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【就活の業界研究】:印刷会社の仕事や「やりがい」、適性をチェックしておこう

就活初期にできるだけ幅広い業界・業種を理解するために、業界研究コンテンツを作りました。

「就活の答え」では印刷業界を、以下の項目に沿って解説していきます。

印刷業界の6つのポイントを押さえよう

  • 印刷業界の構造、特徴とビジネスモデル
  • 印刷業界の現状と課題・未来
  • 印刷会社にはどんな仕事があるのか、職種の情報
  • 印刷会社に働く人の「やりがい」やモチベ―ションは何か
  • 印刷企業に向く人、向かない人はどんな人か
  • 印刷業界の上位企業の特徴と業績

この記事では印刷会社に特徴的な仕事・職種の内容、そこで働く人の代表的なモチベーションや「やりがい」、印刷会社に向いている人、向いていない人はどういう人なのか、その「適性」を中心に解説しています。

就活初期に、業界を素早く俯瞰して、印刷業界を志望するかどうかのイメージを固めていきましょう

印刷会社の代表的な職種と仕事の内容

印刷会社は企業によってカバーしている分野が異なるので注意が必要です。大卒新卒採用の場合は営業・事務系一般職、技術職、企画職・デザイン系で分かれているのが一般的ですが、どういう分け方をしているかは企業によって異なります。

また技術職に関しては、凸版印刷や大日本印刷のようにエレクトロニクス事業や化学・素材系、情報・画像系などの広範な事業を行っている企業は、印刷会社の枠で考えるより、事業化している製品に関連する技術や、研究領域で調べていく必要があります。

ここでは多くの印刷会社の共通の職種と仕事を解説します。

営業職:

印刷会社の営業は、既存顧客の印刷ニーズを把握して、企画・クリエイティブ部門に展開して印刷物の規格とコンテンツの提案と費用見積、スケジュールを作成します。

顧客に提案後、修正や調整を顧客・スタッフ間で繰り返しながら実制作作業、印刷・加工、納品までの工程の管理やプロデュ―ス業務を行います。

大がかりなものであればあるほど営業の役割は分業化していくのが通例です。例えば社内にプロデューサーが立って制作工程の管理はプロデューサーが行い、営業は全体の進行管理と費用のコントロールに集中するといったパターンです。

営業なので既存顧客の新規案件の開拓は当然ですが、新規顧客の開拓の役割も負っています。

 

また、印刷はどこかで絡むものの、販促プロモーションの全体の企画やフルフィルメントの提案をする場合もあり、単なる印刷の営業の枠を超える場合も多くなっています。

印刷全般に対する知識は当然必要ですが、担当する業界や企業に関する深い知識も必要となる職種です。

企画職:

企画職の範囲は企業によって異なります。プロモーションの企画運営、コンテンツ開発(クリエイティブ・編集部門)、消費行動研究・分析等のマーケティング業務、新事業開発やデジタルマーケティング部門等が含まれるのが一般的です。

 

企画部部門の中の職種としては、マーケティングプランナー、プロモーションプランナー、制作ディレクター、コンテンツプロデューサー、エディター、デザイナー、カメラマン、DTPオペレーター等に細分化されています。

企画部門は印刷会社の規模や得意分野によって異なるため、専任スタッフを置かずそれらの機能が必要になった場合は制作プロダクションやフリーランスに外注して業務を行う場合があります。すべての印刷会社にこれらのスタッフが存在している訳ではありません。

技術職:

印刷会社の技術職は印刷物の生産技術に関する分野と、印刷会社が非印刷部門として持っている事業に関連した技術職、研究職に分かれます。

 

印刷会社の生産技術職は、プロセス・制御・材料等の基盤技術、機械設備・IT等の開発・設計力、エンジニアリング力を基に、生産システムを革新していく仕事や、画像センシング、処理技術、工場改善技術、データ解析技術など広い範囲に及びますが、これらも企業規模によって大きく異なります。

 

また非印刷部門に関連する技術も、どんな事業を印刷会社が行っているかで全く異なるため個別の企業研究が必要です。

具体的にはIT技術・情報システム開発、セキュア技術、半導体フォトマスク、液晶調光フィルム、ICタグ(RFID)、化学・素材などが主な対象になっています。

現業職:

印刷工場では、専門職として製版オペレーター、印刷オペレーター、製本オペレーター等の部門別での専門職があり、職人的な経験とノウハウによって現場を管理し印刷物の品質を担保しています。また工場では工場の稼働を管理する生産管理や品質管理、購買や物流といったメーカーと同様な職種もあります。

業界共通の職種と仕事内容:

経営企画、企業広報、人事、総務、法務、経理、財務、購買、物流、システム部門、海外事業部等がありますが、印刷企業の規模によってもその内容や仕事の深さに差が出ます。

 

経営企画:全社の経営戦略・経営企画の作成及び資金管理及び投資

人事: 採用計画・人材育成・人材管理

総務: 庶務・法務・他事務・管理業務

経理・財務:経理及び資金調達・融資・管理業務

システム部門:社内業務・基幹システムの開発・維持・管理

購買:用紙やインクその他必要な材料や機材・サービスの調達

物流:用紙や印刷物のロジスティック全般、フィルフィルメントの構築業務と管理

海外事業部:海外事業全般を担当(戦略立案・実施・業務連携・管理等)

印刷会社に勤める人の「やりがい」、モチベーションは何か

印刷会社は規模の違いや得意としている分野、担当する部門や業務によっても「やりがい」や、モチベーションは違ってきます。

しかし印刷業界を選び、印刷会社に働く中で、共通する点も多いものです。ここでは、「印刷会社に勤める」という事を基に、「やりがい」やモチベーションを最大公約数的に抽出し、箇条書きでまとめています。

  • 印刷会社で働いていてモチベーションが上がるのは、自分が関わった印刷物が世に出て、それを見たり、手にしたり、消費者が手に取っているところみる時です。生活に密着し、役立つ仕事であることを感じることができます
  • 印刷の仕事は決まった物がなく、全てオーダーメイド、基本的に毎回違うものをつくっていく面白さがあります。ある意味「モノづくり」の楽しさを味わうことができる仕事です
  • 印刷会社で働く喜びは、一つの商品や事業、顧客ではなく、色んな仕事に携われることが刺激にもなり、自分の成長も感じることができる点です。経験を積むにつれ、自分の知識レベルも上がっていく点も魅力です
  • 納品した印刷物に対してお客様からの評価が高く、喜んでいただけた時や、感謝の言葉をいただいたとき、信頼していただいていると感じた時は純粋に嬉しいとともに、この仕事の「やりがい」を感じます
  • 印刷は奥が深く、難しい印刷物であればある程色の再現性をはじめ、印刷物の品質をできる限り理想に近づけるように多くのスタッフがそれぞれの立場で努力します。印刷会社の「品質」に対するこだわりは、チームワークにも繋がっています。そして満足のいく品質で納品できたときは達成感を味わうことが出来ます
  • 若い時から責任をもって任される仕事が多く、苦労も多いですがやり遂げた時には達成感や成長を感じることが出来ます。印刷会社は分からないことは何でも聞けるオープンな雰囲気も気に入っています
  • 印刷会社の企画系の仕事は、自分なりのアイデアを実現しやすい仕事です。受注する印刷物ではなく、自社のオリジナル製品などは特に自由度が高く面白い仕事です。受注して行う企画も顧客の指示に従うだけではなく、自分達の提案やプロとしての考え、クリエイティビティを反映できる余地が大きいところが「やりがい」になっています
  • 印刷に関する専門知識が身に着くのは当然ですが、印刷会社に勤めていると世の中の流行やトレンドに敏感になります。常に最新のモノに対する好奇心やセンスが求められる仕事であり前向きに取り組めるところがモチベーションになっています

印刷会社に向く人、向かない人はどんな人か

印刷会社に向いている人

ものづくりが好きな人、興味がある人:

印刷会社に勤める人の基本的な資質です。企画(ゼロの段階)から印刷物として納品できるまでには顧客、スタッフ間の数度のやり取りと工程を経て印刷物を「作っていく」ことになります。それもオーダーメイドで、毎回新しいものを作っていくことになるため「モノづくり」に興味のある人は向いている仕事です。

好奇心・探求心旺盛な人:

印刷会社は様々な業界や企業の仕事を扱うため、自分の知らない事に対して「知りたい」と思う好奇心や、自ら情報をとったり、勉強する探求心がある人は適性があります。

クリエイティブ・マインドのある人:

モノづくりにも通じますが、ゼロから印刷物をつくっていくためには企画力やデザイン力、文章力や編集力といったクリエイティブな能力が必要です。

 

営業であってもその内容に関して評価できるようなセンスも必要になります。クリエイティブ能力やセンスがある人は適性が高い業界です

細かい点に気を配れる人。几帳面な人:

印刷業界は校正ミス、誤植、落丁などのミスが起こると大きな問題になる業界です。そのため細かいチェックはどんな職場でも重視されるため、几帳面で、どんな状態でもきちんと確実、正確にチェックができる人、コツコツした作業でもやり遂げられる人は適性があります。

コミュニケーション能力:

営業や企画・制作職では、「傾聴力」や「共感力=相手が求めているものを感じ取れる脳能力」、更にそれに基づいた「提案ができる能力」は重要です。印刷業界は社内の情報伝達や、社外との調整事も多く、人との関りが重要になるためコミュニケーション能力は非常に重要な資質です

チームワーク力:

印刷業界の仕事は商品の企画から納品まで多くのスタッフや協力会社の連携が無ければ成り立たないビジネスです。無駄のない連携によって生産性も大きく違ってしまうビジネスです。社内や協力会社と円滑にコミュニケーションをとることによって、チームの一員として努力できることは基本的な資質です。

こだわりのある人:

印刷会社は「品質」に対して強いこだわりを持っています。「品質」が悪ければ直に仕事や信用を失ってしまう業界であるため職人気質で「品質」に対してこだわりの強い人は向いている業界です。

メンタルの強い人

印刷業界は納期に余裕がなく、ギリギリの作業スケジュールでイレギュラーな対応をしなければならないことも起こります。当初約束したスケジュールで工程を踏めないことも多く、各所への調整・交渉が必要になるため、メンタルが強いことも大事な資質です

印刷会社に向いていない人

向いていない人は向いている人の逆の資質です。重複になるので箇条書きのみでまとめておきます。

  • ものづくりに特に興味がなく、思い入れもない人
  • 知らないことや世の中の流行やトレンドに対する好奇心が薄い人
  • 自分の知らない事や知らない世界に対して探求心が薄く、自ら調べたりすることも少ない人
  • クリエイティブなことに対し興味がなく、デザインや文章、映像・写真や編集といった分野にセンスがない人、能力に欠ける人
  • 細かい点に気を配れない大雑把な人。いい加減な人
  • 人の話をよく聴けない人、傾聴力、共感力のない人
  • 自分の考えや要点をうまくまとめて伝えるのが苦手な人。様々な関係値の人に対して適切なコミュニケーションをとるのが苦手な人
  • チームで仕事をしたり、チームの一員として何かを達成していくのが苦手な人
  • 物事、特に「品質」に関して「こだわり」が薄い人。「そこそこ」であれば良いと思いがちな人
  • 業務量やスケジュールに関するプレッシャーに弱い人

まとめ

以上、印刷会社の職種や仕事内容と、そこで働く人のモチベーションや「やりがい」、そして印刷業界に向く人、向かない人の資質をまとめてみました。

もちろん個々人は全て違いますし、あくまで公約数的なものでしかありません。向いていないと思える人も、入社後の努力と研鑽により、立派に仕事をされている方は沢山いると思います。

どうしても印刷業界に就きたいと考えている方は、選考までに意識改革もできるでしょう。

印刷業界は人々の生活に密着した業界であり、オーダーメイドで情報を正確に且つ魅力的に伝えることの面白みや「やりがい」も感じることができる業界です。

また凸版印刷や大日本印刷ように日本市場のみならず、グローバルで事業を展開し、しかもエレクトロニクス分野をはじめとした非印刷分野でもビジネスを行っている企業も存在します。

コミュニケーションが益々デジタル化していく中で印刷会社のビジネスモデルも激しく変化しており、脅威であると同時にチャンスも広がっています。

印刷業界への興味が広がり、「適性」があると思った方はぜひ積極的に企業研究を深めていってください。

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