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【就活の業界研究】:工作機械メーカー主要各社の現況を把握しておこう

就活初期にできるだけ幅広い業界・業種を理解するために、業界研究コンテンツを作りました。何故それが大事かに関しては以下の記事を参考にしてください。

「就活の答え」では機械業界を、以下の項目に沿って解説していきます。

機械業界の6つのポイントを押さえよう

  • 機械業界の構造とビジネスモデルを理解しよう
  • 機械業界の現状と課題・未来
  • 機械メーカーにはどんな仕事があるのか、職種の情報
  • 機械メーカーに働く人のモチベ―ションは何か
  • 機械メーカーに向く人、向かない人はどんな人か
  • 機械メーカーの上位企業の特徴と業績

この記事では機械製造業界の中でも工作機械メーカーの売上上位企業に絞って、各メーカーの特徴や現況を、直近の有価証券報告書や中期経営計画を基に解説します。

自分自身の未来をこの業界、工作機械メーカーに託したいと思うか、志望の意思を固める上での参考にして下さい。

機械製造業は工作機械・産業用ロボット、建設機械・プラント、重機械・農業・縫製・食品・印刷産業機械など、様々な分野を専門的に扱っている企業や、複数の分野を扱っている企業、更に部品と機械の両方を製造している企業等、あるいは総合電機メーカーの一事業として産業用機械を製造している等、様々なパターンがあります。

従って厳密に分類、カテゴライズするのは難しい部分もありますが、就活生の専門分野や興味のある分野もあるため大枠で分類しています。

それでは、工作機械メーカーの特徴から解説していきます。

工作機械の特徴

 

工作機械は総務省の日本標準産業分類では、「金属工作機械製造業」として分類されています。

小さなものから大きなものまで工業製品の殆どが、金属部品で構成されています。これらの金属部品は金属の素材、板や棒などを削ったり、折り曲げたり、穴をあけたりしながら作っていかなければなりません。

工業製品は形状が複雑になり、部品の種類も増えていますが、それに使用する金属部品の加工を行うために特別に設計・製造された機械が工作機械です。

また工作機械は金属だけではなく、セラミックスやガラスなどの非金属などの加工も行います。更にプラスチック品やプレス部品の原型となる金型の殆ども工作機械で加工されます。

このように、機械を作るための機械という意味で、工作機械はマザーマシンと呼ばれることもあります。

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工作機械は多種・多様

工作機械は総務省の分類によれば機能・用途別に旋盤、ボール盤、中くぐり盤、フライス盤等に細分化され300種類にも及びます。

加工法別には大きく切削、研削、特殊加工に分けられます。

また工作機械の中で最も代表的な機械が、複数の刃物を自動で交換できる装置を持ち、NCのプログラミング(数値制御)に従って穴開けや平面削りなどを1台でこなせる機械であるマシニングセンタ(MC)と、NC(Numerical Control=数値制御)旋盤機です。

IoTによるさらなる進化

工作機器は超精密加工が得意な日本メーカーの評価が高く、既に世界市場に飛躍して競争力を持っていますが、現在ではあらゆるモノがネットにつながる「IoT」技術の応用が最優先課題の一つになっています。

IoTによって「つながる工場」、「スマートファクトリー」がキーワードになっており、工場の生産ラインの工作機械や産業用ロボットのデータがインターネットに接続され、稼働状況や加工プロセスを一元的に管理して、製造工程を最適化・効率化する技術の開発・普及に注力しています。

このIoT技術に関しては、日本企業がキャッチアップしていくべき大きな課題となっています。

大手各社はIT企業や通信企業との協業も含め、IoT、Big Data処理、AI技術を取り込んで、自動化やリモート化をさらに加速させ、製造現場を変革していくことが期待されています。

工作機械メーカー、上位企業の現状

ここからは売上上位の工作機械メーカーの特徴と現状を簡潔に解説します。

ヤマザキマザック株式会社

ヤマザキマザックは非上場企業のため有価証券報告書は公開されていません。公式には発表さえている概要は以下の通りです。

  • 本社所在地:愛知県丹羽郡大口町竹田1-131
  • 創業:1919年
  • 資本金 :20億円(単純合計136億2,000万円)
  • 従業員数:8,600人(グループ企業合計)※2022年12月現在
  • 生産品目:マルチタスキングマシン(複合加工機)、CNC*旋盤、CNC装置立形マシニングセンタ、横形マシニングセンタ、CNCレーザ加工機、FMS生産システム、CAD/CAMシステム、生産支援ソフトウェア
  • グループ会社:日本、北米、中南米、ヨーロッパ、アジアで34社
  • 生産拠点:日本5,アメリカ1,イギリス1,シンガポール1,中国2、インド1の11拠点
  • サポート拠点:世界87ヵ所 (テクノロジーセンタ38ヵ所、テクニカルセンタ:49ヵ所)

*CNCとはコンピュータ数値制御の意味で(Computerized Numerical Control コンピュータライズド・ニューメリカル・コントロール )の略です。機械工作においては生産工程における加工工程の移動量や移動速度などをコンピュータによって数値で制御することとざっくり理解しておいてください

ヤマザキマザックはNC旋盤では業界最大手の企業です。

2019年で創業100年を迎えた歴史のある企業でもあります。

日本の工作機械メーカーとしてはいち早く海外生産を開始し、1974年の米国での生産を皮切りに英国、シンガポール、中国、インドに進出しグローバルな生産体制を確立しています。

現在の生産拠点は日本5,アメリカ1,イギリス1,シンガポール1,中国2、インド1の11拠点計5ヵ所となっており、サポート拠点は世界87ヵ所に及ぶグローバル企業なのです。

既に海外売上比率は80%を超えていますまた、海外ビジネスを支えるための研修期間や研修制度も充実しています。

マザックは工作機械メーカーとして、開発から生産、販売、海外への輸出まで一連の流れを自社で行っている特徴を持っています。製品開発から提供、サービスまで自分達で行うという「自前主義」を徹底しているのです。

工作機械のほかにも、レーザー加工機なども手掛け、顧客の工場の使用全体に対するビジネスにも注力しています。『工場全体の機能を集約し、金属部品の製造全過程をたった1台で完結させる工作機械』(DONE IN ONE)を究極の未来の工作機械の姿としています。

IoTによる一元管理にも取り組みを強化しており、シスコシステムズとマザック スマートボックスを開発するなど、データ解析による生産性の向上や工作機械のリモート診断、アプリケーションの開発や提供に積極的に取り組んでいる日本を代表する企業の一つです。

ヤマザキマザックでは、生産効率向上を目指したIoTによる生産現場の革新や除去加工に付加加工を融合したハイブリット複合加工機の開発や、専用ソフトウェア・自動化システム・インターネット回線を利用し、モノとデータを高度に同期・連携させることで、多様化する顧客のニーズに柔軟に対応するマスカスタマイゼーションを実現する、Mazak iSMART Factoryと呼ばれる次世代工場等を手掛け、先進技術を駆使して世界のモノづくりを支えています。

F1を代表する名門チームの一角、チーム「マクラーレン」に1998年よりオフィシャルサプライヤーの1社として中に名を連ねています。1,000分の1秒単位のスピードを追求する走りを支えることはMAZAK製工作機械の技術力が世界で認められていることを証明の一つでもあります。

企業風土としては「おもてなしの心」を大切にしており、行動指針にも「気づき・チームワーク・責任感」を掲げています。

モノづくりや海外に興味がある就活生には魅力的な企業です。企業研究を進めてチャレンジしてください。

  • 参考:新卒採用者の男女別人数(過去3年)データ
    • 2022年度入社: 男性 25 名 女性 3名
    • 2021年度入社: 男性 36 名 女性 5名
    • 2020年度入社 :男性 46 名 女性 12名

DMG森精機株式会社

2022年12月期連結決算(2022年度)

売上高 (百万円) 474,771
営業利益 (百万円) 41,213
税引前利益(百万円) 36,528
親会社の所有者に帰属する当期利益(百万円) 25,406
親会社の所有者に帰属する包括利益(百万円) 40,791
従業員数(人) 12,626
連結子会社 129社
持分法適用関連会社 11社

DMG森精機及びグループ会社は工作機械 (マシニングセンタ、ターニングセンタ、複合加工機、5軸加工機及びその他の製品)、ソフトウェア (ユーザーインタフェース、テクノロジーサイクル、組込ソフトウェア等)、計測装置、復旧修理サービスサポート、アプリケーション、エンジニアリングを包括したトータルソリューションの提供を行っています。

事業セグメントとしては、マシーンツール(工作機械の製造・販売)とインダストリアル・サービス(工作機械に関連するサービスやソリューションの提供)の2分割でシンプルな構成を敷いています。

2022年12月期(2022年度)連結業績の概要

2022年12月期(2022年度)におけるDMG森精機の連結業績は、売上収益が4,748億円 (前期比19.9%増)となり、増収を達成しています。

利益面では営業利益は412億円 (前期比78.7%増)、税引前当期利益は365億円 (前期比86.3%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は254億円 (前期比88.7%増)となり、二期連続で増収・増益を達成した年度となっています。

2022年の連結受注額は、前年度比19%増の5,424億円と過去最高を記録しています。5軸加工機、複合加工機などの工程集約機を中心に自動化、フルターンキー化、DX化、GX化の需要が増加し、付加価値提案力が向上によって機械一台あたりの受注単価が上昇したことも受注額の増加につながっています。2022年度の機械1台当たりの受注単価は49.8百万円であり2021年度平均受注単価39.4百万円に対しては約26.4%の増加でした。

連結受注の約20%を占めるサービス・補修部品の受注額も前年同期比19%増となり、また、グループ会社の受注額も堅調に推移した結果となっています。

2022年12月期(2022年度)の事業セグメント別の業績は以下の通りです。

2022年12月期 セグメント別業績 (連結)

事業名 外部顧客売上収益(百万円) 売上構成比 セグメント利益
(百万円)
利益構成比
マシーンツール 317,015 66.8% 24,053 44.4%
インダストリアル・サービス 157,725 33.2% 30,119 55.6%
合計 474,740 100.0% 54,173 100.0%
調整額(全社機能) 30 -9,175
調整額 (消去) -3,921
計上額 474,771 41,076

DMG森精機は、当工作機械メーカーとして「独創的で、精度良く、頑丈で、故障しない機械、自動化システム、デジタル技術を、最善のサービスとコストでお客様に供給すること」を掲げ、「ターニングセンタ、マシニングセンタ、複合加工機、研削盤、加工オートメーションで、グローバル ワンを目指す」を基本方針としてとして、DMG MORI AGとともにグローバルに事業展開しています。

工程集約、自動化・フルターンキー化、デジタル化を推進し、成長が期待される半導体製造装置、脱炭素、EV、宇宙関連、医療関連向けの旺盛な設備投資に応え、ビジネスを拡大していく方針です。

コネクテッド・インダストリーズ (IoT、インダストリー4.0)の高まりを背景に、工作機械(マシニングセンタ、ターニングセンタ、複合加工機、5軸加工機及びその他の製品)、ソフトウエア(ユーザーインタフェース、テクノロジーサイクル、組込ソフトウエア等)、計測装置、修理復旧サポート、アプリケーション、エンジニアリングを包括したトータルソリューションの提供を行い、全世界のお客様にとってなくてはならない企業を目指しています。

DMG森精機は工作機器メーカーとしてのリーディングカンパニーであることは間違いありません。

従業員の生活の質的向上を強化しており、「よく遊び、よく学び、よく働き」を経営理念に掲げ、健康経営に取り組む企業として就活での人気も高い企業です。

DMG森精機の中期経営計画

DMG森精機では、2022年12月に2023年度を初年度とする3ヵ年中期経営計画を発表し、現在はその計画を基に事業を展開しています。

この中期経営計画では、DMG森精機が目指す、工程集約、自動化、DX化、GX化によるマシニングにおける大変革 (MX:マシニング・トランスフォーメーション)は軌道に乗り始めており、5軸加工機、複合加工機、アディティブ・マニュファクチャリング(AM:金属積層造形技術)などにより工程集約を実現し、ロボットなどの周辺装置とともに自動化することを更に促進する方針を打ち出しています。

無駄を排除した効率的なマシニングプロセスの構築は、CO2排出量の削減への貢献というGX化にもつながり、その全プロセスをデジタル技術によって情報の収集、分析、可視化を通して改善していくDX化という戦略をさらに進化させ、収益に結び付けて行くことが中期経営計画の目的となっています。

これらの変革(MX)を実現するため、工作機械の高精度、高速、高剛性、耐久性など品質面での圧倒的な差別化に加え、自動化のための周辺装置の拡充、ソフトウエアなどの開発の他、直接販売・直接サービス、システムの据え付けなど、社内リソースを充実させることに加えて、当社は、商社・エンジニアリング機能を強化し、他の工作機械製造企業との差別化を図る戦略となっています。

これらの遂行によって、中期経営計画の最終年である2025年度に、売上収益6,000億円、営業利益720億円(営業利益率:12%)、当期利益480億円(当期利益率:8%)の達成する計画です。

DMG森精機を志望する就活生は、企業研究を進め、技術的な部分は当然として、新たな中期経営計画の概要を理解し、グローバル企業としての自覚や矜持を胸に秘めて就活に臨んで下さい。

オークマ株式会社

2023年3月期連結決算(2022年度)

売上高 (百万円) 227,636
経常利益 (百万円) 26,446
親会社株主に帰属する純利益(百万円) 19,195
包括利益(百万円) 26,089
従業員数(人) 3,969
外、平均臨時雇用者数 320
連結子会社 15社
非連結子会社 13社

オークマ及びグループ会社は、NC旋盤、マシニングセンタ、複合加工機、NC研削盤等の一般機械の製造・販売を主な事業内容としています。

ヤマザキ マザック、DMG森精機に次いで業界3位に位置しており、航空機関連や造船分野など重厚長大産業向けの大型工作機械で強みを発揮しています。

独自技術の開発に定評があるほか、本社工場でスマートファクトリーの取り組みを強化するなど、IoTも積極的に取り入れ、米国のGEグループと協業するなどの取り組みも強化しています。 

2023年3月期(2022年度)連結業績の概要

2023年月期(2022年度)におけるオークマグループの連結業績は、連結受注額が247,469百万円(前期比15.0%増)、連結売上高は227,636百万円(前期比31.7%増)となり、共に過去最高を達成しています。

利益面では、営業利益は24,804百万円(前期比71.5%増)と前期比で大きく増加し、経常利益は26,446百万円(前期比69.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は19,195百万円(前期比65.8%増)となり、大幅な増収・増益を達成した年度となっています。

オークマの事業セグメントは地域性を採用しており、2023年3月期における4地域別の連結業績は以下の通りです。

2023年3月期 セグメント別業績 (連結)

事業名 外部顧客売上(百万円) 売上構成比 セグメント利益/損失
(百万円)
利益構成比
日本 102,425 45.0% 17,053 60.6%
米州 68,078 29.9% 6,426 22.8%
欧州 38,051 16.7% 2,747 9.8%
アジア・パシフィック 19,081 8.4% 1,902 6.8%
合計 227,636 100.0% 28,129 100.0%
調整額 -3,325
計上額 227,636 24,804

尚、製品別の売上シェアは以下の通りです。

NC旋盤 マシニングセンタ 複合加工機 NC研削盤 その他 合計
外部顧客への売上高(百万円) 44,593 115,442 59,152 3,939 4,508 227,636
売上比率 19.6% 50.7% 26.0% 1.7% 2.0% 100.0%

オークマの戦略と課題

オークマでは、自らの存在意義と企業理念を以下のように定めています。

オークマグループの存在意義:

「『ものづくりサービス』の力で、社会に貢献する」こと

企業理念:

「オークマは、統合一貫した“ものづくりサービス”を通して、世界中のお客様の価値創造に貢献することで、オークマと共に歩むすべての人々の幸せを実現します。」

企業の存在意義と理念を基にした、オークマの中期的な成長戦略は以下の3点を基本としています。

中期ビジョン:

「『ものづくりサービス』の力で、社会に貢献する」ことによる中期的成長

  • スマートマシンからスマートファクトリーソリューション、ものづくりDXソリューションの展開
  • 成長産業・強みの産業による成長
  • グローバル市場における成長

世界の需要に応える売上、課題への貢献による利益の拡大を通じて、持続的社会への貢献を目指す方針となっています

中期的ビジョンの達成に向けて、2023年度~2025年度をカバーする中期経営計画では、以下の5つの基本方針を定め、収益性の向上を図ると共に、需要変動に左右されにくい事業構造・企業体質の構築を進める計画となっています。

  1. ものづくりDXソリューションの展開
    • ものづくりの課題を解決する技術、製品の展開
    • コア事業の高付加価値化
    • 新規ビジネス拡大
  2. グローバル70の達成
    • 強固な代理店網を活かした顧客基盤の拡大
  3. 経営基盤の強化
    • 成長への基盤強化
  4. 連結グループ全体での資本の最適化
    • 効率的な事業運営強化
  5. 社会へ貢献するESG経営の実践
    • ESG経営の実践

財務数値目標については、中期ビジョンにおける2030年度の連結売上高を3,000億円とし、最も重要な経営指標として連結営業利益率15%を目指すとしています。

中間地点として2025年度に達成を目指す経営目標としては、中期経営計画の基本方針に基づく取組みを展開して収益力強化と高効率経営の実践を図り、連結売上高2,500億円、連結営業利益率13~15%、ROEを10%以上が目標となっています。

上記は中期計画の骨子に過ぎません。

オークマでは、これまで培ったスマートマシン、スマートマニュファクチャリング技術を土台に、自動化・無人化、工程集約、デジタル革新・DX、脱炭素化への取り組みで「総合ものづくりサービス」企業を目指して事業を推進しています。

技術面では、独自のAI・知能化技術の開発、デジタル活用を更に加速させ、これらを搭載したスマートマシンの開発を進めています。

次世代ロボットシステム「ROID」シリーズ等、自動化・無人化システムの更なる充実を図り、自動化・無人化ソリューションを提案して需要を喚起し、自動車の電動化、再生可能エネルギーの社会インフラ構築等、脱炭素化への社会的な要請に応える技術・ソリューションの開発、環境配慮型製品の拡充を進め、成長を図っていく方針です。

製造面では、自社製工作機械、自動化ソリュ―ション・脱炭素ソリューションを軸に、生産効率の向上、生産革新、そして脱炭素対応を図っていく方針です。

海外売上比率も拡大しているため、モノづくりやグローバル市場に興味がある就活生は、企業研究を進めて下さい。

株式会社 牧野フライス製作所

2023年3月期連結決算(2022年度)

売上高 (百万円) 227,985
経常利益/経常損失(百万円) 19,906
親会社株主に帰属する純利益/純損失(百万円) 16,073
包括利益(百万円) 22,521
従業員数(人) 4,692
連結子会社 40社
非連結子会社 4社
関連会社 7社

牧野フライス製作所は工作機械では国内4位のメーカーで、航空機部品向けなど、精度が要求されるMCを得意として、金型産業が主要な顧客です。MCの国内生産はファナック、オークマ、ヤマザキマザック、DMG森精機に次ぐ存在です。

先端技術志向が強いのが特色で、高精度・高品位な工作機械を商品市場の変化に対応し。タイムリーに提供できる開発力の強化を最優先事項としています。

海外展開の歴史も古く、ドイツ、米国、インド、スロバキア、シンガポール、韓国、中国、ノルウェイでも事業を展開しており、事業セグメントも地域性を基本に展開しています。

事業セグメントと地域別業績:

  • セグメントⅠ:
    • 牧野フライス製作所および国内連結子会社が担当するセグメントであり、主たる地域は日本、韓国、中国、大洋州、ロシア、ノルウェイ、イギリス及びセグメントⅡ、Ⅲ、Ⅳに含まれないすべての地域
  • セグメントⅡ:
    • MAKINO ASIA PTE LTD(シンガポール)が担当するセグメントであり、主たる地域は中国、ASEAN諸国、インド
  • セグメントⅢ:
    • MAKINO INC.(アメリカ)が担当しているセグメントで、南北アメリカのすべての国
  • セグメントⅣ:
    • MAKINO Europe GmbH(ドイツ)が担当するセグメントであり、ヨーロッパ大陸(ノルウェイを除く)のすべての国

2023年3月期(2022年度)連結業績の概要

2023年3月期(2022年度)における、牧野フライス製作所の連結業績は、連結売上高が2,279億85百万円 (前年同期比、以下前期比22.2%増)となり、二期連続で増収という結果になりました。

利益面では、営業利益174億92百万円(前期比54.8%増)、経常利益199億6百万円(前期比39.5%増)、純利益160億73百万円(前期比33.5%増)となり、前期に引き続いて増収・増益を達成しています。

連結受注額は2,495億96百万円(前期比9.0%増)で前年度を上回り、過去最高の実績となっています。

2023年3月期 セグメント別業績 の概要は以下の通りです。

2023年3月期 セグメント別業績 (連結)

事業名 外部顧客売上高(百万円) 売上構成比 セグメント利益・損失(百万円) 利益構成比
I 53,785 23.6% 7,644 39.4%
II 92,704 40.7% 7,569 39.1%
III 63,823 28.0% 4,051 20.9%
17,671 7.8% 113 0.6%
合計 227,985 100.0% 19,379 100.0%
調整額
計上額 227,985 19,379

2023年3月期における牧野フライス製作所のセグメント別の外部顧客に対する売上高の推移は以下の通りです。(対前年同期比)

  • セグメントI:537億85百万円 (前年同期比0.1%減)
  • セグメントII:927億4百万円 (前年同期比24.9%増)
  • セグメントIII:638億23百万円 (前年同期比39.4%増)
  • セグメントIV:176億71百万円 (前年同期比38.7%増)

創業以来一貫して工作機械の専用メーカーである、牧野フライス製作所の経営理念は、「信頼こそ企業の存立基盤です。マキノは、使う人、売る人、造る人、みんなが信頼し合えることを願い、すべての製品とサービス、自らの組織と社員のあり方において『クオリティ・ファースト』を追求します。」というものです。

工作機械産業は、年度により収益の変動が極めて大きな産業の一つであるため、短期間に変化する事業環境に適切に対応することが戦略の要諦となっています。

そのため牧野フライス製作所では、以下の3点を基本方針として事業を展開しています。

  • 市場が求める高品位・高精度な工作機械をいち早く投入できるよう開発体制を強化する
  • 安定して高品位・高品質な工作機械を製造する環境を実現しつつ、需要の変化と増減に柔軟に対応できる効率的な生産体制を確立する。
  • 工作機械のユーザーである製造業の生産拠点の世界的な広がりに対応して、海外のグループ各社と有機的に連携し、営業及びサービス拠点の拡大と充実を図る

これらについて積極的な投資を継続することにより、厳しい環境下にあっても収益を確保しうる強固な企業体質の確立を目指す方針です。

グローバルに活躍できるBtoB企業なので、工作機械、産業機械に興味のある方は、是非企業研究を進めてみて下さい。

芝浦機械株式会社

旧社名:東芝機械株式会社

2023年3月期連結決算(2022年度)

売上高 (百万円) 123,197
経常利益 (百万円) 5,279
親会社株主に帰属する純利益/純損失(百万円) 6,441
包括利益(百万円) 7,392
従業員数(人) 3,037
子会社 21社
関連会社 1社

芝浦機械及びグループ会社は、射出成形機、ダイカストマシン、押出成形機、工作機械、精密加工機、産業用ロボット、電子制御装置などの製造・販売並びに各事業に関連する部品の供給及びサービス等の事業活動を展開しています。

芝浦機械は射出、押出、ダイカストなどの成型機に強みがあるメーカーです。

また堀削機械や航空機産業向けの大型工作機が得意で、航空機産業の盛んな欧州や、国内では三菱重工や川崎重工の航空機部品向の受注にも注力しています。

自動車産業向けの産業用ロボットも手掛けて、グローバル化の一層の促進と共にIoT活用のソリューション提案にも積極的に取り組んでいます。

芝浦機械の事業セグメントは以下の通りです。

成形機:

  • 射出成形機、押出成形機:
    • 射出成形機、押出成形機の製造・販売・据付・修理・メンテナンスサービス、補修部品の販売
  • ダイカストマシン:
    • ダイカストマシンの製造・販売・据付・修理・メンテナンスサービス、補修部品の販売

工作機械:

  • 工作機械:
    • 工作機械の製造・販売・据付・修理・メンテナンスサービス、補修部品の販売
  • 制御機械:
    • 産業用ロボット・サーボモータ・CNC装置等を製造・販売、メンテナンスサービス

その他:福利厚生事業・用度品納入、計測機器の販売

2023年3月期(2022年度)連結業績の概要

2023年3月期(2022年度)における芝浦機械の連結業績は、売上高が中国におけるリチウムイオン電池向けセパレータフィルム製造装置、国内における産業機械向けおよび北米におけるエネルギー関連向け工作機械の増加により、1,231億9千7百万円(前連結会計年度比、以下前年度比14.3%増)となり、前期に続いて増収となっています。

また、受注高は、1,916億5千3百万円(前年度比、以下前年度比16.7%増)でした。

利益面では、部材価格高騰等のコスト上昇影響を受けたものの、規模増加および円安による増益効果により、営業利益は57億6千5百万円(前年度比36.1%増)、経常利益は52億7千9百万円(前年度比16.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は固定資産売却益などの計上により64億4千1百万円(前年度比72.9%増)となり、総じて増収・増益を達成した年度となっています。

2023年3月期のセグメント別業は以下の通りです。

2023年3月期 セグメント別業績 (連結)

事業名 外部顧客売上高(百万円) 売上構成比 セグメント利益・損失(百万円) 利益構成比
成形機 85,957 69.8% 4,612 79.9%
工作機械 27,324 22.2% 535 9.3%
制御機械 8,665 7.0% 486 8.4%
その他 1,250 1.0% 141 2.4%
合計 123,197 100.0% 5,775 100.0%
調整額 -10
計上額 123,197 5,765

芝浦機械の中長期戦略

芝浦機械では、2024年3月期を最終年度とする中期経営計画「経営改革プラン」に基づき、高収益企業への変革に向けて、組織再編を中核とした経営改革、成長分野に対応した投資の推進、資本効率(ROE)の向上を目指した財務戦略の実行に取り組み、事業を展開しています。

定量目標:2024年3月期目標数値(連結ベース)

  • 売上高:1,350億円
  • 営業利益率:8.0%
  • 配当性向*:40%目途
  • ROE:8.5%

*配当性向とは、会社が税引後の利益である当期純利益のうち、どれだけを配当金の支払いに向けたかを示す指標。 配当性向は、1株当たり配当額を1株当たり当期純利益で除して計算します

生産戦略では、国内外生産拠点の再編やDX戦略を推進し、事業戦略については「長期ビジョン2030」をもとに、エネルギー関連と生産性の向上を軸として事業ポートフォリオを設定することで、目指すポートフォリオに向けた技術開発を推進し、常に顧客に寄り添いニーズに合った商品を創出、提供していく方針です。

更にM&A/アライアンスなどを活用し、芝浦機械グループの企業価値向上に向けた投資を推進する計画となっています。

芝浦機械を志望する就活生は、企業研究を進め、技術的な部分は当然として、「長期ビジョン2030」や中期経営計画の概要を理解して、志望動機やキャリアビジョンの作成に活かして下さい。

株式会社ジェイテクト

 2023年3月期連結決算(2022年度)

売上収益 (百万円) 1,678,146
事業利益 (百万円) 62,658
税引前利益 (百万円) 55,889
親会社の所有者に帰属する当期利益(百万円) 34,276
親会社の所有者に帰属する包括利益(百万円) 50,624
従業員数(人) 46,053
外、平均臨時雇用者数 5,034
連結子会社 128社
関連会社 14社

 ジェイテクトはトヨタ自動車系の自動車部品メーカーですが、工作機械事業も展開しています。具体的には研削盤、切削機、マシニングセンタ、制御機器(IoE関連製品を含む)、工業用熱処理炉等を生産しています。

自動車業界向けが中心ですが、鉄道車両の車軸用研削機や航空機部品様に複雑な工程をこなすMCにも注力し、新規顧客の開拓にも積極的です。

事業セグメントと主要製品は、以下のシンプルな構成となっています。

  • 自動車:
    • 電動パワーステアリング、油圧パワーステアリング、電子制御4WD用カップリング(ITCC)、トルセン、FCV向け減圧バルブ等
  • 産機・軸受:
    • ローラーベアリング、ボールベアリング、ベアリングユニット、その他各種ベアリング、オイルシール等
  • 工作機械:
    • 研削盤、マシニングセンタ、切削機、制御機器(IoE関連製品を含む)、工業用熱処理炉等

2023年3月期(2022年度)連結業績の概要

ジェイテクトの2023年3月期の連結業績は、売上収益が1兆6,781億46百万円と前連結会計年度に比べ(以下、前年度)2,497億20百万円(17.5%)の増収でした。

利益面では、事業利益が626億58百万円となり、前年度比203億11百万円(48.0%)の増益、親会社の所有者に帰属する当期利益は342億76百万円と前年度比で135億93百万円(65.7%)の増益となり、前期に引き続いて増収・増益を達成した年度となっています。

工作機械セグメントは、日本や北米を中心に販売が増加したことにより、前年度に比べ売上収益は324億70百万円(21.4%)増収の1,839億45百万円、事業利益は38億22百万円(38.5%)増益の137億58百万円となり、増収・増益の年度となっています。

2023年3月期のセグメント別業績は以下の通りです。

2023年3月期 セグメント別業績 (連結)

事業名 外部顧客売上高(百万円) 売上構成比 セグメント利益
(百万円)
利益構成比
自動車 1,142,693 68.1% 30,992 50.2%
産機・軸受 351,507 20.9% 17,040 27.6%
工作機械 183,945 11.0% 13,758 22.3%
合計 1,678,146 100.0% 61,792 100.0%
調整額 866
計上額 1,678,146 62,658

ジェイテクトの中長期計画

ジェイテクトでは、企業理念である「社会の信頼に応え、モノづくりを通じて、人々の幸福と豊かな社会づくりに貢献する」を体現するために、ジェイテクトグループの目指す姿として「JTEKT GROUP VISION」を、グループの従業員が共有すべき価値観として「JTEKT WAY」をそれぞれ定義しています。

「JTEKT GROUP VISION」

目指す姿:「No.1 & Only One -より良い未来に向かって-」

その実現に向けて取り組むべきこと3本柱:

  • お客様の期待を超える「価値づくり」
  • 世界を感動させる「モノづくり」
  • 自らが“考動”する「人づくり」

 「JTEKT WAY」

過去より受け継ぎ今後も伝えていくべき5つの価値観:

  • 「和して厳しく」
  • 「技に夢を求めて」

ジェイテクトグループの“考動”の基礎となる価値観

  • 「お客様視点」
  • 「当事者意識」
  • 「たゆまぬ改善」

またジェイテクトでは、厳しい経営環境でも着実に年輪成長できる企業に生まれ変わるため、2021年度において長期・中期経営計画を策定・公表しています。

この長期・中期経営計画では、2030年の目指す姿への到達に向け、2021年度から2030年度の10年間を3つのフェーズに分けております。その中で2021年度から2023年度を第一期と位置付けており、「体質強化の3年」と名付けたこの第一期中期経営計画の目標として、損益分岐点売上比率(2019年度売上収益比)80%、事業利益1,000億円を掲げています。

体質強化を1. 競争力強化、2. 将来への種まき、3. 経営基盤強化(体質強化)、4. 仕組みづくり・人づくりの4つのキーワードを基に推進しています。

また経営基盤強化の取組みの中に「DX(デジタルトランスフォーメーション)」と「リスク管理」を追加しています。

「人づくり、仕組みづくり」については「徹底的なマーケット視点への変革」を掲げていますが、未だプロダクトアウトの発想が抜けきっていないことが課題ととらえられており、「ジェイテクトの基本理念」の要素である「本気」と「対話」を通じて、お客様さえも気付いていない「潜在ニーズ」を発掘し、最短のリードタイムでソリューションを提案することを目指しています。

第一期は収益体質をさらに改善し、強いジェイテクトを取り戻すために、これまでのやり方を全てにわたって見直す方針であり、既に様々な変革を実行中です。

就活でジェイテクトを志望する皆さんは、企業理念や長期的なビジョンはもとより、中長期の事業戦略を理解して、自分自身の就活の軸や志望動機の作成に活かして下さい。

2023年度は次の3か年に向けた第二期中期経営計画が発表される予定なので、この新しい中期経営計画もチェックしておくことをおススメします。

株式会社アマダ 

(旧社名:アマダホールディングス)

2023年3月期連結決算(2022年度)

売上高 (百万円) 365,687
営業利益 (百万円) 49,867
税引前利益 (百万円) 49,608
親会社の所有者に帰属する当期利益(百万円) 34,158
親会社の所有者に帰属する包括利益(百万円) 39,291
従業員数(人) 8,958
子会社 89社
関連会社 4社

アマダグループでは金属加工機械器具・金属工作機械器具の開発、製造、販売、サービス等(ファイナンスを含む)を主要な事業としており、金属の板を折ったり、打ち抜いたりする板金加工機では国内トップ企業です。

国内の板金加工機のシェアは7割を超えると言われ、金属加工をした板金を使う家電製品やパソコン、自動販売機等の製造を裏で支えているガリバー企業です。

1970年代から欧米への進出をはじめ、その後中国やアジアを含めた海外展開を本格化しており、グローバル経営を展開しており、現在海外の売上構成比は約61.2%(2022年度実績)に達しています。 

事業セグメントと主な製品は以下の通りです。

金属加工機械事業:

  • 板金商品(レーザマシン、NC付タレットパンチプレス〔NCT〕、パンチ・レーザ複合加工機、プレスブレーキ、ベンディングロボット、シャーリング、板金加工システムライン、FA用コンピューター、FA用ソフトウエア等)
  • 微細溶接商品(精密レーザ機器・抵抗溶接機器等)

金属工作機械事業:

  • 切削商品(金切帯鋸盤、形鋼切断機、ボール盤、金切帯鋸刃等)
  • 研削盤等
  • プレス商品(メカニカルプレス、プレス加工自動化機械装置)

その他:不動産の賃貸等

2023年3月期(2022年度)連結業績の概要

アマダの2023年3月期(2022年度)における連結業績の概要は以下の通りです。

  • 売上収益:売上収益は365,687百万円(前期比17.0%増)
    • 売上収益の内訳は、国内141,769百万円(前期比11.7%増)、海外223,918百万円(前期比20.6%増)
  • 営業利益:49,867百万円(前期比29.4%増)
    • 部品・材料価格高騰の影響は見られたものの増収及び操業度向上、販売価格の改善に伴う売上利益増加に加え、為替の円安推移等の効果による増益
  • 親会社の所有者に帰属する当期利益:34,158百万円(前期比23.0%増)

2023年3月期のセグメント別の業績は以下の通りです。

2023年3月期 セグメント別業績 (連結)

事業名 外部顧客売上(百万円) 売上構成比 セグメント利益
(百万円)
利益構成比
金属加工機械 301,371 82.4% 41,513 83.2%
金属工作機械 63,028 17.2% 7,632 15.3%
その他 1,286 0.4% 721 1.4%
合計 365,687 100.0% 49,867 100.0%
調整額
計上額 365,687 49,867

アマダの中長期計画

アマダは2030年に目指す姿とその実現に向けて、「長期ビジョン2030」を策定し、発表しています。

長期ビジョン:「シクリカル企業*からの脱却と次世代モノづくりの創造」

*シクリカル企業とは、景気の変動によって業績が良くなったり、悪くなったりする企業のことです

2030年に目指す姿:

  • 多様な社会変動への対応、盤石な経営体制への変革
  • 「社会から信頼されるモノづくりのパートナー」

長期経営目標:売上高 5,000億円 (FY2030目標)、ROE 安定的に10%を確保 (FY2030目標)、SDGsを意識した取り組みの強化、企業統治体制の整備

「長期ビジョン2030」の実現に向けた3つの重点項目:

  • 「成長戦略」
  • 「ESGの推進」
  • 「資本効率の改善」

成長戦略の柱:

  1. 環境対応ビジネス
  • カーボンニュートラルに向けた社会・お客さまに価値を生み出す商品の展開
  • 産業構造の変化によるビジネスチャンスの拡大・環境対応型ビジネスへの変化
  • 働き方改革、労働環境への対応(自動化・スキルレスソリューションの展開)
  1. DX&サービス
  • お客さまの製造現場におけるDX化・デジタル化への対応に向けた提案システム改革(新展示場の全面刷新)
  • アフターサービスビジネスにおける新稼働保障体制構築によるサービス拡大
  • DXによる効率化、コスト構造改革による収益性改善
  1. グローバル拡大
  • 日本、北米、欧州、アジアの4極体制における自主独立体制構築(開発・製造)
  • 欧米先進国市場における地域ニーズに即した商品展開
  • 新興国市場での現地仕様の商品展開と新たなビジネスモデルの構築

現在取り組んでいる具体的な事業・地域戦略は以下の通りです。

  • 革新的な技術の開発に基づくレーザビジネスの応用による新ビジネス分野への拡大
  • グローバル製造改革による供給体制強化と収益力の改善
  • DX、技術開発、環境、人財投資等を含めた戦略投資の実行

アマダを就活の対象として志望する皆さんは、アマダの中長期計画を理解して、成長の機会を自分自身の就活の軸や志望動機に活かして下さい。

株式会社 ツガミ

 2023年3月期連結決算 (2022年度)

売上収益 (百万円) 94,963
税引前利益 (百万円) 16,467
親会社の所有者に帰属する当期利益(百万円) 7,695
親会社の所有者に帰属する包括利益(百万円) 8,318
従業員数(人) 3,103
外、平均臨時雇用者数 88
連結子会社 12社

ツガミは小型の高精度自動旋盤機や研削機を手掛けている工作機械メーカーです。

日本及び中国を中心に自動旋盤、研削盤、マシニングセンタ、転造盤等の製造・販売をメインとし、更に各企業に関連する研究及びその他のサービスを事業活動として展開しています。

事業セグメントは、日本、中国、インド、韓国、その他と地域制をとっています。なかでも中国は最大の市場となっています。

2023年3月期(2022年度)連結業績の概要

ツガミの2023年3月期の連結業績は、売上収益は94,963百万円(前期比1.9%増)、営業利益は16,758百万円(同11.1%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益は7,695百万円(同18.9%減)と前期比増収減益という結果でした。

2023年3月期のセグメント別の業績は以下の通りです。

2023年3月期のセグメント別業績概要

事業名 外部顧客売上収益(百万円) 売上構成比 セグメント利益/損失
(百万円)
利益構成比
日本 25,570 26.9% 380 2.4%
中国 62,140 65.4% 15,395 95.5%
インド 4,691 4.9% 130 0.8%
韓国 1,616 1.7% 90 0.6%
その他 945 1.0% 125 0.8%
合計 94,963 100.0% 16,122 100.0%
調整額 -407
計上額 94,963 15,714

セグメント別、対前年比の状況は以下の通りです。

  • 日本:売上収益は36,668百万円(前期比2.8%増)、セグメント利益は380百万円(前期比82.3%減)
  • 中国:売上収益は80,346百万円(前期比3.4%増)、セグメント利益は15,395百万円(前期比2.9%減)
  • インド:売上収益は4,691百万円(前期比69.4%増)、セグメント利益は130百万円(前期比535.2%増)
  • 韓国:売上収益は1,661百万円(前期比10.5%減)、セグメント利益は90百万円(前期比48.1%減)
  • その他:売上収益は1,104百万円(前期比40.9%増)、セグメント利益は125百万円(前期はセグメント利益3百万円)

ツガミの中長期計画

ツガミでは、中期的な経営課題として、今後成長が期待される分野、例えば環境・省エネ対応が求められる自動車向け部品、更に高度化するHDD・IT分野・医療分野等への新製品の市場投入や、引き続き重視しなければならないアジア市場(中国・東南アジア・インド等)への生産・販売・アフターサービス体制の更なる強化に取り組んでいます。

企業グループとしての総合力を高めるため、関係会社も含め営業・生産・管理体制の強化と高効率経営、顧客満足度の向上、コーポレート・ガバナンス体制の充実にも注力しています。

また、ツガミグループは、サステナビリティが重要な経営課題であると認識しており、2021年5月には、国連が提唱する人権・労働・環境および腐敗防止に関する10原則からなる「国連グローバル・コンパクト」へ署名しています。

「国連グローバル・コンパクト」を支持・実践することで、地球規模でのグローバル市民としての責任を果たし、事業を通じて持続可能な社会の実現に一層貢献する取組みを推進していく方針です。

具体的な取組みの一環として、気候変動問題および環境課題に対応するため、あらゆる事業活動に由来するCO2排出量の継続的削減を進めています。

モノづくりや中国市場に興味がある就活生は是非志望を検討してみて下さい。

シチズンマシナリー株式会社

シチズンマシナリー株式会社は、シチズン時計株式会社の連結子会社であり、上場企業ではないため有価証券報告書の公開はしていません。

企業の概要は以下の通りです。

  • 業務内容:工作機械(CNC旋盤)の開発・製造・販売
  • 所在地: 長野県北佐久郡御代田町御代田4107-6
  •  従業員数:800名(グループ連結 2,400名)2023年4月現在
  • グループ会社:11社(中国、アジア・オセアニア、ヨーロッパ、アメリカ)

シチズンマシナリーはCNC自動旋盤世界シェアNo.1の企業です。シチズンマシナリーの製品ラインナップは以下の通りです。

  • 主軸台移動形CNC自動旋盤Cincom:
    • 高精度かつ高速加工に優れ、使いやすさでも定評
    • 小径長物加工を得意とし、高生産性を実現するNC制御技術と共に、先進のネットワーク技術も開発・提供し、個々の部品加工のニーズに合った最適なアプリケーションを提供
  • 主軸台固定形CNC自動旋盤Miyano:
    • 高剛性の主軸台固定形CNC自動旋盤は世界から高い評価
    • 中径短尺加工を得意とした充実のラインナップと周辺機器のトータルソリューションで多彩なニーズに対応し、自動車部品、建機、油空圧機器分野などに信頼性・耐久性に優れた機械を提供
  • マルチステーションマシニングセルMC20:
    • 「マルチステーションマシニングセル」で、大量生産の超高生産性と変種・変量の自由度を両立し、「個の量産」を具現化
    • 3台分の単軸旋盤を1台に集約し従来の自動旋盤の限界を超える高生産性を実現、また生産ラインの移設が機械1台の移動で生産ラインの変更が機械1台の段取で完了
    • 旋削に限らない様々なモジュールの搭載で更に多機能に進化させるハイエンドモデル
尚、2022年3月期の決算概要は以下の通りです。

2023年3月期(単体決算:2022年度)

売上高 (百万円) 54,272
売上総利益 (百万円) 14,193
営業利益(百万円) 5,472
経常利益(百万円) 10,327
税引前当期純利益(百万円) 10,322
当期純利益 8,436
従業員数(人) 800
グループ連結(人) 2,400
グループ会社 11社

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まとめ

以上、工作機械メーカーの上位企業の現状をみてきました。凝縮したサマリーですが、工作機械メーカーの事業内容と規模感、各社がいかにグローバルな存在であるかは感覚的にも理解できたと思います。

製造現場は、今後一層自動化(省人化)とエネルギーを効率的に使用することが求められるため、工作機械メーカーのビジネスチャンスは尽きることはないでしょう。ただし、共通しているのは技術開発とDXにより、優位性や独自性を確保していくことが必要なことです。

上位企業は理工系の学生に非常に人気の高い企業であり、難関です。機械業界に興味や志望意欲を繋ぐことができた方は、志望企業候補のあたりをつけて、詳細な企業研究を進めて下さい。

またモノづくりに貢献したい文系の就活生、海外ビジネスやBtoB企業に適性があると思う方はぜひ志望業界の対象として、業界研究や企業研究をしてみることをお勧めします。

上位企業の多くはインターンシップに積極的です。OB・OG訪問も含めぜひトライして門戸を開いていってください。

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