就活初期にできるだけ幅広い業界・業種を理解するために、業界研究コンテンツを作りました。何故それが大事かに関しては以下の記事を参考にしてください。
この記事では、投資銀行や銀行・証券会社の投資銀行部門で働く人の代表的な「やりがい」、投資銀行に向いている人はどんな人なのか、向いていない人はどういう人なのかを中心に解説しています。
また最後に投資銀行の類型と主要企業名をリスト化しておきました。
就活初期に、業界を素早く俯瞰して、投資銀行業界を志望するかどうかのイメージを固めていきましょう。
Contents
投資銀行業界情報の6つのポイントを押さえよう
投資銀行を理解する6つのポイント
- 投資銀行のビジネスモデルを理解しよう
- 投資銀行にはどんな仕事があるのか、職種の情報
- 投資銀行業界の現状と課題・未来
- 投資銀行で働く人のモチベ―ションは何か
- 投資銀行業界に向く人、向かない人はどんな人か
- 投資銀行業界の構造と主要企業リスト
この記事では、上記のポイント4,5,6にあたる投資銀行で働く人の「やりがい」やモチベーション、投資銀行業界に向く人、向かない人はどんな人なのか、金融機関の類型別主要企業リストについて、就活生が理解できて、将来の進路の参考にできることを主眼に置いて解説をしていきます。
投資銀行のビジネスモデル、職種や現状と課題については、別の記事で公開しています。
記事末にリンクを掲載していおきますので、併せて参考にしてください。
投資銀行で働く人のモチベ―ション、「やりがい」は何か
投資銀行で働いている人のモチベーションで代表的な例をいくつか箇条書きにします。
「やりがい」や、投資銀行で働く「モチベーション」は個人によって千差万別なので、あくまで就活初期段階のリファレンスに過ぎません。
自分のモチベーションと重なる部分があるか、ピンとくるかどうかをチエックしましょう。
就活初期の業界検討段階では、価値観や性格が向いているかが重要なポイントです。
加えて「投資銀行」、特に外資系投資銀行の場合は、新卒入社時からの給与水準が他の業界に比べて非常に高いため、採用にあたっては業務を遂行できる能力やスキルが厳しく評価されます。
激務であることが一般的な業界でもあるため、まず自分の価値観が以下のポイントで示すモチベーションに繋がるかを考えてみて下さい。
投資銀行で働くモチベーション
- 高収入を得たい、高収入は働く上で大きなモチベーションである
- 投資銀行業界は高収入の業界として知られています。多くの場合、基本給だけでなくボーナスや株式配当等が支払われ、年収は非常に高い水準であることが働くモチベーションに繋がっています
- 他の業界では得られない水準の報酬が激務をこなすモチベーションです
- キャリアアップの機会とそのための能力が身に付く
- 投資銀行業界は、高いスキルや能力を要求されるため、そこで働いた経験があると、他の業界でもキャリアアップの機会が広がることがモチベーションの支えにもなっています
- 国際的な仕事に携わることができる
- 投資銀行業界は、グローバルな業界であり、国際的な取引に携わることができます。そのため、語学力の向上とともに、グローバルな業務経験を積むことも可能です
- 世界の金融エリートと肩を並べて、大きなビジネスを手掛けられることがモチベーションに繋がっています
- チャレンジングな仕事に携わることができる
- 投資銀行業界は、複雑な金融商品やビジネスモデルに関わることが多く、高度なスキルや知識を必要とします。そのため、自分自身を高めるためのチャレンジングな仕事に携わることができるという点が、大きなモチベーションになっています
- 経済やビジネスの最前線にいることができる
- 投資銀行業界は、経済やビジネスの最前線にいることができる業界です。そのため、世の中の動きに敏感になることができ、他の業界以上に成長できているという自負があります
特に外資系投資銀行の場合は、部門別で能力と適性重視のジョブ型採用が行われ、入社後は高度な人材が少数精鋭で業務にあたるため、激務になることが多い業界です。
案件の難易度によっては、一定期間非常に集中して業務にあたることが求められます。そのプレッシャーに耐え、クライアントの目的を達成できたときには大きな達成感があるビジネスです。
投資銀行の中でも、「携わる業務」によって違いはありますが、バックオフィスの業務でも少数精鋭で、効率的で高品質な業務が求められることは同じです。
次に、投資銀行に向く人、向かない人はどんな人かを解説していきます。
投資銀行に向いている人
投資銀行業界は非常に競争が激しく、高度なスキルや能力が求められます。以下は、投資銀行業界に向いている人の性格、資質、必要なスキルです。
強いコミュニケーション能力:
投資銀行業界では、クライアントやチームメンバーとのコミュニケーションが非常に重要です。適切なタイミングで的確な情報を伝えることが求められます。
顧客の事業戦略やそれに必要な金融に携わるためには、説得力のあるコミュニケーションや、丁寧な対応が必要不可欠です。金銭や損得に直結したビジネスであるため、神経を使って、シビアな状況になっても顧客との関係を維持できるコミュニケーションのスキルが求められます。
数学的・統計学的な能力:
投資銀行業界では、金融商品の評価やリスク管理、市場の動向を予測するために数学的・統計学的なスキルが必要となります。
M&A案件で買収企業の株式価値を決めるには、専門的で高度な計算方法が必要であり、金利や時間経過による元金の計算、時間間隔の複利計算、高度なコーポレート・エクイティ・デリバティブの提供などに係る、高度な計算能力や理解力が必要になります。
論理的思考力:
投資銀行業界では、問題解決や意思決定にあたって論理的思考力が求められます。情報を分析し、適切な判断を下す能力が必要です。
高いストレス耐性:
投資銀行業界は非常に忙しく、ストレスの多い環境で働くことが多いため、ストレス耐性が求められます。
上手く行く場合は良いのですが、しかしその裏には「そうでないケース」もあるのは事実です。 そんなときにも負けないでモチベーションを維持して前向きに取り組めるかどうかも考えてみてください。
チームプレイヤーとしての能力:
投資銀行業界では、チームで仕事を進めることが多いため、チームプレイヤーとしてのスキルが必要です。チーム内での役割分担やコミュニケーション能力が求められます。
英語力:
投資銀行業界はグローバルな業界であり、英語が共通言語と考えて下さい。英語を読み、書き、話せることが高い水準で求められます。
フレキシブルな思考力や行動力:
投資銀行業界では、状況が急に変わることが多いため、フレキシブルな思考力や行動特性、機をみるに敏なアジリティも必要となります。
達成意識が強い:
投資銀行の仕事のやりがいは、個人の達成感と、顧客から受ける感謝も大きなファクターになります。
チームプレイも重要ですが、達成感は個人の成績や収入、お客様との良好な関係により醸成されます。収入や成績の良さ、ライバルとの競争がモチベーションになり、執着心が強い人と言い換えても良いです。
個人の生き方として信頼や信用を重視し、信頼感がある人:
金融業界で最も大事なことは何か。それは「信頼」です。大切なお金のやり取りなので「信頼」がなければ全ての取引が成り立ちません。それは銀行でも、証券でも、投資銀行でも同じです。特にアセットマネジメントビジネスに携わる場合は重要な資質です。
細かいところ、詳細まで気にする人:
金融ビジネスは、緻密さや正確性に対するこだわりも必要です。大雑把でアバウトな性格が信条の人は就職してもミスマッチになる可能性が大です。計算能力、数字を扱う事が得意な人、好きな人は金融業界での適性があります。
上下関係が大切と思える人、命令に対して従うことに抵抗がない性格:
上下関係や、命令に従える規律性、忍耐力も重要です。不平不満が先に口に出るタイプの方は厳しいでしょう。
専門業務を志望される場合、その職務毎に要求される素養やスキルセットは全く違います。いくら就きたい職業でも、素養や実力が伴わなければ仕方ありません。
また、新卒では採用しない職種も多いのです。外資系投資銀行や大手証券の投資銀行部門を志望する場合は、早い段階でインターンシップに参加する努力が必要になります。その為の準備段階で本気で志望するかどうかの判断ができると思います。
自分では適性が分からない方は、OB訪問、OG訪問や知り合いや親族のコネクションで投資銀行、大手証券会社やメガバンクに勤めている人に会って話を聴くことをおすすめします。
リアルな「その人」のタイプを通じて、また「その人」が話す職場の様子や、「やりがい」、ポジティブ、ネガティブの両面の情報を通じて、自分に向いているかどうかは決められると思います。
もちろんインターンシップに参加できれば尚良いです。
外資系金融の場合はインターンシップへの参加を採用の前提・条件としている企業も多いため、早くから自分の適性(資質・能力・スキル)を判断しておくことををおススメします。
早期に決断しないと、選考対策や準備そのものが間に合いません。
早い場合は大学2年生の後期からインターンシップへの参加募集が始まります。
合っているか、合っていないかは自分にしか決められません。ぜひ積極的に行動してみてください。
投資銀行に向いていない人は、どんな人か
向いていない人は向いている人の逆の資質です。重複になるので箇条書きのみでまとめておきます。
- コミュニケーション能力が低い、人と話すのがどちらかといえば苦手・嫌いな人
- ストレス耐性がない人、ストレスに弱い人
- 数学的・統計学的な能力が低い人、数字やデータを読むのがどちらかと言えば苦手・嫌いな人
- 論理的思考力より情緒的な思考回路で、感情的な判断をするタイプ
- どちらかと言えばチームプレイが苦手、与えられた役割に不満や不服を感じることが多い人
- 英語が苦手、どちらかと言えば避けて通りたいと考えている人
- フレキシブルな思考力や行動力に欠け、自説を曲げない頑固なタイプ
- 達成意識が弱い人。個人としての達成意識や自分は意志が弱いと自覚している人
- 競争意識がない人、弱い人
- 執着心がない、弱い、すぐあきらめてしまう性格
- どちらかと言えばいいかげんな性格、あまり人に信頼してもらえないタイプ
- 細かいことを気にしない、大雑把な性格
- 数字を扱うのが苦手な人。計算が嫌い、不得意な人
- 上下の関係が嫌いな人、苦手な人
- 命令に従うのが嫌いな人
上記はあくまで公約数なので、投資銀行の社員でも全員が当てはまるとは限りませんし、全部が当てはまるとも限りません。
入社後の成長で克服・対応できるケースもあります。しかし、ここに上げた資質は重要な資質です。一般論として、自己分析の結果と照らすための参考にしてください。
投資銀行の類型と主な企業を知ろう
以下は、日本で事業を行っている、投資銀行部門を持つ代表的な金融機関のリストです。
それぞれ金融市場における特徴、強みや参入分野の違い、人材採用方針の違い(キャリア採用のみで新卒人材は採用していない、または新卒人材の選考方法や時期の違い等)もあるため、就活の対象として検討する場合は、個別の企業研究を深めていきましょう。
外資系投資銀行
- ゴールドマン・サックス証券株式会社
- JPモルガン証券株式会社
- モルガン・スタンレー
- モルガン・スタンレーMUFG証券
- BofA証券株式会社
- UBS証券株式会社
- シティグループ証券株式会社
- バークレイズ証券株式会社
- グリーンヒル・ジャパン株式会社
- ドイツ銀行グループ(ドイツ証券株式会社)
- ソシエテ・ジェネラル証券株式会社
- BNPパリバ証券株式会社
- バンクオブニューヨークメロン証券株式会社
- クレディ・アグリコル証券会社
- ロスチャイルド・アンド・コー株式会社
- フーリハン・ローキー株式会社
- G-FAS株式会社
- マッコーリーキャピタル証券会社
- リンカーン・インターナショナル株式会社
- 株式会社ラザード フレール
主な日系大手銀行・証券会社系:
- 三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社
- SMBC日興証券株式会社
- みずほ証券株式会社
- みずほフィナンシャルグループ株式会社
- 野村證券株式会社
- 大和証券グループ本社株式会社
- SBI証券株式会社
- あおぞら銀行株式会社
「就活の答え」では、別の記事で以下の解説をしています。投資銀行に興味がある方は併せて参考にしてください。
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