就活初期にできるだけ幅広い業界・業種を理解するために、業界研究コンテンツを作りました。何故それが大事かに関しては以下の記事を参考にしてください。
「就活の答え」では金属・ガラス・セメント素材業界を、以下の項目に沿って解説していきます。
金属・ガラス・セメント素材業界の6つのポイントを押さえよう
- 金属・ガラス・セメント、素材業界の特徴とビジネスモデル
- 金属・ガラス・セメント、素材業界の現状と課題・未来
- 金属・ガラス・セメント、素材メーカーにはどんな仕事があるのか、職種の情報
- 金属・ガラス・セメント、素材メーカーに働く人のモチベ―ションは何か
- 金属・ガラス・セメント、素材メーカーに向く人、向かない人はどんな人か
- 金属・ガラス・セメント、素材メーカーの上位企業の特徴と業績
この記事では素材業界の中から、ガラス素材メーカーの売上上位企業に絞ってメーカーの現況やその事業を取り巻く状況を、直近の有価証券報告書や中期経営計画を基に概要を解説していきます。
就活生が、自分自身の将来をガラス素材メーカーに託したいと思うか、志望の意思を固める上での参考にして下さい。
ガラス素材メーカーは建設用板ガラスや自動車用ガラス、スマホ等の電子製品向けが中心ではありますが、大手企業は化学や医薬品等のガラス以外の事業に進出し、多角化しています。業界としては硝子製造業に分類されますが、各社の実態をよく理解しておきましょう。
Contents
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ガラス素材メーカー、上位企業の概況
AGC株式会社
2020年12月期連結決算 (2020年度)
売上高 (百万円) | 1,412,306 |
経常利益 (百万円) | 57,121 |
親会社所有者に帰属する当期純利益(百万円) | 32,715 |
親会社所有者に帰属する当期包括利益(百万円) | -6,426 |
従業員数(人) | 56,179 |
外、平均臨時雇用者数 | 4,189 |
子会社 | 238社 |
関連会社 | 43社 |
AGCの会計年度は12月なので、上記の業績は2020年1月1日から12月31日のものです。23年卒の就活生でAGCを志望する方は、AGCの企業サイトで2021年度の順次発表される四半期ごとの業績動向にも着目していきましょう。
AGC及びグループ企業はガラス、電子、化学品のセグメントで事業を展開しています。具体的な主要製品は以下の通りです。
旧社名である旭硝子から、AGCに変更したことに象徴されるように、ガラスメーカーから「素材の会社」に変貌しています。
AGCとグループ企業の事業及び製品は以下の通りです。
- ガラス:
- フロート板ガラス、型板ガラス、網入り磨板ガラス、Low-E(低放射)ガラス、装飾ガラス、建築用加工ガラス(断熱・遮熱複層ガラス、防災・防犯ガラス、防・耐火ガラス等)、自動車用ガラス、車載ディスプレイ用カバーガラス等
- 電子:
- 液晶用ガラス基板、ディスプレイ用特殊ガラス、ディスプレイ用周辺部材、ソーラー用ガラス、産業用加工ガラス、半導体プロセス用部材、オプトエレクトロニクス用部材、プリント基板材料、照明用製品、理化学用製品等
- 化学品:
- 塩化ビニル、塩化ビニル原料、苛性ソーダ、ウレタン原料、フッ素樹脂、撥水撥油剤、ガス、溶剤、医農薬中間体・原体、ヨウ素製品
- その他事業:セラミックス製品、物流・金融サービス等
AGCの2020年12月期におけるグループ連結業績は、売上高が前連結会計年度比で1,057億円(7.0%)減の14,123億円となり、減収という結果でした。
利益面では、営業利益が、前年同期比258億円(25.4%)減の758億円、税引前利益は、同じく191億円(25.0%)減の571億円、親会社の所有者に帰属する当期純利益は、同117億円(26.4%)減の327億円となり、減益の決算となっています。
各セグメントの売上収益、セグメント利益の状況は以下の通りです。
2020年12月期連結決算セグメント状況
AGCはテレビコマーシャルで訴求しているように「素材の会社」であると理解しましょう。ガラスはコア事業ではありますが、利益では化学品の貢献が大きいというのが現状です。
事業名 | 外部顧客売上高(百万円) | 売上構成比 | セグメント利益 (百万円) |
利益構成比 |
ガラス | 648,394 | 45.9% | -16,579 | -21.8% |
電子 | 283,025 | 20.0% | 37,797 | 49.8% |
化学品 | 449,739 | 31.8% | 50,477 | 66.5% |
セラミックス・その他 | 31,145 | 2.2% | 4,226 | 5.6% |
合計 | 1,412,306 | 100.0% | 75,922 | 100.0% |
調整額 | ー | ー | -142 | ー |
計上額 | 1,412,306 | ー | 75,780 | ー |
AGCでは、グループの全ての事業活動、社会活動を貫く企業理念として、グループビジョン“Look Beyond” 及び、新しい経営方針である「AGC plus 2.0」を発表しています。
AGCグループの企業理念:
使命:“AGC、いつも世界の大事な一部”~独自の素材・ソリューションで、いつもどこかで世界中の人々の暮らしを支えます~
価値観:
- 「イノベーション&オペレーショナル・エクセレンス(革新と卓越)」
- 「ダイバーシティ(多様性)」
- 「エンバイロンメント(環境)」
- 「インテグリティ(誠実)」
スピリット:「易きになじまず難きにつく」
AGC plus 2.0の中では、2020年の「ありたい姿」を次のように示しています。
ありたい姿:独自の素材・ソリューションの提供を通じて、サステナブルな社会の実現に貢献するとともに、継続的に成長・進化するエクセレントカンパニーでありたい
ありたい姿の実現のために、「コア事業」と「戦略事業」を両輪として、最適な事業ポートフォリオへの転換を図る方針です。
コア事業は、建築用ガラス、自動車用ガラス、基礎化学品、フッ素化学品、ディスプレイ、セラミックで、長期安定的な収益基盤の構築を目指し、戦略事業をモビリティ、エレクトロニクス、ライフサイエンスとして高付加価値ビジネスの拡大による高収益事業の確立を長期戦略としています。
現在は2021年から2023年までの3年間を対象とする中期経営計画、「AGC plus-2023」を基に事業を展開しています。
AGC plus-2023の主要戦略
- 両利き経営の追求
- 戦略事業領域の事業成長の加速と、新しい事業領域(エネルギー関連領域なお)を探索
- コア事業のうち、収益性・資産効率に課題が残る建築用ガラスと自動車専用ガラスは構造改革を実施
- その他のコア事業は収益基盤とキャッシュの創出力を強化
- サステナビリティ経営の推進
- DXの加速による競争力の強化
AGCに興味を持った方は、中期経営計画を研究、理解して自己の志望動機を磨いていくことをお勧めします。尚、建築用ガラス事業は、国内建築用ガラス市場の縮小に対応するため、セントラル硝子と事業統合の検討をしていましたが、2021年1月に国内建設用ガラスの事業統合を中止したことを発表しています。
日本板硝子株式会社
2021年3月期連結決算 (2020年度)
売上高 (百万円) | 499,224 |
税引前利益・又は損失 (百万円) | -17,171 |
親会社の所有者に帰属する当期利益(百万円) | -16,930 |
親会社の所有者に帰属する当期包括利益(百万円) | -13,411 |
従業員数(人) | 25,955 |
外、平均臨時雇用者数 | 2,545 |
連結子会社 | 188社 |
持分法適用関連会社 | 25社 |
日本板硝子及びグループ企業は建築用ガラス事業、自動車用ガラス事業及び高機能ガラス事業を主として展開しています。
具体的な事業セグメントと主な製品は以下の通りです。
- 建築用ガラス事業:建築材料市場向けの板ガラス製品及び内装外装用加工ガラス製品を製造・販売、他、太陽電池パネル用ガラス事業
- 自動車用ガラス事業:新車組立用及び補修用市場向けに種々のガラス製品を製造・販売
- 高性能ガラス事業:ディスプレイのカバーガラスなどに用いられる薄板ガラス、プリンター向けレンズ及び光ガイドの製造・販売、並びに電池用セパレーターやエンジン用タイミングベルト部材などのガラス繊維製品の製造・販売等
- その他:全前述の各セグメントに含まれない小規模な事業及びピルキントン社買収に伴い認識された無形資産の償却費、社費用、連結調整が含まれています
日本板硝子の2021年3月期におけるグループ連結業績は、売上高が第1四半期における新型コロナウイルス感染症拡大による急激な需要の減少により、前年度比10%減の4,992億円の減収という結果でした。(前連結会計年度は5,562億円)為替の影響を除く累計の売上高は前年度比9%減という状況でした。
損益面では、営業利益は131億円(前連結会計年度は212億円)となり、その結果、税引前損失は前連結会計年度より36億円悪化し、172億円、親会社の所有者に帰属する当期損失は169億円という結果でした。(前連結会計年度は189億円の損失)
各セグメントの売上高、セグメント利益の状況は以下の通りです。
2021年3月期連結決算セグメント状況
事業名 | 外部顧客売上高(百万円) | 売上構成比 | セグメント利益 (百万円) |
建築用ガラス事業 | 215,501 | 43.2% | 15,670 |
自動車用ガラス事業 | 245,184 | 49.1% | 1,802 |
高機能ガラス事業 | 36,818 | 7.4% | 6,707 |
その他 | 1,721 | 0.3% | -11,112 |
合計 | 499,224 | 100.0% | 13,067 |
調整額 | ー | ー | ー |
計上額 | 499,224 | ー | 13,067 |
日本板硝子グループは長期戦略ビジョンとして「VAガラスカンパニー」(VA:Value-Addedの頭文字に由来) に変容・変革することを掲げ、2018年3月期から2020年3月期の3年間を期間とする「中期経営計画(MTP)フェー ズ2」を策定して事業を展開してきました。
MTPフェーズ 2の基本目標は「財務サステナビリティの確立」及び「VAガラスカンパニーへの変容・変革の開始」でした。
2020年3月期は、MTPフェーズ2の最終年度であり、2019年3月期までは順調に利益改善が図られた一方、2020年3月期に入ってからは欧州を中心とした自動車生産の急減、建築用ガラス市場の需給バランス悪化の影響や、2020年初頭からの新型コロナウイルス感染拡大の影響も受け、最終年度である2020年3月期においてMTPの財務目標は未達となっています。
その結果を踏まえ、日本板硝子では固定費が高く、市況変動に左右されやすい事業構造をより一層変革するために、抜本的な構造変革の必要性を認識し、2022年3月期から2024年3月期までの期間を、持続的な成長を目指せる事業体質を構築する3年間と定め、新たな中期経営計画である「リバイバル計画24(PR24)」を策定し、事業を展開しています。
リバイバル計画24(PR24)では、以下の「3つの改革」と「2つの重点施策」を断行し、持続的成長が果たせる強い事業体質を構築する方針です。
3つの改革:
- コスト構造改革:本質的なコスト構造改革(人員削減、固定費削減、購買コスト削減等)の取り組み
- 事業構造改革:高付加価値事業の拡大、新規成長分野の育成、投資・資産効率の重視による持続的な成長サイクルの確立
- 企業風土改革:「顧客重視」、「迅速な意思決定とアクション」、「困難な課題の克服」を重視し、常に変革に挑戦し、やり抜き結果を出す企業グループへの変革を図る
2つの重点施策:
- 財務基盤の回復:
- 成長投資は戦略上の中核事業に絞り、優先順位をつけて実施
- 徹底的なコスト見直しと生産性向上により、持続的利益とフリー・キャッシュ・フローを創出できる事業体質を構築
- フリー・キャッシュ・フローと純利益の積み増しによる自己資本の改善、中長期的視点での財務基盤の強化を機動的に検討
- 高収益事業へのポートフォリオ転換:
- 戦略上の非中核事業は大胆な縮小・撤退を検討
- 投資・資産効率を重視し、限られた経営資源を成長・高付加価値分野に集中
- 事業の高収益化とマネジメントコストの圧縮により、持続的成長基盤を構築
上記に加え、具体的な財務目標とサステナビリティへの取り組みが骨子の計画となっています。
日本板硝子では、新規事業の育成・新しい顧客価値創造の取り組みをさらに加速していくためのビジネス・イノベーション・センターを立ち上げ、ライフサイエンスやIndustry 4.0といった有望分野における新規事業の開発も加速させています。
環境への貢献(太陽電池パネル用ガラス、ZEB/ZEH等の省エネルギーガラスなど)、健康への貢献 (PCR検査機や抗菌ガラスなど)、テレワークなど通信需要拡大への貢献(光通信デバイスなど)といった製品分野は、日本板硝子が強い分野であり注目すべき領域です。
就活で日本板硝子を志望する皆さんは、事業の現状を理解するとともに、成長分野や企業の中長期の戦略を把握して、志望動機の作成等に役立てていきましょう。
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セントラル硝子株式会社
2021年3月期連結決算 (2020年度)
売上高 (百万円) | 190,673 |
経常利益 (百万円) | 4,749 |
親会社株主に帰属する当期純利益(百万円) | 1,230 |
包括利益(百万円) | 7,699 |
従業員数(人) | 6,053 |
外、平均臨時雇用者数 | 684 |
子会社 | 36社 |
関連会社 | 18社 |
セントラル硝子及びグループ会社の行っている事業セグメントは、ガラス事業と化成品事業の二つに分かれています。主要な製品は以下の通りです。
- ガラス事業:建築用ガラス、自動車用ガラス、電子材料用ガラスの製造・販売
- 化成品事業:化学品、ファインケミカル、肥料、ガラス繊維の製造・販売
セントラル硝子の2021年3月期におけるグループ連結業績は、新型コロナウイルス感染症拡大による景気悪化の影響を受け、売上高が190,673百万円と前期比14.3%の減少となり、減収という結果でした。
損益面では、経常利益は前期比3,816百万円減少の4,749百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比5,187百万円減少の1,230百万円となり、減益の決算となりました。
各セグメントの売上収益、セグメント利益の状況は以下の通りです。
2021年3月期連結決算セグメント状況
事業名 | 外部顧客売上(百万円) | 売上構成比 | セグメント利益(百万円) |
ガラス事業 | 112,398 | 58.9% | -3,020 |
化成品事業 | 78,274 | 41.1% | 7,084 |
合計 | 190,673 | 100.0% | 4,064 |
調整額 | ー | ー | ー |
計上額 | 190,673 | ー | 4,064 |
セントラル硝子グループは、2018年度から2020年度までの3年間を対象とした中期計画を基に事業を展開してきましたが、経営目標に掲げた営業利益、営業利益率、ROEにつきましては、中期計画最終年度の2020年度実績で未達という結果になりました。
次期中期計画は、新型コロナウイルス感染症の影響やガラス事業における構造改革の進捗などの特殊要因の想定が困難な状況のため、2022~2024年を対象期間として策定する予定としています。
セントラル硝子では保有する独創的な技術を通じて、ファインケミカル製品を中心とした成長分野である高機能・高付加価値製品分野への経営資源の重点的な投入 し、中長期的な視点から企業価値を増大させていく戦略をとっています。
国内建築用ガラス事業は、新設住宅着工数の減少や複層ガラスの普及に伴う需要構造の変化を受け、合理化や流通形態の変革が継続的に行われてきたものの、厳しい経営環境が続いています。
更に少子高齢化等により今後更に需要の減退が見込まれる中で、産業全体としても改革が必要となっています。
このような状況のもと、セントラル硝子は2019年12月9日、AGC株式会社との間で、国内建築用ガラス事業に関する事業統合についての基本合意書を締結して協議を続けてきましたが、結果的に統合対象だった事業の将来の見通しや評価額について、両社の見解が一致しなかったため2021年1月にAGCとの事業統合は中止となっています。
日本電気硝子株式会社
2020年12月期連結決算 (2020年度)
売上高 (百万円) | 242,886 |
経常利益 (百万円) | 19,109 |
親会社株主に帰属する当期純利益又は純損失(百万円) | 15,252 |
包括利益(百万円) | 10,082 |
従業員数(人) | 6,157 |
子会社 | 26社 |
関連会社 | 3社 |
日本電気硝子株式会社及びグループ企業は、電子・情報の分野におけるガラスをはじめとする特殊ガラス製品及びガラス製造機械類の製造、販売等事業を行っており、事業セグメントも「ガラス事業」の単一セグメントです。
主要製品は「電子・情報」分野と「機能性材料・その他」に分かれており、主要製品は以下の通りです。
- 電子・情報:薄型パネルディスプレイ用ガラス、化学強化専用ガラス、光関連ガラス、電子デバイス用ガラス及び太陽電池用ガラスの製造、販売等
- 機能材料・その他:ガラスファイバ、建築用ガラス、耐熱ガラス、照明用ガラス、医療用ガラス、魔法びん用ガラス及びガラス製造機械類の製造、販売等
日本電気硝子グループは、世界一の特殊ガラスメーカーを目指し、材料設計・溶融・成形・加工といった技術により様々な特性や機能を持つガラス製品を開発・生産し、市場に潤沢に供給することにより、社会のニーズに対応していくことを経営の基本にしています。
日本電気硝子の2020年12月期のグループ連結業績は、売上高が2,428億86百万円(前連結会計年度比5.7%減)となり、減収という結果でした。
利益面では、営業利益が176億60百万、円(同8.6%増)、経常利益191億9百万円(同24.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益152億52百万円(前連結会計年度:親会社株主に帰属する当期純損失336億69百万円)となり、増益を達成しています。
世界一の特殊ガラスメーカーを目指して事業を展開しているため、地域別の売上状況を参考までに掲載しておきます。
地域 | 売上(百万円) | 売上構成比 |
日本 | 38,117 | 15.7% |
中国 | 77,108 | 31.7% |
韓国 | 38,314 | 15.8% |
米国 | 30,858 | 12.7% |
欧州 | 27,312 | 11.2% |
その他の地域 | 31,174 | 12.8% |
合計 | 242,886 | 100.0% |
日本電気硝子は具体的な経営計画として、2019年度から3か年の新中期経営計画「EGP2021」(Electric Glass Prospects 2021)を策定し、事業を展開しています。
中長期的な経営戦略の骨子は以下の通りです。
中長期的な成長のためのキー・ファクターとコンセプト
キー・ファクター | コンセプト |
企業のあり方 | 社会と共存し、社会に貢献する存在 |
研究開発 | 夢を実現するガラスの創造 |
製造プロセス | 革新的なプロセスの開発 |
環境保全 | 持続可能なモノづくりの実現 |
人材育成 | 高い志と熱い心を持つプロ集団 |
中期経営計画で重点とする施策は以下の通りです。
― 重点項目と施策 ―
- 研究開発:製品、技術、製造プロセスの一体的な開発体制構築、マーケティング機能の拡充、年間100億円の研究開発を実行(売上高比3%、対2018年度比43%増)、「夢を形にする」研究開発の追求
- 事業戦略:ディスプレイ用ガラス事業の生産性と品質の革新、ガラス繊維事業の拡大とM&Aシナジーの結実、中国をはじめとした成長エリアにおけるプレゼンスの強化、事業価値の評価とリソースの適切な配分
- 戦略的投資:将来成長を見据えたM&Aや他社との協業・提携等に備え、通常の設備投資のほかに、当該3か年で約500億円の戦略的投資枠を設定
- CSR:CSRの重点課題「環境・多様性・地域」の取り組みを通じた持続的成長と企業価値向上
注目する市場分野を「自動車・輸送」、「情報通信・半導体」、「医療」、「ディスプレイ」の4分野と位置付け、この分野への積極的な事業拡大と競争力強化に注力していく計画です。
また「照明」、「エネルギー」、「社会インフラ」、「家電・住設」の4分野は社会の発展とともに成長が見込める分野であり、かつ、ガラスの機能性が発揮できる分野として『戦略的育成分野』と位置付け、この分野における事業の創出、研究開発を推進していきます。
まとめ
以上、ガラスメーカーの上位企業の現状をみてきました。凝縮したサマリーですが、ガラス業界における主要企業の多角化した事業内容と規模感、グローバル市場における存在感を感覚的にも理解できたと思います。
上位企業は理工系の学生に非常に人気の高い企業であり、難関です。これらの素材業界に興味や志望意欲を繋ぐことができた方は、志望企業候補のあたりをつけて、詳細な企業研究を進めて下さい。
また上位企業の多くはインターンシップに積極的です。OB・OG訪問も含めぜひトライして門戸を開いていってください。リクルーターから高評価を得ることがポイントになる業界なので、企業研究を徹底的に行って早期に具体的なアクションを起こしていきましょう。
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