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【就活の業界研究】就活のはじめに、ハウスメーカーのビジネスモデルを知っておこう

就活初期にできるだけ幅広い業界・業種を理解するために、業界研究コンテンツを作りました。何故それが大事かに関しては以下の記事を参考にしてください。

「就活の答え」ではハウスメーカー業界を、以下の項目に沿って簡潔に情報をまとめていますので活用してください。

ハウスメーカー業界情報の7つのポイントを押さえよう

  • ハウスメーカーのビジネスモデルを理解しよう
  • ハウスメーカー業界の現状と課題・未来
  • ハウスメーカーにはどんな仕事があるのか、職種の情報
  • ハウスメーカーに働く人のモチベ―ションは何か
  • ハウスメーカーに向く人、向かない人は誰か
  • ハウスメーカー業界の構造
  • 主要ハウスメーカーの現況
この記事ではハウスメーカーのビジネスモデルの概要を解説しています。ハウスメーカー業界入門編として活用してください。

ハウスメーカーの定義と注意点

ハウスメーカーの正式な定義がある訳ではありませんが、この記事では学生が就活の対象にする、ハウスメーカーとは、「全国もしくは広範囲の地域で住宅建設を展開している企業」としておきます。

特に8社会と呼ばれる、大手ハウスメーカー(旭化成ホームズ、住友林業、セキスイハイム、積水ハウス、ダイワハウス、トヨタホーム、 パナホーム、ミサワホーム)を対象として見ている方が多いと思います。またこの8社に三井ホーム、タマホーム、一条工務店を加える場合もあります。更にこれらの企業以外でもテレビコマーシャルを展開して、注文住宅を広域で展開している中堅企業は沢山あります。

就活の対象としてのハウスメーカーは、建築や設計を学んできた学生や、住宅やインテリアに興味のある文系の学生の就職先として人気が高い業界です。住宅に関わるという意味では、不動産会社という選択肢もあり、特にディベロッパーと呼ばれる大手不動産会社も併せて研究することをお勧めします。

ハウスメーカーは、土地を持っている人を顧客とし、顧客の希望をその土地に合った住宅の設計・建築施工を行い、住宅を販売することを主な業務にしています。所謂、注文住宅ですが、顧客の選択肢としては、地元の工務店に住宅の設計・施工を依頼する場合と、全国展開しているハウスメーカーに依頼する選択肢があります。また、土地を探して、そこに一戸建て住宅を建てたいという場合は、不動産会社が販売もしくは仲介する建築条件付きで販売している物件を探す場合もあります。「家を買いたい」という需要で考えれば、さらに建売・分譲住宅、分譲マンションを購入する場合もあるでしょう。

供給者視点で考えると、ハウスメーカーが大規模な一戸建て分譲住宅やマンションの開発をしている場合も多く、逆に数多くの大手不動産企業、ディベロッパーが注文住宅に事業を展開しています。このようにハウスメーカーと大手不動産会社との「住宅」に関する業際ははっきりと分かれてはいません。その意味で、ハウスメーカーに興味を持っている学生は、大手不動産企業も併せて研究することを強くお勧めします。

ハウスメーカーのビジネスモデル

ハウスメーカーの際立った特徴はそのビジネスモデルにあります。ハウスメーカーは全国、もしくは広域に住宅展示場にモデルハウスルーム展開して、営業活動を行っています。メーカーによって工法も違うため、設計の自由度や家の耐久性、価格にも違いが出てきます。

基本的には「注文住宅」のため、顧客の好みや要望、予算によって設計していきますが、自由に間取りをつくる『自由設計型』と、複数の間取りパターンや標準仕様の設備から選ぶ『企画型』に分かれます。

自由設計と言っても、全くのゼロから設計するのではなく、間取りは一定のパターン化がされたものの中から組み合わせて、外装材、内装材もメーカーが用意した選択肢の中からチョイスしていく方法をとります。その上でキッチン、バス、トイレ、などの設備も専業メーカーのバリエーションから選んでいきます。

ハウスメーカーの場合、建築資材の加工の多くを現場ではなく工場で行い、それを建築現場に持ち込んで組み立てる工法が主流となります。その意味では工業製品メーカーという側面もあります。

ハウスメーカーの営業方法

住宅の価格は本体工事価格(柱・壁・屋根・窓・建具・内外装などの素材及び工事)、付帯工事価格(電気・ガス・水道工事・浄化槽などの素材及び工事)、オプション工事価格の3つの価格に分解できます。

しかし一般の顧客がそれぞれを分解して、その詳細を評価することは難しく、具体的な「住宅」そのものを見て、触って、感じることができなければ、ほとんどの場合、人生で最も高い買い物になる住宅購入の決断は出来ないでしょう。

マンション販売の場合でもモデルルームは必須です。ましてや注文住宅を造る場合は、その見本や基準となるモデルハウスで、住宅の外観や内装、質感や各種設備の品質を体験、体感してみることが絶対に必要なことになります。

そのため、ハウスメーカー各社は住宅展示場に非常に豪華なモデルハウスを建てて他社との差別化して自社の製品=住宅を売り込むことに注力しています。

モデルハウスに集客するビジネスモデル

モデルハウスは住宅展示場に建てられていることが多く、住宅展示場は住宅展示場を運営する専門企業や広告会社、新聞やテレビ、ラジオなどの媒体社が運営している場合が多いです。この住宅展示場ごとのプロモーション(チラシや土日・休日の集客イベント)でファミリー層を集客する、またはメーカー独自のフェアで住宅展示場の自社のモデルハウスへ集客するプロモーション活動を行います。

ここで来訪者に対し、自社のモデルルームをじっくり見てもらい、来訪者のコンタクトリストと見込みレベルを把握して、営業活動の基盤となる情報を取得します。見込み度合いが高い客には営業マンが手厚く、且つ詳細な説明やケアを行い、自社の住宅の優秀性を顧客に刷り込みます。

顧客の立場から見ると、真剣に住宅購入を検討している場合でも、一回の住宅展示場への訪問でじっくり見て回れるのは、2から3棟というところです。

矢野経済研究所の2018年データによれば、住宅展示場は全国で352ヵ所、出展棟数は4,773棟となり、単純平均で1展示場あたり、13から14棟の住宅が建っている計算になります。

住宅購入を真剣に検討している顧客は、購入決定までに平均2から3ヵ所の住宅展示場を訪問しています。また住宅展示場に来訪した際のモデルハウス内覧数は平均2棟、多くても3棟程度です。

1社のモデルハウスで2-3時間拘束されてしまう場合もあり、2棟の内覧でも一回の訪問で吸収できる情報のキャパシティの限界でしょう。データからは、住宅展示場訪問前に平均6社から9社の選択肢をつくり、実際のモデルハウスを見てから更にショートリストを作り、候補のハウスメーカーを2~3社に絞っていく購入プロセスであることが分かります。

住宅展示場の訪問時に内覧するハウスメーカーのリストに入ること

住宅展示場のモデルハウスの棟数は全国単純平均でも13から14棟、東京や大都市圏の展示場では20棟、30棟のスケールもあり、大手ハウスメーカーは一か所の展示場に2~3棟のモデルハウスを展開している例もあります。すべてのハウスメーカーに共通しているのは、まず展示場訪問時に内覧するメーカー、2~3社のショートリストに入ることです。

そのために必要なのは、全国レベルの知名度や、企業イメージの高さ、もしくは魅力的な価格や機能ということになります。大手・中堅ハウスメーカーが積極的にテレビCMや新聞広告を展開しているのは、まさにこのためです。

15秒や30秒でそのハウスメーカーの住宅のクオリティまで説明できる訳はありません。テレビCMの役割は、知名度、高品質イメージ、好感度の醸成です。就活生の皆さんも、ハウスメーカーと言えば、積水ハウス、ダイワハウス、セキスイハイム等の名前は瞬時に頭に浮かべることが出来るでしょう。

広告調査の分析では、非助成認知(Non aided awareness) が非常に重要視されます。特に住宅などの高額且つ購入関与度が高い商品は、認知から購入までのfunnel (ファネル:認知から購入決定までのプロセス)において、まず認知⇒興味⇒体験まで持っていくことが大前提のビジネスモデルなのです。

モデルハウス ビジネスモデルの良い面、悪い面

モデルハウスでは住宅の体験=住宅を見て、触って、感じることから、購入に大きな影響を与えます。知名度や企業イメージ、好感度が高くても、実際のモデルルームが「がっかり」では住宅の購入リストから落ちてしまいます。

従って、この段階でリストから落ちないためにはモデルハウスのクオリティを上げ、誰しもが夢や期待を持ってしまうようなモデルハウス、豪華なモデルハウスを造ることになってしまいます。住宅展示場のモデルハウスの建物価格だけでも、平均で5,000万円程度、高額のモデルハウスは1億円程度の仕様になっています。

また建坪に関しても、日本の注文住宅の大きさは平均30~40坪程度であるのに対し、モデルハウスの平均建坪は70坪となっており、非常に大きな住宅を内覧することになってしまっているのです。

価格は工法による差はありますが2015年のデータでは以下のような平均単価となっています。

平成27年度の都道府県別の平均坪単価:

構造木造鉄骨造RC造
全国平均 (万円)58.080.5 82.8

実際に建てる家と、モデルハウスでは、平均して倍の価格の家を見て、現実に落とし込んでいくというパターンにならざるを得ないのが現状なのです。

財団法人 住宅生産振興財団がとったアンケート結果によると、住宅展示場には「さまざまなタイプのモデルハウスが見れた:49.2%」、「住宅のしくみ、価格がわかった:36.2%」、「事前に調べた情報を確かめることができた:20.0%」、「間取りやインテリアについて勉強になった:19.2%」、「各メーカーの特徴がわかり、絞り込みができた:18.5%」などのポジティブな良い面がある反面、「展示が豪華すぎて参考にならない:43.8%」、「標準仕様とオプションの区別がわからない:32.3%」、「価格がわかりづらい:30.8%」、「営業が待ち構えていて入りづらい: 21.5%」などのネガティブな評価もあるのが現実です。

モデルハウスでの営業が重要

まさに「家」の体験までをしてもらうのが、モデルハウスの役割であり、その後は営業マンや設計担当が実際の成約までつなげることが出来るかが次のポイントになります。各社豪華な、モデルハウスで印象も良く一般の顧客には品質に関する評価で差をつけるのは困難です。

ショートリストに残った後、次に重要になってくるのは営業の接客や知識、どれだけ親身に顧客の期待や要望に応え、この人、この会社に任せたいと思ってもらえるかが決め手になります。その意味でハウスメーカーは価格やスペックだけではなく、極めて人間的なビジネスと言えます。

住宅展示場で、モデルハウス1棟あたりの年間受注件数は、平均20件程度でと言われています。また一人の営業の年間平均成約数は5~6件、10-12件はトップレベルとなっています。モデルハウスは平均7年で建て替えるサイクルになるため、モデルハウスの建設費、住宅展示場の出展料、モデルハウスの管理費や人件費がモデルハウス運用に関する直接のコストになります。

現在はインターネットでハウスメーカー各社の特徴や、工法の違い、概算コストなど、かなり詳細な情報を検索でき、昔のようにハウスメーカーの知名度や、企業イメージ、モデルハウスだけで検討するメーカーを絞っている顧客は少なくなりました。

しかし前述のように家づくりは拘ればこだわるほど時間がかかるため、大手に絞っても全メーカーのモデルハウスを内覧することはできません。従って、モデルハウスを訪れた住宅建設の確度が高い顧客をいかに囲い込めるかが、モデルハウスの運用コストを回収し、更に利益を出す決め手になるのです。

注文住宅以外のビジネスモデル

一戸建て注文住宅はハウスメーカーにとって、象徴的な意味も含めて最も重要なビジネスですが、大手はその市場のみで事業を展開している訳ではありません。長期的に人口減少社会になることが確実なため、新築住宅着工数も減少していくことが、多くのシンクタンクが予想しており、注文住宅ビジネスだけに注力している訳ではありません。

現状では賃貸住宅建設も戸建住宅建設と同程度、もしくはそれ以上の売上、営業収益をあげているメーカーもあります。また、不動産事業、リフォーム事業、分譲マンション開発等の事業を同時に展開しています。これらに関してはハウスメーカーの現状と課題、そして未来の記事でその背景を解説していきますますので、併せて参考にして下さい。

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