「就活の答え」では就活生が特に気になる人気企業を選んで、書類選考を突破するための企業別志望動機の作成方法を解説します。この記事では明治への志望動機の例文をあげ、その作成方法を解説しています。下の目次の項目をクリックすれば読みたい箇所に遷移します。
では早速、例文をみてみましょう。
Contents
明治への志望動機(例文):事務系営業職
食品企業の中で当社を志望する理由を教えてください。(400文字以下)
私は「食を通じて、人の健康な一生を支えたい」という理由から食品業界を志望しています。その中で貴社を志望する理由は、乳児用の粉ミルクから、成長期に重要な牛乳、健康状態を整える発酵デイリー食品や介護食まで、「食と健康」が貴社の中で貫かれていると考えたからです。私の育った地域や家庭環境は極めて中間的でしたが、周囲をみれば感じたくなくても家庭環境と食事、それによる健康や幸福度の違いがありました。もちろん経済格差の問題はありますが、食とおいしさ、健康はQOLの根底にあります。それを貫いている貴社の一員として活躍することは、そのまま人の健康な一生に貢献できると考えました。私自身、就活が本格化してからはR-1を毎日飲んで体調を整えており、実感をもってお勧めできる多くの貴社製品と出会ったのも志望理由の一つです。大学では食物学科を専攻しており、その知識と経験を活かして貴社のビジネスに貢献したいと思い志望しました。(399文字)
当社で事務営業として具体的にどのように活躍したいか教えてください。(400文字以下)
私はまず営業の前線で流通の方々に対し、商品の販売促進に全力で取り組みたいと考えています。その理由は、購入商品の選択は店舗での僅か7~8秒で決定されるというデータもあり、優れた商品をその価値が伝わるように小売店に陳列することが極めて重要と考えるからです。もちろんオンライン上での商品理解により、事前に購入決定をして店舗に訪れることもありますが、それでも食品にとっては、店頭に並んでいることが前提です。営業として販売実績を残した後は、マーケティングや商品企画でモノづくりの一翼を担う仕事をしたいと考えています。具体的には働く女性や母親の負担を軽減し、且つ栄養価に優れ、健康的な生活に寄与する商品の開発です。また働く女性のための商品に関しては世界でも通用する商品企画、グローバル商品の開発にもチャレンジしたいと考えています。どんな部門、状況でも貴社の様々な部門の人々とチームとして貢献をしていきたいです。(399文字)
企業別志望動機を書き始める前の注意点
志望動機を書き始める前に、絶対に注意しておくべきポイントをあげておきます。
- 自分起点、事実起点で、具体的に、ポジティブに書くこと
- 志望動機を構成する要素(下記参照)はあらかじめ全て考え、揃えて、文章にまとめておくこと
- 志望動機単独で書かない事。ES全体の回答要求項目を精査して、そのバランスの中で何をどの質問に対してメインの要素として書いていくかを決めてから書くこと
- ES全体の質問の回答要求項目に対し、文字数制限やスペース制限に従って結論ファーストでドラフトをつくる
- ドラフトが完成したら、その上で面接の質問やつっこみ、会話のつかみを想定して志望動機の論理の一貫性が保たれているか、面接のつっこみ質問に耐えられるかを想定し、推敲、改善すること
- 完成したら信頼のおける友人や近親者に読んでもらい第三者のアドバイスをもらうこと。リクルーターにコンタクトできる場合は、見てもらえるかを相談してみること
- PC上で文字数制限内(少なくとも80%以上)で書き上げ、誤字・脱字をチェックし、手書きの場合はできるかぎり丁寧に、読みやすく清書すること
従ってES解禁前の準備段階では、本サイトや他の信頼のおける就活サイトで志望企業の過去のES(直近年度及びその前)のES内容を把握しておきましょう。
ESに「志望動機」を求めない会社も存在します。その場合でも志望動機は面接時に質問されると考え、以下に解説するロジックに従って作成しておいて下さい。
志望動機の作り方
志望動機の作り方のフローは「志望動機に、あなただけの説得力を増す方法」で詳しく解説しています。作成したことがない方は参照してください。
「就活の答え」では、学生に人気のある50の業界・業種別に志望動機の書き方を解説しています。これらの記事も実践的に具体的な企業名をあげ、過去のESの設問に従って50社の志望動機の作り方を解説しています。以下の記事も是非参考にして下さい。
この記事では、自己分析や企業研究を既に行い志望企業が定まった方が、具体的な企業を例に、どのように志望動機を書くべきかを解説します。
志望動機のロジック
「就活の答え」では、以下のチャートでの志望動機のロジックを推奨しています。「本当のあなた」の価値観から積み上げていくロジックです。
正攻法ですが、ESや面接における他の重要視される質問、例えば「学部・学科の専攻の理由」や「学生時代に最も力を入れて行ったことと、具体的な成果」、「周囲の人を巻き込んで行った経験と成果」、「これだけは人に負けないと自負している点」等々を答えなければならないため、自分の性格や価値観に紐づいた経験や事実、そこから見出されるあなたの強みと企業選択の理由を結び付けることは非常に重要なエクササイズなのです。
このロジックの一貫性が「就活の軸」です。この軸の説得力があることがESや面接での戦闘力になります。
一部の学生は報酬や福利厚生の良さ、世間体、誰もが知っている大企業、人気企業、上場企業や格好よさげな業界や企業群から企業を選び、赤枠で囲った企業選択理由(志望動機)を考え、後付けでその下の構造を作っていく人もいます。そのやり方自体は理解できますが、お勧めはできません。
そのやり方は時間をセーブできるかもしれませんが、まともな企業であれば一部のハイパーな学生(学歴も実績、能力が志望企業の水準に比べてずば抜けて高い学生)しか通用しないでしょう。
あとは人手不足でどんな学生でも欲しい企業、ブラック企業、ブラックでなくても早期離職が当たり前の厳しい業界や企業であれば内定は取れるでしょう。しかしそれは皆さんが望んでいることではないはずです。
人事担当や面接官はその企業で評価されている人達です。企業研究の深さや浅さ、動機の強さ、弱さ、適性はすぐに分かってしまいます。
また安全が大前提の食品業界では、あらゆる局面でコンプライアンスが重視されることから、「嘘」や「ごまかし」、「不誠実さ」が感じられればなおさら選考を通過させません。
明治(事務系営業職)への志望動機(例文)の解説
それでは上記のロジックで積み上げた、明治への志望動機を再度例示しておきます。
この年の明治のESでは、志望動機部分は2問の設問で構成されていました。一つは食品業界の中で何故、明治を志望したかという会社志望動機と、選択した職種で具体的にどのように活躍したいかを答える職種志望動機です。
それぞれ400文字以内となっており、しっかりとした内容と文章構成が求められています。
設問の趣旨に沿った回答をすること、重複を避け、何をどちらの質問で答えるかを決めて書き、2問を通じて一貫性が伝わるように留意しましょう。
構成の中では「個人としてのビジョン」と「なぜそれを実現したいのか」が明確になるように工夫しています。
再掲: 食品企業の中で当社を志望する理由を教えてください。(400文字以下)
私は「食を通じて、人の健康な一生を支えたい」という理由から食品業界を志望しています。その中で貴社を志望する理由は、乳児用の粉ミルクから、成長期に重要な牛乳、健康状態を整える発酵デイリー食品や介護食まで、「食と健康」が貴社の中で貫かれていると考えたからです。私の育った地域や家庭環境は極めて中間的でしたが、周囲をみれば感じたくなくても家庭環境と食事、それによる健康や幸福度の違いがありました。もちろん経済格差の問題はありますが、食とおいしさ、健康はQOLの根底にあります。それを貫いている貴社の一員として活躍することは、そのまま人の健康な一生に貢献できると考えました。私自身、就活が本格化してからはR-1を毎日飲んで体調を整えており、実感をもってお勧めできる多くの貴社製品との出会ったのも志望理由の一つです。大学では食物学科を専攻しており、その知識と経験を活かして貴社のビジネスに貢献したいと思い志望しました。(399文字)
要素の分解:
結論:
- 私は「食を通じて、人の健康な一生を支えたい」という理由から食品業界を志望しています
- →(食品業界、食品企業を志望する理由)
結論:
- その中で貴社を志望する理由は、乳児用の粉ミルクから、成長期に重要な牛乳、健康状態を整える発酵デイリー食品や介護食まで、「食と健康」が貴社の中で貫かれていると考えたから
- →明治への志望理由。食品企業を志望する理由から明治の独自性、企業理念にフォーカスを絞る
結論のRTB (Reason to Believe):
- 私の育った地域や家庭環境は極めて中間的でしたが、周囲をみれば感じたくなくても家庭環境と食事、それによる健康や幸福度の違いがありました。もちろん経済格差の問題はありますが、食とおいしさ、健康はQOLの根底にあります。それを貫いている貴社の一員として活躍することは、そのまま人の健康な一生に貢献できると考えました
- →なぜ食品業界、中でも明治を志望する理由と志望者ならではの情報の連結
- 私自身、就活が本格化してからはR-1を毎日飲んで体調を整えており、実感をもってお勧めできる多くの貴社製品との出会ったのも志望理由の一つです
- →志望者ならではの理由と就活を乗り切るための健康と明治製品の連結、興味喚起
- 大学では食物学科を専攻しており、その知識と経験を活かして貴社のビジネスに貢献したいと思い志望しました
- →志望者の強みとの連結
再掲:当社で事務営業として具体的にどのように活躍したいか教えてください。(400文字以下)
私はまず営業の前線で流通の方々に対し、商品の販売促進に全力で取り組みたいと考えています。その理由は、購入商品の選択は店舗での僅か7~8秒で決定されるというデータもあり、優れた商品をその価値が伝わるように小売店に陳列することが極めて重要と考えるからです。もちろんオンライン上での商品理解により、事前に購入決定をして店舗に訪れることもありますが、それでも食品にとっては、店頭に並んでいることが前提です。営業として販売実績を残した後は、マーケティングや商品企画でモノづくりの一翼を担う仕事をしたいと考えています。具体的には働く女性や母親の負担を軽減し、且つ栄養価に優れ、健康的な生活に寄与する商品の開発です。また働く女性のための商品に関しては世界でも通用する商品企画、グローバル商品の開発にもチャレンジしたいと考えています。どんな部門、状況でも貴社の様々な部門の人々とチームとして貢献をしていきたいです。(399文字)
要素の分解
例文の場合は、キャリアプランを想定して、地に足の着いた「営業」として力をつけてから、商品企画等のモノづくりやグローバル化への貢献を、志望者の「軸」として段階的に実現していくことを説明しています。
具体的なキャリアプランを、地に足がついた形で説明することにより、「食を通じて、人の健康な一生を支えたい」という抽象的なビジョンを、「夢」ではなく、現実の仕事を通じたプロセス、着実なステップとしてとらえていることを説明しています。
結論:
活躍したいこと 1:
- 営業の前線で流通の方々に対し、商品の販売促進に全力で取り組みたい
- RTB (Reason to believe):
- →食品にとっては、店頭に並んでいることが前提
- →だから、キャリアのはじめとしては営業で販売促進に全力をあげることが、食と健康を大切にしている明治製品を広め、そのことが人の食と健康に貢献する第一歩となる
活躍したいこと 2:
- 営業として販売実績を残した後は、マーケティングや商品企画でモノづくりの一翼を担う仕事をしたい
- →商品開発を通じた人の食と健康に対する貢献
- 具体的には働く女性や母親の負担を軽減し、且つ栄養価に優れ、健康的な生活に寄与する商品の開発
- →実現したい商品企画の方向性を具体的に記述
活躍したいこと 3:
- 働く女性のための商品に関しては世界でも通用する商品企画、グローバル商品の開発にもチャレンジしたい
- →明治の海外ビジネスへの貢献と、世界の人々の食と健康への製品を通じた貢献
まとめ:
- どんな部門、状況でも貴社の様々な部門の人々とチームとして貢献をしていきたいです
- →状況、立場を超えてチームとして仕事をする大切さを理解し、営業事務職として働いていきたいという意思の表明
まとめ:
ESの設問のパターンによって答え方、書き方をアレンジする必要はありますが、志望動機のロジックツリーはあらかじめ作っておけるはずです。あなたの軸が強ければ後は書き方を工夫すれば良いだけです。
ESで志望動機の記述を求めない食品メーカーもありますが、面接では志望動機関連の質問は絶対にありますので、しっかり準備をしておきましょう。
ESの質問項目は毎年少しずつ変わる場合もありますが、志望動機のロジックツリーがしっかりできていれば問題ありません。
そして下書きができたら信用のおける第三者にみてもらい、ブラシュアップをしていきましょう。
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