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【就活の業界研究】:非鉄金属メーカー主要各社の現況を把握しておこう

就活初期にできるだけ幅広い業界・業種を理解するために、業界研究コンテンツを作りました。何故それが大事かに関しては以下の記事を参考にしてください。

「就活の答え」では金属・ガラス・セメント素材業界を、以下の項目に沿って解説していきます。

金属・ガラス・セメント素材業界の6つのポイントを押さえよう

  • 金属・ガラス・セメント、素材業界の特徴とビジネスモデル
  • 金属・ガラス・セメント、素材業界の現状と課題・未来
  • 金属・ガラス・セメント、素材メーカーにはどんな仕事があるのか、職種の情報
  • 金属・ガラス・セメント、素材メーカーに働く人のモチベ―ションは何か
  • 金属・ガラス・セメント、素材メーカーに向く人、向かない人はどんな人か
  • 金属・ガラス・セメント、素材メーカーの上位企業の特徴と業績

この記事では金属素材製造業界の中から、鉄金属メーカーの売上上位企業に絞ってメーカーの現況やその事業を取り巻く状況を、直近の有価証券報告書や中期経営計画を基に概要を解説していきます。

非鉄金属メーカーは銅やアルミが中心ではありますが、銅・アルミその他の金属の製品(例えば電線やアルミホイールなど)や、自動車用部品、産業機械や情報エレクトロニクス、環境・エネルギー事業等に多角化しています。業界としては非鉄金属製造に分類されますが、各社の実態をよく理解しておきましょう。

就活生が、将来を非鉄金属業界に託したいと思うか、志望の意思を固める上での参考にして下さい。

非鉄金属メーカー上位企業の概況 

住友電気工業株式会社

2020年3月期連結決算(2019年度)

売上高 (百万円)3,107,027
経常利益 (百万円)130,498
親会社株主に帰属する当期純利益(百万円)72,720
包括利益(百万円)11,441
従業員数(人)283,910
外、平均臨時雇用者数37,065
連結子会社383社
持分法適用関連会社32社

住友電気工業は、銅電線の製造技術を基礎とした独自技術の開発により事業の多角化を行い現在は、自動車関連事業、情報通信関連事業、エレクトロニクス関 連事業、環境エネルギー関連事業、産業素材関連事業他の5部門にわたって、製品の開発、製造、販売、サービス等 の事業活動を展開しています。

売上と利益の半分以上は自動車事業で、ワイヤーハーネス*の世界シェアは25%を超えています。現在世界約40カ国、380箇所以上に拠点を設けているグローバル企業です。

ワイヤーハーネスとは、電源供給や信号通信に用いられる複数の電線の束と、端子やコネクタで構成された集合部品のことで、用途や性能などによって多くの製品群があります。素材を加工した部品と考える方分かり易いと思います。

各セグメントの主な事業に係る製品及びサービスは、以下の通りです。

  • 自動車関連事業:イヤーハーネス、防振ゴム、自動車用ホース、自動車電装部品
  • 情報通信関連事業:光ファイバ・ケーブル、通信用ケーブル・機器、光融着接続機、光データリンク・無線通信用デバイスなどの光・電子デバイス製品、アクセス系ネットワーク機器(GE-PON・セットトップボックス・CATV関連製品等)
  • エレクトロニクス関連事業:電子ワイヤー、電子線照射製品、フレキシブルプリント回路、ふっ素樹脂製品
  • 環境エネルギー関連事業:導電製品、送配電用電線・ケーブル・機器、巻線、空気ばね、受変電設備・制御システムなどの電力機器、ビーム・真空応用装置、電気・電力工事及びエンジニアリング、金属多孔体
  • 産業素材関連事業他:PC鋼材、精密ばね用鋼線、スチールコード、超硬工具、ダイヤ・CBN工具、レーザ用光学部品、焼結部品、半導体放熱基板

各セグメントの売上収益、セグメント利益の状況は以下の通りです。

2020年3月期連結決算セグメント状況

事業名売上(百万円)売上構成比セグメント利益
(百万円)
利益構成比
自動車関連事業1,683,63052.7%68,21353.7%
情報通信関連事業217,4016.8%17,83514.0%
エレクトロニクス関連事業252,1707.9%5360.4%
環境エネルギー関連事業712,54322.3%27,11421.3%
産業素材関連事業他331,35010.4%13,42510.6%
合計3,197,094100.0%127,123100.0%
セグメント間取引等、調整・消去-90,06793
計上額3,107,027127,216

住友の事業は、今から約400年前、銅と銀を吹き分ける「南蛮吹き」と呼ばれる技術による銅精錬事業に遡り、その後別子銅山における鉱山業を中心に発展を遂げてきました。

こうした事業の隆盛を支えてきた精神的基盤が「住友事業精神」であり、住友電気工業にも色濃く受け継がれています。

その要諦は、1891年に改訂された住友家法の中で「営業の要旨」として端的に示されています。

営業の要旨 :

第一条  我が住友の営業は、信用を重んじ確実を旨とし、以てその鞏固隆盛を期すべし

第二条  我が住友の営業は、時勢の変遷、理財の得失を計り、弛張興廃することあるべしと雖も、苟も浮利に趨り、軽進すべからず

この他にも、『技術の重視』、『人材の尊重』、『企画の遠大性』、『自利利他、公私一如』といった精神が今に至るまで脈々と受け継がれているのが住友系の企業の特徴です。

住友電工は、「グロリアス エクセレント カンパニー」を目指して、“総力を結集し、つなぐ、 つたえる技術で、よりよい社会の実現に貢献する”というコンセプトのもと2018年度よりスタートした中期経営計画「22VISION」を実行中です。

中期経営計画では、自動車関連産業、情報通信産業、エレクトロニクス産業の質的変化に対応し、それぞれの顧客ニーズを着実に捉えて自社製品を開発、拡大する戦略で各事業を展開しています。

住友電工を志望する方は、住友の精神を深く理解することが必要です。その上で中長期プランを理解、研究して、住友電工の目指す方向性と住友電工で実現したいことを考え、強い志望動機を磨いていってください。

三菱マテリアル株式会社

2020年3月期連結決算(2019年度)

売上高 (百万円)1,516,100
経常利益 (百万円)49,610
親会社株主に帰属する当期純利益又は純損失(百万円)-72,850
包括利益(百万円)-114,027
従業員数(人)28,601
外、平均臨時雇用者数5,659
子会社161社
関連会社39社

三菱マテリアル及びグループ会社は、銅加工品・電子材料・アルミ製品等の製造・販売、超硬製品・焼結製品等の製造・販売、銅・金・銀等の製錬・販売、セメント・生コンクリート等の製造・販売等を主に事業を展開しています。

事業セグメントは、高機能製品、加工事業、金属事業、セメント事業、その他の事業(エネルギー関連、環境リサイクル関連、エンジニアリング、その他)に分かれています。

各セグメントの売上収益、セグメント利益の状況は以下の通りです。

2020年3月期連結決算セグメント状況

事業名売上(百万円)売上構成比セグメント利益
(百万円)
利益構成比
高機能製品511,95429.2%1,4992.4%
加工事業150,2758.6%6,96911.4%
金属事業665,01537.9%28,08345.8%
セメント事業238,24613.6%14,96824.4%
その他の事業187,35010.7%9,80816.0%
合計1,752,842100.0%61,328100.0%
セグメント間取引等、調整・消去-236,741-11,717
計上額1,516,10049,610

三菱マテリアルは企業の淵源である金属・石炭の鉱山事業で培った技術等をもとに様々な分野において事業を展開してきました。現在では、高機能製品、加工、金属、セメント等の事業を行う複合事業集団、総合素材メーカーとして、人々が生活する上で欠くことのできない基礎素材を世の中に供給しています。

三菱マテリアルグループでは10年後を見据えた長期経営方針として、中長期の目標(目指す姿)を「国内外の主要マーケットにおけるリーディングカンパニー」、「高い収益性・効率性の実現」及び「市場成長率を上回る成長の実現」とし、その達成に向けた全社方針を「事業ポートフォリオの最適化」、「事業競争力の徹底追求」及び「新製品・新事業の創出」としています。

現在は2020年度から2022年度までを対象とした「中期経営戦略」に基づき、企業価値の向上に向けて、全社方針を推進するとともに、事業ポートフォリオの最適化、事業競争力の徹底追及、及び新製品・新事業の創出を全社の方針として、具体的な諸施策を展開しています。

金属事業に関する戦略は、銅を中心とした非鉄金属の安定供給と循環であり、中期戦略の具体的施策は以下の通りです。

・新規鉱山投資によるクリーンな銅精鉱の確保
・銅精鉱中不純物除去技術の開発
・有価金属マテリアルフロー最適化
・化石燃料の削減

JX金属株式会社

JX金属はJXTGホールディングスの100%連結子会社のため有価証券報告書は発行していません。以下はJX金属の2020年3月期(2019年度)の損益計算書及から抜粋しています。

2020年3月期単体決算

売上高 (百万円)*252,672
営業利益 (百万円)8,787
経常利益 (百万円)34,554
税引前当期純利益(百万円)33,715
当期純利益(百万円)27,668
従業員数(人)2872(単体)、9847(連結)
国内グループ会社27社
海外グループ会社25社

*連結ベースの売上高は1兆44億円(2020年3月期)

尚、親会社であるENEOSホールディングスの2019年3月期の金属事業の連結売上は1,004,413(単位:百万円)であり、1兆円を超えています。JXTGホールディングスの金属事業セグメントの従業員数は9,847人です。(ENEOSホールディングス有価証券報告書)

JX金属の事業は以下のような構成になっています。

  • 非鉄金属資源の開発・採掘
  • 非鉄金属製品(銅、金、銀等)の製造・販売
  • 電解・圧延銅箔の製造・販売
  • 薄膜材料(ターゲット材、表面処理剤、化合物半導体材料等)の製造・販売
  • 精密圧延品の製造・販売
  • 精密加工品の製造・販売
  • 非鉄金属リサイクルおよび産業廃棄物処理

JX金属では銅の資源開発事業及び製錬事業に取り組んでおり、チリのカセロネス銅鉱山において、さらなる操業安定化とコスト削減を図るべく、設備メンテナンスの水準向上と操業の自動制御化を推進しています。

製錬事業については、佐賀関製錬所において銅精鉱を溶解する自溶炉の付帯設備の改善により鉱石処理能力を増強するなど、競争力強化に注力中です。

電材加工事業については、生産性改善、コストダウン及び設備増強により、既存製品の収益力を向上させるとともに、高機能・多機能な先端素材の供給を目指し、大学・研究機関との連携やスタートアップ企業との協業といったオープンイノベーションに取り組み、新規事業の発掘や新規技術の開発にも取り組んでいます。

住友金属鉱山株式会社

2020年3月期連結決算(2019年度

売上高 (百万円)872,615
税引前当期利益 (百万円)79,035
親会社の所有者に帰属する当期利益(百万円)60,600
親会社の所有者に帰属する当期包括利益(百万円)28,541
従業員数(人)6,873
外、平均臨時雇用者数666
連結子会社55社
持分法適用関連会社16社

住友金属鉱山及びグループ企業は、資源開発、非鉄金属製品の製造・販売、半導体材料及び機能性材料の製造・販売を主たる業務とし、その他これらに関連する事業活動を展開しています。

事業セグメントの概要は以下の通りです。

  • 資源セグメント:
    • 資源開発:国内及び海外における非鉄金属資源の探査・開発・生産及び生産物の販売(金銀鉱の採掘・販売、金の製錬・販売、銅精鉱及びSX-EW法*による銅の生産・販売等)
    • 地質調査・土木工事:資源開発技術から発展した地質調査業及び掘削技術を中心とした土木工事業

*SX-EW法 (Solvent extraction and electrowinning)は、溶媒抽出と電解採取の2段階からなる湿式製錬プロセスであり、主に銅精錬で使用されています。

  • 精錬セグメント:
    • 金属精錬:銅・ニッケル・フェロニッケル・亜鉛の製錬・販売及び金・銀・白金等の貴金属の製錬・販売等
    • 金属加工:伸銅品及び特殊鋳鋼品等の製造・販売
  • 材料セグメント:
    • 半導体材料:テープ材料(2層めっき基板)・リードフレーム・プリント配線板・コネクタ等の製造・加工・販売
    • 機能性材料:電池材料(水酸化ニッケル・ニッケル酸リチウム等)・ペースト・粉体材料(ニッケル粉等)・結晶材料(タンタル酸リチウム基板等)・薄膜材料(ターゲット材等)・磁性材料・光通信用材料及びデバイス等の製造・加工・販売
    • その他:自動車排ガス処理触媒・化学触媒・石油精製脱硫触媒・軽量気泡コンクリート(シポレックス)・潤滑剤等の製造・販売等
  • その他事業セグメント:
    • エンジニアリング事業、環境保全設備・装置の設計・製造・施工、建設業、機械設備の設計・製作等

各セグメントの売上収益、セグメント利益の状況は以下の通りです。

2020年3月期連結決算セグメント状況

事業名売上(百万円)売上構成比セグメント利益・損失(百万円)利益構成比
資源114,86111.9%37,95641.9%
精錬614,03163.5%48,25753.3%
材料228,63523.6%5,2745.8%
その他10,0201.0%-911-1.0%
合計967,547100.0%90,576100.0%
セグメント間取引等、調整・消去-94,932-11,541
計上額872,61579,035

住友金属鉱山は、2019年度から2021年度を対象とする「2018年中期経営計画」を基に事業を展開しています。

その長期ビジョンは「世界の非鉄リーダー」になることを目指しており、以下のあるべき姿を目標にしています。

  • 資源権益やメタル生産量において、グローバルでの存在感(=世界トップ5に入るメタル)がある
  • 資源メジャーでも容易に模倣できない、卓越した技術や独自のビジネスモデルを有している
  • 持続的成長を実現し、安定して一定規模の利益をあげている
  • SDGs等の社会課題に積極的に取り組んでいる
  • 従業員がいきいきと働いている

また具体的、数値ターゲットとしては以下の目標を掲げています。

  • ニッケル:生産量15万t/年
  • 銅:権益分生産量30万t/年
  • 金:優良権益獲得による鉱山オペレーションへの新規参画
  • 材料事業:ポートフォリオ経営による税引前当期利益250億円/年の実現
  • 利益:親会社の所有者に帰属する当期利益 1,500億円/年

中期経営計画では『コアビジネス(資源・製錬・材料)の成長基盤強化』『電池向け正極材を軸とした3事業 連携の強化』『コーポレート機能の強化』を3大基本戦略として、ものづくり力/ 事業管理力の強化・向上、新製品・新事業の創出、成長を支える人材の確保・育成 の実現に向けた諸施策を展開していく計画です。

「電池向け正極材を軸とした3事業連携の強化」では、 電池リサイクルの事業化(バッテリーtoバッテリー)に向け、2019年3月、廃リチウムイオン二次電池の新リサイクルプロセスパイロットプラントの稼働を開始しています。事業化が実現すれば、国内において持続可能な循環型社会の形成がより一層進み、世界的な資源枯渇に対応する資源循環に大きく貢献するユニークな事業です。

古川電気工業株式会社

2020年3月期連結決算(2019年度)

売上高 (百万円)914,439
経常利益 (百万円)22,771
親会社株主に帰属する当期純利益(百万円)17,639
包括利益(百万円)-2,060
従業員数(人)50,232
連結子会社112社
持分法適用関連会社13社

古川電気工業及びグループ企業は、インフラ、電装エレクトロニクス、機能製品の各事業において培われた技術を発展、応用した製品の製造販売を主な事業とし、各事業に関連する物流、研究及びその他のサービス等の事業活動を展開しています。

非鉄金属業界の中で大きな存在感を持つ電線業界では、住友電気工業に次ぐ業界2位のポジションの企業です。

各セグメントの主な事業に係る製品及びサービスは、以下の通りです。

  • インフラ:
    • 光ファイバ、光ファイバ・ケーブル、メタル通信ケーブル、光関連部品、光半導体デバイス、光ファイバ融着接続機、産業用レーザ、ネットワーク機器、CATVシステム、無線製品、電力ケーブル、電力部品、被覆線、電気絶縁テープ、電材製品等
  • 電装エレクトロニクス:
    • 自動車部品(ワイヤハーネス、ステアリング・ロール・コネクタ、バッテリ状態検知センサ、周辺監視レーダほか)、自動車用・産業用電池、銅線・アルミ線、巻線、伸銅品、めっき製品、電子部品用加工製品(リードフレームほか)、超電導製品、特殊金属材料(形状記憶・超弾性合金ほか)等
  • 機能製品:
    • ケーブル管路材、給水・給湯管路材、発泡製品、半導体製造用テープ、電子部品、放熱製品、ハードディスク用アルミ基板材、電解銅箔等
  • サービス・開発等:
    • 主に物流、不動産の賃貸、水力発電、新製品研究開発等
各セグメントの売上収益、セグメント利益の状況は以下の通りです。

2020年3月期連結決算セグメント状況

事業名売上(百万円)売上構成比セグメント利益・損失(百万円)利益構成比
インフラ280,93229.4%1,7107.2%
電装エレクトロニクス509,30053.3%14,81862.7%
機能製品115,87712.1%7,46731.6%
サービス・開発等50,3185.3%-349-1.5%
合計956,428100.0%23,645100.0%
セグメント間取引等、調整・消去-41,988-80
計上額914,43923,565

古川電工は、2016年5月に中期経営計画「Furukawa G Plan 2020 – Group Global Growth – 」を策定、それを指針に事業を展開しています。

中期経営計画の施策の柱として、事業の強化と変革、特に重点領域と位置づけているインフラ(情報通信、エネルギー)/自動車分野の強化に注力しています。

事業を取り巻く環境の急速な変化を捉え、2019年5月にグループビジョンを刷新し、「古河電工グループビジョン2030」を策定しています。新たなビジョンでは、「地球環境を守り」「安全・安心・快適な生活を実現する」ため、情報/エネルギー/モビリティが融合した社会基盤を創ることを目指す、としています。

三井金属鉱業株式会社

2020年3月期連結決算(2019年度)

売上高 (百万円)473,109
経常利益 (百万円)9,318
親会社株主に帰属する当期純利益(百万円)1,566
包括利益(百万円)-1,875
従業員数(人)12,197
外、平均臨時雇用者数1,317
子会社76社
関連会社31社

三井金属鉱業及びグループ企業は、機能材料、金属、自動車部品、関連の4部門に関係する事業を主として行っており、その製品は多岐に渡っています。

各事業セグメントの主な製品・サービスは以下の通りです。

  • 機能性材料:電池材料(水素吸蔵合金など)、排ガス浄化触媒機能粉(電子材料用金属粉、酸化タンタルなど)、銅箔(キャリア付極薄銅箔、プリント配線板用電解銅箔など)スパッタリングターゲット(ITOなど)、セラミックス製品
  • 金属:亜鉛、鉛、銅、金、銀、資源リサイクル
  • 自動車部品:自動車用ドアロック
  • 関連:ダイカスト製品、粉末冶金製品、伸銅品、パーライト製品、各種産業プラントエンジニアリング

各セグメントの売上収益、セグメント利益の状況は以下の通りです。

2020年3月期連結決算セグメント状況

事業名売上(百万円)売上構成比セグメント利益・損失(百万円)利益構成比
機能材料事業167,82631.7%13,39496.8%
金属事業161,12330.4%-1,472-10.6%
自動車部品事業90,58117.1%4693.4%
関連事業109,91620.8%1,44510.4%
合計529,447100.0%13,837100.0%
セグメント間取引等、調整・消去-56,338-4,519
計上額473,1099,318

三井金属鉱業及びグループでは2016年に策定した中期経営計画の中で、2024年に「ありたい姿」として「機能材料、金属、自動車部品の3事業を核に、成長商品・事業を継続的に創出し、価値を拡大し続けている会社」というビジョンを掲げて事業を展開してきました。

その間、結果としては金属事業における買鉱条件の悪化、原料コークスの価格高騰などの外部要因に加え、リサイクル原料処理における操業度の低下などにより目標数値は未達となっています。

現在は2019年を初年度とする3ヵ年の中期経営計画「19中計」を策定し、2019年4月より上記ビジョンの実現に向けて新たなスタートを切っています。

具体的な取り組みは以下の通りです。

機能材料事業:

  • キャリア付極薄銅箔の5G 関連市場などへの拡販
  • 四輪車向け排ガス浄化触媒を拡販
  • 全固体電池用の材料開発
  • 次世代の微細回路形成材料の開発

 

金属事業:

  • リサイクル原料の増処理と安定操業
  • 神岡水力発電の操業管理
  • カセロネス銅鉱山の操業改善に向けてのサポートを継続

 

自動車部品事業:

  • コスト競争力の強化を継続することで更なる収益改善を実現
  • 開発力の強化により2022年度以降の新規受注の獲得を目指す

また変革を促す「将来への布石」として、働き方改革に取り組むとともに、デジタルトランスフォーメーションを意識したICT (Information and Communication Technology)改革に注力していく計画です。

株式会社フジクラ

2020年3月期連結決算(2019年度)

売上高 (百万円)672,314
経常利益 (百万円)1,312
親会社株主に帰属する当期純利益又は純損失(百万円)-38,510
包括利益(百万円)-54,950
従業員数(人)55,936
外、平均臨時雇用者数14,478
子会社124社
関連会社16社

フジクラは非鉄金属で大きな存在感を持つ電線業界で3位の独立系企業であり、フレクシブル プリント基板では世界有数の企業です。

フジクラはカンパニー制をとっており、各事業セグメント及び主要製品は以下の通りです。

  • エネルギー・情報通信カンパニー:電力ケーブル、通信ケーブル、アルミ線、被覆線、光ファイバ、光ケーブル、通信部品、光部品、光関連機器、ネットワーク機器、工事等
  • エレクトロニクスカンパニー:プリント配線板、電子ワイヤ、ハードディスク用部品、各種コネクタ等
  • 自動車電装カンパニー:自動車用ワイヤハーネス、電装品等
  • 不動産カンパニー:不動産賃貸等
  • その他:新規事業等

各セグメントの売上収益、セグメント利益の状況は以下の通りです。

2020年3月期連結決算セグメント状況

事業名売上(百万円)売上構成比セグメント利益・損失(百万円)利益構成比
エネルギー・情報通信カンパニー328,34348.8%4,557136.2%
電子電装・コネクタカンパ
ニー(エレクトロニクス事業)
175,30526.0%-2,293-68.5%
電子電装・コネクタカンパ
ニー(自動車事業)
152,49622.7%-3,787-113.2%
不動産カンパニー11,2841.7%5,383160.9%
その他5,6130.8%-513-15.3%
合計673,042100.0%3,346100.0%
セグメント間取引等、調整・消去-728
計上額672,3143,346

フジクラでは2016年度を初年度とし、2020年度を最終年度とする2020中期経営計画を基に事業を展開しています。

フジクラの成長戦略は経営計画の中で以下の4点に集約されています。

  • 戦略顧客の深耕:戦略顧客に密着することで、更なる事業の成長を図るとともに、新たな事業機会を捉える
  • 新規事業創出のスピードアップ:新規事業推進の体制強化を図る。自動車関連・産業用機器・医療機器を重点分野と位置づけ注力
  • オープンイノベーション:ポートフォリオ、バリューチェーンのミッシングピースを補い、新たな顧客価値を生む。技術開発、事業開発、事業の成長のスピードアップを図る。
  • 経営改革・事業構造改革:コーポレートガバナンス・コードへの対応を図るとともに、多様化した事業に対する意思決定の質・スピードの向上、経営基盤の強化を図る

尚、フジクラでは2018年8月に同社グループ製品における不適切事案を公表しています。

対象となった製品は送配電用電線やその部品、産業用電線、通信用ケーブルやその部品など計75製品で、フジクラの4拠点と同社子会社11社が関与していたことを公表しています。

具体的には1986年10月から2019年3月までに、顧客と取り交わした検査の一部項目未実施や頻度不足、顧客と取り交わした仕様書やQC工程図に違反しての製造、検査した製品の出荷、検査成績書への実際と異なる結果の記入といった不適切行為であり、現在はその全容の公表と再発防止策を発表し、その実行を徹底すると共に、ガバナンスの向上と品質管理体制の強化と定着を図っています。

株式会社UACJ

2020年3月期連結決算(2019年度

売上高 (百万円)615,150
経常利益 (百万円)3,788
親会社株主に帰属する当期純利益(百万円)2,038
包括利益(百万円)101
従業員数(人)9,927
外、平均臨時雇用者数797
子会社63社
連会社9社

株式会社UACJは2013年、古川スカイ株式会社と住友軽金属工業株式会社が経営統合してできた会社です。アルミ圧延品では国内首位世界3位のシェアを持っています。

現在、UACJ及びそのグルプ企業では、アルミニウム・銅等の非鉄金属及びその合金の圧延製品・鋳物製品・鍛造製品並びに加工品の製造・販売等を主な業務として事業を展開しています。

事業セグメント及び主要製品は以下の通りです。

  • アルミ圧延品事業:アルミ及びその合金の板圧延製品、箔製品、押出製品、鋳物製品、鍛造製品の製造及び販売
  • 伸銅品事業:銅管・銅合金管及びその継手等の製造及び販売
  • 加工品・関連事業:アルミ・銅等の金属加工製品の製造・販売、それらに関連する土木工事の請負や、グループの事業に関連する貨物運送・荷扱、製品等の卸売

各セグメントの売上収益、セグメント利益の状況は以下の通りです。

2020年3月期連結決算セグメント状況

事業名売上(百万円)売上構成比セグメント利益
(百万円)
利益構成比
アルミ圧延品事業503,80770.4%12,54578.1%
伸銅品事業22,9143.2%3732.3%
加工品・関連事業188,77226.4%3,14219.6%
合計715,493100.0%16,060100.0%
セグメント間取引等、調整・消去-100,343-5,934
計上額615,15010,126

UACJは現在2018年度を初年度とする中期経営計画<2018年度~2020年度>を基に事業を展開しています。

中期経営計画では、UACJグループのありたい姿を「アルミニウムの可能性を最大限に発揮し、社会と環境に貢献すること」とし定義し、その実現のために以下の重点方針を掲げています。

  1. 成長市場(アジア・北米)、成長分野(自動車)に注力継続
  2. 先行投資の着実な回収
  3. 資本効率の向上(ROIC重視)
  4. 行動理念の共有と浸透(UACJウェイ)

この基本方針に沿い、東南アジアの成長や自動車向け需要の拡大等を捕捉する目的で実施したタイ王国・日本国内等への先行投資の着実な回収を最重要課題とて、これら重点方針への取り組みを推進しています。

日本軽金属ホールディング株式会社

2020年3月期連結決算(2019年度)

売上高 (百万円)465,946
経常利益 (百万円)23,475
親会社株主に帰属する当期純利益(百万円)7,476
包括利益(百万円)6,135
従業員数(人)13,611
子会社80社
関連会社22社

日本軽金属ホールディングス及びグループ企業は、アルミニウムに関連するあらゆる事業を行っています。

具体的な事業セグメントと主要製品は以下の通りです。

  • アルミナ・化成品・地金:アルミナ、水酸化アルミニウム、各種化学品及びアルミニウム合金等を製造・販売
  • 板、押出製品:アルミニウム板及びアルミニウム押出製品を製造・販売
  • 加工製品、関連事業:電子材料、産業部品、景観関連製品、冷凍・冷蔵庫用パネル、輸送関連製品等のアルミニウム加工製品、炭素製品の製造・販売並びに運送、情報処理及び保険代理等のサービスの提供
  • 箔、粉末製品:箔、粉末製品を製造・販売

各セグメントの売上収益、セグメント利益の状況は以下の通りです。

2020年3月期連結決算セグメント状況

事業名売上(百万円)売上構成比セグメント利益
(百万円)
利益構成比
アルミナ・化成品、地金139,41425.8%10,90239.0%
板、押出製 品124,24423.0%3,55612.7%
加工製品、関連事業187,37134.7%10,44037.3%
箔、粉末製品89,39716.5%3,07411.0%
合計540,426100.0%27,972100.0%
セグメント間取引等、調整・消去-74,480-3,365
計上額465,94624,607

日本軽金属グループの特長は、アルミニウムの加工とその周辺分野において、川上から川下まで幅広く事業を展開していることです。

これにより蓄積されたアルミニウムに関する総合的な技術力活用し収益力の高い事業構造を構築し、グループ全体で企業価値の向上を図っていくのが基本の経営方針です。

日本軽金属では、中長期的な企業価値向上を図るべく、2019年4月を起点とする新たな中期経営計画(2019年度~2021年度)を策定、それを基に事業を展開しています。

2016年4月を起点とする3ヵ年の中期経営計画の取り組みを強化・継続するとともに、積極的に資金・人財等の経営資源を投入し、「異次元の素材メーカー」として、さらなる成長を目指すべく、「新製品・新ビジネスの創出」、「成長に向けた資源投入」、「経営基盤強化」を基本方針としてアルミとアルミ関連素材の用途開発を永遠に続けることによって、人々の暮らしの向上と地球環境の保護に貢献していく」という日軽金グループの使命の実現に注力しています。

DOWAホールディングス株式会社

2020年3月期連結決算(2019年度)

売上高 (百万円)485,130
経常利益 (百万円)28,996
親会社株主に帰属する当期純利益(百万円)17,395
包括利益(百万円)18,307
従業員数(人)6,986
外、平均臨時雇用者数2,744
子会社98社
関連会社23社

DOWAホールディングス及びグループ会社は、環境・リサイクル事業、製錬事業、電子材料事業、金属加工事業、熱処理事業、及びこれらに付帯する事業を展開しています。

事業セグメントと主な製品・サービスは以下の通りです。

  • 環境・リサイクル部門:廃棄物処理業、土壌浄化業、資源リサイクル業、物流業
  • 製錬部門:銅、亜鉛、鉛、金、銀、亜鉛合金、プラチナ、パラジウム、ロジウム、インジウム、硫酸、すず、アンチモンなどの製造・販売
  • 電子材料部門:高純度金属材料、化合物半導体ウェハ、LED、導電材料、電池材料、磁性材料、還元鉄粉などの製造・販売
  • 金属加工部門:銅・黄銅及び銅合金の板条、めっき加工品、黄銅棒、回路基板などの製造・販売
  • 熱処理部門:自動車部品などの金属材料の熱処理・表面処理加工、熱処理加工設備及びその付帯設備の製造・販売・メンテナンス等
  • その他部門:不動産の賃貸業、プラント建設業、土木工事業、建築工事業、事務管理業務、技術開発支援業務等

各セグメントの売上収益、セグメント利益の状況は以下の通りです。

2020年3月期連結決算セグメント状況

事業名売上(百万円)売上構成比セグメント利益
(百万円)
利益構成比
環境・リサイクル部門112,12120.0%6,90524.0%
製錬部門227,29040.6%12,20442.4%
電子材料部門98,22617.5%2,4038.3%
金属加工部門82,34814.7%5,19918.1%
熱処理部門27,9955.0%1,2564.4%
その他部門12,0552.2%8252.9%
合計560,037100.0%28,794100.0%
セグメント間取引等、調整・消去-74,907202
計上額485,13028,996

DOWAホールディングスは1884年(明治17年)に秋田の鉱山・製錬事業から始まる歴史のある企業です。時代の変化とともに事業内容を様々に進化させ、現在は独自の循環型事業を形成し、サステイナブルな社会の構築に貢献しています。

現在は2018年度から2020年度の3年間の中期計画である「中期計画2020」のもと、事業基盤の強化と、さらなる成長に向けて経営資源を積極投入することによって、底堅さと成長性を兼ね備えた企業になることを目指して事業を展開しています。

中期計画2020の基本方針は、成長市場における事業拡大と既存ビジネスでの競争力強化が柱となっています。

成長市場における事業拡大は、自動車、情報通信、環境・エネルギー及び医療・ヘルスケアの各分野へ経営資源を積極的に投入、また既存ビジネスでの競争力強化は成熟した国内市場における事業対応力の強化と製錬・リサイクル複合コンビナート機能の深化により、既存事業の収益力をより一層高める方針です。

まとめ

以上、非鉄金属業界の上位企業の現状をみてきました。凝縮したサマリーですが、非鉄金属メーカー主要企業の多角化した事業内容と規模感、グローバル市場における存在を感覚的にも理解できたと思います。

上位企業は理工系の学生に非常に人気の高い企業であり、難関です。これらの素材業界に興味や志望意欲を繋ぐことができた方は、志望企業候補のあたりをつけて、詳細な企業研究を進めて下さい。

また上位企業の多くはインターンシップに積極的です。OB・OG訪問も含めぜひトライして門戸を開いていってください。リクルーターから高評価を得ることがポイントになる業界なので、企業研修を徹底的に行って具体的なアクションを起こしていきましょう。

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