就活初期にできるだけ幅広い業界・業種を理解するために、業界研究コンテンツを作りました。何故それが大事かに関しては以下の記事を参考にしてください。
「就活の答え」ではエンターテイメント業界を、以下の項目に沿って簡潔に情報をまとめていますので活用してください。
エンターテイメント業界の7つのポイントを押さえよう
- エンターテイメント業界のビジネスモデルを理解しよう
- エンターテイメント業界の現状と課題・未来
- エンターテイメント業界にはどんな仕事があるのか、職種の情報
- エンターテイメント企業に働く人のモチベ―ション、「やりがい」は何か
- エンターテイメント企業に向く人、向かない人はどういう人か
- エンターテイメント業界の構造
- エンターテイメント業主要各社の概況
ここ記事では就活生に人気が高く、人々に夢や感動を与えるエンターテイメント業界の現状と課題、そして未来を考える上で役立つ情報を提供します。志望動機の作成や選考過程でも重要なポイントになるので参考にしてください。
Contents
エンターテイメント業界の現状と変化
はじめにお断りしていおきますが、この記事の解説はコロナ禍以前の状況をもとに、中長期の視点で解説をしています。
コロナ禍の2010年~21年はエンタメ業界は休業要請や収容人数、時短要請によってまともな営業ができていない異常事態です。この記事では短期的、異常な状況ではなく、エンタメ業界を中長期のスパンで切り取ってそのトレンドを解説しています。
エンターテイメントビジネスでの大きな変化として、コンテンツではパッケージソフトが売れなくなって、流通方法が配信にシフトしつつある点やライブ、体験での収益化が進んでいることがあげられます。
人々の生活に大きな影響を与えたスマートフォンをはじめとした携帯端末の普及がきっかけとなった点は大きいのですが、もう少し深く分析すると人や世の中の変化が見えてきます。
情報摂取の在り方が劇的に変わったことによる変化
昔は1台のテレビを家族みんなで見て楽しむことが情報摂取のありかたでしたが、インターネットの普及と携帯端末のイノベーションが人の情報摂取の在り方を一変させてしまいました。
マス媒体の役割や影響は依然大きいですが、エンターテイメントのコンテンツという側面では大きく変化しています。
小学生がスマートフォンでYoutubeをよく見ているという事実に代表されるように、エンターテイメント情報への接触は「個」の単位となり、自分自身で好きなコンテンツを発見してファンになっていくという流れが定着しています。
プラットフォーム側も個の接触データによって、嗜好性を分析してリコメンドをかけてくるため、個人の好みに合った情報が集中、集積されていくことによって「コア化」が進みます。
一方人々はSNSという情報発信の強力なツールを手に入れたことにより、「コア化」したファンによる情報の拡散と「つながり」が出来るようになりました。
コンテンツ・ソフトメーカーはマス媒体による露出とSNS、キュレーションサイトなどでの情報発信をクルマの両輪にしてヒットをつくっていくのが王道になっています。またマスの力を借りなくても、コア化したファンを徐々に広げることができれば、ライブを使ってビジネスができるという環境が生まれました。地下アイドルビジネスはまさにその典型です。
個人も「うたうま」や演奏、オリジナル曲をYoutubeにあげてアクセスが稼げれば、自分の承認欲求が満たされ、一定の収入すら得ることが出来る時代になりました。そこからアーティストとしてメジャーデビューした例もでてきました。メジャーなYutuberになれれば億単位の収入を得ることも出来る時代です。
SNSでの情報発信の本質は「体験」とそれによる個人の表現です。「インスタ映え」というワードに表現されるように、エンターテイメントは個人が参加する、または行う「体験」とその場での「個の表現」によって「つながり」をつくっていく、それによって「非日常の自分」の承認欲求を満たすというパターンにシフトしています。
テーマパークやライブ、フェスとなどのビジネスもその欲求を満たしているのです。
コストに対する意識の変化
インターネットで提供されるコンテンツのほとんどが無料で手に入ることも人々のコンテンツに対する意識を大きく変えています。
もちろん有料コンテンツもありますが、有料コンテンツでも一定期間や一定レベルまでは無料にして購入ハードルを下げている例も多いのです。つまり、工夫次第でコストを払わなくてもコンテンツを楽しむことができ、購入→所有に対する意欲が薄れ、どうしても購入が必要な時、必要な分だけ、もしくは購入した方が得なときのみ購入すれば良いとう態度変容が進んでいます。
自分好きなこの一曲だけはお金を払ってダウンロードしておくというパターンです。また音楽、映画、ドラマなどのヘビーユーザーは定額のサブスクリプション・フィーを払って「いつでも、どこでも、ほぼ無制限に使いまくれる」、どうしても見たい新作映画だけはプラスの課金で見るという視聴パターンも定着してきました。
コンテンツ産業の王道であったパッケージソフトの販売で収益化するモデルは大きく変りつつあるのです。サブスクリプションモデルへの対応をどう考えるか、コンテンツ供給者側が考えるべき課題も多いのです。人々のコンテンツ摂取態度をコントロールすることは、ほぼできないため、時代の変化に適した収益化モデルをつくる必要があるのです。
時間に対する意識の変化
エンターテイメント・コンテンツに接触する時間の使い方も、どんどん変化しています。今でも見たいテレビ番組を録画しておいて、見たい時間にザッピングしながら視聴するという視聴態度はありますが、敢えてそれをするまでもなく、見たい部分をYoutubeで探して通勤時間中にチェックすることも増えています。
NetFlixやAmazon Prime Video, Abema TV, WowWowなど、Video on Demandや見逃し配信サービスを通じて、一般的に人気のある作品やマニアックなカテゴリーのコンテンツ迄、いつでもどこでも簡単に手に入る時代になりました。
人々は情報に対する許容度が厳しく、コンテンツの最初の数秒でその中身を判断して切り捨て、消費しています。まとまったコンテンツをじっくり時間をかけて摂取するパターンではなく、切り取られた部分的なコンテンツを次から次に遷移して消費しています。
限られた時間の中で、大量の情報の中から最も手間をかけず、時間をかけず、自分にあった、自分が欲しいコンテンツのみにアクセスしていく視聴態度に変化しているのです。
「コア化」したコンテンツ、自分が好きになったコンテンツにはお金も時間もかける、更にSNSを通じて自ら情報発信を行うという時間消費の二極化が進んでいます。
エンターテイメント業界の課題
人々のエンターテイメントに対する意識と態度の変化に、企業はどのように対応しているのでしょうか。
この課題は非常に重要なので、エンターテイメント業界を目指す皆さんは是非自分の頭で考え、アイディアを出してみることをお勧めします。以下は現在エンターテイメント企業が取り組んでいるアプローチの概要です。
日本のIPビジネスモデルの課題
日本のコンテンツ業界は優れたIPコンテンツを創出しています。特にマンガ、アニメーション、ゲームに関しては世界的にも高く評価されています。
そしてそのIPをオリジナルのフィールドだけではなく、出版やテレビ、映画、ゲーム、商品化などを展開して売上と収益を稼いでいます。その意味ではIPの有効活用が図られていますが、まだ伸びしろ、があると分析されています。
コンテンツ自体を商業化しすぎると、ファンは白けてしまいコンテンツそのものから離れてしまいます。そのバランス感覚に正解がある訳ではありませんが、コンテンツの世界観は非常に重要です。IPも同じであり、一過性のブームを狙うよりロングテールでコアなファンを育てられるような設計を考えて開発することも重要です。
更に各メディア間を、できるだけシームレスに移動できる設計や契約の在り方など、改善できる余地はまだ残されています。
またイベント、ライブでの展開で「体験価値」を高める方向性もあるでしょう。注目を集めている、2.5次元ミュージカル、2.5次元ライブと呼ばれるカテゴリーは、まさにこの方向性でコアなファンをつくり、ブームになりつつあります。
リアル脱出ゲームもゲームとIPコンテンツ、そしてライブな体験をミックスしてヒットしています。両方とも今後の可能性を開く存在です。
海外・多言語展開の重要性
既に日本のアニメーションの売上の半分弱を稼いでいるのは海外市場です。海外市場といっても北米や欧州、中国の割合が多く、まだまだその他市場の可能性は大きいと言われています。
ハードルの一つが言語と文化の違いですが、越えられないハードルではありません。またリメイク権のビジネスもあるのです。
この領域は、IPビジネスの人材の育成や、海外企業との提携、コラボレーション、独自進出など多くの課題があります。しかし人口減少と少子高齢化に直面している日本のエンターテイメント企業にとって、成長するためには避けて通れない課題です。この業界を目指す皆さんには、ぜひ積極的に取り組んでもらいたい領域でもあります。
体験型施設の可能性
キッザニアをはじめとする体験型施設、リアル脱出ゲームや、体験型ミュージアム、TeamLabが行っている作品展は「体験」という価値を提供する新しいエンターテイメントです。
「非日常の特別な体験」を斬新な切り口でビジネスにしています。体験した人がシェアしたくなる工夫も多く、まさに今日的なエンターテイメントの可能性を示しています。
エンターテイメントの未来
人々のエンターテイメントに対する意識と態度の変化に対して、新しい試みがはじまっていますが、それを更に加速できるのがテクノロジーです。
TeamLabの作品はアートとテクノロジーの融合によってつくられています。またニューヨークのVR World, THE VOIDなどバーチャルリアリティの最先端技術をエンターテイメントに展開した新しいビジネスが生まれています。
VRはセンサやAI技術の発展により、さらに進化しエンターテイメントの世界を広げていくでしょう。IPコンテンツの世界観の中で現実と仮想世界を融合することで、大きなビジネスを創ることができるでしょう。
IPだけではなく、VRとスポーツの融合、eスポーツとVR技術の融合など、VRの応用範囲は広く、期待も大きい領域です。
エンターテイメント企業は常に新しい楽しみ、夢や感動を与え続けなければ生き残っていけません。この業界を目指す皆さんは是非頭を柔らかくして、新しいことにチャレンジしていってください!
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