、徹底した個別の企業研究と、自己分析です。志望企業はもちろんの事、その業界内で競合する企業を研究して、志望企業ならではの特徴、独自性を見つけていきます。
その独自性と、業界を志望する「あなた自身の理由」を結び付けて下さい。例文では、第一生命を選んだ理由としてAさんの職業に対する価値観と、第一生命の特長である、女性の人財を重視して育てるという企業戦略、経営方針を上手く繋げています。
就活の軸、「企業選択で譲れない基準」を基に志望動機を結ぼう
志望動機文の最後のフレーズは、就活の軸の実現が、この生命保険会社だからできるという文脈で結びましょう。それまでの文章のフローで、二度全く同じことを言わないように表現を工夫する必要はあります。
文を締める意味で「貴社を志望しています」、「貴社に貢献したい」という志望意欲を伝えるために、核心部分を別の表現で補強しておきましょう。例文では冒頭のビジョンを志望意欲に言い換えて補強し、結んでいます。
職種志望は理由を明確に述べ、キャリアプランで補強しよう
具体的にこの生命保険会社に入って何がしたいのかを、職種希望(第一生命の場合はビジネスフィールド)と結びつけて語りましょう。そして文字数が許す範囲で、キャリアプランまで熱く語ると好印象です。第一生命への志望動機文では二問目の質問の答えとして「やりたいこと」と「キャリアプラン」を以下のパートで具体的に語っています。
やりたいこと:
「リーテイル分野で、お客様との接点となり、しっかり生命保険の基礎と営業スキルを身につけたいと考えました。お客様の個別の状況に適した保険商品をご提案すること、万が一の時にお客様に寄り添い、サポートすることは私の就活の軸である「人から感謝される仕事」に合致します」
キャリアプラン:
「リーテイルでしっかりとした業績を残した後は、販売ツールの企画や、中長期的な営業戦略の立案などの基幹業務にも携わっていきたいと考えています」
あまり無理やりこじつけるのは得策でありませんが、志望職種とキャリアプランまで出来ていれば、志望動機の説得力を増すことができます。
エントリーシート記載までに、職種志望動機とキャリアプランまでをまとめておきましょう。その企業に入って、具体的に何をしたいかを結論として書くためには避けては通れません。
自己PR要素を加えて、「貢献」に繋げよう
第一生命の例文のように文字数300文字程度あれば、自己分析から抽出したあなたの強みや長所、人柄、経験や資格、専門領域などの自己PR要素を入れていきましょう。
注意したいのは、いくらあなたの価値観や経験に適合しているからといって、企業の本質から遠い企業活動に志望動機を結びつけるのはNGです。
例えば、第一生命は市民ランナーのサポート活動や女子陸上部、サラリーマン川柳や様々なCSR活動を熱心に行っていて、素晴らしいと思いますが、それは第一生命の事業の一環であっても、本質の活動ではありません。
作成フローにもあるように、最も上位の概念はその企業の存在意義です。そこからナローダウンする必要はありますが、存在意義に基づいた企業や事業の本質的な部分に、あなた自身を結び付けてください。
個別の活動が、その企業に対する興味を持つ「きっかけ」になった場合でも、その活動をそのまま志望動機にするのではなく、活動の奥にある企業の本質的な部分まで深堀をしていきましょう。
志望動機に時間をかけられない時は、「志望動機作成ツール」を活用してみよう
志望動機を作成する際、伝えたいことは沢山あっても、文章で上手くまとめる自信がない就活生も多いはず。
そんな時は、「志望動機作成ツール」を活用してみましょう。
就活サービスを提供している、キャリアパークの「志望動機作成ツール」を使えば、Step1:簡単な質問に答えていくだけ、Step2:志望企業・業界の有力企業の内定者ESを参照できる、Step3:人事が見ているポイント、他の学生との差別化をするポイントが分かり、自分独自、かつ理想的な流れの志望動機が完成します。
あとは志望企業のESにあわせてチューニングするだけなので、準備を大幅に効率化できます。
無料でダウンロードして効率的に基本の流れを作り、自分独自の志望動機を完成させましょう。またこのツールを利用する際、就活をより効率化できる無料の就活サービスを同時登録することも忘れずに!
生命保険会社への志望動機のまとめ
- その生命保険会社でやりたいこと、実現したいことを結論として初めに書く
- 何故、生命保険という業種、生命保険会社なのかを理由付ける (業種・業界の存在意義 X 価値観・経験)
- 何故、他の生命保険会社ではなく、その生命保険会社なのかを理由付ける(志望する生命保険会社の存在意義・特徴・独自性 X 価値観 X 自己PR要素)
- 就活の軸、「企業選択で譲れない基準」を基に志望動機を結ぶ (志望する生命保険会社の存在意義・特徴・独自性 X 就活の軸)
尚、ESのフォーマットは各社様々です。志望動機欄の文字数制限が300字以下の場合は、自己PR要素は削除してもかまいません。殆どのESには自己PR欄や、学生時代に力をいれたことを記述する欄がるため、そちらで集約して、志望動機は全体を簡潔にまとめてください。
ただし上記の4つの要点はカバーしましょう。完全に一つ一つをカバーしなければならないという意味ではありません。文脈の中でうまく伝えることにトライしてください。ES全体として「あなた」という個性と志望動機に一貫性が読み取れ、採用担当に「あなたがこの企業で働いている姿」が想像できれば選考を勝ち抜けます。
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