就活のエントリーシートの提出時に、履歴書の写真とは別に「あなたらしい写真」とその説明を求める企業が増えてきました。
現状ではまだ一部の企業ですが、自己PR動画の提出を求める企業も増えています。
新型コロナウイルス感染症の影響で就活も特に選考の初期~中盤まではリモート化・非接触化が進んだため、写真やビデオのビジュアル・エイドの提出を求める傾向は益々増えています。
そのための準備だけは、早めにしておきましょう。
この記事では、エントリーシートの提出段階で「あなたらしい写真」とその説明文を求められた場合に、ケアしておくポイントを解説します。
難しい内容ではありませんが、写真を準備する時間がない場合や写真選びに迷ってしまうことがないように大事なポイントは早めにおさえておきましょう。
Table of Contents
企業が「あなたらしい写真」の提出を求める意図
企業が「あなたらしい写真」の提出を求める意図を初めに理解しておきましょう。
- 履歴書の写真では志望者の個性が分からない
- 就活生がエントリーシートで主張している自己PRのポイントやガクチカの証拠としたい
- 等身大の学生の全人格的なイメージや人間性(ざっくり、どんな感じの学生なのか)をつかみたい
- 志望者がエントリーシートで表現している内容との一貫性をチェックしたい
「あなたらしい写真」を言葉だけで理解してしまうと、自分が良く映っている写真や、私生活でエンジョイしている写真、インスタにあげているような写真を選んでしまいます。
なかには、最近一番きれいに撮った写真という解釈で、履歴書に使用する写真を添付してくる学生も相当数存在します。
企業は自社に適した優秀な人材を採用するために採用活動を行っています。
敢えて履歴書用の同じ写真をリクエストする理由は全くありません。
「あなたらしい写真」の提出リクエストもその目的のためということをしっかり理解しておきましょう。
- ポイント:あなたが選ぶ「あなたらしい写真」は企業の意図と採用という目的に合ったものであるべきです
インスタによくあがっているような、インスタ映えするスイーツとともにニッコリしている写真や、テーマパークでキャラクターと遊んでいる写真は、「あなたらしい写真」かもしれませんが、企業の意図や目的にそぐわないことを理解して下さい。
就活に適した「あなたらしい写真」のポイント
就活生が履歴書とエントリーシートで伝える最大のポイントは、「私は志望する企業の発展に貢献するポテンシャルが高い」ことです。
就活に適した「あなたらしい写真」とは、「私は志望する企業の発展に貢献するポテンシャルが高い」ことをサポートする写真、証明する写真であるべきです。
- ポイント:
- 具体的には時間をかけて作成した人柄・自己PR(長所・強み)、ガクチカ、就活の軸、志望動機を補強・サポートするもの、証明する写真であるべきです
- ポイント:
- その中で、特に「あなたらしい写真」で伝えるメッセージは人柄・自己PR(長所・強み)、ガクチカをサポートするものにしていきましょう
また単にESの記載内容の一部を補強するものではなく、その写真とES全体の主張との一貫性が感じられるイメージであればベストです。
エントリーシートとの一貫性は重要
あなたがESの自己PR欄でコミュニケーション能力と協調性を主張する場合、「あなたらしい写真」が一人旅をしている風景だと、あなたの個性や強みが伝わりません。
伝わらないだけでなく、あなたの個性やESの記載内容の信憑性が失われる可能性すらあるのです。
せっかく素晴らしいエントリーシートを作成しても、写真の選び方で落とし穴に落ちないように注意しましょう。
自己PR欄で忍耐力や目標達成に対する意志の強さをアピールしている人が、体育会で厳しい練習に耐えて頑張っている写真であれば一貫性が伝わるのです。
- ポイント:エントリーシートの記載内容と「あなたらしい写真」に一貫性が感じられることが基本です
一人の写真より、人との関係性が感じられる写真がベター
サークルに力を入れた学生、アルバイトを頑張った学生、学業の研究や発表に力を入れた学生、学園祭やボランティア活動など、様々なガクチカがあると思います。
例えばサークルのメンバーの集合写真では、どれがあなたかの判定がし難いため、避けましょう。
サークルやアルバイトで頑張っている写真でも、ガクチカの内容をサポートしたり、あなたのアピールポイントに関連したエピソードを語るもの、関連したものがベターな選択です。
つまり複数の人が映っている場合でも、あなたがメインと分かる写真、少なくともあなたとはっきり識別できることがマストな要件だと考えて下さい。
たった一人で何かを行っている写真も「あなたらしい写真」であってもあまりお勧めはできません。
一人の写真を選ぶ場合は、主観的な感想や自慢話ではなく、そこに語るべきストリーがあることを判断基準にしてください。
- ポイント:
- 企業の活動は組織、人との関わりの中で進んでいきます。その意味において、人との関係性が感じられる写真の中で、あなたがメインで映っている写真、あなたの活躍を表現している写真がベターな選択です
- ポイント:
- あなたが志望する企業に伝えたいメッセージが、その写真で伝えられるかを写真選択の判断基準にしてください
- ポイント:
- 写真で伝えたいメッセージが、「仕事に活きる」ことに繋がるかをチェックポイントにしてください(個性を伝える目的も、最終的にはエントリーシートの目的と同じです)
ビジュアルの力は大きい
人の知覚の約8割は視覚情報という説や、人は見た目が9割という説があるほど、視覚からの情報は威力があります。
文字情報を言語情報と考えるか、五感という入り口でいう視覚からの情報と考えるかでも違いますが、このような説が一般的に受け入れられているということは、割合は別としても視覚情報の威力の大きさをよく表しています。
就活の面接でも、第一印象を整えることが重要視されるのもこのためです。
履歴書に貼る写真は、リクルートスーツに似たような髪型、アングルで撮影されるため、基本的には同質化した写真になります。
それに対し「あなたらしい写真」は、あなたの全くの自由裁量で選ばれる写真となるため、大きな差が出るのです。
エントリーシートの内容そのものも重要ですが、威力が大きく、差が出る「あなたらしい写真」もとても重要であることが分かります。
志望者が多い人気企業の場合、提出されたESが全部読まれることはなく、一部しか読まれずESの判定が行われることが多いのが現実です。
「あなたらしい写真」の提出を求めている企業は、ESの一部を読み、そのサポートとしての「あなたらしい写真」を見てESの選考を行う可能性もあるため、注意が必要です。
- ポイント:「あなたらしい写真」は、あなたが考えている以上に「あなたの分身として機能」しています
こんな「あなたらしい写真」は避けよう
あなたの分身としてのビジュアルの重要性と、「あなたらしい写真」の提出目的が理解できれば、おのずと不適切な写真は理解できると思います。
以下に不適切な「あなたらしい写真」の例をあげておきます。
- 本当のあなたを偽る目的で撮った写真(嘘写真)
- 社会的に賛否が分かれる活動のシーン(騒いで周囲への迷惑が想像されるようなもの)
- 好き嫌いが極端に分かれる活動のシーン
- 完全な娯楽のシーン
- あなたの存在が薄い写真
- 単なる思い出の写真(旅行・記念写真的なもの)
- 完全なプライベートな写真(部屋の中や家族とのアクティビティ等)
- 画質が悪い写真
- ピンぼけ写真
- 撮影時期が遠い写真(大学時代の写真から選ぶのが基本です)
- 加工している写真(トリミングや若干の色調調整程度であれば可)
提出したい写真が無い場合の対策
提出するべき写真のポイントを理解できたとしても、手持ちの写真に適切な写真が無い場合は、探すか撮る(撮ってもらう)しかありません。
友人と共にしている活動であれば、自分はもっていなくても友人が撮ってくれて保存している場合もあるでしょう。
自分の目的と、写真で表現したいことを友人に伝え、それに適したものがあるかどうかをチェックしてみましょう。
それでもない場合は撮ってもらうしかありません。
部活、サークルやゼミ、研究やアルバイトの活動であれば、気軽にお願いしてみて下さい。
友人も就活生の場合は、お互いに協力し合いましょう。
友人に相談することは、「どんな写真が一番自分らしいか」に関する客観的なインプットを得ることができるので、より適切な写真を準備することに繋がります。
同時に「他己分析」もお互いにできるため、おススメです。
あまり肩肘をはらずに遊び感覚でも良いので、お互いに忌憚のない意見を出し合い、協力して撮影をしていきましょう。
「あなたらしい写真」の説明文の書き方
「あなたらしい写真」の提出を企業が求める場合、その写真の簡単な説明を併せて提出します。
ESのフォーマットによって文字数制限は違っていますが、短いもの(文字数が少ないもの)の方が一般的です。
「あなたらしい写真」の説明文は、長短に関わらず、フォローすべきフォーマットがあります。以下を参考にして作成してください。
- ポイント:冒頭の文で、「何の写真」なのかを説明する
- いつ、あなたが、何をしている写真かを簡単に説明する
- ポイント:その写真で伝えたいことを決めて、メッセージにこめる
- 例えば、あなたがその写真で強みとしての忍耐力を伝えたいのであれば、忍耐力を直接伝えるのではなく、忍耐力が感じられるようなメッセージにすること
例文:
〇〇大学○○部伝統の地獄の筋トレをチームメイトとしている写真
毎日1時間365日の筋トレに耐え、リーグ戦準優勝。地道に厳しいトレーニングに耐え、仲間と準優勝の喜びを分かち合えたのは最高の瞬間でした
上記は分かり易い例ですが、「忍耐力」という直接的なワードを使用せず、忍耐力を伝えることを説明文に込めています。またチームで高め合う性格の良さも伝わる表現になっています。
自己PRの内容、ガクチカ、「あなたらしい写真」で一貫性を持つことは、エントリーシート全体を通じて伝えるメッセージを強くします。
「あなたらしい写真」と説明文を上手く使い、「私は志望する企業の発展に貢献するポテンシャルが高い」ことをアピールしていきましょう。
まとめ
あなたらしい写真を考える上でのキーワードは、オリジナリティ X パーソナリティ X アイデンティティ X セルフアピール X コンシステンシー(一貫性)です。以下のポイントをおさえてベストな選択をしていきましょう。
- 企業が「あなたらしい写真」の提出を求める意図に適した写真を選ぼう
- 就活に適した「あなたらしい写真」のポイントを理解しよう
- エントリーシートの記載内容と一貫性は重要
- 一人の写真より、人との関係性が感じられる写真を選ぼう
- ビジュアルの威力の大きさを理解して対応しよう
- 「あなたらしい写真」で避けるべきポイントを理解しよう
- 提出したい写真が無い場合は友人に協力をお願いしよう。協力しあおう
- 「あなたらしい写真」の説明文の書き方のフォーマットを理解しよう
- 就活が目的なので、あなたらしさが、「仕事に活きる」ことに繋がるかをチェックしよう
自己分析ツールを活用して、自分を客観的に理解しよう
「あなたらしい写真」を選ぶには、あなたが自分自身の強みや長所を客観視できていることがまず必要です。だから、自己分析をして、自分の強み・長所や弱みを理解しておく必要があります。ただ、そんな時間がない方も多いはず。
そんな時は、自己分析ツールのを活用してみましょう。
就活サービスを提供している、キャリアパークの自己分析ツールをを使えば、36の質問に答えるだけで、あなたの強み・弱み→性格のタイプを診断できます。
サクッと自己分析をして、自分を深く理解し、選考を突破しましょう。
36の質問で、あなたの強み・適職を診断

あわせて読みたい!就活に即効の記事、ベスト5
-
1
-
26年卒の登録が殺到中!大手企業も利用するオファーボックスで、インターン情報やスカウトをもらおう
資生堂、マイクロソフト、朝日新聞、ニトリ、コクヨ、SoftBnak、JCB、ATEAM、sansan、Nissin、Opt、Funai Soken、RISOなども利用している逆求人型スカウトサービスのOfferBoxを賢く使い、就活のもう一つのルートを開いておこう
-
2
-
グルディス実戦がリアルで練習ができ、企業からのオファーも受けられるイベント
グループディスカッションやグループワーク選考を勝ち抜くことは、納得のいく内定獲得への必須条件となっています。そのためには本番前に、他大学の学生との実戦練習を経験しておくことです。その機会を提供してくれるのが、DEiBA (デアイバ)というサービス。しかも参加後に企業からのオファーをもらえる可能性もあるので、おススメのイベントです!
-
3
-
納得できる内定獲得のための就活サイト、【就活会議】に無料登録すれば、88,000枚以上の本物のESを閲覧できる!
就活は情報戦。企業が提供する情報は重要ですが、それだけでは不安です。実際の社員の評価や、選考を受けた先輩達の口コミによる生の声を入手できる「就活会議」を徹底解説。ESや選考情報のリアルを手に入れよう
-
4
-
落ちてしまった選考の結果を、スカウト獲得に活用できる心強いサービスがある
スカウトサービスの大手、【キミスカ】の特徴は、落ちてしまった選考の結果さえもスカウト獲得に利用できる点です。それまでの頑張りを評価してくれる、「本当のあなた」を認めてくれる企業からのオファーを獲得しよう
-
5
-
【25年卒】首都圏の学生で、納得できる内定が取れていない人への神サービスを試してみよう
もう一人で悩まなくていい。就活の専任アドバイザーがマンツーマンでES添削・面談対策をしてくれ、しかもあなたに合った優良企業を紹介、完全無料の就活サポートをしてくれる「キャリアチケット」を紹介します