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【例文あり】難しい、化学素材メーカーへの志望動機の書き方を徹底解説

志望動機の基本の書き方

まず基本の書き方を覚えましょう。志望動機については、以下のクリティカルな質問に対する答えを必ず用意します。

  1. 何故、他の業種ではなく化学素材メーカーなのか?完成品メーカーではなく、素材メーカーなのか?
  2. 何故、他の化学素材メーカーではなく、この化学素材メーカーなのか?
  3. この化学素材メーカーで、何を実現したいのか?何がしたいのか?
志望動機の作成方法に関しては、以下の記事で詳しく解説しています。もし読んでいなければ化学素材メーカーへの志望動機を書く前に、ぜひ参照してみてください。志望動機の構成要素に関する理解が深まります。
ここでは、作成のためのフローチャートと、志望動機のまとめ方のフローチャートを掲載しておきます。

志望動機の作成フロー

志望動機の構成要素とまとめ方

 

化学素材メーカーへの志望動機の書き方

化学素材メーカーへの志望動機を説明するために、具体的に東レへの志望動機の例文を掲載しています。これは、あくまで化学素材メーカーへの志望動機文の構成要素と文章フローの参考用です。具体的な例文に基づかないと、参考にし難いという理由からです。

志望動機は、あくまで「あなた起点」で書かなければ意味がありません。就活本やマニュアル、就活支援サイトにある例文は参考にして良いですが、コピペや流用は止めましょう。コピペや流用をして書類選考を一時的にしのげたとしても、面接では説得力がなく、選考には勝ち残れないでしょう。

うまく内定がとれたとしても、あなたの本質からずれたところで選んだ企業に入社するリスクになります。入社後にミスマッチが起こると、あなたも企業もお互いに不幸な結果になってしまうので、志望動機は必ず自分の考えと意思で作成しましょう。

例文:東レへの志望動機 (400字)

あなたが東レというフィールドで成し遂げたいことを述べてください。

世の中のモノを本質的に良くしていくために、「素材」を変えていくという貴社の理念に強く共感します。世界が直面する課題に対し、素材にイノベーションを起こして解決していくことに貢献したいと考えます。

 

私は大学院で新しい化学現象や材料開発の統合化とそれに基づく有意なエネルギーシステムの構築を目標として、固体電気伝導(イオン・電子)に関わる材料開発や表面・界面反応の観察を通じた新しいエネルギーシステムの研究をしてきました。具体的には化学エネルギーから電気エネルギーへの高効率変換が可能な燃料電池を取り上げて研究を進めています。

 

貴社が長い歴史の中で培った素材や技術は、幅広い製品に利用されており、社会に与えるインパクトが大きいと考えています。環境化学エネルギー分野のみならず、総合化学企業として他種多様な素材と技術を持つ貴社において、それらを基に幅広い分野で人間社会を支えることに貢献できると考え志望しました。

その化学素材メーカーでやりたいことを結論として初めに書く

エントリーシートでも、面接でも、「この化学素材メーカーでやりたいこと、実現したいこと」は志望動機の結論部分になります。結論は、エントリーシートの志望欄には一番初めに、明確に書きましょう。面接では、結論を始めに述べましょう。

化学素材メーカーの場合、注意すべき点は「なぜ化学素材メーカーという業態に魅力を感じるのか」、そして「その化学素材メーカーが取り組んでいる事業分野は、自分にとって何が魅力なのか」を明確にして書くことです。

化学素材メーカーは特定の事業領域を専門的に扱っています。

例えば、東レの場合では、有機合成化学、バイオテクノロジー、ナノテクノロジー、高分子化学という4つのテクノロジーを核にして、繊維事業、機能性化成品事業、炭素繊維複合材料事業、環境エンジニアリング事業、ライフサイエンス・その他と、5つの事業領域でビジネスを展開しています。

信越化学工業は、シリコーン事業、電子・機能材料事業、機能性化学品事業、加工・商事・技術サービス事業を展開しています。

当然競合する化学素材分野はありますが、会社ごとに強い分野や製品があるため、技術系を目指す学生は徹底的な企業研究と、自分の専門領域のマッチングを考え志望動機に反映させるのが基本です。

事務系の職種を志望する学生は、化学素材メーカーのビジョンと自分の就活の軸をマッチングするのが基本となります。

化学素材メーカーはBtoB ビジネスであり、派手さはありませんが、優良企業も多く市場は世界に広がっているグローバルカンパニーです。日本が誇る基幹産業であり、世界的なシェアを持っている素材も多いのです。世界のお客様のニーズをきめ細かく吸い上げ対応するため、顧客との信頼関係がとても厚く、深いという特徴があります。

また事務職・営業職であっても深い知識や専門性が求められます。少数精鋭の優秀な人材が集まっており、語学力を含めて高いレベルの学生が集まります。

文の冒頭は、結論=核心部分から書きます。理由から入ると話の核心が見えにくく、弱くなってしまいます。ESでも面接の応答でも基本は結論をはじめに述べてから、その理由を簡潔に説明していくフローを使いましょう。

東レ志望のAさんの場合は、以下の部分が結論の「その化学素材メーカーでやりたいこと」の部分です。

「世の中のモノを本質的に良くしていくために、「素材」を変えていくという貴社の理念に強く共感します。世界が直面する課題に対し、素材にイノベーションを起こして解決していくことに貢献したいと考えます」

化学素材メーカーを志望する場合、まず他の業種との違いをしっかり理解して志望動機を作りましょう。しかし「何故、完成品メーカーではなく、化学素材メーカーなのか」という点は、あなたがその業界に専門性が無い場合は、明確に語ることは難しいと思います。

東レの場合、ユニクロとの共同開発したヒートテックのような身近な素材であれば、自分の興味や経験などに結び付けることは可能でしょうが、純粋なBtoBの素材の場合はなかなか自分事化できないと思います。

その対策として、化学素材メーカーの志望動機の場合は次の2点を入れて書くことをお勧めします。

  • なぜ化学素材メーカーという業態に魅力を感じるのか
  • その化学素材メーカーが取り組んでいる事業の魅力、社会的な重要性

化学素材メーカーの場合、会社ごとに事業ドメインに違いがあります。しかしその中でも、以下のような共通点があります。

  • 事業・取引が国内・海外に展開をしていること
  • 化学・技術による素材のイノベーションで世の中のモノや生活を変革する
  • プロフェッショナルな専門知識が必要
  • 企業と企業を繋ぐ、企業と情報、人(技術者)と企業を繋ぐBtoBビジネス

冒頭に書くのは結論=核心部分なので、化学素材メーカーの独自性、特長や業界でのポジショニングを反映していないと、非常に弱い結論になってしまいます。他業界の企業にもあてはまるような、「グローバルな活躍がしたい」「人々の生活を豊かにしたい」、「人々の幸せに貢献したい」「お客様との信頼を築く」などという抽象的なビジョンだけではアピール力はありません。

また、志望動機の結論に、「自分の成長」や「自己実現」など、自分へのメリットを書くのは止めましょう。企業はあなたのために採用活動を行っているのではありません。あくまで企業のために行っています。企業のためとは、企業の利益に貢献をすること、そのためには、企業の顧客に価値を提供することです。

多くのエントリーシートを読んでいますが、志望動機の結論部分を自分の成長など、自分へのメリットに重きを置いて書いてしまっている学生は非常に多いのです。自分の成長はとても重要ですが、志望動機が自己目的化しないように注意してください。

この結論部分には、「あなたならでは」の要素を入れましょう。他の学生ではない、あなた独自の情報を入れないと、あなたの志望動機としては弱いものになってしまいます。あなた独自の情報とは、経験、価値観、独自の視点や専門領域を指します。東レの例文では「共感」というワードを使って、後半の自分の研究分野へブリッジしています。

何故、化学素材メーカーなのかを理由付ける

志望動機の作成フローにあるように、あなたが何故その業界に興味、関心があり職業選択の対象にしたのかを説明しましょう。そして、何が結論である「あなたがその化学素材メーカーでやりたいこと」に結び付いているのかを説明します。

東レへの志望動機の例では:

「私は大学院で新しい化学現象や材料開発の統合化とそれに基づく有意なエネルギーシステムの構築を目標として、固体電気伝導(イオン・電子)に関わる材料開発や表面・界面反応の観察を通じた新しいエネルギーシステムの研究をしてきました。具体的には化学エネルギーから電気エネルギーへの高効率変換が可能な燃料電池を取り上げて研究を進めています。」の部分がそのリードになっています。

自分の環境化学・エネルギー分野という専門領域を詳しく書くことで、冒頭の「世界が直面する課題に、素材にイノベーションを起こして解決する」という結論部分の理由付けをしています。

 何故、他の化学素材メーカーではなく、この化学素材メーカーなのかを理由付ける

このパートに説得力を持たせるのは、徹底した個別の企業研究と、自己分析です。志望企業はもちろんの事、その業界内で競合する企業を研究して、志望企業ならではの特徴、独自性を見つけていきます。

化学素材メーカーの扱っている事業や製品は化学素材メーカーごとに様々です。あなたが本当にある特定部分のスペシャリストで、専門知識があり、その分野にこだわりがあればそれを核に志望動機をつくるべきです。

更に、同じ事業分野内で、いくつかの化学素材メーカーが競合しています。事業領域までは自分の専門性や価値観、経験に結び付けられたとしても、何故競合企業ではなく、この企業なのかの答えを用意しておきましょう。

エントリーシート段階では、そこまで書き込めなくても、面接では聞かれる可能性があります。企業によってはそこまで気にしない場合もありますが、企業研究をしっかりして、少なくともその会社の強みや特長を、「自分が感じた魅力」として答えられるようにしておきましょう。

例文では、「貴社が長い歴史の中で培った素材や技術は、幅広い製品に利用されており、社会に与えるインパクトが大きいと考えています」がその部分です。

東レの長い歴史で培った素材や技術、幅広い事業分野による社会への影響力のように、企業独自の特長を反映し、自分のビジョンと上手く結び付けてみましょう。

自己PR要素を加え補強しよう

自分のアピ―ルポイントを明記して、それによってどんな貢献ができるのかを、ビジョンでも良いので書くことが重要です。例えば、理系であれば研究・専門領域、事務系であれば語学や会計などにアドバンテージがある場合は、その専門性でアピールしましょう。

それ以外の場合でも、文字数が許せば自分で最も競争力があると思うアピールポイント(経験、能力、長所、強み、資格、専門領域など)を書いておきましょう。学生時代の経験で、リーダーシップや交渉力、実行力や粘り強い性格などの人間的な力でも良いのです。書いていない場合、書いていないことではじかれるリスクをヘッジできます。

エントリーシートのフォーマットの多くは自己PR欄を別に設けているため、文字数が少ない場合は志望動機に自己PR内容を入れなくて良いですが、ひとつのESとして人格が伝わるような連携は持たせておきましょう。

自己PR要素を盛り込む際に注意したいのは、いくらあなたの価値観や経験に適合しているからといって、企業の本質から遠い活動に志望動機を結びつけるのはNGです。

例えば、東レの場合、世界各地でのCSR活動や、スポーツイベントやチームのスポンサーも積極的に行っています。東レ パン・パシフィックオープンテニスのイベントやバレーボールチームのスポンサー活動も素晴らしいと思いますが、それは東レの事業の一環であっても、本質的な活動ではありません。

志望動機の作成フローにもあるように、最も上位の概念はその企業の存在意義です。そこからナローダウンする必要はありますが、存在意義に基づいた企業や事業の本質的な部分に、あなた自身を結び付けてください。

職種とキャリアプランに言及し、意欲を具体的に語ろう

具体的にこの化学素材メーカーに入って何がしたいのかを、職種希望と結びつけて語りましょう。そして文字数が許す範囲で、キャリアプランまで熱く語ると好印象です。例文では自分の研究分野を詳しく紹介しているため、環境化学分野の技術職への志望が明確になっています。

あまり無理やりこじつけるのは得策でありませんが、志望職種とキャリアプランまでできていれば、説得力を増すことが出来ます。エントリーシートの記載までに、職種志望動機とキャリアプランまでをまとめておきましょう。その企業に入って、具体的に何をしたいかを結論として書くためには避けては通れません。

文字数の制限がある場合はESには入れられなくても、自分が実現したいことには関わるため、ビジョンとしてでもまとめておきましょう。面接では必ず質問がありますので、ES提出段階で、早めに固めておくことをお勧めします。

 就活の軸、「企業選択で譲れない基準」を基に志望動機を結ぼう

志望動機文の最後のフレーズは、就活の軸の実現が、この化学素材メーカーだからできるという文脈で結びましょう。それまでの文章のフローで、二度全く同じことを言わないように表現を工夫する必要はあります。

文を締める意味で「貴社を志望しています」、「貴社に貢献したい」という志望意欲を伝えるために、核心部分を別の表現で補強しておきましょう。例文では冒頭のビジョンをより具体的に言い換えています。

例文では、研究領域という自己PR要素から、就活の軸である「総合化学企業として他種多様な素材と技術を持つ貴社において、それらを基に幅広い分野で人間社会を支えることに貢献できると考え志望しました」にうまく落とし込んでいます。

志望動機が書けない時は、志望動機ジェネレーターを活用してみよう

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化学素材メーカーへの志望動機のまとめ

  1. その化学素材メーカーで実現したいこと、やりたいことを結論として初めに書く
  2. 何故、化学素材メーカーなのかを理由付ける (業種・業界の存在意義 X 価値観・経験)
  3. 何故、同じ業界内の他の化学素材メーカーではなく、その化学素材メーカーなのかを理由付ける(志望する化学素材メーカーの存在意義・特徴・独自性 X 価値観 X 自己PR要素)
  4. 就活の軸、「企業選択で譲れない基準」を基に志望動機を結ぶ (志望する化学素材メーカーの存在意義・特徴・独自性 X 就活の軸)

尚、文字数制限300字以下の場合は、自己PR要素は削除してもかまいません。殆どのESには自己PR欄や、学生時代に力をいれたことを記述する欄がるため、そちらで集約して、志望動機は全体を簡潔にまとめてください。

ただし上記の4つの要点はカバーしましょう。完全に一つ一つをカバーしなければならないという意味ではありません。文脈の中でうまく伝えることにトライしてください。ES全体として「あなた」という個性と志望動機に一貫性が読み取れ、採用担当に「あなたがこの企業で働いている姿」が想像できれば選考を勝ち抜けます。

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