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【就活の業界研究】:機械専門商社の概況をチェックしよう

「就活の答え」では代表的な専門商社の概況を専門分野別で紹介していきます。

この記事では機械を主に扱っている専門商社の内上位企業5社を直近年度の有価証券報告書や中期経営計画を基にまとめています。短時間で読めるようにコンサイスにまとめていますので参考にしてください。

専門商社と一口に言っても、国内外のメーカー企業に製造に必要な原料、素材、部品などを主に輸入して供給する上流部分を主な事業とする商社、製品や商品を国内のユーザーや小売業に卸売することを主な事業にしている商社、その両方を事業としている商社があるため注意が必要です。

それによって「海外」への向き合い方も違っていますので、専門的に取り扱っている分野とともに、商社毎の事業の内容を把握しておきましょう。

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代表的な機械専門商社の業績と概況 

株式会社 山善

2022年3月期連結決算 (2021年度)

売上高 (百万円) 501,872
経常利益 (百万円) 17,093
親会社株主に帰属する当期純利益(百万円) 12,023
包括利益(百万円) 14,102
従業員数(人) 3,157
子会社 24社
関連会社 1社

山善は機械、工具、住宅設備、家庭用機器の大手専門商社です。グループ企業と共に、以下のセグメントで事業を展開しています。

各事業セグメントの事業概要は以下の通りです。

生産財関連事業:

機械事業部

  • 工作機械(マシニングセンタ、CNC旋盤、CNC研削盤、CNCフライス盤、放電加工機、汎用工作機械、3Dプリンター等)、鍛圧・板金機械(プレス、シャーリング、ベンディングマシン、レーザー加工機)、射出成形機、ダイカスト成形機、CAD/CAM、工作機械周辺機器(産業用ロボット、測定機器、自動化周辺機器、工作補要機器等)等の販売、輸出入、海外調達・生産工場の海外移転支援及び三国間取引、工場生産設備並びにシステムのトータルプランニング

 

機工事業部

  • マテハン(物流機器)、メカトロ(メカトロ機器、ロボット、自動化ソフトウェア、省力化機器)、環境改善機器、切削工具、補要工具、作業工具、電動工具、測定・計測機器、流体機器(コンプレッサー/塗装機、ポンプ・送風機・流体継手、加熱/冷熱機器、攪拌機/混合機)、産業機器(溶接/発電機、鍛圧/板金/鋼材加工機、洗浄機、安全・衛生・セキュリティ)、鉄骨加工機械、空調設備機器(空調/冷暖房機器、クリーンルーム機器等)、BCP関連サービス等の販売、輸出入、海外調達・生産工場の海外移転支援及び三国間取引/工場生産設備並びにシステムのトータルプランニング及び製品部材調達とその販売

 

消費財関連事業:

住建事業:住建事業部

  • 厨房機器、調理機器、浴室機器、洗面機器、給湯機器、衛生機器、空調・換気関連機器、太陽光発電、蓄電池、床暖房、太陽熱温水器、蓄熱式暖房機、管工機材、内装建材、外装建材、介護機器、インテリア、サッシ、エクステリア、地盤、建築副資材、建設資材、建設機材、構造躯体、機械工具関連、オフィス機器、ホーム機器、IoT機器、BCP関連機器等の販売、関連工事及びサービス

 

家庭機器事業:家庭機器事業部

  • 家電(扇風機・暖房機器・調理・AV・照明)、インテリア家具、アウトドア・レジャー用品、キッチン・日用品、エクステリア、ガーデニング・農業、健康機器、衛生・ヘルスケア、工具、車用品・バイク用品、防災用品等の企画、開発及び販売

その他:

  • イベント企画、旅行斡旋、倉庫・保管等

2022年3月期(2021年度)連結業績概要

山善の2022年3月期におけるグループ連結業績については、売上高が前年度比15.4%増収の501,872百万円となっています。

利益面では、営業利益は17,133百万円、経常利益は17,093百万円(前年度比52.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は12,023百万円(同、58.8%増)となり、総じて増収・増益を達成した年度でした。

2022年3月期は、生産財の受注も回復し、売上・利益ともに、過去2番目の業績となっています。

2022年3月期連結決算での、各事業別の業績概要は以下の通りです。

2022年3月期連結決算 事業セグメント別業績概要

事業名 外部顧客売上高(百万円) 売上構成比 セグメント利益
(百万円)
利益構成比
生産財関連事業 328,174 65.4% 13,494 78.3%
消費財関連事業:住建 62,169 12.4% 2,250 13.1%
消費財関連事業:家庭機器 104,866 20.9% 5,801 33.7%
その他 6,661 1.3% -4,309 -25.0%
合計 501,872 100.0% 17,237 100.0%
調整・消去 -103
計上額 501,872 17,133

中長期経営計画

山善ではモノづくりを支える生産財と、快適な住生活空間を提供する消費財の両マーケットを舞台に、組織改革や専門性に特化した部門の新設など、成長戦略を実行に移すための施策を実行中です。

山善の存在意義を改めて「パーパス」、また2030年に向けて山善グループが「ありたい姿」を「企業ビジョン」として定めています。

PURPOSE:ともに、未来を切拓く

VISION:世界のものづくりと豊かな暮らしをリードする

企業ビジョンを実現する戦略:

  • 顧客密着戦略:
    • 世界のお客様が直面する課題を顧客目線で理解し、解決策を提示することでWin-Winの関係を実現する
  • トランスフォーム戦略:
    • 商品を販売するモノ売りだけではなく、商品製造やエンジニアリング、グリーンビジネスなどを含めたトータルソリューションを提供する
  • デジタル融合戦略:
    • デジタルを活用した顧客接点の強化、新ソリューションの提供と、そこから得られた「知」をリアルな人財に繋げ、新たな付加価値を創出する
  • 人財マネジメント戦略:
    • 人事理念である「挑戦し、考動する人財の育成」と人財マネジメント・ポリシー「挑戦・考動主義」を基に、持続的に成長可能な社会づくりを強める「人財マネジメント」への転換を加速させる、更に広げる

現在は新たな3ヵ年の中期経営計画「CROSSING YAMAZEN 2024」を策定し、事業を展開しています。

CROSSINGとは、事業部や部門が持つノウハウ・経験値・価値を文字通り「クロッシング」し、さらなる事業の高付加価値化と生産性向上や「新しい価値の創造」を目指す意味が込められています。

「CROSSING YAMAZEN 2024」の初年度である2022年度(2023年3月期)の目標値は、自己資本利益率(ROE)9.0%、基礎的営業キャッシュ・フロー*14,000百万円、自己資本比率40.0%~45.0%となっています。

*基礎的営業キャッシュ・フロー:

会計上の営業キャッシュ・フローから運転資本増減の影響を控除したキャッシュ・フロー

就活で山善を志望する方は、中期経営計画の内容、戦略や具体的な施策をしっかり把握して、自分自身のビジョンや志望動機の作成に役立てていきましょう。 

ユアサ商事株式会社

2022年3月期連結決算 (2021年度)

売上高 (百万円) 462,725
経常利益 (百万円) 11,744
親会社株主に帰属する当期純利益(百万円) 8,058
包括利益(百万円) 4,992
従業員数(人) 2,489
外、平均臨時雇用者数 544
子会社 39社
関連会社 2社

ユアサ商事の各事業セグメントの事業概要は以下の通りです。

  • 産業機器部門:
    • 工具・産業設備・機材・制御機器・物流機器の販売
  • 工業機械部門:
    • 工業機械・工業機器の販売
  • 住設・管材・空調部門:
    • 管材・空調機器・住宅設備・住宅機器の販売、建設工事の設計監理及び請負、宅地建物取引
  • 建築・エクステリア部門:
    • 建築資材、景観・エクステリア・土木資材等の販売、外構資材設置工事の設計監理及び請負
  • 建設機械部門:
    • 建設機械・資材の販売及びリース・レンタル、組立式仮設ハウス(コンテナハウス)の製造販売
  • エネルギー部門:
    • 石油製品の販売
  • その他:
    • 生活関連商品・木材製品の販売、システム開発・保守・運用管理、AI活用戦略コンサルティング及びAI実証実験・技術検証

2022年3月期(2021年度)連結業績概要

ユアサ商事の2022年3月期のグループ連結業績については、売上高は、対前年比7.1%増の4,627億25百万円(前年度、は4,321億85百万円)でした。

利益面では、営業利益が118億80百万円(前度比32.3%増)、経常利益は117億44百万円(前年度比17.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は80億58百万円(前年度比6.3%増)となり、総じて増収・増益の年度となっています。

2022年3月期の各事業別の業績概要は以下の通りです。

2022年3月期連結決算 事業セグメント別業績概要

事業名 外部顧客売上高(百万円) 売上構成比 セグメント利益
(百万円)
利益構成比
産業機器部門 74,115 16.0% 1,824 12.1%
工業機械部門 102,258 22.1% 4,354 28.9%
住設・管材・空調部門 162,038 35.0% 5,634 37.5%
建築・エクステリア部門 48,734 10.5% 1,948 12.9%
建設機械部門 33,528 7.2% 846 5.6%
エネルギー部門 18,888 4.1% 280 1.9%
その他 23,161 5.0% 156 1.0%
合計 462,725 100.0% 15,044 100.0%
調整額* -3,163
計上額 462,725 11,880

*セグメント利益の調整額△3,163百万円は、主に報告セグメントに帰属していない管理部門に係る費用等

中長期計画

ユアサ商事は創業360周年を迎える2026年のあるべき姿を「ユアサビジョン360」として定め、業界トップレベルの収益構造を持つ複合専門商社グループへの成長を目指しています。

2026年3月期の定量目標として連結売上高6,000億円、連結経常利益200億円、経常利益率3.3% 以上を掲げています。

現在は中期経営計画「Growing Together 2023」のを基に、事業を展開しています。

中期経営計画「Growing Together 2023」の骨子は以下の通りです。

  • 「総合力」、「チャレンジ」、「コミュニケーション」をキーワードにした「成長事業戦略」「コア事業戦略」「経営基盤の強化」の諸施策を実行するとともに、事業活動を通じた「ESG」「SDGs」に向けた取り組みを強化
  • 成長事業を社会課題解決ビジネスとし、その発掘と育成に注力
  • 働き方改革による生産性向上の実現

具体的な成長戦略

  • 海外事業:
    • 国内で培った商品力やソリューションを海外に展開し、新たな価値を提供
      • 環境、省エネ商品を拡販し、カーボンニュートラルを推進
      • 海外現地法人のサービス機能強化
  • ロボ(AI)&IoT:
    • 「お手頃な価格で簡単に」をキーワードに、ロボ(AI) & IoTを提案
      • AI導入全てのステップをワンストップで支援
      • 手ごろな価格で簡単に自動化を実現するロボットシステム「Robo Combo」の拡販
  • 環境・エネルギーソリューション事業:
    • ワンストップソリューションで、お取引先様のカーボンニュートラルを支援
  • 新流通事業:
    • 販売先と電子商取引(Growing Navi)事業を拡大
  • レジリエンス&セキュリティ事業:
    • 「防災・減災・BCP」をキーワードに、安心・安全なモノづくり、すまいづくり、まちづくりを支援
  • 農業:
    • 生産者の困りごとを解決し、次世代の「儲かる農業」の提案
  • 介護・医療:
    • グループの総合力を結集し、介護・医療現場に貢献、高齢化社会の現場改善をサポート
  • シェアリング:
    • 建設現場や各種イベントを中心に、幅広いラインナップでニーズに応える
      • イベント制作事業の推進(企画・施工・運営までをワンストップで提案)
      • レンタルハウスを活用した用途提案を推進
  • 食品:
    • スマート食品工場のトータル提案を推進

上記以外にも、コア事業強化に向けたM&A、投資の活用した機能強化や、経営基盤の強化に向けたDXへの取り組みや投資を強化する等の計画になっています。

また、ESGの重要課題を含めたサステナビリティに資する経営の推進を図ることを目的として、2021年10月には「サステナビリティ宣言」を発表し、組織・体制の整備・強化と諸施策を実行中です。

上記は骨子のみですが、就活でユアサ商事を志望する方は、ユアサ商事の長期ビジョンや中期経営計画の内容をしっかり把握して、自分自身のビジョンや志望動機の作成に役立てていきましょう。

トラスコ中山株式会社

2021年12月期連結決算 (2021年度)

売上高 (百万円) 229,342
経常利益 (百万円) 13,572
親会社株主に帰属する当期純利益(百万円) 11,603
包括利益(百万円) 11,953
従業員数(人) 1,632
外、平均臨時雇用者数 999
子会社 2社
関連会社 2社

トラスコ中山は、主に切削工具、生産加工用品、工事用品、ハンドツール、環境安全用品、物流保管用品、研究管理用品、オフィス住設用品等を取り扱っています。

これらの商品をファクトリールート(製造業、建設関連業等向け卸売)、eビジネスルート(ネット通販企業等向け販売)、ホームセンタールート(ホームセンター、プロショップ等向け販売)と海外ルートに販売し、販売ルートに即した営業体制のもと事業を展開しています。

2021年12月期(2021年度)連結業績概要

トラスコ中山の2021年12月期におけるグループ連結業績については、売上高が2,293億42百万円(前年同期比7.5%増)となっています。

利益面では、営業利益は128億91百万円(前年同期比17.0%増)、経常利益が135億72百万円(前年同期比17.4%増)、また土地の売却による特別利益が34億66百万円計上され、親会社株主に帰属する当期純利益は116億3百万円(前年同期比44.9%増)という結果でした。

2021年12月期連結決算での、各事業別の業績概要は以下の通りです。

2021年12月期連結決算 事業セグメント別業績概要

事業名 外部顧客への売上高(百万円) 売上構成比 セグメント利益・損失(百万円) 利益構成比
ファクトリールート 164,605 71.8% 9,239 70.7%
eビジネスルート 44,668 19.5% 3,407 26.1%
ホームセンタールート 18,373 8.0% 455 3.5%
海外ルート 1,694 0.7% -32 -0.2%
合計 229,342 100.0% 13,069 100.0%
調整額 502
計上額 229,342 13,572

中長期経営方針

トラスコ中山グループは「がんばれ!! 日本のモノづくり」を企業メッセージとして掲げ、製造業や建設・建築現場を含む幅広いモノづくり現場で必要とされる工具、作業用品、作業用消耗品、機器類などの“PRO TOOL”(間接資材)や約79,500アイテムに及ぶプライベート・ブランド商品“TRUSCO”を自社開発商品として取り扱う卸売業として、モノづくり現場のお役に立つことを経営の基本方針としています。

「人や社会のお役に立ててこそ事業であり、企業である」というこころざしや、「問屋を極める、究める」という指針を徹底し、「能力目標」という独自の経営指標によって事業を展開しています。

能力目標には、トラスコ中山の経営思想が端的に表れています。

能力力目標:

  1. 2030年までに在庫100万アイテムを保有できる企業になりたい。
  2. 1日24時間受注、1年365日出荷できる企業になりたい。
  3. 欠品、誤受注、誤出荷のない企業になりたい。
  4. 棚卸作業のない企業になりたい。
  5. 問屋であってもユーザー様直送出荷をストレスなくできる企業になりたい。
  6. お見積りに瞬時にお応えできる企業になりたい。
  7. 業界「最速」「最短」「最良」の納品を実現できる会社になりたい。
  8. 可能な限り環境負担の小さい企業になりたい。
  9. リサイクル、リユース、リターナブルにも積極的な企業になりたい。
  10. 日本のモノづくりを支えるプラットフォーマーになりたい。
  11. 業界の常識、習慣、定説、定石を塗り替えることのできる企業になりたい。

また能力目標を達成するために、27項目の重要指標を数値化して活用して、事業を推進しています。

海外にも進出しており、子会社トラスコナカヤマ タイランド及びトラスコナカヤマ インドネシアは、トラスコ中山が日本国内で培ってきた強み・ノウハウをもとに、卸売業として現地の販売店へ販売しています。

現在、製造業を中心としたモノづくり現場において、少量多品種・高頻度の商品ニーズは今後も高まることが予想されます。

そのニーズを満たすネット通販企業の台頭やAI、IoTといったIT関連が発展していく中で、継続して支店及び物流センターやIT分野への投資を強化していく必要があり、商品戦略、物流戦略、販売戦略、IT戦略、人事戦略を柱とした経営戦略を着実に実施していく方針です。

就活でトラスコ中山を志望する皆さんは、トラスコ中山のユニークな経営理念との能力目標の考え方、現在実行している成長戦略や具体的な施策をしっかり把握して選考に臨んで下さい。

第一実業株式会社

2022年3月期連結決算(2021年度)

売上高 (百万円) 148,075
経常利益 (百万円) 7,792
親会社株主に帰属する当期純利益(百万円) 5,363
包括利益(百万円) 5,944
従業員数(人) 1,258
子会社 26社
関連会社 3社

第一実業及びグループ企業は、各種機械・器具・部品の販売及び各種機械・器具の賃貸等を主な事業として、国内販売ならびに輸出入、一部商品に関しては製造を行っています。

具合的な事業セグメントは以下の通りです。

  • プラント・エネルギー事業:
    • エネルギー開発生産、ガス石油精製、化学、エンジニアリング、建設、紙・パルプ関連の機械・器具・部品の販売
  • エナジーソリューションズ事業
    • リチウムイオン電池製造装置関連の機械・器具・部品の販売
  • 産業機械事業:
    • プラスチックス、ゴム、鉄鋼、食品関連の機械・器具・部品の販売
  • エレクトロニクス事業:
    • 電子、情報通信、電機、精密、光学、音響、楽器関連の機械・器具・部品の販売
  • 自動車事業:
    • 自動車関連の機械・器具・部品の販売
  • ヘルスケア事業:
    • 薬品、医薬品関連の機械・器具・部品の販売
  • 航空・インフラ事業:
    • 航空、防災関連の機械・器具・部品の販売
  • その他:
    • 各種機械・器具の賃貸、保険代理業等

2022年3月期(2021年度)連結業績概要

第一実業の2022年3月期におけるグループ連結業績については、売上高が前連結会計年度に比較して(以下、前期比)5.7%増の1,480億75百万円 (前期は1,400億29百万円)となっています。

利益面では、営業利益は11億36百万円増加の68億66百万円(前期比19.8%増)、経常利益は13億28百万円増加の77億92百万円(前期比20.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は、6億8百万円増加の53億63百万円(前期比12.8%増)となり、増収・増益を達成した年度となっています。

2022年3月連結決算での、事業セグメント別の業績概要は以下の通りです。

2022年3月連結決算セグメント別業績概要

事業名 外部顧客売上高(百万円) 売上構成比 セグメント利益・損失(百万円) 利益構成比
プラント・エネルギー事業 11,881 8.0% 610 8.4%
エナジーソリューションズ事業 19,004 12.8% 696 9.6%
産業機械事業 19,275 13.0% 646 8.9%
エレクトロニクス事業 52,098 35.2% 3,125 42.9%
自動車事業 31,980 21.6% 1,238 17.0%
ヘルスケア事業 11,189 7.6% 1,161 15.9%
航空インフラ事業 2,466 1.7% -79 -1.1%
その他 179 0.1% -118 -1.6%
合計 148,075 100.0% 7,280 100.0%
調整額 -413
計上額 148,075 6,866

中長期計画

第一実業グループは、「協力一致、堅実運営、積極活動」の社是三原則を掲げています。

2019年4月から2022年3月までの3年間にわたる中期経営計画「FACE2021」では、「困難にも向き合いながらさらなる成長を促進し、新たな価値を創造し、会社の『品質』を向上させる。」をビジョンとして、営業と技術サービスの一体化、事業間交流による新たな価値の創造等、時流に適合した事業軸体制の進化を目指して事業を展開してきました。

またこの3年間では、リスク管理の徹底を行うとともに、M&A、企業アライアンスの手段を検討する等、事業企画力の強化と経営資源の有効活用によって成長のための基礎固めを行ってきました。

「FACE2021」計画の達成という意味では、コロナ禍による行動制限や、半導体の供給不足、原材料価格の高騰、自動車の減産など厳しい状況下で推移したこと等により、最終年度における定量目標の計画値には未達となっていますが、親会社株主に帰属する当期純利益は過去最高を更新する結果となっています。

第一実業では、社会・事業環境において大きな変革が続く昨今の状況を踏まえ、企業運営の抜本的な見直しと、より長期的視野に立った戦略立案の必要性から第一実業の存在価値や使命を再度定義し、新たな経営理念と2030年のあるべき姿を見据えた成長戦略「V2030」を策定しています。

また、「V2030」からのバックキャスティングにより、2022年度から2030年度までの各3年間を「創造」、「成長」、「飛躍」の期と位置づけ、新中期経営計画「MT2024」(創造期)を策定し、事業を展開しています。

新たな経営理念、成長戦略と中期経営計画「MT2024」の概要は以下の通りです。

新経営理念と成長戦略「V2030」(V:Vision)

新経営理念

  • Mission (果たすべき使命):
    • 人をつなぎ、技術をつなぎ、世界を豊かに
  • Vision(あるべき姿):
    • 次世代型エンジニアリング商社
      • 時代の一歩先を行くモノづくりパートナーを目指し、当社のエンジニアリング機能を核として継続的な価値の提供によりグローバルにお客様事業の成長と持続可能な社会の実現に貢献する
  • Value (価値基準):
    • 信頼:
      • 社内外の関係者と協調し、ステークホルダーからの期待や社会的責任と当社目標を一致させながら、やりがいに溢れ、個人が尊重され、成長を実感できる会社を目指す
    • 成長:
      • 独自のエンジニアリング機能によるモノづくりへの貢献とともに、積極的な成長市場への投資・事業領域の拡大により継続的な成長を目指す
    • 貢献:
      • 経営の透明性と会社の継続的な品質の向上を通じて、重要な社会課題に積極的に取り組むことで持続可能な社会の実現に貢献

上記の経営理念を実現させるための、6つの基本戦略と2030年度の目標

1.「V2030」 基本戦略

  1.  積極的な投資
  2.  PL経営+BS経営
  3.  マルチステークホルダーを意識した経営
  4.  モノ売りから「モノ×コト」売り
  5.  グローバルの成長を取り込む
  6.  DX推進

2.「V2030」 定量目標(連結)

  • 売上高:300,000百万円、営業利益:12,500百万円、ROE:10%

新中期経営計画「MT2024」(MT: Medium-Term Business Plan)

定性目標

  1. 成長に向けた事業戦略
    1.  エンジニアリング機能の強化
    2.  戦略的事業投資
    3.  グローバル企業とのビジネス拡大
    4.  DX強化
  2. 成長に向けた事業戦略
    1. ガバナンスの深化
    2. リスクマネジメントの強化
    3. 財務戦略の強化
    4. 人財戦略の強化
    5. サステナビリティ経営の推進

第一実業では、従来のハードウエア販売一辺倒ではなく、ソフトウェアも含めたさまざまな最適化提案が求められている時代の変化に対応するため、AI・IoTを駆使した提案やエンジニアリング力を生かした提案など、「モノ売り」に「コト売り」の要素を加味したスタイルへの移行を果たしながら、顧客の期待に応えられる商社であり続けることを目指しています。

就活で第一実業を志望する皆さんは、新たな企業理念の体系や、中期経営計画を参考にしながら、事業の質的な変化と求められる人材像をしっかりと理解して選考に臨んで下さい。

西華産業株式会社

2022年3月期連結決算  (2021年度)

取扱高 (百万円) 134,261
売上高 (百万円) 85,307
経常利益 (百万円) 3,879
親会社株主に帰属する当期純利益(百万円) 2,246
包括利益(百万円) 2,328
従業員数(人) 977
子会社 19社
関連会社 8社

西華産業及びグループ会社は、電力、化学・エネルギー、産業機械、素材・計測分野の機械設備並びに機器、およびこれらに附帯する製品の販売、サービス等に係る事業を国内外にわたって展開しています。

具体的な事業セグメント(取扱製品・サービスの領域)は以下の通りです。

  • 電力事業:
    • 発電設備、環境保全設備、および関連機器
  • 化学・エネルギー事業:
    • 一般産業向発電設備、環境保全設備およびそれらの関連機器並びにプロセス用製造設備
  • 産業機械事業:
    • 新素材・繊維、醸造・食品、出版・印刷、プラントエンジニアリング等の機械設備、各種素材、原材料(繊維原料、プリント基板等)および最先端計測機器 等
  • グローバル事業:
    • 水中ポンプ、排水処理機器、繊維・化学向機械設備、原材料(繊維原料)およびエレクトロニクス実装関連設備 等

2022年3月期(2021年度)連結業績概要

西華産業の2022年3月期におけるグループ連結業績については、化学・エネルギー事業およびグローバル事業の売上が増加した結果、売上高は853億7百万円(前期比18.6%増)という結果でした。

尚、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を2021年度の期首から適用しているため、前年度の業績もこの会計基準を適用した上での比較としています。

利益面では、営業利益は38億24百万円(前期比48.2%増)、経常利益は38億79百万円(前期比33.5%増)となりました。一方、親会社株主に帰属する当期純利益は22億46百万円(前年比17.5%減)という決算になっています。

2022年3月連結決算での、事業セグメント別の業績概要は以下の通りです。

2022年3月連結決算セグメント別業績概要

事業名 外部顧客売上高(百万円) 売上構成比 セグメント利益
(百万円)
利益構成比
電力事業 11,363 13.3% 1,192 31.2%
化学・エネルギー事業 22,261 26.1% 745 19.5%
産業機械事業 35,191 41.3% 1,143 30.0%
グローバル事業 16,490 19.3% 733 19.2%
合計 85,307 100.0% 3,815 99.9%
調整額 9
計上額 85,307 3,824

中長期計画

西華産業グループは、創業以来「社業の発展を通じ社会に貢献する」を社是として事業を展開しています。

現在、2020年4月より3ヵ年の中期経営計画Re-SEIKA 2023を策定し、「変革と挑戦。強く価値ある会社へ」を掲げて事業を推進しています。

中期経営計画Re-SEIKA 2023の基本方針は以下の通りです。

  • 今までの考え方や行動を変え(改革 Re-formation)
  • あらゆる困難に何度でも挑戦しながら(再挑戦 Re-challenge)
  • 持続的な成長サイクルを構築し(回復 Re-gain)
  • 更なる企業価値の向上を実現する新たなステージ(再出発 Re-start)とする

この基本方針の基で、グループ収益の拡大、収益基盤の強化、新たな収益源の開拓、経営基盤の強化を基本戦略として具体的な取り組みを開始しています。

基本戦略

  1. グループ収益の拡大
    • 西華産業単体の各事業とグループ各社を事業内容毎に「事業ユニット」としてグルーピングし、一体化した事業運営を図る
  2. 収益基盤の強化
    • 各事業を基礎収益分野と成長収益分野とに区分する。事業ポートフォリオの最適化を進め、経営資源の効率的な投入を適宜実施、推進する。
  3. 新たな収益源の開拓
    • 新たな収益源の開拓のため継続的に経営資源を投入する。そして、西華産業グループの持続的な成長基盤構築を促進する。
  4. 経営基盤の強化
    • 財務体質の安定化を図る。IT化・DX推進等による業務の効率化、職場環境の充実、人財育成などにより、組織力を強化する。

 

  • 経営数値目標
    • 2023年3月期の営業利益:37億円、当期純利益:25億円

また、就活で西華産業を志望する皆さんは、2030年に向けた長期経営ビジョン「VIORB 2030 (ヴィオーブ2030)」もしっかり理解しておきましょう。

概要は以下の通りです。

  • 西華産業の存在意義:
    • エネルギーおよび産業のインフラ分野に強みを持つ商社を核とする企業グループとして、地球環境と調和したサステナブルなエネルギー創出・産業活動を支援して行きたい。

 

  • 事業面での重点分野:
    • 以下の4点をキーワードとして掲げ、時代の流れに応じたユーザーニーズと技術を的確に捉えて対応することで、ビジネスを創り上げていく。
      1. 脱炭素のユーザーニーズと技術革新を機敏に捉えビジネス化
      2. 省エネ・省資源に関する産業界の恒久ニーズへの支援を拡大
      3. サーキュラーエコノミーの進展・実現の動きへの対応を強化
      4. デジタルトランスフォーメーションを広義に捉え商機を探求

上記は中長期計画の一部に過ぎません。

就活で西華産業を志望する方は、「事業環境の変化への対応、開拓精神、働きがい、活力や成長」といった西華産業が重視する価値観を自分事として考え、上記のビジョンや成長戦略を把握して、自分自身のビジョンや志望動機を固めていきましょう。

まとめ

専門商社を目指す就活生は、その分野の代表的な企業を深く研究することが不可欠です。各社の戦略に違いがあり、その特徴を自分の価値観や強み、就活の軸に照らして吟味して、志望動機を磨いていきましょう。

そのマッチングが曖昧だと、上位企業の選考には勝ち残れません。「商社ビジネス」への憧れや、海外志向から志望業界にするのは良いですが、専門分野と企業研究に時間をかけて取り組んでください。

機械専門商社の場合国内の卸売りがメインの業態にはなりますが、中国やアジア諸国をはじめ海外に展開している企業も数多くあります。興味が繋げた方は、ぜひ積極的にチャレンジしてください。

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