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一次面接の位置づけ
プレエントリー、会社説明会、エントリー、筆記試験・適性検査をへて、ようやくたどり着くのが面接となります。
多くの企業は一次面接から最終面接まで3~4回、多いところでは5回以上の面接があり、その都度通過しなければなりません。学生にとっては最もハードルの高いプロセスです。
一般的にそれぞれの面接では、面接する相手のレベルが違います。階段を上っていくイメージで、回数を重ねるごとに相手のランクも上がっていきます。
最終面接には上級管理職や役員クラスが対応する場合がほとんどです。面接にはいくつかの種類があるので、それぞれの特徴を一次面接から解説していきます。
一次面接は集団面接
全てではありませんが、一次面接は集団で行われる場合が多いのです。集団面接を軽く考えてしまう傾向がありますが、それなりの作法を理解していないと恥をかきます。
他の学生は完ぺきにマナーを守っているのに自分だけ理解していないと「浮いた」感じになり、その後の面接にも悪い影響をあたえます。
コロナ禍では、オンラインの集団面接が実施されています。オンラインで3人から5人程度のグループをつくり、企業側も複数の面接官(例えば若手社員と課長クラス、人事担当)が参加するパターンです。
リアルな対面でも、オンラインでも集団面接の本質は同じです。面接の第一関門であり、個人面接とは違うノウハウやマナーが必要です。
しっかり対策をしていきましょう。
集団面接を行う企業側の論理
企業ができるだけ多くの学生に会うためには、限られた時間と人的対応(面接官の配備)を効率的に行う必要があります。
一次段階で一対一の面接をしてしまうと、対応した一人の面接官の判断で学生を通過させるか、させないかを決めなければならず、一人の主観に依存することになります。
その結果ポテンシャルがある人材を切ってしまうリスクがあります。学生一人に対し企業側の面接担当が2-3人の場合でも、一次面接は人事部と若手社員が担当する場合が多く、判断が偏ってしまいがちです。
そのため、学生3人から5人に対し、企業側2名から3名の面接官で対応する「集団面接」を行う企業が多いのです。
企業側はその場で学生を比較しながら評価できるため、初期段階での選考に集団面接を取り入れているのです。
企業は集団面接で何をチェックしているのか?
集団面接の目的は「自己紹介」「自己PR」「志望動機」「キャリアビジョン」「学生時代の取組」など就活の基本メニューを質問して確認をすることです。
その結果、学生の第一印象、人柄、性格をチェックすることです。
集団面接の流れ
集団面接の一般的な流れを把握しておきましょう。オンラインの場合でも会議室が設けられているのでログイン=入室と考えてください。
- 入室
- 自己紹介・自己PR
- 面接官からの質問
- 学生からの質問
- 退室
リアルな集団面接の注意:入室前は同時に面接を受ける学生とグループ分けされて控室に待機します。人事担当が進行を管理しているため控室での態度や言動にも注意してください。
集団面接のマナー
リアルな集団面接の基本的なマナーをはじめに把握しておきましょう。ほとんどが個別面接に応用できます。まず基本的な面接のマナーを身に着けておきましょう。
控室
- 控室では並び順をあらかじめ指定される場合と、特に指定しない場合があります。指定されない場合はドアに近い順から自然に並ぶようにしましょう。
入室のマナー
- 先頭の学生はドアを静かに、ややゆっくり目に3回ノックしてください。面接官もしくは人事担当者が「どうぞお入りください」と合図してくれます。
- ドアを開ける前に「失礼します」と挨拶してからドアを開け、一歩入った後ドアノブを保持したまま次の人にドアのノブを引き継ぐか、開けたままにして(ドアの機能・状態による)一歩入り立ち止まってお辞儀をます。そして奥の席へ順に向かいます。
- 先頭の学生は一番奥の席に進み、全員が揃うまで着席しません。席の2番目以降の人も同じ流れです。
- 最後の学生はドアを静かに閉めてから、一歩進み、「失礼します」と挨拶をしてから一礼して席に向かいます。ドアを閉める際は完全に後ろ向きにならず、半身で静かに閉めてください。
着席のマナー
- 全員が揃うまで椅子の左側に立って待ちます。
- 全員そろったら、面接官から「着席してください」と合図がありますので、全員同時に着席します。
- 鞄やコートがある場合は椅子の右側に置くのが基本ですが、席のスペースの問題がある場合は椅子の後ろでも構いません。コートは裏地が表になるように小さくたたんで、鞄の上に置きましょう。だらしのない見え方にならないように家で練習しておいてください。
自己紹介・自己PR
- 通常の場合、一番初めに入室した学生から自己紹介を求められます。自己PRも含んで求められる場合もあります。特に指示がない場合は与えられた時間で判断し、喋る内容(どこまで含むか)を臨機応変に判断しましょう。まず、大学名、学部、学科、名前をはっきりした声で述べます。最後に「よろしくお願いします」と元気よく結ぶのが基本です(自己紹介のみで、自己PRは含まない)
- この流れが最後の学生まで続きます。他の学生が喋っている際の態度もチェックされています。
- まれに他の学生が喋った内容に関して質問されるケースがありますので、傾聴しておいてください。大げさにする必要はありませんが、頷いたり、ほほ笑んだりする余裕のある態度で臨みましょう。
面接官からの質問
- 集団面接では通常エントリーシート要件の「自己PR」「志望動機」「長所・短所」「学生時代に注力したこと」を中心としたテンプレート的な質問があります。エントリーシートの内容を丸暗記して棒読みするのは全く意味がありません。面接官にとっては同じことを喋られても「それは読めば分かるよ」という印象になってしまいます。
- 同じテーマでも面接なので、自分の人柄、人間性、自分らしさ、が伝わるように話しましょう。
- 答え終わったら「ありがとうございました」とお礼を言ってお辞儀をして着席します。「座ったままで」と言われた場合でも、お礼とお辞儀を忘れないようにしてください。
学生からの質問
- 面接官からの質問が最後の学生まで終わったら、面接官より「何か質問はありますか」と問われます。せっかくの機会なので積極的に質問しましょう。傍観者的な態度は「この学生はそれほど熱意がない」「うちは第一志望じゃないな」という印象をもたれてしまいます。
- もちろん面接官からの回答に対し、「ありがとうございました」という返礼は忘れないでください。聞きっぱなしだと生意気な印象を残してしまいます。
- 回答に対して再度質問を畳み掛けるのは控えましょう。多少納得できないことがある場合でも集団面接では「~~について更に勉強いたします。ありがとうございました」とするのがスマートです。
退室のマナー
- 質疑が終わったら「これで本日の面接は終了となります」との合図があります。全員同じタイミングで席の左側に立ち「ありがとうございました」と元気に挨拶してください。
- 挨拶した後、一礼します。みんなとタイミングを合わせられるように、お互いに気を使いましょう。くれぐれも先に鞄やコートをとってグダグダにならないようにしてください。
- お辞儀が終わった後、自分の荷物を持ってドアに進み、振り返って「失礼します」と挨拶した後一礼してから退室します。ドアに近い学生から順番に退室しましょう。最後の退出者はドアのノブを最後まで保持し、静かにドアをしめましょう。
退室後のマナー
- まれに解放感から控室で急にくだけた態度や言動をする学生がいます。控室の人事担当者はそれを見ていますので、ビルを出るまでが面接と思って気を抜かないようにしてください。
- 他の学生と情報交換のためにLINEやメールアドレスを交換したい場合もビルの外で行いましょう。企業は業務としてタイトなスケジュールで動いているのです。自分たちのために、くれぐれも業務の邪魔になるようなことは慎みましょう。
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