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【就活の業界研究】:建設機械メーカー主要各社の現況を把握しておこう

就活初期にできるだけ幅広い業界・業種を理解するために、業界研究コンテンツを作りました。何故それが大事かに関しては以下の記事を参考にしてください。

「就活の答え」では機械業界を、以下の項目に沿って解説していきます。

機械業界の6つのポイントを押さえよう

  • 機械業界の構造とビジネスモデルを理解しよう
  • 機械業界の現状と課題・未来
  • 機械メーカーにはどんな仕事があるのか、職種の情報
  • 機械メーカーに働く人のモチベ―ションは何か
  • 機械メーカーに向く人、向かない人はどんな人か
  • 機械メーカーの上位企業の特徴と業績

この記事では機械製造業界の中でも建設機械メーカーの売上上位企業に絞って、各メーカーの特徴や現況を、直近の有価証券報告書や中期経営計画を基に解説します。

就活生が、未来をこの業界、建設機械メーカーに託したいと思えるか、志望の意思を固める上での参考にして下さい。

機械製造業は工作機械・ロボット、建設機械・プラント、重機械・農業・縫製・食品・印刷産業機械など、様々な分野を専門的に扱っている企業や複数の分野を扱っている企業、更に部品と機械の両方を製造している企業等、あるいは総合電機メーカーの一事業として機械を製造している等、様々なパターンがあります。

従って厳密にカテゴライズするのは難しい部分もありますが、就活生の専門分野や興味のある分野でもあるため、大枠で分類をしています。

それでは、建設機械メーカーの特徴から解説していきます。

建設機械の特徴

何を建設機械とするのかという明確な定義はありません。また建設機械の定義は難しいのが現状です。

総務省の日本標準産業分類では、「建設機械・鉱山機械製造業」として分類されています。

また経済産業省の機械統計年鑑では「土木建設機械、鉱山機械及び破砕機」として装軌式トラクタ、ブルドーザ、建設用クレーン、掘削機械、ショベル系(油圧式)、整地機械、コンクリート機械、鉱山機械を挙げており、大枠の理解はできると思います。

技術開発と海外展開

日本の建設機械工業は戦後の国土復興期に海外から輸入した建設機械の修理業から再起し、1950年代の道路・港湾・鉄道や水資源開発をはじめとする社会資本整備のための建設に、建設機械需要が高まったため、国産技術を駆使して建設機械を製造、または外国企業との技術提携によって旺盛な需要に対応してきました。

高度経済成長時も、産業の発展や生活環境の向上のための建設投資が増加する中で、建設機械メーカーは技術・開発力を磨き、時代の要請に即した建設機械を開発、製造をしてきたのです。

特に1960年ごろから開発が始まった油圧ショベルの市場が急成長して、油圧ショベルは日本の建設機械業界を代表する製品に成長を遂げています。

国内の建設機械の需要は、当然ながら建設需要によって上下し、建設需要は景気によって大きく変動します。

従ってドルショック、石油ショック、プラザ合意による円高、バブル崩壊、リーマンショック、東日本大震災など、日本経済全体にネガティブな影響を与える事象の度に業績が落ち込むのは仕方のないことです。

しかし、国内需要の落ち込みをカバーするために、逞しく海外市場を開拓してきたのも建設機械メーカーであり、大手企業はその事業をグローバルに展開しています。

特に80年代後半の円高が進んだ局面では、輸出から生産を積極的に海外にシフトすることで、グローバル生産体制構築を促進しています。

海外市場開拓の原動力になっているのが、たゆまぬ技術開発です。

油圧機械の性能向上、機械の大型化、都市部工事用の小型建機、省エネ技術の開発、メカトロニクスによる操作性の向上、自動化技術、建設ロボットの開発、排ガス規制対策、低騒音・低振動対策、安全技術等、時代の要請に素早く対応することによって日本の建設機械メーカーの技術力が磨かれ、その製品が世界での競争力に結びついているのです。

加速する新技術開発

低燃費で二酸化炭素の排出量を抑えることは建設機械にも求められています。そのためハイブリッドショベルやハイブリッドシステムを搭載したホイールローダー等が開発されています。

また小松製作所が実現しているダンプトラックの無人運行など、高度な情報通信技術を駆使した建設機械のシステム化が進んでいます。

土木や建設の現場では、マシンコントロール(MC)、マシンガイダンス(MG)技術の導入が進んでいます。

マシンガイダンスは、建機の位置情報を利用して行う建設用機械の操縦システムで、衛星データを利用するGNSSや地上に機材を設置して行うTS等の測位手段で建設機械の位置情報と、施工対象の設計データ、測量データの差分を操縦席のモニターに提供して映し出し、操作をサポートするものです。

マシンコントロールはマシンガイダンスに油圧制御のシステムを加え、施工箇所の3次元設計データを利用して機械をリアルタイムで自動制御しながら施工を行う技術です。

このような技術を導入した建設機械をICT建機と呼び、今後の成長が期待されています。

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建設機械メーカー、上位企業の現状

ここからは売上上位の建設機械メーカーの特徴と現状を簡潔に解説します。

株式会社 小松製作所

2022年3月期連結決算(2021年度)

売上高 (百万円) 2,802,323
税引前当期純利益 (百万円) 324,568
当社株主に帰属する当期純利益(百万円) 224,927
当社株主に帰属する当期包括利益(百万円) 388,477
従業員数(人) 62,774
外、平均臨時雇用者数 4,981
連結子会社 216社
持分法適用関連会社 42社

小松製作所及びグループ会社は「建設機械・車両」、「リテールファイナンス」、「産業機械他」の3部門にわたって、製品の研究開発、生産、販売、サービス、販売金融に至る幅広い事業活動を国内並びに海外で展開しています。

小松製作所は米国キャタピラー社に次ぐ世界第二位の建設機械メーカーで、アジア地域のではトップシェアを握っている巨大企業です。

建設機械・鉱山機械・車両が売上の9割近い構成になっていますが、産業機械では鍛圧機械、板金機械、工作機械等を手掛けています。

2022年3月期(2021年度)連結業績の概要

小松製作所の2022年3月期におけるグループ連結業績は、売上高が2,802,323百万円(前連結会計年度比28.0%増)となり、大幅な増収という結果でした。

国内売上高は389,085百万円(前年度の384,302百万円と比較して1.2%増加)、海外売上高は2,413,238百万円(前年度の1,805,210百万円と比較して33.7%増加)という結果でした。

前年度(2021年3月期)が、世界的な新型コロナウイルス感染症拡大により、建設工事の遅延をはじめてして、世界経済が悪影響を受けて大きく減収したことを考慮しても、売上高ではコロナの影響を全く受けなかった2019年3月期を上回っています。

利益面では、営業利益が317,015百万円(前年度の167,328百万円と比較して89.5%増加)、税引前当期純利益は324,568百万円(前年度の162,775百万円と比較して99.4%増加)、当社株主に帰属する当期純利益は224,927百万円(前年度の106,237百万円と比較して111.7%増加)となり、どの利益指標も前年度比で大幅増益を達成しています。

2022年3月期の事業セグメント別の業績概要は以下の通りです。

2022年3月期連結決算 セグメント別業績概要

事業名 外部顧客への売上高(百万円) 売上構成比 セグメント利益
(百万円)
利益構成比
建設機械・車両事業 2,558,850 91.3% 275,768 87.4%
リテールファイナンス事業 57,809 2.1% 17,199 5.5%
産業機械他 185,664 6.6% 22,595 7.2%
合計 2,802,323 100.0% 315,562 100.0%
調整額 -26
計上額 2,802,323 315,536

中期経営計画

小松製作所グループは、2022年4月より、新たな3カ年(2022年度~2024年度)の中期経営計画「DANTOTSU Value –Together, to “The Next” for sustainable growth」 をスタートさせ、事業を展開しています。

中期経営計画における成長戦略を通じて、「安全で生産性の高い、スマートでクリーンな未来の現場をお客様とともに実現する」という目指すべき姿に向けて、ダントツ商品(製品の高度化)、ダントツサービス(稼働の高度化)、ダントツソリューション(現場全体の最適化)が三位一体となるダントツバリュー(新たな顧客価値)の創出に取り組み、収益向上とESG課題解決の好循環サイクルによる持続的な成長を目指す方針を打ち出しています。

また成長戦略は、「イノベーションによる成長の加速」、「稼ぐ力の最大化」、「レジリエントな企業体質の構築」を3本の柱として、以下の具体的な施策に注力する計画となっています。

イノベーションによる成長の加速

  • 現場を最適化する新たな顧客価値の創造
    • DXスマートコンストラクションの推進、海外展開
    • 鉱山用オープンテクノロジープラットフォームによる事業推進
    • プラットフォームと親和性の高い高度化した商品開発・市場導入
  • カーボンニュートラルに向けた価値(モノ・コト)づくりの挑戦
    • 電動化機械の開発・市場導入
    • スマート林業の普及・拡大
    • 地球環境負荷ゼロ工場

 

稼ぐ力の最大化

  • 成長市場におけるプレゼンス拡大
    • アジア・アフリカ市場への取り組み強化
    • 林業機械事業、坑内掘りハードロック事業の拡大
    • アフターマーケット事業の拡大
  • バリューチェーンビジネスの進化による更なる成長
    • データ・ドリブン・ビジネスモデルの構築
    • ライフサイクルサポートビジネスによる差別化の推進
    • リマン・リビルド事業の拡大

 

レジリエントな企業体質の構築

  • 効率的な事業運営とリスクマネージメントの強化
    • 環境変動に強い生産調達体制の強化(マルチソース比率の拡大)
    • 経済安全保障リスクのアセスメントと体制の整備
    • グローバルなブランド戦略の展開によるコーポレートブランドの強化
  • 多様性に富む人材基盤の充実化
    • ダイバーシティ&インクルージョンの推進
    • 多様な能力開発機会の提供とエンゲージメントの向上
    • デジタル人材、オープンイノベーション推進人材の育成

またESG(環境・社会・ガバナンス)の課題解決の好循環による持続的成長を目指す方針を掲げています。

小松製作所グループは、2021年、持続可能な社会の実現と事業継続性の向上に関する指針「サステナビリティ基本方針」を策定し、更に、温暖化対策と事業成長の両立を目指すチャレンジ目標「2050年カーボンニュートラル宣言」を打ち出しています。

ESG課題の中でも、気候変動に影響を及ぼす温室効果ガス(CO2等)排出量削減に関する世界的な潮流や、DX(デジタルトランスフォーメーション)の加速化を背景として、環境負荷低減に向けた取り組みを最重要課題の1つとして捉えています。

事業活動に関わる様々な領域でのCO2排出量削減を行なうと同時に、これらの活動をビジネスチャンスとしていく方針です。

具体的には、主力の建設・鉱山用機械におけるイノベーションでは、ICT建機の開発・導入の加速、「スマートコンストラクション」をグローバルに推進、電動化建機の市場導入、鉱山向け無人ダンプトラック運行システム(Autonomous Haulage System)等に注力し、グローバル展開を加速する計画です。

産業機械他事業では、建設機械・車両事業とのシナジー効果や新商品開発により、板金鍛圧・工作機械事業における自動車のEV化進展等による産業構造変化に取り組んでいます。

上記は中期経営計画の骨子のみですが、就活で小松製作所を志望する皆さんは、企業の現状や中長期の経営戦略を深く掘り下げ、自分自身のビジョンと重ねて考えることで、志望動機を深めていって下さい。

日立建機株式会社

2022年3月期連結決算 (2021年度)

売上収益 (百万円) 1,024,961
税引前当期利益 (百万円) 110,869
親会社株主に帰属する当期利益(百万円) 75,826
親会社株主に帰属する当期包括利益(百万円) 111,929
従業員数(人) 24,987
外、平均臨時雇用者数 2,142
連結子会社 80社
関連会社 25社

日立建機及びそのグループ会社は、以下の2つのセグメントに分けて事業を展開しています。

  • 建設機械ビジネスセグメント:
    • 油圧ショベル・超大型油圧ショベル、ホイールローダー等の製造・販売及びこれに関連する部品サービスの販売により建設機械に関連する一連のトータルライフサイクルの提供
  • ソリューションビジネスセグメント:
    • 建設機械ビジネスセグメントに含まれないマイニング設備及び機械のアフターセールスにおける部品開発、製造、販売及びサービスソリューションの提供

2022年3月期(2021年度)連結業績の概要

日立建機の2022年3月期におけるグループ連結業績は、売上収益が前連結会計年度比(以下、前年度比)26.0%増加の1兆249億6千1百万円でした。

利益面では、営業利益前年度に対し277.5%増加し1,065億9千万円、税引前当期利益は、前年度に対し333.5%増加し1,108億6千9百万円となり、大幅な増益を達成しています。

前年度がコロナ禍で減収・減益になっていたことを差し引いて、売上・利益ともコロナの影響を全く受けていない2019年3月期の実績を超える水準を達成しています。

2022年3月期の事業セグメント別の業績概要は以下の通りです。

2022年3月期連結決算 セグメント別業績概要

事業名 外部顧客への売上収益(百万円) 売上構成比 セグメント利益
(百万円)
利益構成比
建設機械ビジネス 933,857 91.1% 98,660 92.6%
ソリューションビジネス 91,104 8.9% 7,930 7.4%
合計 1,024,961 100.0% 106,590 100.0%
調整額
計上額 1,024,961 106,590

日立建機はコマツに次ぐ国内二位の建設機械メーカーで、油圧ショベルの国内出荷数でも二位ですが、中国、インドネシア、ロシアなどに製造拠点を設けて、世界最適地生産・供給体制を構築して事業を展開しています。

グローバルでトップレベルの製品力を持つ油圧ショベルに加え、ホイールローダー、ダンプトラックの分野でも開発力と販売力の両面で競争力強化を図っています。

また顧客企業の課題である安全性・生産性の向上とライフサイクルコストの低減を解決するために、ICT/IoTソリューション「Solution Linkage(ソリューションリンケージ)」を、日立グループの幅広い先進技術と、ビジネスパートナーのエキスパート技術を融合したオープンイノベーションを活用して、開発を加速していく計画です。

製品のライフサイクルコストと環境負荷の低減のために、ハイブリッドや電動等の低炭素型製品の開発にも注力しています。

中期経営計画

現在は2023年3月期を最終年度とする3ヶ年の中期経営計画、「Realizing Tomorrow’s Opportunities 2022 明日の好機をつかみとれ」を基に事業を展開しています。

この中期経営計画では、1. バリューチェーン事業の強化、2. お客さまとのあらゆる接点で深化したソリューションを提供、3. 変化に強い企業体質の形成、4.北中南米全域での戦略を実現、の4つを経営戦略の柱にしています。

また2030年のグループのあるべき姿、社会的価値や環境価値の提供も規定しています。就活で日立建機を志望するも皆さんは、中長期の経営戦略や成長戦略を把握して、自分自身の成長の機会やビジョンや志望動機作成にも活用してください。

株主構成の変更

尚、2022年1月14日付けで、親会社である株式会社日立製作所(以下、「日立」)と、日本産業パートナーズ株式会社(以下、「日本産業パートナーズ」)が管理・運営・情報提供を行うファンドがその持分の全てを保有する特別目的会社及び伊藤忠商事株式会社(以下、「伊藤忠商事」)がその持分の全てを保有する特別目的会社が共同で出資する予定のHCJIホールディングス合同会社(以下、「JIPコンソーシアムSPC」)との間で、日立が保有する日立建機の普通株式55,290,000株(議決権所有割合26.0%)をJIPコンソーシアムSPCへ譲渡することが合意されました。

この合意による主な変化は以下の通りです。

株主構成:

  1. 日本産業パートナーズと伊藤忠商事は、折半でJIPコンソーシアムSPC(特別目的会社)を設立
  2. 日立製作所は、保有する日立建機の株式のうち、26%をJIPコンソーシアムに売却、JIPコンソーシアムが日立建機の筆頭株主となる
  3. 日本産業パートナーズと伊藤忠商事は、JIPコンソーシアムSPCを通じて、日立建機の成長を支援する

日立建機と日立グループとの関係

  1. 日立ブランドは継続使用し、グローバルに日立ブランドの価値向上に貢献
  2. IoTをはじめ、様々な研究開発分野で、日立グループとの連携を継続する
  3. 日立グループとの部品取引や技術提携を継続し、日立建機の環境対策とサーキュラーエコノミーを加速

就活で日立建機を志望する皆さんは、新たな経営体制とパートナーの基での事業戦略、例えば北中南米戦略と具体的な事業展開にも注目していきましょう。

コベルコ建機株式会社

 コベルコ建機株式会社は 株式会社神戸製鋼所の100%子会社であり、上場していないため有価証券報告書は発行していません。

2022年3月期(2021年度)の決算概要は以下の通りです。

売上高 (百万円) 221,231
営業損失  (百万円) -5,961
経常利益(百万円) 1,178
税引前当期純損失 (百万円) 996
当期純利益 (百万円) 2,956
従業員数(人) 2,234名(グループトータル:8,188名)
関連会社 20社

コベルコ建機は油圧ショベル、移動式クレーンに代表される建設機械をはじめ、ビル解体機や資源リサイクル機械などの環境関連機器の開発から製造、販売そしてアフターサービスまで行う製販一体の建設機械メーカーです。

親会社である神戸製鋼所の連結では、建設機械セグメントの事業を23の子会社と関連会社6社で構成して担当しており、コベルコ建機は中核的な子会社という位置づけになります。

上記の表はコベルコ建機株式会社の業績ですが、2022年3月期(2021年度)における神戸製鋼所の建設機械セグメントの連結売上高は、前連結会計年度比11.5%増の3,716億円でした。

利益面では、経常利益が為替相場がドル、ユーロに対して円安となった影響があるものの、販売構成の悪化や調達コストの増加などにより、前連結会計年度比6億円減益の120億円という結果でした。

コベルコ建機では日本、東南アジア、中国を守る市場とし、攻める市場としては北米、欧州、インド、そして拓く市場として中東とアフリカを掲げて、グローバル事業を展開しています。現状連結売上の約6割が海外市場です。

キャタピラージャパン合同会社 

 キャタピラージャパンの前身は三菱重工の建設機械事業であり、1960年に油圧ショベルを国産化したことからはじまっています。その後1963年には米国のキャタピラー社と50:50の出資比率で合弁会社 キャタピラー三菱株式会社を発足させました。

その後、1987年にはキャタピラー三菱と三菱重工の明石製作所が合併して、新キャタピラー三菱となって、キャタピラー社と日本の技術スタッフが共同で新製品を開発する等で事業を加速させていました。

2008年、三菱重工は出資比率を33%に下げたことを機に、キャタピラージャパン株式会社に商号を変更、更に2012年には三菱重工が、保有するキャタピラージャパンの株式をすべてキャタピラー社に譲渡すると発表、2017年には社名をキャタピラージャパン合同会社へ変更しています。

傘下の国内子会社である「キャタピラー東北株式会社」・「キャタピラーイーストジャパン株式会社」・「キャタピラーウエストジャパン株式会社」の組織を株式会社から合同会社に変更した上で、その3社を合併して、Catブランドの建設機械・ディーゼルエンジン等の販売・サービスを手掛ける日本キャタピラー合同会社としました。

現在では世界最大の建設機械メーカーである米国のキャタピラー社の日本法人であるキャタピラージャパン合同会社の子会社として、販売・サービスを担う日本キャタピラー合同会社が存在するという構造になっています。

キャタピラージャパンの主力製品は、油圧ショベルやホイールローダーであり、油圧シャベルではコマツ、日立建機、コベルコ建機に次ぐ4位に位置しています。

 全世界的に需要が伸びている油圧ショベルの開発の中枢としての役割と、グローバルに展開されている工場のマザープラントとしての役割を担うなど、常にワールドワイドな視点でビジネスを展開しています。

 日本のものづくりの繊細さや緻密さと、アメリカの効率性・大胆さをそれぞれの視点で集結した開発・製造スタイルを実施しており、世界のキャタピラーグループの中で、特にアジア・パシフィック地域で重要な役割を担っています。 

尚、外資系企業のためキャタピラージャパンの業績は公表されていません。

住友建機株式会社 

住友建機は住友重機械工業の100%子会社のため非上場企業であるため有価証券報告書は公開していません。

住友建機は油圧ショベルを主力とする建設機械メーカーです。油圧ショベルの国内出荷シェアは5位にランクされており、その他応用機や道路機械(フィニッシャーやタイヤローラー)も手掛けています。

海外展開も中国、東南アジア、オセアニア、中近東、アフリカなど、世界市場を視野に置いたダイナミックな営業活動を展開しています。中国においては、「住重中駿(厦門)建機有限公司」を設立し中国各地に油圧ショベルと道路機械を供給しています。

インドネシアに日本、中国に次ぐ住友建機カラワン工場を設立するなど、成長著しい東南アジア市場への供給も強化しています。

また米国では「LBX社」を設立。Link -Beltブランドの油圧ショベルを出荷するなど、北米、欧州を含むグローバル展開に注力しています。

2022年3月期 (2021年度)の決算概要は以下の通りです。

住友建機株式会社 決算概要

売上高 (百万円) 141,928
営業利益(百万円) 1,492
経常利益(百万円) 3,188
税引前当期純利益 (百万円) 3,188
当期純利益(百万円) 3,395
従業員数(人:2019年3月現在単体) 739

上記の表は、住友建機株式会社の業績概要ですが、親会社である住友重機械工業の2022年3月期における連結業績の中でロジスティックス&コンストラクションセグメントの受注高は4,001億円(前期比31%増)、売上高は3,414億円(前期比13%増)、営業利益は193億円(前期比42%増)という結果でした。

油圧ショベル事業は、国内市場が堅調であったことや北米地区の需要が増加したことから、受注、売上、営業利益ともに増加し、その他の事業では、建設用クレーン事業が、国内や北米地区の需要が回復してきたことから、受注、売上、営業利益ともに増加しました。

運搬機械事業は、造船や鉄鋼関連の需要回復が遅れていることから、受注、売上、営業利益ともに減少という結果になっています。

尚、国内の販売とサービスは住友建機販売株式会社が行っています。

株式会社 タダノ 

2022年3月期連結決算 (2021年度)

売上高 (百万円) 205,661
営業利益/営業損失(百万円) 5,251
経常利益/経常損失 (百万円) 5,454
親会社株主に帰属する当期純利益/当期純損失(百万円) 13,096
包括利益(百万円) 16,050
従業員数(人) 4,589
子会社 37社
持分法適用関連会社 3社

タダノ及びそのグループ企業は、建設用クレーン、車両搭載型クレーン及び高所 作業車等の製造販売を行っており、建設用クレーンでは国内最大手の企業です。

大型のラフテレーンクレーンに強みがあり、車両搭載型クレーンや高所作業車なども手掛けています。

国内4工場と、海外にもアメリカ、ドイツ、中国、タイにも工場を持ち、更なるグローバル化を推進しています(2022年3月期における、海外売上高比率は54.8%)

2022年3月期(2021年度)連結業績の概要

タダノの2022年3月期におけるグループ連結業績は、総売上高が2,056億6千1百万円(前連結会計年度比、以下、前年度比110.5%)でした。

海外向け売上高は、中南米を除く全ての地域で増加したものの、欧州において部品調達の遅滞に伴う生産の遅れ等の影響もあり、1,126億7千8百万円(前年度比121.5%)という結果でした。

損益面では、営業利益は52億5千1百万円(前年度は41億9千6百万円の損失)、経常利益は54億5千4百万円(前年度は46億8千3百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純利益は、欧州事業再生関連収益等を計上した結果、130億9千6百万円(前年度は129億8千7百万円の損失)となり、赤字から黒字に復活した年度となっています。

タダノの事業セグメントは地域制を採用しています。2022年3月期の事業セグメント別の業績概要は以下の通りです。

2022年3月期連結決算 セグメント別業績概要

事業名 外部顧客への売上高(百万円) 売上構成比 セグメント利益・損失(百万円) 利益構成比
日本 100,941 49.1% 12,241 236.8%
欧州 36,986 18.0% -9,489 -183.5%
米州 46,839 22.8% 1,664 32.2%
その他 20,893 10.2% 752 14.5%
合計 205,661 100.0% 5,170 100.0%
調整額 81
計上額 205,661 5,251

中期経営計画

タダノは現在2021年度をスタートとする、中期経営計画(21-23)」を基に事業を展開しています。

この中期経営計画では事業に対する自助努力に集中することと、5つの重点テーマとして、①グループシナジー最大化、②耐性アップ、③競争力強化、④ESG/SDGs推進、⑤DX・GX(グリーン・トランスフォーメーション)への取り組みを掲げ、その実現のために以下の9つの戦略に取り組んでいます。

9つの戦略:

  1. 市場ポジションアップ
  2. 四拍子強化(商品力強化、感動品質追求、感動サービス提供、中古車グローバル化)
  3. グローバル&フレキシブルものづくり(伸び縮み力、分業、購買グローバル化)
  4. ライフサイクル価値の向上(ストックビジネスの拡充)
  5. 電動化とAIの実用化
  6. 財務体質健全化
  7. グループ&グローバル経営基盤の強化(欧州事業再建とインド事業育成)
  8. DX・GXへの取り組み
  9. 人財活用

まとめ

以上、建設機械メーカーの上位企業の現状をみてきました。凝縮したサマリーですが、建設機械メーカーの事業内容と規模感、各社がいかにグローバルな存在であるかは感覚的にも理解できたと思います。

上位企業は理工系の学生に非常に人気の高い企業であり、難関です。機械業界に興味や志望意欲を繋ぐことができた方は、志望企業候補のあたりをつけて、詳細な企業研究を進めて下さい。

上位企業の多くはインターンシップに積極的です。OB・OG訪問も含めぜひトライして門戸を開いていってください。

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機械分野別、上位企業の概要はこちら:

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