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【就活の業界研究】:不動産業界の主要各社の現況を把握しておこう

就活初期にできるだけ幅広い業界・業種を理解するために、業界研究コンテンツを作りました。何故それが大事かに関しては以下の記事を参考にしてください。

「就活の答え」では不動産業界を、以下の項目に沿って簡潔に情報をまとめていますので活用してください。

不動産業界情報の6つのポイントを押さえよう

  • 不動産業界の特徴とビジネスモデルを理解しよう
  • 不動産業界の現状と課題・未来
  • 不動産会社にはどんな仕事があるのか、職種の情報
  • 不動産会社に働く人のモチベ―ションは何か
  • 不動産業界に向く人、向かない人は、どういう人か
  • 代表的な不動産企業の概況

この記事では不動産業界の中で特に就活生に人気が高い主要不動産企業、特に大手ディベロッパーの現況やその事業を取り巻く状況をまとめて解説します。

自分自身の未来をこの業界、不動産企業に託したいと思うか、志望の意思を固める上での参考にして下さい。

不動産業界の構造

不動産業界の売上ランキングをみると上位は総合ディベロッパーと呼ばれる企業が殆どです。

2022年3月期 (2021年度)の決算では、売上1兆円以上の企業は4社で、1位の三井不動産が抜きんでていて2兆1,008億円、2位の大東建託が1兆5,830億円、3位の飯田グループホールディングスは1兆3,869億円(不動産企業6グループの連結売上高)、4位の三菱地所が1兆3,494億円という状況です。

ちなみに、5位は東急不動産ホールディングスで9,890億円、6位は住友不動産(9,394億円)、7位は野村不動産ホールディングス(6,450億円)という順になっています。(売上高は2022年3月期の連結売上)

これら上位7社の概況と、就活人気の高い森ビルを加え、直近の年度有価証券報告書や各社の中期経営計画から、就活の業界研究として重要なポイントを解説します。

不動産業界を売上規模でみると、1兆円超え企業が4社、1000億円から1兆円の企業が30社、1000億円以下の企業が30万社以上という構造になっています。

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不動産業界上位7社+1社の概況

三井不動産株式会社

2022年3月期連結決算(2021年度)

売上高 (百万円) 2,100,870
経常利益 (百万円) 224,940
親会社株主に帰属する当期純利益(百万円) 176,986
包括利益(百万円) 310,664
従業員数(人) 24,408
外、平均臨時雇用者数 13,829
連結子会社 286社
持分法適用関連会社 81社

三井不動産では、賃貸事業、分譲事業、マネジメント事業、その他事業4つのセグメントでグループ企業と共に事業を展開しています。

マネジメント事業とは、具体的にプロパティマネジメント(賃貸管理運営業務、住宅管理運営業務、駐車場事業)と仲介・アセットマネジメントで構成されています。

その他事業は連結子会社の三井ホーム及びFC各社による新築住宅の設計・施工管理・施工請負事業と施設営業が主で、施設営業ではホテル、ゴルフ場、リゾート施設の事業が中心となっています。

皆さんが良くご存知の施設では、東京ドームシティは三井不動産の連結子会社です。また帝国ホテルは(三井不動産の持ち分法適用関連会社)、その他多様な施設を所有しています。

また4事業それぞれに、海外事業展開をしていることも三井不動作の特徴です。

2022年3月期(2021年度)連結業績の概要

三井不動産の2022年3月期(2021年度)における連結業績の概要は以下の通りです。

  • 売上高:2兆1,008億円 (前期比933億円増、4.6%増)
  • 営業利益:2,449億円 (前期比412億円増、20.2%増)
  • 経常利益:2,249億円 (前期比560億円増、33.2%増)
  • 親会社株主に帰属する当期純利益:1,769億円(前期比474億円増、36.6%増)

2022年3月期の事業セグメント別の業績概要は以下の通りです。

2022年3月期 セグメント別業績概要

事業名 外部顧客売上高(百万円) 売上構成比 セグメント利益・損失(百万円) 利益構成比
賃貸 668,167 31.8% 129,983 43.9%
分譲 643,851 30.6% 138,343 46.8%
マネジメント 429,350 20.4% 57,205 19.3%
その他 359,499 17.1% -29,641 -10.0%
合計 2,100,870 82.9% 295,890 100.0%
調整額 -50,912
計上額 2,100,870 244,978

三井不動産の事業戦略

現在、三井不動産では、グループの長期経営方針である「「VISION 2025」(2018年5月に策定、発表)を基に事業を展開しています。

三井不動産グループは、「街づくりを通して、持続可能な社会の構築を実現」、「テクノロジーを活用し、不動産業そのものをイノベーション」、「グローバルカンパニーへの進化」をビジョンとして掲げ、基本戦略である「顧客志向の経営」、「ビジネスイノベーション」、「グループ経営の進化」の3つのストラテジーを実践して価値の創造に取り組んでいます。

VISION 2025では、国内においては「リアルエステート・アズ・ア・サービス」=「不動産をお客様にモノとしてではなくサービスとして提供する」という考えを標榜し、ハード志向から人が主役の街づくり、働く人の生産性向上、快適な暮らし、地域コミュニティの創出や良質なタウンマネジメントの推進などで経年優化する街づくりなどにフォーカスしています。

VISION2025で示されているビジョンと具体的展開例

街づくりを通して、持続可能な社会の構築を実現

  • 「柏の葉スマートシティ」(千葉県柏市):課題解決型の街づくり開発事業で、公・民・学の連携のもと「環境共生」「健康長寿」「新産業創造」の実現を目指した取り組みを推進
  • 「日本橋再生計画」:「残しながら、蘇らせながら、創っていく」がコンセプト。地域社会や文化の活性化、地域全体の防災力強化、街づくりによる持続可能な社会の構築
  • オフィスビル事業:シェアオフィスサービス「ワークスタイリング」や健康経営支援サービス「&well」等の新規事業を展開
  • 住宅事業:元気な高齢者の方々のQOL向上のための、「シニアレジデンス事業」の推進、環境負荷がより少ない木造大規模施設の受注拡大など

テクノロジーを活用し、不動産業そのものをイノベーション

  • 商業施設事業:リアル店舗共生型ECモール「&mall」の展開を通じて、リアル店舗とECモールが相乗効果で売上を拡大できるオムニチャネル・プラットフォームの構築
  • ロジスティクス事業:フルオートメーション物流モデルを展示する物流ICT体験型ショールーム「MFLP ICT LABO」を活用し、倉庫内物流の自動化・省人化ソリューションの促進
  • ベンチャー共創事業:コーポレートベンチャーキャピタルファンドを設立し、ベンチャー企業の積極的なサポートをしながら、出資先のベンチャー企業から得られる最新の技術やサービスを、三井不動産グループの本業強化や事業領域拡大に展開

グローバルカンパニーへの進化

  • 海外においては、総合ディベロッパーの強みを活かして事業機会の獲得を進めていくとともに、ローカル化の推進とガバナンスの強化を図り、街づくり型開発、複合型開発を海外展開することで、海外事業の飛躍的な成長を図る

また併せて、上記の3つのビジョンを実現するための、人材戦略、組織・制度・ガバナンス、アセット・財務戦略や、持続可能な社会の実現に向けて、ESGを重要な課題として事業を添加しています。

三井不動産は年収も高く、就活のハードルは非常に高い企業です。就活で三井不動産及びグループ企業を志望する皆さんは、個別の企業研究を深めるのは当然として三井不動産の「&」マークに示された、「共生・共存」「多様な価値観の連繋」「持続可能な社会の実現」の理念や、中長期の事業戦略を理解し手、自分の就活の軸や志望動機に活かしてください。 

大東建託株式会社

2022年3月期連結決算(2021年度)

売上高 (百万円) 1,583,003
経常利益 (百万円) 103,671
親会社株主に帰属する当期純利益(百万円) 69,580
包括利益(百万円) 72,543
従業員数(人) 17,650
外、平均臨時雇用者数 4,135
連結子会社 32社
関連会社 4社

大東建託グループは建物賃貸事業によって土地活用を考える土地所有者に対し、建物賃貸事業の企画・建築・不動産の仲介・不動産管理までを総合的に提供する事業を主として、金融事業等の関連事業や、燃料販売、介護・保育施設の運営やサービスの提供、マレーシアにおけるホテル事業等を連結子会社や関連会社と共に展開しています。

  • 建設事業:
    • 土木・建築その他建設工事全般に関する事業。(土地の有効活用に関する企画を提案するとともに建築請負契約を締結し、設計及び施工を行う)
  • 不動産事業:
    • 不動産の一括借上、賃貸、仲介、入居者の保証人受託業務及び管理に関する事業等
  • 金融事業:
    • 施主が金融機関から長期融資を実行されるまでの建築資金融資事業等
  • その他事業:
    • 燃料(LPガス等)販売、デイサービスセンター及び保育施設の運営、訪問介護・看護サービス等、マレーシアのクアラルンプールにおけるホテル事業、資産運用型マンションの開発、販売等

2022年3月期(2021年度)連結業績の概要

2022年3月期(2021年度)における大東建託の連結業績の概要は以下の通りです。

  • 売上高:1兆5,830億3百万円(前期比6.3%増)、
  • 営業利益:995億94百万円(前期比14.8%増)
  • 経常利益:1,036億71百万円(前期比14.4%増)
  • 親会社株主に帰属する当期純利益:695億80百万円(前期比11.7%増)

2022年3月期の事業セグメント別の業績概要は以下の通りです。

2022年3月期 セグメント別業績概要

事業名 外部顧客売上高(百万円) 売上構成比 セグメント利益・損失(百万円) 利益構成比
建設事業 432,831 27.3% 35,312 27.6%
不動産事業 1,064,230 67.2% 78,012 61.1%
金融事業 10,040 0.6% 4,576 3.6%
その他事業 75,901 4.8% 9,873 7.7%
合計 1,583,003 100.0% 127,774 100.0%
調整額 -28,179
計上額 1,583,003 99,594
  • 建設事業:
    • 建設事業は、工事が順調に進捗したこと等により、完成工事高が4,328億31百万円(前期比7.7%増)
    • 完成工事高の増加により、営業利益は353億12百万円(前期比8.2%増)
  • 不動産事業:
    • 不動産事業売上高は、1兆642億30百万円(前期比4.9%増)
      • 不動産事業は、「賃貸経営受託システム」による一括借上物件の増加や過去最高水準の入居率を背景に、借上会社である大東建託パートナーズ株式会社の家賃収入が増加したことや「連帯保証人不要サービス」を提供しているハウスリーブ株式会社の収入拡大等が増収に貢献
    • 営業利益は780億12百万円(前期比23.3%増)
  • 金融事業:
    • 売上高は前連結会計年度比0.2%増の100億40百万円
    • 営業利益は前連結会計年度比17.8%減の45億76百万円
  • その他事業:
    • 売上高は前連結会計年度比20.6%増の759億1百万円
    • 営業利益は前連結会計年度比26.7%増の98億73百万円

経営方針

大東建託は、「限りある大地の最有効利用を広範囲に創造し、実践して社会に貢献する」を経営理念として掲げており、この理念を実現するために、賃貸住宅分野において土地所有者と入居者双方のニーズを最大限に活かし、良質な賃貸住宅の供給に努めるとともにその周辺分野へも事業拡大しています。

そのための具体的な指針として、以下の5項目を経営方針として定め、事業を展開しています。

  1. 顧客第一主義に徹する(CS重視の経営)
  2. 重点主義に徹する(経営資源の重点的な投入)
  3. 顧客の要望に合わせ、当社を創造(造り変え)する(市場環境への適応)
  4. 現金取引主義を貫徹する(キャッシュ・フロー重視)
  5. 高い生産性を背景とした高賃金主義に徹する(成果主義の人事処遇)

また、目標とする経営指標を、「売上高営業利益率7%以上」「ROE(自己資本当期純利益率)20%」を確保することを重点に置いています。

このことからも分かるように、成果目標達成に対する意識が高いことが必須な社風と理解して下さい。

中長期戦略

中長期の経営戦略では、「夢や将来を託され、継続した成長ができる企業」に向けて、コア事業である建設事業・不動産事業の強化に加え、商業施設・サービスオフィス等の住宅以外の賃貸事業へ事業領域を広げ、さらにエネルギー事業やオンライン・プラットフォーム事業等、生活に密着したサービス事業へ領域を拡大することで、総合賃貸業を核とした「生活総合支援企業」を目指す」としています。

数値目標:

  • 2024年3月期に、売上高1兆7,500億円以上、営業利益1,300億円以上、連結営業利益率7%以上、ROE(自己資本当期純利益率)20%以上の実現
  • 貸家着工戸数においては、シェア20%以上を獲得

具体的には以下の施策に注力しています。

建設事業:

  • 強みであるダイレクトセールスの推進に加え新たな営業チャネルの強化
  • リフォームや民間入札案件への参加などの領域の拡大
  • ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)などの環境配慮型賃貸住宅への取り組みを積極的に行い、社会的課題の解決に寄与

不動産事業:

  • 蓄積されたデータに基づくマーケティング力と高い入居斡旋力を背景に、高水準の入居率の維持に注力
  • 入居者のライフスタイルに合わせた良質な住空間と暮らしのサービスを引き続き提供
  • オンライン・プラットフォームサービス「ruum」や、「いい部屋ネット」のフランチャイズ展開、不動産売買仲介事業への参入により、更なる収益の拡大を図る

その他事業:

  • 感染症の断続的な影響を受けているマレーシアのホテル事業の早期回復
  • 投資マンション事業、サービスオフィス事業の拡大
  • グループシナジーを追求しつつ、社内ベンチャー制度による新規事業の育成・強化やM&Aに取り組み、事業領域と収益の拡大を図る

急速に高成長を続けている企業でるため、営業や数値目標のプレッシャーに負けず、モチベーションを保って目標達成に向けて取り組める人は、更に企業研究を進めてみて下さい。

飯田グループホールディングス株式会社

2022年3月期連結決算(2021年度)

売上収益 (百万円) 1,386,991
税引前利益 (百万円) 152,200
親会社株主に帰属する当期利益(百万円) 103,381
親会社株主に帰属する包括利益(百万円) 102,768
従業員数(人) 12,815
連結子会社 46社

飯田グループホールディングスは2013年6月に一建設株式会社、株式会社飯田産業(以下、株式会社東栄住宅、タクトホーム株式会社、株式会社アーネストワン、アイディホーム株式会社が経営統合してできたホールディングカンパニーであり、2013年に東証一部に上場、その後2014年にファーストウッド株式会社を子会社化して、戸建分譲事業、マンション分譲事業、請負工事事業及び、グループの事業に関連する事業(建材・内装材や住宅設備の製造販売)を行う子会社等の経営管理並びにこれらに附帯する業務を行っています。

具体的な事業は各社が行っており、新卒採用もそれぞれの企業が行っています。

この経営形態から連結決算による事業セグメントはグループ企業の名称になっています。

2022年3月期(2021年度)連結業績の概要

飯田グループホールディングスの2022年3月期における連結業績は、売上収益が1兆3,869億91百万円(前期比4.8%減)となり、前年度比で減収という結果でした。

利益面では、営業利益は1,533億6百万円(前期比26.4%増)、税引前利益は1,522億円(前期比27.2%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は1,033億81百万円(前期比24.1%増)となり、減収増益の結果となりました。

2022年3月期の事業セグメント別の業績概要は以下の通りです。

2022年3月期 セグメント別業績概要

事業名 外部売上収益(百万円) 売上構成比 セグメント利益
(百万円)
利益構成比
一建設グループ 391,165 28.2% 35,787 23.2%
飯田産業グループ 237,274 17.1% 23,641 15.3%
東栄住宅グループ 171,345 12.4% 22,768 14.7%
タクトホームグルプ 160,314 11.6% 18,729 12.1%
アーネストワングループ 320,198 23.1% 40,437 26.2%
アイディホームグループ 88,175 6.4% 8,568 5.5%
その他事業 18,517 1.3% 4,586 3.0%
合計 1,386,991 100.0% 154,519 100.0%
調整額 -1,212
計上額 1,386,991 153,306

中長期の事業計画

飯田ホールディングスグループは、「より多くの人々が幸せに暮らせる住環境を創造し、豊かな社会作りに貢献する」という経営理念のもと、「誰もがあたり前に家を買える社会」の実現を目指し、理想の住まいづくりを通じて社会の発展に貢献していくことを経営の基本方針としています。

中期的な事業戦略は、「経営統合による経営資源・ノウハウを結集させた新しい顧客価値の創造と、海外市場展開をはじめとする新たな収益源の確保により構築する新しいビジネスモデルで、総合不動産住宅メーカーとして成長する」ことを経営ビジョンとして掲げています。

現在は、持続可能な社会の実現と持続的な成長との両立を図るべく「第3次中期経営計画(2022年3月期~2024年3月期)」を策定し、事業を展開しています。

この中期経営計画では、ビジョンの実現に向けて、「コア事業の競争力強化」と「事業ポートフォリオの拡大」を基本戦略としています。

コア事業の競争力強化

  • コア事業である戸建分譲事業においては、土地仕入や建築資材の調達から設計、施工、販売、アフターサービスまで一貫してグループ内で行うビジネスモデルを進化させる
  • お客様の求める商品をより高いコスト競争力を持って提供できる仕組みを構築
  • 特に、主要な建築資材である木材の安定調達に向けた取組みとして、大規模な森林資源を取得しバリューチェーンの強化を推進
  • 長寿命化による“人生100年時代”の到来に備えて、グループが提供する分譲戸建住宅は、全棟で住宅性能表示制度4分野の最高等級を取得し、購入後は、定期的な
  • メンテナンスを徹底する体制を構築することで時代の変化に対応したビジネスモデルへと強化・再構築を図る

 

事業ポートフォリオの拡大

  • 戸建分譲事業で培った“競争と協調のコントロール”をマンション分譲事業、注文住宅事業、メンテナンス・リフォーム事業、収益不動産ビジネス等のストック事業等にも展開し、事業育成に取り組むことで、安定的な収益構造を構築
  • 戸建分譲事業の事業基盤、顧客基盤を活かした事業展開に加え、提携、M&Aなども選択肢として検討
  • 海外市場においても中長期的に市場成長が見込まれるエリアをターゲットとして、事業展開を推進

上記は中期計画の骨子のみですが、飯田グループホールディンググループ企業への就活を行う皆さんは、グループ全体の戦略や方向性を理解して選考に臨んで下さい。

三菱地所株式会社

2022年3月期連結決算(2021年度)

売上収益 (百万円) 1,349,489
経常利益 (百万円) 253,710
親会社株主に帰属する当期純利益(百万円) 155,171
包括利益(百万円) 262,605
従業員数(人) 10,202
外、平均臨時雇用者数 7,066
連結子会社 252社
持分法適用関連会社 122社

三菱地所及び関係会社で構成される三菱地所グループは、ビルや商業施設などの開発・賃貸を中心とするコマーシャル不動産事業、マンション・戸建住宅の販売を中心とする住宅事業、海外事業、投資マネジメント事業、設計監理・不動産サービス事業等幅広い事業分野で事業活動を展開しています。

各事業の概要は以下の通りです。

コマーシャル不動産事業 オフィスビルを中心に、商業施設・物流施設・ホテル・空港などのアセットタイプの開発・賃貸・運営・管理事業、駐車場事業、地域冷暖房事業、通信設備関連事業
住宅事業 マンション・戸建住宅等の建設・販売・賃貸・管理・リフォーム・不動産仲介、不動産受託販売、ニュータウンの開発、余暇施設の運営、注文住宅の設計・請負
海外事業 海外における主に不動産開発事業、不動産賃貸事業、管理運営事業
投資マネジメント事業 不動産投資に関する総合的マネジメント
設計監理事業・不動産サービス事業 建築・土木・インテリアの設計監理、内装工事等の請負、不動産仲介・管理・賃貸・不動産関係総合コンサルティング、駐車場事業

2022年3月期(2021年度)連結業績の概要

三菱地所の2022年3月期における連結業績は、営業収益が前年度に比べ141,894百万円の増収(+11.8%)の1,349,489百万円という結果でした。

利益面では、営業利益が278,977百万円で54,583百万円の増益(+24.3%)、経常利益は253,710百万円で42,744百万円の増益(+20.3%)、親会社株主に帰属する当期純利益は前年度に比べ19,516百万円増益(+14.4%)の155,171百万円となり、増収増益を達成しています。

2022年3月期の事業セグメント別の業績概要は以下の通りです。

2022年3月期 セグメント別業績概要

事業名 外部顧客売上収益(百万円) 売上構成比 セグメント利益・損失(百万円) 利益構成比
コマーシャル不動産事業 755,066 56.0% 189,909 62.6%
住宅事業 379,415 28.1% 30,173 9.9%
海外事業 121,397 9.0% 55,816 18.4%
投資マネジメント事業 44,533 3.3% 26,537 8.7%
設計監理・不動産サービス事業 47,599 3.5% 2,802 0.9%
その他 1,476 0.1% -1,683 -0.6%
合計 1,349,489 100.0% 303,555 100.0%
調整額 -24,578
計上額 1,349,489 278,977

注意:下記の営業収益は、セグメント間の内部営業収益を含んでいます。

  •  コマーシャル不動産事業:
    • 営業収益:88,216百万円増収の760,658百万円
    • 営業利益:9,133百万円増益の189,909百万円
  • 住宅事業:
    • 営業収益:18,204百万円増収の380,959百万円
    • 営業利益:6,104百万円増益の30,173百万円
  • 海外事業:
    • 営業収益:6,776百万円増収の121,234百万円
    • 営業利益:17,884百万円増益の55,816百万円
  • 投資マネジメント事業:
    • 営業収益:24,503百万円増収の46,702百万円
    • 営業利益:20,570百万円増益の26,537百万円
  • 設計監理・不動産サービス事業:
    • 営業収益:1,715百万円増収の57,780百万円
    • 営業利益:1,843百万円増益の2,802百万円

三菱地所の事業戦略

三菱地所グループは、「まちづくりを通じて社会に貢献する」という基本使命のもと、「人を、想う力。街を、想う力。」というブランドスローガンを掲げて事業を展開しています。

三菱地所グループは、前中期経営計画(2017年度から2019年度)で「ビジネスモデル革新」や「柔軟な資本政策」に取り組んできました。

2020年1月には、その考え方をさらに強化し、2020年代の環境激変をチャンスに変えて持続的な価値を提供する企業グループに変革を続けていくために、2030年までを見据えた「長期経営計画2030」を策定して事業を展開しています。

長期経営計画を通じて、「幅広いお客様により深く価値を届けるための事業機会の最大化」と「上場企業に求められる高効率で市況変化に強いポートフォリオへの変革」を目指すとしています。

具体的には丸の内を中心とする国内の大型開発パイプラインの着実な推進を図ると共に、海外事業においては開発事業へのシフトとアジア新興国への注力を進めていく方針です。

あわせて、ノンアセットビジネスの拡大とサービス・コンテンツ領域への進出を通じ、新たな全社における利益成長の柱にすると共に、全社資産効率の改善に向けたドライバーとすることを目指していく戦略です。

各機能グループ及び事業グループ、コーポレートの戦略の概要は以下の通りです。

  • コマーシャル不動産事業:
    • 開発中プロジェクトの順次稼働による賃貸利益の伸長を実現すると共に、丸の内NEXTステージ戦略に基づいて個人のクオリティオブライフ向上と社会的課題の発見・解決を生み出すまちづくりの推進を図る
  • 住宅事業:
    • 国内分譲事業を着実に推進する一方で、ストックビジネス領域において多様化するニーズにも対応し、管理・リフォームなどのフィービジネスにも注力
  • 海外事業:
    • 米国、欧州、アジアエリアにおける開発・バリューアド投資機会の拡充と、新興国における開発主導案件の積極拡大を展開
  • 投資マネジメント事業:
    • 日・米・欧・アジアにプラットフォームを広げ、クロスボーダーな投資ニーズの拡大を背景とした持続的な拡大を図る
  • 設計監理事業:
    • 大規模設計監理業務の継続受注と、コンサル・CM等の成長分野や海外事業の強化及び三菱地所グループ技術支援を推進
  • 不動産サービス事業:
    • 幅広いサービスメニューと全国に広がる支店網、三菱地所グループの総合力を活用し、法人仲介・不動産コンサルティングのトップ企業を目指す
  • 営業機能:
    • グループ全体の営業窓口として、顧客企業とのリレーション強化並びに顧客ニーズに対応した企業提案や中長期的な開発案件、事業連携等の事業機会創出を図る
  • 新事業創出機能:
    • 全社横断的な新事業創出機能並びにIT施策を担い、ベンチャービジネス等への出資やグループ内における新事業創出の取組み、デジタルを活用した顧客体験の提供やデータ利活用の高度化を通じて、ビジネスモデル革新とDX推進を図る
  • コーポレート:
    • わが国におけるESGの先進企業としての地位を確立し、ステークホルダーとの共生と長期的な企業価値向上を目指す

三菱地所は三井不動産と並び、不動産業界のリーダーとして年収も高い為、就活人気も高く難関です。

就活で三菱地所を志望する皆さんは、企業研究を深めるのは当然として、三菱グループの歴史やDNA、三菱地所のグループ内での役割も理解してくことは必須です。

また不動産デベロッパーとしての社会的意義と自分自身のビジョンを、自分の言葉で語れるように就活の軸や志望動機を研ぎ澄ませてください。

事業戦略は自分の成長の機会をどこに見出して、企業と企業の顧客の利益に貢献していくかを深める上で重要です。しっかり把握しておくことを強くおススメします。

東急不動産ホールディングス株式会社

2022年3月期連結決算(2021年度

営業収益 (百万円) 989,049
経常利益 (百万円) 72,834
親会社株主に帰属する当期純利益(百万円) 35,133
包括利益(百万円) 48,916
従業員数(人) 21,276
外、平均臨時雇用者数 9,806
子会社(内、連結子会社) 190社 (172社)
関連会社 68社

東急不動産ホールディングスはホールディングカンパニーであり傘下の事業会社である東急不動産及び関連会社で以下のセグメントで事業を展開しています。

都市事業 オフィスビル・商業施設などの開発、賃貸、運営やマンション等の住宅分譲
戦略投資事業 再生可能エネルギー発電施設・物流施設などの開発、賃貸、運営やREIT・ファンドの運用事業、海外における不動産開発の投資
管理運営事業 マンション・ビル等の総合管理業務や改修工事等、会員制リゾートホテル、都市型ホテル、ゴルフ場、スキー場、シニア住宅等の分譲・運営、フィットネスクラブ等、小売りのハンズ事業、環境緑化事業
不動産流通事業 不動産の売買仲介、買取再販事業、販売代理等や賃貸住宅・学生マンションの管理運営

2022年3月期(2021年度)連結業績の概要

東急不動産ホールディングスの2022年3月期における連結業績は、売上高が9,890億円(対前期+9.0%)となり増収という結果でした。

利益面では、営業利益838億円(同+48.3%)、経常利益728億円(同+56.4%)、親会社株主に帰属する当期純利益351億円(同+62.1%)となり、増収増益を達成しています。

商業施設・運営施設・営業店舗は、新型コロナウイルス感染症拡大によって、2020年度に発令された緊急事態宣言に比べ、2021年度は対象地域や規制内容が限定的であったため、業績は大幅に回復したカタチです。

加えて賃貸オフィスは大型オフィスビルの通期稼働、アセット売却は活況な不動産売買市況により売却益が増加、住宅市場では、住まいに対する顧客ニーズの多様化、低金利環境の継続等により、住宅分譲や売買仲介が好調に推移する等、2021年度の営業利益は、ホールディングス体制への移行前も含めて、過去最高となっています。

2022年3月期の事業セグメント別の業績概要は以下の通りです。

2022年3月期 セグメント別業績概要

事業名 外部顧客売上高(百万円) 売上構成比 セグメント利益・損失(百万円) 利益構成比
都市開発 322,054 32.6% 51,932 56.0%
戦略投資 66,117 6.7% 14,738 15.9%
管理運営 369,355 37.3% -99 -0.1%
不動産流通 231,522 23.4% 26,130 28.2%
合計 989,049 100.0% 92,701 100.0%
調整額(全社費用等) -8,884
計上額 989,049 83,817

東急不動産グループの事業戦略

東急不動産ホールディングスグループは新たな長期ビジョンである「GROUP VISION 2030」を策定し、あわせてグループの理念体系を以下のように再定義しています。

「GROUP VISION 2030」の概要

スローガンとステートメントは以下の通です。

長期ビジョンスローガン:「WE ARE GREEN」

  • ニューノーマルの広がり、ワークスタイルの多様化。ソーシャルで環境意識の高い未来世代の台頭。あらゆる価値観が変化しVUCAの時代といわれる不確実で先が読めない世界に私たちはどうありたいか?どこへ向かっていくのか?住まい方・働き方・過ごし方を融合させたライフスタイル創造も、DXがもたらす新しい感動体験も、脱炭素社会への貢献も、私たちが持つ多様なグリーンの力で実現していく。誰もが自分らしく、生き生きと輝ける未来をつくるために。私たちは、価値を創造しつづける企業グループをめざします。

*VUCAとは、Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の頭文字をつなげた言葉で、予測不可能な社会経済環境を意味します。

  • ありたい姿:「価値を創造し続ける企業グループへ」
  • 社会的使命(ミッション):魅力あふれる多彩なライフスタイルの創造を通じて、誰もが自分らしく、いきいきと輝ける未来を実現すること
  • 社会との約束:あらゆるステークホルダーの満足度の総和が企業価値になると考え、6つのステークホルダー(お客さま、グループ従業員、ビジネスパートナー、地域社会、株主・投資家、未来社会)への約束を定義
  • 創業の精神:「挑戦するDNA」―理想のまちづくりを目指して先駆的に取り組んだ田園調布の開発以来、受け継がれる進取の精神

また、ありたい姿を実現するための重要課題、取り組みのテーマ(マテリアリティ)を以下の6つに設定しています。

  1. 多彩なライフスタイルをつくる
  2. ウェルビーイングな街と暮らしをつくる
  3. サステナブルな環境をつくる
  4. デジタル時代の価値をつくる
  5. 多様な人財が活きる組織風土をつくる
  6. 成長を加速するガバナンスをつくる

中期経営計画

また、東急不動産グループでは、上記のビジョン達成に向けての具体的な経営計画として、2022年5月に2025年度を目標年度とする「中期経営計画2025」を策定、公表しています。

中期経営計画では、2025年度までを長期経営方針における「再構築フェーズ」と位置付け、長期経営方針で定めた全社方針および事業方針に従い、アフターコロナの再成長に向けた稼ぐ力と効率性の向上を推進し、強固で独自性ある事業ポートフォリオの構築、ありたい姿の実現をめざす方針です。

具体的には、長期経営方針で定めた全社方針である、「環境経営」、「DX」を通じた独自性のある価値創出を図る方針です。

資産活用型ビジネス(都市開発事業/戦略投資事業)では、「資金の効率的投資や共創型開発等を通じた資産効率性の向上」、人財活用型ビジネス(管理運営事業/不動産流通事業)では、「労働集約型からの脱却と知的資産の有効活用による生産性の向上」をそれぞれ推進しつつ、DXを通じてグループのサービスをつなぐことで新たな収益モデルを確立、加えて環境を起点とした事業機会を拡大し、グループの特色を強みに変えていくことを基本の戦略としています。

東急不動産グループ各社への就活を目指す皆さんは、個別企業の研究は当然として、グループが長期的に目指す方向をしっかり把握して、自己の成長の機会や実現したいビジョンを自分の言葉で語れるように中長期戦略を活用してください。

住友不動産株式会社

2022年3月期連結決算(2021年度)

売上高 (百万円) 939,430
経常利益 (百万円) 225,115
親会社株主に帰属する当期純利益(百万円) 150,452
包括利益(百万円) 151,408
従業員数(人) 13,040
外、平均臨時雇用者数 3,319
連結子会社 50社

住友不動産及びその連結子会社は以下のセグメントで事業を展開しています。

不動産賃貸事業 主としてオフィスビルならびに高級賃貸マンション等の開発・賃貸事業、管理業務

ホテル事業、イベントホール・会議室等の賃貸事業、商業施設等の運営管理

不動産販売事業 マンション、販売用ビル、戸建住宅、宅地等の開発分譲事業、販売業務、またマンション分譲後の管理業務
完成工事事業 建替えの新システムである「新築そっくりさん」ならびに戸建住宅等の建築工事請負事業、モデルルーム建設工事等の建築請負事業
不動産流通事業 不動産売買の仲介および住宅等の販売代理、賃貸仲介
その他事業 フィットネスクラブ事業、飲食業、等

2022年3月期(2021年度)連結業績の概要

住友不動産の2022年3月期における連結業績は、売上高、営業利益、経常利益、当期純利益のすべてにおいて前年度を上回り増収増益となっています。

経常利益は、コロナ禍の減益を1期のみとして最高益へ復帰、親会社株主に帰属する当期純利益は9期連続の最高益更新を達成しています。

2022年3月期(2021年度)における、住友不動産の連結業績は、売上高が939,430百万円(前連結会計年度比+21,958百万円、同+2.4%)という結果でした。

利益面では、営業利益が233,882百万円(同+14,638百万円、同+6.7%)、経常利益が225,115百万円(同+15,165百万円、同+7.2%)、親会社株主に帰属する当期純利益は、150,452百万円(同+9,063百万円、同+6.4%)となり、増収増益を達成しています。

2022年3月期の事業セグメント別の業績概要は以下の通りです。

2022年3月期 セグメント別業績概要

事業名 外部顧客売上高(百万円) 売上構成比 セグメント利益
(百万円)
利益構成比
不動産賃貸事業 422,672 45.0% 162,649 65.0%
不動産販売事業 233,676 24.9% 50,485 20.2%
完成工事事業 203,307 21.6% 18,523 7.4%
不動産流通事業 72,311 7.7% 18,025 7.2%
その他 7,462 0.8% 617 0.2%
合計 939,430 100.0% 250,301 100.0%
調整額 -16,419
計上額 939,430 233,882

部門別では、主力のオフィスビル事業が増収増益となったことに加えて、ホテル、イベントホールなどの施設営業分野が前年に比べ落ち込み幅が縮小、不動産賃貸事業は増収増益となっています。

加えて「新築そっくりさん」などの完成工事事業や中古住宅の仲介が好調な不動産流通事業も増収増益となり業績に寄与しています。

分譲マンションを中心とする不動産販売事業は、計上戸数が減少して減収減益の結果となっていますが、それでも高水準の営業利益を達成できています。

住友不動産の事業戦略

住友不動産の営業利益の7割近くを不動産賃貸事業が稼いでおり、住友不動産の成長の原動力となっている事業であることが分かります。その中核が東京都心部のオフィスビル賃貸事業であり、まさに企業価値の根幹の事業です。

東京都心で230棟超を保有しており、「東京ナンバーワン」を標榜するビルオーナーに成長、住友不動産の賃貸資産の9割以上が東京に集中しています。

東京のオフィスビル市場は、新型コロナウイルス感染症拡大前までは、新規需要も旺盛で、空室率は過去最低水準で推移、新規契約賃料、継続賃料ともに上昇傾向が続いてきたため、不動産賃貸事業が企業全体の業績を引っ張ってきました。

コロナ禍においては、テレワークの推奨、定着によりオフィスの需要全体は縮小傾向であり、空き室率も上昇していますが、利便性の高い物件とそうでない物件の差が出ていく傾向にあります。

住友不動産の2022年3月期における既存ビルの空き室率は5.8%(前期末は2.8%)と上昇はしていますが、下半期は横ばい圏で推移しています。テナントニーズは多様化しており、市況は一進一退の様相です。

現在は2022年5月に発表した新しい経営計画「第九次中期経営計画 (2022年4月~2025年3月)」に基づき事業を展開しています。

住友不動産の中期経営計画は、対象期間の3ヵ年度の累積目標を設定している点に特徴があります。

業績目標の概要は以下の通りです。

業績目標:

  • 中計最高益連続更新
  • 3ヵ年累計経常利益 7,500億円、当期利益 5,000億円の達成

八次までの成長ペースを維持し、六次から4計画連続の最高益更新を目指す

3ヵ年の累計業績目標:

  • 売 上 高 3兆円 (八次中計比 +1,296億円、+ 5%)
  • 営業利益 7,700億円 ( 同 + 825億円、+ 12%)
  • 経常利益 7,500億円 ( 同 + 944億円、+ 14%)
  • 当期利益 5,000億円 ( 同 + 672億円、+ 16%)

中期経営計画では上記の目標を達成するため、事業ごとの数値目標と事業の展開方針が示されています。

就活で住友不動産を志望する方は、事業の性格をよく把握するとともに、中長期の経営計画や成長戦略を理解し手、自分自身のビジョンに落とし込んでみて下さい。

野村不動産ホールディングス株式会社

2022年3月期連結決算(2021年度)

売上高 (百万円) 645,049
経常利益 (百万円) 82,557
親会社株主に帰属する当期純利益(百万円) 55,312
包括利益(百万円) 58,814
従業員数(人) 7,584
外、平均臨時雇用者数 3,581
連結子会社 42社
持分法非適用関連会社及び関連会社 37社

野村不動産ホールディングス株式会社はホールディングカンパニーであり、具体的な事業は野村不動産株式会社及び関連子会社が行う構造になっています。

野村不動産及び関連子会社は以下のセグメントで事業を展開しています。

住宅事業 マンション・戸建住宅等の開発分譲事業・賃貸マンションの開発・販売事業、シニア向け住宅の開発事業、企画・運営事業

インターネット広告代理店事業

住まいと暮らしの駆けつけ事業

都市開発事業 オフィスビル・商業施設、賃貸マンション等を開発・建設・賃貸・販売、オフィスビル等の運営業務の受託、建設工事の設計監理事業

フィットネスクラブ事業、商業施設の企画運営業務、ホテルの企画・運営業務

資産運用事業 REIT・私募ファンド及び不動産証券化商品等を対象とした資産運用業務、一部エクイティ投資
仲介・CRE事業 不動産の仲介・コンサルティング業務、マンション・戸建住宅等の販売を受託
運営管理事業 マンション・オフィスビル・教育施設等の管理業務を受託、管理に付随する修繕工事・テナント工事等の請負、リフォーム事業

地域冷暖房事業、グループが運営する物流施設を活用した太陽光発電事業、オフィスビル等の清掃業務を受託

その他事業 海外におけるマンションの開発・分譲事業及びオフィスビル等の開発・賃貸事業

国内における土地及び建物の売買・賃貸

2022年3月期(2021年度)連結業績の概要

野村不動産ホールディングスの2022年3月期における連結業績は、売上高が645,049百万円 (前連結会計年度比64,389百万円、11.1%増)となり、増収という結果でした。

利益面では、営業利益は91,210百万円(同14,876百万円、19.5%増)、事業利益は92,765百万円(同16,317百万円、21.3%増)、経常利益は82,557百万円(同16,591百万円、25.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は55,312百万円(同13,113百万円、31.1%増)となり、前年度比で大幅な増益を達成しています。

2022年3月期の事業セグメント別の業績概要は以下の通りです。

2022年3月期 セグメント別業績概要

事業名 外部顧客売上高(百万円) 売上構成比 セグメント営業利益
(百万円)
利益構成比
住宅事業 308,214 47.8% 32,519 33.0%
都市開発事業 195,524 30.3% 38,286 38.9%
資産運用事業 12,724 2.0% 7,515 7.6%
仲介・CRE事業 40,564 6.3% 11,713 11.9%
運営管理事業 85,334 13.2% 9,114 9.3%
その他 2,687 0.4% -711 -0.7%
合計 645,049 100.0% 98,437 100.0%
調整額 -7,227
計上額 645,049 91,210

注意:注意:下記の売上高は、セグメント間の内部売上高を含んでいます。また事業損益は、営業利益に持分投資法損益と企業買収に伴い発生する無形固定資産の償却費を加算したものです。(セグメント損益(事業損益)=営業利益+持分法投資損益+企業買収に伴い発生する無形固定資産の償却費)

  •  住宅部門:
    • 売上高:309,225百万円(前連結会計年度比36,647百万円、13.4%増)
    • 事業利益:32,550百万円(同10,146百万円、45.3%増)
  • 都市開発部門:
    • 売上高:202,460百万円(前連結会計年度比23,232百万円、13.0%増)
    • 事業利益:38,590百万円(同3,120百万円、8.8%増)
  • 資産運用部門:
    • 売上高:2,804百万円(前連結会計年度比348百万円、2.8%増)
    • 事業利益:7,836百万円(同248百万円、3.3%増)
  • 仲介・CRE部門:
    • 売上高:43,762百万円(前連結会計年度比4,325百万円、11.0%増)
    • 事業利益:11,716百万円(同2,739百万円、30.5%増)
  • 運営管理部門:
    • 売上高:99,230百万円(前連結会計年度比845百万円、0.9%増)
    • 事業利益:9,205百万円(同△76百万円、0.8%減)
  • 海外/その他:
    • 売上高:2,755百万円(前連結会計年度比685百万円、33.1%)
    • 事業利益は92百万円(前連結会計年度は事業損失1,495百万円)

野村不動産ホールディングスの事業戦略

野村不動産グループでは、2022年4月にグループが今後、持続的かつ高い利益成長を実現していくために、新たな中長期経営計画を策定し、その計画に基づいて事業を展開しています。

新たな中期経営計画の概要は以下の通りです。

全体コンセプト:

  • 野村不動産グループ 2030年ビジョン「まだ見ぬ、Life & Time Developerへ」の実現に向けて、価値創造の考え方・手法を進化・変革
  • 高い利益成長、高い資産・資本効率を実現。高還元と高成長を両立
  • 「当社グループの持続的な成長」と「持続可能な社会への貢献」を一体と捉え、サステナビリティを推進

 

価値創造の進化・変革:

人びとの、様々な生活“Life”。一人ひとりの、過ごす時間”Time“。を軸として新たな価値創造を目指す

  • DXによる価値創造
  • 開発力を起点とした独自の価値創造
  • サステナビリティを組み込んだ価値創造

また中期計画では、「高い利益成長と高い資産・資本効率の実現」を目指し、「国内デベロップメント事業の更なる拡大」、「サービス・マネジメント分野の高い利益成長」、「海外事業の着実な成長」を成長に向けた重点戦略と位置付け、計画を推進する方針です。

部門別の新たな成長に向けた基本方針は以下の通りです。

住宅:

  • 住宅分譲事業における「プラウド」の更なる進化(4,000~5,000戸の安定供給)
  • 多様化するニーズへの対応
  • 再開発・建替事業の取組強化
  • ノンアセット事業の収益化

都市開発:

  • 環境変化を事業機会に繋げる価値創造の進化・変革
  • 開発利益/含み益の実現化
  • 戦略的な資産入れ替え

資産運用:

  • 「賃貸バリューチェーン」を活かしたコアビジネスであるREIT事業の着実な成長
  • REIT事業に続く成長エンジンとしての私募ファンド事業の強化
  • 野村グループとの協業による商品開発

仲介・CRE:

  • リテール事業における、好調な実需を捉えた安定収益基盤の拡大
  • ミドル事業における、野村グループや金融機関等との協業による各種ニーズの獲得
  • ホールセール事業における、顧客基盤に基づくCRE提案の推進・ファンドの投資ニーズの獲得

運営管理:

  • 顧客満足度の高い提案型管理の強化
  • 管理領域とサービスメニューの拡大
  • デジタルテクノロジーを活用した高効率かつ高品質な管理サービスの提供
  • 大規模修繕工事をはじめとする受注工事の拡大

海外 :

  • 国内で培ったノウハウの活用と、現地デベロッパーとの強固なパートナーシップを通じた、海外における品質・サービスに対する期待への対応や新たな価値の提供

上記は中期経営計画の骨子の一部に過ぎません。他にもサステナビリティに対する取り組みの体系やウェルネス経営や具体的な経営計画が示されています。

就活で野村不動産グループ各社を志望する皆さんは、個別の企業研究に加えてグループの中長期の計画も頭に入れながら、自己の成長の機会と重ねて説得力のある志望動機作成をしていきましょう。

森ビル株式会社

2022年3月期連結決算(2021年度)

営業収益 (百万円) 245,306
経常利益 (百万円) 53,755
親会社株主に帰属する当期純利益(百万円) 42,241
包括利益(百万円) 70,077
従業員数(人) 3,537
外、平均臨時雇用者数 266
連結子会社 21社
持分法適用関連会社 2社

森ビル及びグループ企業は以下のセグメントで事業を展開しています。

賃貸事業 賃貸管理事業:「ヒルズ」と称するオフィスを核とした住宅、商業施設、ホテル等によって構成される複合都市の開発

オフィス用ビルを賃貸事業、居住用物件の開発及び賃貸、収益用不動産の保有・賃貸

商業施設の運営、テーマパーク型商業施設の運営

運営受託事業
請負工事事業
地域冷暖房事業・電力供給事業
その他:

特定目的会社、特別目的会社及び不動産投資信託に対する出資、仲介及び管理

美術館、フォーラムやライブラリー、ミュージアム等の運営

分譲事業 オフィスビル・住宅等の分譲
施設営業事業 ホテル、会員制クラブ、ゴルフ場、リゾートホテル棟の運営
海外事業 上海における都市開発、施設開発、賃貸管理他

海外グループ・ファイナンスの検討・実行・管理及び不動産投資、開発、コンサルティング等の事業推進のための情報収集・調査研究

2022年3月期(2021年度)連結業績の概要

森ビルグループの2022年3月期における連結業績は、「虎ノ門ヒルズ レジデンシャルタワー」の住宅分譲や、「虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー」の賃貸収益が寄与したことから、営業収益が前期比+6.6%増収の245,306百万円という結果でした。

利益面では、営業利益が同+3.6%の52,759百万円、経常利益は、同+10.7%の53,755百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は、同+34.5%の42,241百万円となり、前年度比で増収増益を達成しています。

202年3月期における事業セグメント別の業績概要は以下の通りです。

事業セグメント別の業績概要

事業名 外部顧客営業収益(百万円) 売上構成比 セグメント利益
(百万円)
利益構成比
賃貸 151,850 61.9% 32,270 49.0%
分譲 49,546 20.2% 27,862 42.3%
施設運営 15,656 6.4% -4,056 -6.2%
海外 28,253 11.5% 9,804 14.9%
合計 245,306 100.0% 65,880 100.0%
調整額 -13,121
計上額 245,306 52,759

注意:下記、営業収益はセグメント間の内部営業収益を含んでいます。

賃貸:

  • プロジェクトの進捗に伴う受託収益が減少したことなどから、営業収益は155,455百万円となり、前連結会計年度と比べ(以下、前年度比)1,723百万円減収
  • 営業利益はオフィス・住宅ともに高稼働・高単価を維持したほか、「虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー」の収益貢献により、75百万円増の32,270百万円

 分譲:

  • 「虎ノ門ヒルズ レジデンシャルタワー」の住宅分譲が好調に推移したことから、当事業の営業収益は50,218百万円となり、前年度比8,249百万円増収
  • 営業利益はビル売却の減少により、244百万円減の27,862百万円

施設営業:

  • 新型コロナウイルス感染症の影響が続いたが、ホテル事業の稼働率の改善などから、当事業の営業収益は17,151百万円となり、前連年度比4,175百万円増収
  • 営業利益は1,706百万円増益の4,056百万円の営業損失

 海外:

  • 「上海環球金融中心」のオフィスが高稼働を維持したほか、円安人民元高による為替の影響から、当事業の営業収益は28,343百万円となり、前年度比4,201百万円増収
  • 営業利益は1,348百万円増の9,804百万円

森ビルの事業戦略

森ビルグループはディベロッパーという枠組みを超え、国内外において、「安全・安心」、「環境・緑」、「文化・芸術」という3つのテーマを掲げ、都市の課題解決と継続的な発展に貢献することにより、グループ全体の収益性及び成長性の実現に努めるとともに、持続可能な社会の実現に貢献していく方針を掲げています。

現在は、以下の課題にフォーカスして事業を展開しています。

  1. 東京六本木から新橋・虎ノ門にわたる一帯の戦略エリアにおいて、仕掛かり中のプロジェクトを中心に都市再開発事業を推進
  2. 戦略エリアにおいて、エリアマネジメントに取り組み、エリア全体の価値を高めていくことにより、保有資産の競争力強化及び将来の開発価値向上を図る
  3. 都市再開発の初期段階からプロパティマネジメント・タウンマネジメントに至る森ビルのバリューチェーンを活用した収益機会を創出、新たな収益の柱の確立を目指す
  4. 上海での都市開発・運営を基軸として、成長著しいアジア新興国をはじめとした諸都市でのビジネス機会の獲得
  5. 財務規律を勘案しつつ上記事業を推進し、自己資本を確実に積み増していく事で自己資本比率を維持・向上し、中長期的に安定した成長を可能とする堅固な財務基盤を築く
  6. 「都市を創り、都市を育む」の理念のもと、都市の課題解決と継続的な発展に取り組むことで、「企業の継続的な成長」を実現するとともに、「持続可能な社会の実現」に貢献
  7. 従業員などの健康管理を経営戦略として捉え、グループ全体の健康経営を推進、個人と企業双方のさらなる成長・発展につなげる

就活人気の高い森ビルを思慕する皆さんは、森ビルの歴史や経営理念、DNAやブランドを深く理解することは当然として、成長の機会を自分事として、志望動機を自分の言葉で語れるように事業戦略や経営思想にまで踏み込んで研究をしていきましょう。

まとめ

以上駆け足で不動産企業上位8社の概況を解説しました。大きなトレンドや企業の特徴、課題や今後の方向性は理解できたと思います。

また上記8社以外でも、上場している不動産企業数多く、それぞれその企業ならではの主力の事業分野、こだわりや社風、文化、従業員の育成方針、営業方針等があり、志望を決める前には詳細な企業毎のチェックをしてください。

また新型コロナウイルス感染症の影響もまだ終息が読み込めないことから、リモートへの転換でオフィス需要の縮小、ホテルや商業施設などの施設需要の低下によって業績に影響を与える可能性もあります。

コロナウイルスの影響や資材価格の高騰知等の影響は各社の業態や収益構造によっても違うので、進行中の2022年度(2023年3月期)の業績にも注目していきましょう。

就活では、ハウスメーカー業界などの近接した業界も研究することをお勧めします。

上位ディベロッパー、特に財閥系の企業は年収が高く、海外展開も積極的なので、海外志向の強い方でも自分には不動産業界に「適性」があると思える就活生はチャレンジする価値は大きいと思います。

しかし不動産業界は「向き、不向き」がはっきり出る業界ですし、企業によっても「働き方」や社員の育成方針が大きく違うためにミスマッチが起きないようにOB/OG訪問等を通じて、先輩のリアルな声を取材することを強くお勧めします。

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