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【就活の業界研究】:自動車部品メーカー主要各社の現況を把握しておこう

活初期にできるだけ幅広い業界・業種を理解するために、業界研究コンテンツを作りました。何故それが大事かに関しては以下の記事を参考にしてください。

「就活の答え」では自動車部品業界を、以下の項目に沿って解説していきます。

自動車部品業界の6つのポイントを押さえよう

  • 自動車部品業界の構造とビジネスモデルを理解しよう
  • 自動車部品業界の現状と課題・未来
  • 自動車部品メーカーにはどんな仕事があるのか、職種の情報
  • 自動車部品メーカーに働く人のモチベ―ションは何か
  • 自動車部品メーカーに向く人、向かない人はどんな人か
  • 自動車部品メーカーの上位企業の特徴と業績

この記事では自動車部品業界の中で特に就活生に人気が高い、一次部品メーカー、中でも売上上位企業に絞って自動車部品メーカーの現況やその事業を取り巻く状況をまとめて解説します。

就活生が、自分自身の未来を自動車部品業界、自動車部品メーカーに託したいと思うか、志望の意思を固める上での参考にして下さい。

上位10社の概況を、直近の年度有価証券報告書や各社の中期経営計画から、就活の業界研究として重要なポイントを解説します。

目次の社名をクリックすれば、その企業の概況に遷移できます。

自動車部品業界上位10社の概況

株式会社デンソー

2022年3月期連結決算 (2021 年度)

売上高 (百万円) 5,515,512
営業利益 (百万円) 341,179
当期利益 (百万円) 288,754
親会社株主に帰属する当期利益(百万円) 263,901
当期包括利益(百万円) 655,525
従業員数(人) 167,950
外、平均臨時雇用者数 30,001
子会社 198社
関連会社 84社

デンソーの事業セグメントは地域制をとっています。

「日本」、「北米」、「欧州」、「アジア」、「その他」の各セグメントで、「サーマルシステム」、「パワトレイン システム」、「モビリティエレクトロニクス」、「エレクトリフィケーションシステム」、「先進デバイス」、「非車載事業:AUTO-ID関連、FA関連、冷却・空調関係、フードバリューチェーン関連、生活関連、その他」等の製品群を製造・販売しています。

2022年3月31日時点の株主構成では、筆頭株主のトヨタ自動車が24.75%、第三位株主の豊田自動織機が9.08%を所有しており、トヨタ系列の巨大部品メーカーです。

2022年3月期(2021年度)連結業績の概要

2022年3月期の連結売上収益は、半導体不足等による車両減産があったものの、新型コロナウイルス感染症による影響からの回復等により、5兆5,155億円(前年度比5,788億円増、11.7%増)と前年比増収という結果でした。

利益面では、営業利益は車両減産影響による操業度差損や電子部品を中心とした部材費、物流費、素材費、エネルギー費の高騰等、外部環境の影響があったものの、固定費の低減や研究開発の効率化等、採算改善努力の貢献によって3,412億円(前年度比1,861億円増、120.0%増)、税引前利益は3,848億円(前年度比1,911億円増、98.6%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は2,639億円(前年度比1,388億円増、111.0%増)と大幅な増益を達成しています。

デンソーは世界の部品メーカーのランキングでも首位のロバート・ボッシュ(ドイツ)に続き第二位という堂々たるグローバル企業です。

売上収益実績の内、トヨタ自動車向けが1兆4,831.5億円であり、総販売実績に占める割合は26.9%です。トヨタ以外のメーカーとも幅広くビジネスを展開している、まさに日本を代表する自動車業界のリーディングカンパニーです。

2022年3月期における、セグメント別の業績は以下の通りです。

2022年3月期連結決算 セグメント別業績概要

事業名 外部顧客への売上高(百万円) 売上構成比 セグメント利益/損失
(百万円)
利益構成比
日本 2,375,673 43.1% 188,904 54.1%
北米 1,143,929 20.7% 4,262 1.2%
欧州 506,203 9.2% -3,354 -1.0%
アジア 1,414,347 25.6% 143,831 41.2%
その他 75,360 1.4% 15,476 4.4%
合計 5,515,512 100.0% 349,119 100.0%
調整額 -7,940
計上額 5,515,512 341,179

中長期計画

地球温暖化や高齢化、交通事故等が大きな社会課題となる中、デンソーグループは「デンソーグループ2030年長期方針」を策定し、「環境」「安心」の提供価値を最大化することに加え、社会から「共感」を得ることのできる新たな価値の提供を通じて、笑顔広がる社会づくりに貢献する取り組みを進めています。

デンソーグループ2030年長期方針:

「地球に、社会に、すべての人に、笑顔広がる未来を届けたい。」

デンソーではこの長期方針を実現し、大きく変化する産業構造や事業環境に対応するため、現在「2025年中期方針」の策定を進めています。

「2025年中期方針」では、経営基盤強化と事業成長を軸に、「ありたい姿・目標」と「グローバル経営の5本柱」を以下のように策定しています。

ありたい姿・目標 グローバル経営の5本柱
持続経営の実現 揺るぎない強固な経営基盤の確立

(安全/品質・危機管理・収益)

高い志と正しい仕事 世界一/世界初の実現を目指し、デジタルで仕事の在り方を変革
事業ポートフォリオ変革 業界・パートナーと共に成長と総仕上げをやり切り、事業構造を変革
カーボンニュートラル実現 業界全体を牽引し、カーボンニュートラルを実現

(競争力とカーボンニュートラルの両立)

新価値創造 新領域での製品・ソリューションの提供を通じて事業成長を実現

電動化分野において、車内のあらゆるシステムや製品をつなぎ、クルマの中のエネルギーを効率よくマネジメントすることにより、燃費性能の向上や省電力化によってCO2排出ゼロに貢献し、カーボンニュートラルを目指す方針です。

注力する電動化戦略の具体例としては、グローバルでの電動化市場拡大に向け、既に2015年より天津電装電子有限公司(天津)、2019年デンソー・マニュファクチュアリング・テネシー(北米)にてインバーターの生産を開始し、2021年には急拡大が予想される中国市場対応として天津電装電機有限公司(天津)に電動化工場を新設しインバーターの生産を開始しました。今後は、中国南部、欧州、アセアンへの進出を計画しています。

また先進安全・自動運転分野においては、品質と信頼性の高いセンシング技術の開発を更に推進し、今後はAI・ソフトウェア技術を高度化してモビリティ社会の安心に貢献していく方針です。

電動化分野、先進安全・自動運転分野はデンソーの成長に非常に重要な分野であるため、トヨタとの連携を更に強化して研究開発を行っています。

就活でデンソーグループを志望する方は、グローバル展開の実態や、クルマの電動化という100年に一度と言われる大変革におけるポジショニングや戦略を理解して、選考に臨んで下さい。

株式会社アイシン

アイシン精機株式会社は2021年4月1日に主力子会社アイシン・エィ・ダブリュ(愛知県安城市)と経営統合し、社名を株式会社アイシンに変更しています。

2022年3月期連結決算 (2021 年度)

売上収益(百万円) 3,917,434
税引前利益 (百万円) 219,983
親会社の所有者に帰属する当期利益(百万円) 141,941
親会社の所有者に帰属する当期包括利益(百万円) 266,744
従業員数(人) 117,117
外、平均臨時雇用者数 25,829
子会社・関連会社 212社

アイシンの主要事業は自動車部品およびエナジーソリューション関連機器の製造・販売であり、主力の自動車部品は「パワートレイン関連」、「走行安全関連」、「車体関連」、「CSS(コネクティッド&シェアリングソリューション)関連」の区分となっており、多様なシステム及び部品の製造販売を行っています。

エネルギーソリューション関連は、エネルギー・住生活関連用(シャワートイレ、ガスヒートポンプエアコン、コージェネレーションシステム)やその他のフェムト秒ファイバーレーザー、住宅リフォーム、建設土木、石油販売で構成する事業となっています。

2022年3月期(2021年度)連結業績の概要

アイシングループの2022年3月期におけるグループ連結業績は、売上収益については、半導体不足による車両減産影響があったものの、パワートレインユニット販売台数の増加や為替影響等により、前連結会計年度(以下、前年度:3兆5,257億円)に比べ11.1%増の3兆9,174億円となり、前年度比で増収という結果でした。

利益面では、原材料高騰などのマイナス要因があったものの、売上収益の回復に加え、新アイシンでの構造改革・原価低減活動の加速により、営業利益は前年度(1,453億円)に比べ25.2%増の1,820億円、税引前利益は前年度(1,675億円)に比べ31.3%増の2,199億円となり、親会社の所有者に帰属する当期利益は前年度(1,056億円)に比べ34.4%増の1,419億円となり、増収増益の年度となっています。

2022年3月期における、セグメント別の業績は以下の通りです。

2022年3月期連結決算 セグメント別業績概要

アイシンでは2021年4月1日の経営統合によって、グループ経営に本格的に移行したことに伴い、事業セグメントを自動車部品等の製造・販売を基礎とした会社の所在地域別の報告セグメントに変更しています。

事業名 外部顧客への売上(百万円) 売上構成比 セグメント利益(百万円) 利益構成比
日本 2,172,137 55.4% 116,522 61.7%
北米 585,732 15.0% -16,622 -8.8%
欧州 332,313 8.5% 5,106 2.7%
中国 456,957 11.7% 34,989 18.5%
その他 370,294 9.5% 48,865 25.9%
合計 3,917,434 100.0% 188,860 100.0%
調整額 -6,850
計上額 3,917,434 182,011

アイシングループでは、自動車業界に急速な構造変化の波が押し寄せる中、電動化を中心とする「CASEに対応する企業構造の変革」と、それを足元で支える「企業体質の強化」に取り組み、グループで大きな方向を合わせ、組織や仕事のやり方を変革し、次の時代で戦える態勢を着実に整備していく方針です。

次の時代の成長に向け、「アイシングループのフルモデルチェンジ」を成し遂げてくとしており、アイシングループの成長には「電動化」「カーボンニュートラル」「成長市場での拡大」が最重要だとしています。

就活でアイシンを志望する皆さんは、事業の内容や構造を理解するとともに、電動化やカーボンニュートラルの実現という大きな課題と、アイシンの取り組みを把握して、自分自身のビジョンを深めていきましょう。

株式会社 豊田自動織機

2022年3月期連結決算 (2021年度)

売上高 (百万円) 2,705,183
営業利益 (百万円) 159,066
当期利益 (百万円) 185,350
親会社の所有者に帰属する当期利益(百万円) 180,306
当期包括利益(百万円) 751,823
従業員数(人) 71,784
外、平均臨時雇用者数 12,923
子会社 258社
関連会社 18社

豊田自動織機及びグループ企業は自動車、産業車両および繊維機械などの製造・販売を主な内容とし、事業活動を展開しております。

事業セグメントは「自動車」、「産業車両」、「繊維機械」、「その他」になっており、事業セグメント別販売実績(売上)シェアは自動車 29.3%、産業車両 66.1%、繊維機械 2.6% ,その他 2.0%という割合です。

ちなみにシェアの大きい産業車両とは、主力のフォークリフトトラックを中心とした産業車両が主な製品ですが、それ以外に「搬送」「保管」「仕分け」にかかわる物流機器・システムを開発・生産・販売しています。

自動車部門では、車両組立やエンジン、カーエアコン用コンプレッサー、自動車用電子部品・機器、プレス金型など、車両及び自動車関連製品の開発・生産を行っています。

繊維機械はトヨタグループのルーツである豊田佐吉による自動織機の発明から発している事業であり、紡機および織機の開発・生産・販売を一貫して行い、その大部分の製品を世界市場へと送り出しています。

2022年3月期(2021年度)連結業績の概要

豊田自動織機の2022年3月期におけるグループ連結業績は、売上高については、前連結会計年度(以下、前年度)を5,868億円(28%)上回る2兆7,051億円という結果でした。

利益面では、原材料の値上がり、人件費の増加などがあったものの、主に売上の増加により、営業利益は前年度を409億円(35%)上回る1,590億円、税引前利益は前連年度を621億円(34%)上回る2,461億円、親会社の所有者に帰属する当期利益は前年度を436億円(32%)上回る1,803億円となり、大幅な増益を達成しています。

これは自動車セグメント、産業車両セグメントが共に前年度を大幅に上回る増収・増益を達成したことによるものです。

2022年3月期における、セグメント別の業績は以下の通りです。

2022年3月期連結決算 セグメント別業績概要

事業名 外部顧客への売上高(百万円) 売上構成比 セグメント利益・損失
(百万円)
利益構成比
自動車 792,813 29.3% 33,007 20.7%
産業車両 1,789,434 66.1% 113,616 71.3%
繊維機械 69,215 2.6% 5,549 3.5%
その他 53,720 2.0% 7,147 4.5%
合計 2,705,183 100.0% 159,319 100.0%
調整額 -253
計上額 2,705,183 159,066

尚、車両およびエンジンなどの商品を主にトヨタ自動車株式会社に販売しており、2022年3月期の連結会計のトヨタ自動車向けの販売額は総売上高の12.6%、3,419.6億円となっています。(ちなみにトヨタ自動車は筆頭株主で株式保有率は24.67%、その他デンソー、トヨタ不動産(旧社名:東和不動産)、豊田通商、アイシン等が上位株主です)

株式会社 ジェイテクト

2022年3月期連結決算 (2021年度)

売上収益 (百万円) 1,428,426
事業利益 (百万円) 42,346
税引前利益 (百万円) 43,934
親会社の所有者に帰属する当期利益(百万円) 20,682
親会社の所有者に帰属する当期包括利益(百万円) 78,470
従業員数(人) 47,167
外、平均臨時雇用者数 5,385
子会社 146社
関連会社 17社

ジェイテクト及びグループ企業は、自動車部品、ベアリング、工作機械・システム等の製造販売を主な事業としているトヨタ系の部品メーカーです。

事業セグメントは自動車、産機・軸受、工作機械の三つで構成しています。

  • 自動車事業:
    • 電動パワーステアリングシステム、油圧パワーステアリングシステム、電子制御4WD用カップリング(ITCC)、トルセン、FCV向け減圧バルブ等
  • 産機・軸受事業:
    • ボールベアリング、ローラーベアリング、ベアリングユニット、その他各種ベアリング等、
  • 工作機械事業:
    • 研削盤、マシニングセンタ、切削機、制御機器(IoE関連製品を含む)、工業用熱処理炉等

2022年3月期(2021年度)連結業績の概要

ジェイテクトの2022年3月期におけるグループ連結業績は、売上収益が1兆4,284億26百万円となり、前連結会計年度(以下、前年度)に比べ1,821億40百万円(14.6%)の増収という結果でした。

利益面では、事業利益は423億46百万円となり、前年度に比べ264億34百万円(166.1%)の増益、親会社の所有者に帰属する当期利益は206億82百万円と前年度に比べ198億82百万円の増益となり、総じて前年度比で増収・増益の年度となっています。

また、売上収益事業利益率は3.0%と前連結会計年度より1.7ポイント上昇しています。

2022年3月期における、セグメント別の業績は以下の通りです。

2022年3月期連結決算 セグメント別業績概要

事業名 外部顧客への売上高(百万円) 売上構成比 セグメント利益(事業利益)(百万円) 利益構成比
自動車 965,363 67.6% 14,776 35.9%
産機・軸受 311,588 21.8% 16,391 39.9%
工作機械 151,474 10.6% 9,936 24.2%
合計 1,428,426 100.0% 41,104 75.8%
調整額 1,242
計上額 1,428,426 42,346

ちなみに2022年3月期におけるジェイテクトの連結売上高に占める海外売上高の割合は62.6%を占めており、グローバルな事業展開を行っている企業です。

またジェイテクとの筆頭株主であるトヨタ自動車株式会社との取引金額は、2,449.7億円となり、連結売上高の17.1%の割合であり、トヨタグループに対する売上は4,934.5億円であり、連結売上高の34.5%となっています。

中長期計画

ジェイテクトの売上高の約8割は自動車産業によるものであり、その自動車産業ではCASEに代表される技術革新が進んでおり、大変革期を迎えようとしています。

更に、環境規制はさらに強化され、カーボンニュートラルに向けた再生エネルギーの活用や水素社会の実現に向けた取組みも着実に進んでいます。

これらの変化に対応していくため、ジェイテクトでは中期経営計画を毎年ローリングし、既存事業の競争力の強化を図るとともに、自動車産業に限定されない次世代に向けた新規事業の創出、及びこれらの事業戦略を中長期で支える基盤構築に注力しています。

ハードウェアとしてのステアリングメーカーではなく、制御技術を含むステアリングシステムサプライヤーとして世界トップを走り続けていくためには、自動運転をはじめとする先進技術開発に向けた投資を継続することで競争力を維持、強化することが重要な戦略となっています。

現在は事業環境の変化に対応し、社会課題の解決を通して企業を成長させるため、2030年の目指す姿及び、その実現に向けての「長期・中期経営計画」を策定し、事業を展開しています。

2030年までの10か年を、3年、3年、4年の三期に分け、第一期中計期間に当たる2021~2023年度は、体質強化の3年という位置付けで、競争力強化、将来への種まき、経営基盤強化(体質強化)、仕組みづくり・人づくりの4つを柱とし、価格・性能・品質・対応力の全てにおいての競争力強化に注力しています。

中期経営計画では、2030年の売上イメージとして以下の整理をしています。

需要衰退領域:

  • 内燃機関向け製品
  • 油圧製品

これらの事業領域は残存者利益の確実な刈り取りと、残存領域での利益の確保を目指す方針です。

既存事業の競争力強化領域:

  • ステアバイワイヤ:自動運転車両から低価格車までカバー
  • EPS:競争力強化
  • 駆動製品:(CVJ等):競争力強化

これらの既存領域での成長を目指し、それに加えて以下の領域の事業を育成して更なる成長を目指す方針です。

新たな取り組み領域:

  • Liキャパシタ:バックアップ電源システムの提供、メンテナンスフリー
  • 自動運転:自動運行バス、自動運転農建機

社会課題解決領域:

  • 水素社会:耐水素軸受、FC向け製品
  • 自然エネルギー発電:発電機軸受け、予防保全管理

就活でジェイテクトを志望する方は、トヨタグループを理解するとともに、部品メーカーとして生き残りと成長に向けた近未来の事業戦略を理解して、自分自身の職業ビジョンと重ねて考えていきましょう。

トヨタ紡織株式会社

2022年3月期連結決算 (2021年度)

売上高 (百万円) 1,421,451
税引前利益 (百万円) 64,529
親会社の所有者に帰属する当期利益(百万円) 39,260
当期包括利益(百万円) 73,686
従業員数(人) 44,264
外、平均臨時雇用者数 7,777
連結子会社 73社
持分法適用関連会社 19社

トヨタ紡織グループは、自社並びに関連会社とするトヨタ自動車㈱、連結子会社73社及び持分法適用関連会社19社で、自動車部品及び繊維製品の製造・販売を事業として展開しています。

事業セグメントは地域制をとっており、「日本」、「北中南米」、「中国」、「アジア・オセアニア」、「欧州・アフリカ」となっています。

2022年3月期(2021年度)連結業績の概要

トヨタ紡織の2022年3月期におけるグループ連結業績は、前連結会計年度(以下、前年度)に比べ、売上収益がグローバルにおけるコロナ禍からの需要回復などにより、前年度に比べ1,493億円(11.7%)増収となり、1兆4,214億円という結果でした。

利益面では、原材料の高騰などがあったものの、新製品効果などにより、営業利益が前連結会計年度に比べ31億円(5.6%)増益の602億円、税引前利益は、前年度に比べ71億円(12.5%)増益の645億円、親会社の所有者に帰属する当期利益は、前年度に比べ80億円(25.9%)増加の392億円となり、増収・増益を達成した年度となっています。

販売実績の内、トヨタ自動車向けが3,598.6億円であり、総販売実績の25.3%、トヨタモーター ノースアメリカ向けが1,632.8億円で同11.5%、またトヨタ車体に対する販売は1,473.3億円であり、10.4%でした。(2022年3月期連結決算の実績)

2022年3月期における、セグメント別の業績は以下の通りです。

2022年3月期連結決算 セグメント別業績概要

事業名 外部顧客への売上高(百万円) 売上構成比 セグメント利益
(百万円)
利益構成比
日本 633,726 44.6% 9,602 15.9%
北中南米 314,026 22.1% 2,992 5.0%
中国 202,016 14.2% 15,780 26.1%
アジア・オセアニア 176,803 12.4% 26,701 44.2%
欧州・アフリカ 94,878 6.7% 5,304 8.8%
合計 1,421,451 100.0% 60,381 100.0%
調整額 -91
計上額 1,421,451 60,290

中期経営計画

トヨタ紡織としてもCASEやMaaSといった将来の変化に、着実に対応を図っていく必要を認識しており、それに対応する技術革新の取り組みを加速しています。

また、社会的課題としては世界中で気候変動がますます大きな社会課題となっており、カーボンニュートラルなど環境への取り組みが求められ、自動車産業においては電動化の進展が急加速しています。

上記の経営環境の変化に対応するため、トヨタ紡織は2025中期経営計画(2020年11月に発表)に基づいて、コア事業の競争力強化、具体的には次世代シートデバイスの革新の追求や、車両全体を企画できる内装システムサプライヤー事業をグローバルに拡大する方針を打ち出しています。

具体的に、2025年に目指す姿として、トヨタ自動車株式会社とアライアンス関係にある自動車メーカーを戦略OEMと位置づけ、受注活動を推進し、トヨタ以外の売上シェアを2025年には13%、2030年には20%を目指していく方針です。

また、バリューチェーン全体での競争力向上に向けて、意匠から一貫した開発・生産を目指し、現在は自動車メーカーの領域である表皮の選定、自給化を目指すとしています。

また将来に向けた活動としては、安全、環境を基盤に快適な移動空間の新価値創造を主導するインテリアスペースクリエイターの実現に向け、コンセプト段階から商品化に向けた活動や、モーターコア、FCスタック、リチウムイオン電池など電動化部品ビジネスを着実に拡大していく計画をあげています。

日本精工株式会社

2022年3月期連結決算 (2021 年度)

売上高 (百万円) 865,166
税引前利益 (百万円) 29,516
親会社の所有者に帰属する当期利益(百万円) 16,587
親会社の所有者に帰属する当期包括利益(百万円) 72,220
従業員数(人) 30,577
外、平均臨時雇用者数 2,971
子会社(内連結子会社) 95社(90社)
関連会社 16社

日本精工の事業セグメントは、産業機械事業、自動車事業、その他というシンプルな構成です。

産業機械事業は、一般産業向けの軸受、精密機器関連製品の製造・販売、自動車事業は、自動車及び自動車部品メーカー向けの軸受、ステアリング及び自動変速機用部品等の製造・販売が主たる事業であり、日本精工及びグループ企業で製造・販売を行っています。

事業別の主要製品は以下の通りです。

  • 産業機械:
    • 玉軸受、円すいころ軸受、円筒ころ軸受、自動調心ころ軸受、精密軸受、ボールねじ、リニアガイド、XYテーブル、メガトルクモータ
  • 自動車:
    • ハブユニット軸受、ニードル軸受、円すいころ軸受、円筒ころ軸受、玉軸受、自動変速機用部品、ステアリング、電動パワーステアリング
  • その他:
    • 鋼球、状態監視システム、機械設備等

2022年3月期(2021年度)連結業績の概要

日本精工の2022年3月期におけるグループ連結業績は、売上高が8,651億66百万円と前期に比べて15.7%の増収という結果でした。

利益面では、営業利益が294億30百万円(前期は63億64百万円の利益)、税引前利益は295億16百万円(前期は58億89百万円の利益)、親会社の所有者に帰属する当期利益は165億87百万円(前期は3億55百万円の利益)となり、前年度比で増収増益を達成した年度となっています。

新型コロナウイルス感染症拡大の、決算への影響が軽微であった2020年3月期(2019年度)の連結業績の水準まで回復したカタチです。

2022年3月期における、セグメント別の業績は以下の通りです。

2022年3月期連結決算 セグメント別業績概要

事業名 外部顧客への売上高(百万円) 売上構成比 セグメント利益・損失(百万円)
産業機械 345,785 40.0% 30,943
自動車 482,547 55.8% -13,762
その他 36,833 4.3% 2,282
合計 865,166 100.0% 19,462
調整額 9,967
計上額 865,166 29,430

中期経営計画

日本精工グループは、「MOTION & CONTROLを通じ、円滑で安全な社会に貢献し、地球環境の保全をめざすとともに、グローバルな活動によって国を越えた人と人の結びつきを強める」という企業理念のもとで事業を展開しています。

現在は2026年に中長期的な持続的成長を可能にする企業基盤を確立することを目指して、2022年度から2026年度までの5ヵ年を期間とする『中期経営計画2026=MTP2026』を策定し、事業を展開しています。

この中期経営計画で、2026年に目指す姿を “『変わる 超える』で新しい姿の1兆円企業へ”としています。

日本精工のコアバリューを、経営の意思決定や行動において、最優先される共通の価値基準とし、「収益を伴う成長」、「経営資源の強化」、「ESG経営」の3つを大きな経営課題と捉え、以下の取り組みに注力する方針です

  1.  「収益を伴う成長」:
    • 産業機械ビジネスの拡大及び自動車の電動化への対応を通じて、事業ポートフォリオ変革を推進
    • ステアリング事業の構造改革による収益改善、及び協業によるシナジーを目指す
    • “Bearings & Beyond”を掲げ、既存製品の商品力強化と、新商品・新事業の拡大
  1. 「経営資源の強化」
    • NSKの競争力の源泉である品質、技術及びオペレーション力をさらに強化していくためのデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進
    • モノづくりの方針として、「生産の超安定化」を掲げ、不良をつくらない工場、止まらない工場を目指す
    • 多様な人材の登用、デジタル人材の育成、適所適材の人員配置などを通じた人的資本の価値最大化
  1. 「ESG経営」
    • 二酸化炭素の自社からの直接排出(Scope 1)とエネルギー使用による排出(Scope 2)について、2035年度にカーボンニュートラル達成を目指す
    • 環境貢献型製品・サービスの提供により循環型社会の構築に貢献
    • 働く環境づくりとして、ダイバーシティ&インクルージョンと働き方改革をさらに進化
    • グループガバナンスを強化し、ステークホルダーとの対話を深める

豊田合成株式会社

2022年3月期連結決算 (2021 年度)

売上収益(百万円) 830,243
税引前利益 (百万円) 37,696
親会社の所有者に帰属する当期利益(百万円) 23,352
親会社の所有者に帰属する当期包括利益(百万円) 48,251
従業員数(人) 39,511
外、平均臨時雇用者数 7,322
子会社 56社
関連会社 9社

豊田合成及びグループ企業は「日本」、「米州」、「アジア」、「欧州・アフリカ」の各セグメントで自動車部品に関する事業を展開しています。

具体的にはドアウェザストリップ・ガラスランなどのウェザストリップ製品、機能系コンポーネント・燃料タンクモジュール構成部品などの機能部品、インストルメントパネル・コンソールボックスなどの内外装部品、ハンドル・エアバッグモジュールなどのセーフティシステム製品などの自動車部品およびその金型・機械装置を製造・販売しています。

2022年3月期(2021年度)連結業績の概要

豊田合成の2022年3月期におけるグループ連結業績は、売上収益については、半導体不足等による顧客の対計画での減産はあったものの、前期のコロナによる減産からの回復やLED関連ビジネスの拡販等により前期比で増収となり、8,302億円(前期比 15.1%増)という結果でした。

利益面では、増販効果はあったものの、原材料価格の高騰や自動車の生産量変動に柔軟に生産対応できなかったコスト負担等により、営業利益は 341億円(前期比 6.3%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益は 233億円(前期比 33.7%減)となり、前期比で減益の決算となっています。

2022年3月期における、セグメント別の業績は以下の通りです。

2022年3月期連結決算 セグメント別業績概要

事業名 外部顧客への売上高(百万円) 売上構成比 セグメント利益・損失(百万円) 利益構成比
日本 370,093 44.6% 15,847 46.1%
米州 237,100 28.6% 4,189 12.2%
アジア 197,067 23.7% 15,282 44.5%
欧州・アフリカ 25,982 3.1% -942 -2.7%
合計 830,243 100.0% 34,377 100.0%
調整額 -205
計上額 830,243 34,172

トヨタ自動車は豊田合成の発行済株式の42.82%を保有している筆頭株主です。2022年3月期のトヨタ自動車への販売実績は1,978.7億円、総売上収益に対するシェアは23.8% という状況です。

中期経営計画

豊田合成グループは中長期経営計画である「2025事業計画」を2018年5月に発表しており、2025年度の経営目標である売上収益1兆円以上、営業利益率8%、ROE 10%の実現を目指しています。その実現のために活動の3本柱として以下の戦略を掲げています・

  • イノベーション・新モビリティへの挑戦:
  • 革新的な技術により従来と異なる新領域での早期事業化、クルマの様変わりに対応した新技術・製品開発を推進
    • 自動車産業以外の領域では、ゴム材料技術を活かした次世代誘電ゴムのe-Rubberは心臓手術訓練シミュレーター「SupeR BEAT」の製品化に成功し、医療分野等での高付加価値製品のビジネス展開を進めるなど、車以外の分野にもコア技術の応用を推進
    • 青色LEDの開発・生産で培った技術やノウハウを活かした「縦型GaNパワー半導体」やクルマの様変わりに対応した製品開発にも注力
    • ウイルスや細菌の除去に有効な深紫外(UV-C)LEDを用いて空気を浄化、脱臭しかつ手軽に持ち運びができる「UV-Cパーソナル空間除菌脱臭装置」、除菌スピードを向上させた「UV-C高速表面除菌装置」を販売開始し、製品ラインナップを拡充し事業を拡大
    • 「新構造運転席エアバッグ」は本田技研工業株式会社の新型「シビック」に、歩行者を保護する「歩行者保護エアバッグ」は株式会社SUBARUの新型「レガシィ アウトバック」に搭載
    • 発光機能を持たせたLED発光エンブレムが、日産自動車株式会社のクロスオーバーEV「アリア」に採用

 

  • 伸びる市場・伸ばせる分野への重点戦略:
  • 収益を支える米州地域で積極的な投資を行い、日系および外資系顧客への拡販活動推進により更なる収益の拡大
    • 米州、アジアを重点地域と位置付け、エアバッグ、樹脂フューエルフィラーパイプ、ラジエータグリルなどの高付加価値製品を重点製品として、トヨタ自動車株式会社のみならず、本田技研工業株式会社をはじめとする日系カーメーカー、デトロイト3など外資系カーメーカーにも積極的に拡販を推進
    • また世界最 大の市場であり今後も成長が見込める中国では、主要顧客の拡大を目指して内陸部での生産・販売体制の強化を、インドでは域内の子会社を統合し、事業を一体運営することで成長市場であるインドでの拡販と経営の効率化による収益拡大
    • 重点事業であるセーフティシステム事業の拡大を図り、更なる自動車の安全性能の向上を図るべく、芦森工業株式会社と資本業務提携。協業によりエアバッグとシートベルトのシステム開発、電動車、自動運転等に対応する次世代安全システムの開発を推進

 

  • 生産現場のモノづくり革新
    • モノづくりの現場でTPS(トヨタ生産方式)に基づく生産性向上活動に加えて、新たにIoT技術を活用した効率化にも取り組みを強化
      • 具体的には製造工程で収集したデータを蓄積しビッグデータ解析を行うことで、ネック工程の早期解消を図るなど、生産現場にITを活用して生産性の向上を図る
    • 「誰でも活き活き働ける工場」、CO2や廃棄物を出さない「クリーンな工場」、災害ゼロやクレームゼロを目指す「誠実な工場」をTG先進工場コンセプトとして掲げ、持続的な成長を支えるべく、スマートな工場化を目指す
    • 協働ロボット、生産工程を一元管理するIoTシステムなどの導入により生産性の向上を図るとともに従業員が安全・安心に働け、環境にも配慮したモノづくりに取り組む

株式会社小糸製作所

2022年3月期連結決算 (2021 年度)

売上高 (百万円) 760,719
経常利益 (百万円) 60,613
親会社株主に帰属する純利益(百万円) 38,340
包括利益(百万円) 67,558
従業員数(人) 23,454
外、平均臨時雇用者数 2,809
連結子会社 27社
持分法適用関連会社 2社

小糸製作所及びグループ企業は、自動車照明器、航空機部品、鉄道車両部品、各種電気機器、計測機器などの製造・販売、並びにこれに関連した物流などを主たる業務として事業を展開しています。

事業セグメントは地域制をとっており、日本、北米、中国、アジア、欧州、その他となっています。

主要製品は、LEDヘッドランプ、ディスチャージヘッドランプ、前照灯並びに補助灯、標識灯、ハイマウントストップランプ、ハロゲン電球、その他各種小型電球、灯具、鉄道車両電装品、道路交通信号、「トンネル照明等の製造・販売が中心のメーカーです。

2022年3月期(2021年度)連結業績の概要

小糸製作所の2022年3月期におけるグループ連結業績は、売上高については、国内売上が自動車減産により前期比減収となりましたが、海外では、北米やアジアにおける新規受注や、自動車ランプのLED化進展、為替換算の影響等により前期比増収となり、連結売上高が前期比7.7%増の7,607億円となっています。

利益面では、増収のなか、急激な生産変動による固定費負担の増加や、原材料・電子部品等の価格高騰、新規受注対応や将来に向けた研究開発投資等あったことにより、営業利益は前期比5.8%減の534億円、経常利益は前期比0.8%減の606億円、親会社株主に帰属する当期純利益は、投資有価証券売却益等により前期比1.9%増の383億円という結果になっています。

2022年3月期における、セグメント別の業績は以下の通りです。

2022年3月期連結決算 セグメント別業績概要

事業名 外部顧客への売上高(百万円) 売上構成比 セグメント利益・損失(百万円) 利益構成比
日本 312,366 41.1% 30,713 59.3%
北米 185,529 24.4% 286 0.6%
中国 109,938 14.5% 13,597 26.2%
アジア 110,413 14.5% 9,988 19.3%
欧州 33,382 4.4% -2,680 -5.2%
その他 9,089 1.2% -75 -0.1%
合計 760,719 100.0% 51,830 100.0%
調整額 1,604
計上額 760,719 53,434

尚、小糸製作所の筆頭株主はトヨタ自動車であり、トヨタは発行済み株式の20%を保有しています。

2021年3月期におけるトヨタ自動車への販売実績は1,480.2億円となり、全売上に占める割合は19.5%となっています。

小糸製作所では、企業メッセージ「安全を光に託して」のもと、更なる発展・飛躍に向けて以下の経営戦略を展開中です。

  1. 自動車産業の世界最適生産の拡大に対応すべく、海外における開発・生産・販売部門を更に強化し、グローバル5極体制(日本・北米・欧州・中国・アジア)の充実を図る
  2. コネクティッド・自動運転・シェアリング・電動化などモビリティ変化への対応をはじめ、お客様・市場ニーズを先取りした先端技術の開発と迅速な商品化を図り、タイムリーに魅力ある商品を提供する
  3. 高品質・安全性を追求するとともに、環境保全及びコンプライアンス強化を推進する
  4. 経営資源の確保と有効活用により、収益構造・企業体質の更なる強化を図る

自動車照明器、電気機器メーカーとしてお客様の求める新しい価値を創造、安全・安心、そして信頼できる製品・サービスの提供を通じて、自動車産業や社会の発展に貢献することを標榜しています。

NOK株式会社

2022年3月期連結決算 (2021年度)

売上高 (百万円) 682,507
経常利益 (百万円) 46,168
親会社株主に帰属する純利益又は純損失(百万円) 25,835
包括利益(百万円) 59,367
従業員数(人) 37,613
外、平均臨時雇用者数 2,300
子会社 94社
関連会社 15社

NOK及びグループ企業は、シール 製品、電子部品、その他事業をセグメントとして以下の事業を展開しています。

具体的な事業ごとの主要製品は以下の通りです。

  • シール事業:
    • オイルシール、Oリング、防振ゴム、樹脂加工品、ガスケット、化学合成品、メカニカルシール
  • 電子部品事業:
    • フレキシブルサーキット、プレシジョンコンポーネント
  • その他事業:
    • 事務機用ロール製品、特殊潤滑剤

シールとは自動車のエンジンやギヤードモータなどに使用され、主に回転軸端部からの油漏れや、外部からのほこりの侵入を防止する部品です。創業以来のオイルシール製品はNOKの中核事業です。

自動車や航空機、船舶、鉄道車輛、建設機械、農業機械、石油化学プラント、家電製品など、さまざまな分野における機械の密封装置として欠かすことのできない製品であり、日本のオイルシールの歴史を作ってきた企業です。パッキンやOリングなど、ゴムを使用したシーリングのリーディングカンパニーです。

オイルシール以外の工業用ゴム・樹脂製品、防振・防音製品、プラント機器、エレクトロニクス製品、工業用樹脂部品、潤滑剤などの幅広い製品群を持っています。

事務用ロール製品とは、コピー機等に使用されており、現像ロールは一定量のトナーを感光体に搬送するために使用され、帯電ロールは感光体に一定電荷を付与するために使用される筒状の部品、加圧ロールは、トナーを定着させる際に均一な圧力を加えるために使用されるロール、給紙ロールは、用紙を1枚ずつ確実に送り出すために使用される部品です。

2022年3月期(2021年度)連結業績の概要

NOKの2022年3月期におけるグループ連結業績は、売上高が682,507百万円となり、前年同期比14.4%の増収でした。

利益面では、営業利益は31,337百万円(前年同期比116.6%の増益)、経常利益は46,168百万円(前年同期比151.8%の増益)、親会社株主に帰属する当期純利益は25,835百万円(前年同期は1,361百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となり、前年度比増収・増益を達成した年度となっています。

2022年3月期における、セグメント別の業績は以下の通りです。

2022年3月期連結決算 セグメント別業績概要

事業名 外部顧客への売上高(百万円) 売上構成比 セグメント利益・損失(百万円) 利益構成比
シール事業 336,189 49.3% 35,482 113.2%
電子部品事業 320,942 47.0% -5,040 -16.1%
その他事業 25,375 3.7% 893 2.8%
合計 682,507 100.0% 31,335 100.0%
調整額 2
計上額 682,507 31,337

またNOKは古くからドイツのフロイデンベルグ社と資本提携を行っており、フロイデンベルグ・エス・エーはNOKの発行済み株式の25.11%を保有しています。

中期経営計画

現在は2020年度から2022年度までの3ヵ年計画を、以下の骨子に基づいて実行中です。

3カ年計画スローガン(基本方針):「変化への柔軟な対応と“持続性ある企業”への再挑戦」

方針:

  1. 特定顧客依存からの脱却-拡販と新事業の創出による拡大均衡
  2. 品質の原点回帰
  3. 実効性あるBCM(事業継続マネジメント)の運用
  4. 競争力向上、収益改善に繋がる業務のデジタル化推進
  5. 人間尊重経営の実践-活力に溢れた人づくり、柔軟・多様な働き方の導入 

メガサプライヤーの動きをウォッチしておこう

自動車部品メーカーは、完成車メーカーの資本が入っていたり、そうでなくても特定の車メーカーへの納入シェアが高く、系列がまだ色濃く残っている業界です。

しかし世界にはドイツのボッシュをはじめとするメガサプライヤーが存在しており、生産の海外移転を前提にするとそれらのメガサプライヤーとは競争になります。

日本メーカーへの部品供給は当然として、海外の完成車メーカーからの受注を目指すことが成長につながるため、広範な部品ニーズやモジュールのニーズにこたえるため、シナジーがつくれる部品メーカー同士が経営統合をしていく傾向が出ています。

日立Astemo株式会社

2019年10月30日に、日立製作所とホンダは傘下の部品メーカー4社を経営統合することを発表しました。

具体的にはホンダが出資している傘下の部品メーカー、ケーヒン、ショーワ、日信工業の3社に対してTOB(株式公開買い付け)を行って完全子会社化し、その後日立の完全子会社である、日立オートモティブシステムズがその3社を吸収合併して統合しています。

そして社名を日立オートモティブシステムズから日立Astemo株式会社に変更しています。

日立Astemoは日立が66.6%、ホンダが33.4%を出資する資本構成になり、日立の幅広いネットワークを活用して需要を拡大し、規模のメリットで技術研究開発やコストダウンという両社にとってのシナジーを生みだすことが目的の企業統合でした。

事業ブランドは「Astemo」となり、日立グループの一員となり、日立製作所のオートモーティブシステム事業の中核的子会社という位置づけで事業を展開しています。

ケーヒンのパワートレイン事業とショーワのサスペンション・ステアリング事業、日信工業のブレーキシステム事業がそれぞれ持つ優位な技術と、(旧)日立オートモティブシステムズの事業を組み合わせることで、グローバルなメガサプライヤーになることを目指しています。

2022年3月期(2021年度)における日立Astemoの業績は以下の通りです。

2022年3月期(2021年度)連結業績の概要

売上高 (百万円) 643,021
営業損失 11,507
経常利益 (百万円) 59,814
税引前当期純利益(百万円) 44,150
当期純利益 (百万円) 36,946
連結従業員数(人) 90,000
関連会社(連結) 108社

自動車部品メーカーを就活の対象に考えている就活生は、部品メーカー同士の合従連合の動きも注視しておきましょう。

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まとめ

以上、自動車部品メーカーの上位企業の現状のサマリーですが、部品メーカーの事業内容と規模感、各社がいかにグローバルな存在であるかは感覚的にも理解できたと思います。

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