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【例文あり】 東宝への志望動機に説得力を与える書き方

「就活の答え」では就活生が特に気になる人気企業を選んで、書類選考を突破するための企業別志望動機の作成方法を解説します。この記事では映画・演劇エンターテイメント業界で、就活人気の高い、東宝株式会社への志望動機の例文をあげ、その作成方法を解説しています。

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東宝株式会社への志望動機(例文):

近年の東宝のエントリーシートでは、志望動機に関連する質問が「東宝でどのような仕事をしたいと考えていますか。志望動機を教えてください。(400文字以下)」というパターンや、「映画・演劇業界でどのような仕事をしたいと考えていますか。志望動機も交えて記述してください。また、そこで活かされると思う経験や自身のキャラクターについても具体的に記述してください。(700文字以下)」という設問になっていました。

前者は会社志望動機、後者は業界志望動機を問う設問になっていますが、東宝は映画・演劇事業が主力の事業であるため、そこに大きな差はありません。

また東宝のエントリーシートでは、志望者の性格(キャラクター)や「誰にも負けないと思う事」、「最もお金や時間をかけて取り組んだもの」、「あなたを表す三大要素」等の性格や興味・経験を細かく聞く設問もあり、あなたがエンタメ業界・東宝に向く人材かどうかはシビアに評価されます。

後者の「そこで活かされると思う経験や自身のキャラクターについても具体的に記述」とは、エンタメ業界に活かせる経験やキャラクターをあなた自身がどう考えているかを問うものです。

東宝に入社して取り組みたいこと、実現したいことは「あなた起点」で書く必要があります。

一般論で書いて意味はありません。あなた自身のキャラクターや経験に基づいた価値観や視点は必ず入れて書き上げてください。

自分が映画・演劇のエンタメ業界や東宝を選んだ理由と、そこで実現したいことに一貫性があり、かつその根拠が強く訴求できていると、説得力のある志望動機になることを理解して取り組んで下さい。

では早速、例文をみていきましょう。

東宝でどのような仕事をしたいと考えていますか。志望動機を教えてください。(1文字以上400文字以下)

人の生き方にポジティブな影響を与える映画をプロデュ―スすること、感動ともに、作品に込められたメッセージによって、生きる喜びや、生きる力を届け続けたいと考えています。私自身、アニメや映画によって何度も救われ、人生の危機を乗り越えてきました。暗転し、閉じた空間の中での大画面・大音響、迫真の演技や心の琴線に触れる台詞など、映画は圧倒的な情報量と大きな力を持っています。その力も、細部にわたる役割と仕事の積み上げと、多くの人々のチームワークによって成り立っていることを、TVCM制作会社の長期アルバイトによって体験的に理解できました。貴社の映画や演劇に係る仕事にどんな形でも関わり、チームの中で学び、成長して成果を出すこと、顕在化していない人の心の奥にあるニーズを発見すること、そして将来的には世代を超えて多くの人々の心を動かし、人の生き方にも良い影響を与えられるような作品を届けていきたいと考えています。(397文字)

 企業別志望動機を書き始める前の注意点

志望動機を書き始める前に、絶対に注意しておくべきポイントをあげておきます。

  1. 自分起点、事実起点で、具体的に、ポジティブに書くこと
  2. 志望動機を構成する要素(下記参照)はあらかじめ全て考え、揃えて、文章にまとめておくこと
  3. 志望動機単独で書かない事。ES全体の回答要求項目を精査して、そのバランスの中で何をどの質問に対してメインの要素として書いていくかを決めてから書くこと
  4. ES全体の質問の回答要求項目に対し、文字数制限やスペース制限に従って結論ファーストでドラフトをつくる
  5. ドラフトが完成したら、その上で面接の質問やつっこみ、会話のつかみを想定して志望動機の論理の一貫性が保たれているか、面接のつっこみ質問に耐えられるかを想定し、推敲、改善すること
  6. 完成したら信頼のおける友人や近親者に読んでもらい第三者のアドバイスをもらうこと。リクルーターにコンタクトできる場合は、見てもらえるかを相談してみること
  7. 文字数制限がある場合はPC上で文字数制限内(少なくとも80%以上)で書き上げ、誤字・脱字をチェックし、手書きの場合はできるかぎり丁寧に、読みやすく清書すること

従ってES解禁前の準備段階では、本サイトや他の信頼のおける就活サイトで志望企業の過去のES(直近年度及びその前)のES内容を把握しておきましょう。

稀に企業の独自の考え方でESに「志望動機」を求めない会社も存在します。その場合でも志望動機は面接時に質問されると考え、以下に解説するロジックに従って作成しておいて下さい。

志望動機の作り方

志望動機の作り方のフローは「志望動機に、あなただけの説得力を増す方法」で詳しく解説しています。作成したことがない方は参照してください。

「就活の答え」では、学生に人気のある50の業界・業種別に志望動機の書き方を解説しています。これらの記事も実践的に具体的な企業名をあげ、過去のESの設問に従って50社の志望動機の作り方を解説しています。以下の記事も是非参考にして下さい。

この記事では、自己分析や企業研究を既に行い志望企業が定まった方が、具体的な企業を例に、どのように志望動機を書くべきかを解説します。

志望動機のロジック

「就活の答え」では、以下のチャートでの志望動機のロジックを推奨しています。「本当のあなた」の価値観から積み上げていくロジックです。

正攻法ですが、ESや面接における他の重要視される質問、例えば「学生時代に最も力を入れて行ったこと」、「これまでの人生で一番印象的だったこと、熱中したこと」、「今のあなたを構成する三大要素」、あなたが「これだけは負けない!」と思っていること等々を答えなければならないため、自分の性格や価値観に紐づいた経験や事実、そこから見出されるあなたの強みと企業選択の理由を結び付けることは非常に重要なエクササイズなのです。

このロジックの一貫性が「就活の軸」です。この軸の説得力があることがESや面接での戦闘力になります。

一部の学生は報酬や福利厚生の良さ、世間体、誰もが知っている大企業、人気企業、上場企業や格好よさげな業界や企業群から企業を選び、赤枠で囲った企業選択理由(志望動機)を考え、後付けでその下の構造を作っていく人もいます。そのやり方自体は理解できますが、お勧めはできません。

そのやり方は時間をセーブできるかもしれませんが、まともな企業であれば一部のハイパー学生(学歴も実績、能力が志望企業の水準に比べてずば抜けて高い学生)しか通用しないでしょう。

あとは人手不足でどんな学生でも欲しい企業、ブラック企業、ブラックでなくても早期離職が当たり前の厳しい業界や企業であれば内定は取れるでしょう。

人事担当や面接官はその企業で評価されている人達です。企業研究の深さや動機の強さ、弱さ、適性はすぐに分かってしまいます

またエンタメ業界、エンタメ企業のビジネスは人間関係を特に重視します。コンテンツをサポートしてくれるファンとの関係や、専門家集団であるコンテンツ関連企業やそこで働いている才能や経験、技術やノウハウを持った人々との信頼関係がないと成り立たないビジネスです。

そして社内や社外の多くの人々がチームとしてプロジェクトを動かしていくことでも、チームワークが大前提です。

従って人間関係や信頼関係を傷つける「嘘」や「ごまかし」、「不誠実さ」が選考過程で感じられれば選考を通過させませんので注意しましょう。

東宝の場合、求める人材像として、「東宝の掲げる使命・価値観・理念に共感し、行動していること」と明確に提示するとともに、求める資質として以下の4つのキーワードをあげています。

  • 「プロフェッショナル志向」
    • お客様がどのようなニーズを持っているのか、どんな作品やサービスがお客様の心を動かすのか。それを考え抜き、企てることを楽しめる人
    • 働くうえでは、その企てを事業として成功させるべく、根気強く、現実的に、取り組む覚悟がある人
    • 「たくさんのお客様に楽しんでいただくことで、映画・演劇という商品のビジネスを成功させたい」というモチベーションを持つ人

 

  • 「引き出しとアンテナ」
    • 好奇心旺盛な人=情報の「引き出し」を多く持ち、興味の「アンテナ」を広く張っている人
    • 自ら広く「アンテナ」を張り、「引き出し」を増やし続けられる人材

 

  • 「プロデュース能力」
    • 集めたリソースの力を最大化させるためには、総合的に調整・交渉・説得・問題解決できる人材
    • 任された仕事に対して強い意志を持ち、時に柔軟に、時に粘り強く、リーダーシップを発揮できる人材
    • 困難な問題や、複雑な折衝に向き合う時、助けを借りながらも問題に食らいついて「プロデュース能力」を発揮できる人

 

  • 「自分を磨く力」
    • 新しい知識を吸収し、新しい経験と向き合い、自分の武器を増やしていける人
    • 仕事から貪欲に学び取る姿勢をもつ、強い向上心を持った人材
    • 現状に満足することなく、新しいことに挑戦し自分を磨き続ける人材

東宝は入社後2年間でジョブローテーションを行い、その間の成長と適性を見極めてその後のキャリアパスを歩んでいく方針をとっており、チームで人材を育成していく社風です。そのため選考において嘘や誤魔化し、他人を蹴落とすなど自分さえよければ、という姿勢が見えてしまうと選考には残れません。

即戦力よりも「一緒に映画・演劇事業を盛り上げていきたい」と思える、成長力のある人物を重視した採用方針をとっているので注意してください。

再掲: 東宝への志望動機(例文)

それでは上記のロジックで積み上げた、株式会社東宝への志望動機を再度例示しておきます。

東宝の新卒採用サイトは、東宝で活躍している若手社員の体験談も数多く、かつ詳しく掲載されているので、そこからどんな人材が求められているのかを理解し、東宝での働き方もイメージできると思います。

東宝を志望する就活生の皆さんは、事業の内容は当然ですが、企業文化、共通の価値観や働き方、映画・演劇業界における新型コロナウイルスの影響や動向、業界の未来予測を企業研究の中で深く掘り下げ、「実現したいこと」、ビジョンや夢を深く考えておくことをお勧めします。

東宝でどのような仕事をしたいと考えていますか。志望動機を教えてください。(400文字以下)

人の生き方にポジティブな影響を与える映画をプロデュ―スすること、感動ともに、作品に込められたメッセージによって、生きる喜びや、生きる力を届け続けたいと考えています。私自身、アニメや映画によって何度も救われ、人生の危機を乗り越えてきました。暗転し、閉じた空間の中での大画面・大音響、迫真の演技や心の琴線に触れる台詞など、映画は圧倒的な情報量と大きな力を持っています。その力も、細部にわたる役割と仕事の積み上げと、多くの人々のチームワークによって成り立っていることを、TVCM制作会社の長期アルバイトによって体験的に理解できました。貴社の映画や演劇に係る仕事にどんな形でも関わり、チームの中で学び、成長して成果を出すこと、顕在化していない人の心の奥にあるニーズを発見すること、そして将来的には世代を超えて多くの人々の心を動かし、人の生き方にも良い影響を与えられるような作品を届けていきたいと考えています。(397文字)

要素の分解:

 

結論1:東宝でやりたいと思う仕事に基づく志望動機

  • 人の生き方にポジティブな影響を与える映画をプロデュ―スすること、感動ともに、作品に込められたメッセージによって、生きる喜びや、生きる力を届け続けたいと考えています
    • →結論ファーストで、志望者起点の「東宝でやりたいと思う仕事」を記述
    • →東宝では「社員全員がプロデューサー」であるべき、と考えられているため、どのような動機であっても優良な映画・演劇を中心としたコンテンツ・ビジネスをつくっていくとう姿勢は重要

 

  • 私自身、アニメや映画によって何度も救われ、人生の危機を乗り越えてきました
    • →志望者独自のきっかけや、上記の結論の根拠を示す
    • 詳細には触れず、面接での質疑のためのキューとして挿入

 

  • 暗転し、閉じた空間の中での大画面・大音響、迫真の演技や心の琴線に触れる台詞など、映画は圧倒的な情報量と大きな力を持っています
    • →何故、映画が生き方にまで影響を与えられるのかの根拠を、志望者の視点で記述

 

  • その力も、細部にわたる役割と仕事の積み上げと、多くの人々のチームワークによって成り立っていることを、TVCM制作会社の長期アルバイトによって体験的に理解できました
    • →大きな影響力を持つ壮大な映画というコンテンツが、細部にわたる役割や仕事の分担・積み上げと、チームワークによって成り立っていることを、志望者の視点・経験を基に記載し、結論としての以下の志望動機パートのブリッジとする

 

  • 貴社の映画や演劇に係る仕事にどんな形でも関わり、チームの中で学び、成長して成果を出すこと、顕在化していない人の心の奥にあるニーズを発見すること、そして将来的には世代を超えて多くの人々の心を動かし、人の生き方にも良い影響を与えられるような作品を届けていきたいと考えています
    • →東宝の社風や、キャリアの育成方針を、志望者の視点・言葉で表現し直し、冒頭の結論を別の表現を使用して補強し、文を締める

注記:重要なのは、理由には志望者独自の「意味や根拠」を表現することです。

「人々に感動を与えたい」というレベルでは、誰でも言えることであり、「あなた」を表現できていません。また、根拠がないと「単なる作文」にしかなりません。

エントリーシートの記述全体で「あなた」ならではの情報を事実に基づいて強く印象付けることを目指しましょう。

エンタメ業界・企業のエントリーシートは、ES全体を「あなたの表現ツール」だと考え、真剣に時間をかけて作成することです。

言うまでもないことですが、現在熱中しているコンテンツや、人生に大きな影響を与えたコンテンツ、大好きなコンテンツやアーティストは事実に基づき、その理由はもとより、掘り下げ質問に答えられるようにしっかりと詳細情報までまとめて、即答できるようにしておきましょう。

東宝の内定者は必ずしも、映画や演劇に精通している学生だけではありませんが、それでもエンタメ業界・企業を目指すからには、少なくとも「自分の好き」なコンテンツに関しては掘り下げておくことをお勧めします。

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まとめ

ESの設問のパターンによって答え方、書き方をアレンジする必要はありますが、志望動機のロジックツリーはあらかじめ作っておけるはずです。

あなたの軸が強ければ後は書き方を工夫すれば良いだけです。東宝は職種別の採用方針はとっていませんが、この志望者の志望動機の構成は、他の企業の職種別の志望動機にも応用が可能です。要素の分解の→以下の要素を参考にしながら、自分のオリジナルを作っていくことです。

またインターンシップに参加できた人やOB/OG訪問が出来た人は、その体験を通じての気づきや感動、東宝の社員の方から得られたものを理由にあげることで、実際の体験を通じた「東宝株式会社ならでは」を表現することも非常に有効です。インターンシップやOB/OG訪問ができた方はぜひ検討してみて下さい。

稀にESで志望動機の記述を求めないエンターテイメント企業もありますが、面接では志望動機関連の質問は絶対にありますので、しっかり準備をしておきましょう。

そして文章化したものを信用のおける第三者にみてもらい、ブラシュアップをしていきましょう。

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