「就活の答え」では就活生が特に気になる人気企業を選んで、書類選考を突破するための企業別志望動機の作成方法を解説します。この記事では資生堂への志望動機の例文をあげ、その作成方法を解説しています。
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では早速、例文をみてみましょう。
Contents
資生堂への志望動機(例文):R&D、サプライチェーン
資生堂を志望する理由と入社後に資生堂で実現したいことをご記入ください。(500文字以内)
私が貴社を志望する理由は、主に三点です。一点目は貴社が常に「美」を様々な角度から追求し、世界にその価値を提供していること。二点目は、ブランドと品質に対し誇りを持ち、妥協しない文化であること。三点目は多様性に理解のある環境で、女性が合理的に評価され働き易い企業であることです。私は生化学を専攻していますが、貴社が創業以来追求してきた「美」は皮膚への作用機序だけではなく、心理学や生理学、更にはパッケージやコミュニケーション領域等を含む総合的なものであり、お客様一人一人にとってその価値が違う複雑なものだと思います。それらが結実したブランドや製品の創出に全力で取り組むことが貴社で実現したいことです。具体的にはR&D部門で抗加齢機能性化粧品を高齢化が進む日本や中国向けに開発することです。高齢化が進む先進国では大きな市場になるため、年齢肌に悩む女性に美しさを保つ機能と、その年齢の女性一人一人の美しさを再定義するマーケティングと共に新しい価値を提供していきたいと考えます。また製品として高品質であると同時に大量生産して供給することも重要であるため、キャリアの中でプロダクトエンジニアリングにも携わりたいです。(500文字)
企業別志望動機を書き始める前の注意点
志望動機を書き始める前に、絶対に注意しておくべきポイントをあげておきます。
- 自分起点、事実起点で、具体的に、ポジティブに書くこと
- 志望動機を構成する要素(下記参照)はあらかじめ全て考え、揃えて、文章にまとめておくこと
- 志望動機単独で書かない事。ES全体の回答要求項目を精査して、そのバランスの中で何をどの質問に対してメインの要素として書いていくかを決めてから書くこと
- ES全体の質問の回答要求項目に対し、文字数制限やスペース制限に従って結論ファーストでドラフトをつくる
- ドラフトが完成したら、その上で面接の質問やつっこみ、会話のつかみを想定して志望動機の論理の一貫性が保たれているか、面接のつっこみ質問に耐えられるかを想定し、推敲、改善すること
- 完成したら信頼のおける友人や近親者に読んでもらい第三者のアドバイスをもらうこと。リクルーターにコンタクトできる場合は、見てもらえるかを相談してみること
- PC上で文字数制限内(少なくとも80%以上)で書き上げ、誤字・脱字をチェックし、手書きの場合はできるかぎり丁寧に、読みやすく清書すること
従ってES解禁前の準備段階では、本サイトや他の信頼のおける就活サイトで志望企業の過去のES(直近年度及びその前)のES内容を把握しておきましょう。
稀に企業の独自の考え方でESに「志望動機」を求めない会社も存在します。その場合でも志望動機は面接時に質問されると考え、以下に解説するロジックに従って作成しておいて下さい。
志望動機の作り方
志望動機の作り方のフローは「志望動機に、あなただけの説得力を増す方法」で詳しく解説しています。作成したことがない方は参照してください。
「就活の答え」では、学生に人気のある50の業界・業種別に志望動機の書き方を解説しています。これらの記事も実践的に具体的な企業名をあげ、過去のESの設問に従って50社の志望動機の作り方を解説しています。以下の記事も是非参考にして下さい。
この記事では、自己分析や企業研究を既に行い志望企業が定まった方が、具体的な企業を例に、どのように志望動機を書くべきかを解説します。
志望動機のロジック
「就活の答え」では、以下のチャートでの志望動機のロジックを推奨しています。「本当のあなた」の価値観から積み上げていくロジックです。
正攻法ですが、ESや面接における他の重要視される質問、例えば「学部・学科の専攻の理由」や「学生時代に最も力を入れて行ったことと、具体的な成果」、「周囲の人を巻き込んで行った経験と成果」、「あなたがこれまで挫折や困難を乗り越えた経験」等々を答えなければならないため、自分の性格や価値観に紐づいた経験や事実、そこから見出されるあなたの強みと企業選択の理由を結び付けることは非常に重要なエクササイズなのです。
このロジックの一貫性が「就活の軸」です。この軸の説得力があることがESや面接での戦闘力になります。
一部の学生は報酬や福利厚生の良さ、世間体、誰もが知っている大企業、人気企業、上場企業や格好よさげな業界や企業群から企業を選び、赤枠で囲った企業選択理由(志望動機)を考え、後付けでその下の構造を作っていく人もいます。そのやり方自体は理解できますが、お勧めはできません。
そのやり方は時間をセーブできるかもしれませんが、まともな企業であれば一部のハイパー学生(学歴も実績、能力が志望企業の水準に比べてずば抜けて高い学生)しか通用しないでしょう。
あとは人手不足でどんな学生でも欲しい企業、ブラック企業、ブラックでなくても早期離職が当たり前の厳しい業界や企業であれば内定は取れるでしょう。しかしそれは皆さんが望んでいることではないはずです。
人事担当や面接官はその企業で評価されている人達です。企業研究の深さや動機の強さ、弱さ、適性はすぐに分かってしまいます。
また化粧品企業の場合、安全・安心は絶対的な価値です。製品の使用により、肌や健康に問題が個人の特異性以上の頻度で起こった場合や、単純な製品の不具合などでも企業やブランドの価値を大きく棄損することになります。
そのためコンプライアンスは厳しく、選考過程で「嘘」や「ごまかし」、「不誠実さ」が感じられればなおさら選考を通過させません。
資生堂への志望動機(例文)の解説:(R&D、サプライチェーンコース)
それでは上記のロジックで積み上げた、資生堂への志望動機を再度例示しておきます。
この年の資生堂の志望動機に関連する設問は、どのコースでも概ね会社志望動機(資生堂を志望する理由)と実現したい事を聞くパターンになっています。
再掲:資生堂を志望する理由と入社後に資生堂で実現したいことをご記入ください。(500文字以内)
私が貴社を志望する理由は、主に三点です。一点目は貴社が常に「美」を様々な角度から追求し、世界にその価値を提供していること。二点目は、ブランドと品質に対し誇りを持ち、妥協しない文化であること。三点目は多様性に理解のある環境で、女性が合理的に評価され働き易い企業であることです。私は生化学を専攻していますが、貴社が創業以来追求してきた「美」は皮膚への作用機序だけではなく、心理学や生理学、更にはパッケージやコミュニケーション領域等を含む総合的なものであり、お客様一人一人にとってその価値が違う複雑なものだと思います。それらが結実したブランドや製品の創出に全力で取り組むことが貴社で実現したいことです。具体的にはR&D部門で抗加齢機能性化粧品を高齢化が進む日本や中国向けに開発することです。高齢化が進む先進国では大きな市場になるため、年齢肌に悩む女性に美しさを保つ機能と、その年齢の女性一人一人の美しさを再定義するマーケティングと共に新しい価値を提供していきたいと考えます。また製品として高品質であると同時に大量生産して供給することも重要であるため、キャリアの中でプロダクトエンジニアリングにも携わりたいです。(500文字)
要素の分解:
結論 (資生堂を志望する理由):
- 私が貴社を志望する理由は、主に三点です。一点目は貴社が常に「美」を様々な角度から追求し、世界にその価値を提供していること。二点目は、ブランドと品質に対し誇りを持ち、妥協しない文化であること。三点目は多様性に理解のある環境で、女性が合理的に評価され働き易い企業であることです
- →(結論を三点に分け、ストレートに答える。後半の記述との整合性をつけること)
結論(資生堂を志望する理由)のRTB(Reason to Believe):
- 私は生化学を専攻していますが、貴社が創業以来追求してきた「美」は皮膚への作用機序だけではなく、心理学や生理学、更にはパッケージやコミュニケーション領域等を含む総合的なものであり、お客様一人一人にとってその価値が違う複雑なものだと思います
- →(志望者の独自性、専門分野と資生堂の価値の源泉である「美」をどうとらえているかの表明=志望者独自の価値観)
結論 2(資生堂で実現したい事):
- それら(美を形成するふき雑なもの)が結実したブランドや製品の創出に全力で取り組むことが貴社で実現したいことです
- →(実現したい事をストレートに答える)
結論2(実現したいことのブレーク・ダウン):
- 具体的にはR&D部門で抗加齢機能性化粧品を高齢化が進む日本や中国向けに開発することです。高齢化が進む先進国では大きな市場になるため、年齢肌に悩む女性に美しさを保つ機能と、その年齢の女性一人一人の美しさを再定義するマーケティングと共に新しい価値を提供していきたいと考えます
- →(基礎研究や技術開発をマーケティングの視点でも考えていることを表明)
- また製品として高品質であると同時に大量生産して供給することも重要であるため、キャリアの中でプロダクトエンジニアリングにも携わりたいです
- →(技術部門として、商品開発から生産のプロセスに総合的に携わってみたいという意思の表明)
まとめ
ESの設問のパターンによって答え方、書き方をアレンジする必要はありますが、志望動機のロジックツリーはあらかじめ作っておけるはずです。あなたの軸が強ければ後は書き方を工夫すれば良いだけです。
この志望者の志望動機の構成は、他のコースにも充分応用が可能です。要素の分解の→以下にある要素を参考にしながら、自分のオリジナルを作っていくことです。
またインターンシップに参加できた人は、その体験を通じての気づきや感動、資生堂の社員から得られたものを理由にあげることで、実際の体験を通じた「資生堂ならでは」を表現することも非常に有効です。インターンシップの厳しい選考を参加できた方はぜひ検討してみて下さい。
稀にESで志望動機の記述を求めない化粧品メーカーもありますが、面接では志望動機関連の質問は絶対にありますので、しっかり準備をしておきましょう。
ESの質問項目は毎年少しずつ変わる場合もありますが、志望動機のロジックツリーがしっかりできていれば問題ありません。
そして下書きができたら信用のおける第三者にみてもらい、ブラシュアップをしていきましょう。
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