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【就活の業界研究】:自動車部品メーカーの仕事、「やりがい」と「適正」をチェックしよう

就活初期にできるだけ幅広い業界・業種を理解するために、業界研究コンテンツを作りました。「就活の答え」では自動車部品業界を、以下の項目に沿って解説していきます。

自動車部品業界の6つのポイントを押さえよう

  • 自動車部品業界の構造とビジネスモデルを理解しよう
  • 自動車部品業界の現状と課題・未来
  • 自動車部品メーカーにはどんな仕事があるのか、職種の情報
  • 自動車部品メーカーに働く人のモチベ―ションは何か
  • 自動車部品メーカーに向く人、向かない人はどんな人か
  • 自動車部品メーカーの上位企業の特徴と業績

この記事では自動車部品メーカーの仕事の内容、そこで働く人の代表的なモチベーションや「やりがい」、自動車部品メーカーに向いている人はどんな人なのか、向いていない人はどういう人なのかを中心に解説しています。就活初期に、業界を素早く俯瞰して、自動車部品業界を志望するかどうかのイメージを固めていきましょう。

自動車部品メーカーの代表的な職種・仕事

それでは早速自動車部品メーカーの特徴的な職種やその仕事内容を見ていきましょう。

研究・技術開発:

自動車部品メーカーの研究・技術開発とは自動車完成品メーカーが求める性能をできる限り低価格で実現するための部品の開発を行う仕事です。

 

競合部品の研究は当然の事、今後の市場のニーズや自動車メーカーのニーズを先取りして研究することも求められます。ただし全ての部品メーカーに技術研究開発職がある訳ではありまません。

 

既に確立した技術によるある程度コモディティ化してしまった部品を製造しているメーカーの場合、製造技術を開発するエンジニアは存在してもその部品そのものに関する新しい技術開発職を置かないケースもあります。

 

部品メーカーによって大きな差があり、EV関連や、自動運転技術関連、IoT、AIなどの先進技術を必要とする部品の分野では企業の将来を担う非常に重要な職務になります。

生産技術:

完成品メーカーの求める部品を生産するために最も効率のよい、経済的な生産方法を開発するエンジニアです。

生産管理:

顧客の要求する製品を納期通りに希望する数量を納めるために製造部門への生産製品の種類、生産数量、完成納期を伝え、購買に調達する部材を部材別、納期、数量を伝達する役割を担います。

品質管理:

既に確立された製造ラインに関しては部品の生産を正確に管理すると共に、品質をチェックして求められた品質の部品の供給に責任を持つ品質管理の仕事があります。社内の生産過程で規格外の製品が発生した場合、その解析を行い、開発・製造部門へ結果を伝え、改善を促す役割を担います。

 

また取引先に対しても同様のフィードバックを行って品質の改善に貢献しています。

 

自動車部品は人の命に係わる重要な部品である場合が多く、事故につながってしまうと自動車完成品メーカーのブランドも傷つけてしまうため、品質管理は非常に厳しく重要です。

 

大手メーカーはISOと言った国際的な標準規格を満たすのはもちろんの事、ISO/TS16949や、ISO26262(自動車の電気/電子に関する機能安全についての国際規格)と言った自動車産業向けの品質マネジメントシステム(QMS:Quality Management System)をクリアし、さらに顧客である自動車完成車メーカー別の個別の品質要求事項を満たしていく必要があり、メーカー内でその主体的な役割を担っています。

購買部門:

購買部門は部品の開発耶蘇遺贈に必要な素材、部材、部品を調達する仕事になります。部品製造に必要なスペックとコストを管理する仕事になります。生産部門と協議し生産計画に従って、必要な数量、仕入価格、納期を部品メーカーのサプライヤーと交渉して、必要であれば入札を行い必要な素材、部材、部品を調達します。

 

購買部門は完成品メーカーのシビアなコスト要求に応えるために、常により安価で優秀なサプライヤーソースを開拓したり、海外企業への発注を検討・交渉などの業務も担当します。

営業職:

自動車部品メーカーの営業は典型的なBtoB営業です。具体的な営業職の仕事は、自動車完成品メーカー、もしくは上位の1次部品メーカーの購買部・生産部門、開発部門と自社の製造部門とのインターフェースとして部費の価格、納期、数量などの調整を行います。

 

また自動車部品を扱う商社の対する営業を行う場合や、系列取引以外の新規取引先の開拓の役割も負っています。

業界共通の職種と仕事内容:

経営企画、広報、人事、総務、法務、経理、財務等がありますが、部品メーカーの規模によってもその内容や仕事の深さに差が出ます。

経営企画:全社の経営戦略・経営企画の作成及び資金管理及び投資

人事: 採用計画・人材育成・人材管理

総務: 庶務・法務(特許関連)・他事務・管理業務

経理・財務:経理及び資金調達・融資・管理業務

自動部品車メーカーに勤める人の「やりがい」、モチベーションは何か

自動車部品メーカーは、カバーする範囲が多く、細かく言えばパワートレイン系、安全系、ボディ系、シャーシ系、情報系の部品の性格によって仕事の「やりがい」や、モチベーションは違っています。

また系列の強さや担当する取引先、職種によっても様々ですが、ここでは、「自動車部品メーカーに勤める」という事を最大公約数的に、共通する部分が多いものを抽出して箇条書きでまとめます。

  • 自動車部品メーカーは日本が誇る自動車産業を支え、社会に役立つクルマという製品を作り出しているという「やりがい」を感じることのできる仕事です。ものづくりに興味がある人にはおすすめできると思います。
  • 自動車部品の製造は多くの人が関わって成り立つ仕事です。設計、生産技術、品質保証、調達、協力工場の皆さんなどとともに、「どうしたら求められる性能、品質、コストを実現できるか」を必死になって考え、やり切ったときにようやく実現できるというのが実感です。まさに「モノづくり」の面白はありますし、人間関係も築くことができます。
  • 自動車部品メーカーの社員は、モノづくりに対しての情熱や使命感が高いと思います。完成車メーカーからの厳しい要求、高いスペックを求められる場合は、自分たちの誇りと責任感をかけてそれを実現しようと努力します。それを実現し、完成品の評判、特に自分たちの関わった部品・機能の評判が良いと達成感を感じることができます。また完成品メーカーより感謝の言葉や表彰を受けるとモチベーションも上がります。
  • 自動車部品は性能に直結するため、自動車部品の設計から製造、研究に携わることができ、頭の中で描いたイメージを実現させていくのは、ものすごく面白いことです。車のレースを想像すれば分かり易いと思いますが、部品の設計や機能の少しの差が大きな差になる場合もあるためクリエイティブな仕事です。
  • 部品メーカーの社員はお互いにこの分野のプロフェッショナルであり、誰にも負けたくないという思いがあると思います。お互いがプロとして切磋琢磨、刺激を与えながら仕事ができる点は「やりがい」は繋がっています。
  • 自動車部品メーカーはグローバルビジネスであり、世界で活躍できる点、大きな仕事を動かしているという実感が持てる点は「やりがい」になっています。
  • 自動車部品メーカーはクルマの部品を作って売っている会社以上の存在です。部品といえども極論すればクルマそのものを作っているという自負があります。常に技術革新を追及して、「夢をかなえる」、「ソリューションを提供する」存在でもあるので、特にモノづくりという点での「やりがい」は大きいです。
  • 単純に収めた部品が使用されている車を街で見た時はうれしい気持ちになります。またこちらからの提案が採用され、問題や課題を解決できた時は大きな「やりがい」を感じます。
  • 部品メーカーは比較的安定した環境で仕事ができると思います。反面かなり保守的な部分が残った業界であり、上司や他部門との調整や根回しに時間がかかります。その点、粘り強く上司や他部門との根回しや交渉した結果、仕事が思うように進んだ時の喜びは大きいです。
  • 自動車の実力を作っているのは自動車部品メーカーともいえるのです。派手さはないですが、「名もなき実力者」としての自負や誇りはあります。
上記の例は一部ではありますが、自動車部品メーカーに勤めるモチベーションや醍醐味の代表的なコメントでもあります。

自分にあてはまるかもしれないと思える方は、資質という側面で自動車部品メーカーに向く人、向かない人はどんな人なのかをみていきましょう。

自動車部品メーカーに向く人、向かない人はどんな人か

自動車部品メーカーに勤める人のモチベーションにあまり共感できない人は、自動車部品メーカーにあまり向いていません。ここでは資質や性格という観点を中心に、自動車部品メーカーに向いている人、向いていない人を解説します。

自動車部品メーカーに向いている人

高い目標に対して常に前向きに取り組み、粘り強く努力できる人:

自動車業界は常に最新、最先端のモノを提供して、様々なタイプの人々を惹きつけ、そのニーズを満たさなければならないため、多様性も必要ですし、それを実現していくための技術的な変化のスピードが速い業界です。それを実現していくのが部品メーカーの使命であるため、常に困難で高い目標に対して前向きに取り組み、最後までやり切れるタイプの人には適性があります。

他人の価値観や意見を尊重し、チームワークを大切にできる人:

自動車部品製造は完成品メーカーや、部品メーカー、社内の様々な部門や協力工場等の立場の違う人々の協力を仰ぎながらまとめていかなければならない業務です。そのため他人の価値観や意見を尊重しつつ、チームワークで一つのゴールに向かってまとめていける、もしくは、チームとしてまとまって仕事ができる事は必須の資質です。

 

個人プレイや、個人のパフォーマンスを重視する人は注意が必要です。特に、系列や下請け構造、社内の保守的な体質が強い業界でもあるため、チームの一員として徹しきれるかが重視される業界です。

「モノづくり」に喜びを感じられる人:

自動車部品メーカーは典型的な「モノづくり」ビジネスです。「モノづくり」に対して情熱があることは基本の資質です。

 

その情熱から困難な目標や要求に対するチャレンジ精神や、実現することへの使命感、責任感が生まれてくるため、自動車に興味があり、頭で考えたことを形にしていくこと、今世の中に存在していないものを生み出していくことに喜びを感じられる人は部品メーカーに適しています。

コミュニケーション能力:

BtoBビジネスのため、社内も社外も人間関係は非常に重要です。特に顧客との関係においては、「信頼してもらえる」、「困ったときに声がかかる、頼ってもらえる」という関係値を築くことが求められます。

 

人の話を傾聴して、相手の意図や文脈を理解できたり、こちら側の意図を上手に伝えて合意にもっていけるような能力はとても重要です。

プレッシャーに対する耐性:

設計職はスケジュールとの闘いになることも多く、大きなプレッシャーがかかる仕事であるため、長時間労働になることもあります。それに耐えて仕事が遂行できる集中力とストレス耐性が求められます。

責任感・真面目さ・一途な性格:

部品メーカーの社員は責任感が強く、真面目であることが求められます。人の命に係わる自動車という製品に関わるため、いい加減な性格では務まりません。厳格に品質基準を満たすことが当然の業界なので、「適当に済ませればいい」と考えがちな人は向いていません。

 

業界の構造的にも「下請け」的なビジネスの側面もあるため、その構造そのものを素直に受け入れ、地道に努力できる人は適性があります。色んなことに目移りしてしまい、物事を中途半端にしてしまうタイプの人は注意が必要です。

グローバルビジネスに興味がある人:

日本の自動車メーカーは全てグローバルに展開しており、それを支える1次部品メーカー、大手メーカーも海外での生産やマーケティングを行っています。

 

企業にもよりますが自動車部品メーカーも系列を超えて、国内メーカーはもとより外国メーカーのビジネスを受注する動きになっており、今後一層の海外展開が必要になっていきます。海外勤務にチャレンジできる積極性、バイタリティ、逞しさがある人は向いている業界です。

語学力:

グローバルビジネスに興味があり、語学の習得などに自ら努力をしていることも重視されています。

 

英語はもちろんの事、中国語、スペイン語、ポルトガル語、ドイツ語、フランス語等、メーカーが進出している国等の語学力がある人は有利です。少なくとも英語に関してはTOEIC600点を達成しておくとよいです。マストな要件ではありませんが、少なくとも日本語以外のコミュニケーションに積極的に取り組めることは重要な資質です。

自動車部品メーカーに向いていない人

向いていない人は向いている人の逆の資質です。重複になるので箇条書きのみでまとめておきます。

  • 高い目標に対してチャレンジできず、途中で目標を変えたり、投げ出したりしてしまいがちな人
  • 自分で目標を設定できず、流されてしまうタイプの人
  • 他人の価値観や意見を認めず、常に自分の考えで押し切ろうとする人。自分ファーストなタイプ
  • チームワークで仕事をするより、自分一人で仕事をしたい人。チームで仕事をするのが苦手な人
  • 「モノづくり」に対し興味が薄い人
  • 自動車に対し特別な興味がない人
  • 人の話を傾聴できず、自分の考えも上手く伝えられず合意形成をするのが苦手な人
  • コミュニケーションによって人間関係や信頼関係を築くのが苦手な人
  • スケジュールや対人のプレッシャーに弱い人
  • 責任感に欠けるタイプ、いい加減で不真面目なタイプ、すぐ目移りしてしまう性格の人
  • グローバルビジネス、海外での仕事に興味がなく、むしろ避けたいと思っている人
  • 英語や語学に対し興味がなく、チャレンジする気もない人

以上、自動車部品メーカーの仕事内容と、そこで働く人のモチベーションや「やりがい」、そして自動車部品メーカーに向く人、向かない人の資質をまとめてみました。

もちろん個々人は全て違いますし、あくまで公約数的なものでしかありません。向いていないと思える人も、入社後の努力と研鑽により、立派に仕事をされている方は沢山いると思います。

どうしても自動車業界に就きたいと考えている方は、選考までに意識改革もできるでしょう。日本を代表する重要な産業であり、ビジネスのチャンスは世界に広がっています。

今後大きな変化を迎える自動車業界、そして自動車部品業界ですが、チャレンジしがいのある業界であることは間違いないので、ぜひ積極的に研究を深めていってください。

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