就活初期にできるだけ幅広い業界・業種を理解するために、業界研究コンテンツを作りました。何故それが大事かに関しては以下の記事を参考にしてください。
広告業界情報の7つのポイントを押さえよう
- 広告業界、広告代理店のビジネスモデルを理解しよう
- 広告代理店の現状と課題・未来
- 広告代理店にはどんな仕事があるのか、職種の情報
- 広告代理店に働く人のモチベ―ションは何か
- 広告代理店に向く人、向かない人はどういう人か
- 広告代理店業界の構造
- 主要広告代理店の概況
Contents
広告代理店の構造
広告代理店と言っても学生の皆さんが良く知っているような電通、博報堂、ADKなどの大手総合広告代理店や、サイバーエージェントやセプテーニ、オプトなどのインターネット専業広告代理店だけではありません。
媒体社系広告代理店
Web、新聞や雑誌広告、ミニコミ誌、業界誌、求人媒体や折込媒体、交通・屋外広告専業の広告代理店、ひいては電話帳などの媒体に特化した媒体系広告代理店、もしくはメディアレップと呼ばれる会社も存在します。
ハウスエージェンシー
また、特定の企業や企業グループの広告を扱う、クライアントが親会社になる「ハウスエージェンシー」と呼ばれる広告代理店もあります。例えば東急グループは東急エージェンシー、JR東日本はJR東日本企画、トヨタグループはデルフィスなど、大手と呼ばれる広告会社の中にもハウスエージェンシーは存在します。
ハウスエージェンシーと言っても親会社や企業グループ以外の広告主の仕事も扱いますし、親会社や企業グループもハウスエージェンシー以外の広告会社に仕事を発注しています。また、ハウスエージェンシーといっても親会社やグループの全部の仕事を扱っている訳ではありません。機能としては総合広告代理店と同じですが、メディア業務は大手代理店を通じて行っている場合もあります。
外資系広告会社
分類によっては「外資系広告会社」を分けて考える場合もあります。外資系広告会社はWPP(Corporate: ITA、Registered: GBR)、Omnicom Group(オムニコム・グループ、USA)、Publicis Groupe(ピュブリシス・グループ、FRA)、Interpublic Group of Companies(IPG、インターパブリック・グループ、USA)などの世界的なコミュニケーションビジネスグループの広告ビジネスの日本における拠点ということになります。
WPP傘下にはジェイ・ウォルター・トンプソン(JWT)、オグルヴィ・アンド・メイザー、ヤング・アンド・ルビカム、グレイ、Omnicom傘下にはBBDO、DDB、TBWA 、Publicis Groupe傘下には、Publicis(プブリシス、日本ではビーコンコミュニケーションズ)、IPG傘下にはマッキャンエリクソンという広告代理店のグローバルネットワークを持つエージェンシーが存在します。
日本では親会社が100%の資本を持つ子会社、もしくは日本の広告会社との合弁企業を設立して業務を展開しています。これらの代理店は総合広告代理店機能を持つ場合と、メディアプランニングとバイイング機能を持たないで、戦略・クリエイティブエージェンシーに特化してフィービジネスを展開している場合があります。
各社それぞれの戦略がありますので、外資系広告会社を志望する場合は個別に研究を進めて下さい。
特定分野に特化した広告会社
たとえば専門的な知識を擁する医科向け薬品(一般的な商品広告は薬事法により禁止されている)分野で、医師や病院に対するセールスツール、印刷物やWebのコンテンツやセミナー、イベントなどの制作に特化したヘルスケア専門の広告代理店(メディカル・エージェンシー)も存在します。
国内資本、外資系両方の会社が営業を展開しています。もちろん一般薬の広告も扱っていますが、一般薬の広告(消費者向けOTC医薬品の広告)のビジネスは大手広告会社も扱っているので競合する場合がほとんどです。
広告業界における広告代理店以外のビジネス
広告制作会社
学生の皆さんも「東北新社」や「AOI Pro.」、「TYO」などの名前は知っているかたも多いでしょう。
テレビコマーシャルの企画制作や、デジタルコンテンツ、映像、エンターテイメントビジネスを主な事業としている「制作会社」です。これらの制作会社はクライアントから直接仕事を受注する場合もありますし、広告代理店の制作部門の仕事を受注する場合があります。
東北新社やAOI Pro.のような大手広告制作会社だけではなく、広告制作会社の数は非常に多いです。
総合的な制作プロダクションをはじめ映像やグラフィック、映画やTVコマーシャルの映像や音響の後処理工程(編集等)を行うポストプロダクション、スタジオワークを主な業務とするIMAGICAに代表される制作会社、Webに特化、特定分野の制作に特化した会社など、実に様々な企業が存在します。クリエイティブ ブティックと呼ばれる、先端的な取り組みをしている会社も存在します。
広告制作にどうしても携わることが広告業界への志望動機の場合は、これらの制作会社からキャリアを積んでいくこともひとつの途ではあるでしょう。
セールスプロモーション企業
セールスプロモーションの企画、制作、運営やイベントやイベントブースのデザイン、施工、運営、その他企業イベントの企画・制作、運営をドメインにしている企業もあります。小規模から大規模なものまできめ細かく対応しており、業務の幅も広いのが特徴です。
これらのセールスプロモーション会社はクライアントから直接仕事を受注する場合もありますし、広告会社の営業・制作部門、事業部、PR部門からの仕事を受注する場合があります。
テー・オー・ダブリューやセレスポ等、イベントやプロモーションを専門的に行っている上場企業もあるので、興味がある方は企業研究をしてみましょう。
広告代理店のビジネスは典型的な寡占状況
経済産業省がまとめている特定サービス産業動態統計調査による、2020年の日本の総広告費は5兆3,583億円となっています。(ちなみに株式会社電通による、日本の2020年総広告費の推計では6兆1,594億円となっています)
経済産業省の調査による広告費を母数として主要企業の売上の割合を見ていくと、業界1位の電通グループの連結国内売上が1兆7,252億円で、実に日本の総広告費の32.1%を占めていることになります。
業界2位の博報堂DYホールディングスの日本市場売上高が1兆1,392億円で21.3%(博報堂・大広・読売広告社等グループ連結)、3位のサイバーエージェントのインターネット広告事業セグメントの売上げが2,514億円で4.7%という計算になります。
違う統計との比較になるので、あくまで参考とになりますが、この上位3社の日本事業の売り上げを足し上げると、経済産業省がまとめている日本の総広告費の約6割に達します。
経産省の調査の対象になった全国の事業所数だけでも987社あり、典型的な寡占市場の構造、一部の企業以外は企業規模としてはそれほど大きくない企業が多数存在する産業構造となっています。
特にテレビ広告媒体の扱いでは、電通、博報堂DY、ADK3社で全体の6割以上のシェアがあるといわれ、中でも番組提供枠(タイム)の扱いに関しては電通が圧倒的なシェアを持っています。
2020年の広告代理店売上ランキングからみると、4位はADKホールディングス、5位はインターネット広告媒体代理店のデジタル・アドバタイジング・コンソーシアム、6位はJR東日本企画、7位は大広(博報堂DYホールディングスグループ)、8位は東急エージェンシー、9位はデジタルホールディングス(インターネット広告代理店)、10位はアイレップ(インターネット媒体レップ)となっており、総合広告代理店系(一部ハウスエージェンシー)とインターネット系が占めており、10年前のランキングと様変わりしています。広告代理店業界も総合系を中心に語る時代も過ぎつつあるというのが現状です。
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広告代理店上位4社の状況
広告代理店上位5社の現況を直近年度の有価証券報告書や中期経営計画を基に概要を解説していきます。
株式会社 電通グループ
2020年12月期連結決算 (2020年度)
売上高 (百万円) | 4,498,216 |
収益 (百万円) | 939,243 |
売上総利益 (百万円) | 835,042 |
営業利益又は損失(百万円) | -140,625 |
親会社の所有者に帰属する当期利益又は損失(百万円) | -159,596 |
親会社の所有者に帰属する当期包括利益(百万円) | -210,638 |
従業員数(人) | 64,533 |
連結子会社 | 1,007社 |
持分法適用関連会社 | 93社 |
売上高は電通グループ企業が顧客に対して行った請求額および顧客に対する請求可能額の総額(割引および消費税等の関連する税金を除く)もの
就活生の目線でいうと、電通の特徴の一つは給与の高さでしょう。前年2019年12月期の有価証券報告書によると、国内の7,071人の年間平均給与は11,687,559円(平均年齢 40.9歳、平均勤続年数13.8年)となっており、非常に高いレベルの報酬になっています。
電通グループの2020年12月期におけるグループ連結業績は、収益が9,392億43百万円(前期比10.4%減)、売上総利益は8,350億42百万円(同11.1%減)、売上総利益のオーガニック成長率(為替やM&Aの影響を除いた内部成長率)はマイナス11.1%となり、全世界的な新型コロナウイルスの感染症拡大によって厳しい結果となっています。
損益面では、営業損失は1,406億25百万円(前期は営業損失33億58百万円)、親会社の所有者に帰属する当期損失は1,595億96百万円(前期は当期損失808億93百万円)となり、損失が拡大した結果となっています。
親会社の所有者に帰属する当期損失は、現損損失及び2020年8月から実施している構造改革による営業利益調整項目の減少が大きく響き、前期の808億93百万円の損失から787億2百万円損失が拡大し、1,595億96百万円の損失(赤字)を計上しています。
上記のように厳しい経営環境のなか、事業面では、売上総利益に占めるデジタル領域構成比がグループ全体で53.9%(前期は47.5%)へと拡大し、高成長領域への事業モデルへの転換は進んでいます。
電通グループでは、事業全体の包括的見直しにより、国内事業・海外事業における構造改革を進めています。
国内事業
- ビジネスフォーメーションの変革
- ビジネスフォーメーションの変革では、現在の国内事業の事業領域である「広告」、「クリエイティブ」、「マーケティング・プロモーション」、「デジタル」、「メディア」、「コンテンツ」などを、4つの事業領域(「AX(Advertising Transformation)領域」、「BX(Business Transformation)領域」、「CX(Customer Experience Transformation)領域」、「DX(Digital Transformation)領域)」)に変革
- 国内事業を構成する電通ジャパンネットワーク(DJN)各社の機能を、専門領域やシナジー創出の観点からグルーピングし、バーチャル組織の設置も含めて、最適化
- 人材フォーメーションの変革
- 人財の再配置、および新たな成長のために必要な人財を見据えた採用戦略の見直し
- オフィス環境の進化
海外事業
- 現在160以上あるエージェンシーブランドの数を6つのグローバルリーダーシップブランドへ統合
- より統合され、効率化された組織構造に変革することで、アイデアが先導し、データが推進し、テクノロジーが実現するソリューションを、個々の顧客企業に最適な形で提供できる状態を目指す
上記の構造改革を柱とした中期経営計画の経営目標は以下の通りです。
- オーガニック成長率:2021~24年度の平均成長率で3~4%
- オペレーティング・マージン:2021年度から2024年度にかけて漸進的に改善
- 売上構成比に占めるカスタマートランスフォーメーション&テクノロジー構成比:中期経営計画期間を通じて向上させ、将来的には50%を目指す
- ESG経営の推進:
- 2030年までにCO2排出量を46%削減、2030年までに再生可能エネルギー使用率100%を達成など、複数の目標とアクションプランを設定
- 従業員エンゲージメントスコアの向上
- 従業員のダイバーシティ&インクルージョンを推進
就活で電通グループ各社を目指す就活生は、現在の電通が直面する課題と将来の成長のために必須の大きな変革を理解するために、事業の構造や、実施中の構造改革、中期経営計画の内容もしっかり理解しておきましょう。
2020年度のセグメント別業績概要は以下の通りです。
事業名 | 売上(百万円) | 売上構成比 | 収益(百万円) | 収益構成比 | セグメント利益* (百万円) | 利益構成比 |
国内事業 | 1,725,278 | 38.3% | 423,987 | 44.9% | 348,902 | 41.8% |
海外事業 | 2,777,306 | 61.7% | 519,624 | 55.1% | 486,302 | 58.2% |
合計 | 4,502,585 | 100.0% | 943,611 | 100.0% | 835,205 | 100.0% |
セグメント間取引等、調整・消去 | -4,368 | ー | -4,368 | ー | -163 | ー |
計上額 | 4,498,216 | ー | 939,243 | ー | 835,042 | ー |
*調整後営業利益
株式会社電通グループ 2021年12月期(2021年度) 連結決算の概要
株式会社電通グループの会計年度は12月決算のため、2021年12月期(2021年度)の連結業績が発表されています。
2021年度の連結業績は、コロナ禍からの経済回復により、国内および海外3地域(米州:Americas、欧州・中近東・アフリカ:EMEA、アジア太平洋(日本を除く):APAC)の全てで業績回復が見られ、連結のオーガニック成長率は13.1%、売上総利益は為替影響排除ベースで前年比13.5%増となり、顕著な回復を達成しています。
利益面では、調整後営業利益とオペレーティング・マージンは、増収に加え、国内外での構造改革およびコストコントロールの効果により、為替影響排除ベースの前年比で、調整後営業利益はは41.3%増の1,790億円、オペレーティングマージンは18.3%という高さを達成しています。
上記の業績回復に加え、「電通本社ビル」を含む固定資産売却益の計上もあり、営業利益は2,418億円、親会社の所有者に帰属する当期利益は1,083億円となり、全会計年度の損出計上から一気に業績を回復しています。
2023 年卒の就活生の皆さんは速報として、以下のプレスリリース(引用:株式会社電通グループのプレスリリース)を参考にしてください。
株式会社 博報堂DYホールディンス
2021年3月期連結決算(2020年度)
売上高 (百万円) | 1,297,947 |
経常利益 (百万円) | 49,594 |
親会社株主に帰属する当期純利益(百万円) | 26,479 |
包括利益(百万円) | 59,032 |
従業員数(人) | 24,775 |
外、平均臨時雇用者数 | 10,793 |
子会社 | 355社 |
関連会社 | 60社 |
博報堂DYグループの事業活動は株式会社博報堂、株式会社大広、株式会社読売広告社、株式会社博報堂DYメディアパートナーズ、及びkyuを中核会社として実施されています。中核会社はそれぞれ関係会社を持ち、グループを形成、提供するサービスについて戦略を立案し、事業を展開しています。
博報堂DYホールディンスは持株会社であり具体的な事業は各グループ企業によって行われていますが、広告に関連するサービスという共通性があるため、事業セグメントを単一にしています。
参考までに国内と海外の業績、広告業とその他の事業別の業績概要は以下の通りです。
地域名 | 売上(百万円) | 売上構成比 |
日本 | 1,139,204 | 87.8% |
海外 | 158,742 | 12.2% |
合計 | 1,297,947 | 100.0% |
製品及びサービスごとの情報 | 外部顧客売上高(百万円) | 売上構成比 |
広告業 | 1,294,357 | 99.7% |
その他の事業 | 3,590 | 0.3% |
合計 | 1,297,947 | 100.0% |
博報堂DYホールディングスの2021年3月期のグループ連結業績は、売上高が1兆2,979億47百万円と前期比11.5%の減収という結果でした。(内訳は国内事が1兆1,463億3百万円と12.2%の減収、海外事業もコロナ禍の影響により1,516億43百万円と5.7%の減収)
利益面では、売上総利益が3,132億17百万円(前期比5.8%減少)と前期より192億81百万円の減少、営業利益は450億33百万円(同18.3%減少)、経常利益が495億94百万円(同14.6%減少)、親会社株主に帰属する当期純利益は264億79百万円(前年同期比41.0%減少)となり、前年同期より184億13百万円の減益となり、総じて減収減益の年度決算でした。
博報堂の所属する博報堂DYグループは、2024年3月期を最終年度とする新たな中期経営計画に基づいて、積極的な事業活動を展開しています。
中期戦略の基本的な考え方を「生活者発想を基軸に、クリエイティビティ、統合力、データ/テクノロジー活用力を融合することで、オールデジタル時代における、企業のマーケティングの進化とイノベーション創出をリードすること。そのことで、生活者、社会全体に新たな価値とインパクトを与え続ける存在になること。」と定めています。
そのための成長度ドライバーを三つ設定しています。
- 広義デジタル領域でのリーディングポジション確立
- ボーダレス化する企業活動への対応力強化
- 外部連携によるイノベーションの加速
データ・ドリブンという意味で、生活者の情報行動・購買行動から意識までを含めた「生活者データ」の充実を図るとともに、独自の生活者DMP*を活用した多様なソリューションの開発と得意先企業への導入を進める取り組みを行っています。
*DMP:Data Management Platformの略です。インターネット上の様々なサーバーに蓄積されるビッグデータや自社サイトのログデータなどを一元管理、分析し、最終的に広告配信などのアクションプランの最適化を実現するためのプラットフォーム
また、「多様化するデジタルタッチポイントへの対応」として、従来のオフラインメディアのデジタル化はもとより、AIスピーカーやコネクテッドカー、スマートストアなど、リアル空間に新たに出現する各種デジタルタッチポイントのメディア開発やマーケティングへの活用、ビジネス開発などにも注力しています。
「成長するインターネットメディア領域での体制の拡充」という課題に対しては、インターネット専業広告会社に対抗する「次世代型デジタルエージェンシー」の機能拡充に注力することに加え、メディア事業全般のデジタルトランスフォーメーションを推進する計画です。
海外ビジネス:
「得意先のグローバルシフト」、「専門性/先進性」、「“生活者データ・ドリブン”マーケティング」の3つの要素を起点に、海外事業の強化を行なっています。「国内外一体運営」を掲げて、専門性と先進性を起点とした海外事業を展開しています。
積極的な投資と外部企業とのアライアンスを強化し、メディアのみならず、CRM/デジタルプロモーション/EC対応など、幅広くデジタルアクティベーション領域の実行体制の整備を加速する方針です。
またkyuという米国のデジタル戦略・クリエイティブ企業を買収し、先端的なマーケティングサービスの開発を推進しています。Kyu傘下で様々な領域の最先端かつユニークな企業を着実に増やすなど、M&Aも含めて積極的なリソースの投下を行い、強化していく計画となっています。
就活で博報堂DYホールディングスのグループ各社を志望する皆さんは、博報堂のマーケティングに対する考え方を深く理解することは当然として、データ・ドリブンのマーケティングの可能性を自分事化して語れるように、企業研究を深めていってください。
株式会社ADKホールディングス
2019年1月、株式会社アサツーディ・ケイは、持株会社体制へと移行しました。その構成は「株式会社ADKホールディングス(ADKHD)」を純粋持株会社とし、その傘下に、専門性を高めた事業会社を置き生産性を高めることを目的とした構造になっています。
事業領域を「株式会社ADKマーケティング・ソリューションズ」「株式会社ADKクリエイティブ・ワン」「株式会社ADKエモーションズ」に再編して新たなスタートを切っています。
社名 | 事業内容 |
株式会社ADKホールディングス | グループ全体戦略・運営方針の立案ならびに事業会社の管理・監督、およびグループのバックオフィス機能などを提供する純粋持株会社 |
株式会社ADKマーケティング・ソリューションズ | マーケティング課題解決の統合的な提案・実施、デジタルおよびマスメディアのプランニング・バイイング、データドリブンマーケティング等を行うソリューション会社 |
株式会社ADKクリエイティブ・ワン | クリエイティブおよびプロモーション領域における、プランニングから制作までの提案・実施をワンストップで提供する、総合クリエイティブ会社 |
株式会社ADKエモーションズ | 各種コンテンツの企画・制作・輸出入・販売、およびアニメを中心としたライツ・マーケティングなど、IP(Intellectual Property)ビジネスの企画・プロデュース会社 |
三つの事業会社の役割
- 株式会社ADKマーケティング・ソリューションズは、かつてのADKから制作部門とコンテンツ制作・IPビジネス部門を切り離し、クライアントとのフロントラインとして、コミュニケーションを中心としたマーケティング領域における統合的なソリューション(マーケティングサポートとメディアプランニング、バイイングも含む)の提供を担います
- 株式会社ADKクリエイティブ・ワンは、総勢約700名を擁する総合クリエイティブ会社という位置づけです。各事業会社と緊密に連携しながら、クリエイティブおよびプロモーション領域におけるコミュニケーション戦略の企画・制作・実施までをワンストップで提供する役割を担います
- 株式会社ADKエモーションズは、ADKグループの強みであるコンテンツ、IP事業における独自性をより一層発揮し、日本国内はもちろん、世界のマーケットを舞台にライツ・マーケティングビジネスの基盤を強固に確立する役割を担っています
ベインのビジネスとしての目論見は、ADKが遅れていたデジタル化への対応を進め、3年前後での再上場を狙い、再上場によるキャピタルゲインを得ることにあります。企業である以上、企業を成長させ、企業価値を上げなければならず、今回の再編もそのために改革であると理解できます。
ADKの2020年の動向
2020年は国内のデジタルPRエージェンシー「キャッチボール」との業務提携や、D2C(Direct to Consumer:自社製品をECサイトで直接販売するビジネスモデル)の成長性を見込み、ADKの強みの一つであるダイレクトマーケティング領域で培ってきたノウハウ活かした事業を展開する等の新しい事業投資も行なっています。
またアジア市場への注力も引き続き積極的に行われおり、中国ではアリババとの新しいソーシャルメディア事業やベトナム、タイ、台湾での新規案件獲得を推進しています。
中国で新たにヘルスケア関連クライアントに対応する「ADKヘルスケア」を立ち上げるなど、ヘルスケア分野にも注力していく方針です。
以下、2020年12月期の決算が公開されている情報を中心にまとめておきます。
株式会社ADKホールディングス(2020年度決算:2020.1.1~2020.12.31)
営業収益(百万円) | 5,985 |
営業利益 (百万円) | 1,524 |
経常損失 (百万円) | 532 |
税引前当期純損失 (百万円) | 532 |
当期純損失 | 532 |
従業員数(人) | 270 |
株式会社ADKマーケティング・ソリューションズ(2020年度決算:2020.1.1~2020.12.31)
売上高(百万円) | 231,191 |
売上総利益 (百万円) | 29,021 |
営業利益 (百万円) | 2,982 |
経常利益 (百万円) | 3,461 |
税引前当期純利益 (百万円) | 4,844 |
当期純利益 | 6,202 |
従業員数(人) | 1,270 |
株式会社ADKクリエイティブ・ワン(2020年度決算:2020.1.1~2020.12.31)
売上高(百万円) | 28,280 |
売上総利益 (百万円) | 8,131 |
営業利益 (百万円) | 742 |
経常利益 (百万円) | 759 |
税引前当期純利益 (百万円) | 759 |
当期純利益 | 478 |
従業員数(人) | 670 |
株式会社ADKエモーションズ(2020年度決算:2020.1.1~2020.12.31)
売上高(百万円) | 13,934 |
売上総利益 (百万円) | 3,591 |
営業利益 (百万円) | 1,849 |
経常利益 (百万円) | 1,631 |
税引前当期純利益(百万円) | 1,631 |
当期純損失 | 1,071 |
従業員数(人) | 70 |
株式会社サイバーエージェント
2021年9月期連結決算
売上高 (百万円) | 666,460 |
経常利益 (百万円) | 104,694 |
親会社株主に帰属する純利益(百万円) | 41,553 |
包括利益(百万円) | 65,376 |
従業員数(人) | 5,944 |
外、平均臨時雇用者数 | 3,383 |
連結子会社 | 105社 |
関連会社 | 10社 |
サイバーエージェントグループは株式会社サイバーエージェントと連結子会社105社、関連会社10社で構成され、メディア事業、ゲーム事業、インターネット広告事業、投資育成事業、その他事業を行っています。
傘下にAmeba TVやCygamesなど良くご存知の有力企業を持っています。各セグメント別の販売実績と従業員数は以下のような割合になっています。
サイバーエージェントの2021年9月期におけるグループ連結業績は、売上高が666,460百万円(前年同期比39.3%増)となり、増収を達成しています。
利益面では、営業利益が104,381百万円(前年同期比208.1%増)、経常利益は104,694百万円(前年同期比209.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は41,553百万円(前年同期比528.8%増)となり、大幅な増収増益を達成しています。
2021年9月期セグメント別業績概要
事業名 | 外部顧客売上高(百万円) | 売上構成比 | セグメント利益・損失 (百万円) | 利益構成比 |
メディア事業 | 76,128 | 11.4% | -15,141 | -13.9% |
ゲーム事業 | 262,365 | 39.4% | 99,445 | 91.4% |
インターネット広告事業 | 302,083 | 45.3% | 22,570 | 20.8% |
投資育成事業 | 6,441 | 1.0% | 4,408 | 4.1% |
その他事業 | 19,441 | 2.9% | 479 | 0.4% |
合計 | 666,460 | 100.0% | 108,763 | 102.8% |
調整額 | ー | ー | -4,381 | ー |
計上額 | 666,460 | ー | 104,381 | ー |
インターネット広告事業は、インターネット広告事業本部、AI事業本部、株式会社CyberZ等により構成されています。
2021年9月期の広告事業の連結業績は、広告効果の最大化を強みに、過去最高の売上高を更新し、売上高は321,313百万円(前年同期比19.3%増)、営業損益は22,570百万円の利益計上(前年同期比7.1%増)を達成しています。
事業全体としては、「ABEMA」を中心とした高収益なインターネットビジネスの総合企業となるべく、「ABEMA」のマスメディア化、インターネット広告事業のシェア拡大、ゲーム事業の継続的なヒットタイトルの創出等により、中長期的な企業価値の向上を図っています。
特に先行投資をしている「ABEMA」の規模拡大とマネタイズ強化が重要な課題となっています。
企業としてのサイバーエージェントは広告会社の枠には収まりませんが、インターネット広告に特に興味のある学生にはチャレンジしがいのある企業です。その中でもトップ企業なので選考は厳しいですが、詳細な企業研究を行ってトライしてください。
他のインターネット広告会社の概況
以下はインターネット広告を専業としている広告会社の中で、上場している企業2社の業績です。
インターネット広告に興味がある就活生は、個別の企業研究を深めて下さい。
株式会社デジタルホールディングス (旧社名:オプトホールディング)
2020年12月期連結決算 (2020年度)
売上高 (百万円) | 88,768 |
経常利益 (百万円) | 4,358 |
親会社株主に帰属する当期純利益(百万円) | 3,750 |
包括利益(百万円) | 6,209 |
従業員数(人) | 1,571 |
連結子会社 | 23社 |
関連会社 | 2社 |
デジタルホールディングスの2020年12月期におけるグループ連結業績は、売上高が88,768百万円(前連結会計年度比1.3%減)となり、若干の減収という結果でした。
利益面では、売上総利益17,793百万円(前連結会計年度比0.4%増)、営業利益3,240百万円(前連結会計年度比23.0%増)、経常利益4,358百万円(前連結会計年度比53.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益3,750百万円(前連結会計年度比94.5%増)となり、増益を達成、総じて減収増益に決算という結果でした。
デジタルホールディングスは以下の2つのセグメントで事業を展開しています。
- マーケティング事業:大手企業向けインターネット広告、デジタルマーケティング及びその関連サービス、地方中小企業向けに各種デジタルマーケティングソリューション等を展開
- シナジー投資事業:投資先支援やインターネット関連ベンチャー企業への投資、米国における情報収集、AI及びAIプラットフォーム開発等、企業向けデジタルシフト支援教育サービス等を展開
2020年12月期セグメント別業績概要は以下の通りです。
事業名 | 外部顧客売上高(百万円) | 売上構成比 | セグメント利益 (百万円) | 利益構成比 |
マーケティング事業 | 82,724 | 93.2% | 2,507 | 44.9% |
シナジー投資事業 | 6,043 | 6.8% | 3,080 | 55.1% |
合計 | 88,768 | 100.0% | 5,587 | 100.0% |
調整額 | ー | ー | -2,347 | ー |
計上額 | 88,768 | ー | 3,240 | ー |
デジタルホールディングス 2021年12月期 連結業績の概要
デジタルホールディングスの決算期は12月のため、2021年12月期(2021年1月~12月)の業績が発表されています。
上記、2020年12月期と比較して、大幅に業績を伸ばしており増収増益で過去最高の実績となっています。
概要は以下の通りです。
2021年12月期 連結業績
売上高 (百万円) | 98,515 (前期比+11.0%) |
営業利益 (百万円) | 10,922(前期比+237.0%) |
親会社株主に帰属する当期純利益(百万円) | 10,231(前期比+172.8%) |
広告事業セグメントも、生産性向上施策による継続的なオペレーションコスト効率化等により営業利益率大幅改善を達成しています。
広告事業の2021年12月期 連結業績
売上高 (百万円) | 76,193 (前期比+0.1%) |
営業利益 (百万円) | 3,222(前期比+88.8%) |
株式会社セプテーニ・ホールディングス
2021年9月期連結決算
収益 (千円) | 21,383,875 |
経常利益 (千円) | 3,910,716 |
親会社の所有者に帰属する当期利益(千円) | 2,604,103 |
親会社の所有者に帰属する当期包括利益(千円) | 2,649,462 |
従業員数(人) | 1,251 |
連結子会社 | 36社 |
持分法適用関連会社 | 6社 |
その他関係会社 | 1社 |
株式会社セプテーニ・ホールディングスは2018年10月に株式会社電通(現商号 株式会社電通グループ)との間で資本業務提携契約を締結、また、2021年10月28日付で株式会社電通グループとの間で新たな資本業務提携契約を締結して、密接な事業上の協働関係を構築し、事業シナジーを最大化させるべく様々な施策を展開中です。
2021年9月現在電通グループが20.98%の株を所有する筆頭株主であり、電通及び電通デジタルが、運用するデジタルマーケティング事業に係る案件の共同運用など、電通グループ協業での事業を積極的に取り組んでいます。
セプテーニ・ホールディングスの2021年9月期におけるグループ連結業績は、収益が21,384百万円(前期比19.2%増)、営業利益は3,650百万円(前期比60.5%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は2,604百万円(前期比77.8%増)となり、増収増益という結果でした。
セプテーニ・ホールディングスは以下の2つのセグメントで事業を展開しています。
- デジタルマーケティング事業:
- デジタル広告の販売と運用、データ、AIを活用したソリューションの提供、電通グループとの提携によるオンライン・オフライン統合によるマーケティング支援等、デジタルマーケティングを中心として、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)における総合的な支援
- メディアプラットフォーム事業:
- マンガコンテンツ事業(コミックスマート)、採用プラットフォーム事業(ビビビット)、社会貢献プラットフォーム事業(gooddo)、育児プラットフォーム事業(TowaStela) 等
中長期的にはデジタルマーケティング事業においては、EC広告領域への展開強化、データ・ソリューション領域におけるグループ体制拡充、電通グループとの資本業務提携の深化を推進していく方針です。
メディアプラットフォーム事業においては、より高い成長領域への経営リソースの集中を行い、ユーザ課金領域への注力、D2C領域の事業開発を強化していくことを課題としています。
2021年9月期セグメント別業績概要は以下の通りです。
事業名 | セグメント収益(千円) | 売上構成比 | セグメント利益又は損失(千円) | 利益構成比 |
デジタルマーケティング事業 | 18,869,050 | 86.7% | 6,990,734 | 118.9% |
メディアプラットフォーム事業 | 2,885,093 | 13.3% | -1,110,057 | -18.9% |
合計 | 21,754,143 | 100.0% | 5,880,677 | 100.0% |
調整額 | -370,268 | ー | -2,084,666 | ー |
計上額 | 21,383,875 | ー | 3,796,011 | ー |
2021年9月期は、デジタルマーケティング事業においては、消費全般のオンライン化に伴うデジタルマーケティング需要の高まりを背景に、既存案件の拡大や新規案件の獲得、並びに電通グループとの協業が進捗し、電通協業顧客数および国内ブランド広告取扱高は順調に増加する結果となっています。
メディアプラットフォーム事業においても、マンガコンテンツ事業、GANMA!の広告収益は前年同期比で増収し、課金収益はサブスクリプションおよび電子書籍が牽引して、大きく増加しています。
事業全体としてはGANMA!におけるサブスクリプション収益およびコマース収益は伸長し、また、D2C事業の収益も増加しましたが、新たな事業セグメントへの拡張に向け、一部事業において投資が先行したため、メディアプラットフォーム事業は前年同期比で増収するも赤字幅が拡大するという結果になっています。
上場している広告制作会社の業績概要
上場している広告制作会社業績概要を参考までに掲載しておきます。
広告制作(特に映像制作)に興味がある就活生は。この規模感を参考に更に企業研究をしてみて下さい。
AOI TYO Holdings株式会社
2020年12月期連結決算 (2020年度)
売上高 (千円) | 51,087,544 |
経常利益/経常損失(千円) | -1,149,274 |
親会社株主に帰属する当期純利益又は純損失(千円) | -2,552,992 |
包括利益(千円) | -2,727,292 |
従業員数(人) | 1,727 |
外、平均臨時雇用者数 | 210 |
子会社 | 32社 |
関連会社 | 5社 |
AOI TYO Holdingsは、広告事業(広告コンテンツ等の戦略立案・企画・制作)の単独セグメントで事業を展開しています
株式会社AOI Pro.と株式会社ティー・ワイ・オーの2社が中核の事業会社です。
AOI TYO Holdingsの2020年12月期におけるグループ連結業績は、コロナ禍によって大手広告会社からの受注の減少が顕著に現れたほか、 広告関連事業における各種イベントの中止・延期の継続、 ソリューション事業における緊急事態宣言下での営業活動自粛を受けた受注減等の影響が響き、売上高が51,087百万円(前年同期比21.7%減)となり、減収という結果でした。
損益面では営業損失727百万円(前年同期は営業利益2,118百万円)、経常損失1,149百万円(前年同期は経常利益1,763百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失2,552百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失1,280百万円)となり、損失を計上する結果となっています。
2021年9月上場廃止:
AOI TYO Holdingsは、プライベートエクイティ(PE)ファンドのカーライルと組んでMBO(マネージメント・バイ・アウト)を目的としたTOBを実施しました。
その結果、カーライルが運営・管理する特別目的会社スタジオ・クルーズがAOI TYOの全株式を取得し、2021年9月上場廃止となっています。
これは、損失計上を契機として、従来のテレビCM制作を主軸としたビジネスモデルに加え、デジタルメディアに対応した収益モデル等新たなビジネスモデルの早期確立を目指必要があると判断したためと説明されています。
その構造改革を早期に行うため、MBOによる株式非公開化を通じて思い切った経営改革を進められる体制を作り、マーケティング戦略、ブランディング戦略の立案からコミュニケーションサービスまで一気通貫の体制を構築して再上場する計画となっています。
株式会社東北新社
2021年3月期連結決算 (2020年度)
売上高 (百万円) | 52,874 |
経常利益 (百万円) | 2,700 |
親会社株主に帰属する純利益(百万円) | 818 |
包括利益(百万円) | 3,212 |
従業員数(人) | 1,571 |
外、平均臨時雇用者数 | 176 |
子会社 | 20社 |
関連会社 | 9社 |
東北新社の2021年3月期におけるグループ連結業績は、売上高が52,874百万円(前期比11.7%減)となり、減収となっています。
利益面では、営業利益2,399百万円(前期比19.4%減)、経常利益2,700百万円(前期比14.5%減)、またBS放送「ザ・シネマ4K」の放送サービス停止に伴う固定資産の減損による特別損失等を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は818百万円(前期比53.7%減)となり、減益の結果となっています。
東北新社グループは、以下のセグメントで事業を展開しています。
- 広告プロダクション:CM制作、セールスプロモーション
- コンテンツプロダクション:デジタルプロダクション業務、映画・番組制作、日本語版制作、映像学校の運営
- メディア:BS・CSチャンネルの運営、番組調達、編成、放送関連業務の受託
- プロパティ:映像コンテンツの共同企画・製作、版権事業、劇場配給、テレビ配給
- 物販:スーパーマーケットの運営、映像用メディアの販売、インテリア商品の仕入、販売、酒造、酒販事業
東北新社のセグメント別業績は以下の通りです。
2021年3月期セグメント別業績概要
事業名 | 外部顧客売上高(百万円) | 売上構成比 | セグメント利益 (百万円) | 利益構成比 |
広告プロダクション | 21,939 | 41.5% | 1,766 | 56.2% |
コンテンツプロダクション | 7,630 | 14.4% | 90 | 2.9% |
メディア | 13,601 | 25.7% | 1,043 | 33.2% |
プロパティ | 3,963 | 7.5% | 187 | 5.9% |
物販 | 5,740 | 10.9% | 57 | 1.8% |
合計 | 52,874 | 100.0% | 3,145 | 99.9% |
調整額 | ー | ー | -745 | ー |
計上額 | 52,874 | ー | 2,399 | ー |
株式会社IMAGICA GROUP
2021年3月期連結決算(2020年度)
売上高 (千円) | 86,727,250 |
経常利益/経常損失 (千円) | -1,343,575 |
親会社株主に帰属する当期純利益(千円) | 3,454,638 |
包括利益(千円) | 3,490,624 |
従業員数(人) | 3,480 |
外、平均臨時雇用者数 | 1,103 |
子会社 | 45社 |
関連会社 | 2社 |
IMAGICA GROUPの2021年3月期におけるグループ連結業績は、当売上高が867億27百万円(前年同期比7.8%減)となり減収という結果でした。
損益面では、営業損失は10億84百万円(前年同期は営業利益13億51百万円)、経常損失は13億43百万円(前年同期は経常利益4億16百万円)となっています。
親会社株主に帰属する当期純利益は、特別利益に関係会社株式売却益や段階取得に係る差益など71億38百万円を計上したことなどにより、34億54百万円(前年同期比420.2%増)という決算でした。
IMAGICA GROUPは以下のセグメントで事業を展開しています。
映像コンテンツ事業:
- 劇場映画・ドラマ番組・アニメーション作品・Web関連映像の企画制作、テレビCMを中心とした広告制作、ミュージックビデオを主とした音楽映像制作のほか、音楽ライブやイベントなど、映像を軸にした空間の総合プロデュース
映像制作サービス事業
- 撮影、中継、番組・CM・PR等の映像・音声編集、デジタル合成、VFX・CG制作、デジタルシネマ、ローカライズ、ディストリビューションなど、撮影から編集、流通までワンストップでグローバルに対応する映像技術サービスと、クリエイティブ&テクノロジーに秀でた人材ソリューションの提供
映像システム事業
- 放送/映像システム・高速度カメラ等イメージング機器・医用画像ネットワーク機器他、映像・画像に関わる最先端の映像関連機器やソフトウエアの開発・製造・輸入・販売・保守サービス、画像関連LSIの開発・販売等
IMAGICA GROUPのセグメント別業績は以下の通りです。
2021年3月期セグメント別業績概要
事業名 | 外部顧客売上高(千円) | 売上構成比 | セグメント利益・損失(千円) |
映像コンテンツ事業 | 19,630,096 | 22.8% | -440,895 |
映像制作サービス事業 | 47,379,971 | 54.9% | -2,222,275 |
映像システム事業 | 19,261,382 | 22.3% | 2,045,404 |
合計 | 86,271,450 | 100.0% | -617,766 |
調整額 | 455,800 | ー | -466,994 |
計上額 | 86,727,250 | ー | -1,084,760 |
まとめ
大手広告代理店への就活は、競争は厳しいですが給与面での優遇や「やりがい」、時代の先端を走っている高揚感も感じることが出来、チャレンジしがいのある業界です。華やかなイメージもありますが、クライアントありきのビジネスの為、サービス業としての厳しい現実も受け入れる覚悟も必要な業界です。
広告代理店を志望する場合は、コミュニケーションの能力や、思考力、主体性やリーダーシップ、変化に対するチャレンジ精神旺盛で、体力、ストレス耐性や忍耐力、探求心や幅広く深い知識など、求められる能力のハードルは高いです。
そして最も注意すべきは、広告業界にもデジタルトランスフォーメーションによる大きな変革が起きていることです。何を行うにもデータが一層重視され、求められる人材像、人材の持ってい資質、能力や価値観も変わっていることです。
しかし、大手に拘らなければ中堅代理店、外資系や広告制作会社、ある媒体専門の広告会社等々、広告に携わることのできる選択肢は沢山あります。
中堅や外資の総合広告代理店でも、競争は厳しいですが一流の広告主の優れたキャンペーンを開発できるチャンスは沢山あるのです。従って、本気で広告業界に入りたい方はぜひ、視野を広げて企業研究をして、積極的にエントリーしていくことをお勧めします。
またコミュニケーション関連ビジネスという意味ではPR会社や、セールスプロモーション、イベント制作会社などの近接する業界も含めて、ぜひ研究してみてください。
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