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就活面接の盲点、口頭試問の対処法を徹底解説

就活生の皆さんは、「口頭試問」を知っていますか?

漢字の意味から、「口頭で何かを質問され、それを答えること」は理解できると思います。

それなら普通の面接も面接官から質問があり、就活生はそれに答えるカタチで進むので、面接との違いが分かりません。

面接の一つのパターン、特殊なやり方なのでしょうか?

この記事では、就活の盲点とも言え、口頭試問の成否が選考の結果に大きな影響を与える「口頭試問」について徹底解説していきます。

口頭試問の意義と面接との違い

口頭試問とは、「口頭による質問でテストを行うこと」と理解して下さい。

ここで言うテストとは、正解があるものと、あなたの意見や説明の内容によって評価を行うテストの2つのタイプがあります。

前者は通常の筆記試験、後者は論述試験を口頭で行うものとイメージすると分かり易いと思います。

通常の面接選考は、面接官が就活生の性格・人柄、強み・弱み、長所・短所、思考特性、行動特性や行動原理、志望動機や企業との価値観や社風とのマッチングを見極めるために行います。

口頭試問は、上記の面接とは一線を画し、就活生の知識と説明能力をまさにテストして、判定を行うものです。

従って口頭試問の出題は、一般常識、時事問題、業界特有の知識や課題を問う問題が多くなる傾向です。

またWebテストの代行受験や、解答集の使用、友人等の協力者による不正受験をしていないかをテストするため、面接選考の中でWebテストと同じ問題を口頭で質問し、就活生が正解できるか、解を導く為にどういうプロセスで問題を解いたかをチェックするのも口頭試問の特殊な一つのパターンです。

これらは就活生の人格や経験には関係がありません。

その意味で面接のように面接官の定性的な評価が入り込む余地は殆どないのが口頭試問の特徴です。

正解がある質問の場合は、あなたの答えが不正解の場合はマイナス評価になります。

時事問題で「語句の意味」を問うような問題、たとえば「SDGsとは何か」という問題であれば、どこまでこたえられるかのレベル差はありますが、正解はあります。

「SDGsに対するあなたの意見を述べて下さい」のように、必ずしも正解がない質問の場合は、「知識・理解度と、論理的且つ分かり易く、自分自身の考えを説明する能力」が試されると理解して下さい。

面接選考の中で「時事問題に対するあなたの考え」や「業界特有の問題や課題に対する意見」を求められことがあるので、面接の質問の一種と考える就活生も多いと思います。

口頭試問を単独で選考プロセスに入れている企業は少数ですが、理系の技術面接は口頭試問の理系版と考えることもできるでしょう。

研究職や開発職の職種別採用を行っている企業は、技術面接やプレゼン面接を行うことが一般的です。

あなたの人格や性格、経験、強みや志望動機ではなく、口頭・面接という手法で知識と能力がテストされるという意味で、通常の面接選考とは区別して対策を講じてきましょう。

口頭試問の傾向、その準備と対策

技術面接のように、あらかじめ選考過程に明示されている場合や、事前にテーマが設定されている場合を除いて、口頭試問の問題を予想するのは不可能です。

通常面接の中で、1~2問の口頭試問(正解がある質問や、個人の性格や経験に紐づかず、設問に対する知識を必要とし、その上で「あなたの意見・考え」を求めるもの)が入る場合があるため、通常の面接の質問以上に予想はできません。

従って、できる範囲のことをしておく、その範囲をできるだけ広げておくことが対策となります。

全ての企業が口頭試問を行う訳ではないため、Web上やSNSに投稿されている志望企業の選考を受けたOB/OGのコメントを調べて、あなたが志望する企業は口頭試問が出る可能性が高い企業かどうかをスクリーニングしておくことも安心材料にはなるでしょう。

一般的に通常面接の中で、口頭試問が行われるテーマは「一般常識」、「時事問題」、「業界や志望企業に関する知識・課題」の中から出題される傾向が強いです。

「一般常識」、「時事問題」対策

このうち、「一般常識」、「時事問題」は日ごろからニュースや経済記事に目を通し、自分で分からないことやワードがあればその都度調べ、簡単にメモしてそれを見直しながら記憶に定着させるようにしていきましょう。

また就活用に「事問題・一般常識」の問題集も市販されているので、最新版を購入して一周してみて、自分が弱い分野や志望企業に関係がある分野をみつけて深く調べておくことも重要です。

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口頭試問は、口頭で行うテストなので「分かりません」とだけ答えてしまうと確実にマイナス評価になります。

たとえ知識が不十分だったり、うる覚えであったりするテーマでも、「答えられる範囲で答える」ことが姿勢として求められます。

「答えられない範囲」については、「〇〇に関しては、自分としては〇〇〇が□□□□だと考えますが、私の知識が不十分であり、これ以上は適切に答えられません。事後にはなりますが〇〇の知識を深めていきます。」というように、前向きな姿勢や知識欲を示すことで、好印象を残すことを狙いましょう。

「業界や志望企業に関する知識・課題」対策

業界や志望企業に関する知識・課題については、業界研究と企業研究を「やり込む」ことが基本の対策となります。

つまり、普通の就活準備の「業界研究」や「企業研究」の精度を上げていけば良いので、特別な何かが新たに必要という訳ではありません。

敢えて言えば、業界や企業の課題を、近年、社会的に大きく取り上げられているイッシューと関連付けて考えておくと良いでしょう。

分かり易い例で言えば「自動車業界」の「CASE」というメガトレンドと志望企業の関係ついて研究をしておく、あるいは自動車企業のSDGsの象徴的な取り組みについて考えておく、というようなことになります。

業界・企業の関連試問であっても、一般常識や時事問題と同じで、「〇〇に関しては、自分としては〇〇〇が□□□□だと考えますが、私の知識が不十分であり、これ以上は適切に答えられません。事後にはなりますが〇〇の知識を深めていきます。」という様に「正直で前向きな姿勢」を示すことが重要です。

ただし、一般常識や時事問題と違って、業界研究や企業研究を深めておけば、「答えられる範囲」は広くなるはずです。

また、答えられる範囲の知識を利用しながら、自分の意見も述べることが重要です。

必ずしも「正解」がない、「〇〇〇について、あなたはどう思うか」というフォーマットの質問が多い為、完全な的外れの知識でなければ、「答えられない」ということはないと思います。

当該企業を志望している就活生が、どの程度「業界」や「企業」を真剣に研究した上で志望しているかを測る「試問」なので、「答えられる範囲で、自分の意見を述べる」ことが最低限必要となります。

例えば「当社の強みと弱みについて、意見を下さい」というような「当社の〇〇について」のフォーマットは面接での頻出質問の一つです。

この種の質問は「口頭試問」と認識されず、通常の面接での質問と認識されていますが、評価の対象が知識や質問に対する姿勢となるため注意をしておきましょう。

通常面接でいきなり「口頭試問」をされてパニックにならないように、「分かる範囲で答える、自分の意見を述べる、前向きな姿勢を示す」、この3点は徹底しましょう。

口頭試問への答え方

口頭試問の答え方は、まず聞かれていることに対して結論から話し、自分の意見、理由を述べること

例えば、「SDGsの意味」を問われた場合は、「SDGsはSustainable Development Goals の略で、持続可能な開発目標という意味です。」と結論(問われていることに対する答え)を端的に述べることです。

次に、「150を超える国々が参加して開かれた「国連持続可能な開発サミット」で決められた国際社会共通の目標であり、2030年を達成期限とした17の目標と169の具体目標で構成されています」のうように、持っている知識で捕捉します。

ここまでは事実であり、質問に対する答えになっていますが、就活の「口頭試問」なので、自分の意見を加えることで適切な回答になります。

「〇〇業界では特に、気候変動に具体的な対策が求められているとの認識です。御社は脱炭素に向けて、2030年までの達成に向けて、具体的な目標を立て、すでに取り組みを開始しています。御社の〇〇に対する取り組みを知り、私も〇〇によって持続可能な社会の実現に貢献したいとの意を強くしました。」等、自分の考えを率直に伝えて下さい。

また、自分の意見を述べた後、その理由を必ずフォローして下さい。

通常面接の答え方もそうですが、「結論を初めに伝え、その理由を必ずフォローする」という答え方が基本になります。

「あなたにとってのSDGsの意味を教えてください」という質問の場合、「SDGsの中で、私が最も関心があるのは、気候変動問題です。その理由は、私は九州出身で、近年今までに経験したことがないような、大雨による被害が毎年のように起こり、実家のある〇〇県でも・・・」、・・・「その意味で、〇〇や、○○のように、私にもできることから意識して行うようにしています」のような回答のフローになります。

知ったかぶりや、適当に誤魔化そうとしないこと

「SDGsに関連して、〇〇業界が直面している問題は何だと思いますか」という質問があったとします。

真面目に業界研究や企業研究をしていれば、正確な知識が無くても「SDGsは確か環境問題に深く関わってくるもの」、「地球温暖化問題=脱炭素」程度の記憶と連想ができれば、ある程度のレベルでは答えることができると思います。

「SDGs」のようなメジャーなテーマに関連する質問であれば、常識や業界・企業研究によって、完全にダメな回答になってしまうことは少ないと思います。

しかし「クリプトカレンシーの将来性について、どんな意見を持っていますか」という質問の場合、「クリプトカレンシー」が何かが分からないと、全く答えることができません。

カレンシーは「通貨」のことだから、クリプトという国の通貨であると知ったかぶりをして、答えるとその瞬間で、あなたの面接は実質的に終了してしまいます。

ご存知の通り、「クリプトカレンシー」は「暗号通貨」のことです。

金融業界を目指している就活生なら、一般的な金融用語として「暗号通貨」や「暗号資産」、暗号通貨が現状どういうカタチで取引が行われているか、その問題点、通常通貨との違い等はある程度の知識は持っておくべきですし、その知識に基づいて自分の意見を述べることができると思います。

知ったかぶりをして、「クリプトのように国際的な信用が十分でない国の貨幣は・・・・」などと話し出すことのないように、業界の専門用語やある程度の知識は就活には不可欠です。

知らないことを、決して「誤魔化そう」としないことです。

もし、本当に分からなければ、「クリプトカレンシー」の「クリプト」に対する理解が足りないため、教えていただけますか、と正直にリクエストしてみてください。

「クリプト」が「暗号」であることが分かれば、「ビットコインのような暗号通貨」の現状や課題を思い浮かべ、ある程度答えることは可能でしょう。

もし、面接官が答えてくれなければ、「不正確な知識では答えることができないため、勉強してきます。もし次回の面接の機会をいただけるのであれば、その時に意見を述べさせて頂きます」と答えましょう。

金融機関の場合、しったかぶりや、いい加減な知識で顧客にアドバイスをすることは最も「ダメ」な行為となります。

全く分からないことは、「分かりません」、「調べます」と答えることで、少なくとも「誠実さ」や「問題に向き合う姿勢」、「向上心」という爪痕は残せます。

面接官の質問が聞き取り難い、質問の意味そのものが不明、曖昧過ぎてどう答えるべきか迷う場合は、「質問の内容を聞き直す、確認しなおす」ことをしましょう。

不明確のまま、ピントのずれた答えをするより、質問しなおして、質問の意図をちゃんと理解した上で答える方がはるかにプラスの評価がつきます。

口頭試問を過度に意識しないこと

口頭試問が選考プロセスに明確に位置づけられている場合やテーマが設定されている場合は、準備や練習、リハーサルを入念に行うことが重要です。

かけた時間や努力が、本番での精神的な緊張を和らげてくれます。

特別な準備が出来ず、常面接の中で「口頭試問」が挿入された場合は、とにかく落ち着いて話すこと、通常よりゆっくり話すことを心がけましょう。

良く分からない質問の場合でも、一回質問を自分の頭の中で組み立てなおし、「〇〇〇についての質問と認識しました。〇〇〇の□□□について答えるということでよろしいでしょうか?」と、一旦引き取りつつ確認することで、落ち着きを取り戻すことも有効な手段です。

傾聴力やコミュニケーション能力の意味でも、正確に質問の意図を理解することは必須です。

その意味では、通常の面接と同じです。

「口頭試問」を過度に意識して、暗記したことを吐き出すだけに終わらないよう、会話する余地があることを頭と心に刻んでおきましょう。

まとめ:

  • 口頭試問とは、簡単に言うと「口頭による質問でテストを行うこと」
  • 質問は正解があるものと、あなたの意見や説明の内容によって評価を行うテストの2タイプ
  • 就活生の知識と説明能力をまさにテストして、判定を行う
  • 就活生の人格には関係がなく、通常の面接のように面接官の定性的な評価が入り込む余地は殆どないのが口頭試問の特徴
  • 口頭試問の出題は、一般常識、時事問題、業界特有の知識や課題を問う問題が多くなる傾向
  • 「一般常識」、「時事問題」対策
    • Web上やSNSに投稿されている志望企業の選考を受けたOB/OGのコメントを調べて、あなたが志望する企業は口頭試問が出る可能性が高い企業かどうかをスクリーニングしておくこと
    • 「一般常識」、「時事問題」は日ごろからニュースや経済記事に目を通し、自分で分からないことやワードがあればその都度調べ、簡単にメモしてそれを見直しながら記憶に定着
    • 就活用に「時事問題・一般常識」の問題集も市販されているので、最新版を購入して一周してみて、自分が弱い分野や志望企業に関係がある分野をみつけて深く調べておくこと
  • 「業界や志望企業に関する知識・課題」対策
    • 業界や志望企業に関する知識・課題については、業界研究と企業研究を「やり込む」こと
    • 業界や企業の課題を、近年、社会的に大きく取り上げられているイッシューと関連付けて考えておくと良い
  • 口頭試問は、口頭で行うテストなので「分かりません」とだけ答えてしまうと確実にマイナス評価となる
  • 「答えられる範囲で答える」ことが姿勢として重要
  • 答えられる範囲の知識を利用しながら、自分の意見も述べることが重要
  • 口頭試問は、「分かる範囲で答える、自分の意見を述べる、前向きな姿勢を示す」の3点を徹底すること
  • 口頭試問への答え方
    • 「結論を初めに伝え、自分の意見と、その理由を必ずフォローする」という答え方が基本
    • 知ったかぶりや、適当に誤魔化そうとしないこと
    • 全く分からないことは、「分かりません」と正直に答えた上で、「調べます」と答えることで、少なくとも「誠実さ」や「問題に向き合う姿勢」、「向上心」という爪痕は残す
    • 面接官の質問が聞き取り難い、質問の意味そのものが不明、曖昧過ぎてどう答えるべきか迷う場合は、「質問の内容を聞き直す、確認しなおす」こと
  • 口頭試問を過度に意識しないこと
    • 落ち着いて、ゆっくり話すこと
    • 問題を自分の中で咀嚼してから、自分の言葉にして質問を確認するのも有効な手段
    • 「口頭試問」を過度に意識して、暗記したことを吐き出すだけに終わらないよう、会話する余地があることを頭と心に刻んでおこう

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