「就活の答え」では就活生が特に気になる人気企業を選んで、書類選考を突破するための企業別志望動機の作成方法を解説します。この記事では野村證券への志望動機の例文をあげ、その作成方法を解説しています。下の目次の項目をクリックすれば読みたい箇所に遷移します。
では早速、例文をみてみましょう。
Contents
野村證券への志望動機(例文): 総合職オープンコース
野村證券だからこそ実現できると考える、あなたの夢や目標について記してください。(300文字以内)
私が貴社で実現したい夢は、金融のプロフェッショナルになり、できるだけ多くの個人や企業の方に信頼される人材になることです。具体的には個人のお客様の金融資産の運用のアドバイスを通じて結果を出し、長期的な資産形成に貢献していきたいです。業界のリーディングカンパニーである貴社は、お客様のニーズに応える最適な商品やサービス、また投資以外の様々なアドバイスの提供も可能です。私はそれらを主体的に組み合わせてお客様にとっての価値を生みだします。そして厳しい競争の中で切磋琢磨して成長したいと考えています。インターンシップで出会った社員の方々や、集まった優秀な参加者の中で自分を高め、No.1の評価を得るのが目標です。(299文字)
企業別志望動機を書き始める前の注意点
志望動機を書き始める前に、絶対に注意しておくべきポイントをあげておきます。
- 自分起点、事実起点で、具体的に、ポジティブに書くこと
- 志望動機を構成する要素(下記参照)はあらかじめ全て考え、揃えて、文章にまとめておくこと
- 志望動機単独で書かない事。ES全体の回答要求項目を精査して、そのバランスの中で何をどの質問に対してメインの要素として書いていくかを決めてから書くこと
- ES全体の質問の回答要求項目に対し、文字数制限やスペース制限に従って結論ファーストでドラフトをつくる
- ドラフトが完成したら、その上で面接の質問やつっこみ、会話のつかみを想定して志望動機の論理の一貫性が保たれているか、面接のつっこみ質問に耐えられるかを想定し、推敲、改善すること
- 完成したら信頼のおける友人や近親者に読んでもらい第三者のアドバイスをもらうこと。リクルーターにコンタクトできる場合は、見てもらえるかを相談してみること
- PC上で文字数制限内(少なくとも80%以上)で書き上げ、誤字・脱字をチェックし、手書きの場合はできるかぎり丁寧に、読みやすく清書すること
従ってES解禁前の準備段階では、本サイトや他の信頼のおける就活サイトで志望企業の過去のES(直近年度及びその前)のES内容を把握しておきましょう。
稀に企業の独自の考え方により、ESに直截的な「志望動機」を求めない会社も存在します。その場合でも志望動機は面接時に質問されると考え、以下に解説するロジックに従って作成しておいて下さい。
志望動機の作り方
志望動機の作り方のフローは「志望動機に、あなただけの説得力を増す方法」で詳しく解説しています。作成したことがない方は参照してください。
「就活の答え」では、学生に人気のある50の業界・業種別に志望動機の書き方を解説しています。これらの記事も実践的に具体的な企業名をあげ、過去のESの設問に従って50社の志望動機の作り方を解説しています。以下の記事も是非参考にして下さい。
この記事では、自己分析や企業研究を既に行い志望企業が定まった方が、具体的な企業を例に、どのように志望動機を書くべきかを解説します。志望動機のロジック
「就活の答え」では、以下のチャートでの志望動機のロジックを推奨しています。「本当のあなた」の価値観から積み上げていくロジックです。
正攻法ですが、ESや面接における他の重要視される質問、例えば「学部・学科の専攻の理由や研究内容」、「学生時代に最も力を入れて行ったことと、具体的な成果」、「周囲の人を巻き込んで行った経験と成果」、「あなたがこれまで挫折や困難を乗り越えた経験」等々を答えなければならないため、自分の性格や価値観に紐づいた経験や事実、そこから見出されるあなたの強みと企業選択の理由を結び付けることは非常に重要なエクササイズなのです。
このロジックの一貫性が「就活の軸」です。この軸の説得力があることがESや面接での戦闘力になります。
一部の学生は報酬や福利厚生の良さ、世間体、誰もが知っている大企業、人気企業、上場企業や格好よさげな業界や企業群から企業を選び、赤枠で囲った企業選択理由(志望動機)を考え、後付けでその下の構造を作っていく人もいます。そのやり方自体は理解できますが、お勧めはできません。
そのやり方は時間をセーブできるかもしれませんが、まともな企業であれば一部のハイパー学生(学歴も実績、能力が志望企業の水準に比べてずば抜けて高い学生)しか通用しないでしょう。
あとは人手不足でどんな学生でも欲しい企業、ブラック企業、ブラックでなくても早期離職が当たり前の厳しい業界や企業であれば内定は取れるでしょう。しかしそれは皆さんが望んでいることではないはずです。
人事担当や面接官はその企業で評価されている人達です。企業研究の深さや動機の強さ、弱さ、適性はすぐに分かってしまいます。
また証券会社の場合、専門分野は学業の実績や能力が特に重視されますが、総合職は証券会社の営業としての適性や、人間力、胆力が重視されます。
常に「お金」を扱うシビアな世界でお客様と向き合ってビジネスをしている業界なので、学生の「嘘」や「ごまかし」、「不誠実さ」などは直に見抜かれてしまいますので注意してください。
野村證券への志望動機(例文)の解説:
それでは上記のロジックで積み上げた、野村證券への志望動機を再度例示しておきます。
この年のESの志望動機に関連する設問は、野村證券だからこそ実現できると考える、あなたの夢や目標を問う設問になっています。
再掲:野村證券だからこそ実現できると考える、あなたの夢や目標について記してください。(300文字以内)
私が貴社で実現したい夢は、金融のプロフェッショナルになり、できるだけ多くの個人や企業の方に信頼される人材になることです。具体的には個人のお客様の金融資産の運用のアドバイスを通じて結果を出し、長期的な資産形成に貢献していきたいです。業界のリーディングカンパニーである貴社は、お客様のニーズに応える最適な商品やサービス、また投資以外の様々なアドバイスの提供も可能です。私はそれらを主体的に組み合わせてお客様にとっての価値を生みだします。そして厳しい競争の中で切磋琢磨して成長したいと考えています。インターンシップで出会った社員の方々や、集まった優秀な参加者の中で自分を高め、No.1の評価を得るのが目標です。(299文字)
要素の分解:
結論 (野村證券だからこそ実現できると考える、あなたの夢や目標):
- 私が貴社で実現したい夢は、金融のプロフェッショナルになり、できるだけ多くの個人や企業の方に信頼される人材になることです
- →結論ファーストで、「金融のプロとして顧客に信頼される人材になる」という目標に近い書き方をしています
結論の具体的記述:
- 具体的には個人のお客様の金融資産の運用のアドバイスを通じて結果を出し、長期的な資産形成に貢献していきたいです
- →前段の夢を仕事というフレームで置き換え、個人の顧客の金融資産運用に貢献し、結果を出すことで信頼を勝ち得たいという意思の表明
結論のRTB(Reason to believe):
- 業界のリーディングカンパニーである貴社は、お客様のニーズに応える最適な商品やサービス、また投資以外の様々なアドバイスの提供も可能です
- →「野村證券だからこそできる」を結論の理由として記述。この志望者の場合、顧客の資産運用で結果を出し、信頼を勝ち得る事を現実的な夢として設定しているため、国内首位の証券会社が持つ力を最大限利用することを「だからこそできる」としています。
- 私はそれらを主体的に組み合わせてお客様にとっての価値を生みだします
- →野村證券の持つ力を、自分が主体となって組み合わせ、お客様に貢献していきたいという意思・意欲の表明
- そして厳しい競争の中で切磋琢磨して成長したいと考えています
- →証券営業の厳しさを理解した上で、それを乗り越えて成長しなければならないという自覚の表明
まとめ:
- インターンシップで出会った社員の方々や、集まった優秀な参加者の中で自分を高め、No.1の評価を得るのが目標です
- 野村のインターンシップに参加して出会った社員や、将来同僚・ライバルになるかもしれない有意な学生達の中で自分を成長させることも「野村證券だからこそできる」ことです。そして目標を、「No.1の評価を得る事」として、前段の夢を「目標」に置き換えて結んでいます
- 選考を通った場合、No.1は、何のNo.1なのかは問われるでしょう。具体的に答えられるように準備しておく必要はあります
まとめ
ESの設問のパターンによって答え方、書き方をアレンジする必要はありますが、志望動機のロジックツリーはあらかじめ作っておけるはずです。
あなたの軸が強ければ後は書き方を工夫すれば良いだけです。この志望者の志望動機の構成は、他のコースにも充分応用が可能です。要素の分解の→以下にある要素を参考にしながら、自分のオリジナルを作っていくことです。
またインターンシップに参加できた人は、その体験を通じての気づきや感動、資生堂の社員から得られたものを理由にあげることで、実際の体験を通じた「野村證券ならでは」を表現することも非常に有効です。
野村證券はインターンシップに非常に力を入れており、参加した学生の評判も非常に良いです。インターンシップの厳しい選考を経て、参加できた方はぜひ検討してみて下さい。
稀に「志望動機」をひねった質問で問う証券会社もあります。
例えば三菱UFJモルガンスタンレー証券は「証券営業は厳しい環境だと言われますが、何故そのように言われるのかご自身の理解を述べてください。(300文字)」や「証券営業職種で入社すると既存のお客さまはいなく、新規開拓から始まりますが、貴方はまずお客さまから自身を認めてもらうため、どのようなアプローチをするか述べてください。(500文字)」という設問になっていました。志望動機があることを前提として、どこまで現実を深く考え証券会社を志望しているのかを知ることから、志望者の本当の志望動機を見出すアプローチです。
外資系企業の場合、このような設問が多用される傾向があるので注意してください。
いずれの場合でも面接では志望動機関連の質問は絶対にありますので、しっかり準備をしておきましょう。
ESの質問項目は毎年少しずつ変わる場合もありますが、志望動機のロジックツリーがしっかりできていれば問題ありません。
そして下書きができたら信用のおける第三者にみてもらい、ブラシュアップをしていきましょう。
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