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【就活の業界研究】:人材業界の現状と課題を把握して、近未来について考えてみよう

就活初期にできるだけ幅広い業界・業種を理解するために、業界研究コンテンツを作りました。

「就活の答え」では人材業界を、以下の項目に沿って解説していきます。

人材業界の6つのポイントを押さえよう

  • 人材業界の特徴とビジネスモデル
  • 人材業界の現状と課題・未来
  • 人材会社にはどんな仕事があるのか、職種の情報
  • 人材会社に働く人のモチベ―ションは何か
  • 人材業界に向く人、向かない人はどんな人か
  • 人材業界の上位企業の特徴と業績

この記事では人材業界の現状と課題、そしてそこから予測できる近未来の方向性を分かり易く解説します。人材業界入門編として活用してください。

人材業界の現状と課題

人材業界の現状

2019年現在の人材業界は活況を呈しています。

人材業界に対してお金を払っているのは誰かを考えると、それは人材を欲しい企業です。企業が人材を補充、拡充したいと思うと動機はシンプルです。

自社の業績が基本的に好調(悪くはなく)、人材を拡充して更に成長を目指すか、少なくとも現在の状況を維持するために、不足しがちな人材を補充しておいたいと思うからです。

つまり人材企業にとって、クライアントである求人企業が好況であれば、人材企業のビジネスにとってプラスになることは明らかです。

供給サイドから見ても、好況であれば労働者も「もしかしたら、今よりもっと好条件の企業に勤められるかもしれない」、「好況であればこそ、思い切ってチャレンジできる」と思って、転職市場にエントリーする人が増え、人材ビジネス全体がプラスになります。

一方、不況になれば企業側も売り上げが伸びない中で、利益を少しでも出す方法はコスト削減が手っ取り早い方法になります。

企業のコストの中で人件費が大きな割合を占めるため、不況期にまず行うのは採用の抑制、それでも足りなければリストラの実となります。人材ビジネスと広告ビジネスは不況に際して真っ先に影響を受けるビジネスなのです。

人材業界の労働環境

人材業界は景気に大きな影響を受ける業界であるため、好況であっても人材企業の労働力を増やせないというジレンマがあります。

人材企業であれば「人材を大切にしているイメージ」は大切なので、不況になっても大規模なリストラはし難いため、好況時は特に少数精鋭で多くの業務をこなさなければならない構造です。

また人材業界内の競争も厳しく、達成しなければならない数字のプレッシャーも高い業界です。従って向き、不向きがはっきり出る業界の一つです。

売手市場・人手不足、ミスマッチ、2020年オリンピック後

就活生にとって、人材業界をイメージするのに最も直接的な言葉は「売手市場・人手不足」でしょう。事実ここ数年の新卒求人市場は間違いなく売り手市場です。社会全体をみても、団塊世代の労働市場からの撤退(リタイア)、少子化による若年労働力の減少とともに、生産年齢人口(主な働き手となる15~64歳人口)は7484万3915人となり全人口の59.77%にとどまっています。

日本の総人口に占める生産年齢人口の割合は、1990年代半ばには70%近くありましたが、この30年弱で10%も減少しているのです。またアベノミクスによる金融緩和やオリンピック需要によって、現在は労働力不足が深刻化しているため、新卒・転職市場も活況を呈しています。

更に、大卒新卒の入社後3年後の離職率が30%を超えていることでも分かるように、「転職」はもはや「あたりまえ」の時代になっています。入社後、自分の思い描いていた仕事ができなかったり、逆に企業側の期待に応えられないミスマッチが起こって結果的に「転職市場」に人材がプールされていく傾向が高まっています。

10年前のリーマンショックによる経済低迷期の新卒就活の難しさ(買い手市場)、リストラによる労働力調整が行われていた時とは隔世の感があります。

このように材市場は短期的には国内の景気の動向に大きな影響を受け、中長期には生産性人口の減少と年齢構成の変化に影響を受ける業界です。

人材業界内では、東京オリンピック後の景気の冷え込み、2019年10月の消費税増税が国内消費に与える影響で国内経済が冷え込むと、人材市場にもネガティブな影響が避けられないと考えられています。

派遣労働も不況になると企業は真っ先に雇用の調整弁として派遣労働者や契約社員を雇い止めします。好況であれば営業や事務のサポート要員として派遣市場も活発になるため、人材紹介・人材派遣とも景気の動向の影響を受ける業界です。

人材業界の課題

統合と専門性

人材業界は基本的に自ら需要を創り出せない業界です。従って人材需要を取り合うビジネスのため、競争は激しい業界となります。

量の確保はM&Aなどにより人材会社を買収、統合して規模を拡大する戦略がありますが、これは大手人材会社しかできない戦略です。

例えば、リクルートが、派遣事業首位のスタッフサービスを買収し、世界の人材派遣業界ランキングでも7位になったのも統合戦略です。最近では  HRテクノロジー事業を海外展開するため、世界各国で求人情報検索サイトを運営するIndeed, Inc. 株式を取得して 連結子会社にした例などがまさにその戦略です。

人材に関するデータを出来る限り多く持つことは、人材に関するあらゆるビジネスに転用、応用ができ、ワンストップで全て任せられる企業というポジションをつくれるのです。

一方、「専門分野の人材に特化する」戦略もあります。例えば、新卒、技術者、IT、Web、医者、看護、介護等の専門分野に特化した人材サービスを行うことによって、その専門分野のシェアをとっていく戦略があります。中小の人材紹介や人材派遣企業が生き残るための有効な戦略です。

人材の質を高める

身もふたもない言い方になってしまいますが、人材業界の商品は「人」そのものであり、スキルセット、クオリティの高い人がより商品価値があり、売り易い商品です。

そのような人材をできる限り多く自社のプールに入れることが第一に求められることですが、自社で研修や教育を行って人材の商品価値を上げる努力も重要になってくるでしょう。

人に対するきめ細かなケアやサービスが充実していれば、その人材会社を選んで登録する人も増え、その人達の質を上げていくことで、顧客である企業の満足度を上げていく「正の循環」をつくっていく戦略です。

求職者はなるべく同じ企業で、長期的に働きキャリアを形成したいというニーズがあるのは一般的ですが、企業側は正社員雇用に積極的ではなく、派遣社員や契約社員として足りない労働力を補おうとしているため、そこにギャップがあるのが現実です。

特に派遣労働者は正社員と同じような労働をしていても、賃金が極端に安く保証もないため社会的な問題としても取り上げられています。

今後生産年齢労働力が減少していくのは明白であるため、人材企業、特に人材派遣業がいかに「人」に対するケアやサポートをするのかも一つの課題になっています。もちろん政治・政策的なバックアップも必要ではありますが、人材企業として取り組む余地も大きい分野と言えます。

リファーラル・リクルーティングへの対応

リファーラル・リクルーティングとは、社員に社員の知り合い、友人関係のコネクションのなかから、自社に入社して活躍してくれそうなポテンシャルのある人材をリコメンドしてもらうリクルート方法です。外資系企業で良く行われています。

この方法で企業が人材を獲得できると、企業は人材会社に人材紹介手数料を払わなくてよく、社員の目を通じて適性やポテンシャルをスクリーニングしているためミスマッチが起こりにくいというメリットがあります。

人材紹介手数料に関しては、日本の30%基準は世界の他の人材市場の奇人と比較すると高い傾向です。欧州市場では20~25%、アメリカは15~25%、アジア諸国では15~25%が水準であるため、人材市場がグローバル化してくると人材紹介手数料率は低くなるリスクもあります。

実際にアメリカではリファーラル・リクルーティングが転職サイトよりも多く活用されています。このトレンドが日本企業に定着していくと人材紹介会社にとってはマイナスに働きます。

逆に言えば外資系ヘッドハンティング会社のように、企業に紹介して採用された後も定期的にコンタクトをとって、その人の周辺の人材にコネクションを拡げたり、ポテンシャルのある人材を人材紹介会社の方からアプローチしてプールしておく、企業に売り込む等の活動が重要になってくるでしょう。

人材業界の未来

グローバル展開

長期的に日本の人口、生産年齢人口が減少する中で人材企業が成長するために、海外の人材ビジネスに進出する大手企業が増えています。

海外の人材企業を買収して子会社化し、その事業の売上・利益を連結決算に取り込む企業が増えています。

実需という意味でも、日本企業もグローバル化が進行しており、企業経営にとって日本人、外国人の差はなく、優秀な人材であれば海外・国内問わずに外国人がマネージメントを務めるのが普通になっています。そこに人材会社のビジネスチャンスが広がっています。

このトレンドに人材会社も対応すべく、欧米の人材会社を買収する、業務提携を結ぶ等の事例が増えています。代表的な例がリクルートホールディングスであり、既に海外売上高比率が35%を超えるグローバル企業の顔を持っています。

日本の人材サービスを海外に導入、または日本人の人材を海外に派遣、逆に海外の優秀な人材を日本企業に向かい入れる等の事業がはじまっています。

更に、人手不足が深刻な日本国内の特定の産業に対しては、外国人労働力の受け入れというビジネスも展開できるでしょう。

この分野の現状は現地や国内のブローカーや斡旋団体等が非常にグレーな市場を形成していますが、将来的に外国人労働者の待遇などで人権問題にもなりかねないため、政府の政策の整備とともに信頼できる人材企業がシステムに参画していくチャンスはあります。

HRテックの活用

HRテックには社員の生産性やモチベーション、パフォーマンスをデータ化してその要因を分析し、フィードバックすることによって一人一人のモチベーションや生産性の向上を促し、社員の競争力をあげていくメリットがあります。

また、企業の採用の決定プロセスや人事評価、配置やポストの割り振りは、非常に属人的な意思決定によることが多く、ミスマッチや不公平の原因にもなってきました。それによって社員の「やる気」を削ぎ、マイナスに働くこともある訳です。

HRテックは社員や採用候補者の生産性やモチベーション、パフォーマンス等の定量データを可視化して、意思決定プロセスに加えることにより、ミスマッチや不公平を減らして、人材が適材適所でモチベーションを高く保って働ける環境をつくることにも応用できます。

2019年夏に、リクルートが新卒候補者の内定辞退率データを「採用の判断には使用しない事」を条件に企業に販売していたことが発覚し、社会的な問題になりました。これはHRテックの活用事例としては個人情報を提供している学生を裏切る行為と言え、データ活用の悪例となってしまいました。

しかしある企業にとってはお金を払っても欲しいデータであったということも事実です。このように人材会社がそのノウハウを屈指してITやAI技術を組み入れ、HRに関する新しいビジネスを開発・提供していくことも新たなビジネスになっていくでしょう。

まとめ

以上駆け足で、人材業界の現状と課題、そして未来への方向性や戦略の概要を解説してきましたが、興味を持てた方は、人材業界の具体的な職種や、仕事の内容、人材企業に勤めている人の「やりがい」や「適性」についてもチェックしておきましょう。

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