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【就活の業界研究】:医薬品専門商社の概況をチェックしよう

「就活の答え」では代表的な専門商社の概況を専門分野別で紹介していきます。

この記事では医薬品を主に一部医療機器を扱っている専門商社の内、上位企業5社の概況を直近年度の有価証券報告書や中期経営計画を基にまとめています。短時間で読めるように重要なポイントをコンサイスにまとめていますので参考にしてください。

またこの記事で言及している医薬品卸の上位4社、メディセオ(メディパルホールディングスの医薬品卸売企業)、アルフレッサ、東邦薬品、スズケンは、2020年10月に厚生労働省所管の独立行政法人である「地域医療機能推進機構」が発注する医薬品の入札で談合した疑いがあるとして、公正取引委員会が強制調査を行っています。医薬品専門商社を就活の対象に検討している就活生は、このニュースの動向やその背景も理解しておきましょう。

これらの企業では、この事態を厳粛に受け止め、これまで実施してきたコンプライアンス遵守の施策に加え、新たな再発防止策を実施し、今後、独占禁止法違反に関する被疑を受けることのないよう取組みを強化しています。

専門商社と一口に言っても、国内外のメーカー企業に製造に必要な原料、素材、部品などを主に輸入して供給する上流部分を主な事業とする商社、製品や商品を国内のユーザーや小売業に卸売することを主な事業にしている商社、その両方を事業としている商社があるため注意が必要です。

それによって「海外」への向き合い方も違っています。専門的に取り扱っている分野によって、就活生の専攻や強みが活かせるかも違ってきます。企業によっても戦略に違いがあるため、商社毎の事業の内容や経営戦略を把握しておきましょう。

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代表的な機医薬品・医療機器専門商社の業績と概況

株式会社メディパルホールディングス

2021年3月期連結決算(2020年度)

売上高 (百万円)3,211,125
経常利益 (百万円)52,968
親会社株主に帰属する当期純利益(百万円)23,926
包括利益(百万円)42,580
従業員数(人)12,971
外、平均臨時雇用者数7,617
子会社27社
関連会社18社

メディパルホールディングスはグループで「医療用医薬品等卸売事業」「化粧品・日用品、一般用医薬品卸売事業」「動物用医薬品・食品加工原材料等卸売事業」の事業セグメントで、医薬品、化粧品・日用品、動物用医薬品等の販売やサービスの提供を主とする事業活動を展開しています。

メディパルホールディングスはホールディングカンパニーであり、各事業は中核となる事業会社及びグループ企業が担っています。

中核事業の医療用医薬品卸売事業は、株式会社メディセオや株式会社エパルス他、計10社が行っています。

化粧品・日用品、一般用医薬品卸売事業は、株式会社PALTAC(パルタック)が担っています。ちなみにPALTACは2021年3月期の売上高は1兆円を超える上場企業です。

メディパルホールディングスの2021年3月期におけるグループ連結業績は、売上高が3兆2,111億25百万円(前期比1.3%減)となり、若干の減収という結果でした。

利益面では、営業利益が385億76百万円(前期比27.4%減)、経常利益529億68百万円(前期比22.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益239億26百万円(前期比37.0%減)の減益の決算となっています。

尚、就活生が知っておくべきニュースとしては、メディパルホールディングス傘下の医薬品や医療機器・材料卸売を手がけるメディセオ(東京都中央区)、エバルス(広島市)、アトル(福岡市)の3子会社で、45歳以上勤続10年以上の社員を対象にした希望退職を募集したことにより、2020年度の決算で特別退職金の計上をしています。(2021年3月期の純利益の減益の一因)

2021年3月期連結決算での事業セグメント別業績概要は以下の通りです。

2021年3月期セグメント別業績概要

事業名外部顧客売上高(百万円)売上構成比セグメント利益
(百万円)
利益構成比
医療用医薬品等卸売事業2,109,05565.7%10,52227.5%
化粧品・日用品、一般用医薬品卸売事業1,032,92632.2%25,47466.5%
動物用医薬品・食品加工原材料等卸売事業69,1432.2%2,3096.0%
合計3,211,125100.0%38,306100.0%
調整額269
計上額3,211,12538,576

メディパルホールディングスは現在、「2022メディパル中期ビジョン Change the卸 Futures- 未来への変革」を掲げ、既存事業のさらなる効率化と機能の拡充、全国のインフラと人材を活用した新規事業の拡大、グループ各社の機能・資源を活かした成長分野の事業展開を行っています。

「2022メディパル中期ビジョン」の基本方針は、『社会と顧客に貢献する新たな枠組みを構築し、収益基盤の拡大と持続的な成長を実現します。』としています。

医薬品業界では、薬価基準制度の改革や後発医薬品の普及拡大などが進められています。

現行は原則として2年に1度実施されている薬価改定が2021年度からは中間年の実施も予定されており、今後一段と厳しい事業環境になっていくことが予想されています。

医療用医薬品の流通の機能面では、厳格な温度管理を必要とする医薬品が増えている等、製薬企業からは高度な流通体制が求められています。

また新型コロナウイルス感染症の拡大により、オンライン診療をはじめとしたデジタル技術の普及が加速していくなどの環境の変化も激しい業界です。

これらの変化に対応し、必要とされる商品を、必要な時に、必要な量だけ確実に届ける仕組みを構築し、人々の安全・安心な医療を支える社会インフラとして、有事の際も止まらない盤石な流通の実現、また製薬企業から患者さんに至るまでのサプライチェーン全体の最適化・効率化を図るべく、卸機能を最大限に発揮するための様々な取り組みを展開しています。

メディパルホールディングスでは、既存事業のさらなる革新を進めるとともに、新規事業は「創造」から「拡大」へとステップアップさせ、様々な分野の企業とのパートナーシップを通じて社会と顧客に貢献する新たな枠組みを構築しています。

パートナーシップの事例:

  • U.グループホールディングス株式会社(旧みらかホールディングス株式会社、東京都新宿区)と戦略的な業務提携に関する合意
  • 超低温物流を含む優れたサプライチェーン・ソリューションをグローバルに提供しているCryoport,Inc.(米国テネシー州)と、日本における再生医療のサプライチェーン構築に関する戦略的提携に合意
  • SBIホールディングス株式会社(東京都港区)の完全子会社であるSBIインベストメント株式会社(東京都港区)は、CVC(コーポレートベンチャーキャピタル)ファンド「MEDIPAL InnovationFund」を共同で設立し、国内外のベンチャー企業へ投資・成長支援を実施
  • 株式会社エムティーアイ(東京都新宿区)との協業・取り組みを推進

新規事業の拡大では、PMS事業*を新たな収益事業に発展させることをめざし、株式会社ファルフィールド(東京都江東区)を設立し、2021年1月に医療用医薬品等卸売事業会社の3社が行っている同事業を集約しています。

*PMS事業:Post Marketing Surveillanceの意味で、主に医薬品の製造販売後の調査及び試験の実施の基準に関する省令(GPSP省令)に基づき、製品の品質、有効性、安全性を確認するために、医療用医薬品を発売した企業に対して法的に義務付けられた調査を受託する事業

就活でメディパルホールディングスのグループ企業を目指す皆さんは、個別の企業研究を深めることにプラスして、グループ全体の経営方針や成長のための戦略も理解しておきましょう。

アルフレッサ ホールディングス株式会社

2021年3月期連結決算(2020年度)

売上高 (百万円)2,603,169
経常利益 (百万円)31,918
親会社株主に帰属する当期純利益(百万円)24,501
包括利益(百万円)27,119
従業員数(人)12,045
外、平均臨時雇用者数2,423
連結子会社17社
持分法非適用関連会社8社
非連結持分法非適用関連会社15社

アルフレッサ ホールディングスは、グループ全体の経営ビジョンの策定、それに基づく経営計画の立案を行うとともに、グループとして経営資源を有効に活用し継続的な企業価値の向上を図る司令塔的な存在の持株会社です。

グループとしては、以下のような体制で事業を展開しています。

  • 医療用医薬品等卸売事業:アルフレッサ株式会社を中心とした医療用医薬品、医療用検査試薬、医療機器・材料等の卸販売
  • セルフメディケーション卸売事業:アルフレッサ ヘルスケア株式会社を中心とした一般用医薬品、健康食品、ヘルスケア関連商品等の卸販売
  • 医薬品等製造事業:アルフレッサ ファーマ株式会社を中心とした医薬品、医療用検査試薬、医療機器・用具、医薬品原薬等の製造販売
  • 医療関連事業:アポロメディカルホールディングス株式会社を中心とした調剤薬局の経営
  • その他事業:情報システムの運用、保守、開発事業、運送・倉庫業、保険代理、不動産管理、日用品雑貨消耗品等の販売、他

アルフレッサホールディングスの2021年3月期におけるグループ連結業績は、売上高が2兆6,031億69百万円(前期比3.5%減)となり若干の減収という結果でした。

利益面では、営業利益が206億72百万円(同56.6%減)、経常利益319億18百万円(同44.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益245億1百万円(同39.2%減)となり、大幅減益の決算となっています。

主力の医療用医薬品等卸売事業では、2019年10月と2020年4月の二度の薬価改定および新型コロナウイルス感染拡大に伴う医療機関における外来受診抑制や手術件数の減少等の影響による市場は縮小により、厳しい事業環境が続きました。

医療機関の経済状況の悪化に伴い納入価格交渉が厳しくなっていることや、医療機関への訪問規制によりプロモーション活動が制限されていることも響いた結果となっています。

2021年3月期連結決算での事業セグメント別業績概要は以下の通りです。

2021年3月期セグメント別業績概要

事業名外部顧客売上高(百万円)売上構成比セグメント利益・損失(百万円)利益構成比
医療用医薬品等卸売事業2,275,57687.4%18,30890.7%
セルフメディケーション
卸売事業
261,09910.0%2,40111.9%
医薬品等製造事業33,1921.3%-144-0.7%
医療関連事業33,3001.3%-369-1.8%
合計2,603,169100.0%20,196100.0%
調整額475
計上額2,603,16920,672

医薬品等製造事業に関しては「安心・安全・誠実なモノづくりの推進」「製造受託・医薬品原薬事業の推進」「製品ラインアップの拡充と販売力強化」「海外事業の拡充」に積極的に取り組んでいます。

アルフレッサグループは、2022年3月期を終年度とする「19-21中期経営計画 さらなる成長への挑戦 ~健康と ともに、地域とともに~」を策定して事業を展開中です。

主力の医療用医薬品卸売事業では、医療用医薬品No.1卸として勝ち続けるための変革を推進するとしており、具体策として以下の活動に注力しています。

  1. MS(マーケティング・ペシャリスト=医療用医薬品卸営業)機能のさらなる進化
    • 提案営業の強化
    • エリア戦略の実践
    • 地域包括ケアシステムへの取り組み
    • メディカル品への注力
  1. スペシャリティ商品への注力
  2. グループ物流の高度化、効率化と標準化

医療用医薬品卸売事業以外のセグメントの経営戦略は以下の通りです。

セルフメディケーション卸売事業:

「トータルヘルスケア・マーチャンダイジング・ホールセラー」を推進し、新たな付加価値による差別化と創造性を持つオンリーワン卸を目指す

医薬品等製造事業:

  1. 安心・安全・誠実なモノづくりの推進
  2. グループニーズに沿った製品の拡充
    • 医薬品卸売会社との連携強化
    • 製薬メーカー等からの承継品への注力
  3. 製造受託・医薬品原薬事業の拡大
    • グループを挙げた製造受託体制の確立
    • 競争力のある原薬製品の製造および海外販売
  4. 海外事業の拡充
    • 中国、欧米における診断薬・縫合糸の販売拡大
    • ベトナム事業の拡大

医療関連事業(調剤薬局事業)

  1. 機能に応じた店舗の再編
  2. 収益改善を目指した機能の効率化・高度化
  3. 多機能化による地域社会への貢献 (かかりつけ薬局機能+健康サポート機能、高度薬学管理機能)
  4. 各事業セグメントとの連携強化

就活生が知っておくべきニュースとして、国が推進する新型コロナウイルスワクチンの流通体制の構築(2021年1月、厚生労働省健康局)にあたり、アルフレッサホールディングの連結子会社6社(アルフレッサ、東北アルフレッサ株式会社、明祥株式会社、ティーエスアルフレッサ株式会社、四国アルフレッサ株式会社および株式会社琉薬が担当卸に選定され、新型コロナウイルスワクチンおよび関連商品の流通を通じて、円滑なワクチン接種への協力に貢献しています。

就活でアルフレッサグループ企業を志望する皆さんは、企業研究を進めるのは当然として、中期経営計画の概要を把握して、業界の現状と多様な戦略や施策、その背景や将来への方向性を理解しておきましょう。

株式会社スズケン

2021年3月期連結決算(2020年度)

売上高 (百万円)2,128,218
経常利益 (百万円)18,272
親会社株主に帰属する当期(百万円)7,895
包括利益(百万円)12,010
従業員数(人)15,041
外、平均臨時雇用者数3,264
子会社45社
関連会社7社

スズケン及びそのグループ企業では、医薬品の販売、製造及び保険薬局を主な事業としているほか、これらに付随する医療関連サービス等の事業を展開しています。

具体的な事業区分は、医薬品卸売事業、医薬品製造事業、保険薬局事業、医療関連サービス等事業(メーカー支援サービス、介護サービス他、医療機器製造、その他)、となっており、医薬品卸業務に留まらず、多角的に医薬品・医療関連事業を展開しています。

事業の概要は以下の通りです。

  • 医薬品卸売事業:医薬品、診断薬、医療機器・材料等を販売する事業
  • 医薬品製造事業:医薬品、診断薬等を製造する事業
  • 保険薬局事業:医療機関からの処方箋に基づき調剤を行う事業
  • 医療関連サービス等事業:
    • メーカー支援サービス:医薬品の輸配送、希少疾病用医薬品の流通に関する総合的支援を行う事業等
    • 介護サービス:主に介護保険法に基づく介護サービスの提供等を行う事業
    • 医療機器製造:心電計、血圧計等の生体生理検査機器等を製造する事業
    • その他:医療関連書籍の販売等を行う事業

スズケンの2021年3月期におけるグループ連結業績は、売上高が2兆1,282億18百万円(前期比3.9%減)となり、若干の減収という結果でした。

利益面では、営業利益は91億56百万円(前期比71.9%減)、経常利益は182億72百万円(前期比55.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は78億95百万円(前期比72.0%減)となり、大幅な減益の決算となっています。

減収減益の主な要因は、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う受診抑制の影響により売上高伸長が抑制されたこと、コロナ禍における医療機関等の経営状況が厳しさを増すなか、医薬品卸売事業において価格引下げ要求が厳しさを増したことなどにより売上総利益率が低下したことが響いた結果でした。

2021年3月期連結決算での事業セグメント別業績概要は以下の通りです。

2021年3月期セグメント別業績概要

事業名外部顧客売上高(百万円)売上構成比セグメント利益
(百万円)
利益構成比
医薬品卸売事業1,989,42493.5%4,09345.4%
医薬品製造事業13,3870.6%1,28714.3%
保険薬局事業90,0504.2%1,45316.1%
医療関連サービス等事業35,3561.7%2,18424.2%
合計2,128,218100.0%9,019100.0%
調整額137
計上額2,128,2189,156

スズケンは現在2022年度を最終年度とする新中期成長戦略「May I “health” you? 5.0」を策定して事業を展開しています。5.0には日本が目指す新たなデジタル社会である「Society 5.0」において、社会の課題を解決できる新たな事業展開を目指す意味が込められています。

中期計画の戦略骨子は「第3の創業に向けた新事業の立ち上げ」、「各事業の成長と事業間シナジーの発揮」、「更なる筋肉質化」であり、それを具体化するために以下の3つの「One」を実現し、連動させることとしています。

中期ビジョン1: Only One 「第3の創業に向けた新事業の立ち上げ」

  1. デジタル化時代の新たなビジネスモデルの構築
  2. 地域医療貢献ビジネスモデルの追求
  3. プロダクトポートフォリオの拡充

中期ビジョン2: As One 「各事業の成長と事業間シナジーの発揮」

  1. 医薬品卸売のビジネスモデル再構築
  2. カテゴリー変化に対応した2つの流通モデルの確立
  3. 医薬品製造セグメントの事業改革
  4. 保険薬局事業の成長
  5. 介護事業の成長と黒字化
  6. 中国・韓国事業の更なる強化

中期ビジョン3: One point improvement 「更なる筋肉質化」

  1. 医薬品卸売オペレーションの抜本的な構造改革
  2. グループ間接機能の共同化
  3. グループ本社機能の適正化

上記は骨子のみですが、スズケンを志望する就活生は、是非この中期経営計画のコンセプトを理解して選考に臨んで下さい。

東邦ホールディングス株式会社

2021年3月期連結決算(2020年度)

売上高 (百万円)1,210,274
経常利益 (百万円)10,289
親会社株主に帰属する当期純利益(百万円)4,989
包括利益(百万円)8,027
従業員数(人)7,732
外、平均臨時雇用者数2,452
子会社69社
関連会社10社

東邦ホールディングス及びグループ会社は、医薬品卸事業を主に、以下の事業を展開しています。

  • 医薬品卸売事業:製薬メーカー等から医薬品及び医療関連商品を仕入れ、病院・診療所・調剤薬局等へ販売
  • 調剤薬局事業:保険調剤薬局経営、調剤薬局事業の管理事業
  • 医薬品製造販売事業:共創未来ファーマ株式会社によるジェネリック医薬品の製造販売および注射用医薬品の受託製造(ジェネリック医薬品は、主に東邦薬品株式会社に供給)
  • 治験施設支援事業:連結子会社の東京臨床薬理研究所(連結子会社)による治験施設の支援
  • 情報機器販売事業:情報処理機器の企画・販売

中核事業の医薬品卸売事業は、東邦薬品株式会社、株式会社セイエル他グループ企業(全15社)が事業を展開しています。

東邦ホールディングスの2021年3月期におけるグループ連結業績は、売上高が1,210,274百万円(前期比4.2%減となり、若干の減収という結果でした。

利益面では、営業利益4,303百万円(前期比75.5%減)、経常利益10,289百万円(前期比56.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益4,989百万円(前期比69.3%減)となり、大幅な減益の決算となっています。

医療用医薬品市場は、2020年4月の薬価改定やジェネリック医薬品使用促進をはじめとする医療費抑制策の影響に加えて、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う受診抑制の影響や緊急事態宣言下での営業活動自粛の影響を受けた結果となっています。

2021年3月期連結決算での事業セグメント別業績概要は以下の通りです。

2021年3月期セグメント別業績概要

事業名外部顧客売上高(百万円)売上構成比セグメント利益・損失(百万円)利益構成比
医薬品卸売事業1,116,22992.2%3,97059.2%
調剤薬局事業91,0897.5%2,68840.1%
医薬品製造販売事業2,2500.2%72910.9%
治験施設支援事業2350.0%-140-2.1%
情報機器販売事業4690.0%-540-8.1%
合計1,210,274100.0%6,707100.0%
調整額*-2,403
計上額1,210,2744,303

*セグメント利益の調整額は、セグメント間の内部取引の消去、未実現利益の消去及び全社費用

東邦ホールディングスでは、医療ならびに医薬品業界の環境変化がますます加速しているなか、中期的な収益性向上のための施策として、医薬品卸売事業については、患者、医療機関、さらには在宅医療・介護に携わる専門職等の課題を解決する顧客支援システムの開発・提案に積極的に取り組んでいます。

また、ジェネリック医薬品の数量シェアが80%を超える時代を見据え、独自の検証により品質を担保したジェネリック医薬品を安定供給することによる収益の向上を目指しています。

これらの方針を背景に、東邦ホールディングスは株式会社スズケンと2018年7月に顧客支援システムの共同利用について合意しています。更に新たな流通モデルの共同展開として、安全、安価で高品質なジェネリック医薬品の安定供給を目指し、2019年4月1日にジェネリック医薬品の合弁会社「株式会社TSファーマ」を設立しています。

TSファーマは品企画、研究開発や製造の委託先の選定・交渉を行う機能を持ち、両社子会社の薬局などの需要を束ねてボリュームを活かして後発品事業にかかるコスト低減を図る計画です。

製品の販売は両社傘下のメーカーが行う新たな事業モデルであり、ジェネリック医薬品メーカーとの協業も進め、製品開発から配送までの共同化を見据える新しい取り組みです。

東邦ホールディングスとスズケンは、新型コロナウイルの感染所拡大のような「不測の事態」におけるバックアップ体制の構築までも想定したものとなっており、今後の動向が注目されるところです。

株式会社バイタルケーエスケー・ホールディングス

2021年3月期連結決算(2020年度)

売上高 (百万円)537,030
経常利益 (百万円)693
親会社株主に帰属する当期純利益(百万円)1,171
包括利益(百万円)7,672
従業員数(人)3,696
外、平均臨時雇用者数1,698
子会社20社
関連会社5社

バイタルケーエスケー・ホールディングスは東京都世田谷区に本社を持つ企業で、グループ企業と共に医薬品卸売事業、動物用医薬品卸売事業及びその他事業を行っています。

その他事業では調剤薬局事業、医薬品等の小売業、農薬等の卸売業、運送業、介護サービス業、医療機関に対するコンサルティング業等が含まれています。

主力の医薬品卸売事業では、株式会社バイタルネット、株式会社ケーエスケーが中核の企業として事業を展開しています。

バイタルケーエスケー・ホールディングスの2021年3月期におけるグループ連結業績は、売上高は、537,030百万円(前連結会計年度比4.5%減)となり、減収という結果でした。減収の主因はコロナによる医療機関への受診抑制が続いたことと、2019年10月と2020年4月の2回にわたる薬価改定の影響によるものです。

利益面では、営業利益が2,260百万円(同163.6%減)、経常利益は、製薬メーカーからの受取事務手数料や受取配当金等の営業外収益を3,210百万円計上できたことで693百万円(同89.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,171百万円(同74.8%減)となり、大幅減益の決算となっています。

2021年3月期連結決算での事業セグメント別業績概要は以下の通りです。

2021年3月期セグメント別業績概要

事業名外部顧客売上高(百万円)売上構成比セグメント利益・損失(百万円)
医薬品卸売事業506,38994.3%-2,542
動物用医薬品卸売事業9,8111.8%401
その他20,8293.9%-169
合計537,030100.0%-2,310
調整額50
計上額537,030-2,260

バイタルケーエスケー・ホールディングスは、長期ビジョン(2025年にグループの目指す姿)として、「医療・介護を支える商品やサービスを戦略的に提供することにより、地域・コミュニティのヘルスケアになくてはならない存在となる」を掲げています。

2025年には団塊の世代が75歳以上の後期高齢者になる2025年問題を控え、今後もより一層エリアに密着・深耕し、地域のヘルスケアの様々な課題に対して長期ビジョンに基づいたサポートやソリューションの提供に注力して事業を展開しています。

長期ビジョンの実現のため、現在の中期経営計画では、以下の中期ビジョンをテーマに掲げています。

中期ビジョン:

「選ばれる企業集団になる」

  1. 低成長下においても利益を創出し続ける医療用医薬品卸売事業体制の確立
  2. エマージングビジネス(医療用医薬品卸売事業以外の事業)の成長・拡大による収益増
  3. グループ経営体制の強化

定量目標としては中期経計画の最終年度にあたる2022年3月期には、売上高542,200百万円、営業利益1,600百万円、経常利益4,200百万円、親会社株主に帰属する当期純利益4,000百万円を目標として、「選ばれる企業集団になる」の中期ビジョン実現のため、4つの基本方針となる「効果的・効率的グループ経営によるグループ総合力の発揮」、「提供機能の拡充・整備と成長領域へのフォーカス」、「地域のヘルスケアのコーディネートとサポートやソリューションの提供」及び「強み・リソースを活用した新たな収益策や事業の展開」を柱として事業を展開しています。

具体的には以下の戦略課題への取り組みを強化しています。

  • グループ経営戦略
    • 資本コストを意識した資本活用と事業展開
    • 基幹システムのオープン化
    • 女性活躍推進及び人材育成
    • コーポレートコミュニケーション体制の整備
    • CSR、コンプライアンスの徹底
  • 医療用医薬品卸売ビジネス戦略
    • スペシャリティ薬(希少疾病用医薬品やバイオ医薬品等)への対応
    • ワクチンシェアの向上
    • ヘルスケアコーディネート機能の深化と地域のヘルスケアの課題解決をサポート
  • エマージングビジネス戦略
    • 新商品・サービスを含めた注力分野の選定と推進体制の整備
    • 福祉用具等のレンタル事業の強化
    • ロボケアセンターの設立
    • サードパーティロジスティックス(3PL)事業等、新たな収益の獲得

まとめ

専門商社を目指す就活生は、その分野の代表的な企業を深く研究することが不可欠です。各社の戦略に違いがあり、その特徴を自分の価値観や強味、就活の軸に照らして吟味して、志望動機を磨いていきましょう。

そのマッチングが曖昧だと、上位企業の選考には勝ち残れません。「商社ビジネス」への憧れや、海外志向から志望業界にするのは良いですが、志望動機と現実を意識して専門分野と企業研究に時間をかけて取り組んでください。

医薬品専門商社は売り上げ規模を大きく、製薬企業と共に国民の健康に貢献する重要な役割を担っています。製薬企業を志望する方は、この業界も併せて検討・研究してみてください。そして興味が繋げた方は、ぜひ積極的にチャレンジしてみましょう。

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「自己分析」は就活のイロハの「イ」ですが、時間がかかり大変です。そして自分を冷静に見つめ直すのも難しいものです。そんな時、力になるのは本格的な適職診断ソフト、「Analyze U+」です。

「Analyze U+」は251問の質問に答える本格的な診断テストで、質問に答えていくと経済産業省が作った「社会人基礎力」を基に、25項目に分けてあなたの強みを偏差値的に解析してくれます。本当のあなたの強みや向いている仕事を素早く「見える化」してくれる優れたツールなのです。

「AnalyzeU+」を利用するには、スカウト型就活サイト「OfferBox」への会員登録が必要です。もちろん全て無料で利用できます。

  OfferBoxは、自分のプロフィールを登録しておくだけで、あなたに関心を持った企業から選考のオファーがもらえるサイトなので、登録しておいて損はありません。 手早く自己分析を済ませ、就活の流れに乗っていきましょう。

<オファーボックス参加企業の一部>

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