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【就活の業界研究】エネルギー(電気・ガス・石油)業界のビジネスモデルを知っておこう

就活初期にできるだけ幅広い業界・業種を理解するために、業界研究コンテンツを作りました。何故それが大事かに関しては以下の記事を参考にしてください。

「就活の答え」ではエネルギー(電気・ガス・石油)業界を、以下の項目に沿って簡潔に情報をまとめていますので活用してください。

エネルギー(電気・ガス・石油)業界の7つのポイントを押さえよう

  • エネルギー(電気・ガス・石油)業界のビジネスモデルを理解しよう
  • エネルギー(電気・ガス・石油)業界の現状と課題・未来
  • エネルギー(電気・ガス・石油)企業にはどんな仕事があるのか、職種の情報
  • エネルギー(電気・ガス・石油)企業に働く人のモチベ―ション、「やりがい」は何か
  • エネルギー(電気・ガス・石油)業界に向く人、向かない人はどういう人か
  • エネルギー(電気・ガス・石油)業界の構造
  • エネルギー(電気・ガス・石油)企業主要各社の概況
この記事ではエネルギー(電気・ガス・石油)業界をどうとらえるべきかを、そのビジネスモデルの分析と業界の構造から解説しています。エネルギー(電気・ガス・石油)業界入門編として活用してください。

エネルギー(電気・ガス・石油)業界をどのくらいイメージできますか

 公共性のある仕事がしたい、地域に貢献したいという志望動機を持っている方は、電気、ガス、石油業界、所謂エネルギー企業に興味を持つことも多いでしょう。

専門分野として勉強している学生は別ですが、エネルギーはあまりにも身近であり、普通にあることが当然なので、そのビジネスを深く考える機会も多くありません。

就活でのイメージは「安定している」、「誰でも知っている大企業」、「公務員に近い」などが多く、ビジネス面でも「使用量に応じて料金を徴収する」程度の認識の方が大半です。

今までは安定の代名詞のように思われていた業界も大きな転機を迎えています。もちろん公共性が強く、電気、ガスについては自由化されたとはいっても地域での独占色が強い業界なので、他の業界よりは安定していることは事実ですが、ビジネスとしての変化をしっかり頭に入れて就活を考えてください。まずエネルギー3業界のビジネスモデルの概要を解説します。

エネルギー(電気・ガス・石油)業界のビジネスモデル

電気業界のビジネスモデル

電力は基本的にどこかに備蓄しておくことができないエネルギーです。従って電力会社は30分単位で需要を予測し、その予測した量の電気を発電、送電しています。

電力会社のビジネスモデルは、簡単に言ってしまえば電力を作って、需要者に届け、販売するという構造になります。そのプロセスで発電迄を上流、発電から需要者までの送電を中流、小売を下流として分類しています。

コスト構造もそのプロセスに係るものとして理解すれば分かり易いです。

発電には水力、火力、原子力、風力や太陽光などの再生可能エネルギー等の発電に係るコスト、発電所から送電線を通じて電気を送配電するコスト、需要者の需要量を計測して料金を徴収集する小売事業や全体の事務管理コストという構造になります。

電力小売という視点から見ると、電気料金の中で燃料費・購入電力費が占める割合は50~60%、送配電コストが30%~40%という割合になっています。

電力自由化の経過

かつては全国を10地域に分けて、それぞれの地域会社が発電から小売までを独占、一貫して供給する体制がとられていました。しかし1995年以降「電力システム改革」が以下の様な自由化が数度に渡り行われてきました。

  • 1995年:独立系発電事業者の参入が可能になる発電の自由化、新規事業者が電力会社の送電線を使って他の電力会社に送電する「卸託送」の規制も緩和
  • 1999年:電気の大規模需要家(電気を2万ボルト以上で受電し、電気の使用(契約)規模が原則、2000キロワット以上の特別高圧)への小売りの自由化と電力会社の送電ネットワークを利用し、自由化対象の顧客に電気を供給する「特定規模電気事業者」(PPS=Power Producer and Supplier)の新規参入が実現
  • 2003年:電気の中規模需要家(契約(使用)規模が50キロワット、6000ボルト以上の高圧)への小売自由化が法制化され2004-5年にかけて実現。また電力調達の多様化を図るため、卸電力取引所(JEPX)の設立
  • 2016年:地域独占であった一般家庭や小規模事業者への50キロワット未満の電力の小売の自由化が実現
上記の改革により現状では発電と小売の自由化が実現したことになります。

残るは送電部分の自由化ですが、送電・配電網は地域の電力会社が全国に張り巡らせたものであるため、新規に参入して新たな送電網をつくることは合理的ではありません。

そのため送電の自由化は電力会社の送配電ネットワーク部門の別法人化(発送電分離)や需給バランス調整用のリアルタイム市場の創設により、2020年4月に発送電分離が行われることが決まっています。

電力自由化によるビジネスフローの変化

地域の電力会社が発電、送配電、小売を一貫して一つの企業で行ってきましたが、2020年の自由化後のフローは以下の様になります。現実には発電と小売が同企業の場合もありますが、新電力会社と契約した場合を考えれば分かり易いと思います。

  • 発電事業者は小売電気事業者に発電した電気を売り、「発電料」を受け取る
  • 小売電気事業者が買った電力は、送配電ネットワークを通じて供給契約を結んでいる消費者に届けられ、消費者は小売電気事業者に「電気料金」を支払う
  • 小売電気事業者は消費者に電力を送る際に使用した送配電ネットワークの費用として送配電事業者に「託送料金」を支払う
送配電ネットワーク部門の別法人は、ひとつの事業者が地域独占的にサービスを提供する形態は残しつつも、さまざまな小売事業者が送配電網を公平に利用できるよう、中立性を高めるための法的分離が行われることになっています。

ガス業界のビジネスモデル

ガス業界の構造:

ガス業界の構造は、各地域のガス会社が管轄地域にガスを供給する「都市ガス」、導管の通っていない地域にガスボンベを設置してガスを供給する「LP」ガスの2系統に分かれています。

都市ガス企業

都市ガス事業者は全国で196社(私営172社、公営24社)があり、それぞれの地域にガスを供給しています。詳しくは日本ガス協会のWebサイトで検索することが出来ます。

都市ガス市場全体をみると、東京ガス、大阪ガス、東邦ガスの上位3社で市場の約7割のシェアを持っています。4位以下は西部ガス、静岡ガス、日本瓦斯、TOKAI、北海道ガス、京葉ガス、広島ガスまでがトップ10企業です。

上位3社は多数のLNG基地と大規模な導管網を持ち、周辺のガス事業者への卸売りを行っています。4位以下のグループはLNG基地を保有していますが、1~2ヵ所に限定されています。それ以外の多数の企業はLNG基地を保有しておらず、LNG 気化ガスや国産天然ガスの卸供給を受け、自社の導管網を通じてガスを販売する事業者という位置づけになります。

LPガス企業

LPガス事業者は原油や石油精製過程で産出される液化石油ガス(LPG)を輸入する元売業、小売業者に販売する卸売業、一般家庭等に直接販売する小売業に分かれています。

日本LPガス協会調べによる社数は元売会社12社、卸売業者約1,100社、小売業者約19,000社という状況です。

LPガスは都市ガスが通っていない地域でのガス供給を支えています。LPガス元売事業では、アストモスエネルギー、ENEOSグローブ、ジクシス、ジャパンガスエナジーの大手4社で輸入量シェアの9割近くを占めるという寡占が進んでいるのが特徴です。また一部企業では都市ガス事業も行っています。

都市ガスとLPガスの違い

都市ガスとLPガスは原料も製法も供給方法も違います。しかしほとんどを輸入に頼っている点は同じです。液化してタンカーで日本迄運び、一旦タンクで備蓄します。

都市ガスは気体に戻すと同時に必要な成分と匂いを加えて製品化し、ガス管網(高圧導管、中圧導管、低圧導管とガスホルダー(ガスタンク)と変圧器を介して需要者に供給されます。

LPガスは原料となるガスを地上の設備に移送してプロパンとブタンを分離・回収し、さらに硫黄や水銀などの不純物を取り除いて製品化する方法や原油の精製過程で分離して製造したものを液化して輸送します。

都市ガスLPガス
原料メタン(燃える気体)を主な成分に持つ天然ガス(LNG)ヲマイナス162°に液化して輸入(一部国産)プロパン・ブタンを主成分に持つ液化石油ガス(LPG)をマイナス42°に液化して輸入(一部国産)
特徴空気より軽い空気より重い
供給方法気化したガスを地下のガス管網液体のままのLPガスボンベを事業者が配達

ガス事業のビジネスモデルと自由化

原料を輸入して製品化し、需要者に届け、基本料と需要に応じた使用料を徴収するという事業モデルとしてはシンプルな構造です。

LPガスは事業許可制ですが販売料金に関する規制はなく、19,000社に及ぶLPガス販売会社が自由料金で販売、供給を行っています。

都市ガスは「ガス事業法」によって地域の都市ガス会社と契約するしか選択肢がありませんでした。しかし電力と同じように段階的に小売自由化がすすめられてきました。

  • 1995年: 200万立方メートル以上の大口部分の自由化。産業及び業務用といった大口需要家が対象
  • 1999~2004年:1999年に100万立方メートル以上、2004年に50万立法メートル以上、2007年には10万立法メートル以上へと自由化範囲が拡大
  • 2017年:全ての需要家に対する自由化(年間契約料10万m3未満)
2017年のガスの小売自由化によって、どんな企業でもガスを販売できるようになりました。

しかし電力業界の送電事業の分離が行われるように、東京ガス、大阪ガス、東邦ガスの大手3社の導管部門の法的分離が2022年に行われる予定になっています。

電力・ガス業界の自由化の影響

両業界とも小売は既に完全自由化されており、お互いの領域に参入をしています。また他の業界から参入や業務提携により、多彩な料金体系、セット割引料金、ポイント制度や他の付加価値の提供などによる競争が始まっています。

原料コストはそれほど差がなく、送配電網やガス導管網は既存のインフラを使用して安定供給を担保しているため劇的に料金が安くなってはいませんが、それでもスイッチングと呼ばれる契約先の切り替えは増加しています。

送配電事業やガス導管事業が分離されても、インフラを握っているのは今まで独占してきた企業であり、インフラの維持・保守には相当のコストが必要であるため今後も劇的に料金が下がることは考え難いですが、それでも小売でのスイッチングが進む可能性はあると考えます。

安定供給が担保されていれば、電気やガスの中身には差が出ないためセット割引や付加価値の差でスイッチングを行う消費者が増えていくと予想できます。

いままで「安定」が代名詞であった電気・ガス業界もいよいよ「変化」と「競争」の時代に入ったということになります。

石油業界のビジネスモデル

減少傾向の石油需要

日本の石油製品の需要統計や需要予測をみると、石油製品の需要の減少が続いており、今後もその傾向が続いていくこが予測されています。

人口減少・少子高齢化や燃料転換という構造的な理由によるものです。燃料転換とは大気汚染対策で、汚染物質発生がより少ない燃料に切り替える事や地球温暖化対策として化石燃料から自然エネルギーなどの再生可能エネルギーに切り替えることを意味します。例えば火力発電所の燃料として重油や石炭を使用していたものを天然ガスに切り替えるのも燃料転換です。

経済産業省の石油製品需要想定検討会燃料油ワーキンググループが、2018年4月にまとめた2018年~2022年度石油製品需要見通し、燃料油編の資料をみても、ガソリン、ナフサ、ジェット燃料油、灯油、軽油、A重油、一般B・C重油(電力用以外)、のうち僅かに伸びているのは軽油のみでありそれ以外はすべてマイナスという予想です。燃料油全体では2017~2022年度を総じてみれば、年平均で-1.7%、全体で-8.4%の減少の見通しです。

石油業界のビジネスモデル

石油業界では、石油・天然ガスの開発・生産を上流、大型タンカーによる輸送までを中流、日本国内での精製と製品販売を下流と、川の流れに例えて分けて呼ぶことがあります。

それぞれの領域でビジネスが行われているため、燃料油の需要の減少の影響はありますが、それだけでこの業界を判断できません。製品も石油からエチレンなどの石油化学製品をつくるビジネスも行われています。、

上流では、石油ガス開発事業も行っていますし、また日本企業の石油精製技術の高さも世界的に定評があります。需要が伸びているアジアの新興国に石油精製ビジネスを展開も行っていますし、国内の遊休資産を有効活用して発電ビジネスを行うなどの取り組みも始まっています。

総合エネルギー産業化への途

石油業界から他のエネルギーセクターへの参入強化も行われています。

火力発電所のみならず、製油所や油槽所の敷地、製油所跡地等を利用してメガソーラー発電、風力発電に取り組んでいるJXTGや出光興産、コスモ石油など発電事業をはじめ、電力小売事業にも積極的な取り組みが行われています。

またガス事業にも、電力会社やガス会社と共同でLNG基地を建設し、LNGの卸売りや、小売部門に参入している例もあります。

石油・天然ガスの開発・生産、精製、石油化学事業、製品輸出、電力の発電、卸売、小売、ガスの卸売や小売など石油を中核にした総合エネルギー産業化を進行してくことで、新しいビジネスモデルつくることが期待されています。

エネルギー業界(電力・ガス・石油)のビジネスモデルと事業構造のアウトラインができたら、業界の現状と課題、そして未来への方向性も把握しておきましょう。

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