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【就活の業界研究】航空会社の職種の情報、やりがい、向く人、向かない人の分析

就活初期にできるだけ幅広い業界・業種を理解するために、業界研究コンテンツを作りました。何故それが大事かに関しては以下の記事を参考にしてください。

航空業界情報の6つのポイントを押さえよう

  • 航空会社のビジネスモデルを理解しよう
  • 航空業界の現状と課題・未来
  • 航空会社にはどんな仕事があるのか、職種の情報
  • 航空業界に働く人のモチベ―ションは何か
  • 航空業界に向く人、向かない人はどんな人か
  • 航空業界の構造と国内航空会社企業
この記事では航空会社の職種の情報、働く人のモチベーションや「やりがい」、向く人、向かない人はどんな人かを解説していきます。

航空会社の職種

航空会社の仕事の区分は会社ごとに若干異なりますが、業界首位の全日空の場合、5つの職種=「グローバルスタッフ職(事務)」「グローバルスタッフ職(技術)」「客室乗務職」「運航乗務職(自社養成パイロット)」「エキスパートスタッフ職(障がい者採用)」という区分になっています。

日本航空場合はも5つのフィールドに分けられていて、業務企画職(地上職 事務系)、業務企画職(地上職 数理・IT系)、業務企画職(地上職 技術系)、自社養成パイロット、客室乗務職の区分けになっています。

それぞれの職種の仕事を簡潔に解説していきます。

パイロット:

パイロットは乗客や貨物を運ぶ国内線・国際線の飛行機の操縦を行い、大型旅客機では機長と副操縦士が協力して機体の操縦・操作を行います。

 

機長は航空機の操縦を行い飛行の全責任を負う大変責任の重い仕事です。副操縦士は機長の指揮監督に従い、操縦や航空管制との通信業務、飛行計器類のチェック、監視を行い機長を補佐します。機長に異変が起こり、操縦に支障が出た場合。副操縦士が機長に代わって職務を遂行します。

 

飛行機に搭乗する前から機長、副操縦士、運行管理者、同乗するキャビンアテンダントとミーテングを行い、その日のフライトに影響する気象、空港の状況、整備状況、飛行ルート、高度、燃料、その他そのフライトに関わる特別な情報の確認を行います。

 

搭乗してからも各種計器類の作動確認、データのチェックや、飛行データの入力、エンジンスタートの準備を機長と副操縦士が手分けをして行い、離陸の許可が管制官から出たらエンジンをスタートさせ離陸します。

 

離陸後は自動操縦機能に移行しますが、常に計器類を確認して機体が正常に作動しているか、運行状況を確認します。エリアの管制官と連絡を取り合い、飛行機の位置の確認をして安全な運航が出来るように注意を配ります。着陸時は現地の空港の管制官の許可を得て行います。

 

着陸後は飛行日誌を記入、整備担当者に機体の状況を連絡し機体を引き継ぎ、フライトを終了となります。

勤務パターンですが国際背の場合は1日1便、国内線の場合は1日数便を担当します。

客室乗務員:

客室乗務員の基本の仕事は機内サービスの実施保安管理業務です。

機内サービスは説明する必要もないでしょう。乗客が機内で快適に過ごせるように、乗客に気を配りながら食事、ドリンクのサーブと回収、新聞雑誌の配布や回収、毛布やアメニティの配布、免税品の販売、乗客のアシスト、離着陸の注意事項の説明や非常時の説明を行います。

 

保安管理業務は乗客の安全を守る業務であり、緊急時や異常事態の発生時に迅速かつ適切なアナウンス、指導、乗客アシスト、誘導を行います。また乗客に急病人が出た場合の応急措置、乗客の暴力行為に対する適切な行動、ハイジャックや緊急着陸などの危機対応の業務を含む非常に重要な役割を担います。

 

またLCCの客室乗務員は着陸後、機内清掃も行います。LCCの場合マルチタスクをローコスト実現の手段としているため、空港に到着後は直に清掃を行いその機体を使って回転率を上げることに貢献するのです。

航空整備士:

大手航空会社の場合、航空機の整備を別会社にしています。例えば日本航空の整備本部がJALエンジニアリングという会社になっています。

 

どんな形態をとっても仕事は共通しています。

  • 発着整備:飛行機の発着時
  • 運航整備:運航が終わった後の格納庫(ハンガー)で行うメインテナンス整備
  • 重整備:SHIP整備とも呼ばれる、クルマで言えば車検のような整備。(2年に一回)

また一回ごとの運航に行うT整備、1日ごと行いうオーバーナイトT整備という呼び方をします。

 

機体を格納庫に入れてエンジンオイル、作動油、酸素などの点検、補充、タイヤ、ブレーキ、エンジンなどの検査を行うA整備、A整備の作業に加えて,特にエンジン関係を中心とした詳細な点検を運航の合間に行うのがB整備と呼びます。

このB整備を設けず,必要な作業をA整備に分散実施してしまう航空会社も多いのが実情です。

 

次のレベルは一定時間を飛んだあとエンジンをはじめ多くの部品をチェックするC整備があります。運航を5~10日間中止して行われ、諸系統の配管,配線,エンジン,着陸装置などについて入念な点検と機体構造の検査,各部の給油,装備品の時間交換などが行われます。

 

更に 3~4週間機体をドックに入れて行われる最も重い整備はD整備とも呼ばれます。機体構造の内部検査および防錆処置,各システムの諸系統について徹底した点検,機能試験,機体の再塗装を行うほか,大規模な改修もこの時期に実施されます。

 

上記とは別にSHOP(ショップ)整備があります。これは機体ではなく、装備品の整備でエンジンや航空機に搭載されているコンピュータなどの点検整備を行います。

このように人命に直結のビジネスの為、徹底的な整備が行われるのも航空会社の特徴です。整備士とは別に技術部門があり、技術部門は機体メーカーと技術的なやり取りを行っています。

航空会社の整備部門は外国航空会社の機体の整備も請け負っています。航空会社各社はこのような分業の関係を構築しているのです。

 

尚、整備士は航空会社各社の認定制度のレベルが存在しますが、それとは別に国土交通省による国家資格の1等航空整備士の資格があります。この1等航空整備士を取得した人を対象に、確認主任者になることができ、確認主任者になってはじめての飛行日誌のフライトブロックら欄に署名する資格が与えられます。航空に関する法的書類の記録が可能なるという厳しい管理が行われているのです。

地上職の仕事:

整備士を除くグランドスタッフの主な業務は空港での搭乗手続きと搭乗案内が主な業務になります。乗客全てが定刻までに搭乗窓口に着くように誘導し、定刻通りに出発できるような対応に責任を持ちます。

 

チェックイン時に乗客の荷物が間違いなく行き先で受け取れるようにすること、荷物の紛失のトラブル処理、問い合わせ対応なども行います。

 

飛行機の運航とはいつも定刻通り、予定通りに行くとは限りません。天候の状況や機体整備の状況で遅れが発生すると、リレー状態で遅れが伝播し増幅していきます。常に機体の到着や整備の状況を確認し、関係部署との連携を行い搭乗予定の乗客に伝えて、混乱を防ぐのも大切な役割なのです。

 

いかにトラブルの発生ややフラストレーションが増幅したり、伝播しないようにするお客様とのコミュニケーション能力が必要な仕事です。

地上職 事務系の仕事:

一般企業と同じ経営企画、広報、広告宣伝、人事、総務、法務、経理、財務、航空機材・施設調達、等がありますが、航空会社に特有な他の航空会社との提携、アライアンス事業、国際路線事業部、貨物事業部、商品・サービス企画、運行管理、乗務員管理・教育、旅行関連サービス、発券サービスなどの業務があります。

航空会社への志望を検討しようと考えている学生は、自分の志望動機やキャリアプランを考える上でも、深い職種研究をしていきましょう。

航空会社に勤める人のやりがいとは?

航空会社は社会インフラ企業でもあることから、カバーする範囲が多く、セクションも取引先も広汎なため、携わる部門によってその「やりがい」や、モチベーションは様々です。

ここでは、「航空会社に勤める」ということを最大公約数的に、共通する部分が多いものを中心に箇条書きでまとめます。

  • 子供の頃から航空機が大好きで、その近くで仕事ができる事の喜びはある
  • 何と言っても旅客の人命を預かっているという使命感、お客様の「夢」や「思い」を乗せているという責任感は仕事の「やりがい」に繋がっている
  • 航空輸送という社会インフラや、空の安全を担っているという自負はある
  • お客様に「ありがとう」という言葉をもらった時やお客様の笑顔はモチベーションになる
  • 若い時から大きな仕事に携わることができ、プレッシャーもあるが達成感も大きい
  • 航空会社の仕事は、毎日同じではなく、自分の責任において臨機応変に対応しなければならないことが多いため、主体性が必要。大変なことも多いが「やりがい」も大きい
  • 色んな部門が連携して、フライトを正確に、安全に運航しているというチームワークによる充足感がある
  • LCCなので新しい提案や、自分たちの発想で事業を進めている実感がある
  • OJT訓練やサポートが充実しており、社内の資格取得やステップアップへのキャリアパスがはっきりしており、やる気次第でステップアップできるところ
  • 休暇中に国内・海外に気軽に出かける福利厚生、社割制度を利用ができること
  • 自分の場合、航空会社の社員というステイタスと報酬は明らかにモチベーションになっている
上記はごく僅かですが、代表的なコメントでもあります。皆さんの価値観と共鳴する部分があったなら、どういう人が航空会社に向くのか、向かないのかを見ていきましょう。

航空会社に向く人、向かない人はどんな人か

上記で解説したように航空会社にも様々な職種があり、細かく言えば職種ごとの適性があるため、最大公約数的に共通する部分のみ抽出して箇条書きにします。

航空会社に向く人

航空機や航空機での旅が好きな人:

当たり前のようですが、とても重要です。

お客様に航空機の旅を楽しんでもらいたいというホスピタリティの精神があること:

客室乗務員は当然ですが、空港のグランドスタッフや航空会社の社員すべてに必要な資質です。お客様に快適な旅を提供することの対価が航空会社の報酬を生むのであって、「おもてなし」の心は重要です。

自己管理ができる意志の強い人:

パイロットや客室乗務員は人の命と安全に責任を持つため、それができる精神力と体力が必要です。乗務に耐えるコンデイションを保つためには、自己管理能力が必要です。国際線の場合時差もあり、業務はとてもハードです。アルコール制限の規制も厳しいことから、しっかりとした自己管理ができなければ務まりません。

チームワークを大切にできる人:

航空会社の業務はすべてチームワークで成り立っていますし、多くの部門の連携がないと成立しないビジネスです。情報の共有も含め、全体で仕事を進めていく意識の高い人、リーダーシップや協調性も重要な資質です。

コミュニケーション能力:

お客様との会話、他部門のスタッフとの会話やコミュニケーションは非常に重要です。伝達や連絡が不適切だと不測の事態も起こりえるビジネスです。

情報処理と危機管理能力:

特に航空機の運航に携わるパイロットは変化する状況の中で情報を集めて優先順位を付け、この先起こることや結果を推測し,決断に至る情報処理能力,危険を回避し緊急事態に備える危機管理能力が必要です。また程度の差はありますが客室乗務員も必要な能力でもあります。

細部に注意深く気を配れる人:

人の命や時間を守るためには、細部にまで注意を払える資質が必要不可欠です。いい加減な性格と自分で自覚する人は向いていない職業です。

変化へ臨機応変に対応することが得意な人:

フライトは変動要因が多く、常に何かの変化が起きています。変化に対応していくことが本質的に求められるビジネスなので、柔軟に、時には主体的に対応することが求められます。

ストレス耐性・安定感のある人:

物事が予定通り進まなくてもあまりイライラしないで冷静でいられる人。ストレス耐性があるというか、安定感がある人と言った方が適切かもしれません。

好奇心が強く明るい性格:

多国籍の人々との仕事をする場合も多いため、異文化に対する好奇心が強く、全体的に明るい性格の意図に好かれるタイプの人が向いている業界と言えます。

英語の能力のある人:

航空会社を目指す就活生は、TOEICなら最低でも700点を達成しておきましょう。ビジネス会話がある程度できるレベルまでを目指してください。

航空会社に向いていない人

向いていない人は向いている人の逆の資質です。重複になるので箇条書きのみでまとめておきます。

  • 航空機や空の旅に、特別な興味やこだわりがない人
  • ホスピタリティ精神がない人、薄い人
  • 自己管理が苦手な、意思が弱い人
  • チームワークではなく、一人で仕事をするのが好きな人
  • コミュニケーションの能力に欠ける人、コミュニケーションが苦手な人
  • 情報処理が苦手、遅い人や、予測が出来ず危機管理能力に欠ける人
  • 細部に気を配るのが苦手な人、嫌いな人、大雑把な人
  • 変化に対応するのが不得意な人、変化より安定を求める人
  • ストレス耐性がなく、すぐイライラしてしまう人、安定感のない人
  • 異文化や他者に対して興味や好奇心が薄い人、暗い性格の人
  • 英語が嫌い、興味も特にない人
あくまで公約数的なまとめなので、航空会社の社員でも当てはまらない人はいますし、入社後の成長で克服・対応できるケースもあります。一般論としての参考にして、自己分析の結果と照らしながら検討していきましょう。

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