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【就活の業界研究】ハウスメーカー業界の構造と主要各社の現況を把握しておこう

就活初期にできるだけ幅広い業界・業種を理解するために、業界研究コンテンツを作りました。何故それが大事かに関しては以下の記事を参考にしてください。

「就活の答え」ではハウスメーカー業界を、以下の項目に沿って簡潔に情報をまとめていますので活用してください。

ハウスメーカー業界情報の7つのポイントを押さえよう

  • ハウスメーカーのビジネスモデルを理解しよう
  • ハウスメーカー業界の現状と課題・未来
  • ハウスメーカーにはどんな仕事があるのか、職種の情報
  • ハウスメーカーに働く人のモチベ―ションは何か
  • ハウスメーカーに向く人、向かない人は誰か
  • ハウスメーカー業界の構造
  • 主要ハウスメーカーの現況
この記事ではハウスメーカー業界の構造と主要ハウスメーカーの現況やその事業を取り巻く状況をまとめて解説します。就活生が、未来をこの業界、ハウスメーカーに託したいと思うか、志望の意思を固める上での参考にして下さい。

ハウスメーカー業界の構造

全国で家を造る会社を総数と考えると、年間施工数が10棟に満たない中小企業が全体の8割を占めています。その街にしかない工務店も家を造る会社なので、そう考えると頷ける数字です。また全国の新設戸建着工数の内、大手ハウスメーカー10社を合計しても、そのシェアは30%程度です。つまり、残りの70%の大半の一戸建てを受注しているのは地域の工務店という構造になっています。

この記事では就活生にとって興味がある、全国展開しているハウスメーカーに絞って分析し、その中でも上位5社に関しては直近の業績と概況をまとめておきます。

ハウスメーカーの工法分類

ハウスメーカーと一口に言っても、各社ごとに得意とする構造・工法が異なります。一覧表にすると以下のような分類になります。

工法名主な企業・ブランド名
在来軸組工法住友林業、一条工務店、積水ハウス、桧家ホールディングス、日本ハウスホールディングス、タマホーム、アキュラホーム等
枠組壁工法(2×4工法)三井ホーム、住友不動産、三菱地所ホーム 等
木質パネル工法ミサワホーム、ヤマダホームズ(エス・バイ・エル)等
軽量鉄骨構造積水ハウス、大和ハウス、セキスイハイム、パナホーム、トヨタホーム
重量鉄骨構造旭化成ホームズ

それぞれの工法には、メリット、デメリットがあり、坪単価や建築に必要な期間にも違いがあります。

工法名特徴
在来軸組工法日本に昔からある木造軸組工法で、最もポピュラーな伝統的工法です。間取りの自由度が高く、リフォームにも対応しやすい工法です
枠組壁工法(2×4工法)柱や梁で家を建てていくのではなく、壁や天井の面で家を建てていく工法です。アメリカから輸入された工法で、マニュアル化、単純化されているので、工期が短く高気密・高断熱の省エネ性能が高い住宅です
木質パネル工法住宅の床・壁などの構造体をパネルとして、工場で生産したものを現場にもちこんで組み立てるプレハブ工法。施工の均一化が可能で工期が短いメリットがありますが、搬入の制約があり、クレーンが入れない狭小地には向いていない工法
軽量鉄骨構造厚さ6mm未満の鋼材を主として用いた工法で、重量鉄骨構造や鉄筋コンクリート構造と比較すると低コストになり、工期も短くて済む。業界最大手ハウスメーカーが得意の工法ですが、構造上、大空間・大開口等のプランの自由度に限界がある場合もある
重量鉄骨構造厚さ6mm以上の鋼材を主として用いた工法で高コストにはなるが、最も耐久性のあるある工法。構造上、大空間や吹き抜け、大きな間口なども可能な工法
鉄筋コンクリート構造(RC造)鉄筋コンクリートを用いた工法で、重量鉄骨構造と比較してプランの自由度が高い。建物本体の建築コストが高くなるが、耐火性、耐久性が高くいという特徴がある

高い木造軸組工法(伝統工法)のシェア

大手ハウスメーカーを目指している皆さんは意外に思えるかもしれませんが、住宅産業研究所による戸建の工法別シェアのデータでは、木造軸組工法は全体の70.9%を占めています。次にくるのはプレハブ15.8%2x4工法の11.0%、その他2.3%の順になっています。2×4と合わせ、全体の82%が木造住宅というデータです。

 

国土交通省の住宅着工統計でも、平成26年度の新設着工住宅戸数の内、一戸建ての総数409,168戸のうち、在来工法は304,422戸であり、74.4%、2x4は45,702戸、11.2%となっており全体の約85%が木造住宅となっています。もちろんこの戸数には分譲住宅も含まれているため、注文住宅を主なビジネスソースとするハウスメーカーに直接あてはめることはできませんが、コストも含め日本人の木造住宅に対する需要の高さを物語っているデータです。

ハウスメーカー業界上位5社の現況

ハウスメーカー業界上位5社の現況を直近年度の有価証券報告書や中期経営計画を基に概要を解説していきます。

大和ハウス工業株式会社

2019年3月期連結決算

売上高 (百万円)4,143,505
経常利益 (百万円)359,462
純利益(百万円)237,439
従業員数(人)44,942
外、平均臨時雇用者数22,227
連結子会社340社
非連結子会社2社
持分法適用関連会社42社
持分法非適用関連会社2社

ハウスメーカー事業関連セグメント情報

事業名売上(販売実績)(百万円)営業利益(百万円)従業員数(連結)
戸建住宅事業383,89119,9204,677
賃貸住宅事業1,061,390102,2596,974
住宅ストック事業114,55615,9432,606
参考:マンション事業280,53113,5015,859

大和ハウスグループは戸建住宅、賃貸住宅、マンション、住宅ストック、商業施設、事業施設及びその他の7事業を主として行っており、生活基盤産業への総合的な事業を展開しています。

その事業は戸建住宅・賃貸住宅・マンション・リフォームを中心とした「Housing」、商業施設・物流施設・医療介護施設・不動産開発・環境エネルギー等の「Business」、ホテル・ホームセンター・フィットネスクラブ等の「Life」と、多様な分野に広がっています。

企業としては、もはやハウスメーカーと呼ぶには相応しくないと思いますが、ハウスメーカーへの就職をモチベーションにしている方向けに、他社と比較できるようハウスメーカー事業関連の以下、3事業のセグメント情報及びその活動を簡単に解説していきます。

  • 戸建住宅事業:戸建住宅の注文請負・分譲
  • 賃貸住宅事業:賃貸住宅の開発・建築、管理・運営及び仲介を行い、主な関係会社は大和リビングマネジメント㈱、大和リビング㈱、日本住宅流通㈱
  • 住宅ストック事業:増改築の請負・不動産の売買仲介を行い、主な関係会社は大和ハウスリフォーム㈱、日本住宅流通㈱

戸建住宅事業の概況:

 

戸建住宅部門の注文住宅では、持続型の耐震性能と外張り断熱による快適性、2m72cmの高い天井がもたらす大空間のゆとりを実現する戸建住宅商品「xevoΣ(ジーヴォシグマ)」、木造住宅商品「xevo GranWood(ジーヴォ グランウッド)」、3・4・5階建戸建住宅商品「skye(スカイエ)」の販売に注力し、戸建住宅に加えて賃貸併用住宅、店舗併用住宅等へと提案の幅を拡大し事業を推進しています。

またデザインや仕様にこだわりを持つ顧客へ、上質で最高級の木造フルオーダーの家づくりプロジェクト「PREMIUM GranWood(プレミアムグランウッド)」や、共働き世帯の増加を背景とした家事の時間的・心理的負担を軽減する戸建住宅提案「家事シェアハウス」、再配達の軽減を図る新型宅配ボックス「D’s box(ディーズボックス)」の販売を推進し、社会的な課題の解決に貢献する取り組みを強化しています。

 

研究開発では戸建住宅のIoT化を進め、様々な住宅設備や家電をインターネットにつなげることで、より一層利便性が高く豊かな暮らしを提供することを目指すコネクテッドホーム(※)ブランド名、「Daiwa Connect(ダイワコネクト)」プロジェクトをスタートし、今後の提案の拡大・強化に取り組んでいます。

2019年3月期の戸建事業の売上高は383,891百万円(前連結会計年度比0.4%減)、営業利益は19,920百万円(前連結会計年度比7.6%減)という結果でした。


賃貸住宅事業:

 

賃貸住宅部門では、土地診断からプランニング、設計、建築、経営サポートにいたる総合力を活かした土地の有効活用の提案に注力しています。特に、3階建や中高層賃貸住宅への取り組みを強化するなど、大型物件の受注拡大を図っています。

商品面では、凹凸をもたせた特徴ある外観デザインにより、敷地の有効活用が図れる雁行型賃貸住宅商品「セジュール キューヴ-Ⅱ」「セジュールオッツ キューヴ-Ⅲ」の発売に加えて、共働き世帯向けに片付けやすさなど家事の時短をサポートする新たな間取り・設備「Du-Smica(ドゥー・スミカ)」の提案を行っています。

 

また大和ハウスの賃貸住宅入居者を対象に、ドッグハウス付賃貸併用分譲住宅商品「SEJOUR DD-1(セジュール ディーディー・ワン)」を発売するなど、新たな商品開発や、入居者への「選べるサービスD-room+」に、電子書籍が読めるサービスや映画が楽しめるサービス等のコンテンツを新たに加えるなど、ライフスタイルに合わせた多様なサービスを充実させることで、高い入居率を維持する戦略を展開しています。

2019年3月期の賃貸住宅事業の売上高は1,061,390百万円(前連結会計年度比3.0%増)、営業利益は102,259百万円(前連結会計年度比4.1%減)となっています。売上、営業利益とも戸建住宅事業を大きく上回っており、ダイワハウスの中核の事業になっています。

住宅ストック事業:

 

住宅ストック部門では、大和ハウスが施工した戸建・賃貸住宅を所有しているオーナーに対し、インスペクション(点検・診断)を通じたCRM(Customer Relation Marketing)や保証期間延長のためのリフォーム提案を強化するなど、リフォームビジネスの受注拡大を図っています。住宅ストック事業の情報を集約し、状況に応じたリフォームや買取再販等の提案を行うため、グループ統一の新ブランド「Livness(リブネス)」を立ち上げて、全国の戸建住宅・マンションのオーナー向けに既存住宅の購入や売却、リノベーションなどのニーズに対応しています。

 

住宅ストック事業の2019年3月期の売上高は114,556百万円(前連結会計年度比2.1%増)、営業利益は15,943百万円(前連結会計年度比20.5%増)と増収増益となり、自社ビジネスのバリューチェーンの拡大にも積極的に取り組んでいます。

積水ハウス株式会社

2019年1月期連結決算(2018/2/1~2019/1/31)

売上高 (百万円)2,160,316
経常利益 (百万円)195,190
純利益(百万円)128,582
従業員数(人)24,775
子会社264社
関連会社33社

ハウスメーカー事業関連セグメント情報

事業名売上(販売実績)(百万円)営業利益(百万円)従業員数(連結)
戸建住宅事業357,94442,25516,025*
賃貸住宅事業416,06250,376
分譲住宅事業148,88011,088
リフォーム事業141,41621,1092,489
参考:マンション事業89,5816,478273

*注:積水ハウスの場合戸建住宅事業、賃貸住宅事業及び分譲住宅事業は、セグメントごとの経営組織体系を有していないため、同一の従業員が各々の事業に従事しています

積水ハウスグループは工業化住宅の設計、施工及び請負並びに不動産の売買、仲介、賃貸借、管理及びそれらに関連する事業活動を行っています。グループ全体では以下の9事業を展開しています。

  • 戸建住宅事業:戸建住宅の設計、施工及び請負
  • 賃貸住宅事業:賃貸住宅、医療介護施設等の設計、施工及び請負
  • リフォーム事業:住宅の増改築等。
  • 不動産フィー事業:不動産の転貸借、管理、運営及び仲介等
  • 分譲住宅事業:住宅、宅地の分譲、分譲宅地上に建築する住宅の設計、施工及び請負
  • マンション事業:マンションの分譲
  • 都市再開発事業:オフィスビル、商業施設等の開発、保有不動産の管理、運営
  • 国際事業:海外における戸建住宅の請負、分譲住宅及び宅地の販売、マンション及び商業施設等の開発、分譲
  • その他:エクステリア事業等


戸建住宅事業:

戸建住宅事業では、高い断熱性とLED照明等の設備による省エネ、太陽光発電等による創エネで快適な暮らしを維持しながらエネルギー収支「ゼロ」を目指す、ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)「グリーンファースト ゼロ」の販売を推進し、目標を上回る早いペースの実績を残しています。

 

また鉄骨住宅「イズ・シリーズ」では「ダイナミックフレーム・システム」と呼ばれる新工法を導入し、天井高2.74mと幅最大7mの無柱大空間と大開口で縦横に拡がる「スローリビング」の空間提案を強化。超高断熱サッシの採用などにより、ZEHと大開口・大空間の両立を実現。木造住宅シャーウッドの陶版外壁「ベルバーン」等のオリジナル外壁を採用した住宅の拡販や、多世帯同居等の様々なニーズに応える3・4階建て住宅の販売にも注力しています。

 

2018年10月には、住生活研究所による「住めば住むほど幸せ住まい」研究の成果と先進技術を掛け合わせた、家族の心地よい距離感を保つ大空間リビングを提案する「IS ROY+E Family Suite(イズ・ロイエ ファミリースイート)」を発売するなど、高い付加価値を持つ住宅の開発を積極的に展開しています。

営業面での新たな取り組みとしては営業折衝と設計提案におけるお客様満足度をより高めるため、最新のVR(バーチャルリアリティ)技術を駆使して、邸別のオリジナルプランを360度3Dで体験できる営業ツールを開発し全国に展開するなど、技術的なイノベーションを営業活動に導入しています。

 

2018年度(2019年1月期)の戸建住宅事業の売上高は357,944百万円(前期比3.6%減)、営業利益は42,255百万円(前期比12.0%減)という結果になっています。

賃貸住宅事業:

賃貸住宅事業では、グループ連結子会社の積和不動産各社との連携等、グループ力を活用した賃貸住宅提案を展開しています。また、「βシステム構法」を用いた柔軟な提案やホテルライクスタイル等による差別化を行い、3・4階建て賃貸住宅の受注拡大に注力しています。

 

さらに、新構法「フレキシブルβシステム」を開発し、大開口や幅最大9mの無柱大空間を実現するとともに、都市部等の狭小地における設計自由度をこれまで以上に高めるなど、戸建住宅や賃貸住宅のみならず、店舗併用住宅や高齢者住宅・保育園・病院・ホテルなど多様化する建築ニーズへの展開も積極的に進めています。

 

また戸建住宅を中心に推進してきたZEHを、全国で初めて全住戸がZEH基準を満たす賃貸住宅を石川県金沢市で建築するなど、集合住宅におけるZEH普及にも着手しています。

 

しかし2018年度は賃貸住宅の販売が伸び悩んだため、賃貸住宅事業セグメントの売上高は416,062百万円(前期比6.0%減)、営業利益は50,376百万円(前期比17.3%減)と減収・減益となっています。積水ハウスでも、賃貸住宅事業は戸建住宅事業を越える規模になっていることを認識しておきましょう。

リフォーム事業:

リフォーム事業では、積水ハウスグループ全体の連携に取り組み、積水ハウスの施工物件のみならず一般在来住宅からマンションのリフォームに至るまで販売体制の強化を図っています。

 

新たな生活スタイル提案や省エネリノベーションなど、目的に合わせた大規模リフォームを行い住宅の価値を高める「リノベーション」の提案を推進し、全国5か所の住まいづくりに関する体験型施設「住まいの夢工場」にリノベーションの体験ゾーンを順次開設して積極的な拡販を行っています。

2018年12月には、「LDK」を中心とした家族の「いどころ」に範囲を絞る「部分断熱」という考え方で、断熱改修と快適設備を設置するグリーンファーストリノベーション「いどころ暖熱」を発売し、新しい提案も行っています。

その結果、リフォーム事業セグメントの売上高は141,416百万円(前期比3.3%増)、営業利益は21,109百万円(前期比6.8%増)となり増収増益を達成しています。

積水化学工業株式会社

2019年3月期連結決算

売上高 (百万円)1,142,713
経常利益 (百万円)93,146
純利益(百万円)66,093
従業員数(人)26,486
子会社190社 (国内107、海外83)
関連会社20社

ハウスメーカー事業関連セグメント情報

事業名売上(販売実績)(百万円)営業利益(百万円)従業員数(連結)
住宅事業506,72939,00210,891

積水化学工業グループは、住宅事業、環境・ライフライン事業、高機能プラスチックス事業、その他事業の4事業部門に関係する事業を主として行なっています。

  • 住宅事業:鉄骨系・木質系ユニット住宅の製造、施工、販売ならびに分譲用土地の販売、リフォーム、不動産、サービス付高齢者向け住宅、インテリア、エクステリアの販売、施工
  • 環境・ライフライン事業:塩化ビニル管・継手、ポリエチレン管・継手、プラスチックバルブ、管きょ更生材料及び工法、強化プラスチック複合管、貯水槽、建材(雨とい、床材)、断熱材、機能性畳、介護機器、浴室ユニット、加飾シート、合成木材(FFU)、熱可塑CFRP、防音制振材料、ブロー容器、農業・建設用資材等の製造、販売、施工
  • 高機能プラスチックス事業:液晶用微粒子・感光性材料、半導体材料、光学フィルム、工業用テープ、UVシール剤、合わせガラス用中間膜、発泡ポリオレフィン、車輌用樹脂成型品、インフラ材料向け機能樹脂、耐火材料、不燃性ポリウレタン、検査薬、検査機器、医薬品、創薬支援事業、衛生材料、接着剤、包装用テープ、プラスチックコンテナ、ポリビニルアルコール樹脂等の製造、販売
  • その他事業:フィルム型リチウムイオン電池及び上記3事業部門に含まれない製品の製造、販売及びサービス
ハウスメーカーとしての住宅セグメントは全売上高の44.3%を占めています。売上のシェアでは最大であり、続いて高機能プラスチィック事業36.1%、環境・ライフライン事業20.9%の順になっています。また住宅事業の利益のシェアは36%であり、売上、利益とも企業の屋台骨を支える重要な事業です。

住宅事業のパフォーマンス:

2019年3月期での住宅事業セグメントの売上高は前連結会計年度比1.8%増の506,729百万円、営業利益は前連結会計年度比2.8%増の39,002百万円という結果でした。新築戸建て住宅の販売が堅調に推移し、リフォーム事業の収益体質強化が貢献して増収増益となっています。

 

新築住宅事業は、共働き・子育て家族向けの鉄骨系ユニット住宅の新商品「パルフェ-bjスタイル」などの商品ラインアップを拡充したことにより、戸建て住宅が順調に推移し、受注棟数は前連結会計年度を上回る結果となっています。

更にモデルハウスの拡充や営業人員の増員、体感型ショールーム「セキスイハイムミュージアム」を拡大するとともに、販売用土地の仕入れや建売住宅の販売に注力しています。

 

リフォーム事業は、太陽光発電システムの売上が減少したものの、化学素材メーカーの技術力を活かした外回りリフォーム用新外壁「エコシャンテ」のリニューアルややユニットバスなどの戦略商材が順調に推移、更に蓄電池などの戦略商材の拡販によって、「エネルギー自給自足」の提案を強化しています。

住友林業株式会社

2019年3月期連結決算

売上高 (百万円)1,308,893
経常利益 (百万円)51,436
純利益(百万円)29,160
従業員数(人)19,159
外、平均臨時雇用者数4,533
連結子会社195社
持分法適用関連会社79社

ハウスメーカー事業関連セグメント情報

事業名売上(販売実績)(百万円)営業利益(百万円)従業員数(連結)
住宅・建築事業452,83921,5988,660
海外住宅・不動産事業364,87825,8122,151

住友林業グループは、山林事業を礎として、「木」を活用した総合生活関連事業を営む企業グループを目指し、木材・建材の仕入・製造・加工・販売、戸建住宅等の建築工事の請負・リフォーム、分譲住 宅の販売、不動産の管理・仲介、及びそれらに関連する事業活動を、国内外において行っている企業です。

  • 材建材事業 :木材(原木・チップ・製材品・集成材等)・建材(合板・繊維板・木質加工建材・ 窯業建材・金属建材・住宅設備機器等)の仕入・製造・加工・販売等
  • 住宅・建築事業 :戸建住宅・集合住宅等の建築工事の請負・アフターメンテナンス・リフォーム、 分譲住宅等の販売、インテリア商品の販売、不動産の賃貸・管理・売買・仲介、 住宅の外構・造園工事の請負、都市緑化事業、CAD・敷地調査等
  • 海外住宅・不動産事業海外における、分譲住宅等の販売、戸建住宅の建築工事の請負、集合住宅・商業複合施設の開発等
  • その他事業:バイオマス発電事業、海外における植林事業、有料老人ホームの運営、保険代理店業、土木・建築工事の請負等
 ハウスメーカーとしての住宅・建設事業は売上全体の約34.6%を占めています。ちなみに住友林業は海外住宅・不動産事業比率が高く、全売上の27.9%、木材事業が37.2%という割合です。またセグメント利益では、住宅事業は全体利益の35.6%、海外事業は42.6%、木材事業が13.2%となっています。

 

住友林業は海外で戸建住宅や集合住宅の販売などを行うなど、海外住宅・不動産事業に積極的に取り組んでいます。また戸建注文住宅事業で培った技術力を基盤として住まいに新しい価値を生み出すリフォームやリノベーション等を行うストック事業、さらに非住宅建築物の木造化・木質化などを推進する木化・緑化事業の拡大に注力しています。

住宅事業の取り組み:

戸建注文住宅事業では、横綱、白鵬のコマーシャルでおなじみの高い耐震性能と設計自由度の高いオリジナルの「BF構法(ビッグフレーム構法)」を採用した住宅の販売促進を継続的に取り組んでいます。

戸建注文住宅事業では、一次取得者層に対して、土地をお探探している顧客へのきめ細かな提案や、オリジナルの技術力や設計力を活かした商品の提案力強化、エネルギー消費量が正味ゼロとなるZEH (ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)仕様の住宅の受注拡大に注力しています。

また選べる天井高による多様な室内空間と革新的な技術による大開口を実現した商品「The Forest BF(ザ フォレスト ビーエフ)」や、暮らしやすさの観点より厳選したプランから選択できるセレクトスタイル商品「Forest Selection BF(フォレストセレクション ビーエフ)」も拡充して幅広いニーズに対応する商品開発を行っています。

 

賃貸住宅事業では、間取りの可変性を高くした「WF構法(ウォールフレーム構法)」を採用した 賃貸住宅の拡販や、東京・大阪・名古屋に支社を設置し、市場の大きい都市部において営業力の強化を図っています。

リフォーム事業では、インテリアコーディネーターや設計担当者を増員するなど営業力の強化と、耐震・制震工法等に基づく高い技術力を活かした耐震リフォームや旧家再生リフォームの受注拡大に注力しています。

 

2019年3月期の連結決算では、完成引き渡し棟数は前期より増回しましたが、建築史座右価格の高騰が響いて住宅・建築事業の売上高は4,528億39百万円(前期比0.8%増)、経常利益は215億98百万円(同13.4%減)となりました。

しかし企業としては引き続き海外事業が好調でした。海外事業の売上高は3,648億78百万円(前期比19.3%増)、経常利益は258億12百万円(同9.9% 増)となって、増収増益を達成しています。

 

住友林業への就活を考える方は、成長している海外事業に着目してください。米国、オーストラリア、ベトナム、インドネシア、タイなどでプロジェクトが進んでいます。海外志向が方は検討する価値はあります。

旭化成ホームズ

2019年3月期連結決算

売上高 (百万円)604,700
営業利益 (百万円)63,500
従業員数(人)7,198
関連会社13社

部門別売上・営業利益

事業名売上(百万円)営業利益(百万円)
建築請負部門403,70041,400
不動産部門135,40013,800
リフォーム部門58,4006,200
その他(連結消去等)7,1002,100
合計604,70063,500

旭化成ホームズのビジネス構造は、旭化成ホームズが建築請負部門、不動産部門は旭化成不動産レジデンス、リフォーム部門は旭化成リフォームが行う構造になっています。これらの企業はすべて、旭化成株式会社の連結子会社という構造になっており、旭化成住宅事業(関係会社53社連結)は旭化成の連結決算売上の約1/3弱の売上を構成する重要な位置づけになります。

以下に旭化成ホームズのハウスメーカーとしてのセグメントの概況を簡潔にまとめておきます。


建築請負部門(旭化成ホームズ):

戸建住宅「ヘーベルハウス」では、春・秋には、4 年連続となる「アウトドアリビングフェア」を全国の展示場で実施し、「屋上利用」や2 階リビングからつながる「そらのま」など、都市のくらしの豊かな空間を積極的に提案する活動を行っています。

1 階リビングでは玄関アプローチを兼ねてアウトドアリビング空間をつくる新商品「へーベルハウス のきのま ent(エント)」を投入し、そのバリエーションを拡充しています。

頻発した自然災害も背景に、年度を通じて、災害における住まいのレジリエンス強化、太陽光発電だけでなく蓄電池の提案、ALC コンクリートを「比類なき壁」と表現し、建物の頑強さを再度訴求した広告宣伝活動にも注力しています。

 

賃貸用の集合住宅「ヘーベルメゾン」では、「ペット共生型賃貸」「子育て共感型賃貸」などコミュニティ型賃貸住宅や、健常期のシニアを対象とした「ヘーベルVillage(ヴィレッジ)」の受注増に注力しています。

更に構造躯体のみならず外壁塗装や屋根など防水性能の初期保証を30 年へと延長する制度をヘーベルハウス、ヘーベルメゾンどちらにも導入し、業界トップクラスとなる保証制度を創設しています。

 

その結果、受注高は過去最高のの4,516 億円(460 億円・11.3%増加)を達成しています。売上高は4,037 億円(31 億円・0.8%減収)、営業利益は、414 億円(3 億円・0.8%増益)という業績になっています。

不動産部門(旭化成不動産レジデンス):

賃貸管理事業では、建築請負部門で供給したヘーベルメゾンの堅調な竣工をうけ、年度末の管理戸数は9.4 万戸を超えています。また、管理物件の入居率も前年以上の高水準を維持するなど堅調に推移しています。

 

分譲事業では、得意とする高経年マンションの建替え事業が着工ベースで累積30 件を超え、建替えた後の商業ビルを自社保有する事業や、熊本地震で被災したマンションの建替事業参画をきっかけに九州地区でマンション建替え事業へ進出するなど、新たな事業拡大へも着手しています。更に商業施設の建て替えや防災街区整備事業として進めてきた大規模マンションの竣工など、着実に実績を積み上げています。

 

その結果、2019年3月期の不動産部門の売上高は 1,354 億円(114 億円・9.2%増収)、営業利益は 138 億円(27 億円・24.5%増益)となり、ともに過去最高を更新しています。

リフォーム部門(旭化成リフォーム):

LDK の改装を「6 日間のハイスピード施工」で可能にするリフォームパック「快速LDK」を発売し好評だったことから、2018年1月には改修内容を充実させた「9 日間」バージョンを商品化するなど、改装系工事の受注・売上は増加しました。また太陽光発電設置工事については、2019年以降余剰電力の買取義務の終了の影響で減少している反面、蓄電池、エネファームの設置工事が増加しています。

 

その結果、売上高は、ほぼ前年並みの584 億円(32 億円・5.8%増収)、営業利益は62 億円(4 億円・7.5%増益)となり、増収増益という結果になっています。

まとめ

以上駆け足で業界の構造と大手ハウスメーカーの概況を解説しました。大きなトレンドや企業の特徴、課題や今後の方向性は理解できたと思います。また上記5社以外でも、上場しているハウスメーカー、不動産ディベロッパー大手、パワービルダー系、低価格で戸建(上物)を実現してシェアを拡大している中堅企業などがあり、業界を横櫛で貫いて分析、解説するのが非常に難しいのも事実です。

また、ハウスメーカーという括りでは分析できない企業(元々の本業が違い、住宅部門は主要部門であるものの一部門であったり、ハウスメーカーから出発したが、賃貸投資事業、不動産事業、マンション開発、商業施設、物流、宿泊施設などに多角化している場合)も多いのが現実です。採用方法も各社に違うため、ハウスメーカーという業界に興味を持ったら、徹底的に個別企業の研究をすることをお勧めします。

ハウスメーカー業界は競争が厳しく、成長という視点では長期的には国内市場の需要に期待できません。

そのため時代を先駆けるようなマーケティングによるイノベーションや、テクノロジー、技術革新による他社に先んじた商品で新たな市場を創っていくか、シェアを拡大するか、あるいは国内市場の成長の限界を前提に、日本市場で培った非常に高い品質の住宅建設とそのノウハウで海外に活路を求めるしかありません。また大和ハウスのように思い切って事業を多角化して企業の形を大きく変えていくことも成長のドライバーになるでしょう。

大手ハウスメーカーへの就活は、競争は厳しいですが給与面や福利厚生、待遇は恵まれています。相手の立場に立って物事を考え、人に愛される素養を持った学生や、チャレンジ精神旺盛で、ストレス耐性や忍耐力、真面目さや高い目意識をもって成長したいと思える学生には「やりがい」のある業種です。

更なる成長のために、海外市場に打って出る気概や能力のある学生、新しい事業にチャレンジしたいという意思や能力のある学生はぜひチャレンジしてみてください。そしてハウスメーカーを志望してみたいと思った方は、近接し他業界も含めて、ぜひ企業毎に深い研究を進めていってください。

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