「就活の答え」では就活生が特に気になる人気企業を選んで、書類選考を突破するための企業別志望動機の作成方法を解説します。
この記事では理系、文系の学生とも人気のある、NEXCO東日本への志望動機の例文をあげ、その作成方法を解説しています。
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では早速、例文をみてみましょう。
Table of Contents
NEXCO東日本への志望動機(例文):総合職(事務系)
弊社(NEXC東日本)を志望された理由と入社後にやってみたいことをお聞かせ下さい。(600文字以下)
【貴社を志望する理由】
私は、東日本大震災を小学校の時に経験し、コロナ禍では、移動の自由と人との交流が大幅に制限され、当たり前の日常が脆いものであることを改めて実感してきました。そのため、職業選択では日常生活や日本経済を支える仕事がしたいと考え、インフラ企業を中心に研究を行いました。その結果、貴社は他の企業より事業展開の可能性が大きく、働き甲斐があると考えた点が志望の理由です。具体的には二つの理由があります。第一に自動車を支える技術が大きく変わり、CASEの各分野で高速道路が果たす役割と可能性が極めて大きいと考えました。第二は貴社が東日本という広域をカバーしており、社会的影響力や地方に対する影響力が大きい為です。過疎に悩み、鉄道網の維持が困難な地域で、地方の課題解決に貢献したいと考えました。
【入社後にやってみたいこと】
高速道路の価値創造と新事業の開発によって地方創生に貢献することです。具体的には企業との協業による物流センター事業、SAでのオフィス施設開発、DXによる高速料金のダイナミックプライシングや自動運転に連動した渋滞緩和コントロール等々により、人と物の移動の利便性を圧倒的に高めて、地方を活性化することです。高速道路の新しい価値創造を実現するために、配属されたチームの中で学び、仕事を覚え、力を出し切ります。成長して結果を出し、将来的にはプロジェクトを開発しリードしていきたいです。(595文字)
- 注意:NEXCO東日本は、理系の学生が事務系総合職に、文系の学生が技術系総合職に応募することは可能ですが、エントリー段階で希望職種を記入し、登録する方法をとっています。エントリー後は原則的に職種の変更はできないため、職種研究をしっかり行ってから志望動機の作成に取り組みましょう。
企業別志望動機を書き始める前の注意点
志望動機を書き始める前に、絶対に注意しておくべきポイントをあげておきます。
- 自分起点、事実起点で、具体的に、ポジティブに書くこと
- 志望動機を構成する要素(下記参照)はあらかじめ全て考え、揃えて、文章にまとめておくこと
- 志望動機単独で書かない事。ES全体の回答要求項目を精査して、そのバランスの中で何をどの質問に対してメインの要素として書いていくかを決めてから書くこと
- ES全体の質問の回答要求項目に対し、文字数制限やスペース制限に従って結論ファーストでドラフトをつくる
- ドラフトが完成したら、その上で面接の質問やつっこみ、会話のつかみを想定して志望動機の論理の一貫性が保たれているか、面接のつっこみ質問に耐えられるかを想定し、推敲、改善すること
- 完成したら信頼のおける友人や近親者に読んでもらい第三者のアドバイスをもらうこと。リクルーターにコンタクトできる場合は、見てもらえるかを相談してみること
- PC上で文字数制限内(少なくとも80%以上)で書き上げ、誤字・脱字をチェックし、手書きの場合はできるかぎり丁寧に、読みやすく清書すること
従ってES解禁前の準備段階では、本サイトや他の信頼のおける就活サイトで志望企業の過去のES(直近年度及びその前)のES内容を把握しておきましょう。
稀に企業の独自の考え方でESに「志望動機」を求めない会社も存在します。その場合でも志望動機は面接時に質問されると考え、以下に解説するロジックに従って作成しておいて下さい。
志望動機の作り方
志望動機の作り方のフローは「志望動機に、あなただけの説得力を増す方法」で詳しく解説しています。作成したことがない方は参照してください。
「就活の答え」では、学生に人気のある50の業界・業種別に志望動機の書き方を解説しています。これらの記事も実践的に具体的な企業名をあげ、過去のESの設問に従って50社の志望動機の作り方を解説しています。以下の記事も是非参考にして下さい。
この記事では、自己分析や企業研究を既に行い志望企業が定まった方が、具体的な企業を例に、どのように志望動機を書くべきかを解説します。
志望動機のロジック
「就活の答え」では、以下のチャートでの志望動機のロジックを推奨しています。「本当のあなた」の価値観から積み上げていくロジックです。
正攻法ですが、エントリーシートや面接における他の重要視される質問、例えば近年のNEXCO東日本のESでは「学業面で、あなたが学生時代に最も力を入れて学んだ、又は学んでいる内容、また、そこから得られた成果や、学んだことを弊社でどのように活かせるか」や「自由記入(自己PRなど)」をそれぞれ600文字以内でしっかり書いてもらう構成になっています。
面接ではガクチカや「周囲の人を巻き込んで行った経験と成果」、「あなたがこれまで挫折や困難を乗り越えた経験」等々を答えなければならないため、自分の性格や価値観に紐づいた経験や事実、そこから見出されるあなたの強みと企業選択の理由を結び付けることは非常に重要なエクササイズなのです。
このロジックの一貫性が「就活の軸」です。この軸の説得力があることがESや面接での戦闘力になります。
この記事で解説している、NEXCO東日本の志望動機の例文では、志望動機に自分の「強み」は表現していません。自分の強みは他の設問の中で、十分アピールして、志望動機では他の質問との一貫性を保つようにする戦略をとっている訳です。
この例文では、地方創生や新規事業に対するモチベーションが強調されているため、他の質問の回答、例えば大学で学んできたことや、自己PRのエピソードで、志望動機で訴求していることの根拠が伝われば良いという考え方に立っています。
このような使い分けは必要です。重要なのは、1枚のエントリーシートで「あなた」の輪郭がはっきり理解できることです。
その意味で一貫性は重要です。
ES全体を書きあげたら、自分という存在が、文章を通じて想像できるかを検証し、第三者にも評価してもらってください。
企業選択に関しても、一部の学生は報酬や福利厚生の良さ、世間体、誰もが知っている大企業、人気企業、上場企業や格好よさげな業界や企業群から企業を選び、赤枠で囲った企業選択理由(志望動機)を考え、後付けでその下の構造を作っていく人もいます。そのやり方自体は理解できますが、お勧めはできません。
そのやり方は時間をセーブできるかもしれませんが、まともな企業であれば一部のハイパー学生(学歴も実績、能力が志望企業の水準に比べてずば抜けて高い学生)しか通用しないでしょう。
あとは人手不足でどんな学生でも欲しい企業、ブラック企業、ブラックでなくても早期離職が当たり前の厳しい業界や企業であれば内定は取れるでしょう。
人事担当や面接官はその企業で評価されている人達です。企業研究の深さや動機の強さ、弱さ、適性はすぐに分かってしまいます
またNEXCO東日本をはじめ、高速道路という交通インフラを事業とした企業の場合、「人の生命」を預かる事業でもあり、安全・安心は絶対的な価値です。
ひとたび地震や雪害などによる災害が起こった場合は、救助や災害復旧に全力で当たるなど、極めて社会性の高い事業です。
そのためコンプライアンスは厳しく、選考過程で志望者に「嘘」や「ごまかし」、「不誠実さ」が感じられれば、選考を通過させません。
NEXCO東日本のようなインフラ企業は、嘘や偽りは絶対NGであることを理解して、選考に臨んでください。
自分はインフラ業界に向いているタイプか、適性を診断してみよう
自分の適性や性格が、インフラ業界の仕事に向いているのかどうか、気になりませんか?
そんな時は、自己分析ツール」を活用して、自分と志望業界との相性を診断してみましょう。
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あなたの強み・弱みを理解し、自分がインフラ業界に向いているタイプか、診断してみましょう。
NEXCO東日本への志望動機(例文)の解説:(総合職:事務系)
それでは上記のロジックで積み上げた、NEXCO東日本(総合職:事務系)への志望動機を再度例示しておきます。
NEXCO東日本の志望動機関連の設問は「NEXCO東日本を志望する理由」と「入社後、やってみたいこと」を600文字以内でしっかり書き込む構成になっています。
再掲: 弊社(NEXC東日本)を志望された理由と入社後にやってみたいことをお聞かせ下さい。(600文字以下)
【貴社を志望する理由】
私は、東日本大震災を小学校の時に経験し、コロナ禍では、移動の自由と人との交流が大幅に制限され、当たり前の日常が脆いものであることを改めて実感してきました。そのため、職業選択では日常生活や日本経済を支える仕事がしたいと考え、インフラ企業を中心に研究を行いました。その結果、貴社は他の企業より事業展開の可能性が大きく、働き甲斐があると考えた点が志望の理由です。具体的には二つの理由があります。第一に自動車を支える技術が大きく変わり、CASEの各分野で高速道路が果たす役割と可能性が極めて大きいと考えました。第二は貴社が東日本という広域をカバーしており、社会的影響力や地方に対する影響力が大きい為です。過疎に悩み、鉄道網の維持が困難な地域で、地方の課題解決に貢献したいと考えました。
【入社後にやってみたいこと】
高速道路の価値創造と新事業の開発によって地方創生に貢献することです。具体的には企業との協業による物流センター事業、SAでのオフィス施設開発、DXによる高速料金のダイナミックプライシングや自動運転に連動した渋滞緩和コントロール等々により、人と物の移動の利便性を圧倒的に高めて、地方を活性化することです。高速道路の新しい価値創造を実現するために、配属されたチームの中で学び、仕事を覚え、力を出し切ります。成長して結果を出し、将来的にはプロジェクトを開発しリードしていきたいです。(595文字)
要素の分解:
結論 1:NEXCO東日本を志望する理由
- 【貴社を志望する理由】
- →600文字と文のボリュームがあるため、求められている回答をタイトル化して読み易くする工夫
- →この例文では、結論ファーストでストレートに展開せず、志望理由の背景から書いているため、タイトルを入れて読み易くする工夫をしている
- 私は、東日本大震災を小学校の時に経験し、コロナ禍では、移動の自由と人との交流が大幅に制限され、当たり前の日常が脆いものであることを改めて実感してきました
- →志望者独自の情報(経験・視点・価値観)を志望理由の根拠とする(RTB: Reason to believe)
- そのため、職業選択では日常生活や日本経済を支える仕事がしたいと考え、インフラ企業を中心に研究を行いました
- →就活にあたり、価値観を根拠としてインフラ企業を選択した理由を記述(RTB: Reason to believe)
- その結果、貴社は他の企業より事業展開の可能性が大きく、働き甲斐があると考えた点が志望の理由です
- →NEXCO東日本の独自性(NEXCO東日本でなければならない理由)を志望者の視点で記述し、ここまでの結論(志望理由)としてまとめる
- 具体的には二つの理由があります
- →他の企業より事業展開の可能性が大きく、働き甲斐があると考えた理由を二つ上げることを初めに記述し、文の論旨を受け入れやすくする工夫(ホール・パート法を応用)
- 第一に自動車を支える技術が大きく変わり、CASEの各分野で高速道路が果たす役割と可能性が極めて大きいと考えました
- →第一の理由を志望者独自の視点で記述
- 第二は貴社が東日本という広域をカバーしており、社会的影響力や地方に対する影響力が大きい為です
- →第二の理由をNEXCO東日本独自の特性を使って記述
- 過疎に悩み、鉄道網の維持が困難な地域で、地方の課題解決に貢献したいと考えました
- →第二の理由を受ける形で、入社後やりたいことに繋げる意欲の表現で文を締める
結論 2:入社後、やってみたいこと
- 【入社後にやってみたいこと】
- →前段のフォーマットと合わせてタイトル化
- 高速道路の価値創造と新事業の開発によって地方創生に貢献することです
- →入社後、やってみたいことを結論ファーストでストレートに記述
- →前段の志望動機と一貫性を持たせる
- 具体的には企業との協業による物流センター事業、SAでのオフィス施設開発、DXによる高速料金のダイナミックプライシングや自動運転に連動した渋滞緩和コントロール等々により、人と物の移動の利便性を圧倒的に高めて、地方を活性化することです
- →結論が、短く抽象的であることを受け、志望者の「やりたいこと」、将来ビジョンを具体的に例示(RTB: Reason to believe)
- 高速道路の新しい価値創造を実現するために、配属されたチームの中で学び、仕事を覚え、力を出し切ります
- →「やりたいこと」を実現するために、志望者がどのように仕事に取り組むかを、想定するキャリアパスも含め姿勢を示す
- 成長して結果を出し、将来的にはプロジェクトを開発しリードしていきたいです
- →志望理由とやりたいことをまとめるカタチで、意欲の表現を使用して文を締める
まとめ
ESの設問のパターンによって答え方、書き方をアレンジする必要はありますが、志望動機のロジックツリーはあらかじめ作っておけるはずです。あなたの軸が強ければ後は書き方を工夫すれば良いだけです。
例文は総合職(事務系)の志望動機ですが、他の総合職(土木系・施設系)への志望理由にも応用は可能です。
またNEXCO東日本と同時期に分割民営化された、NEXCO中日本、NEXCO西日本や、他の高速道路運営会社である、首都高速道路や阪神高速道路にも応用は可能です。
要素の分解の→以下の要素を参考にしながら、自分のオリジナルを作っていくことです。例文は要素や文脈、構成の参考に止め、内容は自分自身の言葉で紡いでいきましょう。
NEXCO東日本の場合、インターンシッププログラムにも力を入れています。選考は厳しいですが、既に参加できた人、これから参加を実現できた人はインターンシップでのTake Outを志望動機に活かせるかも検討してください。そのままNEXCO東日本ならでの情報と、あなたとの接点を強く表現できます。
ただし、その場合でも社員の方やNEXCO東日本の良い点を単にあげるのではなく、必ず自分起点にすることです。インターンシップや個人的にOB/OG訪問ができた方はぜひ検討してみて下さい。
稀にESで志望動機の記述を求めないiインフラ系企業もありますが、面接では志望動機関連の質問は絶対にありますので、しっかり準備をしておきましょう。
そして文章化したものを信用のおける第三者にみてもらい、ブラシュアップをしていきましょう。
36の質問で、あなたの強み・適職を診断

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