「就活の答え」では就活生が特に気になる人気企業を選んで、書類選考を突破するための企業別志望動機の作成方法を解説します。この記事ではソニー(技術系志望)への志望動機の例文をあげ、その作成方法を解説しています。下の目次の項目をクリックすれば読みたい箇所に遷移します。
では早速、例文をみてみましょう。
Contents
ソニーへの志望動機(例文):技術系 ソフトウェア
選んだコースで、あなたがソニーで取り組みたい内容について記述してください。(300文字以内)
私が貴社で取り組みたいことは、情報認識技術を発展させ、世界初の製品やサービスを開発することです。私は情報認識の研究をしており、主にパターン認識を応用してユーザーに負担のかからないセンシングと認証ソフトの開発・研究を行ってきました。ユーザーが意識しない自然な行動や状態を解析し、ユーザーに負担を掛けずにより快適な環境を提供したり、危険に対する告知や予防的な措置を実行する研究です。この研究に取り組むモチベーションは、人と機械が共生する未来の中核技術になると考えたからです。この技術の応用はスマートホームや自動運転をはじめ、VRやゲーム、産業機械やヘルスケア領域にも応用できるため可能性は無限と考えます。(299文字)
企業別志望動機を書き始める前の注意点
志望動機を書き始める前に、絶対に注意しておくべきポイントをあげておきます。
- 自分起点、事実起点で、具体的に、ポジティブに書くこと
- 志望動機を構成する要素(下記参照)はあらかじめ全て考え、揃えて、文章にまとめておくこと
- 志望動機単独で書かない事。ES全体の回答要求項目を精査して、そのバランスの中で何をどの質問に対してメインの要素として書いていくかを決めてから書くこと
- ES全体の質問の回答要求項目に対し、文字数制限やスペース制限に従って結論ファーストでドラフトをつくる
- ドラフトが完成したら、その上で面接の質問やつっこみ、会話のつかみを想定して志望動機の論理の一貫性が保たれているか、面接のつっこみ質問に耐えられるかを想定し、推敲、改善すること
- 完成したら信頼のおける友人や近親者に読んでもらい第三者のアドバイスをもらうこと。リクルーターにコンタクトできる場合は、見てもらえるかを相談してみること
- PC上で文字数制限内(少なくとも80%以上)で書き上げ、誤字・脱字をチェックし、手書きの場合はできるかぎり丁寧に、読みやすく清書すること
従ってES解禁前の準備段階では、本サイトや他の信頼のおける就活サイトで志望企業の過去のES(直近年度及びその前)のES内容を把握しておきましょう。
稀に企業独自の考え方でESに「志望動機」を求めない企業もあります。その場合でも志望動機は面接時に質問されると考え、以下に解説するロジックに従って作成しておいて下さい。
志望動機の作り方
志望動機の作り方のフローは「志望動機に、あなただけの説得力を増す方法」で詳しく解説しています。作成したことがない方は参照してください。
「就活の答え」では、学生に人気のある50の業界・業種別に志望動機の書き方を解説しています。これらの記事も実践的に具体的な企業名をあげ、過去のESの設問に従って50社の志望動機の作り方を解説しています。以下の記事も是非参考にして下さい。
この記事では、自己分析や企業研究を既に行い志望企業が定まった方が、具体的な企業を例に、どのように志望動機を書くべきかを解説します。
志望動機のロジック
「就活の答え」では、以下のチャートでの志望動機のロジックを推奨しています。「本当のあなた」の価値観から積み上げていくロジックです。
正攻法ですが、ESや面接における他の重要視される質問、例えば「学部・学科の専攻の理由」や「卒業/修士論文や、学科/専攻の授業の中で、最も力を入れて学んでいるテーマ」、「学生時代に最も力を入れて行ったことと、具体的な成果」、「周囲の人を巻き込んで行った経験と成果」、「あなたが何かを解き明かした・成し遂げた・作り上げた経験とあなたのアプローチ」等々を答えなければならないため、自分の性格や価値観に紐づいた経験や実績、事実、そこから見出されるあなたの強みと企業選択の理由を結び付けることは非常に重要なエクササイズなのです。
このロジックの一貫性が「就活の軸」です。この軸の説得力があることがESや面接での戦闘力になります。
一部の学生は報酬や福利厚生の良さ、世間体、誰もが知っている大企業、人気企業、上場企業や格好よさげな業界や企業群から企業を選び、赤枠で囲った企業選択理由(志望動機)を考え、後付けでその下の構造を作っていく人もいます。そのやり方自体は理解できますが、お勧めはできません。
そのやり方は時間をセーブできるかもしれませんが、まともな企業であれば一部のハイパー学生(学歴も実績、能力が志望企業の水準に比べてずば抜けて高い学生)しか通用しないでしょう。
あとは人手不足でどんな学生でも欲しい企業、ブラック企業、ブラックでなくても早期離職が当たり前の厳しい業界や企業であれば内定は取れるでしょう。しかしそれは皆さんが望んでいることではないはずです。
人事担当や面接官はその企業で評価されている人達です。企業研究の深さや動機の強さ、弱さ、適性はすぐに分かってしまいます。
また電機やハイテク企業の技術系企業の場合、志望者の専攻や興味、研究に対する姿勢、実績は特に重視されます。
書類選考や面接の際に「嘘」や「ごまかし」が分かる、もしくは「専攻や研究に対する熱意」が感じられなければ、なおさら選考を通過させません。
ソニーへの志望動機(例文)の解説:(技術系・ソフトウェア)
それでは上記のロジックで積み上げた、ソニーへの志望動機を再度例示しておきます。
この年のESの志望動機に関連する設問は、「選んだコースでソニーで取り組みたい内容」を問うものでした。
再掲:選んだコースで、あなたがソニーで取り組みたい内容について記述してください。(300文字以内)
私が貴社で取り組みたいことは、情報認識技術を発展させ、世界初の製品やサービスを開発することです。私は情報認識の研究をしており、主にパターン認識を応用してユーザーに負担のかからないセンシングと認証ソフトの開発・研究を行ってきました。ユーザーが意識しない自然な行動や状態を解析し、ユーザーに負担を掛けずにより快適な環境を提供したり、危険に対する告知や予防的な措置を実行する研究です。この研究に取り組むモチベーションは、人と機械が共生する未来の中核技術になると考えたからです。この技術の応用はスマートホームや自動運転をはじめ、VRやゲーム、産業機械やヘルスケア領域にも応用できるため可能性は無限と考えます。(299文字)
要素の分解:
結論 (ソニーで取り組みたい内容):
- 私が貴社で取り組みたいことは、情報認識技術を発展させ、世界初の製品やサービスを開発することです
- →結論ファーストで、何の技術で何を取組み、実現したいかを端的に記述
結論(ソニーで取り組みたい内容)のRTB(Reason to Believe)
- 私は情報認識額の研究をしており、主にパターン認識を応用してユーザーに負担のかからないセンシングと認証ソフトの開発・研究を行ってきました
- →志望者の独自性、専門分野の紹介
- ユーザーが意識しない自然な行動や状態を解析し、ユーザーに負担を掛けずにより快適な環境を提供する、危険に対する告知や予防的な措置を実行する研究です
- →研究内容の具体的な記述
- この研究に取り組むモチベーションは、人と機械が共生する未来の中核技術になると考えたからです
- →志望者独自の情報:研究に対する思い入れ・価値観
- この技術の応用はスマートホームや自動運転をはじめ、VRやゲーム、産業機械やヘルスケア領域にも応用できるため可能性は無限と考えます。
- →ソニー事業へのブリッジ
この設問の場合「何を取り組みたいか」を聞いているため、現在既にある具体的な製品やサービスを取り上げて改善・発展させるという文脈を用いて結論ファーストで書くこともできますが、ソニーの企業文化を考慮した場合、上記の例文の様に技術分野を示した上で、ビジョンを述べる事でも良いでしょう。
特に応用範囲の広い研究の場合は、上記のように研究内容の概要を説明することで、ビジョンに説得力を持たせることも可能です。
理系の学生、大学院生、ポスドクの先輩が選んでいる就活サービス
理系の学生、大学院生やポスドクの皆さんが企業への就職を志望する場合、研究や論文、発表等と就活を同時に進めることになるため、時間を無駄にできません。
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参考記事:
まとめ
ESの設問のパターンによって答え方、書き方をアレンジする必要はありますが、志望動機のロジックツリーはあらかじめ作っておけるはずです。
あなたの軸が強ければ後は書き方を工夫すれば良いだけです。この志望者の志望動機の構成は、他のコースにも充分応用が可能です。要素の分解の→以下にある要素を参考にしながら、自分のオリジナルを作っていくことです。
またインターンシップに参加できた人は、その体験を通じての気づきや感動、ソニーの社員から得られたものを理由にあげることで、実際の体験を通じた「ソニーならでは」を表現することも非常に有効です。インターンシップの厳しい選考を参加できた方はぜひ検討してみて下さい。
稀にESで志望動機の詳細な記述を求めない電機メーカーもありますが、面接では志望動機関連の質問は絶対にありますので、しっかり準備をしておきましょう。
ESの質問項目は毎年少しずつ変わる場合もありますが、志望動機のロジックツリーがしっかりできていれば問題ありません。
そして下書きができたら信用のおける第三者にみてもらい、ブラシュアップをしていきましょう。
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