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【就活の業界研究】:建設機械メーカー主要各社の現況を把握しておこう

就活初期にできるだけ幅広い業界・業種を理解するために、業界研究コンテンツを作りました。何故それが大事かに関しては以下の記事を参考にしてください。

「就活の答え」では機械業界を、以下の項目に沿って解説していきます。

機械業界の6つのポイントを押さえよう

  • 機械業界の構造とビジネスモデルを理解しよう
  • 機械業界の現状と課題・未来
  • 機械メーカーにはどんな仕事があるのか、職種の情報
  • 機械メーカーに働く人のモチベ―ションは何か
  • 機械メーカーに向く人、向かない人はどんな人か
  • 機械メーカーの上位企業の特徴と業績

この記事では機械製造業界の中でも建設機械メーカーの売上上位企業に絞って、各メーカーの特徴や現況を、直近の有価証券報告書や中期経営計画を基に解説します。

就活生が、未来をこの業界、建設機械メーカーに託したいと思うか、志望の意思を固める上での参考にして下さい。

機械製造業は工作機械・ロボット、建設機械・プラント、重機械・農業・縫製・食品・印刷産業機械など、様々な分野を専門的に扱っている企業や複数の分野を扱っている企業、更に部品と機械の両方を製造している企業等、あるいは総合電機メーカーの一事業として機械を製造している等、様々なパターンがあります。

従って厳密にカテゴライズするのは難しい部分もありますが、就活生の専門分野や興味のある分野もあるため大枠で分類しています。

それでは、建設機械メーカーの特徴から解説していきます。

建設機械の特徴

何を建設機械とするのかという明確な定義はありません。また建設機械の定義は難しいのが現状です。

総務省の日本標準産業分類では、「建設機械・鉱山機械製造業」として分類されています。また経済産業省の機械統計年鑑では「土木建設機械、鉱山機械及び破砕機」として装軌式トラクタ、ブルドーザ、建設用クレーン、掘削機械、ショベル系(油圧式)、整地機械、コンクリート機械、鉱山機械を挙げており、大枠の理解はできると思います。

技術開発と海外展開

日本の建設機械は戦後の国土復興期に海外から輸入した建設機械の修理業から再起し、1950年代の道路・港湾・鉄道や水資源開発をはじめとする社会資本整備のための建設のために建設機械需要が高まったため、国産技術を駆使して建設機械を製造、または外国企業との技術提携によって旺盛な需要に対応してきました。

高度経済成長時も、産業の発展や生活環境の向上のための建設投資が増加する中で、建設機械メーカーは技術・開発力を磨き、時代の要請に即した建設機械を開発、製造をしてきました。

特に1960年ごろから開発が始まった油圧ショベルの市場が急成長して、油圧ショベルは日本の建設機械業界を代表する製品に成長を遂げています。

国内の建設機械の需要は、当然ながら建設需要によって上下し、建設需要は景気によって大きく変動します。従ってドルショック、石油ショック、プラザ合意による円高、バブル崩壊、リーマンショック、東日本大震災など、日本経済全体にネガティブな影響を与える事象の度に業績が落ち込むのは仕方のないことです。

しかし、国内需要の落ち込みをカバーするために、逞しく海外市場を開拓してきたのも建設機械メーカーであり、大手企業はその事業をグローバルに展開しています。特に80年代後半の円高が進んだ局面では、輸出から生産を積極的に海外にシフトすることで、グローバル生産体制構築を促進しています。

海外市場開拓の原動力になっているのが、たゆまぬ技術開発です。

油圧機械の性能向上、機械の大型化、都市部工事用の小型建機、省エネ技術の開発、メカトロニクスによる操作性の向上、自動化技術、建設ロボットの開発、排ガス規制対策、低騒音・低振動対策、安全技術等、時代の要請に素早く対応することによって日本の建設機械メーカーの技術力が磨かれ、その製品が世界での競争力に結びついているのです。

加速する新技術開発

低燃費で二酸化炭素の排出量を抑えることは建設機械にも求められています。そのためハイブリッドショベルやハイブリッドシステムを搭載したホイールローダー等が開発されています。

また小松製作所が実現しているダンプトラックの無人運行など、高度な情報通信技術を駆使した建設機械のシステム化が進んでいます。

また土木や建設の現場では、マシンコントロール(MC)、マシンガイダンス(MG)技術の導入が進んでいます。

マシンガイダンスは、建機の位置情報を利用して行う建設用機械の操縦システムで、衛星データを利用するGNSSや地上に機材を設置して行うTS等の測位手段で建設機械の位置情報と、施工対象の設計データ、測量データの差分を操縦席のモニターに提供して映し出し、操作をサポートするものです。

マシンコントロールはマシンガイダンスに油圧制御のシステムを加え、施工箇所の3次元設計データを利用して機械をリアルタイムで自動制御しながら施工を行う技術です。

このような技術を導入した建設機械をICT建機と呼び、今後の成長が期待されています。

建設機械メーカー、上位企業の現状

ここからは売上上位の建設機械メーカーの特徴と現状を簡潔に解説します。

株式会社 小松製作所

2019年3月期連結決算

売上高(百万円)2,725,243
税引前利益(百万円)377,471
当期純利益(百万円)256,491
包括利益(百万円)248,576
従業員数(人)61,908
連結子会社数/持分法適用会社215社/42社

小松製作所及びグループ会社は「建設機械・車両」、「リテールファイナンス」、「産業機械他」の3部門にわたって、製品の研究開発、生産、販売、サービス、販売金融に至る幅広い事業活動を国内並びに海外で展開しています。

小松製作所は米国キャタピラー社に次ぐ世界第二位の建設機械メーカーで、アジア地域のではトップシェアを握っている巨大企業です。

建設機械・鉱山機械が売上の9割近い構成になっていますが、産業機械では鍛圧機械、板金機械、工作機械等を手掛けています。

小松製作所は2021年の創立100周年とその先の成長を目指し、新たな3カ年の中期経営計画(2019-2021年度)「DANTOTSU Value - FORWARD Together for Sustainable Growth」を2019 年4月よりスタートさせています。

イノベーションによる価値創造、事業改革による成長戦略、成長のための構造改革を推進し、持続的な成長を目指すことを成長戦略3本柱としています。

主力の建設・鉱山用機械におけるイノベーションでは、ICT建機の開発・導入の加速、「スマートコンストラクション」をグローバルに推進、電動化建機の市場導入、鉱山向け無人ダンプトラック運行システム(Autonomous Haulage System)等に注力し、グローバル展開を加速する計画です。

産業機械他事業では、建設機械・車両事業とのシナジー効果や新商品開発により、板金鍛圧・工作機械事業における自動車のEV化進展等による産業構造変化に取り組んでいます。

日立建機株式会社

2019年3月期連結決算

売上高 (百万円)1,033,703
税引前利益 (百万円)102,702
当期純利益(百万円)68,542
包括利益 (百万円)57,445
従業員数 (人)24,591
連結子会社数/関連会社数80社/27社

日立建機及びそのグループ会社は、以下の2つのセグメントに分けて事業を展開しています。

  • 油圧ショベル・超大型油圧ショベル、ホイールローダー等の製造・販売及びこれに関連する部品サービスの販売により建設機械に関連する一連のトータルライフサイクルの提供を目的とした建設機械ビジネスセグメント
  • 建設機械ビジネスセグメントに含まれないマイニング設備及び機械のアフターセールスにおける部品開発、製造、販売及びサービスソリューションの提供を目的としたソリューションビジネスセグメント

コマツに次ぐ国内二位の建設機械メーカーで、油圧ショベルの国内出荷数でも二位ですが、中国、インドネシア、ロシアなどに製造拠点を設けて、世界最適地生産・供給体制を構築して事業を展開しています。

グローバルでトップレベルの製品力を持つ油圧ショベルに加え、ホイールローダー、ダンプトラックの分野でも開発力と販売力の両面で競争力強化を図っています。

また顧客企業の課題である安全性・生産性の向上とライフサイクルコストの低減を解決するために、ICT/IoTソリューション「Solution Linkage(ソリューションリンケージ)」を、日立グループの幅広い先進技術と、ビジネスパートナーのエキスパート技術を融合したオープンイノベーションを活用して、開発を加速していく計画です。

製品のライフサイクルコストと環境負荷の低減のために、ハイブリッドや電動等の低炭素型製品の開発にも注力しています。

コベルコ建機株式会社

 コベルコ建機株式会社は 株式会社神戸製鋼所の100%子会社であり、上場していないため有価証券報告書は発行していません。

コベルコ建機は油圧ショベル、移動式クレーンに代表される建設機械をはじめ、ビル解体機や資源リサイクル機械などの環境関連機器の開発から製造、販売そしてアフターサービスまで行う製販一体の建設機械メーカーです。

2019年3月期(2018年度)の連結売上高は3,680億円、経常利益255億円、グループトータルの従業員は7,439名、(単体:1,850名)です。神戸製鋼所の機械事業の売上は全体の約3割を占めており、グループ内でも重要な役割を担っています。

日本、東南アジア、中国を守る市場とし、攻める市場としては北米、欧州、インド、そして拓く市場として中東とアフリカを掲げて、グローバル事業を展開しています。現状連結売上の約6割が海外市場です。

キャタピラージャパン合同会社 

 キャタピラージャパンの前身は三菱重工の建設機械事業であり、1960年に油圧ショベルを国産化したことからはじまっています。その後1963年には米国のキャタピラー社と50:50の出資比率で合弁会社 キャタピラー三菱株式会社を発足させました。

その後、1987年にはキャタピラー三菱と三菱重工の明石製作所が合併して、新キャタピラー三菱となって、キャタピラー社と日本の技術スタッフが共同で新製品を開発する等で事業を加速させていました。

2008年、三菱重工は出資比率を33%に下げたことを機に、キャタピラージャパン株式会社に商号を変更、更に2012年には三菱重工が、保有するキャタピラージャパンの株式をすべてキャタピラー社に譲渡すると発表、2017年には社名をキャタピラージャパン合同会社へ変更しています。

傘下の国内子会社である「キャタピラー東北株式会社」・「キャタピラーイーストジャパン株式会社」・「キャタピラーウエストジャパン株式会社」の組織を株式会社から合同会社に変更した上で、その3社を合併して、Catブランドの建設機械・ディーゼルエンジン等の販売・サービスを手掛ける日本キャタピラー合同会社としました。

現在では世界最大の建設機械メーカーである米国のキャタピラー社の日本法人であるキャタピラージャパン合同会社の子会社として販売・サービスを担う日本キャタピラー合同会社が存在するという構造になっています。

キャタピラージャパンの主力製品は、油圧ショベルやホイールローダーであり、油圧シャベルではコマツ、日立建機、コベルコ建機に次ぐ4位に位置しています。

 全世界的に需要が伸びている油圧ショベルの開発の中枢としての役割と、グローバルに展開されている工場のマザープラントとしての役割を担うなど、常にワールドワイドな視点でビジネスを展開しています。

 日本のものづくりの繊細さや緻密さと、アメリカの効率性・大胆さをそれぞれの視点で集結した開発・製造スタイルを実施しており、世界のキャタピラーグループの中で、特にアジア・パシフィック地域で重要な役割を担っています。 

住友建機株式会社 

住友建機は住友重機械工業の100%子会社のため非上場企業であるため有価証券報告書は公開していません。

住友建機は油圧ショベルを主力とする建設機械メーカーです。油圧ショベルの国内出荷シェアは5位にランクされており、その他応用機や道路機械(フィニッシャーやタイヤローラー)も手掛けています。

海外展開も中国、東南アジア、オセアニア、中近東、アフリカなど、世界市場を視野に置いたダイナミックな営業活動を展開しています。中国においては、「住重中駿(厦門)建機有限公司」を設立し中国各地に油圧ショベルと道路機械を供給しています。

インドネシアに日本、中国に次ぐ住友建機カラワン工場を設立するなど、成長著しい東南アジア市場への供給も強化しています。

また米国では「LBX社」を設立。Link -Beltブランドの油圧ショベルを出荷するなど、北米、欧州を含むグローバル展開に注力しています。

2019年3月期の連結決算概要は以下の通りです。

  • 売上高: 1,375億1,200万円
  • 営業利益: 31億5,300円
  • 経常利益: 28億6,100万円
  • 純利益: 24億9,800万円

尚、国内の販売とサービスは住友建機販売株式会社が行っています。

株式会社 タダノ 

2019年3月期連結決算

売上高(百万円)188,451
経常利益(百万円)15,604
当期純利益(百万円)11,462
包括利益(百万円)7,777
従業員数(人)3,405
連結子会社数/関連会社数31社/2社

タダノ及びそのグループ企業は、建設用クレーン、車両搭載型クレーン及び高所 作業車等の製造販売を行っており、建設用クレーンでは国内最大手の企業です。

大型のラフテレーンクレーンに強みがあり、車両搭載型クレーンや高所作業車なども手掛けています。

国内4工場と、海外にもアメリカ、ドイツ、中国、タイにも工場を持ち、更なるグローバル化を推進しています。2020年3月期には売上高、2400億円、海外売上比率を60%に、2023年度には売上高3000億円、海外売上比率を66%まで引き上げる中期経営計画を実行中です。

3つの重点テーマとして、①更なるグローバル化、②耐性アップ、③競争力強化を掲げ、その実現のために以下の9つの戦略に取り組んでいます。

9つの戦略:

  1. 市場ポジションアップ
  2. 商品力強化
  3. グローバル&フレキシブルものづくりへの取り組み
  4. 感動品質・感動サービスの提供
  5. ライフサイクル価値の向上
  6. ソリューションビジネスへの取り組み
  7. 収益力・資産効率のレベルアップ
  8. 成長基盤の確立
  9. グループ&グローバル経営基盤の強化

まとめ

以上、建設機械メーカーの上位企業の現状をみてきました。凝縮したサマリーですが、建設機械メーカーの事業内容と規模感、各社がいかにグローバルな存在であるかは感覚的にも理解できたと思います。

上位企業は理工系の学生に非常に人気の高い企業であり、難関です。機械業界に興味や志望意欲を繋ぐことができた方は、志望企業候補のあたりをつけて、詳細な企業研究を進めて下さい。

上位企業の多くはインターンシップに積極的です。OB・OG訪問も含めぜひトライして門戸を開いていってください。

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