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【就活の業界研究】投資銀行ビジネスの現状と課題

生活者の視点からは、投資銀行のビジネスモデルが理解し難いため、その実態や将来への課題を理解するのは更に難しいでしょう。

投資銀行を理解する6つのポイント

  1. 投資銀行のビジネスモデルを理解しよう
  2. 投資銀行にはどんな仕事があるのか、職種の情報
  3. 投資銀行業界の現状と課題・未来
  4. 投資銀行で働く人のモチベ―ションは何か
  5. 投資銀行業界に向く人、向かない人はどんな人か
  6. 投資銀行業界の構造と主要企業リスト

この記事では、上記のポイント3にあたる投資銀行の現状と課題について、就活生が理解できて、将来の進路の参考にできることを主眼に置いて解説をしていきます。

投資銀行の現状と課題以外の項目は、別の記事で公開しています。記事末にリンクを掲載していますので、併せて参考にしてください。

投資銀行ビジネスの現状

就活生が理解しやすい企業体としての日本における投資銀行は、銀行ではなく一般的な個人投資家相手のビジネスをしていない、大手の証券会社と考えた方が分かり易いでしょう。

外資系投資銀行と呼ばれる企業の多くも、日本では証券会社として活動しています。

しかし「投資銀行が行うビジネス」はメガバンク等の大手金融機関も行っているため、ビジネスの内容、ビジネスモデルを初めに理解しておくことが重要です。

投資銀行の中核的なビジネスは、企業が成長するための事業戦略を支える財務戦略とその実現のための解決策を提供することです。

就活の対象として、投資銀行をみている皆さんの多くも、この点に魅力を感じている方が多いのではないでしょうか。

この投資銀行の中核的な業務は、投資銀行部門によって行われ、主に以下の業務で構成されます。

投資銀行の職種の情報としても参考にしてください。

  • クライアント企業の企業買収(M&A=Merger and Acquisition)案件
  • 企業が上場する際の公開予定株式の販売引受と株式の上場に関連する支援(IPO=Initial Public Offering)案件
  • 公募増資や第三者割当増資、転換社債型新株予約権付社債など、企業の資金を株式(Equity)により調達する提案やサポートをする(ECM=Equity Capital Market)案件
  • 企業、公的機関、自治体等の団体の債権(Debt)の発行引受により、資金調達を支援する(DCM=Debt Capital Market)案件

それぞれのビジネスの現状と課題をみていきましょう。

M&Aビジネスの現状と課題

投資銀行が手掛けるM&Aは主に大手企業をクライアントとした企業の合併や買収案件です。

日本企業同士の案件をIN-IN、日本企業による外国企業へのM&AはIN-OUT、外国企業の日本企業に対するM&AをOUT-INと呼んでいます。

企業がM&Aを行う理由は様々です。

M&Aは経営戦略の一環として、以下のような目的によって活用されています。

  • 既存事業の強化
  • 事業の多角化による経営の安定化
  • 新規事業の立ち上げ、新分野参入による成長
  • 海外進出
  • 海外事業の成長加速

上記以外では、主に中小企業やスタートアップ・ベンチャー企業を対象となるM&Aがあります。

中小企業の場合は、経営者の高齢化、適切な後継者の不在、設備の老朽化などによって、事業の継続や従業員の雇用確保の問題がある場合の解決策としても活用されています。

スタートアップ・ベンチャー企業の創業者は、起こした事業をM&Aで高額売却することによって、投資資本の回収と創業者利益の獲得を図るという場合もあります。所謂、買収されることを出口と考える場合です。

中小企業やスタートアップベンチャー企業を対象とした小規模のM&Aの場合は、外資系投資銀行ではなく、メガバンクや日本の証券会社、M&A専業のコンサルティング会社が手掛ける構造になっています。

日本市場は長期的に人口減少と少子高齢化が進むことが明らかなため、日本市場だけを対象として、既存事業を継続していくことだけでは、企業の成長が見込みにくいことは明らかです。

DXや画期的な新製品や技術開発に象徴されるようなイノベーションと並んでM&Aも「非連続的な成長」を促進する重要な戦略となっています。

また海外企業を相手としたIN-OUTのクロスボーダー案件は、日本企業が新たな市場による成長を効率的に行うために活用されているのです。

外国企業が日本市場を強化する場合や日本企業の持つ技術や強みを活かすM&Aが、OUT-IN案件です。

日本の製造業にはニッチ市場で高い世界シェアを獲得している中堅・中小企業も多いためOUT-INのM&Aも注目の分野となっています。

M&A案件の内、外資系投資銀行の手掛ける案件は大型のものが多く、当然外資系企業や投資ファンドが絡む案件、金融機関をはじめとして、ステークホルダー多く複雑な案件が中心となっています。また案件数は少なめです。

日本の証券会社や銀行の投資銀行部門が手掛ける案件は、もちろん日本の大企業がクライアントの案件も多いですが、外資系投資銀行と比べて小型の案件を数多く手がけている傾向があります。

日本国内の取引先である多くの中堅・中小企業、また経営者への事業上のソリューションのひとつとしてM&Aのアドバイスを行っているためです。

この分野にM&Aに特化した独立系投資銀行または独立系アドバイザリーファームと呼ばれる企業も参入しています。

日本M&Aセンター、GCAなどが代表的な企業です。興味がある方は企業研究をしてみてください。

また日本の産業育成や技術の保護・発展など、国益につながり、国策にも影響するような産業やインフラ分野の案件は、IN-OUTの海外企業への投資も含め、政府系の日本政策投資銀行が手掛けることもあります。

社会貢献や、公共性投資に特に興味がある方は、個別の企業研究を進めて下さい。

IPOビジネスの現状と課題

2022年における日本のIPO(新規上場)案件数は91社であり、2021年の125社から大幅に減少した結果となりました。

これはコロナ禍やウクライナ危機、資源・エネルギー価格の上昇や金融緩和によるインフレの進行に対す各国の中央銀行による金融引き締めによる株式市場の低迷等の複合的な要因によるものと考えられています。

ここ数年の傾向としては2019年が86社、2020年は90社という状況であったので、2022年の91社は低水準とまでは言えませんが、上場が積極的に行われなかったことは確かです。

上場して社業を拡大・成長させようという経営者(多くの場合は創業経営者)にとっては、全体の株式市場が強い時の方が、上場に対するインセンティブが高いのは自明です。

もちろん成長市場で事業展開を行い、その企業が持つ技術やビジネスモデルがユニークであれば、全体の市況に影響されないで強気の公募価格を設定できたり、公募価格を上回る初音をつけたりする場合もあります。

しかし一般的にIPOは、株式市場における投資家のマインドによって影響を受ける市場なのです。

現状、日本におけるIPOの約8割*が東証グロース市場への上場となっています。(*TOKYO PRO Market上場数を除く)

赤字上場が認められる東証グロース市場に経常損益が赤字のまま上場を検討している企業や、そもそも利益がでていても事業規模が小さい時点での上場が多いのが特徴です。

大型のIPO案件は少なく、小型の案件が多いのが近年の傾向となっています。

現状はITを活用したサービス業(クラウドサービス等)や、プラットフォーム事業を展開する新興企業がIPO市場を牽引している状況です。

ベンチャー企業の経営者・創業者をはじめとして、上場を目指して事業展開をしている企業の数が減っている訳ではないため、リーマンショックのような金融危機や、戦争の拡大が起こらない限り、日本のIPO市場そのものが大きく縮小することはないと考えられています。

逆説的に言えば、バブル期のように市場そのものが急成長することも考え難いため、競合投資銀行間の競争に勝って、市場シェアを得ていくことが当面の課題となっています。

就活生の皆さんも、日本経済新聞や会社四季報で東証グロース市場に上場している企業とは、どんな企業なのかを調べてみると、IPOの実態の一部を理解できると思います。

他の業界、現在の日本における新しいビジネスや事業の傾向をつかめるので、ぜひ試してみてください。

データソース:新規状況基本情報(日本取引所グループ)

ECM(Equity Capital Market)ビジネスの現状と未来

ECMビジネスは、投資銀行の中でも、企業が新株を発行する場合(増資・転換社債の発行も含む)や、株式公開(IPO)を行う場合に、企業と投資家の間の取引を仲介するビジネスと理解すれば分かり易いと思います。

ECMビジネスは、企業の資金調達ニーズが高まる中、非常に重要な役割を果たしています。

特に新興企業やスタートアップ企業、急速に成長している企業や、新たな分野を開拓しようとしている企業にとって、株式発行による事業資金の調達は、成長に必要な資金の確保という意味で重要な役割を持っているのです。

一方で、ECMビジネスにはいくつかの課題が存在しています。

その1つが、市場の不確実性です。市場の変動や景気の変化によって、企業が調達することができる資金の額が変動するため、企業と投資家の間での交渉が困難になることがあります。これはIPO案件と同様です。

またECMビジネスは、投資銀行の信頼性と透明性が求められるビジネスです。

企業や投資家は、投資銀行が提供する情報が十分且つ正確であることが前提の取引であり、情報の不足や不正確な情報が流出することがあると、信頼関係が損なわれることがあります。

ECMビジネスは、企業の成長や市場の変化に伴って、常に変化していくビジネスです。

直接金融による資金調達は、新しい成長産業を創出することや、既存事業の競争力を高める投資という意味で、益々重要になっています。

投資銀行は、企業や投資家のニーズに応えるために、市場の変化に柔軟に対応し、情報の正確性や透明性を高めて信頼関係を築くことがいつの時代にも求められています。

DCM(Debt Capital Market)ビジネスの現状と課題

DCMビジネスとは、投資銀行が企業や政府機関などが発行する債券の販売を支援するビジネスです。

現在、DCMビジネスは、企業が低金利環境を利用して事業資金を調達できる状況にあるため、企業金融において重要な役割を果たしています。

また、社債市場の拡大に伴い、DCMビジネスの需要はますます高まっています。

一方で、DCMビジネスにはいくつかの課題があります。例えば、発行する債券の価格が、市場の需要と供給のバランスによって大幅に変動することがあります。

そのため、投資銀行は、市場動向を正確に予測し、債券の価格設定を適切に行う必要があります。

企業が発行する社債の価格設定とは、社債を発行する際に、社債の金利や発行価格などの条件を設定することを指します。

具体的には、社債の金利は、社債発行時に定められた利率であり、社債発行後の一定期間ごとに支払われます。

この金利は、社債の発行価格や市場の金利動向などによって決定されます。

社債の発行価格は、社債の額面金額に対して、どの程度の割引やプレミアムを加えるかによって決定されます。つまり、発行価格が額面金額よりも高い場合はプレミアム、低い場合は割引となります。

また、DCMビジネスは、企業や政府機関などが発行する債券の信用リスクを評価する必要があります。

信用リスクが高い企業や政府機関の債券は、投資家から需要が低くなり、価格が下落する可能性があります。

社債の価格設定には、市場の需要と供給、金利動向、発行会社の信用力や財務状況など、多数の要因が関与するため、価格設定は複雑なプロセスとなるため、高度な専門性が必要となるビジネスです。

債券と株式の両方の性格を併せ持った証券を資本性証券(ハイブリッド証券)である、劣後債や、優先株、優先出資証券などを扱うのもDCM部門です。

近年では、ESG(Environmental, Social, and Governance)に関する観点から、企業の社会的責任を考慮した債券の発行が注目されているため、投資銀行は、ESGに関する評価や情報の提供を行うことが求められるようになっています。

グローバルマーケット部門 ディーリング業務の現状と課題

投資銀行のグローバルマーケット部門におけるディーリング業務は、主に金融市場でのトレーディングを行う業務です。

この業務は、株式、債券、為替、商品などの金融商品を取引することにより、投資銀行の利益を生み出すために行われます。

現在のディーリング業務の課題には、以下のようなものがあります。

  • デジタル化の進展による変化
    • 近年、金融市場はデジタル化の進展により、取引の自動化やアルゴリズム取引が増加
    • このため、人手によるトレーディングが減少し、ディーリング業務においても、AIやロボット技術の導入が進行

 

  • 規制の厳格化
    • 金融市場における規制は、世界的に厳格化、規制強化の方向
    • ディーリング業務においても、取引の透明性やリスク管理への要求が強まる傾向

 

  • 取引先の多様化
    • 投資銀行のグローバルマーケット部門におけるディーリング業務は、取引先の多様化が進行
    • これにより、異なる国や地域の規制に対応する必要があり、グローバルなリスク管理を行うための知識やノウハウの重要性が一層高まる

 

  • 競争の激化
    • 金融市場における競争は激化しており、ディーリング業務においても、高度なテクノロジーやリスク管理能力を備えた人材の確保が必要

 

  • プロップファーム(Proprietary Trading Firms)*への対応
      • *プロップファーム(Proprietary Trading Firms)とは:
        • プロップファームは、自己資金を使用して金融商品の取引を行う会社であり、プロップファームの投資手法は、アルゴリズムトレーディングや高頻度取引など、投資銀行と同様に高度なテクノロジーを活用したものが多く、その取引量は年々増加
        • プロップファームは、自己資金で取引を行うため、投資銀行のように顧客からの注文に応じた取引は行わず、主に自社の利益追求に特化
    • 投資銀行ビジネスにおいても、プロップファームとの競争が激化
    • プロップファームが使用するアルゴリズムやテクノロジーは、金融市場に与える影響が大きく、投資銀行もプロップファームと同様に高度なテクノロジーを活用が求められる

 

以上が、現在の投資銀行のグローバルマーケット部門におけるディーリング業務の課題です。

これらの課題に対しては、投資銀行は革新的な技術の導入や人材育成など、さまざまな取り組みを行っています。

リーマンショック以降、投資銀行は自ら、または金融当局の規制の強化によって、ハイリスク・ハイリターンのビジネスからの脱却を試み、ウェルスマネジメント事業(アセットマネジメント事業やプライベートバンキング事業)にフォーカスした事業展開を行っています。

アセットマネジメント部門の現状と課題

投資銀行のアセットマネジメント部門は、顧客の資産運用を手掛ける部門であり、投資信託やヘッジファンドなどの運用を行っています。

以下に、現在の状況や課題、将来性について説明します。

【現在の状況】

  • 現在のアセットマネジメント部門は、金融市場の低金利やデジタル化の進展、ESG投資の需要増加など、様々な課題に直面
  • 低金利環境下では、運用成績の向上が難しく、顧客からの信頼獲得も難しくなっています。また、デジタル化の進展に伴い、オンラインでの情報収集やトレードが増加しているため、顧客の取り込みや維持にも苦戦しています。
  • 一方で、ESG投資の需要は増加しており、これに応じた商品の提供やサービスの充実が求められています。

【課題】

  • アセットマネジメント部門の課題として、以下のようなものが挙げられます。
    • 低金利環境下における運用成績の向上
    • デジタル化に対応した顧客取り込み・維持
    • ESG投資に対応した商品・サービスの提供

【将来】

  • 将来的には、以下のような可能性があります。
    • デジタル技術の活用によるサービス充実
    • AIや機械学習の活用による運用成績向上
    • ESG投資の需要拡大に伴う市場拡大

今後もアセットマネジメント部門は、顧客の資産運用において重要な役割を果たすとともに、投資銀行の収益源としても重要性が高まっていくことが予想されます

それに伴い、顧客ニーズや市場環境の変化に柔軟かつ迅速に対応し、運用成績の向上やサービスの充実を図っていくことが求められています。

日本の金融規制では、投資銀行のアセットマネジメント部門を別会社にしなければならないという規定はありません。

ただし、金融庁が定める金融商品取引法や投資信託法などの法律に基づいて、アセットマネジメント業務を適切に運営することが求められます。

金融庁は投資銀行などの金融機関に対し、顧客保護のための規制を厳格化しており、アセットマネジメント部門に対しても、顧客資産の運用において適切な情報開示やリスク管理を行うことを求めています。

具体的には、アセットマネジメント業務を運営する投資銀行は、顧客の利益を優先し、独立した判断を行うこと、また、顧客資産の管理においては、適切な規制や内部管理体制を整備し、顧客保護を十分に考慮した業務運営を敷くこと、投資方針やリスク認識に関する情報を適切に開示することが求められます。

日本の金融規制においては、アセットマネジメント部門を別会社にすることが必須とされているわけではありませんが、金融機関における「利益相反」を防ぐため、アセットマネジメント部門を金融子会社にしている企業も多いのが実態です。

リサーチ部門の現状と課題

投資銀行のリサーチ部門は、市場動向や企業の業績などに関する情報を収集・分析し、投資銀行のクライアントやトレーディング部門などに提供する役割を担っています。

リサーチ部門の現状と課題をまとめると、以下のようなポイントとなります。

【現状】

  • デジタル化の進展により、大量の情報がリアルタイムで入手可能となっている
  • データ分析技術の発展により、より精度の高い予測や分析が可能となっている
  • ESG(環境・社会・ガバナンス)投資の注目度が高まり、ESGに関する情報収集や分析が求められている

【課題】

投資銀行のリサーチ部門が現在の課題とし、また将来的にも重要になる課題をポイントとしてあげておおきます。

  • データ量の増加と複雑化:
    • デジタル技術の発展により、ビジネスのデータ量は増加し、より複雑化しているため、リサーチ部門は、大量のデータを解釈し、分析するための新しいツールや技術を採用する必要がる

 

  • 規制の厳格化への対応
    • 投資のグローバル化と同時に金融規制がますます厳しくなる中、リサーチ部門は、規制に準拠することが求められるため、各国の規制に関する知識と対応策を熟知しておく必要がある

 

  • 顧客の需要の変化への対応:
    • 顧客の需要は常に変化するためリサーチ部門は、市場のトレンドを把握し、需要に応じて業務内容を柔軟に変更する必要がある

 

  • 特にESG投資の注目度が高まっていることから、ESGに関するリサーチは、重要
    • 新たな技術、テクノロジー、地政学的な分析・リサーチ

投資銀行のリサーチ部門は、市場の変化に応じて常に進化していく必要があります。

今後は、データ分析技術やAI技術を活用することで、より高度な分析や自動化による業務効率化が進むと予想されます。

これらの課題に対応するために、リサーチ部門は、常に最新の技術やトレンドに敏感であり、適切な投資を行うことが必要です。また、従業員のスキルアップや、データマネジメントの改善など、コストの削減や効率化も含めて、内部改革も不可欠です。

国や地域によっては投資銀行のリサーチ部門を別会社に分離するように規制されている場合があります。

これは、利益相反問題(Conflict of Interest)に対する対策の一環として行われることが多く、リサーチ部門のアナリストが投資銀行の取引に影響を与える情報を提供することがないようにするためです。

リサーチ部門を別会社にすることが求められていない場合でも、投資銀行は、自主的にリサーチ部門の独立性を高める方策を取っています。

日本の金融当局による投資銀行のリサーチ部門を別会社にしなければならないという規制は、現在のところありません。

日本の金融庁は、投資銀行のリサーチ部門について、情報の開示や利益相反問題の対応を求めるなど、適切な規制を行っています。

例えば、金融商品取引法においては、リサーチレポートの内容について開示要件が定められており、投資家保護のための規制が行われています。

また、利益相反問題を回避するため、投資銀行のリサーチ部門には、独立性を高めるための適切な措置を講じることが求められています。

具体的には、リサーチ部門と投資銀行部門を分離し、報酬制度を分けるなどの措置が挙げられています。

以上、投資銀行の現状と課題を、主要部門別に解説してきました。

本気で投資銀行を目指すなら、更に深い業界研究や外資を含め、主要な投資銀行および証券会社、銀行の企業研究を進めていきましょう。

「就活の答え」では、別の記事で以下の解説をしています。投資銀行に興味がある方は併せて参考にしてください。

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