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就職留年、就職浪人をどう考えるべきか
10月段階で、就活を続けている学生の皆さんの考えている選択肢から、それぞれのメリットとデメリットを考えてみましょう。
はじめにお断りしておきますが、就活を継続しないという決断をする場合、その決断の責任を自分で負う覚悟がありますか?
それがなければ、この先の記事を読んでも時間の無駄になります。残りのチャンスに最大限の努力を傾けましょう。まだ学生とはいえ20歳を過ぎていて立派な成人ですし、職業選択という人生に大きな影響を及ぼす決断は自分にしか決められません。
この記事を読み進んでいるあなたは、今年の就活に関して恐らく以下の状況にあるものと推察します。
- まだ内定を得ていない
- 内定を得た企業は有るが、納得できる企業がなかったため、全て辞退し、就活を続けている
- 内定を得て承諾書に署名した企業があるが、納得できていないため、内定をキープしながら就活を続けている
- 内定を得て、内定者懇親会にも出席して内定式を待っているが、自分が本当に行きたかった会社や業界ではないため、本当にこれで良いのか迷っている
このように様々だと思いますが、シンプルに考えれば、卒業年度に就職できるか、できないかと、就職するか、しないかの判断をするべき時にきているということでしょう。
何としても卒業年度に「就職するんだ!」、それ以外の選択肢はないと、強く思って努力している就活生は、そのまま最大限の就活を続けていけば、就職できないことはないでしょう。
就活を続けていれば絶対に結果は出ます。
「就活の答え」では就活を継続していくことを推奨しますが、問題なのはその結果を受け入れられるかどうかの、あなた側の考え方次第です。その意味で冷たいようですが、決断をできるのはあなたしかいませんし、下した決断の結果はすべてあなたに返ってきます。
就活を続けたくない、と考える就活生はどうすべきか?
来年の卒業までに、就職するための就活を続けたくないと考える就活生の選択肢は、ほぼ以下の4パターンに分かれます。
- 卒業までに単位は取れるし、経済的な余裕もないため、大学を卒業して来年就職活動を続ける⇒就職浪人・第二新卒就活の道
- 単位は取れるが、親からの援助や、自分のアルバイト収入で経済的な目途が立つため、敢えて卒業に必要な単位を落として、もう一年大学に残留し翌々年卒の就活生としてもう一度就職したい業種や企業に再度チャレンジする⇒就職留年の道
- 現在内定を得ている企業に一旦就職すると思うが、自分の第一志望の業界や企業を受けるために勉強や資格取得に力を入れたい。⇒早期転職希望者への道
この記事では現役の就活生が直面する、上記1と2の就職浪人・第二新卒就活の道と就職留年の道の二つのオプションに関して深く考えていきます。
就職浪人という選択肢は有りか、無しか?
全て個別の事情によるため、正解なんてありません。
「就活の答えで」の基本的なスタンスは、留年する経済的な余裕もなく就職浪人(=一旦卒業して、既卒者枠として就活をする)くらいなら、秋採用、冬採用、通年採用を行っている企業にチャレンジした方が良いという立場ですが、それが必ず正解であるとは言えません。
ここでは、なぜそのスタンスをとるのかの理由を解説しますので、参考にしてください。
就職浪人・第二新卒就活の特徴
就職浪人(大学を卒業して既卒者枠で就活をする)ことは、新卒で就活するよりハードルははるかに上がります。
企業も既卒者を、ほぼ新卒と同様に受け入れている場合もありますが、建前だけの企業もあり、そのような企業は応募があってもES段階でふるいにかけます。本当にこだわっていない企業もありますが、既卒者を判断する基準は新卒者より厳しいことは明らかです。
何故でしょうか。
まず、人事担当や企業の幹部は、「何故、この学生は新卒で就職をせず、既卒で当社の採用試験を受けているのか」という、ある意味自然な疑問を持ち、あなたを新卒者とは違う基準で判断しようとします。
少なくとも1年以上の正職の就業経験があれば、社会人としての常識も身に付けており、ポテンシャル採用と中途採用の中間的な状態を肯定的に解釈してくれる場合もあるでしょう。
しかし卒業して、正職の就業経験がなく、翌年の新卒枠の学生と同じ土俵で戦う場合は、あなたに圧倒的に優位な差がないと、企業側は採用する理由が見つけにくいのです。
厳しいようですが、同じポテンシャル採用で、新卒就活生と同じようなレベルの既卒者ではどうしても積極的に既卒者を採用する気になれないのが一般的な人事の考え方なのです。
特に、内定は獲得していたのに、「第一志望の業界ではない、どうしても納得できる業界や企業に入社したい」という理由で就職浪人を選択した学生の多くは、その業界・企業は就活人気の高い業界である場合がほとんどです。
人気の業界の場合は、更にハードルが上がります。人気企業を受ける現役の就活生のレベルは高いため、たとえ1年間の就活の経験値を持っていても、それは確かなアドバンテージではないのです。そもそも就活に、確かなアドバンテージなどなく、むしろ新卒時に就職しなかったという事実がディスアドバンテージになることを覚悟してください。
しかし、人気の業界や企業でも可能性が全くないとも言えません。人気の業界や企業の選考を勝ち抜くには、「新卒の就活生を圧倒する説得力」をつけるしかありません。
圧倒的な説得力とは就職浪人を決意した日から、既卒でのES提出までに何かを実行して、充分にアピールできる実績をつくれるかです。
これはとても大変なことです。本当に強靭な意志の力がないと継続できません。できたとしても大学受験の偏差値とは違い、納得できる業界や企業への就職の確率が上がるとも言い切れません。
それでも就職浪人を選ぶ就活生は以下の活動を即刻始めてください。
- 本年度の就活の徹底的な不振り返り(自己評価も当然だが第三者の評価も含む)と改善点の洗い出し
- 自己分析をもう一度深く行い、就活の軸と実現したいことを再定義する。視野を広げる事
- 改善へのアクションプラン(実行リスト・スケジュール)の作成と実行
- 就活の資金計画と資金調達を今から開始する
- 長期インターンシップへの参加、語学や資格取得、留学、ボランティア活動など、本気でアピールできる圧倒的な経験をつくる
- 志望する業界、企業との人脈をつくる(インターンシップ参加も含め、あらゆるコネクションと機会を活用)
- 少しでも興味のある企業や、通年採用企業、就職協定に縛られない企業、外資系企業、ベンチャー企業に、新卒枠として早期に就活を再スタートする
しかし本当に「やりきる」ことができれば、その努力は無駄にはならないでしょう。たとえ第一志望の業界や企業に入社できなくても、やりきった上での就職になるので、また違う職業観や人生への俯瞰的な見方も持つことが出来るでしょう。
志望企業ではなくとも、志望業界に就ければ、入社出来た企業で経験を積み、実力をつけたところで、中途採用で更に上位企業を目指していく道も開かれます。
現時点で「やりきる自信がない」という方は、秋採用、冬採用、通年採用の企業へチャレンジしましょう。またスカウト型の求人サービスや就活エージェントを利用するなど、まだまだ打てる手はたくさんあります。
ある程度納得ができる企業であれば一旦就職をして、社会人のとしてのスタートをきって経験を積み、視野を広げたところで納得できないのであれば、転職で再チャレンジする選択肢もあるのです。
就職浪人は最後の手段です。就職浪人して満足できる就活の結果を残すのは、とてもハードな道です。本当に「やりきる」ことが出来るか否かで、選択が正しかったかどうかが決まるため、強靭な意志が必要です。
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秋採用で結果を出すためには、長期インターンシップに参加してみるという方法もあります。以下の記事も併せて参考にしてみて下さい。
次の記事では「就活留年」に関して詳しく解説します。
就職留年という選択肢を冷静に分析する
就職留年の定義を明確にしておきましょう。就職留年とは就職活動を続けるために留年をすること、つまり卒業しないでもう一年就活を続けることです。
就職浪人(既卒)と違うの、留年は身分が学生のまま翌年に「新卒」として採用選考の枠で戦えることです。
その意味で、「就活の答え」では、何らかの理由で、どうしても本年度中の就活を続けたくない、続けるモチベーションがなくなってしまった学生には就職浪人ではなく、就活留年がベターな選択肢と考えます。
もちろん、大学に残るということは一年分の学費、もしくは特別に設定された学費を納めなければなりません。その意味で経済的には就職浪人と比較して、その分の金銭的なデメリットが発生します。
しかし、あなたの決意が、納得できる業界や企業に入りたいということでああるならば、1年分の学費を払う事によって得られるメリットは、就職浪人(既卒)よりはるかに大きいのです。
現在、留学や大学時代に真剣に打ち込んだ活動の結果、1年程度の留年をする学生は全く珍しくは有りません。
むしろ企業側は、ステレオタイプの学生より、学生時代に本当に何かに打ち込んだ経験がある学生や、失敗や挫折を経験してそこから立ち直り、新しい価値をみにつけることができた学生に魅力を感じるものです。
新卒枠で就活を戦う限り、1年の留年のデメリットはゼロではありませんが、留年の半年~の過ごし方によって、充分にトレードオフできます。
過ごし方=その期間に何を得たかによって、「圧倒的な差」をつけることも可能になります。それも全てその期間に何をするか、出来るかにかかっているのです。
就職留年というモラトリアムを、企業が求める資質を形成する時間として有効に使い、あなたが1年目の就活とは全く違うレベルで戦えるように過ごせるならば、1年分の学費は価値ある投資になります。
経済的な負担は、親にお願いしたり、アルバイトで埋めたりということになるでしょうが、親を説得できるか、出来ないかも、全てあなたの責任です。
成人のあなたは、親にお金を借りることを説得し、責任をもって返済する約束もできるでしょう。もしくはアルバイトによって極力、経済的な負担を親に掛けないように説得するのもあなた次第です。
就職留年中に何をするのか
基本的に就職浪人を選択した学生とやることは変わりません。しかし、就職留年のメリットは今までの就活の経験値を現役就活生とほとんど同じ土俵で活かせることです。
- 本年度の就活の徹底的な不振り返り(自己評価も当然だが第三者の評価も含む)と改善点の洗い出し
- 自己分析をもう一度深く行い、就活の軸と実現したいことを再定義する。視野を広げる事
- 改善へのアクションプラン(実行リスト・スケジュール)の作成と実行
- 就活の資金計画と資金調達
- 長期インターンシップへの参加、語学や資格取得、留学、ボランティア活動など、本気でアピールできる圧倒的な経験をつくる
- 志望する業界、企業との人脈をつくる(あらゆるコネクションと機会を活用)
- 秋からのインターンシップに積極的に応募し、参加する
- 少しでも興味のある企業や、通年採用企業、就職協定に縛られない企業、外資系企業、ベンチャー企業に、新卒枠として早期に就活を再スタートする
就活も新型コロナウイルスの蔓延という非常事態になりましたが、2022年卒就活の春採用の内定率の推移だけみれば、コロナの影響が全くなかった超売り手市場であった2020年卒(2019年5~6月)時点に回復しています。
従って、就活留年そのものをそれ程心配しなくて良いでしょう。
新型コロナウイルスで大打撃を受けた航空業界、観光・旅行・宿泊業界や外食、一部の小売業界は、ワクチン接種が進むことによって、急回復の可能性もあるでしょう。
就活留年を活かすには、「自分を売れる事実」をどれだけ積み上げられるかにかかっている
就活留年は、現役就活生とほぼ同じ土俵で勝負ができ、リアルな就活の経験値があることと、生まれた時間を就活という文脈で、あなたの価値を上げることに時間を使えるメリットが大きいと言えます。しかしそれも全てあなた次第です。
昨年と同じでは、留年の事実がデメリットにしか働きません。たとえどういう理由をつけようと、説得できるのは「事実のみ」です。
「ビジネスコンテストに積極的に応募しました」と、「○○のビジネスコンテストで入賞しました」では、優勝や準優勝でなくても、企業にとっての評価には雲泥の差がつきます。(入賞と優勝や準優勝の差も当然大きいです)
就職留年は経済的なデメリットはありますが、就活だけを考えればベターな選択肢です。
しかし、それを活かせるかは、留年によって得られた時間をどう使うかです。現役生にはできない、経験と実績を積んで、圧倒的に差をつけるチャンスとして時間を活かしてください。本当に自分にとっての価値ある経験や実績として語れる活動ができるかどうかが勝負です。
重要な活動のまとめ:10項目
- 就職浪人も就活留年も決断できるのは、あなただけ
- 決断の責任は、あなた自身が持つ
- 就職浪人も就活留年も決断する前に、自分の状況に照らして、それぞれのメリット,デメリット、就活続行も含めてそれ以外の選択肢を深く分析すること
- 生まれた時間で、本年度の就活の総括を徹底的に行い、就活のPDCAを回すこと
- 自己分析を深く行い、就活の軸を固めると同時に、業界や企業の視野を広げること
- 就活の納得度を得るという目的であれば、就活浪人がベターな選択。その道がとれるかを最大限模索し、努力する
- 就職浪人は最後のオプション。就活浪人はより可能性のある選択。それらの選択をする場合、成人として資金計画を立て、実行する
- 就職浪人も就活留年も、活かすも殺すも、出来た時間に何を行い、どういう経験を積み、実績を残せるかにかかっている
- 早いリスタートをして、インターンシップやOB/OG訪問など。リアルな人定コネクションをつくる
- 就職浪人、就活留年に関する質問に対する、説得できる答えを用意する
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