「就活の答え」では就活生が特に気になる人気企業を選んで、書類選考を突破するための企業別志望動機の作成方法を解説します。
この記事では総合デベロッパーとして人気の高い三井不動産への志望動機の例文をあげ、その作成方法を解説しています。
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では早速、例文をみてみましょう。
Contents
三井不動産への志望動機(例文):総合職
あなたが三井不動産を志望する理由についてお書きください。(300文字以下)
私は土地や建物の開発によって、多くの人に豊かな暮らしや時間、体験を提供したいと考え、デベロッパーを志望業種としている。その中で貴社を志望する理由は、貴社が建物の開発が終わっても、継続してその周辺地域や街全体の価値創造に長期的な視点で取り組む姿勢に強く惹かれたことが大きい。私の実家は柏市にあり、柏の葉の変貌を目の当たりにしてそれを実感した。また様々な利害関係者の信頼を得て開発プロジェクトをまとめるには、私が大学の文化祭実行委員としてイベントをまとめてきた行動力や交渉力を活かせると考えたからだ。貴社のチームの一員として、国内外を問わず、土地、建物、街に新しい価値を与える仕事に挑戦していきたい。(298文字)
企業別志望動機を書き始める前の注意点
志望動機を書き始める前に、絶対に注意しておくべきポイントをあげておきます。
- 自分起点、事実起点で、具体的に、ポジティブに書くこと
- 志望動機を構成する要素(下記参照)はあらかじめ全て考え、揃えて、文章にまとめておくこと
- 志望動機単独で書かない事。ES全体の回答要求項目を精査して、そのバランスの中で何をどの質問に対してメインの要素として書いていくかを決めてから書くこと
- ES全体の質問の回答要求項目に対し、文字数制限やスペース制限に従って結論ファーストでドラフトをつくる
- ドラフトが完成したら、その上で面接の質問やつっこみ、会話のつかみを想定して志望動機の論理の一貫性が保たれているか、面接のつっこみ質問に耐えられるかを想定し、推敲、改善すること
- 完成したら信頼のおける友人や近親者に読んでもらい第三者のアドバイスをもらうこと。リクルーターにコンタクトできる場合は、見てもらえるかを相談してみること
- PC上で文字数制限内(少なくとも80%以上)で書き上げ、誤字・脱字をチェックし、手書きの場合はできるかぎり丁寧に、読みやすく清書すること
従ってES解禁前の準備段階では、本サイトや他の信頼のおける就活サイトで志望企業の過去のES(直近年度及びその前)のES内容を把握しておきましょう。
稀に企業の独自の考え方でESに「志望動機」を求めない会社も存在します。その場合でも志望動機は面接時に質問されると考え、以下に解説するロジックに従って作成しておいて下さい。
志望動機の作り方
志望動機の作り方のフローは「志望動機に、あなただけの説得力を増す方法」で詳しく解説しています。作成したことがない方は参照してください。
「就活の答え」では、学生に人気のある50の業界・業種別に志望動機の書き方を解説しています。これらの記事も実践的に具体的な企業名をあげ、過去のESの設問に従って50社の志望動機の作り方を解説しています。以下の記事も是非参考にして下さい。
この記事では、自己分析や企業研究を既に行い志望企業が定まった方が、具体的な企業を例に、どのように志望動機を書くべきかを解説します。
志望動機のロジック
「就活の答え」では、以下のチャートでの志望動機のロジックを推奨しています。「本当のあなた」の価値観から積み上げていくロジックです。
正攻法ですが、総合デベロッパーのESや面接における他の重要視される質問、例えば「学部・学科の専攻の理由」や「大学での研究内容、テーマや課外活動の内容」、「学生時代に力を注いで挑戦したこと、最大のチャレンジ、困難に対するアプローチ、そこで得たもの」、「周囲の人を巻き込んで行った経験と成果」、「大切にしている価値観や信念」、「成し遂げたい事」等々に的確に答えるためにも必要なロジックです。
自分の性格や価値観に紐づいた経験や実績、事実、そこから見出されるあなたの強みと企業選択の理由を結び付けることは非常に重要なエクササイズなのです。
このロジックの一貫性が「就活の軸」です。この軸の説得力があることがESや面接での戦闘力になります。
一部の学生は報酬や福利厚生の良さ、世間体、誰もが知っている大企業、人気企業、上場企業や格好よさげな業界や企業群から企業を選び、赤枠で囲った企業選択理由(志望動機)を考え、後付けでその下の構造を作っていく人もいます。そのやり方自体は理解できますが、お勧めはできません。
そのやり方は時間をセーブできるかもしれませんが、まともな企業であれば一部のハイパーな学生(学歴も実績、能力が志望企業の水準に比べてずば抜けて高い学生)しか通用しないでしょう。
あとは人手不足でどんな学生でも欲しい企業、ブラック企業、ブラックでなくても早期離職が当たり前の厳しい業界や企業であれば内定は取れるでしょう。しかしそれは皆さんが望んでいることではないはずです。
人事担当や面接官はその企業で評価されている人達です。企業研究の深さや動機の強さ、弱さ、適性はすぐに分かってしまいます。
特に三井不動産をはじめとする総合デベロッパーは、「人格」、「人間性」といった総合力を重視する傾向があり、大学入学以前、大学入学後の経験と背景、その経験によりあなたが何を得て、どう成長したのかは重要なアピールポイントになります。
また三井不動産の様な財閥系企業、いわゆる老舗ブランドは特に自社のブランドを重視する為、社員にも高い規範意識、コンプライアンスの遵守を求めます。
従って志望者の書類選考や面接の際に「嘘」や「ごまかし」が分かる、もしくは「不誠実な対応」が感じられれば、なおさら選考を通過させません。
三井不動産への志望動機(例文)の解説:総合職
それでは上記のロジックで積み上げた、三井不動産(総合職)への志望動機を再度例示しておきます。
三井不動産の志望動機関連の設問は「三井不動産を志望する理由」というシンプルなものですが、何も条件がないため逆に充分な時間を使って考えて書く必要があります。
再掲:あなたが三井不動産を志望する理由についてお書きください。(300文字以下)
私は土地や建物の開発によって、多くの人に豊かな暮らしや時間、体験を提供したいと考え、デベロッパーを志望業種としている。その中で貴社を志望する理由は、貴社が建物の開発が終わっても、継続してその周辺地域や街全体の価値創造に長期的な視点で取り組む姿勢に強く惹かれたことが大きい。私の実家は柏市にあり、柏の葉の変貌を目の当たりにしてそれを実感した。また様々な利害関係者の信頼を得て開発プロジェクトをまとめるには、私が大学の文化祭実行委員としてイベントをまとめてきた行動力や交渉力を活かせると考えたからだ。貴社のチームの一員として、国内外を問わず、土地、建物、街に新しい価値を与える仕事に挑戦していきたい。(298文字)
要素の分解:
結論:三井不動産を志望する理由
- 私は土地や建物の開発によって、多くの人に豊かな暮らしや時間、体験を提供したいと考え、デベロッパーを志望業種としている
- →「理由」を問われているが、いきなり三井不動産の特長を述べるのではなく、何を実現したいのかというビジョンを結論ファーストで記述
- →この志望者の例文の場合は、いきなり三井不動産を選択した理由をのべるのではなく、総合デベロッパー志望→三井不動産を志望というフローをとっている
- →書き出しをどう描くかは志望者のビジョンによって工夫すべきである。三井不動産しかできないビジョンを理由にする場合は、業界志望動機から入らなくても良い
- その中で貴社を志望する理由は、貴社が建物の開発が終わっても、継続してその周辺地域や街全体の価値創造に長期的な視点で取り組む姿勢に強く惹かれたことが大きい
- →上記のビジョン(業界志望動機)から、三井不動産を選び志望する理由(=三井不動産ならではの理由)を、志望者の視点、価値観から結論ファーストで記述
結論のRTB (Reason to believe):
- 私の実家は柏市にあり、柏の葉の変貌を目の当たりにしてそれを実感した
- →志望者ならではの情報と三井不動産ならではの情報を連結して根拠(Reason to believe)を示し、結論を補強
- また様々な利害関係者の信頼を得て開発プロジェクトをまとめるには、私が大学の文化祭実行委員としてイベントをまとめてきた行動力や交渉力を活かせると考えたからだ
- →志望者ならではの情報(強み)と業界特有のスキルセット及びビジョンの実現に連結して根拠とする
まとめ:
- 貴社のチームの一員として、国内外を問わず、土地、建物、街に新しい価値を与える仕事に挑戦していきたい
- →志望動機を、「チーム」、「国内外」というキーワードを使用して、意欲の表現で文をまとめる
この設問の場合記述内容が300文字とボリュームが少ないため、いかに簡潔に伝えたいことを盛り込むかが重要です。文章が冗漫にならないように結論ファーストで書くことを心掛けてください。はじめに箇条書きで記述したい内容をまとめ、文章の構成を考え、改善していきましょう。
まとめ
ESの設問のパターンによって答え方、書き方をアレンジする必要はありますが、志望動機のロジックツリーはあらかじめ作っておけるはずです。
あなたの軸が強ければ後は書き方を工夫すれば良いだけです。この志望動機の構成は、業務職にも充分応用が可能です。要素の分解の→以内の要素を参考にしながら、自分のオリジナルを作っていくことです。
またインターンシップに参加できた人は、その体験を通じての気づきや感動、三井不動産の社員から得られたものを理由にあげることで、実際の体験を通じた「三井不動産ならでは」を表現することも非常に有効です。インターンシップの厳しい選考を参加できた方はぜひ検討してみて下さい。
三井不動産はOB・OG 訪問も奨励しているため、積極的に行動していきましょう。OB・OG訪問から得たインプットも実際の体験を通じた「三井不動産ならでは」に情報として、ESや面接に説得力を増すことができます。
面接では志望動機関連の詳細な質問は絶対にありますので、しっかりと語る内容を準備しておきましょう。
ESの質問項目は毎年少しずつ変わる場合もありますが、志望動機のロジックツリーがしっかりできていれば問題ありません。そして文章化したものを信用のおける第三者やリクルーターにみてもらい、ブラシュアップをしていきましょう。
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