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【就活の業界研究】:大手生命保険会社の現状と業績を把握しておこう

就活初期にできるだけ幅広い業界・業種を理解するために、業界研究コンテンツを作りました。何故それが大事かに関しては以下の記事を参考にしてください。

「就活の答え」では生命保険業界を、以下の項目に沿って簡潔に情報をまとめていますので活用してください。

生命保険業界情報の6つのポイントを押さえよう

  • 生命保険業界のビジネスモデルを理解しよう
  • 生命保険業界の現状と課題・未来
  • 生命保険会社にはどんな仕事があるのか、職種の情報
  • 生命保険会社に働く人のモチベ―ション、やりがいは何か
  • 生命保険会社に向く人、向かない人はどんな人か
  • 具体的な主要企業名
  • 大手生命保険会社の概況

この記事では生命保険業界の中で特に就活生に人気が高い日系大手生命保険会社・グループ12社の現況に加えて外資系生保3社、ネット専業生保1社のをまとめて解説します。就活生が、未来を生命保険会社に託したいと思うか、志望の意思を固める上での参考にして下さい。

下記目次にある生命保険会社の社名をクリックすれば、目当ての生命保険会社の概況データに遷移します。

生命保険会社の業績の見方

生命保険会社の場合、一般企業と同じ株式会社の形態をとる企業と、保険会社に認められている「相互会社」という形態をとる企業に分かれます。

相互会社とは、保険契約者一人一人が会社の持ち主であるため、大手と言えども株式を公開している上場企業は存在しません。従って、有価証券報告書の発行はされていませんが、決算や業績はそれぞれの企業のWebサイトでディクロージャ―資料として細かいデータが一般に公開されています。

保険会社のほとんどの契約期間は非常に長く、契約初期段階では契約獲得にかかるコストを回収できないため損出が生まれます。

また満期(契約終了)までに毎年生まれる利益を見積り、それを割り戻して決算年度に反映する必要があり、その年に支払う保険金・給付金・年金の支出も生じるため、その年に販売した生命保険商品に関する収支を事業年度ごとに決算で単純に表すことはできません。これが一般の事業会社の決算と根本的に異なるところです。

生命保険会社も毎年損益計算書を公開していますが、一般企業のように営業損益と営業外損益といった区分はなく、保険に係わる損益と資産運用に関する損益およびそれ以外の経費といった区分となっています。

就活の初期に各生命保険会社の業績をみるためには、以下の基本的なことを頭に入れておいてください。

損益計算書の構造

以下のチャートは生命保険会社の決算での損益の見方を説明しています。

また生命保険会社の利益を表す指標として「基礎利益」があります。

「基礎利益」は、保険料収入や保険金・事業費支払等の保険関係の収支と、利息及び配当金等収入を中心とした運用関係の収支からなる、生命保険会社の基礎的な期間収益の状況を表す指標で、一般事業会社の営業利益や、銀行の業務純益に近いものです。

基礎利益は損益計算書に項目が設けられているものではなく、経常利益から有価証券の売却損益などの「キャピタル損益」と「臨時損益」を控除して求めたものになります。

基礎利益の考え方

ソルベンシーマージン比率

ソルベンシー・マージンとは、「支払余力」を意味します。生命保険会社は将来の保険金などの支払いに備えて責任準備金を積み立てています。

通常予測できる範囲のリスクについては責任準備金の範囲内で対応できます。しかし、予想もしない出来事、例えば大災害や株価の大暴落など、通常の予測を超えて発生するリスクに対応できる「支払余力」を有しているかどうかを判断するための行政監督上の指標の一つがソルベンシー・マージン比率です。

就活にあたっては専門職以外、細かい算出方法を知る必要はありませんが、生命保険会社のソルベンシー・マージン比率が200% を下回った場合には、監督当局によって早期是正措置がとられることは常識として覚えておきましょう。

大手生命保険会社・グループの概況

日本生命保険相互会社

2020年3月期単体決算(2019年度)

経常収益(単位:百万円)6,479,945
内訳:保険料等収入4,526,109
内訳:資産運用益1,776,868
内訳:その他経常収益176,968
経常利益351,238
税引前当期純剰余205,166
当期純剰余181,410
基礎利益647,453
ソルベンシーマージン比率979.2%
従業員数71,871名(うち内勤職員19,515名)
連結子会社・法人数保険業・保健関連事業:22社、資産運用関連事業:57社、総務関連事業等:10社

日本生命は日本最大の生命保険会社であり、大樹生命をはじめとする国内保険子会社、海外保険会社のグループ全体では、顧客数は約1,488万人を超え、約80兆円の総資産など、世界各国の生命保険会社の中でトップクラスの水準を誇る企業です。

個人、企業に対する総合的なリスクコンサルティングサービスを提供するほか、資産運用では国内株式において、民間の最大級の機関投資家という側面も持っています。

日本生命の中期経営計画

日本生命ではでは、2017年度から2020年度を対象とした中期経営計画「全・進 -next stage-」を基に事業を展開しています。

「人生100年時代をリードする日本生命グループに成る」ことをスローガンに掲げ、2020年度までに「保有年換算保険料8%成長」「お客様数1,400万名」「グループ事業純利益700億円」「自己資本6.5兆円」の4つの経営目標を掲げています。

成長戦略として強化する領域を「超低金利下での収益性向上」、「日本生命グループの社会的役割拡大」、「グループ事業の着実な収益拡大」と定め、時代・顧客のニーズに合った商品開発や、現在のライフスタイルにあった販売チャネル展開、保険以外のサービス分野への展開(保育事業やヘルスケア事業など)を強化しています。

グループ事業では、日本生命とのシナジー効果が見込める国内保険・海外保険・アセットマネジメント事業において、「既存事業の成長」「新規出資」によるグループ事業の収益拡大を加速させる計画を実施中です。

資産運用面では低金利が長期化した場合でも、長期安定的な資産運用収益を確保すべく、「成長・新規領域への投融資」、「ESG融資の強化」、「資産運用基盤の強化」に注力しています。

また日本生命グループでは中長期的な収益機会の拡大を図るため、米国、オーストラリア、中国、タイ、インド、インドネシア、ミャンマーにおいても保険事業を展開しています。

国内のグループ生保事業:

  • 大樹生命(旧、三井生命:2015年12月に経営統合)
  • ニッセイ・ウェルス生命(旧、マスミューチュアル生命)
  • 他7社

海外事業(一部出資を含む):

  • 米国日本生命(Nippon Life Insurance Company of America)
  • オーストラリア:MLC(MLC Limited)
  • 中国:長生人寿(長生人寿保険有限公司)
  • タイ:バンコク・ライフ(Bangkok Life Assurance Public Company Limited)
  • インド:リライアンス・ニッポンライフ・インシュアランス(Reliance Nippon Life Insurance Company Limited)
  • インドネシア:セクイス・ライフ( PT Asuransi Jiwa Sequis Life)
  • ミャンマー(Grand Guardian Nippon Life Insurance Company Limited)

第一生命保険株式会社

2020年3月期単体決算(2019年度)

経常収益(単位:百万円)3,680,689
内訳:保険料等収入2,350,198
内訳:資産運用益1,074,327
内訳:その他経常収益256,163
経常利益290,696
税引前当期純利益179,213
当期純利益128,669
基礎利益422,132
ソルベンシーマージン比率984.4%
従業員数55,294名(内勤職10,893名、営業職44,401名)
子会社9社

第一生命グループは生保業界国内第二位の規模を誇る企業です。

第一生命ホールディングス株式会社(保険持株会社)の傘下で国内生命保険事業、海外保険事業、その他事業を各事業会社が展開する経営形態になっています。

国内保険事業:

  • 第一生命保険株式会社
  • 第一フロンティア生命保険株式会社
  • ネオファースト生命保険株式会社

海外保険事業(100%子会社)

  • 米国:Protective Life Corporation
  • オーストラリア:TAL Dai-ichi Life Australia Pty Ltd、TAL Dai-ichi LifeGroup Pty Ltd、TAL Life Limited、Asteron Life & Superannuation Limited
  • ベトナム:Dai-ichi Life Insurance Company of Vietnam
  • カンボジア:Dai-ichi Life Insurance (Cambodia) PLC.
  • ミャンマー:Dai-ichi Life Insurance Myanmar Ltd.

他、インド、インドネシア、タイの持分法適用関連会社(一部出資)を通じて生命保険事業を展開しています。

また第一生命はみずほフィナンシャルグループと全面提携をしており、共同で傘下の投資顧問会社や資産運良い部門を統合してアセットマネジメントOne株式会社を設立しています。

2018年7月にはみずほ銀行、他2社と「フィンテック」や「インシュアテック」と呼ばれる金融、保険とIT技術が融合した新サービスの研究促進のために提携を発表するなどの新分野創出にも注力しています。

第一生命グループの中期経営計画

現在の低金利環境の長期化や国内における少子高齢化の進展、医療・情報通信技術の進化等、を踏まえ、第一生命グループでは以下の項目を柱とした中期経営計画「CONNECT 2020」を基に事業を展開しています。

2020年度は中期経営計画の最終年度であり、第一生命グループは「お客さま」「地域・社会」「多様なビジネスパートナー」「グループ各社」との“CONNECT”(つながり・連帯・協働)を3つの成長エンジンの強化に向けた推進力とし、国内外の生命保険、アセットマネジメントの各事業が、従来の「保障」に加えて「資産形成」「健康増進」「つながり・絆」といった新たな価値を創造することで、顧客と社会課題を解決に注力しています。

以下はCONNECT 2020の骨子です。

国内生命保険事業

  • 新たな付加価値を備えた商品・サービスの提供
  • 国内3社体制を活かしたチャネルの強化・多様化
  • 外部とのパートナーシップの加速

海外生命保険事業

  • 先進国(米・豪)での利益成長拡大
  • アジア新興国での市場シェア拡大
  • アーリーステージ諸国(メコン地域)への展開による先行者メリットの獲得

資産運用・アセットマネジメント事業

  • 日・米・欧の各地域における市場成長の享受
  • 生命保険会社を含むグループ会社とののシナジーの最大化

イノベーションの創出

  • 先端技術の活用による利便性・生産性向上の効果獲得
  • ラボ組織を核とした新たなビジネス領域の検討加速

ダイバーシティ&インクルージョン

  • 視点・価値観の多様性、多様な働き方の推進
  • 社員のチャレンジ精神を後押しする仕組みの構築・個性が発揮できる風土の醸成

明治安田生命保険相互会社

2020年3月期決算(2019年度)

経常収益(単位:百万円)3,647,824
内訳:保険料等収入2,593,355
内訳:資産運用益981,072
内訳:その他経常収益73,396
経常利益235,464
税引前当期純剰余214,520
当期純剰余200,159
基礎利益591,655
ソルベンシーマージン比率1069.3%
従業員数43,676人(うち営業職員33,000人)
子会社等28社

明治安田生命は生命保険事業のパイオニアとしての相互扶助の精神や、人材こそが最大の経営資源との認識のもと、その価値向上をめざす観点から「人はタカラ」と書く「人財」と呼称する経営戦略にそった人財重視の経営を展開しています。

就活生の皆さんも小田和正さんの「言葉にできない」と家族の思い出の写真をテーマにしたコマーシャルを記憶している方も多いと思います。

明治安田生命の経営理念は、「確かな安心を、いつまでも – Peace of mind, forever」、企業ビジョンは「信頼を得て選ばれ続ける、人に一番やさしい生命保険会社」です。

これらのコンセプトに基づいて地域に根差したアフターフォローで「明治安田生命=アフターフォロー」ブランドを創造する戦略をとっているところに特徴があります。

明治安田生命の中期経営計画

現在、明治安田生命では企業理念の実現に向けて「イノベーション」(変革・創造)を興すべく、「中期経営計画(2017年4月~2020年3月)」および「企業ビジョン実現プロジェクト」を展開中です。

具体的には「成長戦略の拡大」、「経営基盤戦略」、「ブランド戦略」の柱の基、イノベーティブな取り組みと先端技術等によるイノベーションを実現するとしています。中期経営計画の骨子は以下の通りです。

成長戦略

お客様数の拡大:

  • 積極的な商品供給と充実したアフターフォローの提供(新しいサービスの導入を含む)
  • 専属チャネルの拡充とマーケットアクセスの拡充
  • ICTの活用等を通じた事務サービス基盤の整備

新たなマーケットへの取り組み:

  • 医療・介護をはじめとする第三分野商品のほか、高齢者・退職者向け新商品の開発、女性向け商品・サービスの提供
  • 投資型商品のラインアップの拡充
  • 健康情報等を活用した商品・サービスの研究・開発
  • 海外保険マーケッ:完全子会社化したスタンコープ社をはじめとする既存投資先の収益拡大
  • 今後の新規投資に向けて、先進国および新興国の調査・研究を継続

資産運用の高度化:

  • 国内外のクレジット投融資の強化:国内クレジットは3年間で約8,000億円、海外クレジットは3年間で約8,000億円
  • サステイナビリティ投融資:(3年間で約5,000億円)をはじめとする資産運用手法の高度化・多様化
  • アセットマネジメント事業の強化

先端技術等によるイノベーション:

  • 人工知能・ICT等をはじめとする先端技術・手法の調査・研究・開発を推進
  • ヘルスケア分野を含む新たなビジネスの創出

経営基盤戦略

ガバナンスの高度化:

  • 情報開示の高度化を含むステークホルダーとのコミュニケーション機会の拡充
  • ERM(統合的リスク管理)に基づく先進的な経営管理の浸透・定着
  • グループ経営管理態勢の高度化(国際会計基準・国際資本規制への対応を含む)を推進

ワーク・エンゲイジメントの向上:

  • ワーク・エンゲイジメント(一人ひとりが誇りとやりがいを感じながら活き活きとチャレンジングに働く状態)を実現するための人財力の持続的な向上、心身の健康増進、多様性受容と活躍促進
  • イノベーション推進に資する余力創出に向けての働き方の見直し

新たな企業理念の浸透:

  • 統一的・効果的なプロモーションを推進することで、新たな企業理念「明治安田フィロソフィー」に沿った企業ブランドを形成
  • 企業ビジョンの実現に向けて従業員一人ひとりが創造力を持って積極的・主体的に行動する風土を醸成すべく、社長をリーダーとする「企業ビジョン実現プロジェクト」を推進

住友生命保険相互会社

2020年3月期決算(2019年度)

経常収益(単位:百万円)3,085,037
内訳:保険料等収入2,224,303
内訳:資産運用益740,064
内訳:その他経常収益120,670
経常利益95,138
税引前当期純剰余49,046
当期純剰余49,337
基礎利益371,547
ソルベンシーマージン比率873.6%
従業員数42,954名 (職員10,973名、営業職員31,981名)
子会社等22社

住友生命も100年以上の歴史を持つ、日本を代表する生命保険会社です。

住友生命は、住友グループの生命保険会社ですが、住友グループと三井グループの企業同士の統合が進んでいるため、MS&ADインシュアランスグループとの業務提携をおこなっています。

また2018年にはソニー生命との米ドル建保険の取扱いに関する業務提携、アクサ生命とは、「介護関連サービスの共同開発及び共同利用」に基本合意し業務提携を発表しています。

住友生命の中期経営計画

住友生命では2020年度からの新たな3ヵ年計画「スミセイ中期経営計画2022」を策定し事業を展開しています。

人口構造の変化、デジタライゼーションの進展、働き方改革の推進など、社会全体に大きな影響を及ぼすと考えられる変化を的確に捉え、社会に貢献し、社会に信頼され、そして社会の変化に適応していくことによって「社会になくてはならない保険会社」の実現を目指す指針として、2022年度に達成すべき業績目標も決めています。

しかし、新型コロナウイルス感染症の流行によって、対面でお客さまに寄り添い、保険を届けるという強みが発揮できない状況になったため、上半期の業績に基づき目標を再設定しています。

またニューノーマルの時代においても「安心」や「健康」といった生命保険業の本質における存在価値を感じてもらえる会社であり続けるため、変化への対応とそれを可能とするための投資余力を確保するための既存業務からの大胆なリソースシフトを推進するために中期経営計画を改定しています。

中期経営計画の骨子は以下の通りです。

社会に貢献する SDGs達成への貢献

  • 住友生命「Vitality」の推進を通じて健康長寿視野会への貢献
  • 持続可能な開発目標「SDGs」の達成に向けた取り組みを推進
  • 「健康、安心、親しみ」のブランドイメージを確立

社会に信頼される ~すべての主語は「お客様」

  • 役職員一人ひとりがお客さまの視点で発想し行動していくことを徹底するため、「住友生命グループ行動規範」の浸透に注力
  • お客さま本位の仕事への転換・集中と健康でいきいきと働く職場を目指す「WPI(Work Performance Innovation)プロジェクト」を推進

社会の変化に適用する ~進化し続ける企業へ変換~

  • いかなる環境変化にも対応できる会社になるために、長期的な目線に立って企業体質を変革する取組み(サービス改革、人材づくり、インフラづくり、イノベーション創出)を推進

ソニー生命保険株式会社

2020年3月期決算(2019年度)

経常収益(単位:百万円)1,580,117
内訳:保険料等収入1,330,860
内訳:資産運用益193,718
内訳:その他経常収益55,537
経常利益88,720
税引前当期純利益83,025
当期純利益56,743
基礎利益96,168
ソルベンシーマージン比率2476.3%
従業員数(人)8,461名 (うちライフプランナ-5,164名)
子会社等2社

ソニー生命は1981年ソニー・プルデンシャル生命として誕生し、1987年にプルデンシャル生命との合弁を解消、1991年にソニー生命と社名を変更しました。

ソニー生命はライフプランナーによるライフプランニングとそれに基づいた、オーダーメイド保険に定評がある生命保険会社です。

ライフプランナーは、個々のお客様の経済状況や家族状況、夢や将来のプラン、人生に対する考え方を取材して、そのお客様に最適な生命保険を提案し、販売します。

その後も顧客とコンタクトをとりつつ、環境や考え方の変化に対するコンサルティングを行い,保障の点検や見直しをしていく営業手法です。

現在では、ソニー損保、ソニー銀行、ソニーフィナンシャルホールディングス等とともにソニーフィナンシャルグループを構成し、その中核を担う企業へと成長、ソニーの連結決算にも貢献度が大きい企業です。

ソニー生命の中期経営計画

現在の中期経営計画は2018年度から2020年度の3年間を対象にしています。

お客様本位の業務運営を骨子として、以下の5つの戦略を展開しています。

チャネル別戦略:ライフプランナーチャネル

  • 新規保険契約の80%を占めるライフプランナーを通じた販売チャネルでは、厳選採用・教育および育成の強化によりサービス・提供価値の水準を現状より一段高いレベルに引き上げる様々な施策を実行
  • 客さまのライフプランに必要な保障を設計するためのシミュレーションツールである「LiPSS」やお客さまとのコミュニケーションで得た情報を記録・更新する「カルテ」の活用を推進してコンサルティングセールス、コンサルティングフォローを強化

チャネル別戦略―代理店チャネル

  • 新規保険契約の20%を占めるパートナー(募集代理店)を通じた販売チャネルでは、パートナーの特性に応じた支援を拡充するとともに、サポーター(代理店営業職)の育成を徹底、パートナーのサービス品質を評価する報酬制度を導入で関係強化を図る

さらなる提供価値の拡大―新医療保険の発売・Fintechの活用

  • ソニー生命は創業以来、死亡保障を中心とした保険を販売していましたが、2018年7月に新たな医療保険を発売しています。更に、中期的にはFintechを活用した顧客への提案強化を推進する計画です

経済価値ベースの利益成長の実現

  • ソニー生命が使用使用している経営指標であるMCEV*を2020年度末時点で、1兆 8,000億円超の達成を目標にしています
  • 2019年度末時点のMCEVは1兆7,135億円

*MCEV: Market Consistent Embedded Value、未市場整合的エンべデイッド・バリューと訳されています。MCEVは生命保険会社の企業価値を評価する指標の一つです。就活時点ではMCEVがどういう数値なのかを知る必要はないと思いますが、興味のある方はソニーフィナンシャルホールディングス株式会社のプレスリリース等が参考になります。

T&Dホールディングス株式会社

2020年3月期連結決算(2019年度)

保険料等収入(百万円)1,753,508
資産運用収益(百万円)369,419
経常利益(百万円)125,422
親会社株主に帰属する
当期純利益(百万円)
67,103
包括利益(百万円)2,341
従業員数(内務職員)7,238人
従業員数(営業職員)11,820人
外、平均臨時従業員1,048人
子会社数15社
持分法適用関連会社3社

T&Dホールディングスは持株会社であり、その事業セグメントは生命保険会社別に「太陽生命保険」、「大同生命保険」及び「T&Dフィナンシャル生命保険」の3つに分かれています。

グループの事業としては保険及び保険関連事業(4社)、資産運用事業(7社)、総務・事務代行等関連事業(5社)があり、それぞれのグループ会社が事業を展開する構造になっています。

保険事業はメインの生命保険事業を展開する、太陽生命保険(株)、大同生命保険(株)、T&Dフィナンシャル生命保険(株)と少額短期保険業を行っているペット&ファミリー少額短期保険株式会社の4社で構成されています。

T&Dホールディングスの中期経営計画

T&Dホールディングスでは、2019年4月を始期とする3年間の「T&D保険グループ中期経営計画 Try & Discover 2021~共有価値の創造~」を新たに策定して事業を展開しています。

グループ連結の中期経営計画目標:

      • 新契約価値:2021年度、1700億円以上
      • 当期純利益:2021年度、730億円以上

傘下の生命保険会社の業績と中期経営計画での戦略は以下の通りです。

太陽生命保険株式会社

2020年3月期決算(2019年度)

経常収益(単位:百万円)802,538
内訳:保険料等収入593,679
内訳:資産運用益196,911
内訳:その他経常収益11,947
経常利益36,782
税引前当期純利益24,990
当期純利益15,817
基礎利益54,387
ソルベンシーマージン比率805.5%
従業員数10,404名(内務員2,333名、営業職員8,071名)
子会社・関連会社9社

太陽生命は、「100歳時代を先取りした最優の商品・サービスをご家庭にお届けすることにより、より多くのお客 さまの安心で豊かな暮らしを支える保険会社となる」をビジョンとして掲げています。

その実現のために営業職員等の教育・育成体制をレベルアップし、健康な暮らしの維持・改善に役立つ商品・サービスをより多くのお客さまへ迅速に提供することや、「太陽生命 マイページ」を軸とした各種サービスとの連携等、保険を中心とした総合的な生活応援サービスを実現し、コミュニケーションの基盤を強化すること等により、シニアマーケットでのトップブランドになることを目指しています。

大同生命保険株式会社

2020年3月期決算(2019年度)

経常収益(単位:百万円)1,015,124
内訳:保険料等収入818,070
内訳:資産運用益165,137
内訳:その他経常収益31,916
経常利益86,157
税引前当期純利益70,766
当期純利益50,450
基礎利益116,903
ソルベンシーマージン比率1335.3%
従業員数(人)内務職員3,100名、 営業職員3,746名
子会社等6社

大同生命は法人保険をメインに扱っている生命保険会社で、特に中小企業が加盟している全国法人会総連合(法人会)をマーケットとしています。経営者大型保障といわれる定期保険がメインの保険会社です。また税理士を代理店とする営業も行っています。

大同生命の中期経営計画「Go Beyond Daido 2021 ~企業保障の新たな時代への挑戦~」では、「法人・個人を一体としたトータルな保障の提供」というこれまでのコア戦略を強化しつつ、営業・保険引受・事務などのあらゆる事業領域で現状の枠組みを超える「構造改革」に取り組むことで、コアビジネスの持続可能性を一層盤石にする戦略をとっています。

商品・サービス面では様々なパートナーとの共創を通じ、人生100年時代の中小企業とその経営者が抱える社会的課題(健康増進、事業継続・承継等)に対応する商品・サービスを提供していく戦略です。

T&Dフィナンシャル生命保険株式会社

2020年3月期決算(2019年度)

経常収益(単位:百万円)354,495
内訳:保険料等収入335,910
内訳:資産運用益11,924
内訳:その他経常収益6,660
経常利益2,246
税引前当期純利益1,490
当期純利益1,065
基礎利益-5,063
ソルベンシーマージン比率1033.6%
従業員数内勤職員275名

T&Dフィナンシャル生命は、東京生命という保険会社が前身の生命保険会社で、2001年にT&D保険グループ入りをした企業です。

成長の見込まれる乗合代理店マーケット(金融機関・来店型保険ショップ等)における競争力を高め、お客さまや代理店から選ばれる会社となるべく、多様化するニーズに応じて、給付内容・付加価値サービス等を差別化した貯蓄性商品の開発・改定に取り組んでいます。

大樹生命保険株式会社

2020年3月期決算(2019年度)

経常収益(単位:百万円)863,718
内訳:保険料等収入667,776
内訳:資産運用益178,677
内訳:その他経常収益17,264
経常利益21,649
税引前当期純利益3,818
当期純利益724
基礎利益34,702
ソルベンシーマージン比率1,177.8%
従業員数(人)10,123名(うち営業職員 7,192名)
子会社等8社

三井生命保険が2019年4月に社名変更をしたのが大樹生命保険株式会社です。

三井生命保険(当時)は2015年12月に日本生命と経営統合を行っています。統合後3年を経過し、シナジー効果による収益力・成長力の強化が図られ、「再生」から「成長」へのステージを目指す新中期経営計画をスタートさせています。

大樹生命は日本生命グループの一員ですが、引き続き三井グループ各社が所属する「月曜会」のメンバーでもあり、三井グループとの良好な関係も維持しています。

大樹生命の中期経営計画の重点課題は以下の通りです。

      • 営業職員チャネルをコアに位置づけた「販売分野の成長」
      • 銀行窓販・代理店および日本生命への商品供給を通じた「元受分野の成長」
      • 「元受機能の強化と効率化」や「ホールセール領域における強みづくり」の取り組み強化
      • お客さま本位の業務運営とコンプライアンスの徹底
      • および人材育成と活気のある職場づくりを重要課題

2020年度は中期経営計画2020の最終年度として計画を着実に実行していくとともに、新型コロナウイルス感染症の影響による新しい生活様式の定着などの環境変化に対応しつつ、新たな中期計画を策定しています。

大樹生命を志望する就活生の皆さんは、新しい中期計画にも注目していきましょう。

富国生命保険相互会社

2020年3月期決算(2019年度)

経常収益(単位:百万円)741,870
内訳:保険料等収入533,527
内訳:資産運用益195,037
内訳:その他経常収益13,306
経常利益48,899
税引前当期純剰余37,219
当期純剰余34,113
基礎利益83,473
ソルベンシーマージン比率1290.8%
従業員数13,184人(お客さまアドバイザー10,323名、内務職員2,861名)
子会社等10社

フコク生命は「お客さま基点」という価値観を企業活動の原点に位置付け、徹底した差別化でお客さまから最も評価される会社を目指しています。それを実現するための人づくりを重視した経営を続けている企業です。

「堅実」、「地味」という言葉で語られることが多い企業ですが、社長と直接対話をする「車座ミーティング」や「メンター制度」、様々な交流会等があり社内は風通しが良く、職制や部門を超えて自由に話ができる風土に特徴があります。

現在は2019年度から2021年度の中期経営計画に取り組んでいます。

中期計画でもフコク生命の持続的成長のための好循環をつくるために、ES(従業員満足度)の向上をCS(お客さま満足度)の向上に結び付けていくことやFace to Faceの保険販売に拘っていくための前提となる営業職員の陣容およびコンサルティング力の更なる強化を重視しています。

朝日生命保険相互会社

2020年3月期決算(2019年度)

経常収益(単位:百万円)622,094
内訳:保険料等収入393,639
内訳:資産運用益139,776
内訳:その他経常収益88,678
経常利益31,056
税引前当期純剰余26,444
当期純剰余20,412
基礎利益29,641
ソルベンシーマージン比率942.8%
従業員数職員:4,098名、営業職員:12,485名
子会社等10社

朝日生命は2018年に創業130周年を迎えた歴史のある生命保険会社です。

お客様、社会、従業員に対する責任を経営の三大責任とし、ご契約者ならびに社会のために「まごころの奉仕」を行うことを経営の基本理念として特に「人」の育成を重視しています。

現在は2018 年度から2020 年度の3ヵ年の中期経営計画「TRY NEXT ~成長を実現し、未来を創る~」に取り組んでいます。

この中期経営計画では、「お客様満足・収益力向上」「シニア・第三分野への注力」「営業職員の育成重視」等のこれまでの経営の核となる考え方を堅持し、メインの営業職員チャネルに加え代理店チャネル等の拡充を図る「マルチチャネル化」の一層推進に注力しています。

また朝日生命ならではの新たな発想・変革を積極的に取り入れることにより、「独自性を発揮し、成長を実現するステージ」と捉え、以下の戦略を実行中です。

独自性を発揮する

      • 「介護保険といえば朝日生命」という存在感の発揮
      • 営業職員チャネルに加え代理店チャネル等の拡充を図る「マルチチャネル化戦略」の推進
      • 新たなお客様アプローチのスキームの開発

収益力を高める

      • 「クオリティー“業界1”の営業職員体制」構築に向けた改革
      • ICT(AI・RPA)等による業務運営の革新
      • 資産運用の高度化

未来を創る

      • 未来志向の人材づくり
      • ICT を活用した商品・サービス開発、デジタルマーケティングの強化等
      • 海外事業への取組み

大手外資系生命保険会社の概況

以下に外資系大手生命保険会社3社とネット専業生命保険会社1社の概要と業績を紹介しておきます。

メットライフ生命保険株式会社

2020年3月期決算(2019年度)

経常収益(単位:百万円)2,332,826
内訳:保険料等収入1,822,591
内訳:資産運用益449,579
内訳:その他経常収益60,655
経常利益107,229
税引前当期純利益85,214
当期純利益61,046
基礎利益128,130
ソルベンシーマージン比率798.7%
従業員数(人)8680
子会社等2社

メットライフ生命は外資系生命保険会社第一号(アメリカン・ライフ・インシュアランス・カンパニー日本支店)として営業を開始した1973年から2012年4月まではアリコジャパン(米国法人の日本支店)でしたが、2012年4月に日本支店からメットライフアリコ生命保険株式会社となり、更に2014年7月にメットライフ生命保険株式会社に社名変更しています。

現在は商品も販売チャネルも多角化していますが歴史的には通信販売型生命保険の市場をリードしてきた企業です。米国Metropolitan Life Insurance Companyの日本法人となります。

プルデンシャル生命保険株式会社

2020年3月期決算(2019年度)

経常収益(単位:百万円)1,070,298
内訳:保険料等収入962,170
内訳:資産運用益102,769
内訳:その他経常収益5,359
経常利益66,729
税引前当期純利益65,925
当期純利益47,451
基礎利益62,177
ソルベンシーマージン比率812.4%
従業員数(人)6,482人
子会社等2社

米国のプルデンシャル・ファイナンシャルは、生命保険、投資信託、年金、退職関連業務、資産運用などを手がけ、世界40カ国以上の法人および個人に、サービスを提供しています。

日本ではプルデンシャル・ホールディング・オブ・ジャパンという持株会社の傘下にプルデンシャル生命保険株式会社、ジブラルタ生命保険株式会社、プルデンシャル ジブラルタ生命保険株式会社(PGF生命)の3社が生命保険事業を行っています。

プルデンシャル生命は生命保険のプロフェッショナルであるライフプランナーを通じて、オーダーメイドの保険を販売、契約者の一生涯のパートナーとしてコンサルティングやサービスの質を追求しています。

アクサ生命保険株式会社

2020年3月期決算(2019年度)

経常収益(単位:百万円)811,687
内訳:保険料等収入637,609
内訳:資産運用益169,797
内訳:その他経常収益4,281
経常利益74,072
税引前当期純利益67,389
当期純利益44,188
基礎利益59,056
ソルベンシーマージン比率732.8%
従業員数(人)2018年3月末現在7,812名
関連会社等6社

アクサ生命はフランスのAXAグループの日本法人として設立された生命保険会社です。2000年の日本団体生命との経営統合により、事業基盤を大幅に拡大し、多様なニーズに対応できる4つの販売チャネルを通じて、生命保険・サービスをご提供しています。

専属営業社員による販売チャネル

アクサCCIチャネル:

      • 全国各地の商工会議所(CCI)の共済制度や福祉制度の引受保険会社として、専門知識を持った専任の営業社員を通じた、経営者のリスク対策、事業承継対策、従業員の福利厚生プランを提案

アクサ FA チャネル:

      • ファイナンシャル・プランニングの知識を有する専門の担当者による、ライフプランのアドバイスを通じてニーズにあわせたソリューションと付加価値の高いコンサルティングサービスを提供

保険代理店・金融機関代理店を通じた販売チャネル

      • 保険専業代理店や銀行・証券会社などの金融機関、また税理士・公認会計士、保険ショップなど、全国約2,700のプロフェッショナルな代理店を通じてのリスク・マネジメントと紺あさるティングを提供

企業・団体に向けた販売チャネル

      • 企業や官公庁、組合などの団体向けの福利厚生制度導入のサポート

尚、アクサ生命の関連会社には、通販型自動車保険でお馴染みのアクサ損害保険株式会社や通販型生命保険のアクサダイレクト生命保険株式会社があります。

ネット専業生命保険株式会社の業績

ライフネット生命株式会社

2020年3月期決算(2019年度)

経常収益16,850
保険料等収入(百万円)16,455
資産運用収益(百万円)339
経常損出(百万円)-2,382
当期純損失(百万円)-2,400
基礎利益-2,195
ソルベンシーマージン比率2117%
従業員数160
外、平均臨時従業員73

ライフネット生命はインターネットを活用した革新的なビジネスモデルで、独立系の生命保険会社として戦後初めて2008年5月に誕生した会社です。

「正直に わかりやすく、安くて、便利に。」という創業時からの経営理念を基に、圧倒的な低価格の保険料で保障を実現するビジネスモデルをとっています。

ライフネット生命では日本の生命保険業界で初めての本格的な個人向け就業不能保険の開や同性パートナーへの死亡保険金受取人の指定範囲の拡大、通信×保険の新たなサービス「auの生命ほけん」の開始や、LINEを活用した保険相談サービスの提供を実現するなどの革新的なサービスを生みだしています。また2020年4月からは株式会社セブン・フィナンシャルサービスを通じて販売している「セブン・フィナンシャルサービスの生命ほけん」を加えています。

保険会社としての規模は小さくても2012年3月に東京証券取引所マザーズ市場上場、2014年2月に保有契約数20万件突破、2019年1月に保有契約数30万件突破、2019年度末では365,171件(前年度比118.2%)と着実に成長を続けています。

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