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【就活の業界研究】医療機器業界の構造と主要医療機器メーカーの概況をチェックしておこう

就活初期にできるだけ幅広い業界・業種を理解するために、業界研究コンテンツを作りました。何故それが大事かに関しては以下の記事を参考にしてください。

「就活の答え」では医療機器業界を、以下の項目に沿って簡潔に情報をまとめていますので活用してください。

医療機器業界の7つのポイントを押さえよう

  • 医療機器業界のビジネスモデルを理解しよう
  • 医療機器メーカーの現状と課題・未来
  • 医療機器メーカーにはどんな仕事があるのか、職種の情報
  • 医療機器メーカーに働く人のモチベ―ション、「やりがい」は何か
  • 医療機器メーカーに向く人、向かない人はどういう人か
  • 医療機器業界の構造
  • 医療機器メーカー主要各社の概況
人々の命や健康を支える医療の現場で活躍する医療機器。医師や看護師、技師達をサポートする医療機器の研究、開発、製造、販売を通じて社会に貢献している業界です。

理工系の学生を中心に歴史的に人気が高く、特に最近は安定性や成長性が評価されて就活人気も高まっています。また直近では新型コロナウイルス感染症の問題で、人口呼吸器やテクモなどの医療機器、PCR検査機器等が注目を集めました。

医療機器は消耗品からMRI等の高額な機器まで幅が広く、その構造を理解するのが難しい業界でもあります。

この記事では医療機器業界の構造と大手医療機器メーカーの概況を、直近年度の有価証券報告書や中期計画を基にまとめました。

就活生の皆さんが、医療機器業界に自分の未来を託したいと思うか、志望の意思を固める上での参考にして下さい。

医療機器メーカーの構造

 

医療機器はその用途によっては、不具合が生じると患者の生死に関わり、あるいは人の健康に重大な影響を及ぼすために、そのリスクに応じて下記のようにクラス分けされています。

  • クラスI:一般医療機器と呼ばれる、仮に機能障害や副作用が起こったとしても、人体の健康に悪影響を与える恐れがほとんどない医療機器。(例:医療用メスや医療用ハサミ、医療式聴診器、体外診断用機器、X線フィルムなど)
  • クラスII:不具合が生じたとしても、機能障害や副作用などのリスクが比較的低い機器で、管理医療機器と呼ばれる(例:電子式血圧計、消化器用カテーテル、電子体温計、画像診断機器、造影剤注入装置、電子内視鏡など)
  • クラスIII:高度管理医療機器と呼ばれ、不具合が生じた際の機能障害や副作用のリスクが比較的高い機器(例:カテーテル、人工透析器、放射線治療機器、血管用ステント、胆管用ステント、体外式結石破砕装置、汎用輸液ポンプ、人口骨頭など)
  • クラスⅣ:高度管理医療機器の中で、不具合が生じた場合の機能障害、副作用のリスクがさらに高く、生命の危機に関わってくる機器(例:ペースメーカー、冠動脈ステント、吸収性縫合糸、人工乳房、ビデオ軟性血管鏡、中心静脈用カテーテル、人工呼吸器)
医療機器ビジネスは高度な専門性と技術が求められるビジネスの為、各メーカーはそれぞれ複数の専門分野、注力分野を持って分野特化型の構造になっているのがこの業界の特徴です。

各メーカーは複数の分野を扱っているため、重複もあり完全に分けることは出来ませんが、あえて主要企業を主要分野別に分類すると以下のようになります。

  • 画像診断装置:日立製作所、キヤノン、コニカミノルタ、島津製作所
  • 内視鏡:オリンパス、富士フィルム、ソニー
  • 検査機器:シスメックス、日本電子、日立ハイテクノロジーズ、パナソニックヘルスケア、アークレイ、サクラ精機
  • 血管内治療:テルモ、ニプロ、朝日インテック、カネカ、日本ライフライン、グッドマン
  • 透析・血液浄化:東レ、日機装、川澄化学工業、JMS、メディキット
  • AED/生体情報モニター:フクダ電子、オムロン、日本光電、旭化成
  • 在宅医療機器:帝人、エア・ウォーター
  • 眼科用機器:キヤノン、トプコン、ニデック、ニコン
  • 治癒・手術室用品:ホギメディカル、川本産業、クリエートメディック
  • コンタクトレンズ: HOYA、メニコン、シード
  • 歯科:モリタ、ジーシー、ナカニシ
  • 補聴器:リオン
  • 外資系大手:
    • 機械系:GEヘルスケア、シーメンスヘルスケア、フィリップス
    • 器具系:メドトロニック、ジョンソン・エンド・ジョンソン、ボストンサイエンティフィック
尚、分野別に特化した数多くの外資系企業が進出しています。外資系企業に興味がある方は個別に企業研究を進めて下さい。

新型コロナウイルス感染症によって、医療機器事業を行っている各社は、各学会から緊急度に応じて消化器内視鏡検査、外科手術の延期、中止が推奨されており、症例数が減少したことに加えて、医療機関への訪問が制限されているため、販促活動に制約が生じています。

それでも主要各社の2022年3月期(2021年度)の業績をみていくと、前年度2021年3月期(2020年度)の落ち込みからは回復・改善がみられます。

もちろん分野・機器にもよりますが、医療機器業界全体としては、今後成長が続くことが期待できます。

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内資系大手医療機器メーカー売上上位6社の概況

オリンパス株式会社

2022年3月期連結決算(2021年度)

売上高 (百万円) 868,867
税引前利益(百万円) 149,873
親会社の所有者に帰属する 当期利益(百万円) 115,742
親会社の所有者に帰属する
当期包括利益(百万円)
160,773
従業員数(人) 31,557
外、平均臨時雇用者数 934
連結子会社 106 社
関連会社 2社

オリンパスはデジカメでそのブランドを記憶されている方も多いと思いますが、現在の事業は医療機器メーカー、内視鏡を事業の中核としたメーカーです。(オリンパスは2020年9月30日にカメラ事業を日本産業パートナーズ(投資ファンド)に売却し撤退。映像新会社は、OMデジタルソリューションズ株式会社)

オリンパスは、一般になじみのある84年の歴史を持つカメラ事業をはじめ、ICレコーダー、双眼鏡などの一般消費者向けビジネスから撤退したことになり、名実ともに医療機器メーカーとなりました。

2022年3月末時点の、事業セグメントは以下の構成となっています。

  • 内視鏡:消化器内視鏡、外科内視鏡、医療サービス
  • 治療機器:消化器科処置具、泌尿器科製品、呼吸器科製品、エネルギー・デバイス、耳鼻咽喉科製品、婦人科製品
  • 科学:生物顕微鏡、工業用顕微鏡、工業用内視鏡、非破壊検査機器、蛍光X線分析計
  • その他:生体材料、整形外科用器具 他

2022年3月期(2021年度)連結業績の概要

オリンパスの2022年3月期における連結業績の概要は以下の通りです。

  • 売上高:売上高は前期比1,383億23百万円増収の8,688億67百万円
    • 内視鏡事業、治療機器事業、科学事業、その他事業の全ての事業で増収を達成
  • 営業利益:営業利益は、前期比719億13百万円増益の1,538億98百万円
  • 親会社の所有者に帰属する当期利益:前期比で1,028億24百万円増益となる1,157億42百万円(継続事業及び非継続事業の合算)

オリンパスのセグメント別の売上と利益の概要は以下のようになっています。

2022年3月期 事業セグメント別業績概要

セグメント名 外部顧客売上高(百万円) 売上構成比 営業利益/損失(百万円) 利益構成比
内視鏡 461,547 53.1% 133,204 63.6%
治療機器 275,586 31.7% 60,826 29.0%
科学 119,105 13.7% 17,526 8.4%
その他 12,629 1.5% -2,024 -1.0%
合計 868,867 100.0% 209,532 100.0%
調整額 -55,634
連結合計 868,867 153,898

*営業利益(又は損失)の調整額は、セグメント間取引消去並びに報告セグメントに帰属しない一般管理費及び基礎的研究費等からなる全社費用です。

2022年3月期決算では、内視鏡セグメントが売上の約5割を占め、営業利益の約6割を稼いでいることが分かります。

また、治療機器セグメントを含め医家事業が利益のほとんどを稼いでいます。

科学事業では工業用顕微鏡、工業用内視鏡、超音波探傷器医療分野以外の製品も扱っていますが、医学・生命科学の研究を支援する生物顕微鏡も製造販売しており、まさにメディカルとテクノロジニーによるメドテック企業なのです。

オリンパスの経営戦略

現在は2019年11月に発表した中長期の経営戦略で、2023年3月期に営業利益率を20%超に改善することを業績指標として、グローバル・メドテックカンパニーへの飛躍を目指して事業を展開しています。

経営戦略における事業の成長・収益性向上のためのコア要素を以下の通りです。

  • 事業ポートフォリオの選択と集中
    • さらなる成長が見込まれる、内視鏡事業及び治療機器事業に対して、今後も積極的に経営資源を投入
    • 科学事業については、新たに設立した完全子会社である株式会社エビデントに科学事業を承継させる会社分割を実施し、第三者へ譲渡する可能性なども念頭に置いた検討を進める
  • 内視鏡事業における圧倒的ポジションの強化
    • リユース内視鏡における競争優位性の堅持
    • シングルユース内視鏡によるポートフォリオ拡充
    • 内視鏡の販売・サービスモデルの強化
  • 治療機器事業への注力と拡大
    • 高い競争力を有する、消化器科関連処置具、泌尿器科、呼吸器科関連処置具の3つの領域を中心として、製品の拡充や手技の普及、販売体制の強化によって成長の拡大を図る
  • 次世代低侵襲手術市場のリード
    • 手技の革新、機器の改善、低侵襲なロボティックスの開発を通じて、低侵襲手術の発展に貢献するとともに市場全体を牽引

上記は中期経営計画の骨子の一部ですが、オリンパスを志望する方は、この中期経営計画や、企業変革プランである「Transform Olympus」の内容をよく理解して就活に臨んで下さい。

テルモ株式会社

2022年3月期連結決算(2021年度)

売上収益 (百万円) 703,303
税引前利益(百万円) 114,501
親会社の所有者に帰属する
当期利益(百万円)
88,813
当期包括利益(百万円) 178,394
従業員数(人) 28,294
連結子会社 102社
持分法適用関連会社 4社

テルモはその事業セグメントを、「心臓血管カンパニー」、「メディカルケアソリューションズカンパニー」及び「血液・細胞テクノロジーカンパニー」 の3事業に区分してカンパニー制を敷いて事業を推進しています。3事業すべて国内と海外のマーケティングを行っており、一部製品は海外生産を行っています。

事業セグメント別の主要製品は以下の通りです。

心臓血管カンパニー:

  • 心臓血管カンパニーは主としてカテーテルシステム、人工心肺システムの製品を製造し、また人工心肺システムの一部、人工血管を輸入し、主として医家向業務用代理店を通じて、全国の病院、診療所等へ販売
    • TIS(カテーテル):血管造影用ガイドワイヤー、血管造影用カテーテル、イントロデューサーシース、大腿動脈穿刺部止血デバイス、PTCA用バルーンカテーテル、冠動脈ステント、末梢動脈疾患治療用ステント、超音波画像診断装置、血管内超音波カテーテル 他
    • ニューロバスキュラー:脳動脈瘤治療用コイル・ステント・袋状塞栓デバイス、虚血性脳梗塞治療用吸引カテーテル・除去デバイス 他
    • カーディオバスキュラー:人工肺、人工心肺装置 他
    • 血管:人工血管、ステントグラフト

メディカルケアソリューションズカンパニー:

  • ホスピタルケアソリューション:シリンジ(注射筒)、輸液ポンプ、シリンジポンプ、輸液セット、輸液剤、腹膜透析液、鎮痛剤、栄養食品、癒着防止材等の製造販売
  • ライフケアソリューション:血糖測定システム、ペン型注入器用注射針、インスリンポンプ、電子血圧計、電子体温計等の製品を製造・販売
  • ファーマシューティカルソリューション:プレフィルドシリンジ製剤製造受託、製薬企業向け製品(薬剤充填用シリンジ、医薬品同梱用注射針) 等の製品の製造販売

血液・細胞テクノロジーカンパニー:

  • 血液バッグ、成分採血システム、血液自動製剤システム、病原体低減化システム、遠心型血液成分分離装置、細胞増殖システム 他

2022年3月期(2021年度)連結業績の概要

2022年3月期(2021年度)は、テルモが当社グループでは、2016年12月に次の5カ年を対象とする中長期成長戦略の最終年度の年でした。

最終年度となった2021年度の連結売上収益は、前期比14.6%増の7,033億円となり、増収を達成しています。

利益面では営業利益が、前期比17.9%増の1,160億円、親会社の株主の帰属する当期利益は14.9%増の888億円となり、増収増益を達成しています。

2022年3月期の事業セグメント別の業績概要は以下の通りです。

2022年3月期連結決算 セグメント別業績概要

セグメント名 外部顧客への売上収益(百万円) 売上構成比 営業利益(百万円) 利益構成比
心臓血管カンパニー 397,130 56.5% 93,227 67.7%
メディカルケアソリューションズカンパニー 185,335 26.4% 23,604 17.1%
血液・細胞テクノロジーカンパニー 120,586 17.2% 20,841 15.1%
合計 703,052 100.0% 137,673 100.0%
調整額他 251 -3,232
連結合計 703,303 134,441

セグメント別では心臓血管カンパニーの売上収益が、前期比20.9%増の3,971億円、メディカルケアソリューションズカンパニーの売上収益は前期比5.6%増の1,853億円、血液・細胞テクノロジーカンパニーの売上収益は前期比10.1%増の1,206億円となっています。

中期経営計画

テルモは新たな5ヵ年の成長戦略である「GS26」を策定し、事業を展開しています。

GS26を、次の10年超を見据えた5カ年成長戦略と位置づけ、そのビジョンを「デバイスからソリューションへ」とし、具体的には、次の3つの“D”に取り組むとしています。

  • Delivery
    • 心臓血管カンパニーの成長ドライバーである「ラジアル・アプローチ(TRI)」を支えるカテーテルなど、強みである生体内へのアクセス・デリバリーという機能とそれを支える技術を指し、今後の新しいソリューション開発においても、これらの技術を最大の武器とする
  • Digital
    • データを活用した効率改善や、診断・治療の最適化に活用するデジタル技術など、医療機器の分野においても不可欠なものとして強化
    • 具体例として、糖尿病の患者へ提供するアプリ開発など、「デジタルペーシェントジャーニー」のソリューション
  • Deviceuticals
    • テルモが目指す、Device(機器)とPharmaceuticals(薬剤)の融合を表した造語
    • テルモの機器が、薬剤の利用や製造に、付加価値を提供することを目指す
    • 具体例として、血液・細胞テクノロジーカンパニーが新たに参入した原料血漿の分野

 

中期経営計画には、上記を柱に、カンパニー別の成長戦略とコーポレート全体の戦略、経営方針が策定されています。

就活でテルモを目指す皆さんは、企業研究を深めて事業の内容をよく理解することは当然として、テルモの企業理念であり、企業の不変の目標、使命である「医療を通じて社会に貢献する」ことの意味を自分事化し、求められている高い倫理観や行動原則、共通の価値観であるコアバリューズ:「Respect(尊重) — 他者の尊重」、「Integrity(誠実) — 企業理念を胸に」、「Care(ケア) — 患者さんへの想い」、「Quality(品質) — 優れた仕事へのこだわり」、「Creativity(創造力) —イノベーションの追求」の意味をしっかり理解しておきましょう。

ニプロ株式会社

2022年3月期連結決算(2021年度)

売上高 (百万円) 494,789
経常利益(百万円) 27,583
親会社株主に帰属する当期純利益(百万円) 13,455
包括利益(百万円) 31,987
従業員数(人) 36,259
外、平均臨時雇用者数 976
子会社 143 社
関連会社 6社

ニプロは元々ガラス事業から医療機器メーカーになった企業であり、主力のディスポ―ザル機器から、更にジェネリック医薬品の製造販売まで行っているユニークなポジショニングを持った企業です。

医療関連事業、医薬関連事業とも国内、海外の両市場に展開しています。ファーマパッケージング事業は硝子管の販売ならびに硝子製品の製造販売で、こちらも国内、海外ともに事業を行っています。

事業部制による独立採算体制を敷いて、以下の事業を展開しています。

  • 医療関連:
    • 国内事業部:国内における注射・輸液関連、人工臓器関連、高機能関連、透析関連に伴う医療機器ならびに糖尿病関連、ジェネリック関連、キット製剤関連に伴う医薬品を販売
    • 国際事業部:本社が中心となり、海外での地域展開を行うため医療機器の製造拠点と販売拠点を置き、注射・輸液関連、人工臓器関連、糖尿病関連に伴う医療機器を販売
  • 医薬関連:
    • 医薬事業部:キット製剤用容器に伴う製薬会社からの医薬品の受託販売をしており、国内子会社は注射剤、各種経口剤およびキット製剤を製造販売
  • ファーマパッケージング:
    • ファーマパッケージング事業部:国内における医療用硝子としての管瓶用硝子およびアンプル用硝子、硝子器材としての魔法瓶硝子、キット製剤用容器を販売
    • 海外子会社は医療用硝子としての硝子生地管および硝子容器を製造販売

2022年3月期(2021年度)連結業績の概要

2022年3月期(2021年度)における、ニプロの連結業績の概要は以下の通りです。

  • 売上高:売上高は前連結会計年度(以下、前年度)に比べ392億30百万円増加し、4,947億89百万円(前期比6%増)
    • 国内販売が前期比5%、海外販売が16.0%とそれぞれ増加
  • 営業利益:営業利益は主に、販売費及び一般管理費が前期比141億73百万円増加したことにより、前年度に比べ37億44百万円減少し、238億82百万円(前期比6%減)
  • 経常利益:経常利益は前年度に比べ13億13百万円増加し、275億83百万円(前期比0%増)
  • 親会社株主に帰属する当期純利益:親会社株主に帰属する当期純利益は、減損損失および貸倒引当金繰入額などの特別損失を計上したことにより、134億55百万円(前期比3%減)

2022年3月期の事業セグメント別の業績概要は以下の通りです。

2022年3月期連結決算 セグメント別業績概要

セグメント名 外部顧客売上高(百万円) 売上構成比 セグメント利益(百万円) 利益構成比
医療関連事業 373,481 75.5% 39,241 75.4%
医薬関連事業 74,386 15.0% 9,826 18.9%
ファーマパッケージング事業 46,361 9.4% 2,889 5.5%
その他 559 0.1% 101 0.2%
合計 494,789 100.0% 52,058 100.0%
調整額 -28,175
連結合計 494,789 23,882

長期目標

ニプロでは、2030年度に売上高1兆円の企業グループとなることを目標に掲げています。

そのためにユーザーのニーズに即した製品開発により競合他社との差別化をはかり、売上高成長率7%以上を維持することと製品力による営業利益率の向上(営業利益率 9.0%以上)を目指して事業を行っています。

2030年の目標達成に向け、以下を重点課題として事業を展開しています。

経営方針:激動の時代にめげず、ユーザーニーズに応え、製品競争力・市場シェアともに世界トップを目指し、グローバルで地産地消の考えを推し進める

重点課題:

  1. 意欲のある人にチャンスを与える社風を守る
  2. 最終ユーザー目線で判断することを最優先とする
  3. 三方(ユーザー、社会、自社)良しの考え方を堅持する
  4. 全従業員がPDCAの各ステップに関する情報を共有し、意欲を持ってPDCAサイクルを回すことができるようにする
  5. 組織の長が理論と現実のギャップを理解し、それを部下が理解できるように指導を行える会社とする

強化項目:

  1. 日本市場において地域医療貢献度1メーカーへの挑戦
  2. ダイアライザ(人工腎臓)で世界各国シェアトップ
  3. バスキュラー(血液透析経路)製品における世界市場展開と国内市場の新分野進出
  4. 医薬品受託事業における海外市場への展開
  5. ファーマパッケージング事業における高付加価値製品の開発と製造原価の削減
  6. 細胞医薬品事業の強化
  7. 新規事業シーズ育成

上記は骨子のみですが、就活でニプロを志望する皆さんは、ニプロの事業内容をよく理解することは当然として、中長期の戦略や海外戦略も把握して、就活の軸や志望動機の作成に役立ててください。

シスメックス株式会社

2022年3月期連結決算(2021年度)

売上高 (百万円) 363,780
税引前利益(百万円) 64,346
親会社の所有者に帰属する
当期利益(百万円)
44,093
親会社の所有者に帰属する当期包括利益(百万円) 56,463
従業員数(人) 8,771
外、平均臨時雇用者数 979
連結子会社 76 社
関連会社 2社

シスメックスは検体検査に関連する製品及び関連するサービスを提供する「ヘルスケア事業」を主たる事業として、国内市場と海外市場(米州、EMEA、中国及びアジア・パシフィック)において製造、販売を行っています。セグメントは地域制をとっており、日本、米州、EMEA、中国、アジア・パシフィックに分けているのが特徴です。

2022年3月期(2021年度)連結業績の概要

2022年3月期におけるシスメックスの連結業績は、売上高が363,780百万円(前期比19.2%増)となり、前年度比で増収を継続して達成しています。

利益面では、営業利益が67,416百万円(前期比34.8%増)、税引前利益は64,346百万円(前期比39.1%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は44,093百万円(前期比38.2%増)となり、前年度比で大幅な増益となっています。

2022年3月期の事業セグメント別の業績概要は以下の通りです。

2022年3月期連結決算 セグメント別業績概要

セグメント名 外部顧客売上高(百万円) 売上構成比 営業利益(百万円) 利益構成比
日本 59,743 16.4% 38,246 55.5%
米州 78,964 21.7% 4,625 6.7%
EMEA 102,411 28.2% 12,310 17.9%
中国 93,295 25.6% 11,572 16.8%
アジア・パシフィック 29,364 8.1% 2,176 3.2%
合計 363,780 100.0% 68,932 100.0%
調整額 -1,515
連結合計 363,780 67,416

中期経営計画

シスメックスでは、2019年4月より新たな中期経営計画(2020年3月期から2024年3月期まで)をスタートさせています。

グループ最大の収益源であるヘマトロジー(血球計数検査)分野に加え、血液凝固検査分野、免疫検査分野、ライフサイエンス分野を重点分野と定め、優先的な資源配分により研究開発活動を強化し、新たな価値の創出と製品ラインアップの拡充を実現する方針です。

新たな診断価値創出により、成長力・収益力の強化を図る方針を打ち出し、2024年3月期を最終年度として、連結売上高420,000百万円、連結営業利益80,000百万円を達成することを目指して事業を展開しています。

更に、手術支援ロボットを核とした新たな事業の創出と育成や、グループのデジタル化推進と顧客価値創出に向けたDXの実現、新興国戦略にも引き続き取り組みを強化しています。

日本光電工業株式会社

2022年3月期連結決算(2021年度)

売上高 (百万円) 205,129
経常利益(百万円) 34,563
親会社株主に帰属する当期純利益(百万円) 23,435
包括利益(百万円) 24,750
従業員数(人) 5,639
外、平均臨時雇用者数 577
連結子会社 30社

日本光電は医用電子機器専門メーカーであり、医用電子機器の研究開発・製造・販売および修理・保守等の事業を展開しています。

国内では、日本光電及び日本光電富岡(株)が医用電子機器の研究開発・製造、 (株)日本バイオテスト研究所が免疫化学製品の開発・製造・販売、(株)ベネフィックスが医療情報システム製品の製造・販売を行っています。

海外では、上海光電医用電子儀器(有)が医用電子機器、デフィブテック LLCが救命救急医療機器の開発・製造・販売、日本光電オレンジメッド(株)は人工呼吸器の開発・製造・販売、日本光電マレーシア(株)は医用電子機器の製造・販売・販売促進等、アメリカ、欧州、アジアを中心に医療電子機器の製造販売を展開しています。

日本光電グループは事業では医用電子機器関連事業の単一のセグメントですが、開発・製造・販売の機能別分社制度を採用しているのが特徴です。

主な製品・サービス区分は以下の通りです。

  • 生体計測機器:脳波計、筋電図・誘発電位検査装置、心電計、心臓カテーテル検査装置、診断情報システム、関連の消耗品(記録紙、電極、カテーテルなど)、保守サービスなど
  • 生体情報モニタ:心電図、呼吸、SpO2(動脈血酸素飽和度)、NIBP(非観血血圧)等の生体情報を連続的にモニタリングする生体情報モニタ、臨床情報システム、関連の消耗品(電極、センサなど)、保守サービスなど
  • 治療機器:除細動器、AED(自動体外式除細動器)、人工呼吸器、心臓ペースメーカ、麻酔器、人工内耳、関連の消耗品(電極パッド、バッテリなど)、保守サービスなど
  • その他:血球計数器、臨床化学分析装置、超音波診断装置、研究用機器、消耗品(試薬、衛生用品など)、設置工事・保守サービスなど

2021年3月期(2021年度)連結業績の概要

2022年3月期における日本光電の連結業績は、売上高が前期比2.7%増の2,051億2千9百万円という結果でした。

利益面では、増収効果に加え、売上構成の変化により売上総利益率が改善したことから、営業利益は前期比14.4%増の309億9千2百万円、経常利益は前期比21.8%増の345億6千3百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比28.5%増の234億3千5百万円の増益を達成しています。

2022年3月期の製品別と地域別の売上シェアは以下の通りです。

製品およびサービス 製品・サービス別売上高(百万円) 売上構成比
生体計測器 39,681 19.3%
生体情報モニタ 84,860 41.4%
治療機器 43,388 21.2%
その他 37,198 18.1%
合計 205,129 100.0%

 

地域ごとの情報 地域別売上高(百万円) 売上構成比
日本 136,321 66.5%
米州 33,436 16.3%
欧州 11,449 5.6%
アジア州他 23,921 11.7%
合計 205,129 100.0%

中長期経営計画

長期計画としては、10年後の2030年に向けた長期ビジョン「BEACON 2030」を2020年9月に公表し、「グローバルな医療課題の解決で、人と医療のより良い未来を創造する」ことを目指しています。

そして、3つの変革「グローバルな高付加価値企業への変革」、「顧客価値を追求するソリューション型事業への変革」、「オペレーショナルエクセレンスを軸とするグローバル組織への変革」に注力して事業を展開しています。

2021年度からスタートする3ヵ年中期経営計画「BEACON 2030 Phase I」では、長期ビジョンの実現に向けて基盤の強化に取り組むステージと位置づけ、既存事業の収益性の改善、新たな成長領域、事業モデルの探索を進めています。

就活で日本光電を志望する皆さんは、徹底した企業研究による企業理解は当然として、中長期のグローバル戦略の中で、自分自身の就活の実現や志望動機を深く考え、自分事として語れるように精度を高めていきましょう。

フクダ電子株式会社

2022年3月期連結決算(2021年度)

売上高 (百万円) 132,098
経常利益(百万円) 23,422
親会社株主に帰属する当当期利益(百万円) 16,216
包括利益(百万円) 16,432
従業員数(人) 3,348
外、平均臨時雇用者数 704
子会社 58社
関連会社 1社

フクダ電子の事業セグメントは、以下の4事業に分類され、バランスの取れた事業を行っています。

  • 生体検査装置部門:心電図、心音図、脈波、血圧、呼吸、臓器の動き等の生体機能を示す物理現象を電気信号に変換し、測定記録する心電計、ポリグラフ、超音波画像診断装置等の製造・購買及び販売
  • 生体情報モニター部門:手術後の重症患者、急性心疾患の患者などについて、生体の諸機能を長時間にわたって監視する心電図モニタ、 多種組合せの生体情報モニタ等の製造・購買及び販売
  • 治療装置部門 :心臓や血管の治療に用いられるカテーテルをはじめ、心停止の蘇生や調律異常を治療する除細動器、ペースメー カ、人工呼吸器、在宅療養者向けのHOT(酸素吸入)、HMV(人工呼吸)、CPAP(睡眠時無呼吸症候群の治療)など の製造・購買及び販売・レンタル
  • 消耗品等部門 :医用電子機器に用いる記録紙、電極、付属品及び部品の製造・購買及び販売

一般的にはAEDや千葉のフクダ電子アリーナ(ジェフユナイテッドのホーム)で知名度のあるフクダ電子ですが、その主力製品は、心臓や血管、肺などの呼吸・循環器系疾患の検査・診断及び治療等に使用される機器です。

特に創業以来、研究開発を積み重ねてきた心電計を中核とする心電図関連機器をはじめ、各種生体情報モニタ、超音波診断装置、除細動器、さらに酸素濃縮装置などに定評があります。

これらの機器とともに使用される生体電極、センサ類も重要な製品であり、「医療と健康をつなぐテクノロジー」を旗印に 掲げ、研究開発体制の体質改善を図り、新技術の確立とタイムリーな新製品の市場投入を強化しています。

2022年3月期(2021年度)連結業績の概要

2022年3月期(2021年度)におけるフクダ電子の連結業績は、連結売上高が1,320億98百万円という結果でした。

尚、2022年3月期の連結売上高は、前会計年度(2021年3月期)での連結売上高、1,467億56百万円に対して、100億円以上の減少となっていますが、これは「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を2022年3月期の期首から適用していることによります。

利益面では、連結営業利益が227億8百万円(前年同期比14.6%増)、連結経常利益は234億22百万円(前年同期比15.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は162億16百万円(前年同期比10.2%増)となり、増益を達成しています。(利益に関しては新たな会計基準を適用した影響はありません)

営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益はいずれも過去最高を更新しています。

2022年3月期の事業セグメント別の業績概要は以下の通りです。

2022年3月期連結決算 セグメント別業績概要

セグメント名 外部顧客売上高(百万円) 売上構成比 セグメント利益(百万円) 利益構成比
生体検査装置 29,422 22.3% 4,129 18.2%
生体情報モニター 12,914 9.8% 1,989 8.8%
治療装置 54,556 41.3% 11,477 50.5%
消耗品等 35,205 26.7% 5,112 22.5%
合計 132,098 100.0% 22,708 100.0%
調整額
連結合計 132,098 100.0% 22,708 100.0%

フクダ電子は1939年の創業以来、「社会的使命に徹し、ME機器の開発を通じて、医学の進歩に寄与する」を経営理念として、心電計をはじめ呼吸器・循環器系を中心に総合的な医療機器の製造・販売を通して人々の健康に貢献することを存在意義としています。

コロナ禍では、医療機器による病気の診断・治療にフォーカスがあたりがちですが、医療機器の大きなトレンドは健康維持・向上やQOL(Quality of Life)充実への役割が重要になっているのです。

就活でフクダ電子を志望する皆さんは、コロナ禍とアフターコロナのニューノーマルの時代での医療機器や、フクダ電子の果たす役割を自分事化して、就活の臨んで下さい。

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まとめ

以上、駆け足で主要医療機器メーカーの現況をみてきました。いずれの企業も規模が大きく、特徴があるため、個別の徹底した企業研究は必須です。

医療機器業界は非常に高度な専門性を必要とする業界です。また世界有数の外資系巨大医療企業も日本に進出しています。

この業界でキャリアを磨いていけば職業人としての力は間違いなくつくため、報酬やキャリアアップしていくことも充分可能な業界です。また海外志向の強い人にもチャンスは広がっています。

就活では最近特に人気が高まっている業界の一つですが、人の命や幸福にも貢献でき、チャレンジしがいのある業界です。

医療機器業界に興味を持ったら、ぜひ徹底した企業研究をして志望動機を固めていきましょう。

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